JPH0763619B2 - 化学反応促進方法およびそれに使用する化学反応促進装置 - Google Patents
化学反応促進方法およびそれに使用する化学反応促進装置Info
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- JPH0763619B2 JPH0763619B2 JP3153435A JP15343591A JPH0763619B2 JP H0763619 B2 JPH0763619 B2 JP H0763619B2 JP 3153435 A JP3153435 A JP 3153435A JP 15343591 A JP15343591 A JP 15343591A JP H0763619 B2 JPH0763619 B2 JP H0763619B2
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- chemical reaction
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- reaction system
- reaction promoting
- microwaves
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J19/00—Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
- B01J19/08—Processes employing the direct application of electric or wave energy, or particle radiation; Apparatus therefor
- B01J19/12—Processes employing the direct application of electric or wave energy, or particle radiation; Apparatus therefor employing electromagnetic waves
- B01J19/122—Incoherent waves
- B01J19/126—Microwaves
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Toxicology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、重合,分解,合成,酸
化,還元等、化学反応系で進行する種々の化学反応を促
進する化学反応促進方法、およびそれに使用する化学反
応促進装置に関する。
化,還元等、化学反応系で進行する種々の化学反応を促
進する化学反応促進方法、およびそれに使用する化学反
応促進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、化学反応系で進行する種々の
化学反応を促進するため、化学反応系を加熱することが
行われている。これは、各種化学反応における速度定数
kが、 k=Aexp(−E/RT)………(1) なるアレニウスの式で決定されることを利用している。
尚式(1)において、Aは頻度因子、Eは見かけの活性
化エネルギ、Rは気体定数、Tは絶対温度を夫々表して
いる。即ち、化学反応系の絶対温度Tを高くすることに
よって速度定数kが大きくなるのである。
化学反応を促進するため、化学反応系を加熱することが
行われている。これは、各種化学反応における速度定数
kが、 k=Aexp(−E/RT)………(1) なるアレニウスの式で決定されることを利用している。
尚式(1)において、Aは頻度因子、Eは見かけの活性
化エネルギ、Rは気体定数、Tは絶対温度を夫々表して
いる。即ち、化学反応系の絶対温度Tを高くすることに
よって速度定数kが大きくなるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが化学反応系を
加熱することによって化学反応を促進する方法は、化学
反応系若しくはその近傍に軟化点の低い物質が存在する
場合には不向きであった。例えば重合反応を利用した接
着剤では、接着剤を加熱することによって重合反応を促
進して固化するまでの時間を短縮することができるが、
被着体が軟化点の低い物質、例えば熱可塑性樹脂等で構
成されている場合は、接着剤の温度を余り上昇させるこ
とができず重合反応を充分に促進することができなかっ
た。
加熱することによって化学反応を促進する方法は、化学
反応系若しくはその近傍に軟化点の低い物質が存在する
場合には不向きであった。例えば重合反応を利用した接
着剤では、接着剤を加熱することによって重合反応を促
進して固化するまでの時間を短縮することができるが、
被着体が軟化点の低い物質、例えば熱可塑性樹脂等で構
成されている場合は、接着剤の温度を余り上昇させるこ
とができず重合反応を充分に促進することができなかっ
た。
【0004】そこで本発明は、化学反応系の温度を余り
上昇させることなく化学反応を良好に促進することがで
きる化学反応促進方法およびそれに使用する化学反応促
進装置を提供することを目的としてなされた。
上昇させることなく化学反応を良好に促進することがで
きる化学反応促進方法およびそれに使用する化学反応促
進装置を提供することを目的としてなされた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1記載の発明は、化学反応系に、パル
ス状マイクロ波を照射することを特徴とする化学反応促
進方法を要旨としており、一方請求項2記載の発明は、
化学反応系を収納する収納部と、パルス状マイクロ波を
発振するマイクロ波発振器と、該マイクロ波発振器が発
振するマイクロ波を、上記収納部内部に伝搬させる導波
管と、を備えたことを特徴とする化学反応促進装置を要
旨としている。
になされた請求項1記載の発明は、化学反応系に、パル
ス状マイクロ波を照射することを特徴とする化学反応促
進方法を要旨としており、一方請求項2記載の発明は、
化学反応系を収納する収納部と、パルス状マイクロ波を
発振するマイクロ波発振器と、該マイクロ波発振器が発
振するマイクロ波を、上記収納部内部に伝搬させる導波
管と、を備えたことを特徴とする化学反応促進装置を要
旨としている。
【0006】
【作用】従来より化学反応系にマイクロ波を照射するこ
とによって、重合,分解,合成,酸化,還元等、種々の
化学反応が促進されることが報告されているが、化学反
応系にマイクロ波を照射すると多くの場合急速に加熱さ
れるので、マイクロ波に化学反応系を加熱する以外の化
学反応促進作用があるか否かは解明されていなかった。
とによって、重合,分解,合成,酸化,還元等、種々の
化学反応が促進されることが報告されているが、化学反
応系にマイクロ波を照射すると多くの場合急速に加熱さ
れるので、マイクロ波に化学反応系を加熱する以外の化
学反応促進作用があるか否かは解明されていなかった。
【0007】そこで本願出願人は化学反応系に照射する
マイクロ波をパルス状にして照射することにより、比較
的低温域における化学反応系へのマイクロ波の影響を測
定し次のような結論に至った。即ち、化学反応系に強力
な電界強度を有するマイクロ波を照射することによっ
て、その化学反応系で進行する化学反応は、低温域にお
いても促進される。これは、マイクロ波によって化学反
応系に印加される強力な電界によって見かけの活性化エ
ネルギEが低下し、このため、アレニウスの式(1)に
よって算出される速度定数kが大きくなるものと考えら
れる。本発明はマイクロ波にはこのような化学反応の促
進作用があることが測定されたことに基づくものであ
る。
マイクロ波をパルス状にして照射することにより、比較
的低温域における化学反応系へのマイクロ波の影響を測
定し次のような結論に至った。即ち、化学反応系に強力
な電界強度を有するマイクロ波を照射することによっ
て、その化学反応系で進行する化学反応は、低温域にお
いても促進される。これは、マイクロ波によって化学反
応系に印加される強力な電界によって見かけの活性化エ
ネルギEが低下し、このため、アレニウスの式(1)に
よって算出される速度定数kが大きくなるものと考えら
れる。本発明はマイクロ波にはこのような化学反応の促
進作用があることが測定されたことに基づくものであ
る。
【0008】即ち請求項1記載の化学反応促進方法で
は、化学反応系にパルス状マイクロ波を照射している。
このため、化学反応系に強力な電界強度を有するマイク
ロ波を照射しても化学反応系に加えられる熱エネルギは
マイクロ波の電力にデューティ比を乗じたものと略等し
い値となる。従って化学反応系を加熱し過ぎることな
く、強力な電界強度を有するマイクロ波を照射すること
ができる。
は、化学反応系にパルス状マイクロ波を照射している。
このため、化学反応系に強力な電界強度を有するマイク
ロ波を照射しても化学反応系に加えられる熱エネルギは
マイクロ波の電力にデューティ比を乗じたものと略等し
い値となる。従って化学反応系を加熱し過ぎることな
く、強力な電界強度を有するマイクロ波を照射すること
ができる。
【0009】また請求項2記載の化学反応促進装置は、
マイクロ波発振器によってパルス状マイクロ波を発振
し、そのマイクロ波を導波管を介して収納部内部に伝搬
し、そこに収納された化学反応系に照射する。尚請求項
1記載の化学反応促進方法、および請求項2記載の化学
反応促進装置において、大部分の化学反応ではパルス状
マイクロ波の電界強度を10倍以上、従ってパルス出力
のデューティ比を特に1/100以下とするのが一層効
果的である。
マイクロ波発振器によってパルス状マイクロ波を発振
し、そのマイクロ波を導波管を介して収納部内部に伝搬
し、そこに収納された化学反応系に照射する。尚請求項
1記載の化学反応促進方法、および請求項2記載の化学
反応促進装置において、大部分の化学反応ではパルス状
マイクロ波の電界強度を10倍以上、従ってパルス出力
のデューティ比を特に1/100以下とするのが一層効
果的である。
【0010】
【実施例】次に本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1は実施例の化学反応促進装置1の構成を概略的に表
すブロック図である。図に示すように本実施例の化学反
応促進装置1は、化学反応系Kを収納する水槽3aが設
けられた収納部としてのアプリケータ3と、パルス発生
回路5から入力される電圧に対応する電力でマイクロ波
を発振するマイクロ波発振器7とを備え、マイクロ波発
振器7とアプリケータ3との間にはマイクロ波発振器7
が発振するマイクロ波をアプリケータ3内部に伝搬させ
る導波管9が設けられている。
図1は実施例の化学反応促進装置1の構成を概略的に表
すブロック図である。図に示すように本実施例の化学反
応促進装置1は、化学反応系Kを収納する水槽3aが設
けられた収納部としてのアプリケータ3と、パルス発生
回路5から入力される電圧に対応する電力でマイクロ波
を発振するマイクロ波発振器7とを備え、マイクロ波発
振器7とアプリケータ3との間にはマイクロ波発振器7
が発振するマイクロ波をアプリケータ3内部に伝搬させ
る導波管9が設けられている。
【0011】尚、アプリケータ3は図示しない一つの扉
を有する所謂バッチ式アプリケータであり、一方マイク
ロ波発振器7はマグネトロン等周知のマイクロ波発振器
で、2.45GHzのマイクロ波を発振するものであ
る。更に導波管9にはマイクロ波発振器7の側から、ア
プリケータ3から反射されたマイクロ波がマイクロ波発
振器7に達するのを防止するアイソレータ11、アプリ
ケータ3から反射されたマイクロ波を検出する方向性結
合器13、およびアプリケータ3から反射されるマイク
ロ波の電力を最小となるように調整するチューナ15、
が順次設けられている。
を有する所謂バッチ式アプリケータであり、一方マイク
ロ波発振器7はマグネトロン等周知のマイクロ波発振器
で、2.45GHzのマイクロ波を発振するものであ
る。更に導波管9にはマイクロ波発振器7の側から、ア
プリケータ3から反射されたマイクロ波がマイクロ波発
振器7に達するのを防止するアイソレータ11、アプリ
ケータ3から反射されたマイクロ波を検出する方向性結
合器13、およびアプリケータ3から反射されるマイク
ロ波の電力を最小となるように調整するチューナ15、
が順次設けられている。
【0012】このためマイクロ波発振器7から発振され
たマイクロ波はアイソレータ11および方向性結合器1
3を通過した後、チューナ15を介してアプリケータ3
内の水槽3aに伝搬され化学反応系Kに照射される。こ
のマイクロ波の一部は化学反応系Kを含めたアプリケー
タ3によって反射され方向性結合器13を通過する。
たマイクロ波はアイソレータ11および方向性結合器1
3を通過した後、チューナ15を介してアプリケータ3
内の水槽3aに伝搬され化学反応系Kに照射される。こ
のマイクロ波の一部は化学反応系Kを含めたアプリケー
タ3によって反射され方向性結合器13を通過する。
【0013】アプリケータ3にて反射されたマイクロ波
が方向性結合器13を通過すると、方向性結合器13は
そのマイクロ波の電力に対応した電流を発生する。そし
てチューナ15はこの電流が最小となるように調整され
る。一方、パルス発生回路5はマイクロ波発振器7に所
定デューティ比のパルス状電圧を入力し、マイクロ波発
振器7はこのパルス状電圧と同一デューティ比のパルス
状マイクロ波を発振する。このため、本実施例の化学反
応促進装置1では化学反応系Kに所定デューティ比のパ
ルス状マイクロ波を照射することができる。
が方向性結合器13を通過すると、方向性結合器13は
そのマイクロ波の電力に対応した電流を発生する。そし
てチューナ15はこの電流が最小となるように調整され
る。一方、パルス発生回路5はマイクロ波発振器7に所
定デューティ比のパルス状電圧を入力し、マイクロ波発
振器7はこのパルス状電圧と同一デューティ比のパルス
状マイクロ波を発振する。このため、本実施例の化学反
応促進装置1では化学反応系Kに所定デューティ比のパ
ルス状マイクロ波を照射することができる。
【0014】ここで強力な電界強度を有するマイクロ波
を従来の如く化学反応系に連続的に照射すると、化学反
応系が急速に加熱されるので化学反応系を加熱し過ぎる
恐れがある。これに対して本実施例の化学反応促進装置
1では化学反応系Kに所定デューティ比のパルス状マイ
クロ波を照射することができるので、化学反応系Kに強
力な電界強度を有するマイクロ波を照射しても化学反応
系Kに加えられる熱エネルギはマイクロ波の電力にデュ
ーティ比を乗じたものに略等しい値となる。従って化学
反応系Kを加熱し過ぎることなく強力な電界強度を有す
るマイクロ波を照射することができ、化学反応を低温域
において良好に促進することができる。
を従来の如く化学反応系に連続的に照射すると、化学反
応系が急速に加熱されるので化学反応系を加熱し過ぎる
恐れがある。これに対して本実施例の化学反応促進装置
1では化学反応系Kに所定デューティ比のパルス状マイ
クロ波を照射することができるので、化学反応系Kに強
力な電界強度を有するマイクロ波を照射しても化学反応
系Kに加えられる熱エネルギはマイクロ波の電力にデュ
ーティ比を乗じたものに略等しい値となる。従って化学
反応系Kを加熱し過ぎることなく強力な電界強度を有す
るマイクロ波を照射することができ、化学反応を低温域
において良好に促進することができる。
【0015】尚、上記実施例の化学反応促進装置1では
収納部として所謂バッチ式のアプリケータ3を設けてい
るが、収納部としてはベルトコンベア等によって連続的
に化学反応系が搬入される所謂コンベア式アプリケータ
を用いてもよい。次に上記実施例の化学反応促進装置1
を使用してなされる化学反応促進方法について実験デー
タに基づいて説明する。実験では化学反応系KとしてN
aHCO3水溶液を用い、これにマイクロ波を照射して
加熱し、 NaHCO3→NaOH+CO2↑ なるNaHCO3の分解反応を起こさせた。
収納部として所謂バッチ式のアプリケータ3を設けてい
るが、収納部としてはベルトコンベア等によって連続的
に化学反応系が搬入される所謂コンベア式アプリケータ
を用いてもよい。次に上記実施例の化学反応促進装置1
を使用してなされる化学反応促進方法について実験デー
タに基づいて説明する。実験では化学反応系KとしてN
aHCO3水溶液を用い、これにマイクロ波を照射して
加熱し、 NaHCO3→NaOH+CO2↑ なるNaHCO3の分解反応を起こさせた。
【0016】先ず実施例として、0.79モル/lのN
aHCO3飽和水溶液40mlに、化学反応促進装置1
によって、図2に示すように尖頭出力電力50kw,周
期1ms,パルス幅0.7μs、即ちデューティ比7/
10000のパルス状マイクロ波を照射し、発生するC
O2の発生量を測定した。
aHCO3飽和水溶液40mlに、化学反応促進装置1
によって、図2に示すように尖頭出力電力50kw,周
期1ms,パルス幅0.7μs、即ちデューティ比7/
10000のパルス状マイクロ波を照射し、発生するC
O2の発生量を測定した。
【0017】続いて比較例として、同じく0.79モル
/lのNaHCO3飽和水溶液40mlに、従来のマイ
クロ波加熱装置によって、図3に示すように出力電力約
40wのマイクロ波を連続的に照射し、発生するCO2
の発生量を測定した。このとき比較例および実施例のN
aHCO3水溶液の昇温速度は何れも略0.1℃/sと
なって一致した。各実験により測定されたCO2発生量
を表1に示す。
/lのNaHCO3飽和水溶液40mlに、従来のマイ
クロ波加熱装置によって、図3に示すように出力電力約
40wのマイクロ波を連続的に照射し、発生するCO2
の発生量を測定した。このとき比較例および実施例のN
aHCO3水溶液の昇温速度は何れも略0.1℃/sと
なって一致した。各実験により測定されたCO2発生量
を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】表に示すように本実施例の方法では同じ液
温であっても、NaHCO3の分解反応が比較例の2〜
3倍に促進されることが判る。尚、液温30℃の所では
比較例のCO2発生量の方が実施例のCO2発生量より多
くなっているが、これは測定誤差によるものと考えられ
る。
温であっても、NaHCO3の分解反応が比較例の2〜
3倍に促進されることが判る。尚、液温30℃の所では
比較例のCO2発生量の方が実施例のCO2発生量より多
くなっているが、これは測定誤差によるものと考えられ
る。
【0020】このように本実施例の化学反応促進方法で
は、50kwという高電力のマイクロ波をNaHCO3
水溶液に照射することによってNaHCO3の分解反応
を促進することができる。また本実施例では、デューテ
ィ比7/10000のパルス状マイクロ波を照射して昇
温速度を比較例と同じにしているので、NaHCO3水
溶液を加熱し過ぎるのを防止することもできる。従って
NaHCO3水溶液の温度を余り上昇させることなくN
aHCO3の分解反応を促進することができる。
は、50kwという高電力のマイクロ波をNaHCO3
水溶液に照射することによってNaHCO3の分解反応
を促進することができる。また本実施例では、デューテ
ィ比7/10000のパルス状マイクロ波を照射して昇
温速度を比較例と同じにしているので、NaHCO3水
溶液を加熱し過ぎるのを防止することもできる。従って
NaHCO3水溶液の温度を余り上昇させることなくN
aHCO3の分解反応を促進することができる。
【0021】尚上記実施例では、NaHCO3の分解反
応を例に取って説明したが、本発明の化学反応促進方法
およびそれに使用する化学反応促進装置は、重合,分
解,合成,酸化,還元等種々の化学反応に適用すること
ができる。例えば重合反応を利用した接着剤にて熱可塑
性樹脂等の軟化点の低い被着体を接着する場合には、被
着体の温度を余り上昇させることなく接着剤の重合反応
を促進することができ、被着体を変形させることなく短
時間に接着作業を完了することができる。
応を例に取って説明したが、本発明の化学反応促進方法
およびそれに使用する化学反応促進装置は、重合,分
解,合成,酸化,還元等種々の化学反応に適用すること
ができる。例えば重合反応を利用した接着剤にて熱可塑
性樹脂等の軟化点の低い被着体を接着する場合には、被
着体の温度を余り上昇させることなく接着剤の重合反応
を促進することができ、被着体を変形させることなく短
時間に接着作業を完了することができる。
【0022】また上記実施例では、化学反応系Kとして
のNaHCO3水溶液にパルス状マイクロ波を照射する
ことのみによってNaHCO3の分解反応を促進してい
るが、化学反応系Kを予め所定の温度まで加熱してお
き、その後から化学反応促進装置1内で化学反応させて
もよく、或いは化学反応促進装置1の水槽3a近傍にヒ
ータ等の加熱装置を設けておき、化学反応系Kにパルス
状マイクロ波を照射するのと並行してその加熱装置で化
学反応系Kを加熱することによって化学反応を更に促進
させてもよい。
のNaHCO3水溶液にパルス状マイクロ波を照射する
ことのみによってNaHCO3の分解反応を促進してい
るが、化学反応系Kを予め所定の温度まで加熱してお
き、その後から化学反応促進装置1内で化学反応させて
もよく、或いは化学反応促進装置1の水槽3a近傍にヒ
ータ等の加熱装置を設けておき、化学反応系Kにパルス
状マイクロ波を照射するのと並行してその加熱装置で化
学反応系Kを加熱することによって化学反応を更に促進
させてもよい。
【0023】更に上記実施例では、化学反応系Kに照射
するパルス状マイクロ波のデューティ比を7/1000
0としているが、パルス状マイクロ波のデューティ比は
マイクロ波の周波数や化学反応系Kの特性に対応して適
切な値に設定することができる。尚、大部分の化学反応
ではパルス状マイクロ波のデューティ比を特に1/10
0以下とするのが一層効果的である。
するパルス状マイクロ波のデューティ比を7/1000
0としているが、パルス状マイクロ波のデューティ比は
マイクロ波の周波数や化学反応系Kの特性に対応して適
切な値に設定することができる。尚、大部分の化学反応
ではパルス状マイクロ波のデューティ比を特に1/10
0以下とするのが一層効果的である。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1記載の化学
反応促進方法では、パルス状のマイクロ波を使用するこ
とによって、化学反応系の温度が余り上昇することなく
化学反応を良好に促進することができる。
反応促進方法では、パルス状のマイクロ波を使用するこ
とによって、化学反応系の温度が余り上昇することなく
化学反応を良好に促進することができる。
【0025】また請求項2記載の化学反応促進装置は、
パルス状マイクロ波を化学反応系に照射するので、請求
項1記載の化学反応促進方法を実施することができる。
パルス状マイクロ波を化学反応系に照射するので、請求
項1記載の化学反応促進方法を実施することができる。
【図1】実施例の化学反応促進装置の構成を概略的に表
すブロック図である。
すブロック図である。
【図2】実施例の化学反応促進装置によってNaHCO
3水溶液に照射されるマイクロ波の電力波形を表す波形
図である。
3水溶液に照射されるマイクロ波の電力波形を表す波形
図である。
【図3】従来のマイクロ波加熱装置によってNaHCO
3水溶液に照射されるマイクロ波の電力波形を表す波形
図である。
3水溶液に照射されるマイクロ波の電力波形を表す波形
図である。
1…化学反応促進装置 3…アプリケータ 5
…パルス発生回路 7…マイクロ波発振機 9…導波管 11
…アイソレータ 13…方向性結合器 15…チューナ
K…化学反応系
…パルス発生回路 7…マイクロ波発振機 9…導波管 11
…アイソレータ 13…方向性結合器 15…チューナ
K…化学反応系
Claims (2)
- 【請求項1】 化学反応系に、パルス状マイクロ波を照
射することを特徴とする化学反応促進方法。 - 【請求項2】 化学反応系を収納する収納部と、パ ルス状マイクロ波を発振するマイクロ波発振器と、 該マイクロ波発振器が発振するマイクロ波を、上記収納
部内部に伝搬させる導波管と、 を備えたことを特徴とする化学反応促進装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3153435A JPH0763619B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 化学反応促進方法およびそれに使用する化学反応促進装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3153435A JPH0763619B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 化学反応促進方法およびそれに使用する化学反応促進装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05241A JPH05241A (ja) | 1993-01-08 |
JPH0763619B2 true JPH0763619B2 (ja) | 1995-07-12 |
Family
ID=15562463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3153435A Expired - Fee Related JPH0763619B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 化学反応促進方法およびそれに使用する化学反応促進装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0763619B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20070181416A1 (en) * | 2003-05-14 | 2007-08-09 | Daehan Specialty Chemicals Co. Ltd. | Process and apparatus for preparing metal or nonmetal phthalocyanine |
JP2007186440A (ja) * | 2006-01-12 | 2007-07-26 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 芳香族クロロメチル化合物の加水分解方法 |
US8052848B2 (en) | 2007-06-26 | 2011-11-08 | The Penn State Research Foundation | Ultrasonic and microwave methods for enhancing the rate of a chemical reaction and apparatus for such methods |
WO2011058537A1 (en) * | 2009-11-10 | 2011-05-19 | Goji Ltd. | Device and method for controlling energy |
-
1991
- 1991-06-25 JP JP3153435A patent/JPH0763619B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05241A (ja) | 1993-01-08 |
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