JPH075958B2 - 熱処理炉の雰囲気制御方法 - Google Patents

熱処理炉の雰囲気制御方法

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JPH075958B2
JPH075958B2 JP61310711A JP31071186A JPH075958B2 JP H075958 B2 JPH075958 B2 JP H075958B2 JP 61310711 A JP61310711 A JP 61310711A JP 31071186 A JP31071186 A JP 31071186A JP H075958 B2 JPH075958 B2 JP H075958B2
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JP
Japan
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furnace
gas
heat treatment
carbon potential
atmosphere
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雅人 安田
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本願発明は次に述べる問題点の解決を目的とする。
(産業上の利用分野) この発明はバッチタイプの熱処
理炉において鋼材の熱処理をするに当たって炉内の雰囲
気を制御する方法に関する。
(従来の技術) この種の熱処理炉においては、炉内の
雰囲気ガスのカーボンポテンシャルを測定し、それが予
め定められた基準値と合致するように上記熱処理炉内へ
のカーボンポテンシャル調整手用のガスの供給量を制御
することが行われている。
この場合従来の方法にあっては、上記カーボンポテンシ
ャルの測定値と基準値との差値に対して調整の精度を高
める為に一定の制御ゲインを加味して上記カーボンポテ
ンシャル調整用ガスの供給量の調整を行っている。
しかし上記のように制御ゲインを加味させるようにした
が為、第4図に示される如く、熱処理過程の後期におい
て炉内雰囲気ガス中のCO2濃度が減少したときには、上
記カーボンポテンシャル調整用ガスの供給量の変更によ
る炉内雰囲気ガスのCO濃度の僅かな変化が、炉内におけ
るCO濃度と、CO2濃度に対応する数値であるところのカ
ーボンポテンシャルの値に大きく影響し、即ち制御過敏
となり、炉内における雰囲気ガスのカーボンポテンシャ
ルの値が大きくハンチングを起こしてしまう問題点があ
り、その結果として鋼材の表面に脱炭や浸炭の不均一層
を発生させて鋼材の材質を損なってしまうという新しい
問題点が生じる。
(発明が解決しようとする問題点) この発明は上記従
来の問題点を除き、炉内雰囲気ガスのCO2の濃度が減少
した場合においても制御ゲインを加味した信号を用いる
ことができて、炉内雰囲気ガスの適正なカーボンポテン
シャル値の維持を精度高く行い得るようにした熱処理炉
の雰囲気制御方法を提供しようとするものである。
本願発明の構成は次の通りである。
(問題点を解決する為の手段) 本願発明は前記請求の
範囲記載の通りの手段を講じたものであってその作用は
次の通りである。
(作用) 熱処理炉内の雰囲気ガスのカーボンポテンシ
ャル値が測定される。その測定値は基準値と比較され
る。そして両者の差値に制御ゲインを加味して得られる
ガス量変更信号がガス量調整手段に与えられる。ガス量
調整手段は上記信号に基づいて炉内へのカーボンポテン
シャル調整用ガスの供給量を変更する。上記の制御ゲイ
ンとしては、熱処理過程の後期で上記炉内の雰囲気ガス
のCO2の濃度が逐次低下する過程においては、その低下
するCO2の濃度の低下に対応させて低下させた制御ゲイ
ンが用いられる。
(実施例) 以下本願の実施例の示す図面について説明
する。制御系統を示す第1図において、符号1乃至14で
示される部材はいずれも公知の部材であって、1は周知
の熱処理炉で、炉内の加熱及び雰囲気ガスの供給の為の
バーナ等周知の部材が備えられている。2は上記炉1に
対するカーボンポテンシャル調整用ガスの供給手段で、
管路をもって構成され、その一端は処理炉1に接続さ
れ、他端には変成ガスやエンリッチガス等のカーボンポ
テンシャル調整用ガスの発生手段が接続されている。3
は上記供給手段2に付設したガス量調整手段で、次に述
べる制御手段4からのガス量変更信号に基づいて、供給
手段2から熱処理炉1に供給されるガス量を変更するよ
う構成されてる。4は制御手段で、熱処理炉1内の雰囲
気ガスのカーボンポテンシャルを測定すると共に、その
測定値に応じて上記ガス量調整手段3にガス量変更信号
を与えるよう構成されている。
上記ガス量調整手段3においては、5はバルブ、6はバ
ルブ調節器、7は制御手段で、ガス量変更信号に基づい
てバルブ調節器6に作動信号を与えてそれを作動させ、
その結果バルブ5の開閉操作を行うと共に、バルブ調節
器6から作動量のフィードバック信号を得て、上記バル
ブ5の開度が上記ガス量変更信号に対応する値となるよ
うに制御するよう周知の如く構成されている。8はオリ
フィスで、ガスの流量を検出するようにしたものであ
り、上記バルブ調節器6からのフィードバック信号を上
記制御手段7に与える代わりにこのオリフィス8による
ガス流量の検出信号を制御手段7にフィードバックして
も良い。また雰囲気制御をバルブ制御のみで行っても良
い。この場合オリフィス8及びバルブ調節器6からのフ
ィードバックが省略できる。
次に制御方法4において、10はガス分析計で、炉内雰囲
気ガスをサンプリングしてそのCO濃度及びCO2濃度を検
出するようにしたものである。11はカーボンポテンシャ
ル値の計算手段で、上記分析計10から得られるCO濃度及
びCO2濃度の数値から、カーボンポテンシャル値、即
ち、CO濃度の2乗をCO2濃度で除した値に比例する数値
を計算するように構成されている。12は周知のPID演算
手段を示す。13はPID定数管理手段で、P係数として
は、一例として第2図に示されるように、上記分析計10
から得られる炉内雰囲気ガスのCO2濃度が低下する過程
においては、その低下に対応させて低下させる制御ゲイ
ンを演算手段12に与え、I及びD係数としては夫々一定
値を演算手段12に与えるよう構成されている。尚上記制
御ゲインはCO2濃度の違いに対し連続的でなく段階的に
値を変えても良い。14は基準値設定手段で、カーボンポ
テンシャルの基準値(この基準値は周知の如く熱処理炉
の制御時間の経過と共に変化する)を演算手段12に与え
るよう構成してある。
上記構成のものにあっては、炉1内に鋼材が入れられそ
の内部が閉じられた後、周知の如くバーナに着火され上
記鋼材の熱処理が開始される。そして熱処理中において
は供給手段2から炉1内へカーボンポテンシャル調整用
ガスの供給が次のように制御しながら行われて、炉内の
カーボンポテンシャルの調整が行われる。即ち、熱処理
中においては、炉1内の雰囲気ガスの一部がサンプリン
グされてガス分析計10で分析され、カーボンポテンシャ
ル値計算手段11によってカーボンポテンシャルの測定値
が計算される。その測定値及び基準値設定手段14からの
カーボンポテンシャルの基準値は演算手段12に与えら
れ、両者の差値に定数管理手段13から得られる制御ゲイ
ン等を加味した演算がなされ、上記カーボンポテンシャ
ルの測定値が基準値から外れている場合にはそれを是正
する為のガス量変更信号が演算手段12から出力される。
その信号はガス量調整手段3における制御手段7に与え
られバルブ5の開度の制御が行われる。これにより供給
手段2から熱処理炉1内に送り込まれるカーボンポテン
シャル調整用ガスの量に変更が加えられる。このような
制御を閉ループの系において行うことにより、炉1内に
おける雰囲気ガスのカーボンポテンシャル値が上記基準
値に一致するようにされる。
次に上記のような制御を第3図に基づいて炉内における
鋼材の熱処理の時間の経過に従って説明すれば次の通り
ある。先ず、炉内における昇温時にはカーボンポテンシ
ャルの基準値(設定値)が時間の経過と共に順次上昇さ
れる。従ってカーボンポテンシャルの測定値もそれに応
じて上昇する。又この場合炉内におけるCO2濃度も図示
される如く順次上昇する。尚この過程においては、CO2
濃度が未だ低くても上記PID定数管理手段における制御
ゲインの値は(イ)に示される如く高い一定値に保持し
て早く所定の雰囲気に到達するようにすると良い。次に
炉内温度が略所定値まで到達するとカーボンポテンシャ
ルの基準値は一定の値にされる。従って前記のような制
御により、カーボンポテンシャルの測定値もそれに対応
する一定値となる。その状態で時間が経過すると炉内に
おけるCO2濃度は図示されるように徐々に低下される。
このCO2濃度の低下に伴い上記PID定数管理手段13から演
算手段12に与えられる制御ゲインは、そのCO2濃度の低
下と共に低い値にされる。従って、ガス量変更信号の値
は小さくなり、カーボンポテンシャル調整用ガスの供給
量の変更幅は小さくなる。その結果、上記のようにCO2
濃度が低下してきても、炉内におけるカーボンポテンシ
ャルの測定値が上記カーボンポテンシャルの基準値から
殆ど外れることがないように前記カーボンポテンシャル
調整用ガスの供給量の変更を行うことができる。即ち炉
内においては予定された通りの雰囲気制御が行われる。
更に熱処理過程の後期において、上記CO2濃度が更に低
下する過程においては、上記制御ゲインもそれに応じて
更に低い値にされる。その結果、その熱処理過程後期に
おいても、炉内におけるカーボンポテンシャルの測定値
が基準値に正しく追随するように上記カーボンポテンシ
ャル調整用ガスの供給量を変更して、適切な雰囲気制御
を行うことができる。
このように炉内におけるカーボンポテンシャルの値が予
め設定した基準値に正しく追随するよう制御がなされる
為、炉内においては鋼材に脱炭や浸炭による不均一層の
発生を生ずることなく適切な熱処理を施すことができ
る。
次に本件明細書中におけるカーボンポテンシャルは前に
も述べた如くCO濃度の2乗をCO2濃度で除した値に比例
する値であるが、上記のCO濃度の2乗をCO2濃度で除し
た値そのもの(この値は例えばポテンシャルファクター
と呼ぶ)を用いても前述のような雰囲気制御は全く同様
に行うことができ、本願の理解に当たってはカーボンポ
テンシャルをポテンシャルファクターと読み替えて理解
しても良い。
(発明の効果) 以上のような本発明にあっては、鋼材
の熱処理に当り、炉内の雰囲気ガスを制御するに当って
は、炉内におけるカーボンポテンシャルの測定値と、予
め定められたカーボンポテンシャルの基準値との差値
に、調整精度向上の為の制御ゲインを加味して得られる
ガス量変更信号をガス量調整手段に与えて雰囲気制御を
行なうものであるから、炉内においては適正なカーボン
ポテンシャルの雰囲気を精度高く維持できる特長があ
る。
しかも上記の場合、熱処理過程の後期にあって炉内雰囲
気ガスの上記CO2の濃度が逐次減少する状況となって
も、本願発明では上記炉内の雰囲気ガスのCO2の濃度の
低下に対応させて低下させる制御ゲインを加味してガス
量変更信号を得るようにしているから、その信号は上記
CO2濃度の減少に伴なって小さくなり、その結果、炉内
雰囲気のカーボンポテンシャルの調整を上記CO2の減少
に伴なってなだらかに(ハンチングを生ずることなく)
行ない得て、適正なカーボンポテンシャル値の維持を精
度高く行ない得る特長がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本願の実施例を示すもので、第1図は熱処理炉に
おける雰囲気制御の系統図、第2図は炉内CO2濃度と制
御ゲインとの関係の一例を示すグラフ、第3図は熱処理
過程における時間の経過とカーボンポテンシャル及び制
御ゲインとの関係を示すグラフ、第4図は従来例を示す
第3図と類型の図。 1……熱処理炉、3……ガス量調整手段、4……制御手
段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】雰囲気ガスがある熱処理炉内において鋼材
    の熱処理をするに当っては、上記熱処理炉内の雰囲気ガ
    スのカーボンポテンシャルを調整する為に熱処理炉内に
    送り込まれるガスの量を、ガス量変更信号に基づいて調
    整するようにしたガス量調整手段を予め備えておいて、
    上記炉内の雰囲気ガスのカーボンポテンシャルを測定
    し、その測定値と予め定められたカーボンポテンシャル
    の基準値との差値に、制御ゲインを加味して得られるガ
    ス量変更信号を、上記ガス量調整手段に与えて雰囲気制
    御を行なう熱処理炉の雰囲気制御方法において、上記制
    御ゲインとしては、熱処理過程の後期で上記炉内の雰囲
    気ガスのCO2の濃度が逐次低下する過程においては、そ
    の低下するCO2の濃度に対応させて低下させた制御ゲイ
    ンを用いることを特徴とする熱処理炉の雰囲気制御方
    法。
JP61310711A 1986-12-26 1986-12-26 熱処理炉の雰囲気制御方法 Expired - Lifetime JPH075958B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2612604B2 (ja) * 1988-09-16 1997-05-21 川崎製鉄株式会社 炉内雰囲気ガスの露点制御方法
JPH02153017A (ja) * 1988-12-02 1990-06-12 Daido Steel Co Ltd 炉内雰囲気ガス組成制御方法
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