JPH075907B2

JPH075907B2 - 浴室用洗浄剤組成物

Info

Publication number: JPH075907B2
Application number: JP8047787A
Authority: JP
Inventors: 正一戸田; 成田村
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1987-04-01
Filing date: 1987-04-01
Publication date: 1995-01-25
Anticipated expiration: 2010-01-25
Also published as: JPS63245499A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は浴室用洗浄剤組成物に関し、更に詳しくは汚れ
落ちに優れ、しかも被洗浄面にヌルツキ感を残さない浴
室用洗浄剤組成物に関する。

〔従来の技術〕

従来、浴室の汚れは一般的に、天井・壁等にはカビ汚
れ、洗面器には石鹸カス、浴槽には石鹸カスと人体皮脂
汚れ等々である。これらのうちカビ汚れは次亜塩素酸ナ
トリウムを主剤とする塩素系液体漂白剤により漂白除去
し、浴槽や洗面器の汚れは弱酸性の洗浄剤で洗浄するの
が一般的である。特に、この弱酸性の洗浄剤は洗面器に
付着した石鹸カス汚れの洗浄に効果的である。そして一
般にこのような弱酸性洗浄剤は、合成界面活性剤、酸性
物質および溶剤からなつている（特公昭55−9036号公
報、同58−26399号公報、特開昭60−51792号公報、同60
−51793号公報、同61−157593号公報）。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら浴槽の内部表面に付着した汚れはこれらの
弱酸性洗浄剤を散布して、軽くスポンジで擦りシヤワー
で洗い流すだけではやや落ちにくく、若干ヌルツキ感が
残る傾向がある。その為に、このような浴槽の洗浄には
研磨剤入りの洗浄剤（例えば液体クレンザー）が使用さ
れている。しかしながら、この研磨剤入りの洗浄剤（例
えば液体クレンザー）は特にプラスチツク製の浴槽に対
して傷を付ける恐れがある。更に、その傷に汚れが浸透
して、逆に汚れが付き易くなる傾向がある。そのように
内部に浸透した汚れは一層落としにくくなり、ひいては
浴槽の材質の劣化原因となる。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らはかかる弱酸性の洗浄剤の改良を種々検討を
積み重ねた結果、図らずも石鹸を添加することにより被
洗浄面のヌルツキ感が無くなり、サツパリ感が付与され
ることを見出した。

すなわち、本発明は次の成分（ａ）〜（ｂ）、（ａ）合成界面活性剤 0.1〜10重量％（ｂ）ヒドロキシ多価カルボン酸又はその水溶性塩 0.1
〜20重量％（ｃ）石けん 0.01〜２重量％（ｄ）ポリオキシプロピレン（プロピレンオキサイド付
加モル数３〜10）モノ低級アルキルエーテル 0.1〜20重
量％を含有することを特徴とする弱酸性浴室用洗浄剤組成物
を提供するものである。

本発明に用いる合成界面活性剤（ａ）としては陰イオン
性界面活性剤、非イオン性界面活性剤が好ましいが必要
に応じて、両性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤も使
用可能である。

陰イオン性界面活性剤としては通常のスルホネート系陰
イオン性界面活性剤、サルフエート系陰イオン性界面活
性剤が使用される。スルホネート系陰イオン性界面活性
剤としては、直鎖又は分岐鎖アルキル（C₈〜C₂₂）ベン
ゼンスルホン酸塩、長鎖アルキル（C₈〜C₂₂）スルホン
酸塩、長鎖オレフイン（C₈〜C₂₂）スルホン酸塩等があ
る。またサルフエート系陰イオン性界面活性剤としては
長鎖モノアルキル（C₈〜C₂₂）硫酸エステル塩、ポリオ
キシエチレン（１〜６モル）長鎖アルキル（C₈〜C₂₂）
エーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレン（１〜６
モル）アルキル（C₈〜C₁₈）フエニルエーテル硫酸エス
テル塩等がある。これら陰イオン性界面活性剤の対イオ
ンとしての陽イオンは、ナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属イオン、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン
イオン等である。加水分解に対する抵抗が強い等の点か
ら、本発明の陰イオン性界面活性剤としてはスルホネー
ト系界面活性剤が好ましい。さらに洗浄力等の点から直
鎖又は分枝鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩が好まし
い。

非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン
（６〜35モル）長鎖アルキル（第１級又は第２級C₈〜C
₂₂）エーテル、ポリオキシエチレン（６〜35モル）アル
キル（C₈〜C₁₈）フエニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブロツクコポリマー等が使用さ
れる。洗浄力等の点から、ポリオキシエチレン（６〜35
モル）長鎖アルキル（第１級又は第２級C₈〜C₂₂）エー
テル、ポリオキシエチレン（６〜35モル）アルキル（C₈
〜C₁₈）フエニルエーテルが好ましい。

ヒドロキシ多価カルボン酸又はその水溶性塩（ｂ）とし
ては、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸又はこれらの水溶性
塩が好ましい。

本発明に用いる石けん（ｃ）は、炭素数８〜22の高級脂
肪酸塩であり、例えばラウリン酸、パルミチン酸、オレ
イン酸、ステアリン酸、ヤシ酸（ヤシ油加水分解脂肪
酸）、牛脂酸（牛脂加水分解脂肪酸）等のアルキル金属
塩若しくはアルカノールアミン塩が挙げられる。この中
で、特にラウリン酸、ヤシ酸のアルキル金属塩若しくは
アルカノールアミン塩が好ましい。

ポリオキシプロピレン（プロピレンオキサイド付加モル
数３〜10）モノ低級アルキルエーテル（ｄ）としては、
ポリプロピレングリコールの炭素数１〜４のモノアルキ
ルエーテルを使用することができるが、洗浄力、匂いの
点から特にポリオキシプロピレン（プロピレンオキサイ
ド付加モル数３ないし10）モノメチルエーテルが好まし
い。

本発明の成分（ａ）〜（ｄ）の配合量は、（ａ）合成界
面活性剤が0.1〜10重量％、好ましくは１〜７重量％；
（ｂ）酸性物質又はその水溶性塩が0.1〜20重量％、好
ましくは１〜10重量％；（ｃ）石けんが0.01〜２重量
％、好ましくは0.1〜１重量％；（ｄ）水溶性溶剤が0.1
〜20重量％、好ましくは１〜10重量％である。

また本発明洗浄剤組成物のpHは洗浄力、ホーロー損傷性
等との関係から3.0〜6.0、更に4.0〜6.0、特に4.5〜6.0
が好ましい。本発明組成物においては、更に必要に応じ
て香料、染料、顔料、防腐剤、殺菌剤等々の添加剤を適
量任意に添加することが出来る。

〔発明の効果〕

本発明の浴室用洗浄剤組成物は、浴槽、洗面器等の浴室
特有の汚れに対し強い洗浄力を示し、かつ浴槽等を損傷
することなく、被洗浄面にヌルツキ感を残さない優れた
ものである。

〔実施例〕

次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。

実施例１表１に示す組成の浴室用洗浄剤組成物を製造し、これを
用いて浴室の汚れを洗浄したときのヌルツキ感について
評価した。

＜方法＞ 200の浴槽の内面にポリプロピレンのプレート（10cm
×15cm）５枚を丁度水面に位置するように装着した。
夜、給湯式バランス釜でお湯を入れ、４人家族で入浴し
た。翌日はその前日のお湯が残つている浴槽に給湯式バ
ランス釜からお湯を補給し、更に適温になる迄お湯を沸
かし同家族が入浴した。ポリプロピレンプレートは翌日
の夜までそのまま放置し汚れの試料とした。表１の洗浄
液に、このポリプロピレンプレートを５秒間浸漬した
後、軽くスポンジで拭き、シヤワーで水洗した。その後
ポリプロピレンプレート表面を指で触り、ヌルツキ感を
官能評価した。その結果を表１に示す。

ヌルツキ感評価基準 ○:5枚のポリプロピレンプレート全てヌルツキが感じら
れない。

△:1枚以上のポリプロピレンプレートでヌルツキが感じ
られる。或いは５枚ともわずかにヌルツキが感じられ
る。

×:5枚のポリプロピレンプレート全てヌルツキが感じら
れる。

実施例２表２に示す組成の浴室用洗浄剤組成物を製造し、これを
用いて洗浄力、材質損傷性、ヌルツキ感について評価し
た。

＜方法＞洗浄力の評価こすつた程度では落ちない風呂汚れが付着している鋳鉄
ホーロー浴槽（釉薬としてジルコン系のものを使用）を
洗剤をふくませたスポンジで軽くこすり洗いをして、そ
の時の汚れの落ち易かつたものを○印、汚れ落ちがほと
んど認められなかつたものを×印として肉眼判定した。

材質損傷性の評価材質損傷性は洗浄力試験後鋳鉄ホーロー浴槽表面の光沢
状態を同様に肉眼判定し、全く変化を認めなかつたもの
に○印、光沢が失なわれ表面浸触が認められたものに×
印とした。

ヌルツキ感の評価ヌルツキ感は材質損傷性を肉眼判定後、表面を指で触り
そのヌルツキ感を官能評価した。ヌルツキが感じられな
かつたものに○印、ヌルツキが感じられたものに×印と
した。

＜結果＞結果を表２に示す。表２より、成分（ａ）〜（ｄ）のす
べてを含有し、かつ弱酸性（pHが３〜６）である本発明
の場合にのみ、洗浄力、材質損傷性、ヌルツキ感のすべ
てを満足させることができることがわかる。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】次の成分（ａ）〜（ｄ）、（ａ）合成界面活性剤 0.1〜10重量％（ｂ）ヒドロキシ多価カルボン酸又はその水溶性塩 0.1
〜20重量％（ｃ）石けん 0.01〜２重量％（ｄ）ポリオキシプロピレン（プロピレンオキサイド付
加モル数３〜10）モノ低級アルキルエーテル 0.1〜20重
量％を含有することを特徴とする弱酸性浴室用洗浄剤組成
物。
【請求項２】合成界面活性剤が炭素数８〜22の直鎖若し
くは分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金
属塩若しくはアルカノールアミン塩、炭素数８〜22の直
鎖若しくは分岐鎖のアルキル基を持つポリオキシエチレ
ン（エチレンオキサイド付加モル数６〜35）アルキルエ
ーテル及び炭素数６〜18の直鎖若しくは分岐鎖のアルキ
ル基を持つポリオキシエチレン（エチレンオキサイド付
加モル数６〜35）アルキルフエニルエーテルからなる群
より選ばれた１種又は２種以上のものである特許請求の
範囲第１項記載の浴室用洗浄剤組成物。
【請求項３】ヒドロキシ多価カルボン酸又はその水溶性
塩がクエン酸、リンゴ酸、酒石酸又はそれらの水溶性塩
である特許請求の範囲第１項記載の浴室用洗浄剤組成
物。
【請求項４】石けんがラウリン酸若しくはヤシ酸（ヤシ
油加水分解脂肪酸）のアルキル金属塩若しくはアルカノ
ールアミン塩である特許請求の範囲第１項記載の浴室用
洗浄剤組成物。