JPH0759262B2 - 玩具走行路用の玩具車両 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、縁側にガイド体を備えた玩具走行路上を自由
に走行可能な、車線に拘束されていない玩具車両であっ
て、車両シャーシによって支持された電気的な駆動モー
タが設けられており、しかも前記玩具車両が、走行時に
前輪の旋回によって、玩具走行路に設けられた前記ガイ
ド体に支持されるようになっている形式のものに関す
る。

このような玩具車両は、玩具走行路上を自由に走行可能
な、つまり車線に拘束されない玩具車両である。この玩
具車両は玩具走行路上で前輪の旋回によって車線変更、
つまり追越しを実施することができる。

このときに玩具車両が玩具走行路上に留まるようにする
ために、玩具走行路の両側には縁側のガイド体が設けら
れている。このガイド体は玩具走行路に沿って玩具車両
をガイドし、つまり玩具車両が玩具走行路から逸脱して
しまうことを阻止する。各玩具車両は運転時に前輪の旋
回位置に応じて、玩具走行路の内側に位置するガイド体
か、または外側に位置するガイド体でガイドされる。

このような玩具車両では、前輪を別個の軸区分によって
玩具車両の一体に形成されたシャーシに保持し、レバー
伝動装置を介して前記軸区分を一方または他方の方向に
旋回させることが知られている。レバー伝動装置の駆動
はしばしば車輪伝動装置を介して行われる。公知の玩具
車両では多数の構成部分が必要となることにより、大き
な製作手間がかかることは別としても、この公知の玩具
車両は複雑な構成に基づき、かじ取り機能が故障し易く
なっている。

本発明の課題は、冒頭で述べた形式の玩具車両を改良し
て、構成部分の手間を減少させ、かつより確実なかじ取
り機能を得ることのできるような玩具車両を提供するこ
とである。

この課題を解決するために本発明の構成では、車両シャ
ーシが横方向で分割されて、前方のシャーシ部分と後方
のシャーシ部分とを形成しており、両シャーシ部分が、
小さな遊びを持ってジョイントピンによって互いに結合
されていて、しかも両シャーシ部分が、互いに相対的に
回動自在、つまり前記ジョイントピンに対して平行な軸
線を中心にして回動自在で、かつ互いに相対的に傾動自
在であり、つまり前記ジョイントピンの遊びに基づき前
方のシャーシ部分の平面が、後方のシャーシ部分の平面
に対して、前車軸または後車軸に対して平行に延びる仮
想軸線を中心にして相対的に傾動可能であり、後方にシ
ャーシ部分が駆動モータを、前方のシャーシ部分が、両
前輪を互いに結合するための共通の結合部材をそれぞれ
自由旋回可能に支持しており、該結合部材にプレート状
の突出部が設けられていて、該突出部が後方のシャーシ
に被さっており、走行中に前記結合部材の旋回時に、一
方または他方の旋回終端位置が達成されるまで、前記突
出部に設けられた接触区分が、両方向に回転可能なモー
タ車と摩擦接続的に接触し、停止状態では前記突出部と
前記モータ車との摩擦接続が解除されるようにした。

本発明の有利な構成では、前記結合部材が、両前輪の間
の真ん中に前記突出部を有していて、さらに軸方向で該
突出部とは反対の側に、前記結合部材のための旋回軸を
収容するための、前方に突出した突設部を有している。
本発明のさらに別の有利な構成では、前記結合部材と前
記突出部と前記突設部とが、共通の成形体、たとえば射
出成形体によって形成されている。こうして、少数の構
成部分から形成された、玩具車両用のかじ取り装置が得
られる。このかじ取り装置は走行時のモータの各回転方
向に応じて一方または他方の側への前輪の旋回を自動的
に実施し、それに対して停止状態では前輪の旋回は中断
する。両シャーシ部分の傾動可能な結合により、走行時
の突出部とモータ車との所要の摩擦接続が得られる。後
方のシャーシ部分で駆動モータによって加えられる推進
力の影響を受けて、前方のシャーシ部分はジョイントの
範囲で前方かつ下方に向かって傾動する。この場合、前
記突出部はモータ車に押圧される。それに対して玩具車
両の停止時では、推進力が存在しないことに基づき、前
方のシャーシ部分に設けられた突出部は上方に向かって
戻り、突出部とモータ車との作用結合は解除される。さ
らに、突設部が配置され、かつ前輪の前記結合部材の前
方に旋回軸が形成されることに基づき、玩具車両の走行
時に常時トルクが前記結合部材に加えられるようにな
り、このトルクは玩具車両の長手方向において前記結合
部材と前輪とを位置調整する目的で、戻し力として作用
する。

当然ながら、走行時に前記結合部材で有効となる旋回力
は前記戻し力よりも大きく形成される。したがって、本
発明による玩具車両の構成では、駆動モータの簡単な転
極と回転方向変化とによって、前輪を備えた前記結合部
材の旋回が行われ、これによりたとえば車線変更時に一
方または他方のガイド体における玩具車両の支持が生ぜ
しめられるようになる。

前輪が旋回させられた状態において、走行運動時間全体
にわたってモータ車の負荷軽減を得るために、本発明に
よる玩具車両のさらに別の構成では、前記突出部に設け
られた、前記モータ車に摩擦接続的に接触する接触区分
が、両側で相欠き状の凹部または溝によって制限されて
おり、前記結合部材の一方および他方の旋回終端位置
で、前記凹部または前記溝が前記モータ車の下方に間隔
をおいて位置する。これによって、前方のシャーシ部分
が前方に向かって傾動された状態で前輪の前記結合部材
は旋回終端位置に留まるけれども、モータ車は前記結合
部材の旋回終端位置において障害なくかつ力損失なく、
たとえば走行運動の目的で回転することができる。

以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。

第１図は、玩具車両のシャーシの平面図を示しており、 第２図は、第１図の断面図を示しており、 第３図は、玩具車両の一部を下から見た図を示してお
り、 第４図は、第１図のIV−IV線に沿った玩具車両の部分断
面図を停止状態で示しており、 第５図は、玩具車両の一部を走行位置で断面して示して
おり、 第６図は、第１図のVI−VI線に沿った部分断面図を示し
ており、 第７図は、第３図のVII−VII線に沿った部分断面図を示
している。

第１図には、符号１で玩具車両のシャーシが示されてい
る。このシャーシは後方のシャーシ部分２と、前方のシ
ャーシ部分３とによって形成されている。両シャーシ部
分2,3は第２図から認められるように、ジョイントピン
４によって回動自在に、つまりジョイントピン４に対し
て平行な軸線を中心にして回動自在に互いに結合されて
いる。ジョイントピン４はこの実施例では、シャーシ部
分２に設けられた切欠き５内に僅かな遊びを持って案内
されている。これによって、シャーシ部分３はシャーシ
部分２に対して僅かではあるが傾動可能でもある。シャ
ーシ部分２は電気式の駆動モータ６を支持している。こ
の駆動モータはケージ型逆転伝動装置７を介してクラウ
ンギヤ8,9と噛み合っている。このクラウンギヤは後輪1
1のための車軸10に互いに間隔をおいて固く取り付けら
れている。駆動モータ６の軸12が回転すると、玩具車両
の前進走行運動を実施することができる。

軸12には、さらに摩擦車13が固く装着されている。この
摩擦車は突出部14に沿って回転する。この突出部14は前
輪16を互いに結合するための結合部材15と固く結合され
いて、有利には結合部材15と一体に構成されている。こ
れにより、突出部14の旋回時には、矢印17の方向で結合
部材15の旋回運動が行われる。結合部材15は旋回軸とし
て働くねじ18を介してシャーシ部分３に枢着結合されて
いる。ねじ18は突設部19に設けられた孔に貫通係合して
いる。この突設部は結合部材15から前方に向かって突設
されており、これにより、玩具車両の走行時には自動的
に直進方向のための位置調整分力が結合部材15に加えら
れえる。

停止位置、つまり駆動モータ６の回転していない状態で
は、結合部材15がたとえば第１図に示した位置を取る。
この位置では、突出部14の重量の影響を受けて、後方に
向かって傾動運動が行われ、第４図に示したように、突
出部14と摩擦車13との摩擦結合は遮断されている。駆動
モータ６が電源（図示しない）に接続されて、玩具車両
が始動すると、推進力の影響を受けて前方に向かった傾
動トルクがシャーシ部分３に加えられる。この傾動トル
クに基づく傾動によって突出部14は中心の接触区分14′
の範囲で摩擦車13と摩擦接続的に結合される（第３図、
第５図）。駆動モータ６の回転方向に応じて、突出部14
は左側または右側に旋回させられる。このときに、結合
部材15と前輪16は一緒に旋回させられる。所定の終端位
置（第３図）に達すると、摩擦車13はそれぞれ凹部20の
上方に位置し（第７図）、これによって突出部14と摩擦
車13との摩擦接続は遮断される。突出部14のこの位置に
おいて、摩擦車13はモータ損失なく摩擦なしに引き続き
回転することができる。走行運動の影響を受けて突出部
14が少しだけ戻されることは、突出部14と摩擦車13との
その都度新たな結合によって補償される。

走行運動が終了すると、シャーシ部分３は推進力の不在
に基づき、突出部14によって第４図に示した位置に自動
的に戻される。符号21で、玩具車両のためのガイド体が
示されている。このガイド体は、側方で走行軌道（図示
しない）に結合されたガイド体に支持可能である。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】縁側にガイド体を備えた玩具走行路上を自
   由に走行可能な、車線に拘束されていない玩具車両であ
   って、車両シャーシによって支持された電気的な駆動モ
   ータが設けられており、しかも前記玩具車両が、走行時
   に前輪の旋回によって、玩具走行路に設けられた前記ガ
   イド体に支持されるようになっている形式のものにおい
   て、車両シャーシが横方向で分割されて、前方のシャー
   シ部分（３）と後方のシャーシ部分（２）とを形成して
   おり、両シャーシ部分（3,2）が、小さな遊びを持って
   ジョイントピン（４）によって互いに結合されていて、
   しかも両シャーシ部分（3,2）が、互いに相対的に回動
   自在、つまり前記ジョイントピン（４）に対して平行な
   軸線を中心にして回動自在で、かつ互いに相対的に傾動
   自在であり、つまり前記ジョイントピン（４）の遊びに
   基づき前方のシャーシ部分（３）の平面が、後方のシャ
   ーシ部分（２）の平面に対して、前車軸または後車軸に
   対して平行に延びる仮想軸線を中心にして相対的に傾動
   可能であり、後方のシャーシ部分（２）が駆動モータ
   （６）を、前方のシャーシ部分（３）が、両前輪（16）
   を互いに結合するための共通の結合部材（15）をそれぞ
   れ自由旋回可能に支持しており、該結合部材（15）にプ
   レート状の突出部（14）が設けられていて、該突出部
   （14）が後方のシャーシ（２）に被さっており、走行中
   に前記結合部材（15）の旋回時に、一方または他方の旋
   回終端位置が達成されるまで、前記突出部（14）に設け
   られた接触区分（14′）が、両方向に回転可能なモータ
   車（13）と摩擦接続的に接触し、停止状態では前記突出
   部（14）と前記モータ車（13）との摩擦接続が解除され
   るようになっていることを特徴とする、玩具走行路用の
   玩具車両。
2. 【請求項２】前記結合部材（15）が、両前輪（16）の間
   の真ん中に前記突出部（14）有していて、さらに軸方向
   で該突出部（14）とは反対の側に、前記結合部材のため
   の旋回軸（18）を収容するための、前方に突出した突設
   部（19）を有している、請求項１記載の玩具走行路用の
   玩具車両。
3. 【請求項３】前記結合部材（15）と前記突出部（14）と
   前記突設部（19）とが、共通の成形体によって形成され
   ている、請求項２記載の玩具走行路用の玩具車両。
4. 【請求項４】前記突出部（14）に設けられた、前記モー
   タ車（13）に摩擦接続的に接触する接触区分（14′）
   が、両側で相欠き状の凹部（20）または溝によって制限
   されており、前記結合部材（15）の一方および他方の旋
   回終端位置で、前記凹部（20）または前記溝が前記モー
   タ車（13）の下方に間隔をおいて位置している、請求項
   １から３までのいずれか１項記載の玩具走行路用の玩具
   車両。