JPH075992U - プリテンショナー付きシートベルト用リトラクター - Google Patents

プリテンショナー付きシートベルト用リトラクター

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JPH075992U
JPH075992U JP4051193U JP4051193U JPH075992U JP H075992 U JPH075992 U JP H075992U JP 4051193 U JP4051193 U JP 4051193U JP 4051193 U JP4051193 U JP 4051193U JP H075992 U JPH075992 U JP H075992U
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clutch ring
pretensioner
shaft
meshing
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両衝突時に回転駆動部材と巻取り軸とを確
実に連結させて巻取り軸を効率良くスムーズにウェビン
グ巻取り方向へ回転させることができる良好なプリテン
ショナー付きシートベルト用リトラクターを提供する。 【構成】 巻取り軸4に配設されたクラッチリング14と
非係合な状態で軸心周りに回転可能に支持される回転ピ
ストン31が、該クラッチリング14の外周面との間に略く
さび状の空間を構成する複数のカム面32a と、該くさび
状空間内に配設されてトルク伝達可能な複数のローラー
ピン15を周方向に沿って等間隔に保持すると共にクラッ
チリング噛み合い方向への移動を連係させるガイドプレ
ート9とを備えている。ガイドプレート9はローラーピ
ン15をトルク伝達不可能な状態に保持すべく係止突起に
よりケーシング6に係止されている。車両衝突時に回転
ピストン31が回転駆動された時には、係止突起が剪断さ
れ、ローラーピン15がトルク伝達可能な状態となる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、緊急時にリトラクターの巻取り軸にウェビングを巻き込むことによ り、シートベルトの緩みを除去するプリテンショナーを備えたシートベルト用リ トラクターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の乗員等を座席に安全に保持するためのシートベルト装置は、乗員 のウェビング装着感を低減するためにリトラクターによるウェビングの巻取り力 を低くする傾向があるため、衝突時に大きな力が加わると、どうしてもウェビン グの遊びが増え、このようなウェビングの遊びにより拘束が遅れ、乗員の効果的 及び安全な拘束が行えないことがあった。
【0003】 そこで、緊急時にウェビングを引き込んで緊張することによってウェビングの 遊びを除去すべく、リトラクターの巻取り軸を巻取り方向へ瞬時に回転させるプ リテンショナーをシートベルト装置に組み込んだものがある。 前記プリテンショナーとしては、例えば特開平5−69793号、特公平2− 27177号及び特公平2−27178号公報等に開示されているように、気体 の膨張圧力により回転駆動される回転駆動部材(回転ピストン)が、緊急時に巻 取り軸をウェビング巻取り方向へ引込み駆動することにより、乗員に掛け渡され た状態にあるウェビングを引き込む形式のものがある。これらは、加速度検知手 段が車両の衝突を検知して上記シートベルト用プリテンショナーが作動を開始す ると、先ず、ガス発生器より発生した駆動ガスが回転駆動部材の羽根部に当たり 、該回転駆動部材を回転駆動する。それと同時に、該回転駆動部材の回転トルク を巻取り軸に伝達する一方トルク伝達機構が作動し、回転駆動部材が更に回転駆 動されることによって巻取り軸はウェビング巻取り方向へ駆動されるので、乗員 に掛け渡された状態にあるウェビングが引き込まれ、シートベルトの遊びが除去 される。
【0004】 ところで、上記の如きプリテンショナーをリトラクターに組み込む場合、通常 使用時においては回転駆動部材が巻取り軸の回転に干渉することがないように、 プリテンショナー非作動時には回転駆動部材を巻取り軸に非係合とし、プリテン ショナー作動時には回転駆動部材を巻取り軸に接続して回転トルクを巻取り軸に 伝達する為に、回転駆動部材と巻取り軸との間には様々な構成の一方トルク伝達 機構が設けられている。
【0005】 例えば、前記特開平5−69793号公報に開示されたプリテンショナーにお いては、シリンダ内の空間をピストン(回転駆動部材)で作動空間と係合空間に 分割すると共にこれらを連絡する通孔がピストンに設けられており、該通孔に嵌 合されているピストン側係合手段が係合空間内で巻取軸側係合手段と係脱可能と されている。そして、ガス発生器の生成ガスが作動空間に導入されると、ピスト ン側係合手段が内径側に変位し、巻取軸側係合手段と係合することによってピス トンを巻取り軸に接続するように構成されている。
【0006】 又、特公平2−27177号及び特公平2−27178号公報に開示されたプ リテンショナーにおいては、巻取軸に配設されたクラッチギヤと羽板(回転駆動 部材)に連結された回転軸との間に配された複数の連結部材が、クラッチギヤと 回転軸とを係脱可能としている。そして、火薬の爆発力により羽板が回転して回 転軸を回転させると、連結部材をクラッチギヤと非係合な方向へ付勢している弾 性手段の付勢力に抗して該回転軸が連結部材を連結位置に移動させることによっ て羽板を巻取軸に接続するように構成されている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平5−69793号公報に開示された一方トルク伝達 機構は、ピストンに設けられた一本の通孔に嵌合されたピストン側係合手段がガ ス圧により内径側に変位し、ピストンと巻取軸側係合手段とを係合するので、該 巻取軸側係合手段がピストン側係合手段の反対側に押し付けられると共に、ピス トンが偏心した回転をする。従って、リトラクターの巻取り軸がスムーズに回転 できず、ウェビングの確実な引き込みに支障をきたす可能性がある。
【0008】 又、特公平2−27177号及び特公平2−27178号公報に開示された一 方トルク伝達機構は、複数の連結部材が弾性手段によりそれぞれクラッチギヤと 非係合な方向へ付勢されているので、各連結部材を付勢する弾性手段の付勢力や 変位量がバラツキ易く、各々の連結部材は同じタイミングでクラッチギヤに噛み 込み難い。従って、連結部材による羽板と巻取軸の連結がスムーズに行えず、巻 取軸の確実な回転が得られない可能性がある。
【0009】 そこで、本考案の目的は上記課題を解消することに係り、車両衝突時に回転駆 動部材と巻取り軸とを確実に連結させて巻取り軸を効率良くスムーズにウェビン グ巻取り方向へ回転させることができる良好なプリテンショナー付きシートベル ト用リトラクターを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案の上記目的は、リトラクターの巻取り軸に回転トルクを伝達可能な回転 駆動部材を車両衝突時に回転駆動することにより、巻取り軸をシートベルトの弛 みが除去される方向に回転させるプリテンショナーを備えたシートベルト用リト ラクターであって、 巻取り軸に配設されたクラッチリングと非係合な状態で軸心周りに回転可能に 支持される回転駆動部材が、該クラッチリング外周面との間に略くさび状の空間 を構成する複数のカム面と、該くさび状空間内に配設されてトルク伝達可能な複 数の噛み合い要素と、これら噛み合い要素を周方向に沿って等間隔に保持すると 共に各噛み合い要素のクラッチリング噛み合い方向への移動を連係させる保持手 段と、前記噛み合い要素をトルク伝達不可能な状態に保持すべく該保持手段を係 止する係止手段とを備えており、前記回転駆動部材が回転駆動された時には前記 係止手段を解除し、噛み合い要素をトルク伝達可能な状態とすることができるプ リテンショナー付きシ−トベルト用リトラクターにより達成される。
【0011】
【作用】
本考案の上記構成によれば、回転駆動部材が車両衝突時に回転駆動されると、 回転駆動部材の内周面に形成された複数のカム面により各噛み合い要素がクラッ チリング噛み合い方向へ移動させられ、クラッチリングの外周面との間に食い込 ませられる。
【0012】 この際、各噛み合い要素は保持手段によりクラッチリング噛み合い方向への移 動を連係させられているので、各噛み合い要素はほぼ同時に食い込むことができ 、噛み合い要素による回転駆動部材とクラッチリングの連結がスムーズに行える 。また、各噛み合い要素は保持手段により周方向に沿って等間隔に保持されてい るので、各噛み合い要素はほぼ均一にクラッチリングの外周面に押し付けられ、 回転駆動部材が偏心した回転をすることがない。
【0013】 そこで、回転駆動部材は車両衝突時にスムーズに回転し、巻取り軸をウェビン グ巻取り方向へ確実に回転駆動させることができる。
【0014】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて本考案の一実施例を詳細に説明する。 図1乃至図3は、本考案の一実施例に基づくプリテンショナー付きシートベル ト用リトラクター1の要部断面正面図、部分拡大断面図及び要部断面側面図であ る。プリテンショナー付きシートベルト用リトラクター1は、ウェビング20を 巻取り又は引き出し自在に巻回した巻取りリール17を備えており、従来のリト ラクターと同様に、巻取りリール17はその巻取り軸4に連結された巻取りバネ 装置5により、ウェビング20が巻取られる方向に常時付勢されている。又、ウ ェビング20が所定大きさ以上の加速度で引き出されようとすると、緊急ロック 機構12により巻取り軸4の回転が阻止され、それ以上ウェビング20が引き出 されないようになっている。
【0015】 更に、前記プリテンショナー付きシートベルト用リトラクター1は、略コ字形 状に形成されたリトラクターベース11の一方のベース側壁11aに、巻取り軸 4をシートベルトの弛みが除去される方向に回転させるプリテンショナー3が配 設されている。該プリテンショナー3は、ベース側壁11aを貫通した巻取り軸 4の一端部に嵌着されたクラッチリング14の周りを回動可能に配設された回転 駆動部材である回転ピストン31と、ベース側壁11aの外側に配設されて該回 転ピストン31を回動可能に収容するための略円環状の案内通路22を構成する ケーシング6と、該回転ピストン31を回転駆動するための駆動ガスを発生する ガス発生器16と、車両衝突時に該ガス発生器16を作動させる起動装置26と を備えている。
【0016】 前記ケーシング6は、ベース側壁11aに固定されたロアケース7と、該ロア ケース7の外周壁7cに外嵌してベース側壁11aに固定されるアッパーケース 8とからなる。該アッパーケース8の下方に一体形成された略L字形状のハウジ ング内部にはガス発生器16が内蔵されており、前記案内通路22の一部を閉塞 する隔壁部8bにより画成された前記案内通路22の一周端部と該ガス発生器1 6のガス噴出部とはガス導管口19により連通されている。前記ガス発生器16 は、ガス発生剤24を収容してフレームに封着されるケース25内に図示しない 雷管を組み込んだものである。そして、ガス発生器16の側方には、車両の衝突 を検知すると作動する機械式の起動装置26が配置されている。
【0017】 前記回転ピストン31は、図4に示すように、前記クラッチリング14と非係 合な状態で軸心周りを回動可能に支持される円筒状部32と、駆動ガスを受ける べく該円筒状部32より半径方向外方に突設された羽根部33とを有しており、 ガス発生器16より発生した駆動ガスが案内通路22内の羽根部33に作用する ことによって回転駆動される。駆動ガスの膨張圧力を受ける該羽根部33の受圧 面33aは半円筒状の湾曲面を有する凹形状に形成されており、該受圧面と反対 側の回転移動方向側の面33bは半円筒状の湾曲面を有する凸形状に形成されて いる。
【0018】 前記円筒状部32の内周面には、前記クラッチリング14の外周面との間にく さび状の空間を構成する複数のカム面32aが形成されており、該くさび状空間 内には回転ピストン31とクラッチリング14の間でトルク伝達を可能とする噛 み合い要素である円筒状のローラーピン15がそれぞれ配設される。また、該円 筒状部32の内側両周端縁には段部32bが形成されており、各段部32bには 樹脂製のガス漏れ防止部材であるOリング10と、各ローラーピン15のクラッ チリング噛み合い方向への移動を連係させる保持手段であるガイドプレート9と がそれぞれ配設される。前記ロアケース7と前記アッパーケース8の中央穴周縁 部には、それぞれ対向するようにケーシング内方へ突出した環状突出部が設けら れており、Oリング10が各環状突出部の外周面に保持されて位置決めされると 共に、ガイドプレート9が各環状突出部に突設された係止突起7a,8aに係合 穴9bを係止され、それぞれロアケース7とアッパーケース8に対して非回転的 に固定されて位置決めされている。これら係止突起7a,8a及び係合穴9bは 、各ローラーピン15をトルク伝達不可能な状態に保持すべくガイドプレート9 を係止する係止手段を構成している。
【0019】 そして、前記回転ピストン31は、Oリング10及びガイドプレート9を介し てロアケース7とアッパーケース8とにより回転軸線方向に挟持されると共に、 ガイドプレート9の外周面により半径方向に支持され、前記ケーシング6内にお いてクラッチリング14の外周面の周りを非係合な状態で回動可能に配設されて いる。更に、該回転ピストン31は、側面に形成された係止穴32cを前記係止 突起7aに係止されてロアケース7に対して非回転的に固定されて位置決めされ ている。
【0020】 また、ガイドプレート9の内周面には、前記カム面32aと協働してローラー ピン15をクラッチリング14の外周面と非係合な状態に保持するU字形溝9a が周方向に沿って等間隔に複数形成されている。更に、前記円筒状部32の内径 は前記クラッチリング14の外径よりも大きく、前記回転ピストン31のカム面 32aと前記ガイドプレート9のU字形溝9aとによって挟持されたローラーピ ン15は、クラッチリング14の外周面に対してクリアランスを有している。
【0021】 即ち、これら回転ピストン31のカム面32a、ガイドプレート9及びローラ ーピン15等により、前記クラッチリング14と前記回転ピストン31との間に は一方トルク伝達機構が構成されており、ローラーピン15は係止突起7a,8 aに非回転的に係止されたガイドプレート9のU字形溝9aと、係止突起7aに 非回転的に係止された回転ピストン31のカム面32aとによってトルク伝達不 可能な状態に保持されている。そこで、通常使用時においては回転ピストン31 がクラッチリング14の回転に干渉することはなく、リトラクターからのウェビ ング20の引出し及び巻取りは自在である。一方、前記ガス発生器16より発生 した駆動ガスによって回転ピストン31にウェビング巻取り方向(図3中、矢印 X方向)の回転駆動力が生じた際には、ローラーピン15がガイドプレート9の U字形溝9aとクラッチリング14の外周面との間に食い込むことによって、ク ラッチリング14と回転ピストン31とを連結し、該回転ピストン31の回転ト ルクが巻取り軸4に伝達されるようになっている。
【0022】 次に、上記プリテンショナー付きシートベルト用リトラクター1の動作につい て説明する。 車両の通常走行時状態では、図3に示すように、回転ピストン31はクラッチ リング14と非係合なので、巻取り軸4は自由に回転可能となっている。従って 、ウェビング20を巻取りバネ装置5の付勢力で巻取り可能であると共に、バネ 力に抗してウェビング20を引出し自在となっている。
【0023】 急ブレーキ等のある程度の大きさの減速度が車両に発生すると、乗員が前方に 移動してウェビング20をある程度の加速度で引き出そうとする。この時、リト ラクターの緊急ロック機構12が作動して巻取り軸4の回転をロックする。これ により、ウェビングの伸び出しは阻止されるが、起動装置26がガス発生器16 を作動させることはないので、回転ピストン31は回転しない。
【0024】 一方、車両衝突時等におけるような極めて大きな所定の減速度が生じると、起 動装置26がこの減速度を検知してガス発生器16のガス発生剤24を点火する 。ガス発生剤24が点火されたガス発生器16は、駆動ガスをガス導管口19内 へ噴出する。すると、ガス導管口19より案内通路22内へ流入した駆動ガスの 膨張圧力が羽根部33の受圧面33aに作用し、回転ピストン31はウェビング 巻取り方向(図3中、矢印X方向)へ回転駆動される。
【0025】 すると、図5(a) に示すように、ガイドプレート9の係合穴9bを貫通して回 転ピストン31の係止穴32cに嵌入されている係止突起7aの先端部が剪断さ れ、回転ピストン31はウェビング巻取り方向に回転するので、カム面32aが ローラーピン15をクラッチリング14の外周面に近づく方向に押圧する。 この際、ガイドプレート9は、剪断されずに残った係止突起7aの基端部及び 係止突起8aにより固定されているので、カム面32aに押圧された各ローラー ピン15はそれぞれU字形溝9aの傾斜面に沿ってほぼ同時にクラッチリング1 4の外周面へ移動するように連係させられる。そこで、回転ピストン31がウェ ビング巻取り方向に回転し、カム面32aがローラーピン15をクラッチリング 14の外周面に近づく方向に押圧すると、図6に示すように、ローラーピン15 がガイドプレート9のU字形溝9aの傾斜面とクラッチリング14の外周面との 間にほぼ同時に食い込むので、ローラーピン15による回転ピストン31とクラ ッチリング14の連結がスムーズ、且つ確実に行われる。
【0026】 そして、更に回転ピストン31がウェビング巻取り方向に回転させられ、ロー ラーピン15を介してガイドプレート9にも回転駆動力が伝達されると、図5(b ) に示すように、ガイドプレート9の係合穴9bを貫通している係止突起7aの 基端部及び係止突起8aが剪断される。そこで、ローラーピン15及びガイドプ レート9は回転ピストン31と一体的にウェビング巻取り方向へ回転し、クラッ チリング14をウェビング巻取り方向へ回転させる。即ち、ガイドプレート9は 回転ピストン31とクラッチリング14との連結が完了するまではロアケース7 とアッパーケース8に対して非回転的に固定されて位置決めされている。
【0027】 そこで、回転ピストン31とクラッチリング14の間でトルク伝達を行う各ロ ーラーピン15はガイドプレート9により周方向に沿って等間隔に保持されてい るので、各ローラーピン15はほぼ均一にクラッチリング14の外周面に押し付 けられ、回転ピストン31が偏心した回転をすることがない。 この結果、巻取り軸4は効率良くスムーズにウェビング20を巻取る方向に回 転するので、ウェビング20が締め付けられ、ウェビング20の遊びを除去する ことができる。そして、羽根部33の回転移動方向側の面33bが前記案内通路 22の終端部である隔壁部8bに当接して回転ピストン31の駆動が停止すれば 、ローラーピン15の食い込みは解除され、巻取り軸4は回転ピストン31に関 係なく回転できるようになる。
【0028】 尚、上記実施例においては回転駆動部材の回転付勢手段としてガス発生器が発 生する駆動ガスのガス圧を用いたが、ねじりコイルばねの弾性力等の他の回転付 勢手段を用いることもできる。 又、本考案の構成は上記実施例に限定されるものではなく、本考案の主旨に基 づいて種々の形態を採り得ることは勿論であり、例えば、回転駆動部材、クラッ チリング、噛み合い要素、カム面、保持手段及び係止手段等の形状や構成は適宜 変更可能である。
【0029】
【考案の効果】
本考案のプリテンショナー付きシ−トベルト用リトラクターによれば、回転駆 動部材が車両衝突時に回転駆動されると、各噛み合い要素は保持手段によりクラ ッチリング噛み合い方向への移動を連係させられているので、各噛み合い要素は ほぼ同時に回転駆動部材のカム面とクラッチリングの外周面との間に食い込むこ とができ、噛み合い要素による回転駆動部材とクラッチリングの連結がスムーズ に行える。また、各噛み合い要素は保持手段により周方向に沿って等間隔に保持 されているので、各噛み合い要素はほぼ均一にクラッチリングの外周面に押し付 けられ、回転駆動部材が偏心した回転をすることがない。
【0030】 従って、車両衝突時に回転駆動部材と巻取り軸とを確実に連結させて巻取り軸 を効率良くスムーズにウェビング巻取り方向へ回転させることができる良好なプ リテンショナー付きシートベルト用リトラクターを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に基づくプリテンショナー付
きシートベルト用リトラクターの要部断面正面図であ
る。
【図2】図1に示したプリテンショナー付きシートベル
ト用リトラクターの部分拡大断面図である。
【図3】図1に示したプリテンショナー付きシートベル
ト用リトラクターの要部断面側面図である。
【図4】図1に示した回転ピストンの全体斜視図であ
る。
【図5】(a),(b) は、図1に示した回転ピストンの作動
開始状態を説明する部分拡大断面図である。
【図6】図1に示したプリテンショナー付きシートベル
ト用リトラクターの作動状態を説明する要部断面側面図
である。
【符号の説明】
1 プリテンショナー付きシートベルト用リトラクタ
ー 3 プリテンショナー 4 巻取り軸 5 巻取りバネ装置 6 ケーシング 7 ロアケース 7a 係止突起 8 アッパーケース 8a 係止突起 9 ガイドプレート 9a U字形溝 9b 係止穴 10 Oリング 11 リトラクターベース 12 緊急ロック機構 14 クラッチリング 15 ローラーピン 16 ガス発生器 17 巻取りリール 19 ガス導管口 20 ウェビング 22 案内通路 26 起動装置 31 回転ピストン 32 円筒状部 32a カム面 32b 段部 32c 係止穴 33 羽根部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リトラクターの巻取り軸に回転トルクを
    伝達可能な回転駆動部材を車両衝突時に回転駆動するこ
    とにより、巻取り軸をシートベルトの弛みが除去される
    方向に回転させるプリテンショナーを備えたシートベル
    ト用リトラクターであって、 巻取り軸に配設されたクラッチリングと非係合な状態で
    軸心周りに回転可能に支持される回転駆動部材が、該ク
    ラッチリング外周面との間に略くさび状の空間を構成す
    る複数のカム面と、該くさび状空間内に配設されてトル
    ク伝達可能な複数の噛み合い要素と、これら噛み合い要
    素を周方向に沿って等間隔に保持すると共に各噛み合い
    要素のクラッチリング噛み合い方向への移動を連係させ
    る保持手段と、前記噛み合い要素をトルク伝達不可能な
    状態に保持すべく該保持手段を係止する係止手段とを備
    えており、前記回転駆動部材が回転駆動された時には前
    記係止手段を解除し、噛み合い要素をトルク伝達可能な
    状態とすることができるプリテンショナー付きシ−トベ
    ルト用リトラクター。
JP4051193U 1993-06-30 1993-06-30 プリテンショナー付きシートベルト用リトラクター Pending JPH075992U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0940307A2 (en) 1998-03-04 1999-09-08 Takata Corporation Seatbelt device, pre-tensioner, and vehicle
JP2012030698A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Tokai Rika Co Ltd ガス流通構造及びウェビング巻取装置

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