JPH076180B2 - 干満差を利用した海水域浄化施設 - Google Patents

干満差を利用した海水域浄化施設

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JPH076180B2
JPH076180B2 JP23414390A JP23414390A JPH076180B2 JP H076180 B2 JPH076180 B2 JP H076180B2 JP 23414390 A JP23414390 A JP 23414390A JP 23414390 A JP23414390 A JP 23414390A JP H076180 B2 JPH076180 B2 JP H076180B2
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gate
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open
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宏 西海
高明 塚田
勝則 小池
春樹 脇本
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水処理の一つとして両端が外海に通じる人工
ラグーンもしくは内海に導入する海水を浄化する海水域
浄化施設に関する。
〔従来の技術〕
近年、ウォーターフロントに注目が集まり、親水性、水
のアメニティなどが重要視されて快適な水辺空間が求め
られている。
海について見ると、現在わが国の海域は環境基準達成率
が80パーセントと高いが、それでも人口の集中する大都
市近郊の沿岸部では汚染が著しく浄化が期待されてい
る。
水の浄化ということでは、プールや池等の小さな閉鎖水
領域では、これらとは別にろ過設備を設けて、このろ過
設備に対しポンプにより水を汲み上げて送水し、ろ過後
回収する直接浄化のろ過方式が行われている。
しかし、この直接浄化方式では池水等の汲み上げるポン
プ動力を必要とし、湖、海域等の大量の水を処理する場
合に莫大な動力を費やすことになる。
また、直接浄化方式は物理的な水中浮遊物処理を行うも
のであり、溶解性有機物の除去は期待できないし、ろ過
設備は目詰まりが起こりやすく管理維持が面倒である。
従って、海のごとき広い領域に通じる部分における浄化
は未だ実現していない。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、海域の影
響をうける人工ラグーンや内海の浄化を簡単かつ安価に
行い、環境の向上を実現することができる干満差を利用
した海水域浄化施設を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は前記目的を達成するため、両端が外海に通じる
人工ラグーンもしくは内海の外海との境に外海水位によ
り自動開閉するゲートを設け、一方のゲートの内側に
礫、貝殻、人工ろ材等のろ材を充填した下向流式礫間浄
化設備を設けたことを要旨とするものである。
〔作用〕
本発明によれば、満潮時には人工ラグーンもしくは内海
の両端のゲートのうち、浄化設備がある側のゲートを開
き、他側のゲートを閉じる。
水位差により外海の海水がこの開かれたゲートから浄化
設備を通過してここで浄化されながら人工ラグーンもし
くは内海に流入する。
干潮時には、前記開かれたゲートを閉じ、閉じられてい
たゲートを開けば、水位差により人工ラグーンもしくは
内海の水はこの開かれたゲートから外海へ流出してい
く。
さらに、浄化設備の逆洗を行うには、干潮時に浄化設備
がある側のゲートを開き、他側のゲートを閉じれば、水
位差により人工ラグーンもしくは内海の水は浄化設備を
通過してこの開かれたゲートから外海へ流出しているの
で、前記満潮時とは水が逆に浄化設備を流れ、逆洗が行
われる。
〔実施例〕
以下、図面について本発明の実施例を詳細に説明する。
第1図は本発明の海水域浄化施設の第1実施例を示す説
明図で、図中1は外海、2はこの外海1に両端が通じる
人工ラグーンである。
本発明はこの人工ラグーン2の両端、すなわち外海1と
の境に第1ゲート3と第2ゲート4とを設けた。
そして、第3図〜第5図にも示すように第1ゲート3の
内側に礫、貝殻、人工ろ材等のろ材5を充填した下向流
式礫間浄化設備6を設けた。
前記第1ゲート3と第2ゲート4は、外海1の満潮時、
干潮時の高水位、低水位に応じて自動的に開閉するもの
で、図示は省略するが外海1に水位計を設け、その出力
で駆動装置を制御して第1ゲート3と第2ゲート4を開
閉させる。
また、下向流式礫間浄化設備6に充填するろ材5は、
礫、貝殻、人工ろ材等のいずれか一つまたは組み合わせ
による。
なお、浄化設備6のろ過速度は20〜60m/日程度の機能が
維持されるものが望ましい。
さらに、ブロワー7を設置し、このブロワー7からの送
気管8を前記浄化設備6に導き、該送気管8の先端から
ろ材5に対し空気を吐出させるようにしてもよい。
次に、使用法及び動作について説明する。
第3図に示すように、満潮時には人工ラグーン2の両端
のゲートのうち、浄化設備6がある側の第1ゲート3が
開かれ、他側の第2ゲート4が閉じられる。
満潮時には人工ラグーン2に対し外海1の水位が高くな
るので、この水位差により外海1の海水が開かれた第1
ゲート3から人工ラグーン2に流入する。
この流入の際に、海水は浄化設備6を通過してろ材5で
浄化されてから人工ラグーン2に溜る。
干潮時には、第4図に示すように前記開かれた第1ゲー
ト3が閉じられ、閉じられていた第2ゲート4が開かれ
る。
満潮時には人工ラグーン2に対し外海1の水位が低くな
るので、第2ゲート4を開けば、水位差により人工ラグ
ーン2内の水は該第2ゲート4を介して外海へ流出して
いく。
さらに、前記浄化設備6の逆洗を行うには、第5図に示
すように干潮時に浄化設備6がある側の第1ゲート3を
開き、他側の第2ゲート4を閉じれば、水位差により人
工ラグーン2水は浄化設備6を通過してこの開かれた第
1ゲート3から外海1へ流出して行くので、前記満潮時
とは水が逆に浄化設備6のろ材5を流れ、逆洗が行われ
る。
また、かかる逆洗時にブロワー7を駆動して送気管8を
介してろ材5を空気洗浄すれば、一層効果的なものとな
る。
第2図は本発明の第2実施例の場合で、人工ラグーン2
の代わりに内海9がある場合である。
この場合にも内海9と外海1との境に自動開閉する第1
ゲート3、第2ゲート4を設け、第1ゲート3の内側に
下向流式礫間浄化設備6を設けた。
使用法等は、前記第1実施例と同一なので説明を省略す
る。
また、内海9が一個所のみで外海1に通じている場合に
は、人工ラグーンや人工水路を敷設して、もう一つ通じ
させれば本発明が適用できる。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明の海水域浄化施設は、外海に通
じる人工ラグーンもしくは内海の浄化を干満差を利用す
ることで、ポンプ動力なしに簡単かつ安価に行うことが
できるもので、今まで行われなかった環境の向上を実現
することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の干満差を利用した海水域浄化施設の第
1実施例を示す説明図、第2図は同上第2実施例を示す
説明図、第3図〜第5図は動作を示す各工程の側面図で
ある。 1……外海、2……人工ラグーン 3……第1ゲート、4……第2ゲート 5……ろ材、6……下向流式礫間浄化設備 7……ブロワー、8……送気管 9……内海
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇本 春樹 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−102035(JP,A) 特開 昭62−237997(JP,A) 特公 昭61−16805(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端が外海に通じる人工ラグーンもしくは
    内海の外海との境に外海水位により自動開閉するゲート
    を設け、一方のゲートの内側に礫、貝殻、人工ろ材等の
    ろ材を充填した下流式礫間浄化設備を設けたことを特徴
    とする干満差を利用した海水域浄化施設。
JP23414390A 1990-09-03 1990-09-03 干満差を利用した海水域浄化施設 Expired - Lifetime JPH076180B2 (ja)

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JPH04115008A JPH04115008A (ja) 1992-04-15
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