JPH0762926A - 筒形状プレストレストコンクリート製タンク及びそのタンクの成形方法 - Google Patents

筒形状プレストレストコンクリート製タンク及びそのタンクの成形方法

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JPH0762926A
JPH0762926A JP22801993A JP22801993A JPH0762926A JP H0762926 A JPH0762926 A JP H0762926A JP 22801993 A JP22801993 A JP 22801993A JP 22801993 A JP22801993 A JP 22801993A JP H0762926 A JPH0762926 A JP H0762926A
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博司 横山
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武彦 亀山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレキャスト材の高さを短くして搬送を容易
にするとともに、プレキャスト材を設置する際に必要で
あった架設架台を不要とする、筒形状プレストレストコ
ンクリート製タンクを得る。 【構成】 タンク1は、プレキャスト材2、3を周方向
に4個配置して下段側筒形Cを形成し、この上に4個の
プレキャスト材4、5を積み上げて上段側筒形Dを形成
し、全体として筒形状に形成される。下段側筒形用のプ
レキャスト材2、3には、PC鋼棒7aがコンクリート
に対して付着されていない状態で周方向に定められた間
隔で埋設される。上段側筒形用のプレキャスト材4、5
には、縦孔8が周方向に定められた間隔で形成される。
また、これらプレキャスト2乃至5には、周孔10が縦
方向に定められた間隔で形成される。そして、PC鋼棒
7aに別のPC鋼棒7bを接続し、このPC鋼棒7bを
縦孔8に挿通するとともに、周孔10にPC鋼より線9
を挿通して、縦及び周方向にプレストレスを導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水などの液体等を貯
えることができる筒形状プレストレストコンクリート製
タンク、及び、そのタンクの成形方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】従来、通
常貯水層として用いられるような円筒形プレストレスト
コンクリート製タンクは、その円筒形の周壁の一部をな
すプレキャスト材をその周方向に沿って多数配置して全
体として円筒形に形成されている。しかし、そのプレキ
ャスト材は、工場から設置現場への搬送等を容易にする
ため、ある程度軽量でなければならなかった。そのた
め、円筒形プレストレストコンクリート製タンクは、周
方向に多分割、例えば、8分割されていたので、そのプ
レキャスト材は、45度の角度分に対応する長さを周方
向に有するにすぎず、1個のプレキャスト材自体では自
立できなかった。それにより、設置現場では、筒形を形
成するためのプレキャスト材を支える架設架台が必要で
あり、架設架台を設置するのに手間がかかるとともに、
架設架台の管理にも手間を有するという問題があった。
【0003】この発明は、上記した従来技術の欠陥を解
決するためになされたものであり、その目的とするとこ
ろは、プレキャスト材を設置する際に必要であった架設
架台等を不要とする、筒形状プレストレストコンクリー
ト製タンク及びそのタンクの成形方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明に係る筒形状プ
レストレストコンクリート製タンクは、前記目的を達成
するために、次の構成からなる。すなわち、筒形の周壁
の一部をなすとともに、単独で自立できる長さをその周
方向に有するプレキャスト材を、周方向に沿って複数配
置して下段側筒形を形成し、且つ、この形成された下段
側筒形の上に、同じく筒形の周壁の一部をなすととも
に、単独で自立できる長さをその周方向に有するプレキ
ャスト材を積み上げて周方向に沿って複数配置して、全
体として筒形に形成するとともに、その筒形に縦方向及
び/もしくは周方向のプレストレスを導入してなるもの
である。
【0005】下段側筒形を形成するプレキャスト材に
は、コンクリートに対して付着されていない状態で縦方
向に埋設された鋼材、もしくは、縦方向に鋼材を挿通し
て締め付けるための挿通用縦孔部が、周方向に定められ
た間隔で並ぶように設けられており、また、その下段側
筒形の上に積み上げることにより上段側筒形を形成する
プレキャスト材には、縦方向に鋼材を挿通して締め付け
るための挿通用縦孔部が、周方向に定められた間隔で並
ぶように設けられており、かつ、両上段側及び下段側筒
形を形成するそれぞれのプレキャスト材は、その周方向
に鋼材を挿通する挿通用周孔部が、縦方向に定められた
間隔で並ぶように形成されており、しかも、前記挿通用
周孔部にそれぞれ挿通された前記鋼材を締め付ける各締
付部が、周方向に複数箇所配置され、且つ、これら締付
部の縦方向の位置は、周方向に隣接するプレキャスト材
相互では互い違いになっているのが望ましい。
【0006】また、この発明に係る筒形状プレストレス
トコンクリート製タンクの成形方法は、前記目的を達成
するために、次の構成からなる。すなわち、筒形の周壁
を周方向に均等に4分割して、単独で自立できる長さを
その周方向に有するとともに、周方向に沿って配置して
筒形に形成されるプレキャスト材が、縦方向に定められ
た間隔で並ぶように形成された、鋼材を挿通するための
挿通用周孔部を備えている。そして、これら挿通用周孔
部に挿通された鋼材を締め付ける各締付部が各プレキャ
スト材外周に配置され、且つ、締付部の縦方向の位置
が、周方向に隣接するプレキャスト材相互では互い違い
になっている、下段側筒形用のプレキャスト材及び上段
側筒形用のプレキャスト材を用いて、筒形状プレストレ
ストコンクリート製タンクを成形する成形方法であっ
て、次に述べる工程を備えている。
【0007】(A)前記下段側筒形用のプレキャスト材
を、周方向に4個配置して下段側筒形を形成する下段形
成工程 (B)この下段側筒形を形成した後、前記下段側筒形用
のプレキャスト材の挿通用周孔部に鋼材を挿通して下段
側筒形の各締付部で仮締めする下段仮締め工程 (C)前記下段側筒形用のプレキャスト材に、コンクリ
ートに対して付着されていない状態で周方向に定められ
た間隔で縦方向に埋設された鋼材、もしくは、そのプレ
キャスト材に、周方向に定められた間隔で縦方向に形成
される挿通用縦孔部に挿通された鋼材に、別の鋼材を接
続する接続工程 (D)上段側筒形用のプレキャスト材に周方向に定めら
れた間隔で縦方向に形成される挿通用縦孔部に、接続さ
れた前記別の鋼材を挿通しながら、前記下段側筒形の上
に上段側筒形用のプレキャスト材を積み上げることによ
り、周方向にそのプレキャスト材を4個配置して上段側
筒形を形成し、全体として筒形にする上段形成工程 (E)前記上段側筒形用のプレキャスト材の挿通用周孔
部に鋼材を挿通して上段側筒形の各締付部で仮締めする
上段仮締め工程 (F)接続された前記両鋼材を緊張させて縦方向のプレ
ストレスを導入する縦方向プレストレス導入工程、並び
に、下段側及び上段側筒形の各締付部で本締めすること
により残りのプレストレスを導入する周方向プレストレ
ス導入工程
【0008】更に、この発明に係る筒形状プレストレス
トコンクリート製タンクの成形方法は、前記目的を達成
するために、次の構成からなる。すなわち、筒形の周壁
を周方向に均等に4分割して、単独で自立できる長さを
その周方向に有するとともに、周方向に沿って配置して
筒形に形成されるプレキャスト材が、縦方向に定められ
た間隔で並ぶように形成された、鋼材を挿通するための
挿通用周孔部を備えている。そして、これら挿通用周孔
部に挿通された鋼材を締め付ける各締付部が各プレキャ
スト材外周に配置され、且つ、締付部の縦方向の位置
が、周方向に隣接するプレキャスト材相互では互い違い
になっている、下段側筒形用のプレキャスト材及び上段
側筒形用のプレキャスト材を用いて、筒形状プレストレ
ストコンクリート製タンクを成形する成形方法であっ
て、次に述べる工程を備えている。
【0009】(a)前記下段側筒形用のプレキャスト材
に、コンクリートに対して付着されていない状態で周方
向に定められた間隔で縦方向に埋設された鋼材、もしく
は、そのプレキャスト材に、周方向に定められた間隔で
縦方向に形成される挿通用縦孔部に挿通された鋼材に、
工場内であらかじめ緊張を与えておき、このプレキャス
ト材を、タンク設置現場にて、その周方向に4個配置し
て下段側筒形を形成する下段形成工程 (b)この下段側筒形を形成した後、前記下段側筒形用
のプレキャスト材の挿通用周孔部に鋼材を挿通して下段
側筒形の各締付部で仮締めする下段仮締め工程 (c)前記下段側筒形用のプレキャスト材に埋設され、
且つ、緊張された鋼材、もしくは、そのプレキャスト材
に形成される挿通用縦孔部に挿通され、且つ、緊張され
た鋼材に、別の鋼材を接続する接続工程 (d)上段側筒形用のプレキャスト材に周方向に定めら
れた間隔で縦方向に形成される挿通用縦孔部に、接続さ
れた前記別の鋼材を挿通しながら、前記下段側筒形の上
に上段側筒形用のプレキャスト材を積み上げることによ
り、周方向にそのプレキャスト材を4個配置して上段側
筒形を形成し、全体として筒形にする上段形成工程 (e)前記上段側筒形用のプレキャスト材の挿通用周孔
部に鋼材を挿通して上段側筒形の各締付部で仮締めする
上段仮締め工程 (f)接続された前記別の鋼材を緊張させて縦方向のプ
レストレスを導入する縦方向プレストレス導入工程、並
びに、下段側及び上段側筒形の各締付部で本締めするこ
とにより残りのプレストレスを導入する周方向プレスト
レス導入工程
【0010】
【作用】プレキャスト材は、筒形の周壁の一部をなし、
且つ、単独で自立する。また、筒形状プレストレストコ
ンクリート製タンクは、プレキャスト材を周方向に沿っ
て複数配置して下段側筒形を形成した上で、この形成さ
れた下段側筒形に更にプレキャスト材を積み上げて周方
向に沿って複数配置することにより、全体として筒形に
形成されるとともに、その筒形に縦方向及び/もしくは
周方向のプレストレスが導入される。
【0011】
【実施例】以下、この発明にかかる筒形状プレストレス
トコンクリート製タンク及び筒形状プレストレストコン
クリート製タンクの成形方法の一実施例を図面に基づい
て説明する。
【0012】この筒形状プレストレストコンクリート製
タンク(以下、タンクと称す)1は、図1及び図2に示
されるように、全体として上下二段の筒形状に形成され
ており、下段側筒形Cと上段側筒形Dとからなる。この
下段側筒形Cは、その周壁の一部をなす、下段側筒形用
のプレキャスト材としての、下段側第1プレキャスト材
2と下段側第2プレキャスト材3とからなり、これらプ
レキャスト材2、3の外形形状は、下段側筒形Cをその
周方向に均等に4分割した形状となっている。そして、
二種類のこのプレキャスト材2、3を、その周方向に順
番に且つ交互に配置することにより、下段側筒形Cが形
成される。それにより、プレキャスト材2に対向する位
置には、同じ型枠から形成されるプレキャスト材2が配
置され、同様に、プレキャスト材3に対向する位置に
は、同じ型枠から形成されるプレキャスト材3が配置さ
れている。
【0013】また、この下段側筒形C上に、次に述べる
上段側プレキャスト材を積み上げることにより、上段側
筒形Dを形成する。すなわち、この上段側筒形Dは、そ
の周壁の一部をなす、上段側筒形用のプレキャスト材と
しての、上段側第1プレキャスト材4と上段側第2プレ
キャスト材5とからなり、これらプレキャスト材4、5
の外形形状は、上段側筒形Dをその周方向に均等に4分
割した形状となっている。そして、二種類のプレキャス
ト材4、5を、その周方向に順番に且つ交互に配置する
ことにより、上段側筒形Dが形成される。この場合、下
段側第1プレキャスト材2上には、上段側第1プレキャ
スト材4が積み上げられ、同様に、下段側第2プレキャ
スト材3上には、上段側第2プレキャスト材5が積み上
げられている。それにより、この上段側第1プレキャス
ト材4に対向する位置には、同じ型枠から形成されるプ
レキャスト材4が配置され、同様に、上段側第2プレキ
ャスト材5に対向する位置には、同じ型枠から形成され
るプレキャスト材5が配置されている。
【0014】従って、これらプレキャスト材2乃至5の
周方向の長さは、このタンク1の全円周の長さの4分の
1に相当し、且つ、その長さに対応する角度は90度で
あるため、これらプレキャスト材2乃至5は、それぞれ
単独で自立できる。また、プレキャスト材2乃至5の高
さは、このタンク1の高さのほぼ半分である。
【0015】まず、下段側筒形Cを形成する各プレキャ
スト材2及び3には、図5及び図6に示されるように、
鋼材としてのPC鋼棒7aが、例えば、アンボンド工法
によって、すなわち、PC鋼棒7aとコンクリートと
が、PC鋼棒7aの周囲を覆うように配されたポリエチ
レン等を素材とする合成樹脂製の被覆材によって縁切り
され、かつ、この被覆材とPC鋼棒7aとの間にグリー
ス等が充填されることにより、コンクリートに対して付
着されていない状態で、しかも、その周方向に定められ
た間隔で縦方向に埋設されている。また、上段側筒形D
を形成する各プレキャスト材4及び5には、同じく図5
及び図6に示されるように、挿通用縦孔部としての縦孔
8が、その周方向に定められた間隔で並ぶように形成さ
れており、これら縦孔8に、鋼材としてのP鋼棒7bが
挿通されて締め付けられる。また、前記各プレキャスト
材2乃至5には、挿通用周孔部としての周孔10が、縦
方向に定められた間隔で並ぶように形成されており、こ
れら周孔10は、図2乃至図4に示されるように、各埋
設されたPC鋼棒7a、あるいは、各縦孔8の外側にそ
れぞれ配置されているとともに、鋼材としてのPC鋼よ
り線9が挿通されて締め付けられる。そして、第1プレ
キャスト材2、4の周方向両端部に設けられた各周孔1
0の開口10aは、第2プレキャスト材3、5の周方向
両端部に設けられた各周孔10の開口10aと、縦方向
の同一位置になっているので、各プレキャスト材2乃至
5が周方向に配列され下段側筒形C及び上段側筒形Dと
して組み立てられた際、PC鋼より線9を周孔10の各
開口10aに挿通できる。
【0016】そして、上段側第1プレキャスト材4及び
上段側第2プレキャスト材5の上部には、図3、図5及
び図6に示されるように、PC鋼棒7bを定着するため
の後述する金具K2が取り付けられる。同様に、下段側
第1プレキャスト材2及び下段側第2プレキャスト材3
の上部には、PC鋼棒7aと7bとを接続するための後
述するカプラーK1が取り付けられる。また、下段側第
1プレキャスト材2及び下段側第2プレキャスト材3の
下部には、PC鋼棒7aを定着するための後述する金具
K3が取り付けられる。
【0017】また、各プレキャスト材2乃至5の外周の
中央部には、図1、図5及び図6に示されるように、肉
厚が厚くなっている部分(以下、肉厚部と称す)11が
それぞれ縦方向に沿って形成されている。そして、プレ
キャスト材2乃至5が下段側筒形C及び上段側筒形Dと
して組み立てられた際、これら肉厚部11が、周方向の
90度毎の位置に4箇所形成される。これら肉厚部11
には、PC鋼より線9を周孔10に挿通した状態で張っ
て締め付けるための締付部12が形成されているが、こ
の締付部12は、図4に示されるように、前記肉厚部1
1を周方向に一部切り欠かれて形成されたものであり、
PC鋼より線9を周孔10に挿通する際に使用できるよ
うに、周孔10に連設される一対の出入口12aを形成
している。
【0018】これら締付部12の位置は、第1プレキャ
スト材4、2と第2プレキャスト材5、3とを比較する
と、縦方向で互い違いになっている。すなわち、第1プ
レキャスト材4、2の肉厚部11では、締付部12が上
方から下方に向かって定められた間隔で並ぶように形成
されているとともに、定められた間隔で並んだこの締付
部12、12の間には、PC鋼より線9がプレキャスト
材2の周壁内を単に通過する部分(以下、通過部と称
す)14が形成されている(図5参照)。一方、第2プ
レキャスト材5、3の周壁には、前述した通過部14が
上方から下方に向かって定められた間隔で並ぶように形
成されているとともに、縦方向に定められた間隔で並ん
だこの通過部14、14の間には、締付部12が形成さ
れている(図6参照)。そして、第1プレキャスト材
4、2の締付部12とほぼ同じ高さの位置でその周方向
に沿ってほぼ4分の1周分だけ巡った位置には、第2プ
レキャスト材5、3の通過部14が配置され、同様に、
第1プレキャスト材4、2の通過部14とほぼ同じ高さ
の位置でその周方向に沿ってほぼ4分の1周分だけ巡っ
た位置には、第2プレキャスト材5、3の締付部12が
配置されている。
【0019】そして、第1プレキャスト材4、2に対向
する位置には、同じ型枠から形成される第1プレキャス
ト材4、2がそれぞれ配置されているので、締付部12
と同じ高さの位置でその周方向にほぼ半周分巡った位置
には、同様な締付部12が配置されており、同様に、そ
の通過部14と同じ高さの位置でその周方向にほぼ半周
分巡った位置には、同様な通過部14が配置されてい
る。また、第2プレキャスト材5、3に対向する位置に
は、同じ型枠から形成されるプレキャスト材5、3がそ
れぞれ配置されているので、締付部12と同じ高さの位
置でその周方向にほぼ半周分程度巡った位置には、同様
な締付部12が配置され、同様に、通過部14と同じ高
さの位置でその周方向にほぼ半周分巡った位置には、同
様な通過部14が配置されている。
【0020】従って、図2の紙面下方側の締付部12に
ある一対の出入口12aの一方を入り口(右側)Gとし
て、一本のPC鋼より線9の先端をその周孔10内に時
計回りに挿通すると、紙面上方側の締付部12の出入口
12aの一方側(右側)が出口Hとなって、この出口H
よりほぼ半周分巡ったPCより線9の先端が出てくる。
同様に、紙面下方側の締付部12にある一対の出入口1
2aの他方側(左側)を入り口Lとして利用して、別の
PC鋼より線9の先端をその周孔10内に反時計回りに
挿通すると、上方側の締付部12の出入口12aの他方
側(左側)が出口Mとなって、この出口Mよりほぼ半周
分巡ったPC鋼より線9の先端が出てくる。
【0021】また、図2の紙面右方側の締付部12及び
紙面左方側の締付部12にPCより線9を挿入する場合
も、上記と同様な位置関係となる。そして、この位置関
係のみを概略すると、紙面右方側の締付部12にある上
側出入口Pより、PC鋼より線9の先端をその周孔10
内に時計回りに挿通すると、紙面左方側の締付部12の
上側出入口Qよりほぼ半周分巡ったPC鋼より線9の先
端が出てくる。同様に、紙面右方側の締付部12にある
下側出入口Rより、別のPC鋼より線9の先端をその周
孔10内に反時計回りの挿通すると、紙面左方側の締付
部12の下側出入口Sよりほぼ半周分巡ったPC鋼より
線9の先端が出てくる。尚、これら締付部12には、既
述したように、一対の出入口12aが形成されている
が、PC鋼より線9を周孔10の出入口12aに挿通し
締付部12でPC鋼より線9が交差させる際に相互に接
触しないように、出入口12a及びその出入口12a付
近の周孔10は、相互に上下方向にずれている(図4及
び図7参照)。
【0022】そして、これら締付部12にあるPC鋼よ
り線9の各先端部には、図4に示されるように、取り付
け金具13がそれぞれ取り付けられ、各取り付け金具1
3は取り付け用の器具を用いて締め付けられることによ
り、プレキャスト材2乃至5はその周方向に締め付けら
れて、プレストレスの力が加わる。更に、プレキャスト
材2乃至5の全体の強度を増すように、プレキャスト材
2乃至5の内壁及び外壁に沿って、縦横に鉄筋(図示せ
ず)を配設するのが望ましい。
【0023】図3に示されるように、このタンク1の下
部には、第1プレキャスト材4、2と固着される底版1
5が設けられており、この底版15は、最下部に敷設さ
れる基礎栗石16と、この基礎栗石16上に敷設される
捨てコンクリート17と、この捨てコンクリート17上
で現場打ちされる底版コンクリート18と、この底版コ
ンクリート18上に塗布される、例えば防水モルタルま
たはエポキシ樹脂からなる防水層20とを備えている。
また、この底版15の一部には、このタンク1内の水を
吸い出す際に吸引装置のホース(図示せず)の先端口を
置くピット部22が形成されている。このピット部22
は、そのタンク1内の水をすべて吸い出すことができる
ように、前記基礎栗石16の位置を下方に沈み込ませて
断面コ字状になっている。そして、この基礎栗石16及
び捨てコンクリート17上に凹部状プレキャストコンク
リートブロック23を載置した後、このブロック23上
に調整コンクリート24が打設されている。尚、底版コ
ンクリート18には、底版15全体の強度を増すよう
に、縦横に鉄筋(図示せず)が配設されている。
【0024】このタンク1の上部には、図2に示される
ように、頂版30が上段側筒形Dの全てを覆うように配
置されており、この頂版30は、3分割され、中間部ブ
ロック31と、この中間部ブロック31をまん中に挟む
2つの側部ブロック32、33とからなる。一方の側部
ブロック32の一部には、マンホールブロック34が設
置され、このマンホールブロック34の上にマンホール
蓋35が載置される(図3参照)。また、頂版30に上
面には、固定用の金具K4を取り付けるための、取り付
け凹部Wがその周囲に沿って設けられている。尚、O
は、プレキャスト材2、3の下側外周に形成されている
肉厚部である。
【0025】次に、このタンク1の成形方法について説
明する。
【0026】最初に、タンク設置場所を整備した後、4
個のプレキャスト材2、3を配置する。そして、プレキ
ャスト材2、3を上述の如く周方向に沿って配置して下
段側筒形Cを形成することにより、下段形成工程を行な
う。尚、下段側筒形Cのプレキャスト材2、3には、工
場で予めPC鋼棒7a及び定着用の金具K3が埋設され
ている。
【0027】プレキャスト材2、3からなる下段側筒形
Cを形成した後、周方向にPC鋼より線9を、前述した
如く、周孔10の出入口12aから挿通して張るととも
に、全締付部12で前記取り付け金具13を用いて全て
のPC鋼より線9を、例えば50パーセント程度の締め
具合で均一に仮締めすることにより、下段仮締め工程を
行なう。この場合、PC鋼より線9を周孔10に挿通し
て締め付ける締付部12が周方向の90度毎の位置に4
箇所形成されるとともに、締付部12の位置は、第1プ
レキャスト材2と第2プレキャスト材3とでは縦方向で
互い違いになっているので、仮締めをする段階で下段側
筒形C全体を均一に締め付けことができ、鋼材による締
付力は、下段側筒形C全体でほぼ均等にかかる。その
後、下段側筒形Cに埋設されているPC鋼棒7aと、別
のPC鋼棒7bとを、カプラーK1を用いて縦方向に接
続することにより、接続工程を行なう。
【0028】そして、プレキャスト材2、3の高さより
長くなったPC鋼棒を、そのプレキャスト材2、3上に
積み上げられるプレキャスト材4、5の縦孔8に挿通さ
せながら、プレキャスト材4、5を下段側筒形C上に積
み上げることにより、上段形成工程を行う。その結果、
上段側筒形Dが形成され、このタンク1は、全体として
筒形になるが、プレキャスト材2、3の高さより長くな
ったPC鋼棒は、プレキャスト材4、5の位置決め手段
としての役割を果たすため、積み上げる際に、位置調整
が不要となる。その後、積み上げられた上段側筒形Dの
プレキャスト材4、5の周方向にPC鋼より線9を、前
述した如く、その締付部12の出入口12aから挿通し
て巡らせるとともに、前記取り付け金具13を用いて全
締付部12で全てのPC鋼より線9を、例えば50パー
セント程度の締め具合で均一に仮締めすることにより、
上段仮締め工程を行なう。この場合、PC鋼より線9を
周孔10に挿通して締め付ける締付部12が周方向の9
0度毎の位置に4箇所形成されるとともに、各締付部1
2の位置は、第1プレキャスト材4と第2プレキャスト
材5とでは縦方向で互い違いになっているので、仮締め
をする段階で上段側筒形D全体を均一に締め付けること
ができ、鋼材による締付力は、上段側筒形D全体でほぼ
均等にかかる。
【0029】仮締め付けが終了後に、下段側筒形Cに埋
設されているPC鋼棒7aと上段側筒形Dの縦孔8に挿
通されているPC鋼棒7bとを、上部においてジヤッキ
を用いて緊定し金具K3により定着させることにより、
縦方向プレストレス導入工程が行われる。縦方向のプレ
ストレスを導入することにより、下段側筒形C及び上段
側筒形Dの縦方向の強度の増加及び縦方向の一体化が図
られる。その後、取り付け金具13を用いて全締付部1
2で全てのPC鋼より線9を本締めし、PC鋼より線9
の全てを緊張させることにより、周方向プレストレス導
入工程が行われる。周方向のプレストレスが導入される
ことにより、筒形全体の周方向の強度の増加及び周方向
の一体化が図られる。もっとも、周方向プレストレス導
入工程を、縦方向プレストレス導入工程より先に行って
も良い。
【0030】次に、このタンク1を地中内に埋めるた
め、下段側筒形C及び上段側筒形Dが形成された筒型の
内側地面を徐々に掘りながらこの筒型を地中内に沈めて
いく。そして、この筒型を地中内に沈設した後、前記底
版15が形成される工程が行われ、ピット部22及びそ
れ以外の底版15を形成するように、基礎栗石16、捨
てコンクリート17、底版コンクリート18の敷設等を
する。更に、前記頂版30を載置する工程が行われ、中
間部ブロック31、側部ブロック32、33が載置され
る。その後、取り付け凹部Wに金具K4を取り付け、金
具K4により頂版30とプレキャスト材4、5とを締め
付ける。
【0031】このようにして、単独で自立できる長さを
その周方向に有するプレキャスト材2、3を、周方向に
沿って複数配置して下段側筒形Cを形成し、PC鋼より
線9により締め付けるとともに、この形成された下段側
筒形Cの上に前記プレキャスト材4、5を積み上げて周
方向に沿って複数配置して上段側筒形Dを形成し、PC
鋼棒7a、7b及びPC鋼より線9によって締め付け
て、全体として筒形コンクリート製タンク1の周壁を形
成する。それにより、このタンク1は、全体の強度が増
し、且つ、全体がほぼ均等に締め付けられるので、例え
ば40トン、100トン等の大量の水等を貯えることが
できる。最後に、マンホール蓋35を除いて頂版30上
全体に土が載せられる。
【0032】尚、上記実施例では、プレキャスト材2乃
至5は、その縦方向に金具K2及び金具K3を用いてタ
ンク設置現場でプレストレスを付与されるようにした
が、必ずしもこれに限定されず、例えば、次のような工
程からなっていても良い。すなわち、下段側筒形Cを形
成するプレキャスト材2、3については、あらかじめ工
場内で、埋設されているPC鋼棒7aに緊張を与えてお
き、これらプレキャスト材4、5をタンク設置現場に搬
送し、その周方向に並べて下段側筒形Cを形成してもよ
い。その後、筒状に形成された下段側筒形Cの周方向に
PC鋼より線9を、前述した如く、出入口12aから挿
通して全締付部12で前記取り付け金具13を用いて全
てのPC鋼より線9を仮締めさせた後、前記PC綱棒7
aに別のPC鋼棒7bを、カプラーK1を用いて縦方向
に接続する。
【0033】そして、プレキャスト材2、3の高さより
長くなったPC鋼棒がプレキャスト材4、5の縦孔8内
を挿通しながら、プレキャスト材4、5を下段側筒形C
上に積み上げて上段側筒形Dを形成することにより、こ
のタンク1は、全体として筒形にする。その後、積み上
げられた上段側筒形Dのプレキャスト材4、5の周方向
にPC鋼より線9を、その締付部12の出入口12aか
ら挿通して巡らせて、前記取り付け金具13を用いて全
締付部12で全てのPC鋼より線9を均一に仮締めす
る。そして、上段側筒形Dの縦孔8内のPC鋼棒7bを
緊張させることにより、縦方向プレストレス導入工程が
行われる。その後、取り付け金具13を用いて全締付部
12で全てのPC鋼より線9を本締めし、PC鋼より線
9の全てを緊張させることにより、筒形全体に残りのプ
レストレスを導入する周方向プレストレス導入工程を行
なってもよい。尚、この場合、周方向プレストレス導入
工程は、縦方向プレストレス導入工程より先に行っても
よい。
【0034】尚、本発明は、上述した実施例に限定され
るわけではなく、その他種々の変更が可能である。例え
ば、下段側筒形Cを形成するプレキャスト材2、3につ
いても、上段側筒形Dを形成するプレキャスト材4、5
と同様の構成、すなわち、縦孔8を周方向に定められた
間隔で形成するとともに、それら縦孔8内にPC鋼棒を
挿通する構成としても良い。また、筒形の平面形状は、
円に限らず楕円等でも良いし、また、このタンク1は、
下段側筒形Cに上段側筒形Dを一段のみ形成されるだけ
ではなく、多段に積み上げ配置してもよい。また、図1
に示されるようにプレキャスト材2乃至5の外周の中央
部に締付部12を設ける必要はなく、例えば、図8及び
図9に示されるように、プレキャスト材2乃至5の外周
の両端部に、肉厚部Uをそれぞれ縦方向に沿って形成
し、そこに上述のような締付部12を形成するようにし
てもよい。
【0035】また、筒形の周壁の一部をなすプレキャス
ト材2乃至5は、周方向に沿って4個配置して形成され
るだけではなく、単独で自立できる長さをその周方向に
有していれば、それ以外の個数でも良い。また、このタ
ンク1は、水以外の液体、もしくは、穀類等の固形物等
を貯えることができる。また、各プレキャスト材の全て
が、前記挿通用縦孔部8及び挿通用周孔部10を備えて
いる必要はなく、また、前記プレキャスト材の締付部1
2を用いて周方向に鋼材を張って締め付ける際に、必ず
しも締付部12の締め付け位置を、周方向に異ならせる
必要はない。更に、タンク1の成形方法としても、この
実施例以外の方法を採用してもよい。
【0036】
【発明の効果】以上、詳述したところから明らかなよう
に、この発明にかかる筒形状プレストレストコンクリー
ト製タンク及びそのタンクの成形方法によれば、次の効
果がある。
【0037】請求項1に記載された筒形状プレストレス
トコンクリート製タンクによれば、プレキャスト材は、
筒形の周壁の一部をなすとともに、単独で自立できる長
さをその周方向に有しているので、プレキャスト材を設
置する際に、必要であった架設架台等が不要となる。ま
た、プレキャスト材を周方向に沿って複数配置して下段
側筒形を形成した上で、この下段側筒形の上に、同じく
筒形の周壁の一部をなすとともに、単独で自立できる長
さをその周方向に有するプレキャスト材を積み上げて周
方向に沿って複数配置して、筒形状プレストレストコン
クリート製タンクを形成しているので、プレキャスト材
の高さは短かくなり、搬送が容易となる。
【0038】また、請求項2に記載された筒形状プレス
トレストコンクリート製タンクによれば、タンクの縦方
向及び周方向に鋼材を配設することができるので、これ
ら鋼材に緊張を与えることにより、筒形状プレストレス
トコンクリート製タンク全体の強度が増して大量の水等
を貯えることができる。また、周方向に配設される鋼材
の締付部が、周方向に複数箇所配置され、且つ、各締付
部の縦方向の位置は、周方向に隣接するプレキャスト材
相互では互い違いになっているので、このタンクはほぼ
均等に締め付けられる。
【0039】また、請求項3に記載された筒形状プレス
トレストコンクリート製タンクの成形方法によれば、各
プレキャスト材が、筒形の周壁を周方向に均等に4分割
して、タンクの周壁の一部をなすとともに、単独で自立
できる長さをその周方向に有しているため、プレキャス
ト材を設置する際に必要であった架設架台等が不要とな
る。また、各プレキャスト材を縦方向に短くできるの
で、搬送が容易となる。また、下段側筒形用プレキャス
ト材に埋設もしくは挿通された鋼材に別の鋼材を接続す
ることにより、接続されたその別の鋼材を、上段側筒形
用のプレキャスト材の挿通用縦孔部に挿通しながら、下
段側筒形の上に上段側筒形のプレキャスト材を積み上げ
てこのタンクを全体として筒形に形成するので、接続さ
れた前記別の鋼材は、上段側筒形用のプレキャスト材の
位置決め手段としての役割を果たすため、積み上げる際
に位置調整が不要となり、上段形成工程が容易になる。
また、下段側及び上段側筒形の各締付部の仮締めをする
段階で、下段側及び上段側筒形の各締付部で仮締めをし
て全体を均一に締め付けるため、鋼材による締付力は、
下段側及び上段側筒形全体でほぼ均等にかかる。更に、
前記挿通用縦孔部に挿通されている鋼材を緊張させると
ともに、前記各締付部で本締めすることにより、筒形全
体の縦方向のプレストレス及び筒形全体の周方向の残り
のプレストレスを導入するので、全体がほぼ均等に締め
付けられ、タンク全体の強度が増し、大量の水等を貯え
ることができる。
【0040】また、請求項4に記載された筒形状プレス
トレストコンクリート製タンクの成形方法によれば、前
記請求項3に記載された成形方法の効果に加えて、次の
効果がある。すなわち、下段側筒形用のプレキャスト材
については、縦方向に埋設もしくは挿通されている鋼材
に、工場内であらかじめ緊張を与えておくため、そのプ
レキャスト材の縦方向の強度が向上し、搬送途中におい
てヒビ割れその他の損傷が生じるのを防ぐことが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る筒形状プレストレストコンクリ
ート製タンク及びそのタンクの成形方法の一実施例を一
部破断して示す斜視図である。
【図2】この実施例のタンクを一部破断して示す平面図
である。
【図3】図2におけるAーA線拡大断面図である。
【図4】図2におけるEーE部を拡大して示す部分断面
図である。
【図5】下段側第1プレキャスト材と上段側第1プレキ
ャスト材との結合した状態を示す正面図である。
【図6】下段側第2プレキャスト材と上段側第2プレキ
ャスト材との結合した状態を示す正面図である。
【図7】図2におけるBーB線拡大断面図である。
【図8】他の実施例を示す図1相当図である。
【図9】他の実施例を示す図2相当図である。
【符号の説明】
1 筒形状プレストレストコンクリート製タンク 2 下段側第1プレキャスト材(プレキャスト材) 3 下段側第2プレキャスト材(プレキャスト材) 4 上段側第1プレキャスト材(プレキャスト材) 5 上段側第2プレキャスト材(プレキャスト材) 7a、7b PC鋼棒(鋼材) 8 縦孔
(挿通用縦孔部) 9 PC鋼より線(鋼材) 10 周孔
(挿通用周孔部) 12 締付部 C 下段側筒形 D 上
段側筒形

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒形の周壁の一部をなすとともに、単独
    で自立できる長さをその周方向に有するプレキャスト材
    を、周方向に沿って複数配置して下段側筒形を形成し、
    且つ、この形成された下段側筒形の上に、同じく筒形の
    周壁の一部をなすとともに、単独で自立できる長さをそ
    の周方向に有するプレキャスト材を、積み上げて周方向
    に沿って複数配置して、全体として筒形に形成するとと
    もに、その筒形に縦方向及び/もしくは周方向のプレス
    トレスを導入してなる筒形状プレストレストコンクリー
    ト製タンク。
  2. 【請求項2】 下段側筒形を形成するプレキャスト材に
    は、コンクリートに対して付着されていない状態で縦方
    向に埋設された鋼材、もしくは、縦方向に鋼材を挿通し
    て締め付けるための挿通用縦孔部が、周方向に定められ
    た間隔で並ぶように設けられており、また、その下段側
    筒形の上に積み上げることにより上段側筒形を形成する
    プレキャスト材には、縦方向に鋼材を挿通して締め付け
    るための挿通用縦孔部が、周方向に定められた間隔で並
    ぶように設けられており、かつ、両上段側及び下段側筒
    形を形成するそれぞれのプレキャスト材は、その周方向
    に鋼材を挿通する挿通用周孔部が、縦方向に定められた
    間隔で並ぶように形成されており、しかも、 前記挿通用周孔部にそれぞれ挿通された前記鋼材を締め
    付ける各締付部が、周方向に複数箇所配置され、且つ、
    これら締付部の縦方向の位置は、周方向に隣接するプレ
    キャスト材相互では互い違いになっている請求項1に記
    載の筒形状プレストレストコンクリート製タンク。
  3. 【請求項3】 筒形の周壁を周方向に均等に4分割し
    て、単独で自立できる長さをその周方向に有するととも
    に、周方向に沿って配置して筒形に形成されるプレキャ
    スト材が、縦方向に定められた間隔で並ぶように形成さ
    れた、鋼材を挿通するための挿通用周孔部を備えてお
    り、これら挿通用周孔部に挿通された鋼材を締め付ける
    各締付部が各プレキャスト材外周に配置され、且つ、締
    付部の縦方向の位置が、周方向に隣接するプレキャスト
    材相互では互い違いになっている、下段側筒形用のプレ
    キャスト材及び上段側筒形用のプレキャスト材を用い
    て、筒形状プレストレストコンクリート製タンクを成形
    する成形方法であって、 前記下段側筒形用のプレキャスト材を、周方向に4個配
    置して下段側筒形を形成する下段形成工程と、 この下段側筒形を形成した後、前記下段側筒形用のプレ
    キャスト材の挿通用周孔部に鋼材を挿通して下段側筒形
    の各締付部で仮締めする下段仮締め工程と、 前記下段側筒形用のプレキャスト材に、コンクリートに
    対して付着されていない状態で周方向に定められた間隔
    で縦方向に埋設された鋼材、もしくは、そのプレキャス
    ト材に、周方向に定められた間隔で縦方向に形成される
    挿通用縦孔部に挿通された鋼材に、別の鋼材を接続する
    接続工程と、 上段側筒形用のプレキャスト材に周方向に定められた間
    隔で縦方向に形成される挿通用縦孔部に、接続された前
    記別の鋼材を挿通しながら、前記下段側筒形の上に上段
    側筒形用のプレキャスト材を積み上げることにより、周
    方向にそのプレキャスト材を4個配置して上段側筒形を
    形成し、全体として筒形にする上段形成工程と、 前記上段側筒形用のプレキャスト材の挿通用周孔部に鋼
    材を挿通して上段側筒形の各締付部で仮締めする上段仮
    締め工程と、 接続された前記両鋼材を緊張させて縦方向のプレストレ
    スを導入する縦方向プレストレス導入工程、並びに、下
    段側及び上段側筒形の各締付部で本締めすることにより
    残りのプレストレスを導入する周方向プレストレス導入
    工程とを備える筒形状プレストレストコンクリート製タ
    ンクの成形方法。
  4. 【請求項4】 筒形の周壁を周方向に均等に4分割し
    て、単独で自立できる長さをその周方向に有するととも
    に、周方向に沿って配置して筒形に形成されるプレキャ
    スト材が、縦方向に定められた間隔で並ぶように形成さ
    れた、鋼材を挿通するための挿通用周孔部を備えてお
    り、これら挿通用周孔部に挿通された鋼材を締め付ける
    各締付部が各プレキャスト材外周に配置され、且つ、締
    付部の縦方向の位置が、周方向に隣接するプレキャスト
    材相互では互い違いになっている、下段側筒形用のプレ
    キャスト材及び上段側筒形用のプレキャスト材を用い
    て、筒形状プレストレストコンクリート製タンクを成形
    する成形方法であって、 前記下段側筒形用のプレキャスト材に、コンクリートに
    対して付着されていない状態で周方向に定められた間隔
    で縦方向に埋設された鋼材、もしくは、そのプレキャス
    ト材に、周方向に定められた間隔で縦方向に形成される
    挿通用縦孔部に挿通された鋼材に、工場内であらかじめ
    緊張を与えておき、このプレキャスト材を、タンク設置
    現場にて、その周方向に4個配置して下段側筒形を形成
    する下段形成工程と、 この下段側筒形を形成した後、前記下段側筒形用のプレ
    キャスト材の挿通用周孔部に鋼材を挿通して下段側筒形
    の各締付部で仮締めする下段仮締め工程と、 前記下段側筒形用のプレキャスト材に埋設され、且つ、
    緊張された鋼材、もしくは、そのプレキャスト材に形成
    される挿通用縦孔部に挿通され、且つ、緊張された鋼材
    に、別の鋼材を接続する接続工程と、 上段側筒形用のプレキャスト材に周方向に定められた間
    隔で縦方向に形成される挿通用縦孔部に、接続された前
    記別の鋼材を挿通しながら、前記下段側筒形の上に上段
    側筒形用のプレキャスト材を積み上げることにより、周
    方向にそのプレキャスト材を4個配置して上段側筒形を
    形成し、全体として筒形にする上段形成工程と、 前記上段側筒形用のプレキャスト材の挿通用周孔部に鋼
    材を挿通して上段側筒形の各締付部で仮締めする上段仮
    締め工程と、 接続された前記別の鋼材を緊張させて縦方向のプレスト
    レスを導入する縦方向プレストレス導入工程、並びに、
    下段側及び上段側筒形の各締付部で本締めすることによ
    り残りのプレストレスを導入する周方向プレストレス導
    入工程とを備える筒形状プレストレストコンクリート製
    タンクの成形方法。
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