JPH07632B2 - エトポシド4’−ホスフェート二ナトリウム塩の安定な六水和物 - Google Patents
エトポシド4’−ホスフェート二ナトリウム塩の安定な六水和物Info
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- JPH07632B2 JPH07632B2 JP4361708A JP36170892A JPH07632B2 JP H07632 B2 JPH07632 B2 JP H07632B2 JP 4361708 A JP4361708 A JP 4361708A JP 36170892 A JP36170892 A JP 36170892A JP H07632 B2 JPH07632 B2 JP H07632B2
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- C07H17/04—Heterocyclic radicals containing only oxygen as ring hetero atoms
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Description
スフェート二ナトリウム塩の結晶性水和物に関する。
丸腫瘍の治療について米国で最近承認された抗癌剤であ
る。エトポシドは、水に僅かに可溶であるので、有機溶
媒又は有機溶媒の混合物が、エトポシド溶液を製造する
のに要求される。最近市販されている非経口投与用のエ
トポシド生成物は、多溶媒系に含まれる。エトポシドの
製造は、米国特許第3408441号に開示されてい
る。
リウム塩は、エトポシドのプロドラッグの形として米国
特許第4904768号に開示されている。それは、生
体内抗腫瘍アッセイにおいてエトポシドと同じように活
性を有することを示している。水中のエトポシドの溶解
度は、約0.1mg/mLであるが、エトポシド4’−
ホスフェートの二ナトリウム塩は、100mg/mL以
上の水溶解度を示し、それにより殆ど又は全く有機溶媒
を含まない製薬処方物が製造できる。既に開示されたエ
トポシド4’−ホスフェートの二ナトリウム塩は、取扱
いが困難でありさらに貯蔵されたとき化学的に不安定に
なり勝ちな毛羽立った無定形の物質である。シールされ
たガラスハイアルに30℃で56日の貯蔵後、活性は、
概して約85%に低下する。
ェート二ナトリウム塩水和物を提供する。一つの態様で
は、六水和物は、30℃で63日貯蔵した後99%より
大きい活性を示した。本発明は、またエトポシド 4’
−ホスフェート二ナトリウム塩の結晶性六水和物を製造
する方法を提供し、それは、約14日以上高い相対湿度
に無水塩を曝すか、又は好適な水/溶媒混合物からの水
和物の抽出且つ再結晶を含む方法の何れかよりなる。
二ナトリウム塩六水和物のプロトンNMRスペクトル
(D2O、200MHZ)を示す。図2は、エトポシド
4’−ホスフェート二ナトリウム塩六水和物のX−線
粉末回折パターンを示す。図3は、本発明の六水和物の
赤外スペクトルを示す。
ウム塩は、毛羽立った低密度の固体である。その無水の
形に放置すると、それは、その活性を徐々に失い、37
℃で28日後に約87%に過ぎない活性が残る。この塩
の六水和物は、同じ条件下で貯蔵後100%の活性が残
る。本発明の利点は、大きな貯蔵安定性及び水和された
形の溶液の容易さを含む。さらに、それにより水和物が
製造される相対的な容易さは、市販される製品における
その使用を非常に魅力的にする。水和された塩に基づい
て生成物を処方するとき、加えられた安定剤との相互反
応の危険を侵す必要はない。水和物は、塩と同じ基本的
な化学構造を有するので、哺乳動物の腫瘍を阻害するた
めに投与されるのに、貯蔵安定処方において水和物で置
換できる。
物、組成物及び方法を提供し、それは、有効な踵瘍阻害
投与量の新規な六水和物を腫瘍を有する宿主に投与する
ことよりなる。この目的のため、本薬剤は、静脈内、筋
肉内、踵瘍内、動脈内、リンパ腺内、経口、口腔内、鼻
腔内、眼内などを含むがこれらに限定されない従来の経
路により投与できる。従って、本発明は、好適な量の六
水和物及び好適な量の1種以上の製薬上許容できる担体
を含む製薬組成物を提供する。抗腫瘍組成物は、投与の
所望の経路に適切な任意の製薬の形により製造できる。
これら組成物の例は、経口投与用の固体組成物例えば錠
剤、カプセル、ピル、粉末及び顆粒、経口投与用の液体
組成物例えば溶液、懸濁物、シロップ又はエリキシル並
びに非経口投与用の製品例えば滅菌溶液、懸濁物又はエ
マルションを含む。それらは、又使用前に滅菌水、0.
9%塩化ナトリウム溶液又は或る他の滅菌注射媒体に溶
解できる滅菌固体組成物の形で製造できる。或る哺乳動
物の宿主に対する好適な投与量及び処方は、当業者によ
り容易に確かめることができる。もちろん、使用される
実際の投与は、処方される特別な組成物、使用される特
定の化合物、適用の態様及び治療される特定の部位、宿
主及び疾患に従って変化するだろう。年齢、体重、性、
食事、投与の時間、投与の経路、排出の速度、患者の状
態、薬剤の組み合せ、反応の感受性及び疾患の程度を含
む薬剤の作用を修飾する多くのファクターは、考慮に入
れられるだろう。図1は、以下のパラメーターを使用し
て得られた。
れ、そして本明細書の請求の範囲によってのみ限定され
る本発明の範囲を制限するものとして考えてはならな
い。以下の実施例では、プロトン及び炭素核磁気共鳴
(NMR)スペクトル(内標準としてCDCl3又はD
2Oを使用)及び燐NMRスペクトル(外標準として8
5%水性H3PO4を使用)は、Bruker WM3
60分光計に記録された。赤外(IR)スペクトルは、
Perkin−Elmer 1800フーリエ変換赤外
分光光度計で求められた。「フラッシュ・クロマトグラ
フィー」は、Stillら(Still、W.C.、K
ahn、M.、Mitra、A.、J.Org.Che
m.1978、43、2923)により記述された方法
に関し、そしてE.Merckシリカゲル(230−4
00メッシュ)を使用して行われた。逆相クロマトグラ
フィーは、シリカゲル(40μmの直径、J.T.Ba
ker)に結合したCl8(オクタデシルシラン)を使
用して正の窒素圧で行われた。
(2.30g、3.91mモル)の磁気で撹拌する懸濁
物を加温して殆ど完全な溶液にした。溶液を室温に放冷
し、そしてN、N−ジイソプロピルエチルアミン(2.
36mL、13.5mモル)を加えた。混合物を次に0
℃に冷却し、POCl3(666mg、4.34mモ
ル)を30秒かけて注射器をへて加えた。混合物を2−
3時間かけて室温に徐々に放冷し、撹拌を63時間かけ
て室温で続けた。次に、20容量%を除き、ジエチルア
ミンにより処理した。残りを、脱イオンH2O(110
mL)中の重炭酸ナトリウム(6.0g、71.4mモ
ル)の溶液により処理し、混合物を80分間室温で撹拌
し、次いで酢酸エチル(350mL)により分配した。
有機層をさらに脱イオンH2O(1×50mL)により
抽出し、合わせた水性層を酢酸エチル(250mL)に
より洗い、次に1時間室温で0.5mmHgの真空にし
て、溶解した溶媒を除いた。水性部分を、次いでメタノ
ールにパックされそしてH2Oにより平衡させたシリカ
ゲルに結合した15cmのオクタデシルシランを含む4
cmの直径のカラムに注いだ。全ての水性部分を注いだ
後、カラムをH2O(175mL)により溶離して、無
機塩を除き、次いで4:1のH2O:CH3OHは、生
成物を溶離した。0.5トルの溶媒の濃度は、無色の固
体として744mg(36%)の純粋な表題化合物をも
たらした。一方、凍結乾燥は、非常に毛羽立った低密度
の固体として純粋な表題化合物をもたらす。
れた8.16%H2Oに調節。 実施例 2 無水エトポシド 4’−ホスフェート二ナトリウム塩の
安定性 実施例1に従って製造された無水塩の0.01gのサン
プルを、タイプIフリントガラスのバイアルに入れ、栓
をし、シールし、そして30℃で56日間貯蔵した。唯
85%の活性が残った。無水塩の顕微鏡的検査は、それ
が針状の結晶及び無定形の形の混合物であることを明ら
かにした。
和物 方法 A:高い(80%以上)相対湿度への暴露 実施例1に従って製造された塩のサンプル(0・01
g)を、28日間37℃で80%の相対湿度に曝した。
湿潤空気に曝した無水サンプルは、コントロールサンプ
ルに比べて化学的安定性で顕著な増大を示した(表2参
照)。曝されたサンプルの水分レベルは、8.9%から
13.7%に増大し、安定名六水和物の結晶の形の形成
を示唆した(理論KF=13.2%)。
湿度(25℃)に曝すことにより得られた。曝されたサ
ンプルは、顕微鏡で検査したとき、複屈折を示し、サン
プルの結晶性を示した。
ェートとナトリウムエチルヘキサノエートとを反応さ
せ、次に塩化メチレンにより抽出し、水・アセトン混合
物から再結晶することにより得られた。ホスフェート
(4.1g)を82mLのアセトンに溶解した。これ
に、41mLのアセトンに溶解したナトリウムエチルヘ
キサノエート(2.3g)を加えた。形成した懸濁物を
2.5時間撹拌し、次にFisher P8漉紙で漉過
した。漉紙上の残渣を10mLずつのアセトンで2回洗
った。洗浄した物質を16mLの水により溶解し、そし
てRaininナイロン−66膜(0.45μm)によ
り漉過した。漉液を、等容量の塩化メチレンとともに激
しく震盪し、混合物を15分間放置した。水性層を分離
し、16mLのアセトンをそれに加えた。白色の結晶性
の物質が分離されたとき、混合物を1時間放置した。こ
の混合物をさらに16時間撹拌し、次に漉過した。漉紙
上の固体を、6時間23℃で真空(Hgの31mm)下
乾燥した。この物質は、上記の実施例1で製造された元
の塩(表3参照)より熱的にさらに安定していることが
観察され、安定な結晶の形の存在を示唆していた。この
物質のカール・フィッシャー水分値(即ち13.8%)
は、それが六水和物として存在していることを示唆した
(理論KF=13.2%)。顕微鏡及び示差走査熱量測
定(表4)を使用するサンプルの検査は、合成した物質
は、人工的に含湿空気に曝されたサンプルのそれに似た
物理的な形を有することを指示した。合成したサンプル
の元素分析は、エトポシド 4’−ホスフェート二ナト
リウム塩六水和物の分子式(C29H43O22Na2
P)と充分に一致する。理論値、C、42.45、H、
5.28、P、3.77。実測値、C、42.38、
H、5.10、P、3.63。
リウムエチルヘキサノエーtとを反応させ、次に抽出及
び再結晶を行うことにより製造。 表4は、方法A及びBに従って製造された水和物の熱量
測定の比較を示す。結果は、方法A及びBが六水和物の
同じ形を生成することを示唆する。
ー シリーズ7系を使用してサンプルの熱分析により誘
導された。1mgのサンプルを、毎分10℃の速度で加
熱し、そして得られる熱流を測定した。理由のある変化
例えば当業者により行うことができるものは、本発明の
範囲を離れることなくここにすることができる。
塩六水和物のプロトンNMRスペクトル(D2O、20
0MHz)を示す。
塩六水和物のX−線粉末回折パターンを示す。
Claims (6)
- 【請求項1】式 【化1】 を有するエトポシド−4’−ホスフェート二ナトリウム
塩の安定な結晶性六水和物。 - 【請求項2】エトポシド−4’−ホスフェートとナトリ
ウムイオンの源とを反応させ、好適な溶媒により抽出
し、そして第二の希釈剤を含む水性混合物からそれを再
結晶することよりなるエトポシド−4’−ホスフエート
二ナトリウム塩の結晶性六水和物を製造する方法。 - 【請求項3】抽出工程で使用される溶媒は、塩化メチレ
ンである請求項2の方法。 - 【請求項4】水性混合物は、水及びアセトンを含む請求
項3の方法。 - 【請求項5】製薬上許容できる担体及び式 【化2】 を有するエトポシド−4’−ホスフェート二ナトリウム
塩の結晶性六水和物を含む製薬組成物。 - 【請求項6】無水塩を少なくとも14日間80%以上の
相対湿度に曝すことを含むエトポシド−4’−ホスフェ
ート二ナトリウム塩の結晶性六水和物を製造する方法。
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