JPH0762169A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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JPH0762169A
JPH0762169A JP23224693A JP23224693A JPH0762169A JP H0762169 A JPH0762169 A JP H0762169A JP 23224693 A JP23224693 A JP 23224693A JP 23224693 A JP23224693 A JP 23224693A JP H0762169 A JPH0762169 A JP H0762169A
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JP
Japan
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weight
parts
thermoplastic elastomer
mooney viscosity
copolymer rubber
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Application number
JP23224693A
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English (en)
Inventor
Eiji Sezaki
英治 瀬崎
Tetsuro Nogata
鉄郎 野方
Masakatsu Suetsugu
正克 末次
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Publication date
Application filed by Tonen Sekiyu Kagaku KK, Tonen Chemical Corp filed Critical Tonen Sekiyu Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的物性に優れ、鉱物油系軟化剤を少量添
加した場合においても、成形加工性が極めて優れ、その
ため鉱物油系軟化剤のブリードアウト等の問題のないポ
リ塩化ビニルもしくはゴムの代替軟質材料として有用な
熱可塑性エラストマー組成物を得る。 【構成】 低ムーニー粘度エチレン系共重合体ゴム成
分、高ムーニー粘度エチレン系共重合体ゴム成分、及び
プロピレン−αオレフィン系共重合体ゴムからなるオレ
フィン系共重合体ゴムと、ポリオレフィン系樹脂とを有
機パーオキサイド、及び架橋助剤の存在下に、動的に熱
処理して部分的架橋を終了させ、しかる後に鉱物油系軟
化剤を加えてなる熱可塑性エラストマー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性エラストマー
組成物に関し、更に詳しくは、複数種のオレフィン系共
重合体ゴム、ポリオレフィン系樹脂、鉱物油系軟化剤、
有機パーオキサイドおよび架橋助剤から成る組成物を動
的に熱処理して部分的に架橋した熱可塑性エラストマー
組成物であって、ポリ塩化ビニルもしくはゴムの代替軟
質材料として有用な自動車内外装材、家電、土木建築関
連資材、工業機械部品、医療関連器材、ハウジング、O
A部品および雑貨等に使用し得る熱可塑性エラストマー
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】通常のゴムを射出成形するには、ゴムに
添加剤を配合、混練し、金型内で成形後、加硫工程が必
要であるため、特殊な成形機を必要とし、サイクル時間
が長くかつ工程が煩雑であるという問題があり、また押
出成形においても同様な問題があり、ゴム製品を大量生
産する上での障害となっていた。それゆえ、加硫工程を
必要としないで成形でき、かつゴム類似の性能を有する
熱可塑性エラストマー組成物が嘱望されていた。オレフ
ィン系共重合体ゴム、ポリオレフィン系樹脂、有機パー
オキサイド等の硬化剤からなる組成物を溶融状態で熱的
に処理して、ポリオレフィン系樹脂と部分的に架橋され
たゴムとからなる組成物はオレフィン系熱可塑性エラス
トマー組成物として既に公知である。しかしながら、こ
れら熱可塑性エラストマー組成物は、ポリオレフィン系
樹脂とオレフィン系共重合体ゴムとを有機パーオキサイ
ドの存在下で熱処理し部分的に架橋した組成物であり、
熱可塑性エラストマーとして優れた性能を有しているも
のの、汎用プラスチックに比べ流動性が著しく劣ってお
り、押出成形や射出成形した場合、顕著なフローマーク
等を生じ外観の良好な製品が得られない、という欠点が
あった。
【0003】熱可塑性エラストマー組成物の流動性、及
びシート成形時の薄膜製形性を向上させるためには、
(イ)使用するオレフィン系プラスチックのメルトフロ
ー比(MFR)を上昇させる、(ロ)熱可塑性エラスト
マー組成物中のゴム部分の架橋度を低下させる、等の方
法があるが、(イ)の方法では使用するオレフィン系プ
ラスチックの分子量の低下によりオレフィン系プラスチ
ックの強度が低下し、熱可塑性エラストマー組成物の強
度が低下する、という問題があり、(ロ)の方法ではゴ
ム部分の架橋度が低下すると熱可塑性エラストマー組成
物の強度が低下する、という問題があった。そして、熱
可塑性エラストマー組成物の耐熱性、引張特性、柔軟性
および反撥弾性を実質的に損うことなく、流動性を改善
する為に、これらの組成物に鉱物油系軟化剤を添加し、
しかる後有機パーオキサイドの存在下で動的に熱処理す
ることも公知であるが、しかしながら、該技術では成形
加工性を向上させる為には、多量の鉱物油系軟化剤を添
加することが必要であり、そのため機械的物性の低下、
鉱物油系軟化剤のブリードアウト等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者等
は、熱可塑性エラストマー組成物において、オレフィン
系共重合体ゴムについて検討した結果、オレフィン系共
重合体ゴムとして特定のムーニー粘度比を有する2種類
のエチレン系共重合体ゴム成分とプロピレン系共重合体
ゴム成分を加えた複数種のゴム成分を使用することによ
り、機械的物性に優れ、鉱物油系軟化剤を少量添加した
場合でも成形加工性が極めて優れた、そのため鉱物油系
軟化剤のブリードアウト等の問題のない熱可塑性エラス
トマー組成物が得られることを見出し、本発明を完成し
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(A)エチレン含量50〜90重量%、ムーニー粘度
(ML1+4 100℃)10〜300のエチレン系共重合
体ゴムで、(a)成分に対する(b)成分の粘度比(b
/a)が1.5〜30の低ムーニー粘度ゴム成分(a)
10〜90重量%,高ムーニー粘度ゴム成分(b)90
〜10重量%からなる混合物100重量部に、(B)プ
ロピレン含量50〜80重量%、ムーニー粘度(ML
1+4 100℃)10〜100のプロピレン系共重合体ゴ
ム0〜50重量部を加えたオレフィン系共重合体ゴム成
分50〜95重量部と(C)ポリオレフィン系樹脂50
〜5重量部からなる組成物を、有機パーオキサイドおよ
び架橋助剤の存在下に動的に熱処理して部分的に架橋し
た熱可塑性エラストマー組成物、及び上記熱可塑性エラ
ストマー組成物において、動的に熱処理し、部分架橋反
応を終了させ、しかる後に樹脂成分〔(A)+(B)+
(C)〕100重量部に対して5〜100重量部の鉱物
油系軟化剤(D)を添加する事を特徴とする熱可塑性エ
ラストマー組成物、を得たものである。
【0006】本発明で使用される(A)エチレン系共重
合体ゴムとは、エチレンを主成分とする無定形ランダム
な弾性共重合体で、その内の低粘度ゴム成分(a)およ
び高粘度ゴム成分(b)としては、エチレン含量50〜
90重量%、ムーニー粘度(ML1+4 100℃)10〜
300、ヨウ素価0〜40、かつ粘度比(b/a)が
1.5〜30の範囲のオレフィン系共重合体ゴムであ
り、例えば、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチ
レン−プロピレン−非共役ジエンゴム、エチレン−1−
ブテン共重合体ゴムの如きゴムであり、これらのうちで
は、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プ
ロピレン−非共役ジエンゴムが好ましく、エチレン−プ
ロピレン−非共役ジエン共重合体ゴムとしては、ジエン
モノマーとして炭素原子数5〜20の非共役ジエン、例
えば1,4−ペンタジエン、1,4−および1,5−ヘ
キサジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエン
および1,4−オクタジエン等、環状ジエン、例えば
1,4−シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジ
シクロペンタジエン、アルケニルノルボルネン、例えば
5−エチリデン−および5−ブチリデン−2−ノルボル
ネン、2−メタリル−および2−イソプロペニル−5−
ノルボルネン等を用いたものが挙げらる。
【0007】そして、本発明においては、2種類のゴム
成分を、特にムーニー粘度(ML1+4 100℃)比(b
/a)が1.5〜30、好ましくは2〜25の範囲のも
のを選択することにより、機械的物性がバランスし、流
動性が良好であり、従って成形加工性が向上した熱可塑
性エラストマー組成物を得るものであり、粘度比が1.
5未満、若しくは30を超えると流動性が改良されるこ
とがなく成形加工性が悪化する。また、(B)プロピレ
ン系共重合体ゴムとは、プロピレン含量50〜80重量
%、ムーニー粘度(ML1+4 100℃)10〜100の
プロピレン−αオレフィン共重合体ゴムであり、例え
ば、プロピレン−エチレン共重合体ゴム、プロピレン−
1−ブテン共重合体ゴム等が好ましく、プロピレン−エ
チレン共重合体ゴムが特に好ましく用いられる。(B)
の添加量としては、(A)エチレン系共重合体ゴム成分
100重量部に対して0〜50重量部の範囲であり、添
加することにより、より一層の流動性の向上がはかられ
る。50重量部を超えると機械的物性が低下し好ましく
ない。
【0008】本発明で使用される(C)ポリオレフィン
系樹脂とは、例えば、1種またはそれ以上のモノオレフ
ィンの重合により得られる結晶性の高分子量の固体生成
物を含み、好ましいオレフィンポリマーの例としては、
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1
−ヘキセン、2−メチル−1−プロペン、3−メチル−
1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル
−1−ヘキセンのホモポリマー、コポリマーおよびそれ
らの混合物であり、特に好ましくは、ポリプロピレン系
樹脂である。ポリプロピレン系樹脂としては、アイソタ
クチックポリプロピレン又はプロピレンとエチレン、ブ
テン−1、ヘキセン−1等のα−オレフィンとのランダ
ムあるいはブロック共重合体であり、結晶部分がポリプ
ロピレンである共重合体である。
【0009】本発明において、(C)ポリオレフィン系
樹脂は、組成物の強度の向上、及び耐熱性の向上に寄与
する。本発明におけるオレフィン系共重合体ゴム成分
〔(A)+(B)〕とポリオレフィン系樹脂(C)の量
は、オレフィン系共重合体ゴム成分が50〜95重量部
であり、ポリオレフィン系樹脂が50〜5重量部の範囲
である。オレフィン系共重合体ゴム成分が50重量部未
満では組成物の柔軟性及び反撥弾性が損なわれ、製品に
ひけが生じることとなり、一方95重量部を超えると組
成物の耐熱性、流動性が損なわれ、強度が低下する。本
発明で使用される(D)鉱物油系軟化剤は、通常はゴム
をロール加工する際、ゴムの分子間作用力を弱め、加工
を容易にするとともに、カーボンブラック、ホワイトカ
ーボン等の分散を助け、また熱可塑性エラストマーの流
動性、柔軟性を改善するために配合される高沸点石油留
分で、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系などの軟化
剤が使用でき、特にパラフィン系、テフテン系が好まし
い。
【0010】本発明における鉱物油系軟化剤の配合量
は、樹脂分100重量部に対して5〜100重量部、好
ましくは10〜90重量部、特に15ないし80重量部
であり、この配合量が100重量部を超えると、組成物
の強度、耐熱性が低下し、また軟化剤が滲出(ブリード
アウト)して外観を損なう等の悪影響がある。また、鉱
物油系軟化剤は、動的熱処理する前から存在させてもよ
いが動的熱処理して架橋反応を終了させた後に添加して
溶融混練するのが好ましい。これにより、フィッシュア
イの発生を低減でき、変色の少ない良好な色相の組成物
を得ることができる。
【0011】本発明で使用される有機パーオキサイドと
しては、例えば、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチ
ルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3
−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼ
ン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−
ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイル
ペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、
2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、t−ブチル
ペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシイソプ
ロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロ
イルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド等を
挙げることができ、これらのうちでは2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘ
キシン−3、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソ
プロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルペルオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよび
n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バ
レレートが好ましく、なかでも2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、が最も
好ましく、その使用量は、樹脂の総量100重量部に対
し、好ましくは0.05〜2重量部、特に0.1〜1重
量部の範囲にあるよう選ぶべきであり、配合量が0.0
5重量部未満であるとゴム成分の架橋度が少な過ぎ、そ
の結果、組成物の耐熱性、引張特性、弾性回復及び反撥
弾性等のゴム的性質が不十分となる。また、2重量部を
超えるとゴム成分の架橋度が増す結果組成物全体の流動
性が低下する。
【0012】本発明では、これらの有機パーオキサイド
架橋剤と共に架橋助剤を熱的処理時に用いることも可能
であり、本発明で使用される架橋助剤としては、例え
ば、硫黄、p−キノンオキシム、p,p′−ジベンゾイ
ルキノンジオキシム、N−メチル−N,4−ジニトロソ
アニリン、ニトロベンゼン、ビニルブチラート、ビニル
ステアレート、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛、ジ
フェニルグアニジンの如き有機パーオキサイド架橋助剤
あるいは、例えば、ジビニルベンゼン(DVB),エチ
レングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート(TMPT)、トリアリルシアヌレート、トリアリ
ルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルテ
レフタレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、1,2−ポリブタジエン、無水マレイン酸、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、グリシジルメタクリ
レートを挙げることができ、特に本発明においてはジビ
ニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ートを用いると、前記被処理物の主成分たるゴム成分お
よびポリオレフィン系樹脂への相溶性が良好であり、か
つ有機パーオキサイド可溶化作用を有し、パーオキサイ
ドの分散助剤として働くため、熱処理による架橋効果が
均質で、流動性と物性のバランスのとれた組成物が得ら
れるため最も好ましい。
【0013】該架橋助剤の配合量は、樹脂成分100重
量部に対し0.05〜2重量部、特に0.1〜1重量部
の範囲が好ましく、2重量部を越えて配合すると、有機
パーオキサイドの配合量が多い場合は、架橋反応が進む
結果、組成物の流動性が劣り、一方、有機パーオキサイ
ドの配合量が少ない場合は未反応のモノマーとして、組
成物中に存在し、組成物からの臭気を発生することとな
り、また熱履歴により物性の変化を生じたりするため過
剰の配合は避けるべきである。本発明では、有機パーオ
キサイドの分解を促進するために、トリエチルアミン、
トリブチルアミン等の三級アミンや、アルミニウム、コ
バルト、バナジウム、銅、カルシウム、ジルコニウム、
マンガン、マグネシウム、鉛、水銀等のナフテン酸塩、
オクタン酸塩等の有機金属カルボン酸塩等の分解促進剤
を使用することもできる。
【0014】本発明の熱可塑性エラストマー組成物にお
いては、以上述べた各成分を混練溶解し、動的に熱処理
して部分的架橋反応行うものであり、混練装置として
は、開放型のミキシグロールや非開放型のバンバリーミ
キサー、押出機、ニーダー、連続ミキサー等、従来より
公知のものを使用することができ、これらのうちでは、
非開放型の装置を用いるのが好ましく、架橋反応を行う
際には窒素や炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下で混練す
ることが好ましい。混練は使用する有機パーオキサイド
の半減期が1分未満となる温度、通常は150〜280
℃、好ましくは、170〜240℃で、1〜20分、好
ましくは3〜10分混練すればよい。本発明による熱可
塑性エラストマー組成物は、通常の熱可塑性プラスチッ
クで使用されている装置で成形でき、押出成形、カレン
ダー成形、射出成形に適しており、またオレフィン系共
重合体ゴム成分が部分架橋されているため、耐熱性、耐
候性、引張特性、柔軟性および反撥弾性等のゴム的性質
が優れており、かつ流動性が良好であるため、成形性に
優れている。
【0015】本発明の熱可塑性エラストマー組成物に
は、流動性およびゴム的性質を損わない範囲で充填剤、
例えば炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、クレー、カ
オリン、タルク、シリカ、ケイソウ土、雲母粉、アスベ
スト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫
酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブ
デン、グラファイト、ガラス繊維、ガラス球、シラスバ
ルーン、カーボン繊維等あるいは着色剤、例えば、カー
ボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、べんがら、群青、
紺青、アゾ顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタロシ
アニン顔料等を配合することができ、更に、必要に応じ
て酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属劣化防止剤等の安定
剤、滑剤、帯電防止剤、電気特性改良剤、難燃化剤、加
工性改良剤等の樹脂或いはゴムに通常配合される添加剤
を配合することができる。本発明の熱可塑性エラストマ
ー組成物の用途としては、ボデイパネル、バンパー部
品、サイドシールド、ステアリングホイール等の自動車
内外装部品、土木建築関連資材、ガスケット等の工業機
械部品、医療関連器機、ハウジング、電線被覆、コネク
ター、キャッププラグ等のOA部品、レジャー用品、ガ
ーデンホース、ベルト,履物等の雑貨品に使用しうる。
【0016】
【実施例】以下に、実施例、比較例を挙げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はその趣旨を逸脱しない限
り、これら実施例により何ら限定されるものではない。
本発明の実施例および比較例においては、以下の原材料
を用いた。 1.(A)エチレン系共重合体ゴム 低粘度ゴム成分(a):エチレン−プロピレン−共重合
体ゴム(EPR)〔エチレン含量78重量%、ムーニー
粘度(ML1+4 100℃)=10〕 同 (a)*1 :エチレン−プロピレン−共重合
体ゴム(EPR)〔エチレン含量74重量%、ムーニー
粘度(ML1+4 100℃)=24〕 同 (a)*2 :エチレン−プロピレン−共重合
体ゴム(EPR)〔エチレン含量73重量%、ムーニー
粘度(ML1+4 100℃)=70〕 高粘度ゴム成分(b):エチレン−プロピレン−非共役
ジエン共重合体ゴム(EPDM)〔エチレン含量67重
量%、ムーニー粘度(ML1+4 100℃)=88、ヨウ
素価12.5〕 同 (b)*1 :エチレン−プロピレン−非共役
ジエン共重合体ゴム(EPDM)〔エチレン含量67重
量%、ムーニー粘度(ML1+4 100℃)=220、ヨ
ウ素価18.0〕 同 (b)*2 :エチレン−プロピレン−非共役
ジエン共重合体ゴム(EPDM)〔エチレン含量67重
量%、ムーニー粘度(ML1+4 100℃)=320、ヨ
ウ素価15.0〕
【0017】2.(B)プロピレン系共重合体ゴム:プ
ロピレン−αオレフィン系共重合体ゴム〔プロピレン含
量69重量%、ムーニー粘度(ML1+4 100℃)=7
2〕 3.(C)ポリオレフィン系樹脂 BPP:プロピレン−エチレンブロック共重合体〔密度
0.90g/cm3 ,メルトフロ−レ−ト(MFR,2
30℃、2.16kg荷重)40g/10分、エチレン
含有量7重量%〕 4.鉱物油系軟化剤 Oil:パラフィン系軟化剤〔15℃の密度0.870
0g/cm3 粘度指数110〕 5.有機パーオキサイド POX:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3 6.架橋助剤 TMPT:トリメチロールプロパントリメタアクリレー
【0018】(実施例1)同方向回転2軸混練機TEX
44(日本製鋼所製、スクリュー径47mm、L/D=
42)を使用して、BPP:35重量部、低ムーニー粘
度ゴム成分(a):50重量部、高ムーニー粘度ゴム成
分(b):50重量部、プロピレン系共重合体ゴム成分
(B):5重量部、POX:0.1重量部、TMPT:
0.1重量部を混練機のフィード口に投入し、スクリュ
ー回転数:300rpm、供給量:100kg/h、シ
リンダー温度:200℃の混練条件で混練を行い、動的
に熱処理し、部分的架橋反応を終了させた後、フィード
口中心より1155mm先に設けたノズルより、鉱物油
系軟化剤(D):15重量部を加え、混練し、熱可塑性
エラストマー組成物を製造した。得られた組成物の評価
結果を表1に示す。 (実施例2)低ムーニー粘度ゴム成分(a)の添加量を
80重量部、高ムーニー粘度ゴム成分(b)の添加量を
20重量部とした以外は実施例1と同様な方法で熱可塑
性エラストマー組成物を製造した。得られた組成物の評
価結果を表1に示す。
【0019】(実施例3)低ムーニー粘度ゴム成分
(a)の添加量を10重量部、高ムーニー粘度ゴム成分
(b)の添加量を90重量部とした以外は実施例1と同
様な方法で熱可塑性エラストマー組成物を製造した。得
られた組成物の評価結果を表1に示す。 (実施例4)プロピレン系共重合体ゴム成分(B)の添
加量を50重量部とした以外は実施例1と同様な方法
で、熱可塑性エラストマー組成物を製造した。得られた
組成物の評価結果を表1に示す。 (実施例5)Oilの添加量を60重量部とした以外は
実施例1と同様な方法で熱可塑性エラストマー組成物を
製造した。得られた組成物の評価結果を表1に示す。 (実施例6)BPPの添加量を90重量部とした以外は
実施例1と同様な方法で熱可塑性エラストマー組成物を
製造した。得られた組成物の評価結果を表1に示す。
【0020】(実施例7)低ムーニー粘度ゴム成分
(a)を(a)*1とした以外は実施例1と同様な方法
で熱可塑性エラストマー組成物を製造した。得られた組
成物の評価結果を表1に示す。 (実施例8)高ムーニー粘度ゴム成分(b)を(b)*
1とした以外は実施例1と同様な方法で熱可塑性エラス
トマー組成物を製造した。得られた組成物の評価結果を
表1に示す。 (実施例9)プロピレン系共重合体ゴム成分(B)を使
用しなかった以外は実施例1と同様な方法で、熱可塑性
エラストマー組成物を製造した。得られた組成物の評価
結果を表1に示す。
【0021】(比較例1)高ムーニー粘度ゴム成分
(b)の添加量を100重量部とし、低ムーニー粘度ゴ
ム成分(a),プロピレン系共重合体ゴム成分(B)を
使用しなかった以外は実施例1と同様な方法で熱可塑性
エラストマー組成物を製造した。得られた組成物の評価
結果を表1に示す。 (比較例2)低ムーニー粘度ゴム成分(a)の添加量を
100重量部とし、高ムーニー粘度ゴム成分(b),プ
ロピレン系共重合体ゴム成分(B)を使用しなかった以
外は実施例1と同様な方法で熱可塑性エラストマー組成
物を製造した。得られた組成物の評価結果を表1に示
す。
【0022】(比較例3)低ムーニー粘度ゴム成分
(a)を(a)*2とした以外は実施例1と同様な方法
で熱可塑性エラストマー組成物を製造した。粘度比(a
/b)は1.26であった。得られた組成物の評価結果
を表1に示す。 (比較例4)高ムーニー粘度ゴム成分(b)を(b)*
2とした以外は実施例1と同様な方法で熱可塑性エラス
トマー組成物を製造した。粘度比(a/b)は32であ
った。得られた組成物の評価結果を表1に示す。
【0023】
【表1】 成形性:シート成形において、シート厚みが、 0.15mm以下 が成形可能なもの ◎ 0.2 mm以下 が成形可能なもの ○ 0.2〜0.3mmが成形可能なもの △ 0.3 mm以上 が成形可能なもの × 表1からわかるように実施例1〜9は、バランスの良い
機械的物性を有し,流動性(MFR)も良好で、成形性
が向上していることが判る。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、オレ
フィン系共重合体ゴム、ポリオレフィン系樹脂、鉱物油
系軟化剤、、有機パーオキサイドおよび架橋助剤から成
る組成物を動的に熱処理して部分的に架橋した熱可塑性
エラストマー組成物において、特にオレフィン系共重合
体ゴムとして特定のムーニー粘度(ML1+4 100℃)
を有する複数種のゴム成分を使用することにより、機械
的物性に優れ、鉱物油系軟化剤を少量添加した場合でも
成形加工性が極めて優れた、そのため鉱物油系軟化剤の
ブリードアウト等の問題のない熱可塑性エラストマー組
成物が得られ、該熱可塑性エラストマー組成物は、ポリ
塩化ビニルもしくはゴムの代替軟質材料として有用な自
動車内外装材、家電、土木建築関連資材、工業機械部
品、医療関連器材、ハウジング、OA部品および雑貨等
に使用し得る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エチレン含量50〜90重量%、
    ムーニー粘度(ML1+4 100℃)10〜300のエチ
    レン系共重合体ゴムで、成分(a)に対する成分(b)
    の粘度比(b/a)が1.5〜30の低ムーニー粘度ゴ
    ム成分(a)10〜90重量%,高ムーニー粘度ゴム成
    分(b)90〜10重量%からなる混合物100重量部
    に、(B)プロピレン含量50〜80重量%、ムーニー
    粘度(ML1+4 100℃)10〜100のプロピレン系
    共重合体ゴム0〜50重量部を加えたオレフィン系共重
    合体ゴム成分50〜95重量部と、(C)ポリオレフィ
    ン系樹脂50〜5重量部からなる組成物を有機パーオキ
    サイドおよび架橋助剤の存在下に動的に熱処理して、部
    分的に架橋した熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1の熱可塑性エラストマー組成物
    において、動的に熱処理し、部分架橋反応を終了させ、
    しかる後に樹脂成分〔(A)+(B)+(C)〕100
    重量部に対して5〜100重量部の鉱物油系軟化剤
    (D)を添加する事を特徴とする熱可塑性エラストマー
    組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100422937B1 (ko) * 2001-11-20 2004-03-16 주식회사 엘지화학 올레핀계 열가소성 수지 조성물
CN115058086A (zh) * 2022-05-09 2022-09-16 宁波信泰机械有限公司 一种挤出级热塑性硫化橡胶及其制备方法

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CN115058086B (zh) * 2022-05-09 2024-01-23 宁波信泰机械有限公司 一种挤出级热塑性硫化橡胶及其制备方法

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