JPH0763027B2 - セラミックヒータ及びその製造方法 - Google Patents

セラミックヒータ及びその製造方法

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JPH0763027B2
JPH0763027B2 JP59147381A JP14738184A JPH0763027B2 JP H0763027 B2 JPH0763027 B2 JP H0763027B2 JP 59147381 A JP59147381 A JP 59147381A JP 14738184 A JP14738184 A JP 14738184A JP H0763027 B2 JPH0763027 B2 JP H0763027B2
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ceramic
ceramic substrate
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宗司 太田
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日本電装株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、例えば酸素濃度検出装置を構成する固体電解
質素子のようなセンサ類の検出部分を所定温度状態に設
定する等のように、特定される箇所の加熱制御のために
利用されるセラミックヒータ及びその製造方法に関す
る。
【従来の技術】
従来のこの種のセラミックヒータとしては、例えば実開
昭51−91843号公報に記載されたものである。 これは、アルミナ等のセラミックシートからなる基体の
表面上に、セラミック材料粉末に金属材料粉末を混合し
てなる金属ペーストを印刷して発熱抵抗体パターンを形
成し、このシート状に構成したヒータ本体を板又は棒状
の生セラミック基体に接着し、そして焼結して相互を一
体化するものである。 しかしながら、上記セラミックヒータによれば、発熱抵
抗体パターンとセラミック基体との結合性が悪く、該パ
ターンが基体から剥離し易い状態にある。このため、セ
ラミックヒータの耐久性は劣る状態にあり、充分な信頼
性をもって使用することができない。 このような点を改善するため、特開昭55−68078号公報
に示されるようなことが考えられている。即ち、セラミ
ック基体に対して、通電によって発熱する金属発熱層を
形成するものであるが、この発熱層とセラミック基体と
の間にモリプデン、タングステン等の高融点の金属から
なる中間層を設けるようにする。そして、この中間層に
よって、セラミック基体と発熱層との間を強固に接着さ
せるようにしている。 このように中間層を設ける構造では、発熱層と中間層と
が異なる金属によって構成されるため、発熱層の発熱時
に該発熱層と中間層との間の熱膨脹率の差によって剥離
が生ずるようになる。従って、かかる従来例のものも信
頼性が充分なものとすることができない。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであっ
て、導電性発熱層とセラミック基体との間の結合強度を
充分なものとすると共に、その間の剥離を回避して長期
間に渡って信頼性の高いセラミックヒータを提供しよう
とするものである。
【課題を解決するための手段】
本発明は、耐熱電気絶縁性のセラミック粉末を材料とし
て構成されたシート状の第1のセラミック基体と、前記
セラミック基体を構成するセラミック材料と同じセラミ
ック材料の粉末及び電気導電性材料の粉末を混合した材
料を、前記第1のセラミック基体の表面に所定のパター
ンをもって部分的に形成してなる導電性発熱層と、前記
導電性発熱層を挟んで前記第1のセラミック基体に積層
され、該第1のセラミック基体を構成するセラミック材
料と同じセラミック材料によって構成された第2のセラ
ミック基体とを具備し、前記第1のセラミック基体は、
前記導電性発熱層が形成されていない部分を介して前記
第2のセラミック基体に接触しており、前記第1のセラ
ミック基体、前記導電性発熱層、及び前記第2のセラミ
ック基体は、焼結により一体化して構成されているとい
う技術的手段を採用するものである。 また、本発明は、耐熱電気絶縁性のセラミック粉末及び
有機バインダーを含む未焼結のシート状の第1のセラミ
ック基体と、前記セラミック基体を構成するセラミック
材料と同じセラミック材料の粉末及び電気導電性材料の
粉末を混合してなるペースト状の導電性発熱材料と、前
記第1のセラミック基体を構成するセラミック材料と同
じセラミック材料及び有機バインダーを含む未焼結のシ
ート状の第2のセラミック基体とを予め準備すること、
前記第1のセラミック基体の表面に、前記ペースト状の
導電性発熱材料を所定のパターンで部分的に層状形成す
ること、前記導電性発熱層を挟んで前記第1のセラミッ
ク基体の表面に前記第2のセラミック基体を積層して積
層体を構成すること、前記積層体に対してその積層方向
に加圧して前記導電性発熱層を間に挟んだ状態で前記第
1のセラミック基体を、該導電性発熱層が形成されてい
ない部分を介して前記第2のセラミック基体と接触させ
ること、次に前記積層体を一体に焼結すること、という
技術的手段を採用するものである。
【作用】
本発明によれば、第1及び第2のセラミック基体は互い
に同じセラミック材料で構成されており、しかも第1の
セラミック基体は、導電性発熱層が形成されていない部
分を介して前記第2のセラミック基体に接触して一体に
焼結されているため、第1及び第2のセラミック基体は
その間に導電性発熱層を挟みながらも互いに確実に結合
して熱膨脹係数の差による剥離を回避することができ
る。 更には、導電性発熱層も両セラミック基体と同じセラミ
ック材料を用いて構成されているため、該発熱層と両セ
ラミック基体との結合も強固になり、且つ該発熱層と両
セラミック基体との剥離も回避することができる。
【発明の効果】
従って、信頼性の高い長寿命のセラミックヒータを提供
することができる。
【実施例】
以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。
第1図はその断面構造を示すもので、シート状の第1の
セラミック基体11の表面上に導電性発熱層12を抵抗体パ
ターンとして形成し、発熱層12を被覆する状態で第2の
セラミック基体13を積層設定して構成されているもので
ある。 ここで、上記第1及び第2のセラミック基体11及び13
は、耐熱性が良好で且つ電気絶縁性の良好なアルミナ、
ベリリア等のセラミック原料を調合粉砕し、これに有機
質バインダーを添加してこれを混練した後加熱圧延して
シート状に構成される。 又、この第1及び第2の基体11と13との間に設定される
導電性発熱層12は、白金、タングステン等の高融点金属
材料の粉末と上記基体11、13を構成するセラミック材料
と同一のセラミック粉末を混合したペーストによって構
成されるもので、この抵抗体となるペーストは特開昭55
−141085号公報に示されるようにして構成される。そし
て、この金属ペーストは上記第1のセラミック基体11の
表面に対して、所定の抵抗値が得られるように厚さ、形
状等を調節設定して印刷、塗布等の手段で抵抗体パター
ンとして部分的に形成する。このように抵抗体パターン
の形成された第1のセラミック基体11のパターン面に
は、上記発熱抵抗体パターンが露出されないように第2
のセラミック基体13を積層設定し、加熱圧着又は有機バ
インダーを用いて接着した後、一体焼成して上記セラミ
ックヒータが構成されるものである。 第2図乃至第5図は、上記のように構成されるセラミッ
クヒータを、その製造過程に従ってより詳細に説明する
もので、まず第2図に示す第1のセラミック基体11は、
α−Al2O3を主成分とする数%のSiO2及びMgOを含有した
セラミック材料を、有機バインダーや可塑剤と共に混合
してシート状に成型して構成したものである。 このように構成される第1のセラミック基体11の表面上
に対しては、第3図にも断面して示すように導電性発熱
層12を形成するものであるが、この発熱層12を構成する
材料は、白金粉末90%(重量比)に対してα−Al2O3
粉末10%を混合し、この混合粉末を有機バインダー及び
溶媒と混ぜてペースト状にされるものである。そして、
このペースト状材料をスクリーン印刷手段によって上記
第1の基体11の表面上に塗布設定してパターンを形成す
るもので、このパターンにあっては折曲した線状の発熱
部12a及び基体11の1つの縁部分に並べて設定される導
出端子部12b及び12cが設定されるようになっている。 このように導電性発熱層12の形成された第1のセラミッ
ク基体11に対しては、第4図に示すように、上記第1の
セラミック基体11と同材質の第2のセラミック基体13を
積層設定するもので、この第1及び第2のセラミック基
体11及び13は加圧圧着によって導電性発熱層12を間に挟
んだ状態で第1のセラミック基体11の内、該発熱層12が
形成されていない部分を介して一体に接着する。そし
て、このサンドイッチ状に接着設定された第1及び第2
のセラミック基体11及び13は、大気雰囲気中おいて1600
℃の温度で焼成し、一体に焼結させる。この場合、第2
のセラミック基体13は第1のセラミック基体11よりも長
さ方向において少し小さい状態に構成し、互いに積層設
定したときに第1のセラミック基体11に対して形成した
導電性発熱層12の端子部12b及び12cが、重ねられた第2
のセラミック基体13の縁部分から露出設定されるように
する。 第5図はこの第1及び第2のセラミック基体11及び13が
一体に焼結された状態を示しているもので、発熱層12の
端子部12b及び12cに対してニッケルによるリード線14
a、14bを銀ローによって取り付け設定してなる。 即ち、このように構成されるセラミックヒータにあって
は、第1図で示されているように導電性発熱層12の中の
セラミック材料が第1及び第2のセラミック基体11及び
13と焼結一体化する状態となるものであり、互いに噛み
合うような状態で強固に接着される状態となる。従っ
て、セラミック基体11、13から導電性発熱層12が剥離す
るようなことがないものであり、長期間に渡る高温状態
での使用に耐えることができるようになるものである。 第6図は上記のように構成されるセラミッタヒータの耐
久テストの結果を示しているもので、このテストには第
2図乃至第5図で示したような方法で1.0Ωの抵抗値の
ヒータを製造して、このヒータに対して10Vの直流電圧
を印加設定して、その抵抗値の経時変化状態をみたもの
である。即ち、この図において実線は上記実施例のよう
にして製造されたセラミックヒータであり、破線は導電
性発熱層に対してセラミック材料を混合しない製作した
従来型のヒータの場合を示している。 即ち、従来型のセラミックヒータにあっては、通電後60
0時間程度で断線しているものであり、この場合の発熱
層の状態を観察すると、発熱抵抗層がセラミック基体か
ら剥離してしまっていた。これに対して、上記実施例に
係る製品は1000時間通電した状態であっても、実質的な
抵抗値の変化はなく、導電性発熱層12の剥離も発生して
いないものである。 [第2の実施例] 上記実施例にあっては、シート状に形成されるセラミッ
クヒータに係るものであったが、例えば酸素濃度検出装
置を構成するコップ状に形成される固体電解質素子を加
熱制御させるためのセラミックヒータは、細長い棒状に
構成する必要がある。 第7図はこのような棒状のセラミックヒータを構成する
実施例を示しているもので、まず、(A)図に示すよう
に第1のセラミック基体とされるシート状のセラミック
基体21に対して導電性発熱層22を形成する。この場合、
セラミック基体21は前記実施例と同様に構成されるもの
であり、又発熱層22も前記実施例と同様に基体21を構成
するセラミック材料を混合設定した抵抗金属材料によっ
て、第2図で説明したと同様にして発熱部22a、端子部2
2b及び22cを備えるパターン状に形成されるものであ
る。 又、このように構成されるヒータ本体部に対して同図の
(B)に示すような第2のセラミック基体とされるセラ
ミックパイプ23が組合せ使用される。このパイプ23は、
上記セラミック基体21と同じ材質となるAl2O3を主成分
として数%のSiO2及びMgOを含有したセラミック原料
を、有機バインダー及び溶媒と共に混合して、押し出し
成型によってパイプ状に成型し乾燥した生セラミックパ
イプで構成されている。この生セラミックパイプに対し
ては、その基端部分に対応して一対の溝24a及び24bが形
成されているもので、この溝24a及び24bは端子取り出し
部として使用されるようになる。 そして、このように構成されるセラミックパイプ23の外
周に対して(A)図に示した発熱層22を形成したセラミ
ック基体21を(C)図に示すように巻付け設定するもの
で、この場合、上記セラミック基体21は、セラミックパ
イプ23に対して有機バインダーを溶媒に溶かした溶液を
用いて接着するものである。そして、このように生セラ
ミックパイプ23に対してセラミック基体21を巻付け接着
した状態で、大気雰囲気中で1600℃で焼成し一体に焼結
させるようにする。セラミックパイプ23の一対の溝24a
及び24bに対しては、例えばニッケル等で構成される端
子用リード線25a及び25bを嵌め込み設定しておく。そし
て、巻付けられたセラミック基体21の発熱層22の端子部
22b及び22cが上記リード線25a、25bに対して対接設定さ
れ、相互に接触設定されるようにするものであり、この
リード線25a、25bと端子部22b及び22cとは適宜銅でロー
付け設定されるものである。 第8図は第6図の場合と同様に棒状に構成される従来品
と、上記実施例に示したセラミックヒータとを耐久テス
トした結果を対比して示すもので、破線で示す従来品に
あっては、約800時間でヒータが断線する状態となる、
又発熱層とセラミック基体との間に剥離がみられた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るセラミックヒータの断
面構造を示す図、第2図乃至第5図は上記第1図示した
ヒータを製造過程に従って説明する図、第6図は上記ヒ
ータの耐久性を従来と対比して説明する図、第7図は本
発明の他の実施例に係るセラミックヒータを製造過程に
従って説明する図、第8図は上記実施例の耐久性を従来
と対比して説明する図である。 11、13、21、23……セラミック基体、12、22……導電性
発熱層。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱電気絶縁性のセラミック粉末を材料と
    して構成されたシート状の第1のセラミック基体と、 前記セラミック基体を構成するセラミック材料と同じセ
    ラミック材料の粉末及び電気導電性材料の粉末を混合し
    た材料を、前記第1のセラミック基体の表面に所定のパ
    ターンをもって部分的に形成してなる導電性発熱層と、 前記導電性発熱層を挟んで前記第1のセラミック基体に
    積層され、該第1のセラミック基体を構成するセラミッ
    ク材料と同じセラミック材料によって構成された第2の
    セラミック基体とを具備し、 前記第1のセラミック基体は、前記導電性発熱層が形成
    されていない部分を介して前記第2のセラミック基体に
    接触しており、 前記第1のセラミック基体、前記導電性発熱層、及び前
    記第2のセラミック基体は、焼結により一体化して構成
    されている ことを特徴とするセラミックヒータ。
  2. 【請求項2】前記第1及び第2のセラミック基体ならび
    に前記導電性発熱層のセラミック材料はα−アルミナで
    あり、前記導電性発熱層の電気導電性材料は白金である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のセラミッ
    クヒータ。
  3. 【請求項3】前記第1及び第2のセラミック基体は板状
    の形状を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項または第2項何れか記載のセラミックヒータ。
  4. 【請求項4】前記第1のセラミック基体は板状であり、
    前記第2のセラミック基体は円柱状であり、前記第1の
    セラミック基体が前記第2のセラミック基体の表面に巻
    付けてあることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至
    第3項何れか記載のセラミックヒータ。
  5. 【請求項5】前記導電性発熱層は第1のセラミック基体
    に対して折曲した線状のパターンに形成されていること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項何れか記
    載のセラミックヒータ。
  6. 【請求項6】耐熱電気絶縁性のセラミック粉末及び有機
    バインダーを含む未焼結のシート状の第1のセラミック
    基体と、 前記セラミック基体を構成するセラミック材料と同じセ
    ラミック材料の粉末及び電気導電性材料の粉末を混合し
    てなるペースト状の導電性発熱材料と、 前記第1のセラミック基体を構成するセラミック材料と
    同じセラミック材料及び有機バインダーを含む未焼結の
    シート状の第2のセラミック基体とを予め準備するこ
    と、 前記第1のセラミック基体の表面に、前記ペースト状の
    導電性発熱材料を所定のパターンで部分的に層状形成す
    ること、 前記導電性発熱層を挟んで前記第1のセラミック基体の
    表面に前記第2のセラミック基体を積層して積層体を構
    成すること、 前記積層体に対してその積層方向に加圧して前記導電性
    発熱層を間に挟んだ状態で前記第1のセラミック基体
    を、該導電性発熱層が形成されていない部分を介して前
    記第2のセラミック基体と接触させること、 次に前記積層体を一体に焼結すること、 を具備したことを特徴とするセラミックヒータの製造方
  7. 【請求項7】前記第1及び第2のセラミック基体ならび
    に前記導電性発熱層のセラミック材料はα−アルミナで
    あり、前記導電性発熱層の電気導電性材料は白金である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第6項記載のセラミッ
    クヒータの製造方法。
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