JPH076393Y2 - 機械式駐車装置の入出庫装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、機械式駐車装置の入出
庫装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、増え続ける駐車需要を満たすべく
様々な機械式駐車装置が建設されている。

【０００３】機械式駐車装置には例えば垂直循環式、水
平循環式などとして、スペースを有効に利用するように
したものが考えられており、且つ安全についても様々な
配慮がなされている。

【０００４】上記機械式駐車装置において車輌を格納す
る際は、入出庫口より車輌を自走させて搬器上へ載置す
るが、スペースをより有効に利用するために搬器の大き
さは最小限の大きさとなっており、入出庫時には慎重な
車輌の運転が要求されている。

【０００５】そこで、入出庫口の搬器の前方に、車輌の
姿勢などを確認できるように鏡を配設して車輌の入出庫
作業を円滑且つ安全に行なうようにしている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、車輌の
入庫時にブレーキペダルと誤ってアクセルペダルを踏ん
でしまう、或いは出庫時に後退ギア、前進ギアを誤操作
して発車してしまうなど運転手の不注意などによって搬
器に設けてある車輪止めを乗り越えて前面に配設してあ
る鏡に衝突し、鏡や車輌その他の設備などを破損してし
まうという問題が生じている。

【０００７】本考案は斯かる実情に鑑みてなしたもの
で、車輌の入出庫時に運転者の不注意によって鏡などの
設備や車輌を破損するようなことを防止し得る機械式駐
車装置の入出庫装置を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本考案は車輌入出庫口よ
り車輌を搬器に載置して格納する機械式駐車装置の入出
庫装置において、搬器の前方に入出庫用鏡を配設し、該
入出庫用鏡の前面に鏡保護部材を配設すると共に、該鏡
保護部材と前記搬器との間に車輌の異常突出を検出する
非常時検出装置を配設し、該非常時検出装置からの信号
を入力して瞬時に膨張作動するエアバック装置を前記鏡
保護部材の前面に配設したことを特徴とする機械式駐車
装置の入出庫装置にかかるものである。

【０００９】

【作用】車輌が搬器の所定の位置から突出すると非常時
検出装置によって直ちに検出され、同時にエアバック装
置が作動して瞬時に膨張し、車輌の衝突荷重をエアバッ
ク装置を介して鏡保護部材により受けるので、入出庫用
鏡等の設備、車輌の破損が防止される。

【００１０】

【実施例】以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明
する。

【００１１】図１〜図２は本考案の一実施例であり、機
械式駐車装置の入出庫装置１に位置する搬器２の前方に
は入出庫用鏡３が配設されており、該入出庫用鏡３の前
面には、パイプフレームなどにより入出庫用鏡３を覆っ
てしまうことがなく且つ前記入出庫用鏡３を保護し得る
鏡保護部材４が配設されている。

【００１２】該鏡保護部材４と前記搬器２との間には、
車輌１０の異常突出を検出する非常時検出装置５が配設
されている。該非常時検出装置５は、入出庫用鏡３及び
搬器２を幅方向に挾むように、一側に配置して車輌１０
前面に光軸６を発光する投光器７と、他側に配置して該
投光器７からの光軸６を受光する受光器８とからなる光
電管９を備え、且つ車輌１０が入出庫する際の入出庫指
令信号１１を入力して前記投光器７へ信号１２を送ると
共に受光器８からの非常信号１３を入力して、後述する
エアバック装置１４へ作動信号１５を送る制御装置１６
とを備えている。

【００１３】前記エアバック装置１４は、制御装置１６
からの作動信号１５が入力される安全弁を有した圧縮ガ
スボンベ１７と該圧縮ガスボンベ１７に接続されたエア
バック１８とからなっていて、幅方向に複数（図示では
３個）配設している。

【００１４】尚、図中１９は車輌１０を正規の位置に停
止させる車輪止め、２０は図示しない警報装置より発光
される車輌１０の位置決めのための警報光軸を示してい
る。

【００１５】車輌１０の入出庫作業を行う際、入出庫指
令信号１１が入出庫装置１の制御装置１６へ送信され、
この後該制御装置１６から光電管９の投光器７へと信号
１２が送られて投光器７から受光器８へ向けて光軸６が
発光される。

【００１６】又、図示しない警報装置からは警報光軸２
０が発光される。

【００１７】車輌１０が、運転手の不注意によって、車
輌１０を正規の位置に停止させる搬器２に設けた車輪止
め１９を乗り越えると、図示しない警報装置から発光さ
れている警報光軸２０が車輌１０によって遮断されて、
警報が発せられる。

【００１８】該警報によって車輌１０を停止することが
できずに更に入出庫用鏡３側へ突出すると、前記光電管
９の投光器７から発光されている光軸６が遮断されて受
光器８は前記光軸６を受光できなくなる。

【００１９】すると、直ちに受光器８から制御装置１６
へ非常信号１３が送られ、該非常信号１３を受けて制御
装置１６からエアバック装置１４の圧縮ガスボンベ１７
へと作動信号１５が送られる。

【００２０】圧縮ガスボンベ１７に作動信号１５が入力
されると、エアバック１８へ連通する安全弁が例えば爆
発により瞬時に開き、圧縮ガスボンベ１７の圧縮ガスが
一気にエアバック１８に供給されて瞬時に膨張される。

【００２１】従って、車輌１０の荷重をエアバック１８
を介して鏡保護部材４により受けて車輌１０を停止させ
ることができ、よって入出庫用鏡３に車輌１０が直接衝
突することがなくなり、入出庫用鏡３及び他の設備、車
輌１０の損傷を防止することができる。

【００２２】尚、本考案の機械式駐車装置の入出庫装置
は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、図中
エアバック装置は３個配設され荷重を分散しているが、
配設する個数は任意であること、その他本考案の要旨を
逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿
論である。

【００２３】

【考案の効果】以上説明したように本考案の機械式駐車
装置の入出庫装置によれば、車輌の運転操作ミスによっ
て引き起こされる搬器からの車輌の突出により入出庫用
鏡及び車輌を損傷する事故の発生を防止できるという優
れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の横正面図である。

【図２】図示しない入出庫口から見た正面図である。

【符号の説明】 １ 入出庫装置 ２ 搬器 ３ 入出庫用鏡 ４ 鏡保護部材 ５ 非常時検出装置 １０ 車輌 １４ エアバック装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車輌入出庫口より車輌を搬器に載置して
   格納する機械式駐車装置の入出庫装置において、搬器の
   前方に入出庫用鏡を配設し、該入出庫用鏡の前面に鏡保
   護部材を配設すると共に、該鏡保護部材と前記搬器との
   間に車輌の異常突出を検出する非常時検出装置を配設
   し、該非常時検出装置からの信号を入力して瞬時に膨張
   作動するエアバック装置を前記鏡保護部材の前面に配設
   したことを特徴とする機械式駐車装置の入出庫装置。