JPH0763285A - 充填材脱落防止具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】貫通スリーブ５に対する蓋部材６を設け、貫通
スリーブ５に外嵌係止自在な係止部７ａを備え、貫通孔
開口面に接当可能な接当部７ｂを備えた一対の板金製の
鍔状スリーブ固定部材７を設け、鍔状スリーブ固定部材
７の鍔面部８に充填材第１注入孔８ａを形成し、充填材
第１注入孔８ａを覆うことができる第２蓋部材１１を周
方向に摺動自在に連結し、第２蓋部材１１を一定角度摺
動させることによって充填材第１注入孔８ａに連通可能
な充填材第２注入孔１１ａを第２蓋部材１１に形成し、
第２蓋部材１１を鍔状スリーブ固定部材７に対して摺動
させるに伴って、注入充填材Ｍを第二隙間Ｎの内方側に
押しやるガイド羽根１１ｂを、第２蓋部材１１に形成し
てある。 【効果】支持棒の組付け作業や釘等の打ち付け作業をす
ることなく構造体に取付けることができ、しかも充填材
の注入を速やかに完了させることができて、構造体への
取付け作業の作業性を向上させることができ、耐火性能
にも優れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、構造体に設けた貫通孔
に挿通した例えば電線や空調配管等の被覆長尺体と、前
記貫通孔との間の空間に、その空間を閉塞するための充
填材を充填した状態で、前記貫通孔から前記充填材が脱
落するのを防止するための充填材脱落防止具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の充填材脱落防止具として
は、前記貫通孔の一端側から充填される充填材を受け止
めるための受け板を、前記貫通孔の他端部側の開口を閉
塞するように構造体に沿わせて配置し、その受け板を支
持棒で支持するものがあった。また、前記支持棒を設置
できない状況下においては、前記受け板を釘等によって
構造体に打ち付け固定していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の充填材脱落防止具によれば、支持棒の組付けや
釘等の打ち付けに手間がかかり、構造体への取付け作業
の作業効率が悪いという欠点があった。本発明の目的
は、上記従来の欠点を解消し、構造体への取付け作業を
簡単に行うことができる充填材脱落防止具を提供するこ
とにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明における充填材脱落防止具の特徴構成は、貫通
孔内で被覆長尺体に対して第一隙間をあけた状態に外嵌
可能で、且つ、貫通孔内壁に対して第二隙間をあけた状
態に内嵌可能な筒状の貫通スリーブを設け、前記被覆長
尺体に外嵌状態の前記貫通スリーブの端部に係合して、
前記貫通スリーブ端部の開口を塞ぐ第１蓋部材を設け、
前記貫通スリーブに外嵌係止自在な係止部と、構造体の
貫通孔開口面に接当可能な接当部とを備える一対の鍔状
スリーブ固定部材を設け、前記鍔状スリーブ固定部材の
鍔面部に充填材第１注入孔を形成し、前記鍔面部に重な
った状態で前記充填材第１注入孔を覆うことができるリ
ング状の第２蓋部材を、前記鍔状スリーブ固定部材に周
方向に摺動自在に連結し、前記鍔状スリーブ固定部材に
対して前記第２蓋部材を一定角度摺動させることによっ
て前記充填材第１注入孔に連通可能な充填材第２注入孔
を前記第２蓋部材に形成し、前記第２蓋部材を前記鍔状
スリーブ固定部材に対して摺動させるに伴って、前記充
填材第２、第１注入孔、からの注入充填材を前記第二隙
間の内方側に押しやるガイド羽根を、前記充填材第１注
入孔に入り込ませた状態で前記第２蓋部材に形成してあ
る点にあり、その作用効果は次の通りである。

【０００５】

【作用】つまり、上記の構成の貫通スリーブと鍔状スリ
ーブ固定部材とを設けてあるから、構造体の貫通孔内に
貫通スリーブを配置した状態で、鍔状スリーブ固定部材
を構造体の肉厚方向の両側に配置し、鍔状スリーブ固定
部材の接当部を貫通孔開口面に夫々接当させると共に、
鍔状スリーブ固定部材の係止部を貫通スリーブに夫々外
嵌係止させることで、貫通スリーブを構造体に取り付け
ることができる。

【０００６】貫通スリーブと鍔状スリーブ固定部材とを
上記のような組付け状態にしておいて、貫通スリーブの
端部の開口から貫通スリーブと被覆長尺体との間の第一
隙間に充填材を注入する。充填材を注入した後、上記の
構成の第１蓋部材を貫通スリーブの端部に係合させれ
ば、前記第一隙間に充填した充填材が脱落するのを防止
できる。また、鍔状スリーブ固定部材の鍔面部に充填材
第１注入孔を形成し、この鍔状スリーブ固定部材に上記
の構成の第２蓋部材を周方向に摺動自在に連結してある
から、鍔状スリーブ固定部材に対して第２蓋部材を一定
角度摺動させて、第２蓋部材の充填材第２注入孔を鍔状
スリーブ固定部材の充填材第１注入孔に連通状態にすれ
ば、充填材第２、第１注入孔を通して充填材を、貫通孔
内壁と貫通スリーブとの間の第二隙間内に注入すること
ができる。充填材を注入した後に、鍔状スリーブ固定部
材に対して周方向に第２蓋部材を摺動させると、その摺
動に伴って第２蓋部材のガイド羽根が注入充填材を前記
第二隙間の内方側に押しやるから、充填材の注入と、鍔
状スリーブ固定部材に対する第２蓋部材の摺動操作との
繰り返しによって、前記第二隙間内への充填材の充填を
速やかに完了させることができる。充填が終わったら逆
方向に第２蓋部材を摺動させて、第２蓋部材で充填材第
１注入孔を覆えば、前記第二隙間からの充填材の洩出を
防止することができる。

【０００７】以上のように上記構成によれば、支持棒の
組付け作業や釘等の打ち付け作業をすることなく構造体
に取付けることができ、しかも充填材の注入を速やかに
完了させることができて、構造体への取付け作業を簡単
に行うことができる。また、貫通スリーブの長手方向で
のスリーブ固定部材の係止位置を変化させるだけで、構
造体表面側への貫通スリーブの出しろを、施工現場の状
況に合わせて簡単に調節することができる。さらに、構
造体の厚みより長さが長い貫通スリーブを用いることが
できるから、例えば、構造体の厚みが薄い場合であっ
も、貫通スリーブを長くすることによって、耐火構造上
における貫通孔の必要充填長さを充分確保することがで
きる。

【０００８】

【発明の効果】従って、支持棒の組付け作業や釘等の打
ち付け作業をすることなく、構造体に取付けることがで
き、しかも充填材の注入を速やかに完了させることがで
き、その取付け作業においては、貫通スリーブの出しろ
を、施工現場の状況に合わせて簡単に調節することがで
きるから、構造体への取付け作業の作業性を向上させる
ことができ、また、構造体の厚みが薄い場合であって
も、耐火構造上における貫通孔の必要充填長さを充分確
保することができるから耐火性能に優れる充填材脱落防
止具を提供することができた。

【０００９】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１０】図２に示すように、構造体の一例であるコ
ンクリート壁１の貫通孔２に挿通する空調配管３（被覆
長尺体の一例）を、充填材脱落防止具Ａと、モルタル
Ｍ、熱膨張性耐火パテ４（共に充填材の一例）とで貫通
孔２に密閉状態に固定して耐火構造を構成してある。

【００１１】前記空調配管３は、銅管からなる配管本体
３ａを発泡樹脂製断熱部材３ｂで被覆して構成してあ
る。前記充填材脱落防止具Ａは板金で形成してあり、詳
述すると、図１、図２に示すように、外周面に雄ネジ部
５ａを備え、且つ、貫通孔２に挿通した空調配管３に、
貫通孔２内で第一隙間Ｄをあけた状態に外嵌可能で、貫
通孔内壁Ｗに対して第二隙間Ｎをあけた状態に内嵌可能
な貫通スリーブ５を設け、前記空調配管３に外嵌した状
態の貫通スリーブ５の端部に螺合して、貫通スリーブ５
の端部の開口部を塞ぐ第１蓋部材６を一対設け、前記雄
ネジ部５ａに螺合自在な雌ネジ部７ａ（前記貫通スリー
ブ５に外嵌係止自在な係止部の一例）を内周面に備える
円筒部９と、前記雌ネジ部７ａを前記雄ネジ部５ａに螺
合させた状態で、貫通孔２の開口部周りのコンクリート
壁１に接当して前記第２隙間Ｎを覆うリング状の鍔面部
８とからなる鍔状スリーブ固定部材７を一対設け、前記
鍔面部８にモルタル第１注入孔８ａ（充填材第１注入孔
の一例で、以下、第１注入孔８ａと略称する）を複数形
成し、前記鍔面部８に重なった状態で第１注入孔８ａを
覆うことができるリング状の第２蓋部材１１を、前記鍔
状スリーブ固定部材７に周方向に摺動自在に連結して前
記充填材脱落防止具Ａを構成してある。

【００１２】前記貫通スリーブ５は、前記貫通孔２より
も長い円筒体で構成してある。前記第１蓋部材６は、貫
通スリーブ５の端部に螺合自在なネジ部６ａと、前記貫
通スリーブ５内の第一隙間Ｄに充填されたパテ４を受け
止める円板状の受止め部６ｂとから構成してあり、前記
受止め部６ｂには、前記空調配管３を挿通自在な挿通孔
６ｃを設けてある。また、図１に示すように、第１蓋部
材６は、周方向に二分割してあり、各分割部材どうし
を、互いの一端部間に設けたヒンジ６ｄを介して揺動自
在に連結し、互いの他端部に、その他端部どうしを接当
させた状態でボルトＢで固定するボルト固定部６ｅを設
けてある。

【００１３】前記鍔状スリーブ固定部材７の鍔面部８の
外周側の端部は、軸芯方向に全周にわたって折曲してあ
り、その折曲した端部を、前記コンクリート内壁Ｗに対
する接当部７ｂにしてある。なお、後述するように、前
記接当部７ｂはコンクリート内壁Ｗに第２蓋部材１１を
介して間接的に接当する。そして、図４に示すように、
鍔面部８の内周側の端部に、前記第２蓋部材１１を周方
向にスライド自在に係合させるための第１ガイド溝１２
Ａを全周にわたって形成してある。また、鍔状スリーブ
固定部材７の円筒部９には、径方向外方に突出する弾性
突起１０を、貫通孔内壁Ｗに接当可能に周方向に沿って
複数形成し、貫通孔２の内壁Ｗに対する弾性突起１０の
夫々の接当力によって、前記貫通スリーブ５を前記貫通
孔２のほぼ中央に位置させることができるようにしてあ
る。弾性突起１０の先端部は、円弧状に折曲させて、貫
通孔内壁Ｗに対して前記弾性突起１０が引っ掛かりにく
く、且つ、内径が少々異なる貫通孔にも対応できるよう
に構成してある。なお、前記雌ねじ部７ａは、円筒部９
の内周面の周方向複数箇所にのみネジ山を形成してあ
る。

【００１４】図４に示すように、前記第２蓋部材１１
は、鍔状スリーブ固定部材７の鍔面部８の全面を覆うこ
とができる大きさのもので、径方向の断面がほぼコの字
状になるように形成してあり、内周側の端部に、前記鍔
状スリーブ固定部材７の第１ガイド溝１２Ａに係合する
凸部１２Ｂを、さらに外周側の端部に、鍔面部８の接当
部７ｂを係合させる第２ガイド溝１２Ｃを折曲げ加工に
よって、夫々各別に全周にわたって形成してある。（第
２ガイド溝１２Ｃは、第２蓋部材１１を鍔状スリーブ固
定部材７に組み付け後に折曲形成するため、図４では二
点鎖線で描いてある。）また、図３（イ）、（ロ）に示
すように、周方向複数箇所の部位には、鍔状スリーブ固
定部材７に対してその周方向に第２蓋部材１１を一定角
度摺動させることによって、前記第１注入孔８ａに連通
可能なモルタル第２注入孔１１ａ（充填材第２注入孔の
一例で、以下、第２注入孔１１ａと略称する）を形成
し、第２蓋部材１１を鍔状スリーブ固定部材７に対して
周方向に摺動回転させるに伴って、前記第２、第１注入
孔１１ａ，８ａからのモルタルを第二隙間Ｎの内方側に
押しやるガイド羽根１１ｂを、前記充填材第１注入孔８
ａに入り込ませた状態で形成してある。前記第２注入孔
１１ａは、前記鍔面部８の複数箇所の部位を夫々周方向
に沿って肉厚方向に折曲して形成してあり、その折曲に
よって形成された折曲片を前記ガイド羽根１１ｂにして
ある。このガイド羽根１１ｂは、鍔面部８に対して鋭角
をなすように傾斜させてある。

【００１５】上記のような鍔状スリーブ固定部材７と第
２蓋部材１１を設けてあるから、鍔状スリーブ固定部材
７に対して第２蓋部材１１を一定角度摺動させて、図３
（イ）に示すように、前記第２注入孔１１ａを前記第１
注入孔８ａに対して連通状態にすれば、第２、第１注入
孔１１ａ，８ａを通してモルタルを前記第二隙間Ｎ内に
充填することができる。モルタルを充填した後に、鍔状
スリーブ固定部材７に対して第２蓋部材１１を摺動させ
ると、その摺動に伴って第２蓋部材１１のガイド羽根１
１ｂが注入モルタルを第二隙間Ｎの内方側に押しやるか
ら、モルタルの注入と、鍔状スリーブ固定部材７に対す
る第２蓋部材１１の摺動回転操作との繰り返しによっ
て、第二隙間Ｎ内へのモルタルの充填を速やかに完了さ
せることができる。そして、充填が終わったら第２蓋部
材１１を摺動させて、図３（ロ）に示すように、第２蓋
部材１１で第１注入孔８ａを覆えば、第二隙間Ｎからの
モルタルの洩出を防止することができる。

【００１６】なお、上述の貫通スリーブ５、第１、第２
蓋部材６，１１、スリーブ固定部材７は、金属によって
形成してあるために、火災が生じた場合にも、前記耐火
パテ４・モルタルＭと共に、前記貫通孔２の密閉状態を
維持し、貫通孔２を通した炎や煙の流通を防ぐことがで
きる。

【００１７】また、本実施例の充填材脱落防止具Ａによ
れば、貫通スリーブ５に螺合させた両スリーブ固定部材
７によってコンクリート壁１を挟みこむだけで、貫通孔
２のほぼ中央に充填材脱落防止具Ａを取り付けることが
でき、蓋部材６を設置して耐火パテ４、モルタルＭを第
一隙間Ｄ・第二隙間Ｎに各別に充填するだけで、簡単に
空調配管３を貫通孔２に固定することができ、例えば、
火災が生じて空調配管３の断熱部材３ｂが燃焼しても、
その部分は熱膨張した耐火パテ４が埋めつくし、貫通孔
２内に炎や煙が通過する隙間を発生させない状態を維持
することができる。また、前記耐火パテ４の前記空調配
管３長手方向への熱膨張作用を、前記蓋部材６によって
阻止できるから、耐火パテ４の熱膨張のほとんどを、空
調配管３の径方向に沿った内側（配管本体３ａ）へ向け
て作用させることができる。

【００１８】〔別実施例〕以下に別実施例を説明する。

【００１９】〈１〉 前記構造体１は、先の実施例で説
明したコンクリート壁に限らず、他の材質で形成してあ
るものや、スラブ・梁・柱等であってもよく、且つ、中
空構造のものであってもよい。それらを総称して構造体
という。また、前記被覆長尺体３は、空調配管に限ら
ず、例えば、電線や給湯配管等であってもよく、それら
を含めて被覆長尺体と総称する。

【００２０】〈２〉 前記充填材脱落防止具Ａは、先の
実施例で説明した金属製に限るものではなく、例えば、
樹脂やセラミックス等によって形成してあるものでもよ
い。また、充填材４は、耐火パテ４に限らず、例えば、
モルタルや一般的なパテ等であってもよい。

【００２１】〈３〉 前記被覆長尺体３を挿通自在な前
記蓋部材６の挿通孔６ｃは、その形状が先の実施例で説
明した円形に限るものではなく、例えば、楕円形や、挿
通する被覆長尺体３の断面形状に合わせた形状に形成し
てあってもよく、そうすることで、被覆長尺体３との間
の隙間を減らし、より第二空間Ｄの密閉度をよくして、
耐火パテ４の熱膨張を配管本体３ａ周囲に作用させるこ
とができる。

【００２２】〈４〉 前記ガイド羽根１１ｂが、上記の
実施例の場合よりも第２蓋部材１１の軸芯方向を向くよ
うに構成して、注入モルタルがこのガイド羽根１１ｂに
よって前記軸芯方向側に押しやられるようにしてもよ
い。

【００２３】尚、特許請求の範囲の項に、図面との対照
を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明
は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】断熱材脱落防止具を表す分解斜視図

【図２】構造体への断熱材脱落防止具の取付状態を表す
断面図

【図３】（イ）鍔状スリーブ固定部材の充填材第１注入
孔と第２蓋部材の充填材第２注入孔とを連通させた状態
を示す図 （ロ）鍔状スリーブ固定部材の充填材第１注入孔を第２
蓋部材で塞いだ状態を示す図

【図４】鍔状スリーブ固定部材と第２蓋部材との組付け
前の斜視図

【符号の説明】

１ 構造体 ２ 貫通孔 ３ 被覆長尺体 ４ 充填材 ５ 貫通スリーブ ６ 蓋部材 ７ スリーブ固定部材 ７ａ 係止部 ７ｂ 接当部 ８ 鍔面部 ８ａ 充填材第１注入孔 １１ 第２蓋部材 １１ａ 充填材第２注入孔 １１ｂ ガイド羽根 Ｄ 第一隙間 Ｋ スリーブ位置決め手段 Ｍ 充填材 Ｎ 第二隙間 Ｗ 貫通孔内壁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 構造体（１）に設けた貫通孔（２）に挿
   通した被覆長尺体（３）と、前記貫通孔（２）との間の
   空間に、その空間を閉塞するための充填材（４，Ｍ）を
   充填した状態で、前記貫通孔（２）から前記充填材
   （４，Ｍ）が脱落するのを防止するための充填材脱落防
   止具であって、 前記貫通孔（２）内で前記被覆長尺体（３）に対して第
   一隙間（Ｄ）をあけた状態に外嵌可能で、且つ、貫通孔
   内壁（Ｗ）に対して第二隙間（Ｎ）をあけた状態に内嵌
   可能な筒状の貫通スリーブ（５）を設け、前記被覆長尺
   体（３）に外嵌状態の前記貫通スリーブ（５）の端部に
   係合して、前記貫通スリーブ（５）端部の開口を塞ぐ第
   １蓋部材（６）を設け、前記貫通スリーブ（５）に外嵌
   係止自在な係止部（７ａ）と、前記構造体（１）の貫通
   孔開口面に接当可能な接当部（７ｂ）とを備える一対の
   鍔状スリーブ固定部材（７）を設け、前記鍔状スリーブ
   固定部材（７）の鍔面部（８）に充填材第１注入孔（８
   ａ）を形成し、前記鍔面部（８）に重なった状態で前記
   充填材第１注入孔（８ａ）を覆うことができるリング状
   の第２蓋部材（１１）を、前記鍔状スリーブ固定部材
   （７）に周方向に摺動自在に連結し、前記鍔状スリーブ
   固定部材（７）に対して前記第２蓋部材（１１）を一定
   角度摺動させることによって前記充填材第１注入孔（８
   ａ）に連通可能な充填材第２注入孔（１１ａ）を前記第
   ２蓋部材（１１）に形成し、前記第２蓋部材（１１）を
   前記鍔状スリーブ固定部材（７）に対して摺動させるに
   伴って、前記充填材第２、第１注入孔（１１ａ),（８
   ａ）からの注入充填材（Ｍ）を前記第二隙間（Ｎ）の内
   方側に押しやるガイド羽根（１１ｂ）を、前記充填材第
   １注入孔（８ａ）に入り込ませた状態で前記第２蓋部材
   （１１）に形成してある充填材脱落防止具。