JPH075864B2 - ポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料との接着方法 - Google Patents
ポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料との接着方法Info
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- JPH075864B2 JPH075864B2 JP63287045A JP28704588A JPH075864B2 JP H075864 B2 JPH075864 B2 JP H075864B2 JP 63287045 A JP63287045 A JP 63287045A JP 28704588 A JP28704588 A JP 28704588A JP H075864 B2 JPH075864 B2 JP H075864B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C66/00—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
- B29C66/70—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
- B29C66/71—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリオレフィンと極性を有する異種材料と
を、ポリオレフィン面に前処理もしくはプライマーの塗
布のいずれも行わずに接着でき、しかも均衡のとれた引
っ張りせん断強さとはく離強さが得られる新規なホット
メルト型接着剤による接着方法に関するもので、ポリプ
ロピレンが多量に使用され、且つ、単味でなく金属等の
他材料と組み合わせ使用されている自動車、家庭電気製
品、音響機器などに適用される。また耐食あるいは軽量
構造材として使用されるポリオレフィンと鋼板・アルミ
ニウム板等との積層材にも適用できる。
を、ポリオレフィン面に前処理もしくはプライマーの塗
布のいずれも行わずに接着でき、しかも均衡のとれた引
っ張りせん断強さとはく離強さが得られる新規なホット
メルト型接着剤による接着方法に関するもので、ポリプ
ロピレンが多量に使用され、且つ、単味でなく金属等の
他材料と組み合わせ使用されている自動車、家庭電気製
品、音響機器などに適用される。また耐食あるいは軽量
構造材として使用されるポリオレフィンと鋼板・アルミ
ニウム板等との積層材にも適用できる。
ポリオレフィンは極性基を持たず、溶剤にも溶解し難
く、接着が困難な材料である。ポリオレフィンを相互
に、プライマーを使用せずに接着する接着剤は種々市販
されているが、金属、セラミックス、その他極性を有す
る他材料との接着には有効でない。
く、接着が困難な材料である。ポリオレフィンを相互
に、プライマーを使用せずに接着する接着剤は種々市販
されているが、金属、セラミックス、その他極性を有す
る他材料との接着には有効でない。
ポリオレフィンと前記極性を有する異種材料とを接着す
るには、ポリオレフィン成形品の被着面をコロナ放電・
火焔・プラズマ等による表面処理、あるいはクロム酸・
硫酸混液によるエッチング処理により表面を改質した
後、市販のエポキシ系接着剤・シアノアクリレート系接
着剤等を使用する方法、タルク・木粉等の充填剤および
/あるいはエラストマーの添加によって改質された改質
ポリオレフィン成形品にプライマーを塗布した後、市販
接着剤を適用する方法が行われてきた。最近は専用プラ
イマーおよび専用接着剤を組み合わせ使用し、非改質ポ
リオレフィンでも高度の接着強さが得られる瞬間接着剤
が市販されるようになったが高価である。
るには、ポリオレフィン成形品の被着面をコロナ放電・
火焔・プラズマ等による表面処理、あるいはクロム酸・
硫酸混液によるエッチング処理により表面を改質した
後、市販のエポキシ系接着剤・シアノアクリレート系接
着剤等を使用する方法、タルク・木粉等の充填剤および
/あるいはエラストマーの添加によって改質された改質
ポリオレフィン成形品にプライマーを塗布した後、市販
接着剤を適用する方法が行われてきた。最近は専用プラ
イマーおよび専用接着剤を組み合わせ使用し、非改質ポ
リオレフィンでも高度の接着強さが得られる瞬間接着剤
が市販されるようになったが高価である。
前処理による表面改質においては、コロナ放電処理は形
状の制約、プラズマ処理は大きさの制約、装置が高価な
こと、また火焔処理は火気の使用による危険性等それぞ
れ問題点を有する外に、被処理面に異物が接触した場合
活性が失われるので、被処理物の取り扱いが困難である
という共通の問題点がある。
状の制約、プラズマ処理は大きさの制約、装置が高価な
こと、また火焔処理は火気の使用による危険性等それぞ
れ問題点を有する外に、被処理面に異物が接触した場合
活性が失われるので、被処理物の取り扱いが困難である
という共通の問題点がある。
化学処理では、公害源となる薬品の使用、および特殊な
処理槽を必要とする。ポリオレフィン用の特殊接着剤は
高価なこと、そしてプライマー塗布工程を必要とする等
コスト面からの制約がある。
処理槽を必要とする。ポリオレフィン用の特殊接着剤は
高価なこと、そしてプライマー塗布工程を必要とする等
コスト面からの制約がある。
以上のように極性を有する異種材料とプラスチックとの
接着を行う場合、プラスチックとしてポリオレフィンを
使用することは、樹脂単価が安いから有利であるとは言
えない。
接着を行う場合、プラスチックとしてポリオレフィンを
使用することは、樹脂単価が安いから有利であるとは言
えない。
従って、物性上ポリオレフィンが要求される場合以外
は、プラスチックと異種材料の接着にポリオレフィンは
使用されていない。
は、プラスチックと異種材料の接着にポリオレフィンは
使用されていない。
本発明者は、上記課題の解決手段として、さきに接着剤
原料として一般的で安価な材料を使用して、無処理でポ
リプロピレンと異種材料との接着が可能な特願昭61−24
2840号の接着剤および接着方法を発明し、さらに特願昭
62−313903号および同昭63−91119号の発明をなした。
原料として一般的で安価な材料を使用して、無処理でポ
リプロピレンと異種材料との接着が可能な特願昭61−24
2840号の接着剤および接着方法を発明し、さらに特願昭
62−313903号および同昭63−91119号の発明をなした。
すなわち、特願昭61−242840号の発明は低塩素化ポリプ
ロピレンがポリプロピレンに対し接着性を示し、高塩素
化ポリオレフィンおよび塩化ゴムが、鉄・アルミニウム
等の極性を有する異種材料に対し接着性を示し、クロロ
プレンを基材として低塩素化ポリプロピレンと高塩素化
ポリオレフィンおよび/または塩化ゴムを添加した配合
物は、ポリプロピレンと前記異種材料との両者を接着す
るばかりでなく、その接着強さは、それぞれの材料を相
互に接着する場合に示す接着強さより高いこと、さらに
加熱乾燥する際は、常温乾燥の場合より接着強さが著し
く増大することを見出したものである。
ロピレンがポリプロピレンに対し接着性を示し、高塩素
化ポリオレフィンおよび塩化ゴムが、鉄・アルミニウム
等の極性を有する異種材料に対し接着性を示し、クロロ
プレンを基材として低塩素化ポリプロピレンと高塩素化
ポリオレフィンおよび/または塩化ゴムを添加した配合
物は、ポリプロピレンと前記異種材料との両者を接着す
るばかりでなく、その接着強さは、それぞれの材料を相
互に接着する場合に示す接着強さより高いこと、さらに
加熱乾燥する際は、常温乾燥の場合より接着強さが著し
く増大することを見出したものである。
特願昭62−313903号の発明は、前記高塩素化物を、金属
に対し接着性を示し、クロロプレンに相溶するフェノー
ル樹脂に置換できることを見出したものであり、特願昭
63−91119号の発明は、特願昭61−242840号の発明をさ
らに簡略化し得ること、すなわち、ポリプロピレンの低
塩素化物を使用せず高塩素化物のみでも、接着強さは若
干低下するが実用に供し得る接着強さを示すことを見出
したものである。
に対し接着性を示し、クロロプレンに相溶するフェノー
ル樹脂に置換できることを見出したものであり、特願昭
63−91119号の発明は、特願昭61−242840号の発明をさ
らに簡略化し得ること、すなわち、ポリプロピレンの低
塩素化物を使用せず高塩素化物のみでも、接着強さは若
干低下するが実用に供し得る接着強さを示すことを見出
したものである。
これらの発明の接着剤組成物がポリオレフィンと金属等
との接着に適用された場合に高い接着強さを示す理由と
して、塩素原子の金属面側への配向が考えられる。すな
わち、この配向の結果、接着層の金属面側は塩素原子密
度が高くなり、反対のポリオレフィン面側はより無極性
となり、ポリオレフィンとの親和性を増すためと考え
る。
との接着に適用された場合に高い接着強さを示す理由と
して、塩素原子の金属面側への配向が考えられる。すな
わち、この配向の結果、接着層の金属面側は塩素原子密
度が高くなり、反対のポリオレフィン面側はより無極性
となり、ポリオレフィンとの親和性を増すためと考え
る。
前記これらの発明はクロロプレンを基材とした溶剤型の
接着剤、およびこれらによる接着方法であるが、作業環
境および生産性の面で、溶剤型よりホットメルト型接着
剤に対する要求が高いので、本発明者は、前記接着機構
の推論をホットメルト型接着剤に適用することを試み
た。すなわちクロロプレンの代わりに、ホットメルト型
接着に使用される各種熱可塑性エラストマーと接着性付
与剤から成る組成物を使用検討の結果、SBS系エラスト
マー、テルペン樹脂系粘着性付与剤および低塩素化ポリ
プロピレンとの組み合わせにおいて前述の配向によるも
のと考えられる効果が認められた。この組み合わせの検
討において、引っ張りせん断強さと180度はく離強さを
求めたが、配合と接着強さの関係において、両者は傾向
を異にし、両者がいずれも高い値を示す範囲は著しく限
定され、且つこの範囲の組成物を溶剤溶液とするとき、
放置すると2層に分離する。したがって溶液を使用して
実施する場合、使用時に十分なかく拌混合が必要であ
り、溶液型ホットメルト剤としては商品化できない。本
発明者は、2層分離を回避するために、層分離しない2
液に分割し、各液を被着材のいずれか一方に塗布する方
法を試み、低塩素化ポリプロピレンを主成分とする液
(本発明ではプライマーと呼称)と、エラストマーを必
須成分とする液(本発明では接着剤と呼称)の2液と
し、且つ前者を金属面側に塗布、後者をポリオレフィン
側に塗布することにより、高い引っ張りせん断強さとは
く離強さを両立して得られることを見出し、本発明を完
成した。
接着剤、およびこれらによる接着方法であるが、作業環
境および生産性の面で、溶剤型よりホットメルト型接着
剤に対する要求が高いので、本発明者は、前記接着機構
の推論をホットメルト型接着剤に適用することを試み
た。すなわちクロロプレンの代わりに、ホットメルト型
接着に使用される各種熱可塑性エラストマーと接着性付
与剤から成る組成物を使用検討の結果、SBS系エラスト
マー、テルペン樹脂系粘着性付与剤および低塩素化ポリ
プロピレンとの組み合わせにおいて前述の配向によるも
のと考えられる効果が認められた。この組み合わせの検
討において、引っ張りせん断強さと180度はく離強さを
求めたが、配合と接着強さの関係において、両者は傾向
を異にし、両者がいずれも高い値を示す範囲は著しく限
定され、且つこの範囲の組成物を溶剤溶液とするとき、
放置すると2層に分離する。したがって溶液を使用して
実施する場合、使用時に十分なかく拌混合が必要であ
り、溶液型ホットメルト剤としては商品化できない。本
発明者は、2層分離を回避するために、層分離しない2
液に分割し、各液を被着材のいずれか一方に塗布する方
法を試み、低塩素化ポリプロピレンを主成分とする液
(本発明ではプライマーと呼称)と、エラストマーを必
須成分とする液(本発明では接着剤と呼称)の2液と
し、且つ前者を金属面側に塗布、後者をポリオレフィン
側に塗布することにより、高い引っ張りせん断強さとは
く離強さを両立して得られることを見出し、本発明を完
成した。
すなわち、本発明はポリオレフィン成形品と極性を有す
る異種材料との接着に際し、下記組成のプライマーおよ
び接着剤を使用し、該プライマーを異種材料側被着部に
塗布乾燥した後、該接着剤により溶融接着することを特
徴とするポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料
との接着方法である。
る異種材料との接着に際し、下記組成のプライマーおよ
び接着剤を使用し、該プライマーを異種材料側被着部に
塗布乾燥した後、該接着剤により溶融接着することを特
徴とするポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料
との接着方法である。
プライマー:非揮発性成分として塩素含有量30重量%以
下の低塩素化ポリプロピレン(a)90重量%以上、熱可
塑性エラストマーであるスチレン・アルキレン・スチレ
ンブロックコポリマー(b)0〜10重量%、およびテル
ペン樹脂系粘着性付与剤(c)0〜10重量%からなる組
成物を含有するプライマー。
下の低塩素化ポリプロピレン(a)90重量%以上、熱可
塑性エラストマーであるスチレン・アルキレン・スチレ
ンブロックコポリマー(b)0〜10重量%、およびテル
ペン樹脂系粘着性付与剤(c)0〜10重量%からなる組
成物を含有するプライマー。
但し、前記(b)を含有しない場合は(a)40重量%以
上、および(c)60重量%以下とからなる組成物を含有
するプライマー。
上、および(c)60重量%以下とからなる組成物を含有
するプライマー。
接着剤:塩素含有量30重量%以下の低塩素化ポリプロピ
レン(a)0〜10重量%、エラストマーとしてスチレン
・アルキレン・スチレンブロックコポリマー(b)40〜
100重量%、テルペン樹脂系粘着性付与剤(c)0〜60
重量%から成る組成物を含有する固まり状または液状の
ホットメルト型接着剤。
レン(a)0〜10重量%、エラストマーとしてスチレン
・アルキレン・スチレンブロックコポリマー(b)40〜
100重量%、テルペン樹脂系粘着性付与剤(c)0〜60
重量%から成る組成物を含有する固まり状または液状の
ホットメルト型接着剤。
非改質ポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料と
を接着するには、従来の方法ではポリオレフィン側の被
着面を、ポリオレフィンに対し若干の溶解性を示し、前
処理的意義もあるトリクレン等の塩素化炭化水素系溶剤
を使用する脱脂処理を行い、次いで何らかの物理化学的
前処理、またはポリオレフィン用特殊プライマーを塗布
した後、接着剤を使用して接着を行っているが、本発明
の方法ではトリクレン等衛生上問題視されている脱脂剤
を使用せず、ポリオレフィンに対し全く溶解性を示さな
いイソプロピルアルコール脱脂を行った後、他の物理化
学的前処理を行うことなく本発明の方法を適用でき、好
ましい組成のプライマーと接着剤の組み合わせでは、60
kg/cm2以上の引っ張りせん断強さ、10kg/25mm以上の180
度はく離強さという均衡のとれた接着強さが得られる。
を接着するには、従来の方法ではポリオレフィン側の被
着面を、ポリオレフィンに対し若干の溶解性を示し、前
処理的意義もあるトリクレン等の塩素化炭化水素系溶剤
を使用する脱脂処理を行い、次いで何らかの物理化学的
前処理、またはポリオレフィン用特殊プライマーを塗布
した後、接着剤を使用して接着を行っているが、本発明
の方法ではトリクレン等衛生上問題視されている脱脂剤
を使用せず、ポリオレフィンに対し全く溶解性を示さな
いイソプロピルアルコール脱脂を行った後、他の物理化
学的前処理を行うことなく本発明の方法を適用でき、好
ましい組成のプライマーと接着剤の組み合わせでは、60
kg/cm2以上の引っ張りせん断強さ、10kg/25mm以上の180
度はく離強さという均衡のとれた接着強さが得られる。
以上詳細に説明する。
本発明を適用するポリオレフィンとは、ポリプロピレン
ホモポリマー、プロピレンとエチレンもしくは他のαオ
レフィンとのコポリマー、密度0.95以上の高密度ポリエ
チレンホモポリマー、またはエチレンとαオレフィンと
のコポリマーで、またこれらに有機または無機質の充填
剤が添加された複合材料を含むものである。極性を有す
る異機種材料とは、鉄・アルミニウム等の金属、ガラス
・陶磁器等のセラミックス、水酸基・アミノ基またはア
ミド結合を有し、接着するための加熱に耐えられる天然
材料および合成樹脂である。
ホモポリマー、プロピレンとエチレンもしくは他のαオ
レフィンとのコポリマー、密度0.95以上の高密度ポリエ
チレンホモポリマー、またはエチレンとαオレフィンと
のコポリマーで、またこれらに有機または無機質の充填
剤が添加された複合材料を含むものである。極性を有す
る異機種材料とは、鉄・アルミニウム等の金属、ガラス
・陶磁器等のセラミックス、水酸基・アミノ基またはア
ミド結合を有し、接着するための加熱に耐えられる天然
材料および合成樹脂である。
またプライマーに使用する溶剤は低塩素化ポリプロピレ
ンを溶解する溶剤であればよいがトルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素系溶剤、トリクレン、トリクロロエタ
ン等の塩素化炭化水素系溶剤、あるいはこれらの混合溶
剤を主成分とするものが該当する。プライマーに使用す
る塩素化ポリプロピレンの塩素含有量は30重量%以上の
場合、接着剤との相乗効果を示さず、かえって負の効果
を示す。好ましい塩素含有量は20〜25重量%である。
ンを溶解する溶剤であればよいがトルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素系溶剤、トリクレン、トリクロロエタ
ン等の塩素化炭化水素系溶剤、あるいはこれらの混合溶
剤を主成分とするものが該当する。プライマーに使用す
る塩素化ポリプロピレンの塩素含有量は30重量%以上の
場合、接着剤との相乗効果を示さず、かえって負の効果
を示す。好ましい塩素含有量は20〜25重量%である。
テルペン樹脂系粘着性付与剤とは、テルペン樹脂、水素
添加テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂およびテル
ペンビスフェノール樹脂等である。
添加テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂およびテル
ペンビスフェノール樹脂等である。
プライマーにエラストマー成分(b)および/または粘
着性付与剤(c)を少量添加するのは接着剤との相溶性
を促進し、低塩素化ポリプロピレンのみ使用するときよ
りはく離試験において、はく離強さの均一性が改善され
る。エラストマー成分を10重量%以下としたのは、10重
量%以上とすると、2層に分離するためである。
着性付与剤(c)を少量添加するのは接着剤との相溶性
を促進し、低塩素化ポリプロピレンのみ使用するときよ
りはく離試験において、はく離強さの均一性が改善され
る。エラストマー成分を10重量%以下としたのは、10重
量%以上とすると、2層に分離するためである。
エラストマー成分(b)を含まない場合は2層に分離す
ることがなく、粘着性付与剤(c)は低塩素化ポリプロ
ピレンと自由に混合するが、60重量%以上添加した場
合、接着剤に対する接着性の改善効果が小さいか示さな
くなる。
ることがなく、粘着性付与剤(c)は低塩素化ポリプロ
ピレンと自由に混合するが、60重量%以上添加した場
合、接着剤に対する接着性の改善効果が小さいか示さな
くなる。
上記材料を使用して調製された前記組成のプライマーお
よび接着剤は、これらをそれぞれ単独に使用してポリオ
レフィンと異種材料との接着を行うことができるが、後
述の実施例に示されるように、プライマーは高い引っ張
りせん断強さを示すが、180度はく離強さは著しく低
く、一方接着剤は、はく離強さはある程度示すが引っ張
りせん断強さは低い。しかしながら両者を併用、プライ
マーをポリオレフィン側でなく金属側に塗布して接着を
行うとき、プライマーの引っ張りせん断強さを保持し、
はく離強さは接着剤単独使用の場合より高い値を示し、
相乗効果が認められる。しかし、逆の使用法では接着強
さは著しく低下する。なお接着剤は固まり状のものであ
っても差支えなく、また、ワックス等を添加したもので
あっても差支えない。低塩素化ポリプロピレンはポリオ
レフィンに対する接着性改良剤とされ、これを使用した
プライマーはポリオレフィン側に塗布するのが常法であ
るが、本発明の方法では、常識に反して金属側に塗布す
ることにより高い接着強さが得られ、これと反対の常識
的な方法では接着強さが得られない。
よび接着剤は、これらをそれぞれ単独に使用してポリオ
レフィンと異種材料との接着を行うことができるが、後
述の実施例に示されるように、プライマーは高い引っ張
りせん断強さを示すが、180度はく離強さは著しく低
く、一方接着剤は、はく離強さはある程度示すが引っ張
りせん断強さは低い。しかしながら両者を併用、プライ
マーをポリオレフィン側でなく金属側に塗布して接着を
行うとき、プライマーの引っ張りせん断強さを保持し、
はく離強さは接着剤単独使用の場合より高い値を示し、
相乗効果が認められる。しかし、逆の使用法では接着強
さは著しく低下する。なお接着剤は固まり状のものであ
っても差支えなく、また、ワックス等を添加したもので
あっても差支えない。低塩素化ポリプロピレンはポリオ
レフィンに対する接着性改良剤とされ、これを使用した
プライマーはポリオレフィン側に塗布するのが常法であ
るが、本発明の方法では、常識に反して金属側に塗布す
ることにより高い接着強さが得られ、これと反対の常識
的な方法では接着強さが得られない。
以上述べたように、本発明の接着方法はポリオレフィン
成形品と金属・ガラス等のポリオレフィンと全く異質な
材料との接着をポリオレフィン側に物理化学的な前処理
およびプライマー塗布のいずれも行わずに接着するとい
う、従来至難とされていた接着を可能としたものであ
る。しかも使用する材料は入手困難な特殊品でなく、市
販の容易に入手出来る材料であり、特にSEBSと水添テル
ペン樹脂よりなる組成物を含むホットメルト型接着剤は
そのまま市販され、本発明の方法に利用し得るものであ
る。
成形品と金属・ガラス等のポリオレフィンと全く異質な
材料との接着をポリオレフィン側に物理化学的な前処理
およびプライマー塗布のいずれも行わずに接着するとい
う、従来至難とされていた接着を可能としたものであ
る。しかも使用する材料は入手困難な特殊品でなく、市
販の容易に入手出来る材料であり、特にSEBSと水添テル
ペン樹脂よりなる組成物を含むホットメルト型接着剤は
そのまま市販され、本発明の方法に利用し得るものであ
る。
以上の理由により、ポリオレフィン成形品と、金属・ガ
ラス・セラミックス等極性を有する異種材料との組み合
わせ使用が容易となり、この組み合わせ使用の適用範囲
が拡大され、工業的に極めて有益である。
ラス・セラミックス等極性を有する異種材料との組み合
わせ使用が容易となり、この組み合わせ使用の適用範囲
が拡大され、工業的に極めて有益である。
(1)プライマーおよび接着剤の調製 第1表組成の欄に記載されている組成のプライマーおよ
び溶剤型のホットメルト型接着剤を調製した。使用溶剤
はいずれもトルエン、濃度はプライマー20%、接着剤は
30%。
び溶剤型のホットメルト型接着剤を調製した。使用溶剤
はいずれもトルエン、濃度はプライマー20%、接着剤は
30%。
(2)試験片の材質・寸法 試験片の内容を第2表に示す。
(3)接着試料の作製 第2表記載の試験片を使用、ポリオレフィン試験片はイ
ソプロピルアルコールにより、他はトルエンにより脱脂
したのち、引っ張りせん断試験用接着試料はJIS K−6
850(接着剤の引っ張りせん断強さ試験方法)に準じ、
はく離試験用接着試料はJIS K−6854(接着剤のはく
離強さ試験方法)に準じ、試験片の被着部に次の要領で
プライマーおよび接着剤を適用して作製した。但し、引
っ張りせん断試験試料の接着代は材料破断を少なくする
ため、接着代を10mmとした。
ソプロピルアルコールにより、他はトルエンにより脱脂
したのち、引っ張りせん断試験用接着試料はJIS K−6
850(接着剤の引っ張りせん断強さ試験方法)に準じ、
はく離試験用接着試料はJIS K−6854(接着剤のはく
離強さ試験方法)に準じ、試験片の被着部に次の要領で
プライマーおよび接着剤を適用して作製した。但し、引
っ張りせん断試験試料の接着代は材料破断を少なくする
ため、接着代を10mmとした。
1)対照試料(プライマーおよび接着剤をそれぞれ単独
使用した接着試料) ポリオレフィン試験片と異種材料試験片の量試験片に、
それぞれ同一のプライマーあるいは接着剤を塗布、乾燥
後重ね合わせ固定溶着した。
使用した接着試料) ポリオレフィン試験片と異種材料試験片の量試験片に、
それぞれ同一のプライマーあるいは接着剤を塗布、乾燥
後重ね合わせ固定溶着した。
2)実施例試料 第3表組み合わせ欄記載の組み合わせでプライマーを異
種材料被着部に、接着剤をポリオレフィン側に塗布、乾
燥後両試験片の塗布面を重ね合わせ固定、溶着した。
種材料被着部に、接着剤をポリオレフィン側に塗布、乾
燥後両試験片の塗布面を重ね合わせ固定、溶着した。
被着部固定方法:ポリオレフィン側の面にガラス小片を
あて、コクヨ製Wクリップ(中)により固定、引っ張り
せん断試験試料はクリップ1個、はく離試験試料は2個
使用。
あて、コクヨ製Wクリップ(中)により固定、引っ張り
せん断試験試料はクリップ1個、はく離試験試料は2個
使用。
溶着条件:ポリプロピレンホモポリマーおよびブロック
コポリマー 150℃ 5分 ポリプロピレンランダムコポリマー 140℃ 5分 高密度ポリエチレン 130℃ 5分 加熱装置はサーマルショノクテスター 試験条件:JIS K−6850および、JIS K−6854を適用 試験結果:1.対照試料の試験結果を第1表右欄に示す。
コポリマー 150℃ 5分 ポリプロピレンランダムコポリマー 140℃ 5分 高密度ポリエチレン 130℃ 5分 加熱装置はサーマルショノクテスター 試験条件:JIS K−6850および、JIS K−6854を適用 試験結果:1.対照試料の試験結果を第1表右欄に示す。
2.プライマーと接着剤を組み合わせ使用する実施例結果
を第3表に示す。
を第3表に示す。
3.種々の被着剤について、プライマーNo.4と接着剤No.5
を組み合わせ使用した実施例結果を第4表に示す。
を組み合わせ使用した実施例結果を第4表に示す。
Claims (2)
- 【請求項1】ポリオレフィン成形品と極性を有する異種
材料との接着に際し、下記組成のプライマーおよび接着
剤を使用し、該プライマーを異種材料側被着部に塗布乾
燥した後、該接着剤により溶融接着することを特徴とす
るポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料との接
着方法。 プライマー:非揮発性成分として塩素含有量30重量%以
下の低塩素化ポリプロピレン(a)90重量%以上、スチ
レン・アルキレン・スチレンブロックコポリマー(b)
0〜10重量%、およびテルペン樹脂系粘着性付与剤
(c)0〜10重量%からなる組成物を含有するプライマ
ー。 但し、前記(b)を含有しない場合は(a)40重量%以
上、および(c)60重量%以下とからなる組成物を含有
するプライマー。 接着剤:塩素含有量30重量%以下の低塩素化ポリプロピ
レン(a)0〜10重量%、スチレン・アルキレン・スチ
レンブロックコポリマー(b)40〜100重量%、テルペ
ン樹脂系粘着性付与剤(c)0〜60重量%から成る組成
物を含有する固 り状または液状のホットメルト型接着
剤。 - 【請求項2】スチレン・アルキレン・スチレンブロック
コポリマー(b)がスチレン・エチレン・ブチレン・ス
チレンブロックコポリマー(以後SEBSと略称)であるこ
とを特徴とする請求項(1)記載のポリオレフィン成形
品と極性を有する異種材料との接着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63287045A JPH075864B2 (ja) | 1988-11-14 | 1988-11-14 | ポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料との接着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63287045A JPH075864B2 (ja) | 1988-11-14 | 1988-11-14 | ポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料との接着方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02133481A JPH02133481A (ja) | 1990-05-22 |
JPH075864B2 true JPH075864B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=17712338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63287045A Expired - Lifetime JPH075864B2 (ja) | 1988-11-14 | 1988-11-14 | ポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料との接着方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075864B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9133317B2 (en) | 2005-12-28 | 2015-09-15 | Mitsui Chemicals, Inc. | Coating material |
-
1988
- 1988-11-14 JP JP63287045A patent/JPH075864B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02133481A (ja) | 1990-05-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |