JPH0761529B2 - スラブ用湾曲型連鋳機の連続鋳造方法 - Google Patents

スラブ用湾曲型連鋳機の連続鋳造方法

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JPH0761529B2
JPH0761529B2 JP3697986A JP3697986A JPH0761529B2 JP H0761529 B2 JPH0761529 B2 JP H0761529B2 JP 3697986 A JP3697986 A JP 3697986A JP 3697986 A JP3697986 A JP 3697986A JP H0761529 B2 JPH0761529 B2 JP H0761529B2
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【発明の詳細な説明】 <発明の目的> 産業上の利用分野 本発明はスラブ用湾曲型連鋳機の連続鋳造方法に係り、
詳しくは、湾曲型連鋳機を用いて製造される冷延鋼板の
内部欠陥を低減し、清浄鋼板を得るスラブ用湾曲型連鋳
機の連続鋳造方法に係る。
従来の技術 連続鋳造における鋳造速度は、一般に、鋳片の内部割
れ、中心偏析、鋳片内に捕捉される介在物等の品質要因
を考慮して選定される。このうち介在物に関しては、鋳
造速度の上昇に伴い、指数関数的に増大するため、冷延
鋼板等清浄性を特に要求されるものには、鋳造速度規制
に特に留意されている。鋳造速度(V;mm/分)は第5図
に示すように浸漬ノズルを構成する2個の吐出孔から流
出する吐出流速(VA、VB;mm/分)と吐出孔面積(SA
SB;mm2)との積の和に対応する。正常鋳造状況下ではVA
とVBとは等しいが、時折りVAとVBとの間にアンバランス
が生じる。これは通常、偏流現象と称される。偏流が一
旦発生すると、第6図に示すように鋳造速度V(mm/
分)を一定下で鋳造していても、片側(第6図ではA
側)の吐出流速が他側に比べて大きくなる。このため、
A側においてはモールド内の介在物侵入深さが著しくな
り、鋳片内に捕捉される介在物量の増加を招来する(第
7図参照)。その結果、第8図に示すように最終製品で
ある冷延コイルの半巾の位置に介在物に起因する欠陥
(スリバー、ブリスター)が発生する。従来の鋳造法に
おいては、鋳造途中の偏流発生を検出する方法を採用し
ていないため、偏流が発生していても鋳込速度Vを一定
に継続鋳造することを余儀なくされ、そのために最終冷
延製品で前述したような欠陥の発生をみていた。そこ
で、鋳造途中の偏流発生を検出する方法が求められてい
た。
従来、前記偏流の発生等を測定する方法としては、特開
昭59−104512号公報に係る“連続鋳造時の鋳込流測定方
法”又は鋳型内溶鋼表面の挙動を測定するものとして、
特開昭55−149017号公報が提案されている。前者は、鋳
型内の溶融金属中に受圧体を挿入して、この受圧体によ
り溶融金属流体の圧力を検出し、鋳込流の状態を把握す
る方法であり、後者は、湯面検出センサーを湯面と湯面
検出センサー間の距離を一定に保って追従駆動される追
従駆動部に支持し、湯面振動を検出し、フラックス等の
巻込みを察知する方法である。
しかしながら、前者技術では使用する受圧体が鋳込中を
通じて溶融金属中に浸漬使用できる耐久性を持つ必要が
あり、溶鋼は高温度であることから極めて実施は困難で
あり、また、浸漬した受圧体は浮上してくる介在物の付
着を生じ、該介在物の剥離等による鋳片内部の汚染をも
生じる問題がある。
また、後者では、単に鋳型内溶鋼表面の振動を検出する
ものであるから、浸漬ノズル内壁へのアルミナ付着防止
として吹込まれる不活性ガスによる影響等の問題の外、
湯面検出センサーの駆動方式が実施上問題となり、高温
環境下での信頼性の高い手段が必要とされる問題があっ
た。
発明が解決しようとする問題点 本発明はこれらの問題点の解決を目的とし、具体的に
は、渦電流を用いた、所謂、渦電流式レベル計を使用し
て鋳造途中の偏流発生を検出し、鋳造速度を制御するス
ラブ用湾曲型連鋳機の連続鋳造方法を提案することを目
的とする。
<発明の構成> 問題点を解決するための手段ならびにその作用 本発明は、2つの吐出孔を有する浸漬ノズルを鋳型中央
に浸漬し、各吐出孔から鋳型両端の各短辺に向け溶鋼を
鋳込みながら鋳造を行なうスラブ溶湾曲型連鋳機の連続
鋳造方法において、前記浸漬ノズルとその両端の鋳型短
辺間にそれぞれ渦流式レベル計を各2個配設し、上記レ
ベル計で測定される各レベル値の偏差を求めて溶鋼表面
の隆起を検出し、前記隆起を抑制するよう鋳造速度を低
速に制御し、前記隆起の解消後、元の鋳込速度に復帰さ
せるように鋳造速度を高速側に制御することを特徴とす
る。
以下、図面によって本発明の構成ならびに作用を説明す
ると、次の通りである。
第1図は本発明における渦流式レベル計の配置状況およ
び湯面レベルの偏差の検出回路の説明図であり、第2図
は渦流式レベル計の構成を示す説明図であり、第3図は
湯面レベルの偏差値に対応する鋳造速度の関係を示すグ
ラフであり、第4図は本発明による連続鋳造における一
つの実施例を示すグラフであり、第5図は従来のスラブ
連鋳機において浸漬ノズルから吐出される溶鋼流の流動
状況を示す説明図であり、第6図は第4図において偏流
時の溶鋼の流動状況を示す説明図であり、第7図は浸漬
ノズルからの吐出流速と鋳片内介在物捕捉量の関係を示
すグラフであり、第8図は偏流によって冷延コイルに発
生する欠陥発生状況を示す説明図である。
湾曲型連鋳機において、渦流式レベル計を第1図に示す
ように浸漬ノズルの両側の浸漬ノズルとモールド短辺と
の中間の位置及び短辺から100mmの位置の計4個所に設
置する。この渦流式レベル計は本発明固有のものでなく
第2図に示す構造、構成を有する一般的なもので十分で
ある。4個の渦流式レベル計(EC1、EC2、EC3、EC4)に
より各々と湯面レベルとの距離h1、h2、h3、h4)の測定
が可能となる。ここでは、偏流検出が目的であるので、
個々のレベル計からの偏差のみを取り出し、図に示すよ
うに偏差演算子、偏差信号を介して、操業オペレーター
が判読し得る偏差チャートを出力する。4個のレベル計
があるので、その組合わせで多数の偏差出力が可能であ
るが、実用上は第1図に示した3種類の偏差出力で十分
である。
すなわち、第1図中、浸漬ノズルを中央にしてその左右
方向での各レベル差を求め、偏流にもとづく湯面隆起を
検出する。この時、浸漬ノズル側に位置する検出センサ
ー(EC1およびEC3)は正常な湯面レベルを検出している
と考えられる。さらに、隆起発生の確認のため、短辺側
に配設された検出センサー(EC2およびEC4)のレベル値
の偏差をも求めて隆起発生の総合判定を行なうものであ
る。
そして、隆起発生が認められたならば、この隆起を抑制
するように鋳造速度を低速側に制御すると、浸漬ノズル
の吐出孔からの吐出流量が減じられる結果、偏流により
一方に生じている片寄った強い溶鋼流は減速することに
なり、短辺へ衝突して反転流中、湯面隆起のもとになる
上昇流は弱くなり、隆起現象は沈静化に向う。また、同
様に鋳片の内部品質に影響を与える上記反転流により生
起する下降流も弱くなり、深く内部に到達することはな
くなる。その状況を示したものが第6図であり、鋳造速
度を低速に移行させることにより溶鋼流は実線矢印で示
す偏流状況から破線矢印へ移行し、反転流は弱く、もは
や、湯面隆起を誘起するものではなくなり、同時に、下
降流も品質上問題になる深部までの到達がなくなる。
なお、浸漬ノズルにおける偏流は、浸漬ノズル上部のス
ライディングノズルの絞りおよび鋳造速度等に起因する
浸漬ノズル内を流下する溶鋼のゆらぎ現象およびノズル
内部への介在物付着によるものがあるが、後者の介在物
付着は溶鋼中への不活性ガス吹込みによるノズル内壁面
の洗浄効果またはノズル材質の適正化等による付着防止
等、鋳造時点でほぼ解決される問題である。
次に、鋳造速度の制御について説明する。
操業オペレーターは鋳込中、常時第1図に示す3種類の
チャートを監視し、以下の操業を実施する。
すなわち、同サイド間偏差(h2−h1若しくはh4−h3)が
5mm以上を3秒間継続すれば、鋳造速度を第3図に示し
た偏差値に応じた速度にまで低下せしめる。この操作に
より偏流が消失すれば、元のV0の速度に戻す。また、そ
の後、偏流が発生すれば、前述と同様の操作を行なう。
EC2〜EC4間の偏差に関しても同サイド間偏差に対する操
作と全く同様である。
なお、EC2およびEC4を短辺から100mmの位置に設定した
のは、吐出流が短辺に衝突後、はね返って形成される湯
面高さが極大の位置に相当するためである。
実 施 例 以下、実施例により更に説明する。
前記のように通常操作においては湯面レベルの偏差値h2
−h1若しくはh4−h3が5mm以上を3秒間継続すれば鋳込
速度を抑制するよう操作するが、本発明方法の効果を確
認するため、以下の実験を行なった。
すなわち、鋳込操作において、h2−h1偏差が5mmを越え
ても、その後10分間は鋳込速度を一定のまま(1.5m/mi
n)継続し、10分経過後、第3図によって指示される速
度(1.5×0.8=1.2m/min)に低下させた。このように操
作した冷延コイルの表面を目視検査した結果、第4図に
示すように、鋳込速度を低下させない領域ではブリスタ
ー欠陥が断続して発生しており、鋳込速度を1.2m/minに
低下させた領域では欠陥の発生し無いことが判明し、本
発明方法の有効であることが裏づけられた。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明に係る連続鋳造方法は、浸
漬ノズルの両側の湯面上の所定位置に4個の渦流式レベ
ル計を配置し、前記レベル計で測定される各レベル値の
偏差を求めて溶鋼表面の隆起を検出し、この隆起を抑制
するよう鋳造速度を制御することを特徴とするスラブ連
鋳機の連続鋳造方法であって、従来、極低炭素鋼冷延コ
イルのブリスター欠陥発生率はコイル単位で0.45%程度
で推移していたが、本法適用以降は0.08%程度で推移す
るようになり、約1/5に低下した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における渦流式レベル計の配置状況およ
び湯面レベルの偏差の検出回路の説明図、第2図は渦流
式レベル計の構成を示す説明図、第3図は湯面レベルの
偏差値に対応する鋳造速度の関係を示すグラフ、第4図
は本発明による連続鋳造における一つの実施例を示すグ
ラフ、第5図は従来のスラブ連鋳機において浸漬ノズル
から吐出される溶鋼流の流動状況を示す説明図、第6図
は第4図において偏流時の溶鋼の流動状況を示す説明
図、第7図は浸漬ノズルからの吐出流速と鋳片内介在物
捕捉量の関係を示すグラフ、第8図は偏流によって冷延
コイルに発生する欠陥発生状況を示す説明図である。 符号1……鋳型、2……浸漬ノズル 3……フラックス、4……溶鋼 5……溶鋼の吐出口、6……溶鋼流 6a……正常時溶鋼流、6b……偏流時溶鋼流 7……渦流式レベル計 7a……空冷冷却ヘッド 7b……1次コイル、7c……2次コイル 9……差動増巾器、10……加算器 11……直線検出器 12……リニアライザー 13……フィルター、14……帰還増巾器 15……発振器、16……偏差演算子 17……偏差信号、18……偏差チャート EC1、EC2、EC3、EC4……渦流式レベル計 h1、h2、h3、h4……渦流式レベル計と湯面との距離 S……吐出孔面積 VA、VB……吐出流流速 V……鋳造速度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの吐出孔を有する浸漬ノズルを鋳型中
    央に浸漬し、各吐出孔から鋳型両端の各短辺に向け溶鋼
    を鋳込みながら鋳造を行なうスラブ用湾曲型連鋳機の連
    続鋳造方法において、前記浸漬ノズルとその両端の鋳型
    短辺間にそれぞれ渦流式レベル計を各2個配設し、上記
    レベル計で測定される各レベル値の偏差を求めて溶鋼表
    面の隆起を検出し、前記隆起を抑制するよう鋳造速度を
    低速に制御し、前記隆起の解消後、元の鋳込速度に復帰
    させるように鋳造速度を高速側に制御することを特徴と
    するスラブ用湾曲型連鋳機の連続鋳造方法。
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