JPH0758674A - ハウリング検出装置 - Google Patents

ハウリング検出装置

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JPH0758674A
JPH0758674A JP20660893A JP20660893A JPH0758674A JP H0758674 A JPH0758674 A JP H0758674A JP 20660893 A JP20660893 A JP 20660893A JP 20660893 A JP20660893 A JP 20660893A JP H0758674 A JPH0758674 A JP H0758674A
Authority
JP
Japan
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signal
howling
circuit
power
output
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP20660893A
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English (en)
Inventor
Yuriko Tsukahara
由利子 塚原
Shigenobu Minami
重信 南
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH0758674A publication Critical patent/JPH0758674A/ja
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  • Interconnected Communication Systems, Intercoms, And Interphones (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハウリングの誤検出をなくし、ハウリングの
検出精度を向上させることができるハウリング検出装置
の提供。 【構成】 位相利得シフト部47への入力信号にハウリ
ング時に通信系内をループする信号である残差信号e1
(k)と送出信号x(k)を用い、位相利得シフト部4
7において送出信号x(k)の位相および利得を適応的
に変化させたシフト信号を作成し、このシフト信号と残
差信号e1 (k)との差分(残差信号e2(k))をと
り、差分の利得を残差信号e1 (k)の利得で正規化し
た値を用いてハウリングの検出を行っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、拡声電話装置等に用い
られるハウリング検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビ会議システム等に用いられる拡声
電話装置においては、スピーカからマイクロホンに回り
込むエコーや回線側から回り込むエコーを除去するた
め、エコーキャンセラが使用される。
【0003】図11はこのようなエコーキャンセラを用
いた拡声電話装置の構成を示す図である。
【0004】同図において、1はスピーカ、2はマイク
ロホンである。そして、回線3から送出された信号は、
ハイブリッド回路4および利得gR アンプ5を介してス
ピーカ1より出力される。一方、マイクロホン2から入
力された信号は、利得gT のアンプ6およびハイブリッ
ド回路4を介して回線3へ送出される。
【0005】符号7は、音響用エコーキャンセラであ
り、アダプティブフィルタ(AFA)8および減算器9
からなる。音響用エコーキャンセラは、反響路の擬似反
響信号を生成し、マイクロホン2から入力される音声信
号から擬似反響信号を差し引く。 7は、回線用エコー
キャンセラであり、アダプティブフィルタ(AFL)8
および減算器9からなる。回線用エコーキャンセラ7
は、通信回線の擬似反響信号を生成し、ハイブリッド回
路4を介して送られてくる信号から擬似反響信号を差し
引く。
【0006】符号10は、音響用エコーキャンセラであ
り、アダプティブフィルタ(AFA)11および減算器
12からなる。音響用エコーキャンセラ10は、反響路
の擬似反響信号を生成し、マイクロホン2から入力され
る音声信号から擬似反響信号を差し引く。
【0007】なお、スイッチ13およびスイッチ14
は、通信時には図中実線で示す位置にあり、通信初期時
には破線で示すトレーニング源(ATR)15およびト
レーニング源(LTR)16と接続された位置にある。
通信初期時には、音響用エコーキャンセラ10は、トレ
ーニング源15により学習が行われ、回線用エコーキャ
ンセラ7は、トレーニング源16により学習が行われ
る。
【0008】音響用エコーキャンセラ10は、スピーカ
1とマイクロホン2との間の音響結合をαdBからER
LadBに改善する。回線用エコーキャンセラ7は、回
線側結合をβdBからERLldBに改善する。
【0009】ところで、こうしたエコーキャンセラによ
りハウリングを防止するためには、 ERLl+ERLa > gR +gT を満たさなければならない。
【0010】例えば、gR =30dB、gT =20dB、E
RLl=ERLa=40dBの場合、上式が満たされるの
で、ハウリングは発生しない。
【0011】しかし、相手電話機のフックオン等で回線
側のインピーダンスが急激に変化し、回線用エコーキャ
ンセラ7がこれに追随できず利得ERLlが大幅に変化
し、ハウリングが発生する場合がある。
【0012】例えば、ERLl=0dBになると、上述
した式が満足されず、ハウリングが発生する。
【0013】そこで、本発明者等は、ハウリングの発生
を回避するため、図12に示すようなハウリング検出装
置を提唱した。
【0014】同図において、17がハウリング検出装置
であり、位相利得シフト部(CFL)18、減算器19
および単一トーン信号検出部20から構成される。
【0015】位相利得シフト部18は、送出信号x
(k)の位相および利得をシフトした信号を生成する。
減算器19は、ハイブリッド回路4から送出された反響
信号y(k)から位相利得シフト部18の出力信号を差
し引く。単一トーン信号検出部20は、減算器9の出力
信号e1 (k)と減算器19の出力信号e2 (k)とを
比較する第1の比較回路21と、送出信号x(k)とし
きい値xTHとを比較する第2の比較回路22と、これら
の出力の論理積をとるアンドゲート23とから構成され
る。
【0016】第1の比較回路21は、絶対値回路(AB
S)24、25、ローパスフィルタ(LPF)26、2
7、アンプ28、コンパレータ29から構成される。
【0017】第2の比較回路22は、絶対値回路30、
ローパスフィルタ31およびコンパレータ32から構成
される。
【0018】そして、減算器9の出力信号である残差信
号e1 (k)および減算器19の出力信号である残差信
号e2 (k)は、第1の比較回路21に入力される。
【0019】第1の比較回路21において、残差信号e
1 (k)は、絶対値回路24によりレベルが検出され、
ローパスフィルタ26により高周波成分が除去されコン
パレータ29に入力される。また、残差信号e2 (k)
は、絶対値回路25によりレベルが検出され、ローパス
フィルタ27により高周波成分が除去され、アンプ28
を介してコンパレータ29に入力される。
【0020】ここで、位相利得シフト部18は、図13
に示すように、コントローラ(CONT)33、ヒルベ
ルトフィルタ(HILT)34、加算器35および乗算
器36、37から構成されており、複素LMS(Least
Mean Square )法を用い、E2 の電力が最小になるよう
に動作する。
【0021】送出信号x(k)は、ヒルベルトフィルタ
34を介してXI に変換されコントローラ33にXR
jXI として入力される。但し、XR (k)=x
(k)、XI (k)=H(x(k))、j=ルート(-
1)、H(*)は、*を90°位相シフトしたものである。
従って、コントローラ33には、 X(k)=x(k)+jH(x(k)) なるX(k)が入力される。
【0022】ここで、タップ係数C(k)を C(k)=CR (k)+jCI (k) とすると、コントローラ33からCR (k)、C
I (k)が乗算器36、37に送られる。そして、乗算
器36、37の演算結果は、加算器35に入力され、擬
似反響信号Y′ Y′=Y′R (k)+iY′I (k) が生成される。
【0023】そして、反響路の大幅な変動等により回線
用エコーキャンセラ7による打ち消し量が劣化しハウリ
ングが発生すると、位相利得シフト部18と減算器19
とからなる第2のエコーキャンセラは、ハウリングが単
一トーンからなる狭帯域信号であるため、回線用エコー
キャンセラ7が反響路の変動に追随するより早く、ハウ
リングのみを打ち消す打ち消し量が増大する。この打ち
消し量の増大を単一トーン信号検出部20によって検出
する。
【0024】すなわち、減算器9の残差信号e1 (k)
のレベルが絶対値回路24によって検出され、減算器1
9の残差信号e2 (k)が、絶対値回路25によって検
出されており、残差信号e2 (k)のレベルが残差信号
1 (k)のレベルよりgdB小さくなると、コンパレ
ータ29の出力が“H”となる。また、送出信号x
(k)のレベルが絶対値回路30により検出され、送出
信号x(k)のレベルがしきい値XTHを越えると、コン
パレータ32の出力が“H”となる。そして、コンパレ
ータ29およびコンパレータ32の出力が共に“H”と
なると、アンドゲート23の出力が“H”となり、ハウ
リング検出信号(HOWL)が得られる。このように従
来のハウリング検出装置においては、マイクロホンから
入力された信号が単一トーンであるかどうかを調べ、エ
コーキャンセラ(回線用エコーキャンセラ7)がハウリ
ングに追随するよりも早くこれを打ち消す回路(位相利
得シフト部18と減算器19とからなる第2のエコーキ
ャンセラ)を付加することで、ハウリングを検出してい
た。
【0025】しかしながら、このような従来のハウリン
グ検出装置は、次のような問題点がある。
【0026】すなわち、上述したハウリング検出装置に
おいては、回線用エコーキャンセラ7と入出力の条件を
揃えるため、残差信号e2 (k)をハイブリッド回路4
から送出された信号y(k)より求めているが、実際の
ハウリングは回線用エコーキャンセラ7によりエコーが
キャンセルされた後の残差信号e1 (k)が成長して発
生するものであるため、ハウリング時にy(k)が単一
トーンの信号であるとは限らず、誤検出の原因となる。
【0027】また、上述したハウリング検出装置におい
ては、回線用エコーキャンセラ7との残差の比較により
ハウリングの検出を行っているため、ボイススイッチな
ど適応フィルタを用いずにエコーを防止する場合には適
用することができない。
【0028】さらに、上述した従来のハウリング検出装
置においては、回線用エコーキャンセラ7よりも位相利
得シフト部18のほうが早く単一トーンに適応すること
を前提としてハウリングを検出しているが、実際にはハ
ウリングが成長するにはある程度の時間がかかるため、
雑音から単一波に移行する過渡期には、位相利得シフト
部18は単一トーンに適応せず、その間に回線用エコー
キャンセラ7が誤学習を起こして、成長し始めた単一ト
ーンに適応する場合がある。このときは、回線用エコー
キャンセラ7のほうが位相利得シフト部18よりも早く
単一トーンに適応することになり、ハウリングの検出が
できない。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
課題を解決するためになされたもので、その第1の目的
は、ハウリングの誤検出をなくし、ハウリングの検出精
度を向上させることができるハウリング検出装置を提供
することにある。
【0030】本発明の第2の目的は、エコーキャンセラ
のない通信系の場合でもハウリングを検出することがで
きるハウリング検出装置を提供することにある。
【0031】本発明の第3の目的は、エコーキャンセラ
よりも位相利得シフト部の方が早く単一トーンに適応す
るという前提が成り立たない場合にも、ハウリングを検
出することができるハウリング検出装置を提供すること
にある。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明のハウリング検出
装置は、相手方に送出される第1の信号および相手方か
ら送出された再生直前の第2の信号に基づいて前記第1
の信号の位相および利得をシフトさせたシフト信号を生
成する位相利得シフト手段と、前記第2の信号から前記
シフト信号を差し引く減算手段と、前記減算手段の出力
の電力を算出する第1の電力算出手段と、前記第2の信
号の電力を算出する第2の電力算出手段と、前記第1の
電力算出手段により算出された電力を、前記第2の電力
算出手段により算出された電力で正規化する正規化手段
と、前記正規化手段により正規化された値に基づいて、
ハウリングの有無を判定する判定手段とを具備する。ま
た、本発明の他のハウリング検出装置は、相手方に送出
される第1の信号および相手方から送出された信号に基
づいて擬似反響信号を生成する適応フィルタを備え、相
手方から送出された信号から前記擬似反響信号を差し引
くエコー除去手段と、前記適応フィルタの係数値に基づ
いて前記適応フィルタによる擬似反響学習状況の良否を
判定する誤学習検出手段とを具備する。
【0033】
【作用】本発明では、位相利得シフト手段への入力信号
として、ハウリング時に通信系内をループする信号であ
る相手方に送出される第1の信号および相手方から送出
された再生直前の第2の信号を用い、位相利得シフト手
段により第2の信号の位相および利得を適応的に変化さ
せたシフト信号を生成し、このシフト信号と送出信号と
の差分をとる。そして、この差分の利得を、第2の信号
の利得で正規化した値を用いてハウリングを検出する。
本発明では、このようにハウリング時にループする信号
を用いてハウリングの検出を行うことで、誤検出をなく
し検出精度の向上を図ることができる。
【0034】また、本発明では、エコーキャンセラによ
る残差との比較を行うのではなく、位相利得シフト手段
の出力と第2の信号の差分の利得を第2の信号の利得で
正規化した値を使ってハウリングの有無を検出している
ため、エコーキャンセラのない通信系の場合でもハウリ
ングを検出することができる。
【0035】さらに、本来エコーパスに適応すべきエコ
ーキャンセラが、誤学習によってハウリング信号の周期
性に適応した場合に、エコーキャンセラの適応フィルタ
内のフィルタ係数に正常時とは乱れが生じる。本発明で
は、この乱れを監視し、誤学習を検出することにより、
従来方式のエコーキャンセラよりも位相利得シフト手段
のほうが早く単一トーンに適応するという前提が成り立
たない場合にも、ハウリングを検出することができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例の詳細を図面に基づい
て説明する。
【0037】図1は本発明の一実施例に係る拡声電話装
置の構成を示す図である。
【0038】同図に示すように、回線41から送出され
た受信信号y(k)は、ハイブリッド回路42および回
線用エコーキャンセラ43を介して残差信号e1 (k)
としてスピーカ側に出力される。一方、マイクロホン側
から入力された送出信号x(k)は、ハイブリッド回路
42を介して回線42へ送出される。
【0039】回線用エコーキャンセラ43は、アダプテ
ィブフィルタ(AFL)44および減算器45からな
り、通信回線の擬似反響信号を生成し、ハイブリッド回
路42を介して送られてくる受信信号y(k)から擬似
反響信号を差し引く。
【0040】符号46は本発明に係るハウリング検出装
置であり、位相利得シフト部(CFL)47、減算器4
8および単一トーン信号検出部49からなる。
【0041】位相利得シフト部47は、送出信号x
(k)の位相および利得をシフトしたシフト信号を生成
する。
【0042】減算器48は、減算器45の出力信号であ
る残差信号e1 (k)から位相利得シフト部47の出力
信号を差し引く。
【0043】単一トーン信号検出部49は、減算器45
の出力信号である残差信号e1 (k)と減算器48の出
力信号である残差信号e2 (k)とを比較する第1の比
較回路50と、送出信号x(k)としきい値XTHとを比
較する第2の比較回路51と、これらの出力の論理積を
とるアンドゲート53とから構成される。
【0044】第1の比較回路50は、絶対値回路(AB
S)54、55、ローパスフィルタ(LPF)56、5
7、正規化回路58およびコンパレータ59から構成さ
れる。 第2の比較回路51は、絶対値回路60、ロー
パスフィルタ61およびコンパレータ62から構成され
る。
【0045】そして、減算器45の出力信号である残差
信号e1 (k)および減算器48の出力信号である残差
信号e2 (k)は、第1の比較回路50に入力される。
【0046】第1の比較回路50において、残差信号e
1 (k)は、絶対値回路54によりレベルが検出され、
ローパスフィルタ56により高周波成分が除去され、正
規化回路58に入力される。残差信号e2 (k)は、絶
対値回路55によりレベルが検出され、ローパスフィル
タ57により高周波成分が除去され、正規化回路58に
入力される。
【0047】正規化回路58においては、ローパスフィ
ルタ57の出力(残差信号e2 (k)に関するもの。)
を、ローパスフィルタ56の出力(残差信号e1 (k)
に関するもの。)で割り算をすることにより正規化した
値を計算する。
【0048】正規化回路58の出力は、コンパレータ5
9において、しきい値ETHと比較され、正規化回路58
の出力の方がしきい値ETHより小さい場合に“H”が出
力される。
【0049】一方、送出信号x(k)のレベルは、絶対
値回路60により検出され、送出信号x(k)のレベル
がしきい値XTHを越えると、コンパレータ62の出力が
“H”となる。
【0050】そして、コンパレータ59およびコンパレ
ータ62の出力が、共に“H”となると、アンドゲート
53の出力が“H”となり、ハウリング検出信号(HO
WL)が得られる。
【0051】このように本実施例においては、位相利得
シフト部47への入力信号にハウリング時に通信系内を
ループする信号である残差信号e1 (k)と送出信号x
(k)を用い、位相利得シフト部47において送出信号
x(k)の位相および利得を適応的に変化させたシフト
信号を作成し、このシフト信号と残差信号e1 (k)と
の差分(残差信号e2 (k))をとり、差分の利得を残
差信号e1 (k)の利得で正規化した値を用いてハウリ
ングの検出を行っている。したがって、ハウリングの誤
検出をなくし、ハウリングの検出精度を向上させること
ができる。
【0052】次に、本発明の第2の実施例に係る拡声電
話装置の構成を図2に示す。
【0053】同図に示す拡声電話装置は、回線用エコー
キャンセラ43がない点が図1に示した拡声電話装置と
異なる。
【0054】同図に示す本実施例から分かるように、本
発明に係るハウリング検出装置では、従来例で示したハ
ウリング検出装置のようにエコーキャンセラによる残差
との比較を行うのではなく、位相利得シフト部47から
の出力と受信信号の差分の利得を受信信号の利得で正規
化した値を使ってハウリングの有無を検出しているた
め、エコーキャンセラのない例えばボイススイッチを用
いた通信系の場合でもハウリングを検出することができ
る。
【0055】次に、本発明の第3の実施例に係る拡声電
話装置の構成を図3に示す。
【0056】同図に示すハウリング検出装置46は、正
規化回路63の構成が、図2に示したハウリング検出装
置の正規化回路58と異なる。
【0057】この正規化回路63は、最上位ビット検出
回路64、65および減算器66から構成される。
【0058】ローパスフィルタ56の出力は、最上位ビ
ット検出回路64において、2進表現における最上位の
有意ビット位置が検出される。これは例えば、ローパス
フィルタ56の出力が15(2進表現1111)であれ
ば有意ビット位置は4、16(2進表現10000)で
あれば5のようにすればよい。また、最上位の次位のビ
ットが有意の時は有意ビット位置に1を足すのでもよ
い。この場合は、ローパスフィルタ56の出力が15で
も16でも有意ビット位置は5、11(2進表現101
1)であれば4になる。
【0059】同様に、ローパスフィルタ57の出力は、
最上位ビット検出回路65において、2進表現における
最上位の有意ビット位置が検出される。
【0060】そして、減算器66において、最上位ビッ
ト検出回路65により検出された有意ビット位置と、最
上位ビット検出回路64により検出された有意ビット位
置との位置差が計算される。
【0061】この位置差は、コンパレータ59におい
て、しきい値YTHと比較され、e2 の有意ビット位置−
yの有意ビット位置 < YTHのときに“H”となる。
【0062】このように本実施例の正規化回路63を用
いれば割り算を用いないで減算のみによって正規化を行
うことが可能となる。
【0063】なお、この正規化回路63は、図1に示し
た正規化回路58に代えて用いることも可能である。
【0064】次に、本発明の第4の実施例に係るハウリ
ング検出装置を図4に示す。
【0065】同図に示すハウリング検出装置は、図12
に示したハウリング検出装置17に、AFL誤学習検出
部67を付加したものである。このAFL誤学習検出部
67は、擬似反響生成部であるアダプティブフィルタ8
のフィルタ係数ωを用いて、アダプティブフィルタ8の
誤学習を検出するものである。
【0066】ここで、誤学習検出の原理を以下に説明す
る。
【0067】図5乃至7は誤学習検出の原理を説明する
ための図である。
【0068】エコーパスは通常遅延時間が短いほどエコ
ーの利得が高く、遅延が長いほどエコーの利得が小さい
性質がある。適応フィルタとの比較のためにエコーパス
を一個のフィルタとみなしインパルスレスポンス表示で
考えると、フィルタタップが短い所ほど係数の絶対値が
大きく、フィルタタップが長い所ほど係数の絶対値が小
さい。図5はエコーパスを模したフィルタの係数値を示
したグラフである。従って、擬似反響生成部であるアダ
プティブフィルタ8が正常にエコーパスを学習している
ときには、エコーパスの性質に倣うはずである。図6は
ハウリングのない状態でのアダプティブフィルタ8の適
応フィルタの係数値を示した実験結果であって、上記の
性質をほぼ反映している。しかし、入力信号の周期性を
誤学習した場合は上記の性質がくずれ遅延時間による利
得の片寄りがみられなくなる。図7はハウリングが発生
した状態でフィルタを誤学習させたときのアダプティブ
フィルタ8の係数値を示した実験結果であって、フィル
タタップによらず係数値がばらついている。本発明に係
るAFL誤学習検出部67は、このフィルタ係数の乱れ
を利用してハウリングを検出している。
【0069】図8はAFL誤学習検出部67の動作を示
すフローチャートである。
【0070】AFL誤学習検出部67では、まずフィル
タ係数ωの前半Mtタップまでの係数値の絶対値和をと
り、これをS1とする(ステップ801〜804)。次
に、ωのMtタップより後半の係数値の絶対値和をと
り、これをS2とする(ステップ805〜807)。そ
して、S1とS2との比をとりこれがしきい値STHよ
りも小さい時、出力を“H”とする(ステップ808〜
811)。
【0071】図9はAFL誤学習検出部67の他の動作
を示すフローチャートである。
【0072】このAFL誤学習検出部67では、まずフ
ィルタ係数ωの後半Ltタップの係数についてその絶対
値の最大値を探す(ステップ901〜906)。そし
て、この絶対値の最大値がしきい値MTHよりも大きい
時、出力を“H”とする(ステップ907〜910)。
【0073】以上のようなAFL誤学習検出部67の出
力は、単一トーン信号検出部20の出力と共にオア回路
68に入力され、オア回路68の出力がハウリング検出
信号(HOWL)とされる。
【0074】このように、本来エコーパスに適応すべき
アダプティブフィルタ8が誤学習によってハウリング信
号の周期性に適応した場合、アダプティブフィルタ8の
フィルタ係数に正常時とは異なる乱れが生じる。本発明
では、この乱れを監視し、誤学習を検出することによ
り、従来方式の「擬似反響生成部よりも位相利得シフト
部のほうが早く単一波に適応する」という前提が成り立
たない場合にも、ハウリングを検出することができる。
【0075】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。
【0076】例えば、このAFL誤学習検出部67は、
図10に示すように、図4に示した単一トーン信号検出
部20を持たないハウリング検出装置にも適応可能であ
る。また、図4に示した単一トーン信号検出部20の代
わりに、第1の実施例に示した単一トーン検出部49等
を用いることも可能である。さらに、図13に示した位
相利得シフト部を用いるのではなく、例えば信号の0ク
ロスを調べ、その周期性を検出するものであってもよ
い。
【0077】また、図1等に示した絶対値回路による電
力の検出は、他の電力の尺度、例えば二乗値であっても
よく、図1等に示したローパスフィルタはピーク値をと
るものであってもよい。
【0078】さらに、図8および図9の処理は、各時点
k毎に行う必要はなく、例えば400サンプルに1回行
うようにしてもよい。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ハ
ウリングの誤検出をなくし、ハウリングの検出精度を向
上させることができる。
【0080】また、エコーキャンセラのない通信系の場
合であってもハウリングを検出することができる。
【0081】さらに、擬似反響生成部よりも位相利得シ
フト部の方が早く単一トーンに適応するという前提が成
り立たない場合にも、ハウリングを検出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るハウリング検出装置
の構成を示す図である。
【図2】 本発明の第2の実施例に係るハウリング検出
装置の構成を示す図である。
【図3】 本発明の第3の実施例に係るハウリング検出
装置の構成を示す図である。
【図4】 本発明の第4の実施例に係るハウリング検出
装置の構成を示す図である。
【図5】 本発明に係る擬似反響生成部の適応フィルタ
の誤学習を説明するグラフである。
【図6】 擬似反響生成部の適応フィルタの誤学習を説
明するグラフである。
【図7】 擬似反響生成部の適応フィルタの誤学習を説
明するグラフである。
【図8】 本発明の第4の実施例に係る誤学習検出部の
動作を示すフローチャートである。
【図9】 本発明の第4の実施例に係る誤学習検出部の
他の動作を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の他の実施例に係るハウリング検出
装置の構成を示す図である。
【図11】 エコーキャンセラを用いた従来の拡声電話
装置の構成を示す図である。
【図12】 従来のハウリング検出装置の構成を示す図
である。
【図13】 図12に示すCFLの構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
46…ハウリング検出装置、47…位相利得シフト部、
48…減算器、49…単一トーン信号検出部、50…第
1の比較回路、51…第2の比較回路、53…アンド回
路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相手方に送出される第1の信号および相
    手方から送出された再生直前の第2の信号に基づいて前
    記第1の信号の位相および利得をシフトさせたシフト信
    号を生成する位相利得シフト手段と、 前記第2の信号から前記シフト信号を差し引く減算手段
    と、 前記減算手段の出力の電力を算出する第1の電力算出手
    段と、 前記第2の信号の電力を算出する第2の電力算出手段
    と、 前記第1の電力算出手段により算出された電力を、前記
    第2の電力算出手段により算出された電力で正規化する
    正規化手段と、 前記正規化手段により正規化された値に基づいて、ハウ
    リングの有無を判定する判定手段とを具備することを特
    徴とするハウリング検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のハウリング検出装置におい
    て、 前記正規化手段が、前記第1の電力算出手段により算出
    された電力と前記第2の電力算出手段により算出された
    電力との比をとる割算器から構成されていることを特徴
    とするハウリング検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1のハウリング検出装置におい
    て、 前記正規化手段が、前記第1の電力算出手段により算出
    された電力の2進表現における最高位の有意ビットの位
    置を検出する第1の最高位ビット検出手段と、前記第2
    の電力算出手段により算出された電力の2進表現におけ
    る最高位の有意ビットの位置を検出する第2の最高位ビ
    ット検出手段と、前記第1の最高位ビット検出手段の出
    力と前記第2の最高位ビット検出手段の出力との差をと
    る減算器とから構成されていることを特徴とするハウリ
    ング検出装置。
  4. 【請求項4】 相手方に送出される第1の信号および相
    手方から送出された信号に基づいて擬似反響信号を生成
    する適応フィルタを備え、相手方から送出された信号か
    ら前記擬似反響信号を差し引くエコー除去手段と、 前記適応フィルタの係数値に基づいて前記適応フィルタ
    による擬似反響学習状況の良否を判定する誤学習検出手
    段とを具備することを特徴とするハウリング検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4のハウリング検出装置におい
    て、 前記誤学習検出手段が、前記適応フィルタの係数値を遅
    延時間の前半と後半に分け、それぞれの電力を算出する
    手段と、前記後半の電力を前半の電力で割り算をする手
    段と、前記割り算の結果に基づいて前記適応フィルタに
    よる擬似反響学習状況の良否を判定する手段とを具備す
    ることを特徴とするハウリング検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項4のハウリング検出装置におい
    て、 前記誤学習検出手段が、前記適応フィルタの遅延時間の
    後半の係数値についての電力の最大値を算出する手段
    と、前記算出された電力の大きさに基づいて前記適応フ
    ィルタによる擬似反響学習状況の良否を判定する手段と
    を具備することを特徴とするハウリング検出装置。
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