JPH0759594A - 体液標本を測定する方法 - Google Patents

体液標本を測定する方法

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JPH0759594A JP6169362A JP16936294A JPH0759594A JP H0759594 A JPH0759594 A JP H0759594A JP 6169362 A JP6169362 A JP 6169362A JP 16936294 A JP16936294 A JP 16936294A JP H0759594 A JPH0759594 A JP H0759594A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試験標本の入ったバイアルを受け取った後、
直ちに測定可能な、非侵入形式による体液検査方法の提
供。 【構成】 本発明の方法は、第一の光26を標本バイア
ル22内に導入し、再放出される光の強さを測定する段
階を備えている。次に、第一の光26と異なり且つ異な
る波長を有する第二の光27を第一の光と異なる位置か
ら導入する。また、その第二の光から再放出される光の
強さも測定する。2つの再放出される光の強さに基づく
比の値を計算し、その計算比を陽性及び陰性標本の双方
の予想される比と比較する。再放出される光の強さを比
較する結果、特定の標本が陽性、又は陰性の標本である
かを極めて正確に表示出来る。上記の比の計算には、各
種の方法及び等式が利用出来る。特別な方法及び等式に
関係するグラフが実験によって作成されており、特定の
計算比を陽性及び陰性培養基の予想値と比較することが
可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2つの光源を血液培養
標本内に向け、その双方の光源から再放出する光を測定
し、その2つの再放出光に基づく比を計算し、その計算
した比に基づいてその標本が細菌を含むか否かを判定す
る血液培養センサステーションに関する。
【0002】
【従来の技術】典型的に、患者の体液中に細菌が存在す
ることは、培養基の入ったバイアル内に少量の体液(通
常、血液)を注入することによって判定している。バイ
アルの二酸化炭素の含有量の変化を監視するために、各
種型式の器具が利用されている。二酸化炭素は、細菌の
成長の代謝副産物であり、このため、バイアル内の二酸
化炭素の含有量が増えることは、患者の体液中に細菌が
存在することを示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】典型的に、二酸化炭素
の含有量を検査するために、センサがバイアル内に挿入
される。こうしたいわゆる侵入性センサは、相互に汚染
し合う可能性があるため、望ましくないことがある。バ
イアル内部に配置された化学的センサを利用する非侵入
性センサシステムが開発されている。典型的に、かかる
センサは、色を変化させ、又は、その蛍光の強さを変え
ることによって、二酸化炭素の濃度の変化に応答する。
公知の化学的センサの変化を監視するため、このシステ
ムは、典型的に、一つの光源と、一つのスペクトル励起
フィルタと、一つの放出光フィルタと、各バイアルに隣
接して配置された一つの光検出器と、を必要とする。こ
れら構成要素の各々は、これらのステーション間の顕著
な感度の差を回避すべく、仕様に対する許容公差が極め
て小さくなければならない。しかしながら、全てのバイ
アルステーションを均一にすることが可能だとしても、
化学的センサの組成のロット毎の差、及びバイアル毎の
幾何学的差は、どうしても残る。このため、かかるシス
テムの精度が問題となる場合がある。
【0004】強さを利用するセンサの幾つかの欠点は、
pH、二酸化炭素濃度、酸素濃度、又はその他のパラメ
ータの変化に伴って蛍光の寿命が変化する蛍光センサを
利用することによって解決することが出来る。かかる蛍
光寿命センサは、典型的に、高価な装置を必要とする。
更に、変色するセンサ、即ち、蛍光化学的センサは、典
型的に、最初のバイアルの検査を行う前に、一定の温度
に反応するための時間を必要とする。このため、公知の
化学的センサを利用するとき、バイアルを受理後、直ち
に検査をすることが出来ない。
【0005】光源をバイアル内に照射し、ある時間に亙
って再放出される光を監視する技術が提案されている。
標本中の二酸化炭素の量が増せば、その再放出される光
に影響することが明らかにされている。その再放出する
光を測定して、バイアル内での細菌の成長の有無を予想
することが出来る。しかし、かかる提案された方法に
は、依然問題がある。バイアル内に異常に多量の標本が
存在する場合、そのバイアル内の培養基は、標本の量が
より少ない場合よりも不透明となる。これは、再放出す
る光に影響する。この理由のため、光を利用する公知の
センサシステムの場合、バイアル内の標本の量は、検査
の精度に差を生じさせる可能性がある。更に、かかる光
を利用するシステムでは、バイアルを受理した後、直ち
に検査をすることが出来ない。
【0006】上記に鑑み、本発明は、バイアルを受理し
た後、直ちに検査を開始できる体液標本の検査方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】培養バイアル内で体液標
本を測定する開示された方法において、2つの異なる光
源から再放出される光の強さに基づく比を計算し、その
計算した比を陽性及び陰性の培養バイアルの予想される
比と比較する。このようにして、特定のバイアルが陽性
であるか否かを迅速に測定することが出来る。再放出さ
れる2つの光の強さに基づいて比を計算するため、バイ
アル内の標本の量の差に起因する再放出する光の変化が
解消される。
【0008】本発明の一つの開示された実施例におい
て、第一の組みの特徴を有する第一の光源は、バイアル
内に照射され、その再放出する光は、第二の位置で監視
される。次に、第二の組みの特徴を有する光は、バイア
ル内に照射され、再放出する光は、再度、第二の位置で
測定される。第一及び第二の光源からの再放出される光
の強さに基づく「比」を判定し、陽性及び陰性の対照標
本を利用して実験的に作成したグラフと比較する。本発
明は、再放出する光の単なる比を利用しないことが望ま
しいため、「比」という語は、カギカッコで示す。一つ
の方法において、背景光及び入射光は、全て、「比」の
値を計算するために等式に含まれている。第2の方法に
おいて、再放出する光を監視し、再放出の強さが等しい
と測定される迄、第2の光源の強さを調節する。次に、
その第一及び第二の光源の強さの比を計算する。何れか
の方法を利用して計算した「比」は、特定のバイアルが
成長する細菌を含む陽性のバイアルであるか否かの極め
て正確な表示手段となる。
【0009】本明細書で使用する「比」という語は、全
体として、何等かの方法で再放出する光の強さを測定し
て計算した等式の値を意味するものとする。上述のよう
に、その特定の等式は、第一の例におけるように、その
他の値を含めることが出来る。更に、第二の例における
ように、ある等式では、再放出される光の強さの実際の
測定値を利用する特別な計算方法はない。測定された強
さを利用して、調節した光の強さの第二の値を求め、そ
の値をその等式に使用する。この意味において、第二の
方法の比は、再放出する光の強さの測定値に「基づ
く」。
【0010】本発明の一つの主要な利点は、検査所が特
定のバイアルを受理した後、直ちにそのバイアルを測定
可能な点である。本発明によるセンサステーションは、
提出される全てのバイアルを受理し、その特定のバイア
ルが既に陽性であるか否かを判定するため、直ちに検査
を行うことが考えられる。そのバイアルが検査所に到着
したとき、陽性であるならば、その結果を記録し、報告
することが出来る。その特定のバイアルが到着したとき
に、陽性でない場合、そのバイアルは、「力学的」シス
テム内に投入し、このシステムがバイアル内での継続的
な細菌の成長を監視する。バイアルは、体液を注入後、
最初の24時間で陽性となり、又は陽性に変化する。こ
のため、検査所に到着した直後に陽性でなかったバイア
ルがその後に陽性となる可能性がある。本発明は、検査
所に到着したときに既に陽性である、いわゆる「遅延」
バイアルを識別するものである。このことは、医者がこ
うした患者をより迅速に治療し、又、陽性に変化しつつ
あるか否かを監視するため、その他の種類の検査を行う
標本バイアルの数が少なくて済むことを可能にするもの
である。本発明は、僅か数秒で検査を終了することが出
来る。その他の方法では、より長い時間がかかり、この
ため、その他の種類の検査を行うバイアルの数が少なく
て済むようにすることが望ましいこととなる。
【0011】本発明の一つの好適な実施例において、第
一の波長の光が第一の位置にてバイアル内に導入され
る。この導入された光の強さI1(λ1)を測定する。バ
イアルから再放出される光の強さI12(λ1)は、第二
の位置で測定する。次に、第一の波長の光を遮断し、次
に、光が存在しない第二の位置から放出される背景色の
強さI02を測定する。第二の波長の光は、第一の位置か
らバイアル内に導入する。導入した光の強さI1(λ2
を測定し、又、バイアルの第二の位置にて第二の光源か
ら放出される光の強さI12(λ2)も測定する。2つの
再放出光の強さの「比」は、次の等式を使用して計算す
る。
【0012】 第二の作動モードにおいて、上記の目的は、第一の位置
にて第一の波長の光をバイアル内に導入し、バイアル上
の第二の位置にて再放出する光の強さI12(λ2)を測
定することによって達成出来る。第一の波長の光を遮断
し、第二の波長の光を第一の位置から導入する。第二の
光源によって第二の位置にて再放出される光の強さI12
(λ1)を測定する。次に、2つの光源から再放出され
る光の強さI12(λ1)及びI12(λ2)を比較する。
両方の光源から再放出される光の強さが等しくなる迄、
第二の光源の強さを調節する。バイアルに導入された第
一の光源からの光の強さI1(λ1)は、第二の光源から
の調節された光の強さI1(λ2)と同様に、測定する。
次に、「比」を次のように計算する。
【0013】 比Uは、再放出される光の強さの測定値を等式に含める
ことなく、計算したが、再放出される光の強さを利用し
て、等式で使用する値を求めた。この意味にて、Uの計
算は、再放出される光の強さの測定値に「基づく」もの
である。
【0014】第二の操作方法は、好適な方法であり、強
さI02を測定する必要がない点で有利である。全ての背
景光は解消される。また、光検出器の暗電流信号、第二
の位置における光検出器の感度の変化又は非直線性は、
測定値に何ら影響を与えない。
【0015】培養基を通過する光に対して、吸収及び散
乱という2つの作用が生じることが判明している。好気
培養基の場合、吸収率の変化を利用して、細菌の成長を
検出する。嫌気培養基の場合、散乱の変化が主な作用で
ある。
【0016】上述の等式は、実験の結果、好気培養基と
共に使用したとき、特に、有利であることが確認されて
いる。計算した比の値R又はUをグラフにプロットし、
バイアル内の標本の量に対する比を測定した結果、陽性
標本と陰性標本との間には、明確な差があることが判明
した。このため、計算値R又はUを得た後に、その値を
予め作成したグラフと比較し、その特定の標本が陽性で
あるか、又は陰性であるかを正確に予測することが可能
である。好気バイアルの場合、好気培養基内での再放出
光の強さに対する主な作用は、波長に依存する吸収率の
変化であるから、異なる波長を利用することが最も有利
である。
【0017】嫌気培養バイアルの場合、多少異なる方法
が特に有利であることが判明した。好適な嫌気的方法の
場合、第三の波長の光は、第三の位置にて導入される。
入射光I3(λ3)の強さを測定し、第四の位置で再放出
される光の強さI34(λ3)を測定する。次に、この第
三の光源を遮断し、光が存在しない第四の位置にて再放
出される背景光の強さI04を測定する。次に、第三の波
長の光をバイアルの第五の位置にて導入する。入射光の
強さI5(λ3)、及び第四の位置から再放出される光の
強さI54(λ3)を測定する。次に、「比」Sを計算す
る。
【0018】 また、嫌気培養用の第二の方法は、第三の位置にて第三
の波長の光をバイアル内に導入し、第四の位置I34(λ
3)にて再放出される光の強さI34(λ3)を測定し、そ
の第三の位置にて光を遮断し、第五の位置にて第三の波
長の光を導入し、バイアル上の第四の位置にて再放出さ
れる光の強さI54(λ3)を測定することにより利用す
ることが出来る。次に、再放出される光の強さI34(λ
3)及びI54(λ3)を比較し、再放出される光の強さが
等しくなる迄、第五の位置で導入された光の強さを調節
する。第三の位置での導入される光の強さI3(λ3)、
及び第五の位置で導入される調節後の光の強さI
5(λ3)を測定する。次に、比の値Wを計算する。
【0019】 嫌気培養基による光に対する主な作用は、散乱であるか
ら、嫌気的方法において、光源に対する異なる導入点を
利用することが最も有利である。
【0020】要するに、2組の異なる特徴を有する2つ
の異なる光源を導入し、再放出される光を比較すること
により、特定の培養バイアルが陽性であるか、又は陰性
であるかに関する予測が可能であることが判明した。2
つの光源間の波長を変えることにより、好気培養に関し
て正確な予測を為すことが出来る。光源の導入点を変え
ることにより、嫌気培養を正確に予測することが出来
る。
【0021】
【実施例】本発明の上記及びその他の特徴は、以下の詳
細な説明及び添付図面から最も良く理解することが出来
る。
【0022】バイアル22内で血液標本を検査するため
の非侵入性血液培養センサステーション20が図1に示
してある。バイアル22は、保持構造体24内に保持さ
れている。
【0023】第一及び第二の光源26、27は、バイア
ル22に隣接する略同一の位置に配置されている。第三
の光源28及び第四の光源29は、第一及び第二の光源
26、27から離間されている。光電子増倍管であるこ
とが望ましい光センサ31は、高感度の光検出器として
使用される。これらの光源26、27、28、29及び
光センサ31は、バイアル22に極く近接して配置され
ることが望ましく、又、バイアルと接触していることが
最も望ましい。好適な実施例において、光源26、2
7、28、29及び光センサ31は、バイアルの円筒壁
に隣接して配置され、全てがバイアルの底部から等しい
距離にある。光センサに関する光源の位置を説明するた
め、バイアルの外周に沿った角度を用いる。しかし、こ
れらの角度は、光の散乱の実験で使用されるような、
「放出又は観察角度」ではないことを認識すべきであ
る。光源及び光センサの配置は、再放出される光に対す
る作用を強め、最終的に計算された比が細菌の活性が存
在することを正確に表示し得るように選択される。図1
に示した実施例において、光源26、27は、光センサ
31に関して「180°の角度」に位置決めすることが
望ましい。光源29は、45°乃至100°の角度だけ
光センサ31から離間させることが望ましいが、その角
度は85°であることが望ましい。更に、光源28は、
100°乃至180°の角度だけ光センサ31から離間
させることが望ましいが、その角度は135°であるこ
とが望ましい。該光源は、LEDであることが望まし
い。しかしながら、これらの光源の位置は、単に一例に
しか過ぎない。例えば、光源26、27は、同一の位置
に配置する必要はない。
【0024】光源26、27、28、29から導入され
た光の一部は、光源から光ファイバ30に導入され、各
光ファイバ30を通じて入射光源の監視用光検出器32
に導入される。4つの光検出器32は、全て、ステーシ
ョン20の全体を制御するコンピュータ34に接続され
ている。公知のコンピュータを利用することが可能であ
る。また、図示するように、該コンピュータ34は、光
源26、27、28、29への給電も制御する。
【0025】センサ31は、AC/DCスプリッタ38
に接続され、該スプリッタ38の直流出力は、コンピュ
ータ34に接続される。コンピュータ34は、センサ3
1に対する高電圧の電源42を制御し、バイアル22内
の血液の量に関係なく、略等しい直流の光電流が発生さ
れる。
【0026】スプリッタ38の交流出力は、コンピュー
タ34から基準信号を受け取るロックイン増幅器40に
接続される。このロックイン増幅器40の出力は、コン
ピュータ34に送られる。
【0027】好気性培養バイアルの検査に使用すると
き、光源26、27が利用される。光源26は、500
−800nmの波長の光にて作動させることが望まし
い。光源26は、680nmの波長で作動させることが
最も望ましい。光源27は、805−1500nmの波
長で作動させることが望ましい。第二の光源27の波長
は、875nmに設定することが望ましい。光源26、
27の波長間には、少なくとも100nmの最小差を維
持することが望ましい。
【0028】第一及び第二の光源26、27は、周期的
に交互に切り換わるモードにて、オン、オフされ、セン
サ31は、バイアル22から再放出される光の強さを測
定する。本発明の最も好適な実施例において、ロックイ
ン増幅器の出力信号をコンピュータ34内で利用して、
第1及び第2の光源26、27の強さがセンサ31によ
って等しいと測定される迄、その強さを調節することに
より、第2の光源27の強さを制御する。この状態に達
したならば、ロックイン増幅器の出力信号は、零に等し
くなる。
【0029】第一の光源26により導入される光の強
さ、及び第二の光源27からの調節後の光の強さは、そ
のそれぞれのファイバ30及び光検出器32を通じて測
定される。これら2つの光の強さの比は、比Uを求める
上述の等式を利用して計算する。
【0030】比Uを計算する別の方法として、上述の計
算に必要とされるその他の値を測定することにより比R
を計算することが出来る。
【0031】嫌気培養基を操作するとき、第三の波長
は、500−1500nmの範囲内であることが望まし
く、680nmが好適な波長である。測定した強さが等
しくなる迄、第三の光源28又は第四の光源29の何れ
かで導入された光の強さを変化させ得るようにシステム
を作動させることが望ましい。第三の光源28及び第四
の光源29から導入された光の強さを測定し、コンピュ
ータ34は、上述の等式によりその値Wを計算する。こ
の場合にも、比Wの値を計算する別の方法として、上述
の等式に従って比の値Sを計算することが出来る。計算
した値、即ち、「比」は、陽性及び陰性の標本バイアル
間で明確な差があることを示す。
【0032】図2は、比R又はUと標本バイアル内の血
液の量とをプロットしたグラフである(これら2つの値
は、異なる等式によって計算したが、通常、等しいはず
である)。このグラフは、陰性の対照液が入った標準的
なバイアル及び細菌の入ったその他の標準的なバイアル
の検査に基づいて作成したものである。図示するよう
に、陰性の対照液は、血液の量に依存して、30以上、
及び50以下の比となる。又、図示するように、陽性の
すべての対照液は、20以下、典型的に10以下の値と
なる。
【0033】陽性及び陰性間の比のこの大きい差を考慮
するならば、一つの特定の標本に対して計算した比が得
られた後に、図2に示すような実験によって作成したグ
ラフと比較することにより、その標本が陽性か陰性であ
るかを正確に予測することが出来よう。
【0034】図3には、小児科用バイアルの等式を使用
して作成した同様のグラフが示してある。小児科用バイ
アルは、典型的に、血液量がより少ないが、依然、陽性
と陰性対照液間の比の差が大きい。これは、血液量が1
ミリリットル以上の場合、特に当て嵌まる。
【0035】図4には、嫌気バイアルで得られた実験結
果が示してあり、この場合にも、陰性及び陽性バイアル
間の差が示してある。2つのバイアル間の差は明確であ
り、陰性の対照液は、全て8以上の値であり、陽性の対
照液は、全て3以下である。
【0036】図2に示した実験結果のグラフを作成する
とき、メリーランド州、スパークスのベクトン・ディキ
ンソン・ダイアグノステイック・インスツルメント・シ
ステムズ(Becton Dickinson Diagnostic Instrument S
ystems)によって市販されている標準的なバクテック
(BACTECtm(登録商標))6F好気培養基の入った標準
的なバクテックバイアルを利用した。図3は、同様にベ
クトン・ディキンソンによって市販されているバクテッ
ク・ペッズF(BACTECtm peds F)好気培養基の入った
標準的なバクテックバイアルを利用して作成した。図4
は、ベクトン・ディキンソンから入手可能な標準的なバ
クテック・リティック(BACTECtm LYTIC(登録商標))
嫌気培養基の入った標準的なバクテックバイアルを使用
して作成した。
【0037】本発明の更に別の変形例において、光検出
器32に代えて、4本の光ファイバ30を全て1つの光
検出器内に導入することも可能である。光電子増倍管セ
ンサ31に代えて、面積の大きい光ダイオードを使用
し、その後に、対数増幅器を設けてもよい。更に、セン
サ31に代えて、面積の大きい光ダイオードを使用し、
その後に、調節可能な利得増幅器を設けてもよい。かか
る選択により、コンピュータ34は、増幅器の調節可能
な利得を制御し、培養バイアル内の血液の量に関係な
く、略等しいレベルの出力信号が発生されるようにする
ことが望ましい。更に別の変形例において、ロックイン
増幅器40は省略し、コンピュータ34がこのロックイ
ン増幅器の機能を果たすようにしてもよい。最後に、セ
ンサステーションには、バーコード読み取り装置を設け
て、バイアルを識別し、又バイアルが好気性か嫌気性で
あるかを識別し、適当な作動モードを開始させるように
することが望ましい。
【0038】本発明に従ってセンサステーション20を
利用する最も好適な方法において、バイアル22は、検
査所に受理された後、直ちに最初の検査を行い得るよう
に、ステーション20内に挿入する。その最初の検査の
結果、そのバイアルが既に陽性であると判定されたなら
ば、そのことを記録する。最初の検査の結果、そのバイ
アルが陰性であることが分かったならば、そのバイアル
は、継続的な測定を行い「力学型」の別のセンサステー
ションに投入される。このようにして、「遅延」バイア
ルを識別し、その特定のバイアルが陽性であるか否かを
直ちに読み取ることが出来る。
【0039】更に、添付したグラフに示すように、バイ
アル中の血液の量は、その検出方法の精度に影響しな
い。光は、本発明で使用する好適な照射手段であるが、
その他の型式の電磁放射手段も採用可能であることを理
解すべきである。
【0040】本発明の好適な実施例を開示したが、当業
者は、本発明の範囲内で一定の変形例が可能であること
が認識されよう。例えば、光源の一部を側壁に配置し、
他の部分をバイアルの底部に配置し、または、全ての光
源及び光センサをバイアルの底部に配置することも可能
である。また、非円筒状断面のバイアルを使用し、又、
光源及び検出器を異なる表面部分の上に配置することも
可能である。この理由のため、本発明の真の範囲を判断
するためには、特許請求の範囲を基準とすべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるセンサステーションの概略図であ
る。
【図2】特定型式の好気培養基に対する計算「比」対血
液の量を示すグラフである。
【図3】小児科に使用される型式の好気培養基に対する
計算「比」対血液の量を示すグラフである。
【図4】特定型式の嫌気培養基に対する計算「比」対血
液の量を示すグラフである。
【符号の説明】
20 センサステーション 22 バイア
ル 24 保持構造体 26、27、
28、29 光源 30 光ファイバ 31 光セン
サ 32 監視用光検出器 34 コンピ
ュータ 38 AC/DCスプリッタ 40 ロック
イン増幅器 42 電源

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体液標本を測定する方法にして、 (a)第一の電磁光線源を検査すべき標本内に導入する
    段階と、 (b)第一の電磁光線に起因して、標本から再放出され
    る電磁光線の強さを測定する段階と、 (c)第二の電磁光線を標本内に導入する段階と、 (d)第二の電磁光線に起因して標本から再放出される
    電磁光線の強さを測定する段階と、 (e)前記段階(b)及び(d)間に測定した再放出光
    の強さを比較する段階と、 (f)前記(b)及び(d)で測定した再放出光の強さ
    が等しくなる迄、前記段階(c)中に標本内に導入され
    る光線の強さを修正する段階と、 (g)前記段階(a)中に導入された光線の強さ、及び
    前記段階(c)中に標本内に導入される光線の修正後の
    強さを測定する段階と、 (h)前記段階(a)中に標本内に導入された光線の強
    さと、前記段階(c)中に標本内に導入される光の修正
    後の強さとの比を計算する段階と、 (i)前記計算した比を陽性及び陰性標本の双方の予想
    される比と比較し、その特定の標本が細菌の成長を表示
    するか否かに関する測定を為す段階と、を備えることを
    特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の測定方法にして、前記
    第一及び第二の光線が異なる波長を有することを特徴と
    する測定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の測定方法にして、前記
    第一及び第二の光線が略第一の位置にて標本内に導入さ
    れることを特徴とする測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の測定方法にして、前記
    段階(b)及び(d)が第一の位置から約180°離間
    した第二の位置で行われることを特徴とする測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の測定方法にして、検査
    すべき標本が好気血液培養バイアルであることを特徴と
    する測定方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の測定方法にして、前記
    第一の電磁光線が500nm乃至800nmの範囲の波
    長を有し、第二の電磁光線が805nm乃至1500n
    mの範囲の波長を有することを特徴とする測定方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の測定方法にして、前記
    第一及び第二の光線の波長間の差が少なくとも100n
    mであるように選択されることを特徴とする測定方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の測定方法にして、前記
    段階(a)及び(c)中に導入される光線が異なる位置
    から標本内に導入されることを特徴とする測定方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の測定方法にして、前記
    段階(a)及び(c)中に導入される光線が同一の波長
    を有し、前記段階(b)及び(d)中に再放出される光
    線が単一の測定点で測定されることを特徴とする測定方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の測定方法にして、前
    記異なる位置が、前記段階(b)及び(c)の測定が行
    われる単一の測定点から等しい距離だけ離間されている
    ことを特徴とする測定方法。
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