JPH0763218A - すべり軸受とこのすべり軸受を用いた水中用ウォーム減速機 - Google Patents

すべり軸受とこのすべり軸受を用いた水中用ウォーム減速機

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JPH0763218A
JPH0763218A JP21054393A JP21054393A JPH0763218A JP H0763218 A JPH0763218 A JP H0763218A JP 21054393 A JP21054393 A JP 21054393A JP 21054393 A JP21054393 A JP 21054393A JP H0763218 A JPH0763218 A JP H0763218A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウォーム減速機を完全無潤滑の状態で使用で
きるようにして、このウォーム減速機を特別の油洩れ防
止手段を施すことなく例えばプール、噴水、水門等の水
中において、あるいは水耕栽培用のハウス内等の水中に
準ずる場所において使用できるようにする。 【構成】 軸受1は、その内周孔1aの周囲に軸受弾性
部が設けられた円筒状のすべり軸受とし、軸12aが回
転するとそのすべり摩擦によって軸受弾性部が変形し、
これによって内周孔1aの径が大きくなって軸12aと
の間に適度なクリアランスC1 が生じるよう構成する。
また、このすべり軸受1を用いてウォームギヤ12およ
びウォームホイール13を支持するとともに、ウォーム
ギヤ12をステンレス製とし、またウォームホイール1
3を樹脂製とすることによりウォーム減速機10を完全
無潤滑とし、これにより水中において最適に用いること
のできるウォーム減速機10とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、無潤滑で使用可能な
すべり軸受と、このすべり軸受を用いることにより、例
えばプール、噴水、水門等の水中、あるいは水耕栽培用
のハウス内等の水中に準ずる場所(以下、単に「水中」
という)において好適に用いることのできる水中用ウォ
ーム減速機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ウォームギヤとウォームホイール
をハウジング内に組み込んでユニット化したウォーム減
速機にあっては、ウォームギヤ、ウォームホイールおよ
びハウジングはいずれも機械構造用鋼あるいは鋳物等の
金属を素材として製作されたものが一般的であった。ま
た、ウォームギヤおよびウォームホイールはそれぞれ例
えば円筒ころ軸受等のころがり軸受を用いてハウジング
に支持する構成が一般的であった。従って、ウォームギ
ヤとウォームホイール間、および軸受の潤滑を行う必要
があり、このため、ハウジング内には所定量の潤滑油を
貯留しておき(はねかけ潤滑)、また軸受にはグリース
を充填しておく(グリース潤滑)等していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のウ
ォーム減速機にあってはウォームギヤ、ウォームホイー
ルおよび軸受の潤滑を行う必要のあるものであったの
で、このウォーム減速機を水中で用いる場合には油洩れ
のないよう確実なシールを施す必要があり、このため現
実にはウォーム減速機を水中もしくはこれに準ずる場所
で使用することは困難であった。
【0004】なお、一部には樹脂製のウォームギヤまた
はウォームホイールが公知であるが、これらをハウジン
グに組み込んでユニット化したウォーム減速機として用
いる場合には、軸受の潤滑を行う必要がある等の理由か
ら依然として完全無潤滑としては用いることができなか
った。
【0005】そこで、本願発明は、水中において特に良
好な軸受性能を発揮するすべり軸受を提供するととも
に、このすべり軸受を用いることにより、完全無潤滑で
あっても水中において何ら支障なく用いることのできる
水中用ウォーム減速機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明では、自己潤滑性樹脂を素材として円筒状に一体
形成されたすべり軸受であって、その内周孔の周囲に、
多数の細径孔が当該内周孔と平行かつ当該すべり軸受の
両側面間を貫通して形成されてなる軸受弾性部を備え、
当該すべり軸受に受けられた軸が回転した時に、この軸
と前記内周孔との間のすべり摩擦によって前記軸受弾性
部が弾性変形して前記内周孔と前記軸との間に一定のク
リアランスが形成されることを特徴とするすべり軸受を
創出した。
【0007】また、請求項2記載の発明では、ウォーム
ギヤおよびその軸部がステンレス鋼を素材として形成さ
れ、ウォームホイールが自己潤滑性樹脂を素材として一
体成形され、このウォームギヤとウォームホイールが請
求項1記載のすべり軸受を介してハウジングに回転可能
に支持された構成としたことを特徴とする水中用ウォー
ム減速機を創出した。
【0008】請求項3記載の発明では、ハウジングがア
ルミニウムまたは炭素繊維樹脂を素材として形成された
ことを特徴とする請求項2記載の水中用ウォーム減速機
を創出した。
【0009】さらに、請求項4記載の発明では、ハウジ
ングが、ウォームギヤを支持するウォームハウジングと
ウォームホイールを支持するホイールハウジングとに分
割されて、ウォームギヤ部とウォームホイール部とにサ
ブアッセンブリ化された構成としたことを特徴とする請
求項2又は3記載の水中用ウォーム減速機を創出した。
【0010】
【作用】請求項1記載のすべり軸受によれば、すべり軸
受が支持する軸が回転すると、この軸と軸受の内周面と
の間にはすべり摩擦が発生する。このすべり摩擦力は内
周面の円周方向に沿って連続的に作用するので、この内
周面は外周方向に押される。ここで、内周面の外周側す
なわちこの軸受の内周孔の周囲には、多数の細径孔から
なる軸受弾性部が形成されている。このため、内周面が
すべり摩擦力によって外周方向に押されると、軸受弾性
部の各細径孔が押し潰され、結果的に内周孔の径が大き
くなって軸受の内周面と軸との間に一定のクリアランス
が形成される。軸受の内周面と軸受との間にクリアラン
スが形成されることにより、すべり摩擦は低減され、従
ってこの軸受は完全な無潤滑状態であってもなんら支障
なく軸を支持する。このように、軸が回転した時にだけ
軸受けの内周面との間に適度なクリアランスが形成され
てすべり摩擦が低減される。
【0011】また、このすべり軸受を水中で用いた場合
を考えると、このすべり軸受に支持される軸が回転する
と上記したようにすべり軸受の各細径孔が押し潰され、
逆に回転が停止すると元の円形孔に復帰する。この細径
孔が押し潰されたり元の円形孔に復帰したりすることに
より各細径孔は吐出ポンプと同等の働きをし、これによ
ってハウジング内部の水と外部の水とが循環され、ひい
てはハウジング内部の発熱が抑制される。このように、
このすべり軸受によれば滑り摩擦は低減され、かつ放熱
作用をなすので潤滑は不要であり、従って、このすべり
軸受は完全無潤滑で用いることができる。
【0012】また、このすべり軸受は樹脂製であるので
金属に比して放熱効果に劣るのであるが、水中あるいは
これに準ずる場所で用いることにより、この軸受は適度
に冷却され、この点においてこのすべり軸受はこれら水
中等において用いることが最も望ましい。
【0013】次に、請求項2記載のウォーム減速機によ
れば、ウォームギヤおよびウォームホイールは上記請求
項1記載のすべり軸受によって支持されるので、軸受に
ついては無潤滑で足りる。また、ウォームホイールは自
己潤滑性樹脂を素材として形成されているので、従来の
ようなはねかけ潤滑は必要ない。さらに、ウォームギヤ
はステンレス製であり、ウォームホイールは樹脂製であ
るので当該ウォーム減速機を水中に浸して使用した場合
であっても錆びることはなく、水中での使用に適してい
る。
【0014】また、請求項3記載のウォーム減速機によ
れば、ハウジングは熱伝導性のよいアルミニウム製また
は炭素繊維樹脂製であるので、当該ウォーム減速機の駆
動時における発熱を十分に放熱でき、さらに当該ウォー
ム減速機を水中で用いることにより水が冷却水の働きを
するので、ウォームギヤ、ウォームホイールだけでなく
軸受やハウジング等当該ウォーム減速機の全体が積極的
に冷却され、潤滑をした場合に得られる冷却作用は十分
に補われる。
【0015】これに加えて、当該減速機を水中で用いた
場合に、上記したようにウォームギヤおよびウォームホ
イールが回転するとすべり軸受の各細径孔が押し潰さ
れ、逆に回転が停止すると元の円形孔に復帰するのであ
るが、この細径孔が押し潰されたり元の円形孔に復帰し
たりすることにより各細径孔は吐出ポンプと同等の働き
をし、これによってハウジング内部の水と外部の水とが
循環され、ひいてはハウジング内部の発熱が抑制され
る。
【0016】請求項4記載の構成によれば、ウォームギ
ヤをウォームハウジングに組付けてウォームギヤ部とし
てサブアッセンブリとする一方、ウォームホイールをホ
イールハウジングに組付けてウォームホイール部として
サブアッセンブリとした上で、このウォームギヤ部をウ
ォームホイール部に一体化することによりウォーム減速
機が組み立てられる。このようにサブアッセンブリ化さ
れたものを組み合わせることにより最終組み立てを行う
ことができるのでウォーム減速機の組付け性がよくな
る。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1ないし図4に基
づいて説明する。図1は、本例のすべり軸受1〜4を用
いたウォーム減速機10の全体を示している。このウォ
ーム減速機10は、ウォームギヤ部とウォームホイール
部との二つのサブアッセンブリを組み合わせて構成され
ている。このため、このウォーム減速機10のハウジン
グは、ウォームギヤ12を支持するウォームハウジング
11とウォームホイール13を支持するホイールハウジ
ング14とに分割できるようになっている。両ハウジン
グ11,14は、位置決めピン15,15によって相互
に位置決めされ、この位置決めされた状態で両ハウジン
グ11,14は相互に固定されている。両ハウジング1
1,14は、熱伝導性のよいアルミニウムを素材として
形成されている。なお、両ハウジング11,14の素材
としてはアルミニウムに限らず、これと同等あるいはそ
れ以上の高い熱伝導性を有する炭素繊維樹脂であっても
よい。
【0018】ウォームギヤ部において、ウォームギヤ1
2はすべり軸受1,2を介してウォームハウジング11
に回転可能に支持されている。このウォームギヤ12
は、後述するように当該ウォーム減速機10を水中で使
用する際にその防錆を目的としてステンレス鋼を素材と
して製作されている。このウォームギヤ12の両端の軸
部12a,12aがすべり軸受1,2によってウォーム
ハウジング11に支持されている。
【0019】すべり軸受1(すべり軸受2も同じ)は自
己潤滑性樹脂の一体成形により円筒形状に形成されたも
ので、その内周孔1aにウォームギヤ12の軸部12a
がほぼ隙間なくかつ回転可能な状態で挿入されている。
この内周孔1aの周囲には、図2および図3に示すよう
に細径孔1b〜1bが同一円周上に一定の間隔をおいて
多数形成されている。この細径孔1b〜1bは、内周孔
1aに平行にかつ当該軸受1の両端面間に貫通して形成
されている。この多数の細径孔1b〜1bが形成される
ことにより内周孔1aの周囲は、径方向に関して他の部
分よりも弾性に富んだ部位となり、この弾性に富んだ部
位が当該すべり軸受1の軸受弾性部とされている。
【0020】この軸受弾性部によれば、内周孔1に挿入
された軸部12aが回転すると、この軸部12aと内周
孔1aとの間にすべり摩擦が発生し、このすべり摩擦は
内周孔1aの内周面を外周方向に押し広げる力として作
用する。そして、内周孔1aの周囲には上記した軸受弾
性部が設けられており、上記押し広げようとする力によ
ってこの軸受弾性部の各細径孔1b〜1bが図4に示す
ように押し潰されて変形し、これにより内周孔1aが押
し拡げられる。この作用が軸部12aの回転に伴い連続
的に行われ、結果的に図示するように内周孔1aの径が
僅かに大きくなる。この内周孔1aの径が大きくなるこ
とにより、当該内周孔1aと軸部12aとの間には僅か
なクリアランスC1 が形成され、このため軸部12aの
受ける摩擦抵抗は低減されて滑らかに回転する。すなわ
ち無潤滑でありながら潤滑を行ったと同様の効果が得ら
れる。
【0021】次に、ウォームホイール13は自己潤滑性
樹脂の一体成形により形成されたもので、このウォーム
ホイール13はステンレス製の軸13aに固定されてい
る。このようにウォームホイール13を樹脂により形成
し、また軸13aをステンレス製とすることによりこれ
らの防錆が図られている。この軸13aの両端部はすべ
り軸受3,4によってホイールハウジング14に回転可
能に支持されており、これによりウォームホイール13
が上記ウォームギヤ12と噛合い状態で回転可能に支持
されている。
【0022】このウォームホイール13を支持するすべ
り軸受3,4は、上記したすべり軸受1,2と同様に自
己潤滑性樹脂の一体成形により円筒形状に形成され、ま
たその内周孔3a,4aの周囲にはそれぞれ多数の細径
孔3b〜3b、4b〜4bからなる軸受弾性部が形成さ
れている。このため、軸13aが回転するとこの軸13
aと内周孔3a,4aとの間ですべり摩擦が生じ、これ
によって各細径孔3b〜3b、4b〜4bが図4に示す
ように押し潰されてこの軸受3,4の軸受弾性部が変形
し、このため軸13aと両すべり軸受3,4の内周孔3
a,4aとの間にも僅かなクリアランスC2 が形成され
るようになっている。
【0023】以上のようにしてウォームギヤ12および
ウォームホイール13が軸受1〜4を介してそれぞれウ
ォームハウジング11あるいはホイールハウジング14
に支持されて、ウォーム部およびウォームホイール部の
二つのサブアッセンブリが構成されている。そして、こ
の両サブアッセンブリを位置決めピン15,15によっ
て両者間の位置決めを行いつつ組み合わせることにより
本例のウォーム減速機10が構成されている。
【0024】本例のすべり軸受1〜4およびウォーム減
速機10は以上のように構成したものであり、この構成
によれば次のような作用効果を奏する。本例のウォーム
減速機10においてウォームギヤ12およびウォームホ
イール13はすべり軸受1〜4によってそれぞれウォー
ムハウジング11若しくはホイールハウジング14に支
持されている。各すべり軸受1〜4の内周孔1a〜4a
の周囲にはそれぞれ多数の細径孔1b〜4bが形成され
て軸受弾性部とされている。このため、軸部12aある
いは軸13aの回転に伴って内周孔1a〜4aとの間に
は僅かなクリアランスC1 ,C2 が形成され、結果的に
無潤滑であっても軸部12aあるいは軸13aのスムー
ズな回転が確保される。
【0025】しかも、上記クリアランスC1 ,C2 は、
軸部12aあるいは軸13aと内周孔1a〜4aの内周
面との間のすべり摩擦によって発生するので、軸部12
aあるいは軸13aの回転数が高いほどこのクリアラン
スは大きくなる。すなわち、軸部12aあるいは軸13
aに対する内周孔1a〜4aのクリアランスC1 ,C2
はそれらの回転数に見合った大きさに形成され、この点
において軸部12aあるいは軸13aの回転による発熱
は最小限に抑えられ、従って無潤滑であってもスムーズ
な回転が確保される。
【0026】また、ウォームホイール13は自己潤滑性
樹脂を素材として形成されているので、従来のようには
ねかけ潤滑を行う必要はなく、この点においても無潤滑
でウォーム減速機10を良好に運転することができる。
【0027】そして、このウォーム減速機10を水中で
用いた場合を考えると、水中においては、各すべり軸受
1〜4の細径孔1a〜4aを経て内部に水が侵入するの
で、このウォーム減速機10の内部は水で満たされる。
すなわち、ウォームギヤ12およびウォームホイール1
3は水に浸された状態で用いられる。従って、水は冷却
水として作用するためウォームギヤ12とウォームホイ
ール13との噛合いによる発熱あるいは各すべり軸受1
〜4の発熱は確実に抑制される。なお、ウォームハウジ
ング11およびホイールハウジング14が熱伝導性のよ
いアルミニウムを素材としているので、この点でも放熱
効果が高められ当該ウォーム減速機10は良好に稼働す
る。
【0028】さらに、ウォームギヤ12およびウォーム
ホイール13の回転、停止に伴って各すべり軸受1〜4
の細径孔1b〜4bは押し潰され、あるいは円形孔に弾
性復帰する。これは、各すべり軸受1〜4の軸受弾性部
が吐出ポンプとして機能することを意味し、これにより
当該ウォームギヤ10が起動してウォームギヤ12およ
びウォームホイール13が回転するとウォームハウジン
グ11およびホイールハウジング14の内部と外部との
間で水の循環がおこなわれ、上記した冷却作用が一層効
率よく行われる。
【0029】このように、本例のウォーム減速機10は
水中あるいはこれに準ずる場所で使用することによりそ
の機能を十分に発揮する。水中あるいはこれに準ずる場
所での使用例として例えば水門の開閉駆動用、プールや
噴水あるいは水耕栽培用の各種機器等に用いることが考
えられる。
【0030】従来、このような部位に積極的に用いるこ
とを想定したウォーム減速機は提供されておらず、大気
中で用いるごく一般的な減速機を水中用として転用する
際には、油洩れ等の完全防止を達成するため特別なシー
ルを施す必要があり、このためコスト高となり現実には
減速機を水中に浸積した状態で用いることはできなかっ
た。この点、本例のウォーム減速機10は水中での使用
を積極的に想定したものとなっている。すなわち、本例
のウォーム減速機10は完全無潤滑であるので水中に用
いるにあたり油洩れの心配はなく、従ってなんらシール
を必要としない。特に、ウォームギヤ12およびウォー
ムホイール13を支持するすべり軸受1〜4には軸受弾
性部が設けられているので、ウォームギヤ12およびウ
ォームホイール13が回転すると、その回転数に見合っ
たクリアランスC1 ,C2 が形成され、これによりすべ
り摩擦が最低限に抑えられ、スムーズな回転が確保され
る。
【0031】次に、本例のウォーム減速機10にあって
は、ハウジングがウォームギヤ12を支持するウォーム
ハウジング11と、ウォームホイール13を支持するホ
イールハウジング14とに分離可能であり、このためウ
ォームギヤ12とウォームホイール13とをそれぞれサ
ブアッセンブリ化することができる。ウォームギヤ12
とウォームホイール13とをそれぞれサブアッセンブリ
化した状態で、減速機10全体の最終組み立てを行うこ
とにより当該減速機10の組み立て作業の効率化を図る
ことができるようになる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係るすべり軸受によれば、なん
ら潤滑をすることなく従って特別のシール手段を施すこ
となく水中またはこれに準ずる場所において軸を回転可
能に支持することができる。また、このすべり軸受を用
いる等したウォーム減速機は完全無潤滑で用いることが
できるので、特別なシール手段を施すことなく水中に浸
積した状態またはこれに準ずる態様で用いることができ
る。
【0033】また、ウォームギヤ部とウォームホイール
部との二つにサブアッセンブリ化されているので、ウォ
ーム減速機の組み立て作業を効率よく行うことができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例を示し、ウォーム減速機の縦
断面図である。
【図2】すべり軸受の縦断面図である。
【図3】すべり軸受の全体斜視図である。
【図4】軸受弾性部の変形状態を示すすべり軸受の側面
図である。
【符号の説明】
1〜4…すべり軸受 1a〜4a…内周孔 1b〜4b…細径孔 1b′〜4b′…変形した細径孔 10…ウォーム減速機 11…ウォームハウジング 12…ウォームギヤ 12a…軸部 13…ウォームホイール 13a…軸 14…ホイールハウジング 15…位置決めピン C1 ,C2 …クリアランス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自己潤滑性樹脂を素材として円筒状に一
    体形成されたすべり軸受であって、その内周孔の周囲
    に、多数の細径孔が当該内周孔と平行かつ当該すべり軸
    受の両側面間を貫通して形成されてなる軸受弾性部を備
    え、当該すべり軸受に受けられた軸が回転した時に、こ
    の軸と前記内周孔との間のすべり摩擦によって前記軸受
    弾性部が弾性変形して前記内周孔と前記軸との間に一定
    のクリアランスが形成される構成としたことを特徴とす
    るすべり軸受。
  2. 【請求項2】 ウォームギヤおよびその軸部がステンレ
    ス鋼を素材として形成され、ウォームホイールが自己潤
    滑性樹脂を素材として一体成形され、このウォームギヤ
    とウォームホイールが請求項1記載のすべり軸受を介し
    てハウジングに回転可能に支持された構成としたことを
    特徴とする水中用ウォーム減速機。
  3. 【請求項3】 ハウジングがアルミニウムまたは炭素繊
    維樹脂を素材として形成されたことを特徴とする請求項
    2記載の水中用ウォーム減速機。
  4. 【請求項4】 ハウジングが、ウォームギヤを支持する
    ウォームハウジングと、ウォームホイールを支持するホ
    イールハウジングとに分割されて、ウォームギヤ部とウ
    ォームホイール部とにサブアッセンブリ化された構成と
    したことを特徴とする請求項2又は3記載の水中用ウォ
    ーム減速機。
JP5210543A 1993-08-25 1993-08-25 すべり軸受とこのすべり軸受を用いた水中用ウォ―ム減速機 Expired - Lifetime JP2522633B2 (ja)

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