JPH0762262A - 着色アルミニウム粉体及びその製造方法 - Google Patents

着色アルミニウム粉体及びその製造方法

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JPH0762262A
JPH0762262A JP23742493A JP23742493A JPH0762262A JP H0762262 A JPH0762262 A JP H0762262A JP 23742493 A JP23742493 A JP 23742493A JP 23742493 A JP23742493 A JP 23742493A JP H0762262 A JPH0762262 A JP H0762262A
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JP
Japan
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aluminum powder
powder
film
colored
oxide film
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JP23742493A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Takakura
俊浩 高椋
Tsuruo Nakayama
鶴雄 中山
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Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】色調が豊富であり、耐溶剤性に優れ、工程管理
が比較的容易な着色アルミニウム粉体及びその製造方法
を提供すること。 【構成】アルミニウム粉体の表面に酸化皮膜の着色層を
有し、該着色層の表面に酸化ケイ素の皮膜による被覆層
を有する着色アルミニウム粉体。アルミニウム粉体を弱
アルカリに浸漬し表面に酸化皮膜を形成した後、該酸化
皮膜を染料にて着色し、その後該アルミニウム粉末をケ
イ素のアルコキシド溶液に浸漬し、乾燥し、熱処理する
ことにより、着色したアルミニウム粉体の表面をケイ素
のアルコキシドの加水分解及び重縮合反応生成物である
皮膜によって被覆した着色アルミニウム粉体の製造方
法。 【効果】着色されたアルミニウム粉末は金属光沢を有
し、酸性染料の種類を選択することで多くの色調が簡単
に得られ、又、工程管理が比較的容易であり、更に、S
iO2といった安定した物質により被覆されているた
め、耐溶剤性に優れているものである。その結果、塗
料、インク等の着色材として安定したものが得られるも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料、インキ等の着色
材として用いて好適な着色アルミニウム粉体及びその製
造方法、より詳細には、色調が豊富であり、耐溶剤性に
優れ、工程管理が比較的容易な着色アルミニウム粉体及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より金属光沢を有する塗料、インキ
等の着色材としては、金属粉末や、有機顔料及び無機顔
料が使用されている。この場合、着色材は、一般に2種
あるいはそれ以上のものが使用されるため、配合の微妙
な調整により色調及び光沢に変化が生じてしまうという
問題がぁつた。そこで上記問題点を解決する方法として
は、金属光沢と着色力を併せもつ以下に例示するような
着色材が提案されている。第1の方法は、リン片状の真
鍮粉を使用し金色を得る方法がある。第2の方法は、特
公昭53−4004号に開示されているように、アルミ
ニウム粉体を金属塩とキレ−ト能を有する有機化合物と
を含む弱アルカリ溶液に浸漬することにより着色アルミ
ニウム粉体を得る方法である。第3の方法は、特開平1
−110568号開示されているように、アルミニウム
粉体の表面にチタン及びジルコニウムのアルコキシドの
加水分解により得られる酸化物の皮膜を生成し、その光
の干渉を利用し、着色アルミニウム粉体を得る方法であ
る。第4の方法は、銀色を得るためにアルミニウム粉を
直接使用する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】第1の方法は、高価な
真鍮粉を使用すること、人体に有害であること等からそ
の適用範囲に制限があり、且つ、変色や光沢劣化が生じ
易い等といった問題がある。第2の方法は、安全性が高
く、且つ、安価な材料を使用するものの、アルカリ処理
液の調整及び処理方法が難しく、処理液がゲル化してし
まうといった問題がある。第3の方法は、安全性は問題
ないものの、チタン及びジルコニウムのアルコキシドを
使用するため非常に高価となり、又、反応スピ−ドが速
く膜厚の制御が困難であるといった問題がある。第4の
方法は、塗料及びインク等に使用する溶媒の種類によっ
てはアルミニウム粉の腐食がおき、長期の保存ができな
いといった問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の目的は、
色調が豊富であり、耐溶剤性に優れ、工程管理が比較的
容易な着色アルミニウム粉体及びその製造方法を提供す
ることで、アルミニウム粉体の表面に酸化皮膜の着色層
を有し、該着色層の表面に酸化ケイ素の皮膜による被覆
層を有する着色アルミニウム粉体を第1の要旨とし、ア
ルミニウム粉体を弱アルカリに浸漬し表面に酸化皮膜を
形成した後、該酸化皮膜を染料にて着色し、その後該ア
ルミニウム粉末をケイ素のアルコキシド溶液に浸漬し、
乾燥し、熱処理することにより、着色したアルミニウム
粉体の表面をケイ素のアルコキシドの加水分解及び重縮
合反応生成物である皮膜によって被覆した着色アルミニ
ウム粉体の製造方法を第2の要旨とするものである。
【0005】本発明に用いるアルミニウム粉体は、リン
片状、球状、中空状、無定形状、繊維状などその形状は
種々使用できるが、塗料、インキの着色材としての用
途、即ち金属光沢性を考慮すれば表面が平滑でありリン
片状のものが特に好ましい。
【0006】最初にアルミニウム粉体の表面には、酸化
皮膜を形成するが、酸化皮膜の形成方法としては、一般
にベ−マイト処理といわれているもので、即ち、アルミ
ニウム粉体をモノ(ジ、トリ)メタノ−ルアミン、モノ
(ジ、トリ)エタノ−ルアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン等の脂肪族アミン化合物、フェニルアミン、フェニル
ジアミン等の芳香族アミン化合物などを少量添加し、必
要に応じ水酸化ナトリウ、水酸化カリウム等のアルカリ
土類金属の水酸化物、炭酸塩、アミン類、アンモニア等
のpH調整剤を加えpH7.5〜11(弱アルカリ)に
調整した沸騰水に浸漬処理することにより行う。酸化皮
膜の膜厚は適宜であるが、一般には0.05〜1μm程
度がよい。
【0007】次に、アルミニウム粉体の表面に形成した
酸化皮膜を染料により着色し、酸化皮膜の着色層を形成
するが、その形成方法としては、予め各種媒染染料、酸
性媒染染料を含んだ70℃に熱してある水溶液に一定時
間浸漬した後分離することでアルミニウムを着色する。
この酸化皮膜の着色に使用する媒染染料、酸性媒染染料
をカラ−インデックッスナンバ−により例示すれば、イ
エロ−として14025、14095、14130、2
2880、18710、14080等が、オレンジとし
て14030、18940、26520、18744、
18730等が、レッドとして58005、1876
0、16105、58000、45305、1875
0、18735、17995、17075、4518
0、19360等が、バイオレットとして43565、
15670、14750等が、ブル−として4383
0、17940、58805、16680、4382
5、17250、43855、62120等が、グリ−
ンとして20440、26925、17225等が、ブ
ラウンとして20110、14870、19600、1
3250、17590等が、ブラックとして1571
0、14640、16505、16500、1464
5、63615、15705、16510、18170
等が挙げられる。
【0008】更に、表面に酸化皮膜の着色層を有するア
ルミニウム粉体の着色層の表面には、酸化ケイ素の皮膜
による被覆層を形成するが、その具体的方法について以
下に述べる。
【0009】酸化ケイ素の皮膜による被覆層の形成は、
着色層の表面に、SiO2のコ−ティング膜を形成する
ものであるが、このSiO2のコ−ティング膜の形成方
法は、ゾル−ゲル法にて行なう。ゾル−ゲル法の原理
は、金属の有機、無機化合物の溶液から出発し、溶液中
での化合物の加水分解、重縮合によって溶液を金属酸化
物または水酸化物の微粒子が溶解したゲルとし、更に反
応を進行させゲル体とし、このゲル体を乾燥し加熱する
とゲル体が成長し多結晶物が最終的に生成されるように
したものであり、本原理は石英ガラスの製造に用いられ
ている。
【0010】酸化ケイ素の皮膜による被覆層の形成は、
前記ゾル−ゲル法の原理を利用したものであり、具体的
には、以下の手順によってコ−ティング膜を形成する。
金属としてSiを用いた金属アルコキシドであるテトラ
エトキシシラン(Si(OC254)、テトラメトキ
シシラン(Si(OCH34)等に溶媒(メタノ−ルエ
タノ−ル、イソプロピルアルコ−ル等)を添加して混合
液を作製し、これに加水分解に必要な水、触媒として塩
酸及びアンモニアを加えゾル液を作る。次に、ゾル液に
酸化皮膜の着色層を有するアルミニウム粉体を浸漬し、
分離乾燥後、熱処理することにより、アルコキシドの加
水分解と重縮合反応(反応温度は室温〜80℃程度)が
行われ、SiO2粒子(ゲル)が酸化皮膜の着色層の表
面に生成し、更に反応を進行させるとゲルが成長しゲル
体となる。その後更にゲル体を加熱すると酸化皮膜の着
色層の表面にSiO2の被覆層(nSiO2で、且つ、非
晶質で結晶水を含む皮膜)が形成される。
【0011】
【作用】上記のように着色されたアルミニウム粉末は金
属光沢を有し、酸性染料の種類を選択することで多くの
色調が簡単に得られ、又、工程管理が比較的容易であ
り、更に、SiO2といった安定した物質により被覆さ
れているため、耐溶剤性に優れているものである。その
結果、塗料、インク等の着色材として安定したものが得
られるものである。
【0012】
【実施例】
実施例1 アルミニウム粉末(東洋アルミニウム株式会社製、P1
100)をメタノ−ルにて洗浄後、吸引濾過し、これを
トリメタノ−ルアミン0.02mol/lを含む沸騰水
に2分間撹拌しながら浸漬する。これを吸引濾過した
後、有限会社カナメ商会製ゴ−ルド101染料5.0g
/l水溶液に70℃、10分間撹拌浸漬し吸引濾過す
る。次にテトラエトキシシラン(関東化学株式会社製)
50.7g、エタノ−ル42.7g、水12.0g、塩
酸0.1mlを混合、撹拌した溶液に5分間浸漬し、吸
引濾過し70℃、1時間乾燥した。更に、250℃にて
5分間熱処理を行い金色を呈したアルミニウム粉体を得
た。
【0013】実施例2 実施例1においてトリメタノ−ルアミンに代えヘキサメ
チレンジアミン0.02mol/lを含む沸騰水に2分
間撹拌しながら浸漬した他は実施例1と同様に処理し金
色を呈したアルミニウム粉体を得た。
【0014】実施例3 実施例1において染料を三井アリザリンRed S(三
井東圧化学工業(株)製、C.I.58005)に代え
た他は実施例1と同様に処理し金属光沢を有する薄い赤
色を呈したアルミニウム粉体を得た。
【0015】実施例4 実施例1において染料をアルミナ−ルブル−B(花見化
学(株)製)に代えた他は実施例1と同様に処理し金属
光沢を有する薄い青色を呈したアルミニウム粉体を得
た。
【0016】
【発明の効果】実施例1〜4により得られた着色アルミ
ニウム粉体を10重量%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬
したところ変化はなく溶液中に分散された。以上のよう
に本発明の着色アルミニウム粉体は、多くの色調が簡単
に得られ、又、工程管理が比較的容易であり、耐溶剤性
に優れているものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム粉体の表面に酸化皮膜の着
    色層を有し、該着色層の表面に酸化ケイ素の皮膜による
    被覆層を有する着色アルミニウム粉体。
  2. 【請求項2】 アルミニウム粉体を弱アルカリに浸漬し
    表面に酸化皮膜を形成した後、該酸化皮膜を染料にて着
    色し、その後該アルミニウム粉末をケイ素のアルコキシ
    ド溶液に浸漬し、乾燥し、熱処理することにより、着色
    したアルミニウム粉体の表面をケイ素のアルコキシドの
    加水分解及び重縮合反応生成物である皮膜によって被覆
    した着色アルミニウム粉体の製造方法。
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