JPH0762681B2 - 検査用試験紙 - Google Patents

検査用試験紙

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JPH0762681B2
JPH0762681B2 JP23969686A JP23969686A JPH0762681B2 JP H0762681 B2 JPH0762681 B2 JP H0762681B2 JP 23969686 A JP23969686 A JP 23969686A JP 23969686 A JP23969686 A JP 23969686A JP H0762681 B2 JPH0762681 B2 JP H0762681B2
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test reagent
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和之 迫田
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、体液中の各種成分を簡単に検出し、検出と同
時に検出された成分量の判定を行うことのできる検査用
試験紙に関し、更に詳しくは、体液中のブドウ糖,蛋白
質,体液のpHを検出すると同時に被検査液中の濃度を正
確に判定できる検査用試験紙に関するものである。
[従来の技術] 病気の発見,診断,治療に際して、血液,リンパ液,尿
等の体液中に含有される各種成分の有無並びにその量を
簡単に且つ迅速に知ることは極めて重要なことである。
例えば尿或いは血液など体液中のブドウ糖の量を迅速に
且つ簡単に知ることは、糖尿病の早期発見,診断並びに
管理に必要不可欠である。また、体液特に尿中の蛋白質
の量を迅速に且つ簡単に知ることは、腎疾患の早期発見
及び診断並びに治療に大きな役割を果す。更に、体液特
に尿のpHを正確に知ることは、体液中に蛋白質が存在す
るか否かを正確に知ることの手助けとなるほか、腎孟
炎,膀胱炎等を引き起こす細菌尿の可能性を確認するこ
との手助けとなる。
このように体液特に尿中のブドウ糖,蛋白質,pHを簡単
迅速に検出することは極めて重要であるがこのためには
従来主として検査試薬が含浸された濾紙を支持体に貼着
してなる検査体が用いられてきた。更に製造工程を簡素
化し、大量生産に適した検査体として検査試薬に高分子
結合剤、および吸水性担体等を混合して印刷またはコー
ティング適性を有するインキ組成物を調製し、このイン
キ組成物を支持体上に印刷(コーティングを含む)した
後乾燥して試験片を製造する方法が提案されている。こ
のようにして得られた検査体の検査試薬層は、被検査液
中の検査目的物質の含有量に応じて色調変化をするもの
であって、被検査液への浸漬によって生じた呈色を別個
の用紙に印刷された判定基準用に作成された色調表と対
比して検査目的物質の含有量を検出するものである。
一方、これら検査体を被検査液中に浸漬後、別個に設け
られた判定基準用の色調表と対比する場合は、操作が煩
雑であり、かつ検査液自体が着色しているために検査試
薬の被検査液中の検査目的物質との反応によって生じた
色調の変化が正確に検査体の呈色として表われず、判定
基準用の色調表との対比が困難となり、正確な検査がで
きない場合がある。そこで、このような問題を解決する
ために、検査体の基材上に検査試薬を含む検査試薬層
と、該検査試薬層の近傍に、印刷インキによって印刷さ
れた判定基準用の色調層とを設けた検査体が提案されて
いる。
[発明が解決しようとする問題点] 上記のように、検査体の基材上に検査試薬層と判定基準
用の色調層との両者を形成したものを被検査液に浸漬
し、検査試薬層の呈色を判定基準用の色調層と比較すれ
ば検査液の着色等による判定の誤りは避けることができ
る。しかしながら従来のように判定基準用の色調層を基
材上に通常のインキを用いて印刷したものは、色調層の
印刷面と検査試薬層表面との表面張力並びに表面の物理
的形状の相違により、検査試薬層表面では均一な呈色が
生じるが、印刷面上には検査液が滴状で付着するのみで
あるので、色調層の色調が不均一となって検査試薬層の
呈色との比較が困難となる欠点がある。
本発明は、このような問題点を解決し、簡便でしかも正
確な判定の可能な体液検査用試験紙を提供することを目
的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、検査用試験紙の基材表面に、被検査液中の検
査目的物質の含有量に応じて色調変化する検査試薬を含
む検査試薬層と、該検査試薬層の近傍に、合成樹脂類,
セルロース誘導体,ゼラチン等の天然高分子を含む結合
剤、セルロース微粉末のような吸水性粉末、界面活性剤
のような湿潤剤より選ばれる、該検査試薬層に含まれる
検査試薬以外の検査試薬層構成材料を実質的に含み染料
等によって着色された判定基準用の色調層とを設けるこ
とにより、検査試薬層と判定基準用の色調層との被検査
液による濡れを同一にして被検査液中の検査目的物質含
有量の正確な判定を可能としたものである。
本発明における検査用試験紙は、例えば体液中のブドウ
糖検出用試験紙,蛋白検出用試験紙,pH検出用試験紙を
含むものであって、まず濾紙に試薬組成物を含浸させて
なるもの、例えば体液中のブドウ糖検出用試験紙とし
て、ブドウ糖酸化酵素,ペルオキシダーゼ,被酸化性指
示薬,緩衝液からなる試薬組成物をゼラチンを含む水ま
たは水−アルコール系溶媒中に溶解又は分散させ、得ら
れた液に濾紙を含浸させた後乾燥したものを検査試薬層
とし、一方,濾紙にゼラチンを含む水または水−アルコ
ール系溶媒に染料等を溶解分散させて判定基準用の色調
層を製造して、それぞれの濾紙を適宜裁断してプラスチ
ックフィルムのような基材上に貼付して検査用試験紙と
したものが挙げられる。同様に蛋白検出用試験紙,pH検
出用試験紙も濾紙に含浸させて検査試薬層,色調層をそ
れぞれ製造して同様に試験紙を得ることができる。
次に印刷によって基材上に検査試薬層と、色調層を設け
るものとしては、特公昭44-25953号公報に記載のように
水−アルコール混合溶液に酵素類を予め溶解させ、これ
に指示薬,pH緩衝剤,高分子結合剤,および吸水性担体
等を混合して、印刷またはコーティング適性を有するイ
ンキ組成物を調製し、このインキ組成物を基材上に印刷
(コーティングを含む)した後乾燥して検査試薬層を製
造し、一方、判定基準用の色調層は、高分子結合剤およ
び吸水性担体等を水−アルコール混合溶液に加え、更に
染料等を溶解,分散してインキ組成物とし、このインキ
組成物を基材上に印刷することによって検査用試験紙を
得ることができる。
更に好ましくは、本発明者が先に出願した特願昭61-107
871号明細書に記載のようなブドウ糖検出用インキ組成
物,蛋白質検出用インキ組成物,pH測定用インキ組成物
をそれぞれ用いて検査試薬層を製造し、判定基準用の色
調層を各検査試薬層の形成に用いられた結合剤、及び吸
水性粉末等をそれぞれ含み、染料等を溶解又は分散させ
たインキ組成物によって印刷して設けることができる。
このようなインキ組成物は (a)糖酸化酵素,ペルオキシダーゼ,被酸化性指示
薬,湿潤剤,感度調節剤,安定剤,pH緩衝剤,結合剤,
及び吸水性粉末からなる試薬組成物が非水溶剤中に溶解
或いは分散されてなるブドウ糖検出用インキ組成物、 (b)蛋白質誤差を示す指示薬,pH緩衝剤,湿潤剤,蛋
白質吸着性イオン交換体,形態保持剤,結合剤,及び吸
水性粉末からなる試薬組成物が溶剤中に溶解或いは分散
されてなる蛋白質検出用インキ組成物、 (c)pH指示薬,4級アンモニウム塩又はアミン塩,塩基
性物質,結合剤,及び吸水性粉末からなる試薬組成物
が、溶剤中に溶解或いは分散されてなるpH測定用インキ
組成物、 であって、まず、各インキ組成物の検査試薬主要成分に
ついて述べる。
(a)ブドウ糖検出用インキ組成物 体液中のブドウ糖は、グルコースオキシダーゼ等のブド
ウ糖酸化酵素の作用により、空気中の酸素と反応して最
終的にグルコン酸と過酸化水素に酸化される。生成した
過酸化水素は、ペルオキシダーゼの作用により発生期の
酸素を産生し、この酸素は直ちにグアヤク脂,o−トリジ
ン等の被酸化性指示薬と反応して該指示薬を発色させ
る。この発色の程度により、体液中のブドウ糖の有無並
びにその量が半定量的に決定される。更に感度調節剤と
してアスコルビン酸の脂肪族カルボン酸エステルを使用
することにより、ブドウ糖検出用検査体の定量性、即
ち、検体中に含まれるブドウ糖濃度と検査試薬部の呈色
濃度との直線性を改良することができる。
安定剤は被酸化性指示薬が大気中の過酸化物質等の作用
を受けて変色するのを防止するためのものであって、ア
スコルビン酸の脂肪酸エステルを安定剤として使用する
ことも可能であるが、他に、公知の抗酸化活性を有する
化合物またはグリセロールエステル類に代表される特定
の界面活性剤或いはこれらの混合物を適宜加えることも
できる。pH緩衝剤は、上記の被酸化性指示薬がブドウ糖
検出用インキ組成物中で好ましい呈色変化を起すpHに保
たれるように添加されるものであって、例えばクエン酸
とクエン酸ナトリウムとの組合せ等が用いられる。
これら各成分は後述する結合剤及び吸水性粉末と共に水
を実質的に含むことのない芳香族炭化水素,脂肪族ケト
ン,エステル類,低級アルコールを除くアルコール類等
の非水溶媒中に溶解或いは分散される。
(b)蛋白質検出用インキ組成物 蛋白質検出用インキ組成物は、形態保持剤として官能基
としてカルボキシル基を有する水膨潤性樹脂を使用す
る。
被検体液の蛋白質の検出は、酸側のpHに保たれた蛋白誤
差を示す指示薬に、被検体液中の蛋白質が接すると、該
指示薬と蛋白質とが複合物を形成して、酸性色である黄
色から、塩基性色である青色に変色し、この変色の程度
は被検体液中に存在する蛋白質の量に対応するので、こ
の原理を利用して行われる。
蛋白誤差を示す指示薬は上記のような原理に従って挙動
する指示薬であるが、具体的には、テトラブロモフェノ
ールブルー,テトラブロモチモールブルー,テトラブロ
モフェノールフタレインエチルエステル,テトラブロモ
ベンズアラリン,ブロモチモールブルー等を用いること
ができる。これらのうちテトラブロモフェノールブルー
が感度的に優れており好ましい。
pH緩衝剤は、試薬組成物を所定のpH値に保つものであれ
ば何れのものでもよく、クエン酸とクエン酸ナトリウム
との組合せが好ましく用いられる。蛋白質吸着性のイオ
ン交換体としては、強酸性陽イオン交換体(官能基−SO
3M)、弱酸性陽イオン交換体(−COOM)、強塩基性イオ
ン交換体(−N+RX-,−N+(CH3)2(CH2CH3OH))弱塩基性
陰イオン交換体(−N(R)2,−NH(R),−NH2など)が
用いられ、これらイオン交換体の母体としては、スチレ
ン系,アクリル系等の合成樹脂、セルロース、シリカ等
が用いられる。
形態保持剤としては、印刷された検査試薬部の親水性を
損わず、しかも水に対し非溶解性であるものが使用さ
れ、官能基としてカルボキシル基を有する医薬品の崩壊
剤として知られるカルボキシメチルセルロースカルシウ
ム塩,カルボキシメチルセルロースナトリウム塩等の水
膨潤性樹脂や高吸水性ゲルが挙げられる。
上記試薬類と結合剤及び吸水性粉末は芳香族炭化水素,
脂肪族炭化水素,エステル類,アルコール類等の非水溶
媒又は水或いはこれらの混合物に溶解又は分散せしめて
インキ組成物とする。
(c)pH測定用インキ組成物 体液中のpHは、pHによって色調の変わる指示薬によって
被検液のpHを指示薬の色調を判別することによって測定
する。
pH指示薬は、被検液の水素イオン濃度に応じて色調の変
化する指示薬であればどのような指示薬も使用でき、ま
た複数種の指示薬を適当に選択または組合わせることに
よって、広い範囲のpH領域を測定することもできる。
試薬組成物中に4級アンモニウム塩を適量配合すると、
一旦発色された色の経時的な退色現象が大きく抑制さ
れ、かつ、鮮明な色が得られ、また、塩基性物質を添加
するとインキ調製後に酸性物質が溶出してインキ組成物
の色調が経時的に変化をすることを防止できる。
上記試薬類は結合剤及び吸水性粉末と共に芳香族炭化水
素,脂肪族炭化水素,エステル類,アルコール類などの
非水溶媒または水或いはこれらの混合物中に均一に溶解
或いは分散せしめる。
次に、上記した検査試薬主要成分以外の検査試薬層構成
材料として結合剤及び吸水性粉末について述べるが、こ
れら以外の物質であっても、被検査液中に含まれる成分
によって色調変化を起さない物質であれば、検査試薬層
及び判定基準用の色調層に加えることができ、また、上
記した各成分の中でも被検査液中に含まれる成分によっ
て色調変化を起さないものであれば、色調層中にも加え
ることができる。
結合剤 結合剤は、被検体液中の成分及びpH等に影響を及ぼさ
ず、且つ試薬類特に酵素並びに被酸化性指示薬に影響を
及ぼさず、しかも発色反応を妨げないものであることが
要求される。このような要件を満たすことが確かめられ
た結合剤としては、 (I)ポリエステル樹脂,アルキド樹脂,ポリウレタン
樹脂,ポリスチレン樹脂,アクリル樹脂,エポキシ樹
脂,塩化ビニル樹脂,塩化ビニル共重合体樹脂,ポリビ
ニルブチラール樹脂,ポリビニルアルコール樹脂,ポリ
ビニルピロリドン樹脂,無水マレイン酸系共重合体等の
合成樹脂類、(II)メチルセルロース,エチルセルロー
ス,ヒドロキシエチルセルロース,カルボキシメチルセ
ルロース等のセルロース誘導体、(III)デンプン,多
糖類,ゼラチン,カゼイン或いはアルギン酸ナトリウム
等の天然高分子等が用いられる。またこれらの結合剤を
二種以上組合せてもよい。
吸水性粉末 吸水性粉末の添加は、支持体上に設けられた試薬組成物
の吸水性を高め、被検査液と試薬組成物との接触が促進
され、指示薬の呈色反応を促進する働きを有する。
このような吸水性粉末としては、水と接触した場合に、
極端な酸性或いはアルカリ性を示すものは好ましくな
く、しかも白色度の高いものが好ましい。具体的には、
カオリン,合成シリカ,ガラス,セルロースブロック,
微結晶セルロース,イオン交換セルロース,イオン交換
樹脂,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,ケイ酸アル
ミニウム等が用いられうる。
場合によっては、結合剤及び吸水剤のほかに、湿潤剤を
インキ組成物中に配合できる。湿潤剤としては、非イオ
ン界面活性剤,陰イオン界面活性剤,陽イオン界面活性
剤,両性イオン界面活性剤,ポリエチレングリコール類
などが用いられ、この湿潤剤は、各試薬の分散に役立ち
均一な試薬層の形成を促進し、水ぬれ性を向上させるこ
とができる。
本発明における判定基準用の色調層は、上記検査試薬主
要成分以外の検査試薬層構成材料を検査試薬層を構成す
るインキ組成物に用いたと同様の溶媒に溶解或いは分散
せしめ、規定濃度の被検査液に検査試薬層を浸漬した際
の各濃度における呈色と一致する色調となるように、染
料又は顔料を用いて着色することによって得られる。
検査試薬層と色調層は基材上に各種検査試薬を含むイン
キ組成物及び色調層形成インキ組成物をそれぞれ塗布す
ることによって形成することができる。
塗布技術としては、印刷法,コーティング法(例えばロ
ールコーティング,スプレーコーティング,ディップコ
ーティング,ベタコーティング)等が用いられうる。イ
ンキ組成物の塗布量が比較的多く且つ塗布量が一定であ
ることが好ましいため、シルクスクリーン印刷法,凹版
印刷法,グラビア印刷法等によって、インキ組成物を基
材上に設けることが好ましい。塗布量は、インキ組成物
の種類に応じて変化するが、一般に2〜150g/m2(乾燥
時)であることが好ましい。
基材は、試薬組成物と反応せず、しかも試薬の呈色を阻
害しないものであることが好ましく、具体的には、例え
ば、紙,合成紙,不織布または合成樹脂フィルム或いは
紙と合成樹脂フィルムとの積層体等が用いられる。
[実施例] 以下に図面によって本発明による検査用試験紙の具体例
を説明する。
第1図は、基材3上に例えばブドウ糖検出用検査試薬層
1を設け、検査試薬層に接して検体中のブドウ糖濃度が
0から所定の濃度に至る各濃度での検査試薬層の呈色を
それぞれ示す判定基準用の色調層2a,2b,2c,2d,2e,2fを
貼付又は印刷によって設けてなる検査用試験紙4を示
す。このような試験紙を用いて検査を行えば、検体中の
被検査物質濃度の半定量を容易に行うことができ、該半
定量結果に基き、病院或いは検査機関での精密検査を受
ける必要があるかどうかの判断が容易にできる。また、
第2図及び第3図に示すように基材3上に検査試薬層1
と、該検査試薬層周囲を囲むよう設けられた判定基準用
の色調層2を設け、色調層2の色調を被検査液中の被検
査物質濃度が正常範囲である上限の濃度であることを示
すように設定すれば、検査用試験紙4を検体中に浸漬す
ることによって検体中の被検査物質の濃度が正常範囲内
にあるかどうかの判定が容易にでき、また、該判定によ
り半定量試験を行う必要や病院,検査機関での精密検査
を受ける必要があるかどうかを判断することができる。
更に、第2,3図以外にも第5図に示すように判定基準用
の色調層を検査試薬層1を挟むように2つに分割し、色
調層2i,2jとすることもできる。
第4図は、検体中の被検査物質の濃度が適正範囲内にあ
るかどうかを判定するためのものであって、例えば血糖
値の判定等に有効である。即ち、基材3上に検査試薬層
1を挟んで一方に適正範囲の下限値である濃度を示す色
調の色調層2gと、適正範囲の上限値である濃度を示す色
調の色調層2hとよりなる判定基準用の色調層を設けれ
ば、判定結果に基き病院,検査機関での精密検査が必要
かどうかの判断が容易にでき、一例として糖尿病疾患者
の血糖値自己管理により在宅治療を実施することが可能
となる。
第6図は、基材3上に検査試薬層1と検体中の被検査物
質の濃度がそれぞれ所定の濃度であることを示す判定基
準用の色調層2k,2l,2m,2n,2oよりなる色調層2を検査試
薬層と間隙を置いて設けたものであり、検査試薬等が被
検査液に試験紙を浸漬した際に溶出して色調層の呈色を
変化させる恐れのある場合等に用いられる。
次に、本発明による検査用試験紙の詳細を実施例を挙げ
て説明する。
実施例1 検査試薬層製造 下記組成の検査試薬溶液を調製し、該検査試薬溶液を濾
紙(東洋濾紙製;No.51)に含浸させ、50℃で2時間乾燥
して検査試薬層を製造した。
検査試薬溶液 ブドウ糖酸化酵素(東洋紡製;Grade II) 0.6重量部 ペルオキシダーゼ(東洋紡製;Grade III) 0.15重量部 O−トリジン二塩酸塩 0.5重量部 クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝液(pH5.5) 80重量
部 ゼラチン水溶液(5%) 50重量部 蒸溜水 20重量部 エチルアルコール 30重量部 色調層製造 正常尿および正常尿にβ−D−グルコースを50mg/dl,10
0mg/dl,250mg/dl,500mg/dl,および2000mg/dlの濃度にな
るようにそれぞれ溶解したものを被検査液として用い、
上記のようにして得られた検査試薬層を被検査液中に浸
漬後直ちに取出して1分間静置し、各検査試薬層の呈色
を観察した。
下記組成物に分散染料を溶解/分散させ、濾紙(東洋濾
紙製;No.51)に含浸させ、50℃で2時間乾燥させること
により、色調層を製造した。各色調層の製造に用いる分
散染料の種類ならびに量は、下記組成物と分散染料を濾
紙に含浸して得られた色調層を被検査液に浸漬後直ちに
取出して1分間静置した場合の色調が上記検査試薬層の
呈色と一致するように設定した。
色調層組成物 ゼラチン水溶液(5%) 50重量部 蒸溜水 20重量部 エチルアルコール 30重量部 検査用試験紙製造 基材3である厚さ300μの白色ポリスチレンシートに5mm
×30mmの四角形に断裁した検査試薬層1を貼付し、これ
に近接して上記のように調製して得た検体中のβ−D−
グルコース濃度が0,50mg/dl,100mg/dl,250mg/dl,500mg/
dl,2000mg/dlであることを示す色調層2を一辺が5mmの
四角形に断裁した2a,2b,2c,2d,2e,2fをそれぞれ貼付す
ることこにより、図1に示す検査用試験紙4を製造し
た。
正常尿および正常尿にβ−D−グルコースを50mg/dl,10
0mg/dl,250mg/dl,500mg/dl,および2000mg/dlの濃度にな
るように溶解したものを被検査液として用い、得られた
検査用試験紙4をそれぞれの被検査液に浸漬後直ちに取
出して1分間静置し、呈色を観察した。各被検査液につ
いて、検査試薬層1の呈色と色調層2の該当する被検査
液濃度を示す2a,2b,2c,2d,2e,2fのいずれかの色調とは
完全に一致した。
比較例1 検査試薬層製造 実施例1と同様にして製造した。
色調層製造 実施例1と同様にして調製した被検査液を用い、検査試
薬層を被検査液中に浸漬後直ちに取出して1分間静置
し、各検査試薬層の呈色を観察した。
基材3である厚さ300μの白色ポリスチレンシートに、
一辺が5mmの四角形となるようにスクリーンプロセスイ
ンキ(帝国インキ製;VG)をスクリーン印刷することに
より、上記各検査試薬層の呈色と一致する色調を有する
色調層2a〜2fを製造した。
検査用試験紙製造 検査試薬層1を5mm×30mmに断裁したものを上記スクリ
ーン印刷によって得られた色調層2a〜2fに近接して貼付
することにより、図1に示す検査用試験紙4を製造し
た。
実施例1と同様にして調製したβ−D−グルコースを含
む被検査液を用い、得られた検査用試験紙をそれぞれの
被検査液に浸漬後直ちに取出して1分間静置し、呈色を
観察した。検査試薬層は被検査液を均一に吸収するのに
対し、色調層には被検査液が滴状に付着しているため、
各被検査液について、検査試薬層の呈色と該当する被検
査液濃度を示す色調層の色調とは一致しなかった。
実施例2 検査試薬層製造 下記組成の検査試薬組成物をホモミキサーで微細分散さ
せた後、スクリーン印刷により、第1図に示す基材3で
ある厚さ300μの白色ポリスチレンシートに5mm×30mmの
四角形となるように印刷して検査試薬層1とした。用い
たスクリーン版は80メッシュ,レジスト及びスクリーン
紗の厚さの合計は130μであった。
検査試薬組成物 ブドウ糖酸化酵素(東洋紡製;Grade II) 3.6重量部 ペルオキシダーゼ(東洋紡製;Grade III) 2.4重量部 グアヤク脂 4.8重量部 ソルビタンモノラウレート(花王石鹸製;商品名 スパ
ン20) 7.2重量部 L−アスコルビルステアレート 0.48重量部 クエン酸 2.8重量部 クエン酸ナトリウム 11.0重量部 ポリビニルピロリドン(BASF製;商品名 コリドン90)
12.6重量部 ポリビニルブチラール(積水化学製;登録商標 エスレ
ックBX-1) 2.25重量部 セルロース微粉末(旭化成製;商品名 アビセルSF)17
1重量部 n−アミルアルコール 228重量部 ブチルセロソルブアセテート 33.5重量部 得られた印刷物を60℃で40分間乾燥して検査試薬層1を
得た。
色調層製造及び検査用試験紙製造 正常尿及び正常尿にβ−D−グルコースを50mg/dl,100m
g/dl,250mg/dl,500mg/dl,及び2000mg/dlの濃度になるよ
うにそれぞれ溶解したものを被検査液として用い、上記
のようにして得られた検査試薬層を被検査液中に浸漬後
直ちに取出して1分間静置し、各検査試薬層の呈色を観
察した。
次いで分散染料の種類ならびに量を、得られた色調層を
被検査液に浸漬後直ちに取出して1分間静置した場合の
色調が、上記各検査試薬層の呈色と一致するように設定
し、色調層を得た。即ち、ホモミキサーで微細分散させ
た下記色調層組成物に分散染料を溶解/分散させた後、
検体中のβ−D−グルコース濃度が0,50mg/dl,100mg/d
l,250mg/dl,500mg/dl,2000mg/dlであることを示す色調
層2を一辺が5mmの四角形2a,2b,2c,2d,2e,2fとなるよう
に検査試薬層1に近接して基材3の白色ポリスチレンシ
ート上にスクリーン印刷し、得られた印刷物を60℃で40
分間乾燥するとにより、図1に示す検査用試験紙4を製
造した。用いたスクリーン版は80メッシュ,レジスト及
びスクリーン紗の厚さの合計は130μであった。
色調層組成物 ソルビタンモノラウレート(花王石鹸製;商品名 スパ
ン20) 7.2重量部 ポリビニルピロリドン(BASF製;商品名 コリドン90)
12.6重量部 ポリビニルブチラール(積水化学製;登録商標 エスレ
ックBX-1) 2.25重量部 セルロース微粉末(旭化成製;商品名 アビセルSF)17
1重量部 n−アミルアルコール 228重量部 ブチルセロソルブアセテート 33.5重量部 正常尿及び正常尿にβ−D−グルコースを50mg/dl,100m
g/dl,250mg/dl,500mg/dl,及び2000mg/dlの濃度になるよ
うに溶解したものを被検査液として用い、得られた検査
用試験紙4を浸漬後直ちに取出して1分間静置し、呈色
を観察した。各被検査液について、検査試薬層1の呈色
と色調層2の該当する被検査液濃度を示す2a,2b,2c,2d,
2e,2fのいずれかの色調とは完全に一致した。
比較例2 検査試薬層製造 実施例2と同様にして製造した。
色調層製造及び検査用試験紙製造 実施例2と同様にして調製した被検査液を用い、上記の
ように実施例2と同様にして得られた検査試薬層を被検
査液中に浸漬後直ちに取出して1分間静置し、各検査試
薬層の呈色を観察した。
検査試薬層に近接して、基材3である厚さ300μの白色
ポリスチレンシートに一辺が5mmの四角形となるように
スクリーンプロセスインキ(帝国インキ製;VG)をスク
リーン印刷し、上記各検査試薬層の呈色と一致する色調
を有する色調層2a〜2fを製造して、図1に示す検査用試
験紙を製造した。
実施例2と同様にして調製したβ−D−グルコースを含
む被検査液を用い、得られた検査用試験紙をぞれぞれの
被検査液に浸漬後直ちに取出して1分間静置し、呈色を
観察した。検査試薬層は被検査液を均一に吸収するのに
対し、色調層には被検査液が滴状に付着しているため、
各被検査液について、検査試薬層の呈色と該当する被検
査液濃度を示す色調層の色調は一致しなかった。
実施例3 検査試薬層製造 検査試薬層を5mm×5mmの四角形となるように基材3であ
る厚さ300μの白色ポリスチレンシートに印刷する以外
は、実施例2と同様にして検査用試薬層1を製造した。
色調層製造及び検査用試験紙製造 正常尿にβ−D−グルコースを50mg/dlの濃度になるよ
うに溶解したものを被検査液として用い、上記のように
して得られた検査試薬層を被検査液中に浸漬後直ちに取
出して1分間静置し、試験試薬層の呈色を観察した。
中央に一辺が5mmの四角形の切欠きを有する一辺が15mm
の四角形となるように印刷する以外は、実施例2と同様
にして色調層2を製造することにより、図2に示す検査
用試験紙4を製造した。分散染料の種類ならびに量は、
得られた色調層を被検査液に浸漬後直ちに取出して1分
間静置した場合の色調が、上記検査試薬層の呈色と一致
するように設定した。
正常尿及び正常尿にβ−D−グルコースを50mg/dl,100m
g/dlの濃度になるように溶解したものを被検査液として
用い、得られた検査用試験紙をそれぞれの被検査液に浸
漬後直ちに取出して1分間静置し、呈色を観察した。被
検査液のβ−D−グルコース濃度が50mg/dlの場合に
は、検査試薬層の呈色と色調層の色調とは完全に一致し
た。被検査液が正常尿の場合或いは被検査液のβ−D−
グルコース濃度が100mg/dlの場合には、検査試薬層の呈
色と色調層の色調とは明確に区別出来た。
比較例3 色調層製造 実施例3と同様にして調製した被検査液を用い、後述す
る検査試薬層を被検査液中に浸漬後直ちに取出して1分
間静置し、試験試薬層の呈色を観察した。
厚さ300μの白色ポリスチレンシートに、一辺が15mmの
四角形となるようにスクリーンプロセスインキ(帝国イ
ンキ製;VG)をスクリーン印刷することにより、上記試
験試薬層の呈色と一致する色調を有する色調層を製造し
た。
検査試薬層製造及び検査用試験紙製造 色調層2のうえに5mm×5mmの四角形となるように印刷す
る以外は実施例3と同様にして検査試薬層1を製造する
ことにより、図2に示す検査用試験紙4を製造した。
実施例3と同様にして調製したβ−D−グルコース50mg
/dlを含む被検査液を用い、得られた検査用試験紙を被
検査液に浸漬後直ちに取出して1分間静置し、呈色を観
察した。被検査液のβ−D−グルコース濃度が50mg/dl
の場合、検査試薬層は被検査液を均一に吸収するのに対
し、色調層には被検査液が滴状に付着しているため、検
査試薬層の呈色と色調層の色調とは一致しなかった。
実施例4 検査試薬層製造 下記組成の検査試薬組成物をホモミキサーで微細分散さ
せた後、スクリーン印刷法により、第5図に示すように
基材3である厚さ300μの白色ポリスチレンシート上に5
mm×15mmの四角形となるように検査試薬層1を印刷し
た。用いたスクリーン版は80メッシュ,レジスト及びス
クリーン紗の厚さは合計は190μであった。
検査試薬組成物 テトラブロムフェノールブルー 0.40重量部 クエン酸 25.7重量部 クエン酸ナトリウム 11.0重量部 ソルビタンモノラウレート(花王石鹸製;商品名 スパ
ン20) 4.0重量部 カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(ワットマン
製;CM-32) 50.0重量部 カルボキシメチルセルロースカルシウム塩(ダイセル化
学製) 10.0重量部 メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体(G.A.
F社製;商品名 ガントレッツAN-169)のアミルアルコ
ールエステル化物 4.97重量部 セルロース微粉末(旭化成製;商品名 アビセルSF)10
8重量部 n−アミルアルコール 28.1重量部 ブチルセロソルブ 107.7重量部 ブチルセロソルブアセテート 50.2重量部 得られた印刷物を60℃で30分間乾燥して検査試薬層1を
得た。
色調層製造及び検査用試験紙製造 正常尿に牛血清アルブミンを15mg/dlの濃度になるよう
に溶解したものを被検査液として用い、上記のようにし
て得られた検査試薬層を被検査液中に浸漬後直ちに取出
して1分間静置し、検査試薬層の呈色を観察した。
ホモミキサーで微細分散させた下記色調層組成物に分散
染料を溶解/分散させた後、中央に5mm×15mmの四角形
の切欠きを有する5mm×15mmの四角形2i,2jとなるように
基材3上に上記のようにして設けられた検査試薬層1に
近接してスクリーン印刷し、得られた印刷物を60℃で30
分間乾燥することにより、第5図に示す検査用試験紙4
を製造した。用いたスクリーン版は80メッシュ,レジス
ト及びスクリーン紗の厚さの合計は190μであった。分
散染料の種類ならびに量は、得られた色調層を被検査液
に浸漬後直ちに取出して1分間静置した場合の色調が、
上記検査試薬層の呈色と一致するように設定した。
色調層組成物 ソルビタンモノラウレート 4.0重量部 メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体(G.A.
F社製;商品名 ガントレッツAN-169)のアミルアルコ
ールエステル化物 4.97重量部 セルロース微粉末(旭化成製;商品名 アビセルSF)10
8重量部 n−アミルアルコール 28.1重量部 ブチルセロソルブ 107.7重量部 ブチルセロソルブアセテート 50.2重量部 正常尿および正常尿に牛血清アルブミンを15mg/dl及び3
0mg/dlの濃度になるように溶解したものを被検査液とし
て用い、得られた検査用試験紙を浸漬後直ちに取出して
1分間静置し、呈色を観察した。
被検査液の牛血清アルブミン濃度15mg/dlの場合には、
検査試薬層1の呈色と色調層2i,2jの色調とは完全に一
致した。被検査液が正常尿の場合或いは被検査液の牛血
清アルブミン濃度が30mg/dlの場合には、検査試薬層1
の呈色と色調層2i,2jの色調とは明確に区別出来た。
比較例4 検査試薬層製造 実施例4と同様にして製造した。
色調層製造及び検査用試験紙製造 実施例4と同様にして調製した被検査液を用い、得られ
た検査試薬層を被検査液中に浸漬後直ちに取出して1分
間静置し、試験試薬層の呈色を観察した。
基材3である厚さ300μの白色ポリスチレンシート上に5
mm×15mmの四角形となるように印刷された検査試薬層1
に近接して、中央に5mm×15mmの四角形の切欠きを有す
る5mm×15mmの四角形2i,2jとなるようにスクリーンプロ
セスインキ(帝国インキ製;VG)をスクリーン印刷し、
上記検査試薬層1の呈色と一致する色調を有する色調層
2,2′を製造することにより、第5図に示す検査用試験
紙4を製造した。
実施例4と同様にして調製した被検査液を用い、得られ
た検査用試験紙を浸漬後直ちに取出して1分間静置し、
呈色を観察した。被検査液の牛血清アルブミン濃度が15
mg/dlの場合、検査試薬層1は被検査液を均一に吸収す
るのに対し、色調層2,2′には被検査液が滴状に付着し
ているため、検査試薬層1の呈色と色調層2i,2jの色調
は一致しなかった。
実施例5 検査試薬層製造 下記試薬組成物をホモミキサーで溶解分散させ後、水酸
化ナトリウム0.098重量部を水2重量部に溶解したもの
を添加し、ホモミキサーで充分溶解分散させることによ
り検査試薬組成物を調製した。
検査試薬組成物 メチルレッド 0.070重量部 ブロムチモールブルー 1.0重量部 ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド 1.0重量部 ポリビニルピロリドン(BASF製;商品名 コリドン90)
13.2重量部 ポリビニルブチラール(積水化学製;登録商標 エスレ
ックBX-1) 1.54重量部 セルロース微粉末(旭化成製;商品名 アビセルSF)17
4重量部 ブチルセロソルブ 257重量部 得られた検査試薬組成物を、スクリーン印刷により、第
6図に示す基材3である厚さ300μの白色ポリスチレン
シートに5mm×25mmの四角形となるように印刷した。用
いたスクリーン版は80メッシュ,レジストおよびスクリ
ーン紗の厚さの合計は190μであった。得られた印刷物
を60℃で30分間乾燥して検査試薬層1を得た。
色調層製造及び検査用試験紙製造 正常尿のpHを塩酸或いは水酸化ナトリウムを用いて、pH
5,6,7,8および9にそれぞれ調節したものを被検査液と
して用い、検査試薬層を浸漬後直ちに取出して1分間静
置し、呈色を観察した。
ホモミキサーで微細分散させた下記色調組成物に分散染
料を溶解/分散させた後、被検査液のpHが5,6,7,8,9で
あることを示す色調層2を構成する一辺が5mmの四角形2
k,2l,2m,2n,2oとなるように検査試薬層1の近傍にスク
リーン印刷し、得られた印刷物を60℃で30分間乾燥する
ことにより、第6図に示す検査用試験紙4を製造した。
用いたスクリーン版は80メッシュ,レジストおよびスク
リーン紗の厚さの合計は190μであった。分散染料の種
類ならびに量は、得られた色調層を被検査液に浸漬後直
ちに取出して1分間静置した場合の色調が、上記呈色と
一致するように設定した。
色調層組成物 ポリビニルピロリドン(BASF製;商品名 コリドン90)
13.2重量部 ポリビニルブチラール(積水化学製;登録商標 エスレ
ックBX-1) 1.54重量部 セルロース微粉末(旭化成製;商品名 アビセルSF)17
4重量部 ブチルセロソルブ 257重量部 正常尿のpHを塩酸或いは水酸化ナトリウムを用いて、pH
5,6,7,8および9にそれぞれ調節したものを被検査液と
して用い、得られた検査用試験紙4を浸漬後直ちに取出
して1分間静置し、呈色を観察した。各被検査液につい
て、検査試薬層1の呈色と色調層2の該当する被検査液
pHを示す2k,2l,2m,2n,2oのいずれかの色調とは完全に一
致した。
比較例5 検査試薬層製造 実施例5と同様にして製造した。
色調層製造及び検査用試験紙製造 実施例5と同様にして調製した被検査液を用い、得られ
た検査試薬層を浸漬後直ちに取出して1分間静置し、呈
色を観察した。
検査試薬層の近傍に、一辺が5mmの四角形となるように
スクリーンプロセスインキ(帝国インキ製;VG)をスク
リーン印刷し、上記各検査試薬層の呈色と一致する色調
を有する色調層2k〜2oを製造することにより、第6図に
示す検査用試験紙4を製造した。実施例5と同様にして
調製した被検査液を用い、得られた検査用試験紙をそれ
ぞれの被検査液に浸漬後直ちに取出して1分間静置し、
呈色を観察した。検査試薬層は被検査液を均一に吸収す
るのに対し、色調層には被検査液が滴状に付着している
ため、各被検査液について、検査試薬層の呈色と該当す
る被検査液pHを示す色調層の色調とは一致しなかった。
[発明の効果] 本発明は、検査用試験紙の基材表面に、被検査液中の検
査目的物質の含有量に応じて色調変化をする検査試薬を
含む試薬層と共に、該検査試薬層に含まれる検査試薬主
要成分以外の検査試薬層構成材料を実質的に含み、染料
等によって着色された被検査液中の検査目的物質の含有
量を示す判定基準用の色調層とを同時に設けることによ
って、検査液自体の着色による影響を除くと共に、色調
層を構成する材料を検査試薬層の構成材料と可能な限り
同じにし、検査試薬層と判定基準用の色調層表面の表面
張力並びに表面の物理的形状の差をなくし被検査液によ
る濡れを均一にし、均一な色調が得られるようにしたの
で被検査液中の検査目的物質の含有量をきわて正確に判
定できる。
また、本発明による検査用試験紙は、図面に示すような
構成であるので被検査液中に浸漬するのみで、誰でも容
易に被検査液中の検査物質濃度が正常な範囲にあるかど
うかを判定し、判定に基いて病院や検査機関での精密検
査が必要かどうかを判断できるので、病気の発見,治療
に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は、本発明による検査用試験紙の実施
例を示す概略平面図である。 1……検査試薬層,2……色調層,3……基材,4……検査用
試験紙

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査用試験紙の基材表面に、被検査液中の
    検査目的物質の含有量に応じて色調変化をする検査試薬
    を含む検査試薬層と、該検査試薬層の近傍に、合成樹脂
    類,セルロース誘導体,ゼラチン等の天然高分子を含む
    結合剤、セルロース微粉末のような吸水性粉末、界面活
    性剤のような湿潤剤より選ばれる、該検査試薬層に含ま
    れる検査試薬以外の検査試薬層構成材料を実質的に含
    み、染料等によって着色された判定基準用の色調層とを
    設けたことを特徴とする検査用試験紙。
JP23969686A 1986-10-08 1986-10-08 検査用試験紙 Expired - Lifetime JPH0762681B2 (ja)

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EP87906596A EP0290610B1 (en) 1986-10-08 1987-10-07 Method for inspecting bodily fluids
DE19873752267 DE3752267T2 (de) 1986-10-08 1987-10-07 Gerät zur Untersuchung von Körperflüssigkeiten
EP94101488A EP0605394B1 (en) 1986-10-08 1987-10-07 Device for testing body fluids
PCT/JP1987/000753 WO1988002860A1 (en) 1986-10-08 1987-10-07 Bodily fluid inspection device
DE3750397T DE3750397T2 (de) 1986-10-08 1987-10-07 Verfahren zum testen von körperflüssigkeiten.
US07/746,190 US5178831A (en) 1986-10-08 1991-08-15 Device for testing body fluids

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