JPH0762008A - 微粒子合成方法 - Google Patents

微粒子合成方法

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JPH0762008A
JPH0762008A JP23870593A JP23870593A JPH0762008A JP H0762008 A JPH0762008 A JP H0762008A JP 23870593 A JP23870593 A JP 23870593A JP 23870593 A JP23870593 A JP 23870593A JP H0762008 A JPH0762008 A JP H0762008A
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村 良 一 吉
Mitsusachi Mikami
上 光 幸 三
Takatoshi Akatsuka
塚 孝 寿 赤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分散媒としてシリコンオイルを用いてそこに
親水性モノマーを分散、重合させて安定なポリマー微粒
子又はそれを分散させた分散液の製造法を提供すること
を目的とする。 【構成】 シリコンオイル中に親水性モノマーを分散さ
せるに当って分散剤として有機官能基変性シリコンオイ
ルを用いることによって上記目的が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な微粒子合成方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、親
水性の固体微粒子からなる分散相を疎水性、電気絶縁性
の分散媒の中に分散せしめてなる懸濁液であり、電場の
作用の下、可逆的にその流体のみかけ粘度を変化させる
ことができるものとして電気粘性流体が知られている。
この電気粘性流体を2個の導電性部材の表面間におきそ
こに電圧を印加することによりその流体に粘性の可逆的
増減をおこさせて導電性部材が回転体の場合には両部材
表面間にトルクを制御して伝達させることができる。こ
の電気粘性流体は種々の応用が考えられるが、例えば自
動車のエンジンマウント、クラッチ、ブレーキ、ショッ
クアブソーバなどに用いることができる。
【0003】このような電気粘性流体を製造する方法に
ついて研究をすすめるにあたって、本発明者らはさきに
親水性のモノマーを疎水性、電気絶縁性分散媒中に分散
し、逆相懸濁重合法、逆乳化重合法などにより、重合さ
せて、親水性のポリマー微粒子を合成する方法を開発し
特許出願した(特願平4−125014号)。ここでは
疎水性、電気絶縁性の分散媒としてシリコンオイル、植
物油、フッ素オイル等の中、特にシリコンオイルが好ん
で用いられ、このシリコンオイルに親水性モノマーを分
散させ重合させて約20〜1000ミクロンの親水性ポ
リマー微粒子が分散し、そのまま電気粘性流体として有
効に用いうるシリコンオイル分散液をつくることができ
た。
【0004】本発明者らは、特に分散媒としてシリコン
オイルを用いて微粒子を合成する方法又は電気粘性流体
を製造する方法について、更に実験、研究を進めたとこ
ろ、分散剤として有機官能基変性シリコンオイルを用い
ることによって、サブミクロン粒子を合成することがで
きることを見出して本発明をなすに至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】よって、本発明は、疎水
性液体からなる分散媒に親水性モノマーを分散し、重合
させて、逆ミセルあるいは油中水滴型ミクロエマルショ
ン中に親水性ポリマー微粒子を合成する方法において、
前記分散媒としてシリコンオイルを用い、分散剤として
有機官能基変性シリコンオイルを用いることを特徴とす
る微粒子合成方法を提供するものである。
【0006】上述のように本発明では、分散媒としてシ
リコンオイルを用いるとともに、固体粒子を分散媒中に
分散させ、安定な懸濁液をつくるために用いる分散剤と
して有機官能基変性シリコンオイルを用いるのである。
例えば日本ユニカー(株)より商品名MAC2101と
して市販されており、次のような分子式で表わされる変
性シリコンオイルを良好に用いることができる。勿論こ
れに限定されるものではない。これは前記分散媒の重量
に対して約1wt%の割合で添加して溶解させることが
できるが、モノマー、分散剤によって適切な量を使用す
ることができる。 主鎖 ジメチルシロキサンポリマー 側鎖 オキシエチレンユニット エポキシユニット シランカップリングユニット
【0007】
【数1】 このように分散剤を溶解させた分散媒中に親水性モノマ
ー又はモノマー溶液を分散させる。このモノマーとして
は特に限定はないが、アクリル酸、アクリル酸金属塩、
メタクリル酸、メタクリル酸金属塩の一種又は数種又は
これら共重合しうるモノマーを用いることができる。こ
の場合、過硫酸カリウム等の重合開始剤、N,N・メチ
レンビスアクリルアミド等のような二官能性以上の多官
能性試薬の架橋剤その他の補助成分を加えることができ
る。
【0008】このように分散媒に、重合開始剤、架橋剤
等を加えた親水性モノマー又はモノマー溶液を分散させ
るに当り、超音波を加えるのが望ましい。この超音波と
しては特に限定しないが通常振動数20±2KHz の範囲
のものが用いられる。
【0009】このような超音波発振部を有する分散装置
を用いて超音波分散を行なうと粒子の径が1ミクロン未
満で且つシャープな粒度分布を有する液滴の分散した油
中水滴型ミクロエマルションが得られ、これを重合槽に
移し、適宜な温度、時間(例えば60℃で40分間)の
重合条件で重合させると1ミクロン未満の微粒子又はか
かる微粒子の分散した分散液を得ることができる。
【0010】このようにしてえられた微粒子または分散
液は非常に安定したものであり、電気粘性流体として応
用することが可能である。特に分散液の場合は電気粘性
流体としての分散媒にシリコンオイルが好適なことから
その利用価値は高い。
【0011】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の範囲がこれら実施例のみに限定されるものではな
い。
【0012】容量500cm3 のビーカーにフェニルメチ
ルシリコンオイル(信越シリコン(株)製:KF−5
6)を400cm3 入れた。次に分散剤のMAC2101
(日本ユニカー(株)製)3.98gをフェニルメチル
シリコンオイルに溶解させた。溶存酸素を除去するた
め、窒素の導入を1時間以上行った。これを「分散媒」
とする。
【0013】次にアクリル酸(和光純薬工業(株)製)
5gに10.6gの水酸化ナトリウム(和光純薬工業
(株)製)25.4%水溶液で氷冷しつつ中和し、アク
リル酸ナトリウム水溶液に調整した。室温に戻したの
ち、過硫酸カリウム(和光純薬工業(株))1wt%,
N,N−メチレンビスアクリルアミド(和光純薬工業
(株)製)を0.2wt%溶解させた。溶存酸素を除去
するため、窒素の導入を1時間行った。これを「モノマ
ー」とする。
【0014】200mlビーカーに「分散媒」を100ml
取り、「モノマー」を4.3g滴下しスターラーで分散
させ液滴を形成させた。ついで、超音波ホモジナイザー
((株)日本精機製作所製:US600−T)を用い、
セラミックでコートした超音波発振部で超音波を1分間
かけ、1μm以下の油中水滴型ミクロエマルションを形
成させた。超音波分散の後、重合槽に分散液を移した。
重合槽を60℃の湯浴中に置き40分間重合を行った。
その結果、0.2−0.8ミクロンの粒子が分散した分
散液が得られた。図1にここでえられたポリマー粒子の
電子顕微鏡写真を示す。またここでえられた分散液中の
ポリマー粒子の粒度分布を図2に示した。さらに当該分
散液から電気粘性流体を作製した。その電界強度−ずり
応力特性を図3に、電界強度−電流密度特性を図4に示
す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例でえられたポリマー粒子の構造
を示す電子顕微鏡写真。
【図2】本発明の実施例でえられた分散液中のポリマー
粒子の粒度分布を示すグラフ。
【図3】本発明の実施例でえられた電気粘性流体の電界
強度−ずり応力特性を示すグラフ。
【図4】本発明の実施例でえられた電気粘性流体の電流
密度特性を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 155:02) C10N 30:04 40:14 70:00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】疎水性液体からなる分散媒に親水性モノマ
    ーを分散させた、逆ミセルあるいは油中水滴型ミクロエ
    マルション中にて親水性ポリマー微粒子を合成する方法
    において、前記分散媒としてシリコンオイルを用い、分
    散剤として有機官能基変性シリコンオイルを用いること
    を特徴とする微粒子合成方法。
  2. 【請求項2】前記親水性モノマーの分散に当り、超音波
    を加えることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】非金属材料を少なくとも表面に用いて形成
    された超音波発振部を備えた分散装置を用いて分散を行
    なう請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】重合開始剤を溶解させた親水性モノマー又
    はモノマー溶液を超音波を用いて分散させることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか記載の方法。
  5. 【請求項5】前記モノマーとしてアクリル酸、アクリル
    酸金属塩、メタクリル酸、メタクリル酸金属塩の中のい
    ずれか一つ又は数ケ又はこれらと共重合しうるモノマー
    を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載
    の方法。
  6. 【請求項6】二官能性以上の多官能性の架橋剤を用いる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか記載の方法によっ
    て合成されたポリマー微粒子。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか記載の方法によっ
    て合成されたポリマー微粒子を分散相に用いた電気粘性
    流体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999032220A1 (de) * 1997-12-19 1999-07-01 Basf Aktiengesellschaft Vorrichtung zum herstellen von dispersen stoffgemischen mittels ultraschall und verwendung einer derartigen vorrichtung
JP4670059B2 (ja) * 2004-02-17 2011-04-13 エス・ペー・セー・エム・エスアー 増粘剤

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WO1999032220A1 (de) * 1997-12-19 1999-07-01 Basf Aktiengesellschaft Vorrichtung zum herstellen von dispersen stoffgemischen mittels ultraschall und verwendung einer derartigen vorrichtung
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