JPH0762707A - 衛生洗浄便器装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 衛生洗浄便器装置を使用後人体へ付着した洗
浄水の吹き飛ばしと吸い取りを行なう洗浄水除去装置を
設けることによって、ペーパーを使わずに短時間で乾燥
を行なう。 【構成】 便座３と、この便座３に座った人体５へ洗浄
水を放出する洗浄ノズル９と、洗浄水除去装置を構成す
る吹き飛ばしノズル１２と、吸い取りノズル１１、およ
び高圧送風ファン１７と、吸引ファン１８とからなり、
人体に付着した洗浄水を除去する洗浄水除去装置と、乾
燥ファン７と、ヒータ８とからなる乾燥装置とで構成さ
れている。洗浄水除去装置を備えているため、乾燥に先
立って人体に付着した洗浄水を吹き飛ばし、残存する水
滴も吸い取ることで除去できる。したがって、短時間で
乾燥を確実に行なえる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、排便後の肛門部の洗浄
および乾燥を行なう衛生洗浄便器装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の衛生洗浄便器装置は図３
に示すような構成となっていた。すなわち、１は便器、
２は便室、３は便座、４は便蓋、５は前記便座３に座っ
ている人体である。６は水タンク、７は洗浄後の人体の
乾燥を行なう乾燥ファン、８は前記乾燥ファンからの送
風を適温に加熱するヒータであり、この図は乾燥状態を
示している。そして前記乾燥ファン７とヒータ８とで乾
燥装置を構成する。９は洗浄ノズルであり、前記乾燥に
先立つ洗浄時には、ケース１０内のポンプ（図示せず）
によって、前記水タンク６内の水を前記洗浄ノズル９か
ら人体５へ放出して洗浄するものである。また、前記洗
浄ノズル９はケース１０に内装したポンプ（図示せず）
とともに洗浄装置を構成する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成においては、人体に付着した洗浄水を温風で乾燥
しようとするものであり、人体に付着した水滴までも完
全に乾燥させるには非常に長い時間がかかるという課題
があった。そのため、一般的には、洗浄後ペーパーで水
滴を拭き取り、その後で乾燥を行なう使用方法がとられ
ているが、これは不便であるとともに、ペーパーで拭き
取るという作業が、衛生洗浄便器装置の最大の特徴であ
る「清潔感」を殺してしまうという欠点を有していた。

【０００４】本発明は上記課題を解決するもので、人体
へ付着した洗浄水の除去を行なう洗浄水除去装置を設け
ることによって、ペーパーを使わずに短時間で乾燥を行
なうことを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、便座と、この便座に座った人体へ洗浄水
を放出する洗浄水放出装置と、前記人体へ付着した洗浄
水の除去を行なう洗浄水除去装置と、前記人体へ付着し
た洗浄水を蒸発させる乾燥装置とを備え、前記洗浄水除
去装置は前記人体へ付着した洗浄水の吹き飛ばしを行な
う吹き飛ばしノズルと、吹き飛ばされた洗浄水を吸い取
る吸い取りノズルと、吹き飛ばしノズルを駆動させる駆
動手段と、吹き飛ばしノズルに高圧空気を送る送風手段
と、吸い取りノズルに吸引作用を起こさせる吸引手段か
ら構成される。

【０００６】

【作用】本発明の衛生洗浄便器装置は上記構成により、
吹き飛ばしノズルから高速の空気を噴出することによっ
て人体に付着していた洗浄水を吹き飛ばし、吸い取りノ
ズルから洗浄水を吸い込むことによって、吹き飛ばされ
た洗浄水が人体に飛散することがなく効率よくかつ衛生
的に、短時間で乾燥を行なうことができる。

【０００７】又、吹き飛ばしノズルを駆動させることに
よって洗浄時に比較的広範囲に人体に付着した洗浄水を
除去する。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図を参照して説明
する。図１、図２は本発明の衛生洗浄便器装置の実施例
を示したもので、図３と同一番号のものは同一機能を有
するものであり、説明を省き、図３と異なる点について
のみ説明する。

【０００９】図１において１２は人体５へ付着した洗浄
水を吹き飛ばす吹き飛ばしノズル、１１は吹き飛ばしノ
ズル１２によって吹き飛ばされた洗浄水を吸い取る吸い
取りノズルで各ノズルは便座３の左右に対になって設け
られている。１７は吹き飛ばしノズル１２に高圧空気を
送る高圧送風ファン、１８は吸い取りノズル１１に洗浄
水を吸い取るための吸引力を引き起こさせる吸引ファン
で、各々のファンは送風パイプ１３、吸引パイプ１４を
介してノズルに接続されている。１６は前記吹き飛ばし
ノズル１２を便器１の側方から内方に向かってスライド
移動させる駆動機構、１９は吸い取りノズルより吸引さ
れた洗浄水を集めるドレンタンクでこれらが洗浄水除去
装置を構成する。

【００１０】上記構成において動作を説明する。洗浄ノ
ズル９により肛門部を洗浄後、高圧送風ファン１７、吸
引ファン１８が同時に作動し、送風パイプ１３、吸引パ
イプ１４を介して各ノズルに吹き飛ばし、吸い取り機能
が発生する。便座３の側方に設けられた吹き飛ばしノズ
ル１２はノズル上に設けられた複数の空気噴出孔１５よ
り人体５へ向かって高圧空気を噴出し、便器１の内方に
向かってスライド移動を行ない、図２に示すように人体
５の表面に付着した洗浄水は、空気噴出孔１５より噴出
する高圧空気によって形成されるエアカーテンによって
便室２内へ除去されるか、もしくは吹き飛ばしノズル１
２が移動する方向へ寄せ集められる。この吹き飛ばされ
ず人体５に付着したまま寄せ集められた洗浄水も最終的
に便座３の吹き飛ばしノズルとは逆の側方に設けられた
吸い取りノズル１１に吸い取られ吸引パイプ１４よりド
レンタンク１９内に導かれ除去される。その後高圧送風
ファン１７、吸引ファン１８は停止し、吹き飛ばしノズ
ル１２は便座３の側方のもとの位置へ戻り、従来例と同
様の温風による乾燥が行なわれる。

【００１１】このように、高圧空気を人体へ吹き付け、
吹き飛ばしノズル１２をスライドさせることによって、
人体の洗浄部付近の広範囲の洗浄水滴を吹き飛ばし、吹
き飛ばされずに人体表面へ逃げる洗浄水滴も吸い取りノ
ズル１１を設けることによって除去することができ、結
果として乾燥時間を早めることができる。

【００１２】

【発明の効果】以上実施例で説明したように、本発明の
衛生洗浄便器装置は、人体へ付着した洗浄水を吹き飛ば
し、かつ吸い取りを行なう洗浄水除去装置を有し、洗浄
後、人体に付着した水滴を取り去り、その後温風で乾燥
させる構成としている。そして、吹き飛ばしノズルをス
ライド移動させることによって人体に広範囲に付着した
洗浄水を吹き飛ばすことができ、吹き飛ばされずに吹き
飛ばしノズルとともに人体表面を逃げる水滴も吸い取り
ノズルを設けることによって除去することができる。こ
のため、乾燥完了時間を短縮できてその便利性を向上で
きるとともに、従来行なっていたように、ペーパーで水
滴を拭き取る必要もなくなるため、清潔感の向上を図る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における衛生洗浄便器装置の
部分斜視図

【図２】同衛生洗浄便器装置の水切り動作を前からみた
部分縦断面図

【図３】従来の衛生洗浄便器装置の部分断面図

【符号の説明】

１ 便器 ３ 便座 ７ 温風乾燥用ファン ８ ヒータ ９ 洗浄ノズル １１ 吸い取りノズル １２ 吹き飛ばしノズル １７ 高圧送風ファン １８ 吸引ファン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】便座と、この便座に座った人体へ洗浄水を
   放出する洗浄水放出装置と、前記人体へ付着した洗浄水
   の吹き飛ばしおよび吹き飛ばされた洗浄水の吸い取りを
   行なう洗浄水除去装置と、前記人体へ付着した洗浄水を
   蒸発させる乾燥装置を備えてなる衛生洗浄便器装置。
2. 【請求項２】前記洗浄水除去装置は、人体へ付着した洗
   浄水を吹き飛ばす吹き飛ばしノズルと、吹き飛ばされた
   洗浄水を吸い取る吸い取りノズルと、吹き飛ばしノズル
   に高圧空気を送る送風手段と、吸い込みノズルに吸引作
   用を起させる吸引手段と、吹き飛ばしノズルを便器側方
   から内方に向かってスライド移動させる駆動手段とから
   なる請求項１記載の衛生洗浄便器装置。