JPH075890B2 - コークスパッフィングを抑制するための石油コークスの処理法 - Google Patents

コークスパッフィングを抑制するための石油コークスの処理法

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JPH075890B2
JPH075890B2 JP1191243A JP19124389A JPH075890B2 JP H075890 B2 JPH075890 B2 JP H075890B2 JP 1191243 A JP1191243 A JP 1191243A JP 19124389 A JP19124389 A JP 19124389A JP H075890 B2 JPH075890 B2 JP H075890B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カーボン及び黒鉛の物質、及び電気炉用の電
極に用いられるものに関するもの、特に高濃度の硫黄を
含む石油コークスにより高品質の電気炉用の電極を製造
する方法に関する。
さらに、本発明はコークスを混合物に配合する前にパッ
フ(puff)乃至パッフィング防止のための抑制剤を混合
してから焼石油コークスを処理する方法に関するもので
ある。そして本発明の重要な態様として炭素質の充填剤
あるいは炭素質の粒子の集合体が挙げられる。そのそれ
ぞれの炭素質の粒子は、多量の炭素質の粒子に抑制剤乃
至防止剤(Inhibiting agent)を混入するか、高濃度の
硫黄を含むか焼石油コークスからなっている。
ここで、抑制剤は、黒鉛又はカーボンが使用され、それ
らが製造される際に品質が低下したりすることに対して
防止するのに役立っている。
カーボンおよび黒鉛からなる電気炉用の電極の一般な製
造では、か焼石油コークスが使われる。このか焼石油コ
ークスには、例えば約1200℃以上の温度に加熱してか焼
されたものがある。そして、か焼石油コークスは、充填
剤あるいは集合体の物質状になっており、またピッチの
ような炭素質のバインダー(binder)が入った充填剤ま
たは集合体が混合物になっている。その混合物は、成型
法または押出し法のいずれかにより電極の形状の形成さ
れ、その後、バインダーが十分に炭化する高温(例え
ば、約800℃)で焼付けられる。
なお、この場合に、黒鉛化した電極が必要なら、電極の
焼付けは、少くとも約2800℃の温度で行なわれる。
石油コークスの粒子は約1500℃以上に加熱されると構造
上の割れ目(split)を生ずる傾向があり、硫黄が重量
換算で約0.3%以上含まれている場合、その傾向は強く
なる。そのようなコークスから作られた電極は、密度と
強度が低下する。しかも、高温に加熱されると、時々割
れ目(split)が縦に長くなる。
前述したように、黒鉛電極は、製造過程で、通常少くと
も2800℃に加熱される。一方、黒鉛化されないカーボン
(炭素)電極は、その製造過程において、ケイ素又はリ
ン系の耐火剤の炉中で約2000゜〜2500℃の温度に達する
にすぎない。
パッフィング(Puffing)が生ずるのは、コークス粒子
内で硫黄が炭素との結合から離れることに関係する。も
し気体状のものも含む硫黄が、コークス粒子あるいは電
極から大部分すぐに脱離することができないと、代りに
コークスの粒子あるいは電極内の内部圧力を創り出して
しまい、粒子の体積を増加させ、電極に割れ目(spli
t)を引き起すことになる。
このパッフィングの防止は、一般的に、電極が形成され
る前に、コークスとピッチの混合物に酸化鉄あるいは他
の金属化合物のような抑制剤(inhibitor)を添加する
ことである。コークスのパッフィングを減少させるに
は、約2重量%の酸化鉄が効果的であることが示されて
いる。ただし、パッフィングを生じる傾向が高いコーク
ス、あるいは低い温度で構造上のき裂(puff)を生じる
コークスでは、酸化鉄によりコントロールすることがで
きない。
従来、このような問題点を解決するための改善されたパ
ッフィング防止手段が種々の試みとして提案されてい
る。例えば、1957年11月26日にジェイ・ダブル・ガート
ランド(J.M.Gartland)に特許された米国特許第2,814,
076号である。それには、電気炉の電極のような、黒鉛
物質の優れた製造方法が開示されており、周期表の第1
族のアルカリ金属の化合物、通常は炭酸ナトリウムがパ
ッフィング抑制剤に採用されている。
この炭酸ナトリウムは、焼成した後の製品を含浸するこ
とにより添加される。この焼成(Baking)した製品は炭
酸ナトリウムの溶液を塗布した後、焼付けした場合、ま
たはコークスとピッチの混合物へ直接にパッフィングの
ため抑制剤を加えた物を焼付けしたものである。なお、
焼付した製品に添加するよりも、コークスとピッチの混
合物へ直接に炭酸ナトリウムを添加することの方が便利
である。しかしこの方法では、最後の電極として、劣っ
た品質、例えば、低い密度および低い強度のものが作り
出される。
パッフィング抑制剤を直接コークスとピッチの混合物を
添加したときに生ずる他の問題は、炭酸ナトリウムがコ
ークスとピッチの混合物中に入れられている酸性の押出
し用の補助剤と反応してしまうことである。そして、不
幸にして、この反応が引起されると、電極の構造は劣化
する。
カーボン及び黒鉛の電極の製造において生ずるコークス
のパッフィングを解決する別の方法が開示された特許が
ある。1970年4月14日にL.H.Juel等に特許された米国特
許第3,506,745号である。この方法では、高濃度の硫黄
を含む石油コークスの粒子は、炭素質の混合物に配合す
る前に先立って、パッフィングのための抑制剤と接触さ
せる処理がなされている。そして、その後その石油コー
クスの粒子は、実質的に酸素が存在しない雰囲気で約14
00℃以上の温度に加熱する。またその約1400℃以上の温
度において、抑制剤が存在しないと、多分2000℃以上の
温度でパッフィングが開始する。
パッフィング抑制剤は、細い粒状のダストを粒子状の石
油コークス表面に付着させる。また抑制剤を含む水溶液
のスラリーが調整され、コークスの粒子がパッフィング
の生ずる温度に加熱される前に、コークスの粒子の表面
のそのスラリーが吹き付けられる。それからコークスの
粒子は、周囲の温度近くまで冷却され、ピッチバインダ
ーと混合されて通常の炭素質の混合物となる。
抑制剤は硫黄と結合しているが、コークスがパッフィン
グ温度以上に加熱されると、硫黄は気体となる。しか
し、この方法に伴う問題は、コークスの粒子を通常のか
焼プロセスで加熱するよりも著しく高い温度に加熱する
プロセスが必要なることである。したがって、この処理
では通常のか焼条件と異なる条件のプロセスで行なわな
ければならず、よりエネルギーが必要となり、しかも設
備も高価となる。
発明の要旨 本発明は、コークスは炭素質ミックス中に導入する前に
パッフィング(puffing)抑制剤で高イオン石油コーク
スを処理するための改良された方法に関する。最広義の
意味において、改良された方法では、アルカリ又はアル
カリ土類金属化合物が炭素と反応しはじめる温度以上で
あるが但しコークス粒子がその化合物の非存在下でパッ
フィングしはじめる温度以下の高温下において高イオウ
石油コークスの粒子をナトリウム、カリウム、カルシウ
ム及びマグネシウムからなる群より選択されるアルカリ
又はアルカリ土類金属含有化合物と接触させ;反応を進
行させかつ反応生成物を粒子に浸透させしかもアルカリ
又はアルカリ土類金属含有沈着物を粒子塊の全体にわた
って形成させるために十分な時間にわたり高温下でコー
クス粒子を維持し;しかる後こうして処理されたコーク
ス粒子を冷却する。
本発明の方法は、約1200〜1400℃の高温下で行われるこ
とが好ましい。しかしながら、750℃程度の低い温度で
あってもパッフィング抑制剤及びコークス粒子間で必要
な反応を促進させる上では十分であり、適用可能である
ことが判明した。
本発明の方法で用いられるパッフィング抑制剤はアルカ
リ又はアルカリ土類金属の塩であって、炭酸ナトリウム
であることが好ましい。抑制剤は通常のか焼プロセス時
における加熱の前又は後において石油コークス粒子と混
合され、乾燥粒状粉末の形で又は粒子上にスプレーされ
うる抑制剤含有溶液としてコークス粒子と共に導入され
る。抑制剤は、コークス重量の約0.2%以上の量で用い
られる。
本発明の好ましい態様において、高イオウ石油コークス
粒子を処理するための改良された方法は、高硫黄石油コ
ークス粒子をバインダーの不存在下、ナトリウムとカリ
ウムから選ばれるアルカリ金属を含む化合物と、1200〜
1400℃の温度で反応させ、 前記コークス粒子と前記化合物を少くとも30秒間前記の
温度に維持し、及び こうして処理されたコークス粒子を冷却することを特徴
とする。
本発明のもう1つの面において、炭素質充填剤又は集合
体(aggregate)は、高イオウ含量を有しかつ粒子塊の
全体にわたり分布されたパッフィング抑制剤を有する石
油コークスの分離粒子を含むカーボン又はグラファイト
製品の製造に際して用いられる。パッフィング抑制剤は
ナトリウム、カリウム、カルシウム及びマグネシウムか
らなる群より選択されるアルカリ又はアルカリ土類金属
の水不溶性化合物であって、粒子中における平均金属量
は約0.15重量%以上である。
好ましい態様の記述 石油コークスは、従来技術において良く知られているよ
うに、重油残渣をコーキングさせることによって製造さ
れる。生コークス(raw petroleum coke)すなわち、か
焼されていない石油コークスは、通常、約6乃至14%の
揮発物含量を有する。揮発物は典型的には、約1200℃乃
至約1400℃の範囲の温度に、か焼器(calciner)中で生
コークスを加熱することによって除去される。時として
は、1500゜ほどの高いか焼温度も採用されうる。か焼後
のコークスの揮発物含量は通常、約1重量%未満であ
る。生コークスは通常か焼前には4″またはそれ以下の
粒子サイズに低減される。
本発明の目的には、出発コークス材料は、生コークス
か、または通常方法でか焼された石油コークスのいずれ
でもよい。いずれの場合にも、本発明が特に指向する石
油コークスは、通常、約0.7重量%よりも多い粒黄を通
常含む、いわゆる「高硫黄」(high sulfur)石油コー
クスである。これらの高硫黄石油コークスは通常、現時
点で技術上に知られているパッフィング抑制方法(puff
ing inhibition method)によっては適宜には制御し得
ない。これらのコークスのコストは低いが、炭素または
グラファイト物品の製造に対する使用は、制限される
か、または、修正された、さらに高価な技術を必要とす
るのかのいずれかである。
硫黄は、石油コークスが約1500℃よりも高い温度、多く
の場合、少くとも約1600℃で、通常のか焼温度よりも高
い温度に加熱された時、炭素との化学結合から遊離され
る。もし、この硫黄の遊離が抑制乃至防止されないか、
または硫黄がコークス構造内部に化学的に拘束されてい
ないならば、硫黄含有蒸気の急速な消失がコークス粒子
内に内部圧力を生じ、これが粒子を膨脹させ、時には粒
子を分裂させ、または、それからできた物品を分裂させ
たりする傾向がある。この現象がパッフィング(puffin
g)と呼ばれる。
成形された炭素またはグラファイト物品のパッフィング
は、石油コークス粒子を、アルカリまたはアルカリ土類
金属化合物、特にナトリウム塩またはカリウム塩、例え
ば炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムで、コークス粒子
を炭素系混合物に配合するに先立って、コークスがパッ
フし始める温度よりも十分低い温度で処理することによ
って、著しく低減されるかまたは除去することができ
る。「Effect of Sodium Carbonate upon Gasification
of Carbon and Production of Producer Gas」by D.A.
Fox et el.Industrial and Engineering Chemistry Vo
l.23,No.3.March 1931の文献から、アルカリ金属化合物
(例えば、炭酸ナトリウム)が効果的に高温反応炉中で
炭素で還元されてアルカリ金属蒸気と一酸化炭素を生ず
ることは知られている。本発明により驚くべきことに
は、もし、アルカリまたはアルカリ土類金属化合物が充
分に長い期間の間、例えば1分以上、石油コークス粒子
と接触放置されるならば、この還元反応が起こる温度以
上の温度例えば炭酸ナトリウムの場合には約750℃を保
ちながら、そのようにして製造されたアルカリまたはア
ルカリ土類金属がそれらの孔の中に正に入らないコーク
ス粒子の量を通じて浸透してアルカリまたはアルカリ土
類金属含有沈着物を生じるのが発見された。30秒の残留
時間が実験室的にパッフィングの抑制のために有効であ
ることが示された。生産規模での試み中に、反応温度で
の残留時間は1分を超えて維持された。
通常の方法での抑制剤として用いられる時、コークスピ
ッチ混合物に加える炭酸ナトリウムが、生成物に、通常
のパッフィング抑制剤、即ち、酸化鉄で作られた同じ生
成物に比べ低密度と低強度とを持たさせることが、ある
期間知られていた。本発明によるパッフィング抑制剤と
して用いられる時、炭酸ナトリウムが製品における密度
と強度のいずれにおける損失をも生ぜず、パッフィング
抑制剤として酸化鉄を用いて作られる製品に等しい製品
を生ずることを発見した。
抑制剤がコークス粒子内部に沈着されるので、炭素系混
合物の加工の間ピッチと接触もせず、いかなる押出助
剤、例えば脂肪酸とも干渉しない。
アルカリまたはアルカリ土類金属化合物を反応を行うた
めに必要とされる温度にコークス粒子を加熱する前後に
石油コークス粒子と接触して放置しうるが、コークス粒
子が約1200乃至約1400℃間のか焼温度に加熱された後
に、乾燥した粒状粉末の形にあるコークス粒子に抑制剤
化合物を加えるのは高度に利点がある。実施において
は、乾燥した粒状粉末の抑制剤化合物がか焼器の排出端
末でか焼コークス粒子に加えられる。乾燥粉末の形の原
料コークスに抑制剤化合物を加えたり、コークスにか焼
前に抑制剤を含む溶液またはスラリーを散布することも
可能である。
アルカリまたはアルカリ土類金属、即ち、炭酸ナトリウ
ムが約0.2重量%を超える量で石油コークス粒子と混合
される。好ましくは、コークスに対し約0.5乃至約2.5重
量%の量で抑制剤が使用される。
図面の第1乃至3図において、本願の改良された方法を
行うために修正された典型的な回転式か焼装置が示され
る。前述のようにか焼装置には、入口末端部12と出口末
端部14とを持つ細長い円筒形の回転式か焼キルン10が含
まれる。か焼キルン10の入口末端部12は、か焼器内部か
らの煙道ガスを逃がすための垂直なスタック(stack)
または煙突18を有する定常コークス入口室16内部に装架
回転する。か焼キルン10の出口末端部14は同様に室20の
下に垂直に配置された通常のシリンダーボックス22を含
む定常コークス排出室20内に装架回転される。
生コークス粒子24は水平式コンベアー26経由か焼装置に
供給されてコークスシュート28を下がって回転式か焼キ
ルン10の入口末端部12に装入される。図面に示すよう
に、キルン10はその入口末端部12からその出口末端部14
への縦軸に沿った小角度で傾いている。このようにし
て、コークス粒子24がキルン10へ入るに従い、コークス
粒子は重力にうながされ、キルンが回転するにつれてキ
ルン10の長さに沿って緩やかに動き、出口端部14に達し
て、そこから室20に向って排出される 燃料、例えば天然ガスをキルンの高温端部で燃焼させ、
燃焼ガスはコークス粒子24の流れに対して向流でキルン
10を通って通過する。高温の燃焼ガスはコークス粒子24
を加熱し、その中に含まれた揮発分を蒸発させて燃焼さ
せる。
高温のか焼コークス粒子24は室20からクリンカーボック
ス(clinker box)22内へ落下し、耐火ブロック30(図
2)上に流れる。ブロック30は冷却装置36の固定ヘッド
34中に設けられた方形の出口開口32の底部に位置する。
細長い、円筒状回転冷却装置36は排出室20の直下に位置
する。冷却装置36は入口端部38を有し、これはクリンカ
ーボックス22の固定ヘッド34の回りに回転装架される。
冷却装置36の出口末端部40は定常的コークス搬入室42内
部に回転装架される。
細長い円筒状冷却装置36はその入口末端部38から出口端
部40に向って小角で下向きに傾いている。第2図に示さ
れるように、高温のか焼コークス粒子24はクリンカーボ
ックス22の底部で本体内で耐火物ブロック30の後ろに集
まり、逆には、ブロック30の端部を越えてこぼれ回転冷
却装置36の入口端部38内に落ちる。コークス粒子は次に
重力と冷却装置の回転にうながされて、冷却装置36の長
さを緩やかに下降して、出口端部40に達し、そこから粒
子はコークス供給室42内に入り集合する。
一部のか焼器では例えばクーラー(冷却装置)36のスチ
ールシェルによる間接的冷却を利用しているが、大部分
のか焼器は熱か焼化コークスに水をスプレーすることに
よって直接それを冷却している。この直接スプレー法で
は、それらがクリンカーボックス22を通過した後直ちに
熱コークス粒子の温度を下げる。典型的には、この目的
を遂げるため、一連のノズルがクリンカーボックス22の
出口32の真下に設置される。
第2図で示されているように、慣用的か焼装置はクーラ
ー36の入口端38の内側に熱ゾーン(高温帯域)44を設け
ることによって本発明の方法を行うように修正されう
る。熱ゾーンは、クリンカーボックス出口32より下方の
既定距離に円形耐火リング46を置きかつ冷却水スプレー
ノズル56を耐火リング46の下方に移動させることによっ
て本発明に従い形成される。示されているように、リン
グ46はクーラー36の内部円筒状側壁の隣りに設けられた
耐火ライニング45に対して設置されている。耐火保持リ
ング46は熱ゾーン44内のコークス層の深さを増加させ、
それによってコークス滞留時間を増加させる。コークス
粒子24の温度は、それらが熱ゾーン44に入ると処理反応
によってやや低下するが、それでも約1100℃を保ってい
る。
炭酸ナトリウムの乾燥粒状粉末48は、漏斗50から熱ゾー
ン44内に供給される。漏斗50は細長い管状のくだ52を有
しているが、これはクリンカーボックス22の側壁34を通
過して伸びており、熱ゾーン44の底部にある熱か焼化コ
ークス粒子24の層の上にその粉末を沈積させる。第3図
で最も良く示されているように、粉末は回転クーラー36
の内部で生じるタンブリング作用によってコークス粒子
24とミックスされる。粉末炭酸ナトリウムは熱コークス
粒子24との接触時に溶融して、下記吸熱反応に従いコー
クスと反応する: Na2CO3(l)+2C(s)=2Na(g)+3CO(g) ΔH=213Kcal/mol……1330℃において (l)、(s)及び(g)とは反応物質の物理的状態、
即ち各々液体、固体及び気体に関する。上記反応により
生じる元素状ナトリウムはコークス粒子に浸透し、コー
クス粒子団の全体にわたって分布せしめられて、イオウ
及びナトリウム含有修正コークスを生じる。
熱ゾーン44において十分な時間にわたる炭酸ナトリウム
粉末との処理後、熱か焼化コークス粒子24は最終的に耐
火リング46を越えてクーラー36の冷却セクション53中に
流動していく。
クーラー36のこの修正されたバージョンにおいて、その
外端部における一連のノズル56に冷却水を運搬するパイ
プ54はクリンカーボックス22の側壁34の下部に通常の方
法で設置されるが、但しこの場合においてパイプ54は熱
ゾーン44を完全に通過して冷却セクション53まで伸びる
ように長く設定される。こうして水は熱コークス粒子が
熱ゾーン44を通過すると直接その上にノズル56からスプ
レーされ、粒子を冷却してかつそれらの温度を有意に低
下させる。
次いで、冷却され処理されたか焼コークス粒子は室42か
ら移動コンベア上にのせられるが、これはコークス粒子
を貯蔵領域に輸送する。クーラー中で冷却水から生じる
蒸気はファン62によって一部の空気と共にクーラーから
排気され、大気中に送り出される。蒸気/空気混合物
は、空気汚染を防止するために粉コークスが捕捉される
集塵機60を通過する。
第4図及び第5図は、本発明に従い石油コークスを処理
する上で特に使用するため特に組立てられたか焼装置に
ついて示している。このか焼装置には、別の反応器68を
含む滞留室が設置されている。この反応器はか焼器の下
方でかつクーラーの上方に位置しており、長滞留時間と
なるように設計することができる。か焼化コークス粒子
は放出室20から反応器68に供給され、そこでそれらは入
口70から同時に供給される例えば炭酸ナトリウムのよう
なアルカリ又はアルカリ土類金属化合物の乾燥粒状粉末
で処理される。処理後、熱コークス粒子は反応器68の出
口72から出て、回転クーラー36の入口端38に入る。
本発明の方法が、慣用的なか焼装置を用いて既存の設備
によるか又は本発明における別個の反応器を装備したか
焼装置を用いて新しい設備によるかのいずれかで実施さ
れうることは、前記からわかるであろう。
抑制剤、例えば、炭酸ナトリウムをか焼キルンの排出端
に配置された別個の反応容器においてか焼石油コークス
粒子に加えることによって得られる重要な利点は、ガス
がこの容器を通して流れず、従って抑制剤が運び去られ
且つ大気に放出される機会が事実上ないことである。
多数の実験室実験を実施して、異なる硫黄含量を有する
4種の異なる石油コークスの場合にパッフィングの有効
な抑制に本法で必要とされる炭酸ナトリウムの量および
最小滞留時間も測定した。これらの実験においては、か
焼コークス粒子1kgを開口形グラファイト容器に入れ、
約1200℃に予熱されたマッフル炉に挿入した。コークス
温度(コークス中で熱電対によって測定)が1200℃に達
した時に、炉ドアを開き、長いグラファイト工具を使用
して所定量の炭酸ナトリウム、例えば、0.4%、0.8%、
1.2%、1.6%などをコークス表面上に落とした。次い
で、コークス試料を短時間レーキングした。所定時点に
おいて、グラファイト容器を炉から引き出し、コークス
は、水をコークス上に噴霧し、同時にレーキングするこ
とによって急冷した。コークス温度は300℃〜500℃に下
げるのに必要とされる時間は、約30秒〜約90秒であっ
た。
報告された実験反応時間は、抑制剤をコークス上に落と
す瞬間から、水急冷を開始した瞬間まで計数した。急冷
されたコークスを更に他の水噴霧なしに室温に冷却させ
た。次いで、冷却されたコークス試料をパッフィング、
即ち、約1600℃〜約2200℃に加熱する時に硫黄含有コー
クス中で生ずる不可逆膨張に関して試験した。
パッフィングをコークスから調製された試験片について
測定し、低膨張グラファイトから作られた膨張計組立体
に入れた。試験片を含有する組立体を管炉に入れ、450
℃/hrで2400℃に加熱した。温度が1000℃に達した後、
グラファイト容器の示差膨張以上の試験片の示差膨張を
15分間隔で記録した。
数種の異なる値、 即ち、(1)温度範囲にわたっての合計膨張、(2)温
度の関数としての時間の単位当たりのパッフィング速
度、および(3)パッフィング速度が最大に達する温度
は、これらの測定に由来することができる。
第6図〜第9図は、最高パッフィング速度と抑制剤の使
用量との間の関係を示す。これらの図中のパッフィング
速度の単位は、450℃/hrの加熱速度で10-4mm/15分であ
る。これらの特定のコークスのパッフィング速度が最高
値に達した温度は、約1750℃であった。
第6図は、前記実験で測定した時の最大パッフィング速
度と抑制剤の使用量との間の関係を示すグラフである。
曲線Aは、硫黄1.05重量%を含有し且つ異なる量の炭酸
ナトリウムを抑制剤として使用したニードルコークス、
コークスD1の場合のこの関係を示す(コークス呼称D〜
Gは単にここで同定の目的で使用され、工業で使用され
ている標準コークス呼称との関係を有していない)約10
のパッフィング速度は、コークスを現代の黒鉛化法によ
って加工してグラファイト電極にするのに所望の限度で
ある。曲線Aから、この許容可能なパッフィング速度
は、炭酸ナトリウム抑制剤1重量%のみで達成されるこ
とがわかるであろう。
比較の目的で、通常の抑制剤、酸化鉄を使用する以外は
同じ硫黄含量を有する同じニードルコークスを使用し
て、前記と同じ実験を繰り返した。第6図中の曲線B
は、この実験の結果を示す。通常の抑制剤の場合のパッ
フィング抑制は、本発明に係る炭酸ナトリウムで処理さ
れた同じコークスを使用して得られるものよりもはるか
に劣っていたことがわかるであろう。酸化鉄は、通常の
濃度の2倍で使用した時にさえ(2重量%の代わりに4
重量%)、この特定のコークスのパッフィングの比較で
きる減少を達成しなかった。
同じ種類の実験試験を硫黄1.3重量%を含有するレギュ
ラー等級石油コークス、コークスE1について実施した。
この試験においては、炭酸ナトリウムを抑制剤として使
用し且つ滞留時間約1分を使用して、コークスを本発明
の方法に従って処理した。この試験の結果を第7図中の
曲線によって表わす。適当なパッフィング速度減少は、
炭酸ナトリウム抑制剤約0.6重量%のみを使用する時に
達成されることがわかるであろう。
炭酸ナトリウムを抑制剤として使用し且つ滞留時間約1
分を使用して、同様の実験試験を硫黄約1.3重量%を含
有する別のか焼石油ニードルコークス、コークスF1につ
いて実施した。この試験の結果を第8図中の曲線によっ
て表わす。この特定のコークスは、パッフィングを恕限
度以下に抑制するためには炭酸ナトリウム抑制剤約1.3
重量%を必要としたことがわかるであろう。
再度、炭酸ナトリウムを抑制剤として使用し且つ滞留時
間約1分を使用して、別の実験試験を硫黄1.1重量%を
含有する別のニードルコークス、コークスG1について実
施した。この試験の結果を第9図中の曲線によって表わ
す。この場合には、炭酸ナトリウム抑制剤約1.2重量%
は、パッフィングを許容可能なパッフィング速度以下に
抑制するために必要とされたことがわかるであろう。同
じ種類のコークス、コークスG1は、その硫黄含量が硫黄
約1.25重量%に増大した時には炭酸ナトリウム抑制剤約
1.6重量%を必要とした。
第1図〜第3図に実質上示すような修正か焼装置を使用
して多数の大スケール実験試みも実施した(硫黄約1重
量%以上を含有する3種の異なるレギュラーおよびニー
ドルコークス数百トンを本発明の方法に従って、か焼
し、処理した。これらの試みにおいては、800μよりも
小さい大きさの炭酸ナトリウム粉末約1重量%を1200℃
−1350℃の温度である際に冷却ドラムの入口端内に作ら
れた加熱帯内で少なくとも1分間か焼コークスに加え
た。次いで、か焼され且つ処理されたコークスを冷却
し、試料を採取し、前記と同じ種類の試験に付してパッ
フィング速度を測定した。これらの特定のコークスのパ
ッフィングは、迅速な長さ方向黒鉛化に十分な程減少す
ることが見出された。また、予想外なことに、本法は、
か焼時にクーラーオフガス中の雰囲気に通常放出される
化学薬品、例えば、塩化物、硫酸塩などの量を実質上減
少することが見出された。更に、本法はクーラーオフガ
スの酸性度も排除するので、装置腐食の可能性は、実質
上減少される。
前記実験試みにおいてか焼され且つ処理された高硫黄石
油ニードルコークスの1つを使用して、直径20インチ、
長さ96インチのグラファイト電気炉電極を作った。か焼
され且つ処理されたコークスを凝集体または充填剤とし
て使用し、ピッチ結合剤および通常の押出助剤と混合し
て炭素質ミックスを調製した。次いで、ミックスを押出
し、約800℃で焼成し、次いで、約3000℃の温度で黒鉛
化した。押出時および焼成時に加工上の問題はなく、且
ついかなるパッフィング問題の証拠もなかった。次い
で、電極を電気アーク鋼炉上で実験的に試験したとこ
ろ、より膨張性の低パッフィングプレミアムニードルコ
ークスから作られた電極と同等に遂行した。
硫黄平均1.28%を含有するレギュラー等級コークス、コ
ークスE1の粒子を本発明に従って処理した(炭酸ナトリ
ウムの変化割合は0.25%〜1%であった)。次いで、慣
例の分析法を使用して、処理粒子を硫黄、ナトリウムお
よび灰の含量に関して試験し、パッフィングに関して試
験した。結果を表1にまとめる。データは、(1)炭酸
ナトリウム0.55%の添加がこのコークスのパッフィング
を許容可能な水準に減少する一方、0.25%が減少しなか
ったこと;(2)コークス中のナトリウム含量が実験誤
差内で、処理時に加える炭酸ナトリウムの量に比較した
こと、および(3)加えられたNa2CO30.55%に対応する
ナトリウム含量0.18%がこの特定のコークスのパッフィ
ングを許容可能な水準に減少する一方、コークス中のナ
トリウム0.12%が十分ではなかったことを示す。
エネルギー分散X線法(SEM−EDX)を使用して、本発明
に従って処理された粒子の本体へのナトリウムの浸透を
走査型電子顕微鏡によって調べた。粒子をエポキシに装
着し、中間水準まで粉砕して内部平面をさらし、天然孔
表面も残す。
第10a図〜第13a図に、異なる倍率(即ち、それぞれ200
×、45×、50×および200×)で撮られ且つ1/4インチの
コークス粒子を粉砕することによって生じた内部平面の
3つの面積のSEM画像を示す一連の顕微鏡写真を示す。
第10a図に示す面積は、内部平面の縁付近であり、第11a
図に示す面積は平面の中心に近く、第12a図に示す面積
は粉砕平面の中心にある。また、第13a図に示す第四面
積は、第11a図に示す面積と同様に平面の中心に近い。
内部平面におけるナトリウムの配置および分布は、第10
b図〜第13b図中の顕微鏡写真に示す。顕微鏡写真は、走
査型電子顕微鏡を使用して、ナトリウムの場合のEDX分
析による前記倍率と同じ倍率で生じた。
顕微鏡写真全体にわたってのブライトドットのかなり均
一な分布から(顕微鏡写真の各々はコークス粒子の同じ
内部平面における異なる面積を表わす)、ナトリウム
は、事実、本発明の方法に従って処理された各粒子内に
深く浸透すること、および各々の個々のコークス粒子塊
全体にわたってのナトリウムの分布は事実上均一である
ことがわかるであろう。ナトリウムの濃度は、1つの粒
子から別の粒子で変化してもよいが、個々の粒子内で
は、濃度は本質上均一である。炭酸ナトリウムとコーク
スとの反応によって生ずるナトリウムは、コークス粒子
塊への拡散後に、水に溶けず且つ水と反応性ではない化
合物を生成すること、およびナトリウムは元素状ナトリ
ウムよりもむしろナトリウム含有化合物として存在する
ことを理解すべきである。ナトリウム含有化合物の正確
な組成は、現時点では明らかには理解されていない。
これらのテストで試験された各帯のコークス粒子の粉砕
された内表面でとられた一連のエネルギースペクトルチ
ャートを第10c〜13c図に示す。これらのチャートから、
二つのピークの強度がエネルギースペクトルで傑出して
いること、これらのピークはナトリウムと硫黄の両者に
相当する同じ二つの位置にあることが見出され、これに
よってコークス粒子にこれら二つの元素が存在すること
が確認されよう。更に、ナトリウムのピークは別異の帯
域のコークス粒子を示す各チャートに生じているので、
ナトリウムは実際に、本発明により処理されたコークス
粒子体又は塊を通して事実上均一に分布していると結論
することができる。
コークスとの反応後のナトリウムの浸透とその溶解を更
に研究するために、本発明により約1200℃で20%炭酸ナ
トリウムで処理された0.12インチ×0.25インチの大きさ
のコークスF1の粒子でその研究が行なわれた。これらの
処理された粒子の一つを載置し粉砕して内部の平面と元
の孔の表面の両者を露出した。この粒子を第10a図乃至
第13a図に示される粒子と同じSEM−EDX方法で検査し
た。検査後、粒子を水で浸出して水溶性化合物を除去
し、次いで再び同じ技術を用いて検査した。第14a、14b
と14c図は浸出前の検査を示し、一方第15a、15bと15c図
は浸出後の検査を示す。第14b図は粉砕された内部平面
で本質的に均一にそしてまた実質上均一に、しかし高濃
度で、露出された元の孔の表面にナトリウムが分布して
いることを示している。第15b図は浸出後、内部平面に
おけるナトリウムの浸透と分布が本質上不変のままであ
るが元の孔の表面上のナトリウムの濃度は内部平面上に
おけるのとほとんど同じレベルに低下し、その分布が本
質的に均一であることを示している。
上記の研究で観察された不溶性のナトリウムはナトリウ
ムとコークスとの間の反応の生成物であり一方、元の表
面上にのみ見出され粒子の本体内には見出されない水溶
性ナトリウムは未反応炭酸ナトリウムであると思われ
る。
標準的な分析法によって水抽出物を分析すると炭酸ナト
リウムの存在が確認された。処理された粒子の表面上に
未反応の炭酸ナトリウムが存在することはある反応条件
下では炭酸ナトリウムとコークス間の反応は完結まで進
行しなかったことを示している。
かくして、本発明は、コークス粒子を、アルカリ又はア
ルカリ土類金属化合物、好ましくは炭酸ナトリウムの存
在下に、約750℃以上、好ましくは約1200℃乃至1400℃
の温度に加熱することからなる、パッフィングを減少又
は排除するためにか焼石油コークスを処理する改良方法
を提供するものである。抑制剤はコークス粒子と接触し
て十分長い時間保持して、抑制剤を炭素と反応させ、反
応生成物をコークス粒子の塊に深く浸透させねばならな
い。抑制剤を加熱又はか焼以前に生コークスに直接添加
することはできるけれども、コークス粒子がか焼装置か
ら排出された直後に抑制剤を添加することが望ましい。
これにより、生ずるかもしれない環境問題が回避され、
また上述のようにオフガスの酸性度を低下させるという
利点もえられる。
本発明は、更に、処理されたコークスを普通のピッチバ
インダーと組合わせて炭素ミックスを形成し、次いでこ
れを成形し、又は押出し、焼成してバインダーを炭化
し、所望ならば更にグラファイト化することからなる、
電気炉電極の如き炭素とグラファイトの改良製造方法を
提供するものである。この改良方法によって与えられる
基本的な利点は炭素とグラファイト製品又は電極の製造
者は今や低廉な高硫黄石油コークスを用いしかも高品質
の電極を製造することができることである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施するために改良されたか焼
装置の説明図、 第2図は第1図に示す装置の改良部分の拡大断面図、 第3図は第2図の線3−3により切断された改良か焼装
置の断面図、 第4図は本発明の他の実施態様によるか焼装置の説明
図、 第5図は第4図に示すか焼装置の拡大側面図、 第6図は普通の抑制剤で処理された石油コークスと本発
明により処理された同じコークスのパッフイングレート
を示すグラフ、 第7、8、9図は本発明による種々の別異のタイプの石
油コークスのパッフィングレートを示すグラフ、 以下の図面において第10a,11a,12a,13a,14a,15a図は夫
々各コークス粒子の内部平面の領域の粒子構造を示す電
子顕微鏡写真、第10b,11b,12b,13b,14b,15b図と第10c,1
1c,12c,13c,14c,15c図は夫々第10a,11a,12a,13a,14a,15
a図に示す粒子構造に関するナトリウムX線写真とエネ
ルギー分散X線(EDX)写真であり、詳細には、 第10a図は本発明により処理された半インチコークス粒
子を粉砕してつくられた内部平面の縁の近くの領域を示
す200倍率の走査電子顕微鏡(SEM)写真、 第10b図は同じ様に200倍率のエネルギー分散X線分析
(EDX)によって得られたナトリウムX線元素地図を示
す、第10a図と同じ領域の写真、 第10c図は第10a、10b図と同じ領域のEDXスペクトル写
真、 第11a図は第10a、10b図に示す同じ内部平面の中心に近
い他の領域を示す45倍率の走査電子顕微鏡(SEM)写
真、 第11b図は同様に45倍率におけるEDX分析によってえられ
たナトリウムX線元素地図を示す第11a図と同じ領域の
写真、 第11c図は第11a図と第11b図と同じ領域のEDXスペクトル
の写真である。 第12a図は50倍でのSEMで撮った顕微鏡写真であり、第10
aと10b図に示された同一内面の第三領域を示す。 第12b図は第12a図に示された同一の領域の顕微鏡写真で
あり、同一の50倍でのEDX分析によって得たナトリウム
X線元素マップを示す。 第12c図は第12a、12b図に示された同一の領域のEDXスペ
クトルの写真である。 第13a図は200倍でのSEMで撮った顕微鏡写真であり、第1
0aおよび10b図に示された同一内部平面の第四の領域を
示す。 第13b図は第13a図に示された同一の領域の顕微鏡写真で
あり、同一の200倍でのEDX分析によって得られたナトリ
ウムX線元素マップを示す。 第13c図は第12a、12b図に示される同一の領域のEDXスペ
クトルの写真である。 第14a図は15倍のSEXで撮られた顕微鏡写真であり、本発
明によって処理された1/4″のコークス粒子を粉砕する
ことによって作られる内部平面を示し、粉砕によって露
出される元の孔表面をも示す。 第14b図は第14a図に示される同一領域の顕微鏡写真であ
るが、同じ15倍でのEDX分析で得られたナトリウムX線
元素マップを示す。 第14c図は第14aと14b図に示される同じ領域のEDXスペク
トルの写真である。 第15a図は第14a図で示される同一表面の15倍でのSEMで
撮った顕微鏡写真であるが、粒子が水で浸出された後に
撮られたものである。 第15b図は第14a図に示された同一の領域の顕微鏡写真で
あるが、同一の15倍でのEDX分析によって得られたナト
リウムX線元素マップを示す。 第15c図は第15aおよび15b図に示される同一の領域のEDX
スペクトルの写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 米国特許2814076(US,A)

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高硫黄石油コークス粒子をバインダーの不
    存在下、ナトリウムとカリウムから選ばれるアルカリ金
    属を含む化合物と、1200℃〜1400℃の温度で、反応さ
    せ、 前記コークス粒子と前記化合物を少くとも30秒間前記温
    度に維持し、及び このようにして処理されたコークス粒子を冷却すること を含む高硫黄石油コークス粒子の処理法。
  2. 【請求項2】前記コークス粒子は生コークスまたはか焼
    コークスである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記コークス粒子を前記の温度で前記コー
    クス粒子と前記アルカリ金属化合物を反応させる前に少
    くとも750℃の温度に加熱する請求項1または2記載の
    方法。
  4. 【請求項4】前記アルカリ金属化合物は、前記の温度で
    前記アルカリ金属化合物を前記コークス粒子と反応させ
    る前に前記コークス粒子と混合する請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】前記アルカリ金属化合物を含有する水溶液
    を前記の温度で前記アルカリ金属化合物と前記コークス
    粒子を反応させる前に前記コークス粒子上に噴霧する請
    求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】前記アルカリ金属化合物は乾燥した粒状の
    粉末である請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】前記アルカリ金属化合物は炭酸ナトリウム
    または炭酸カリウムである請求項1乃至6のいずれかに
    記載の方法。
  8. 【請求項8】前記アルカリ金属化合物は炭酸ナトリウム
    であり、前記の炭酸ナトリウムは1200゜以上の温度でか
    焼コークス粒子に加えられる請求項2乃至5のいずれか
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】炭酸ナトリウムは乾燥粒状粉末でか焼コー
    クス粒子に加えられる請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】前記炭酸ナトリウム粒子粉末を1200℃乃
    至1400℃の範囲の温度で前記か焼コークス粒子に添加す
    る請求項8または9記載の方法。
  11. 【請求項11】前記炭酸ナトリウム粉末を、か焼コーク
    ス粒子の0.2重量%以上の量で前記か焼コークス粒子に
    添加する請求項8乃至10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】前記コークス粒子をか焼温度に維持しな
    がら、前記コークス粒子を排出末端を有する回転か焼装
    置に通過させる方法において、か焼されたコークス粒子
    は、乾燥した粉状粉末の形の炭酸ナトリウムを、か焼キ
    ルンの前記排出末端と通ずる高温帯域で、1200℃乃至14
    00℃の範囲の温度で、か焼コークス粒子に添加するこ
    と、 前記か焼コークス粒子と前記炭酸ナトリウムを前記高温
    帯域で前記温度に維持して前記炭酸ナトリウムを炭素と
    反応させ、反応生成物を前記か焼コークス粒子に浸透さ
    せ、ナトリウム含有析出物を前記か焼コークス粒子の塊
    に形成することによってそのか焼コークスのパッフィン
    グを抑制するよう、処理されることからなる請求項2記
    載の方法。
  13. 【請求項13】前記炭酸ナトリウム粉末をか焼コークス
    粒子の0.2乃至2.5重量%の量前記か焼コークス粒子に添
    加する請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】前記炭酸ナトリウム粉末をか焼コークス
    の0.5乃至2.5重量%の量前記か焼コークス粒子に添加す
    る請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】前記か焼コークス粒子と前記炭酸ナトリ
    ウムを前記温度に少くとも1分間維持する請求項12乃至
    14のいずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】冷却したコークス粒子をピッチバインダ
    ーと混合し、混合物を所望の形状に成形し、その形状の
    物品をバインダーを炭化するに十分な温度に焼成して炭
    素物品を製造する請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】焼成された製品をこの製品をグラファイ
    ト化するのに十分な温度に加熱する請求項16記載の方
    法。
  18. 【請求項18】石油コークス粒子をか焼する方法におい
    て、 か焼されたコークス粒子に、1200℃〜1400℃の範囲の温
    度で乾燥粒状粉末の形の炭酸ナトリウムを添加し、 このか焼コークス粒子と炭酸ナトリウムを前記の温度に
    少くとも30秒間維持して炭酸ナトリウムを炭素と反応さ
    せ、反応生成物を前記か焼コークス粒子に浸透させ、ナ
    トリウム含有析出物を前記か焼コークス粒子の全体中に
    析出させ、 このように処理されたか焼コークス粒子を冷却し、 冷却されたか焼コークス粒子をピッチバインダーと混合
    し、 混合物を炭素電極の所望形状に形成し、 形成された電極をバインダーを焼成してバインダーを炭
    化する請求項2記載の方法。
  19. 【請求項19】前記の形成された電極をその電極をグラ
    ファイト化するために2800℃以上の高温に加熱する請求
    項18記載の方法。
  20. 【請求項20】バインダーを除く石油コークスのばらば
    らな粒子を含み、前記の粒子は粒子の塊中に分布された
    パツフイング抑制剤を有し、前記のパツフイング抑制剤
    は、粒子の塊中に分布されたナトリウム含有またはカリ
    ウム含有析出物を含み、石油コークス粒子中の抑制剤の
    平均含量は0.15重量%以上であり、前記抑制剤は1200℃
    〜1400℃の間の温度で石油コークスの前記粒子と反応さ
    れる炭素電極製造用炭素質充填剤。
  21. 【請求項21】前記抑制剤はナトリウム含有析出物であ
    る請求項20記載の炭素質充填剤。
  22. 【請求項22】前記抑制剤はカリウム含有析出物である
    請求項20記載の炭素充填剤。
  23. 【請求項23】硫黄含有量は0.7重量%以上である請求
    項20乃至22のいずれかに記載の炭素質充填剤。
  24. 【請求項24】入口末端(12)と出口(14)とを有する
    細長い円筒状のか焼キルン(10)、 入口室(16)と排出室(20)、か焼キルンは入口室(1
    6)内で回転のため設けられたその入口末端(12)と、
    排出室(20)内で回転のため設けられたその出口末端
    (14)を有する、 出口末端(38)と入口末端(40)とを有する細長い円筒
    状冷却装置(36)、 か焼キルン(10)の出口末端(14)から排出されるとき
    のか焼コークス粒子(24)を収集し保持するための排出
    室(20)と連通する保持室(22)を限定する装置、 保持室(22)と冷却装置(36)の入口末端(38)とを連
    通する高温帯域(44)を限定する装置、 乾燥粒状パツフイング抑制剤(48)をか焼コークス粒子
    (24)と接触して、保持室(22)に導入するためのじよ
    うご形および管状のステム(50,52)、および 保持室(22)内での回転のために設けられている入口末
    端(38)とコークス配送室(42)内での回転のために設
    けられている出口末端(40)を有するコークス配送室
    (42) とを組み合わせて有する、生石油コークス粒子を処理す
    るための装置。
  25. 【請求項25】前記保持室は前記排出室の下方に設けら
    れ出口開口を有するクリンカーボックスであり、前記高
    温帯域は前記冷却装置の前記入口末端内に組合わされて
    いる請求項24記載の装置。
  26. 【請求項26】前記高温帯域は前記冷却装置の前記入口
    末端内に設けられ、前記クリンカーの前記出口末端から
    一定距離離間している耐火物リングによって形成される
    請求項25記載の装置。
  27. 【請求項27】前記保持室は前記排出室の下方に設けら
    れた別の反応容器内で前記高温帯域を組合わせる請求項
    24乃至26のいずれかに記載の装置。
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