JPH0758287B2 - アフイニティークロマトグラフィー用充填剤 - Google Patents
アフイニティークロマトグラフィー用充填剤Info
- Publication number
- JPH0758287B2 JPH0758287B2 JP1033442A JP3344289A JPH0758287B2 JP H0758287 B2 JPH0758287 B2 JP H0758287B2 JP 1033442 A JP1033442 A JP 1033442A JP 3344289 A JP3344289 A JP 3344289A JP H0758287 B2 JPH0758287 B2 JP H0758287B2
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- JP
- Japan
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- glucomannan
- solution
- spherical particles
- affinity chromatography
- packing material
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- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は架橋されたグルコマンナン球状粒子にアフィニ
ティーリガンドを導入したアフィニティークロマトグラ
フィー用充填剤に関する。
ティーリガンドを導入したアフィニティークロマトグラ
フィー用充填剤に関する。
現在市販されているアフィニティークロマトグラフィー
用充填剤としては、ファルマシア(株)製のリジン−セ
ファローズ4B、アルギニン−セファローズ4Bなどがあ
る。これらは、天然多糖類を素材としたアフィニティー
クロマトグラフィー用充填剤であり、タンパク質、多糖
類、核酸、膜成分およびその他の高分子物質の分離に用
いられている。
用充填剤としては、ファルマシア(株)製のリジン−セ
ファローズ4B、アルギニン−セファローズ4Bなどがあ
る。これらは、天然多糖類を素材としたアフィニティー
クロマトグラフィー用充填剤であり、タンパク質、多糖
類、核酸、膜成分およびその他の高分子物質の分離に用
いられている。
しかし、これらの従来の充填剤はゲル母体が柔らかいた
め、高速で通液すると、通液圧力で充填剤の粒子が変形
し、それにともなって分離効率が大幅に低下する。そし
てさらに通液速度を高めると、カラム全体の圧力損失が
急激に上昇し、通液が不能に陥る場合が多い。また塩濃
度により充填剤の膨潤容積が変化するので、カラムにボ
イドが発生しやすいなどの問題点がある。
め、高速で通液すると、通液圧力で充填剤の粒子が変形
し、それにともなって分離効率が大幅に低下する。そし
てさらに通液速度を高めると、カラム全体の圧力損失が
急激に上昇し、通液が不能に陥る場合が多い。また塩濃
度により充填剤の膨潤容積が変化するので、カラムにボ
イドが発生しやすいなどの問題点がある。
タンパク質、多糖類、核酸、膜成分およびその他の高分
子物質の分離に用いたアフィニティークロマトグラフィ
ー用充填剤を再使用する場合、通常吸着されている物質
をすべて除去して、次の分離工程に備える必要がある。
通常、脂質やタンパク質などの不純物は、0.1M程度の水
酸化ナトリウム水溶液による洗浄で除去した後、蒸留
水、緩衝液あるいは塩溶液でアルカリを完全に除く操作
を行っている。この操作は試料の吸着操作に比べて繁雑
で長時間を要するため、1サイクル{吸着→脱着(溶
出)→洗浄・再生}の処理時間が長くなる大きな要因と
なっている。このため分離対象物質の吸着工程の時間を
短くするよりも、洗浄・再生工程での時間を短くする方
が、実用上望まれている。このような要望に対応するた
めには、高流速での通液が可能な耐圧強度の大きいアフ
ィニティークロマトグラフィー用充填剤が必要となる。
子物質の分離に用いたアフィニティークロマトグラフィ
ー用充填剤を再使用する場合、通常吸着されている物質
をすべて除去して、次の分離工程に備える必要がある。
通常、脂質やタンパク質などの不純物は、0.1M程度の水
酸化ナトリウム水溶液による洗浄で除去した後、蒸留
水、緩衝液あるいは塩溶液でアルカリを完全に除く操作
を行っている。この操作は試料の吸着操作に比べて繁雑
で長時間を要するため、1サイクル{吸着→脱着(溶
出)→洗浄・再生}の処理時間が長くなる大きな要因と
なっている。このため分離対象物質の吸着工程の時間を
短くするよりも、洗浄・再生工程での時間を短くする方
が、実用上望まれている。このような要望に対応するた
めには、高流速での通液が可能な耐圧強度の大きいアフ
ィニティークロマトグラフィー用充填剤が必要となる。
本発明の目的は、上記のような問題点を解決し、さらに
上記のような要望に応えるため、塩濃度により膨潤容積
が変化せず、かつ耐圧強度が大きく高流速での通液およ
び洗浄・再生が可能で、吸着−脱着−洗浄・再生のサイ
クルを短くすることができるアフィニティークロマトグ
ラフィー用充填剤を提供することである。
上記のような要望に応えるため、塩濃度により膨潤容積
が変化せず、かつ耐圧強度が大きく高流速での通液およ
び洗浄・再生が可能で、吸着−脱着−洗浄・再生のサイ
クルを短くすることができるアフィニティークロマトグ
ラフィー用充填剤を提供することである。
本発明は以下のアフィニティークロマトグラフィー用充
填剤である。
填剤である。
(1) 架橋されたグルコマンナン球状粒子にアフィニ
ティーリガンドを導入したことを特徴とするアフィニテ
ィークロマトグラフィー用充填剤。
ティーリガンドを導入したことを特徴とするアフィニテ
ィークロマトグラフィー用充填剤。
(2) アフィニティーリガンドがタンパク質、ペプチ
ドおよびアミノ酸から選ばれる一種以上のものである上
記(1)記載のアフィニティークロマトグラフィー用充
填剤。
ドおよびアミノ酸から選ばれる一種以上のものである上
記(1)記載のアフィニティークロマトグラフィー用充
填剤。
本発明で使用する架橋されたグルコマンナン球状粒子
(以下の文中では単にグルコマンナン球状粒子と略する
場合がある)は、D−グルコースとD−マンノースを主
要構成成分とするグルコマンナンが架橋剤により架橋さ
れた親水性のゲル粒子である。グルコマンナンとして
は、コンニャクマンナンが代表的であるが、これに限定
されない。
(以下の文中では単にグルコマンナン球状粒子と略する
場合がある)は、D−グルコースとD−マンノースを主
要構成成分とするグルコマンナンが架橋剤により架橋さ
れた親水性のゲル粒子である。グルコマンナンとして
は、コンニャクマンナンが代表的であるが、これに限定
されない。
本発明のアフィニティークロマトグラフィー用充填剤
は、上記のようなグルコマンナン球状粒子にアフィニテ
ィーリガンドを導入したものである。本発明で導入され
るアフィニティーリガンドは、分離しようとする目的物
質と特異的な相互作用(親和性)のある物質であれば特
に制限されず、例えば目的酵素に対する基質、拮抗阻害
剤、補酵素、目的抗体に対する抗原、目的物質に対する
抗体、目的物質に対する強い親和力を有する物質、ある
いはこれらと分子構造が類似した物質などをあげること
ができる。このようなアフィニティーリガンドとして、
具体的には大豆トリプシンインヒビター、ヘモグロビ
ン、コラーゲン、血液凝固因子等のタンパク質またはペ
プチド;リジン等のアミノ酸などをあげことができる。
は、上記のようなグルコマンナン球状粒子にアフィニテ
ィーリガンドを導入したものである。本発明で導入され
るアフィニティーリガンドは、分離しようとする目的物
質と特異的な相互作用(親和性)のある物質であれば特
に制限されず、例えば目的酵素に対する基質、拮抗阻害
剤、補酵素、目的抗体に対する抗原、目的物質に対する
抗体、目的物質に対する強い親和力を有する物質、ある
いはこれらと分子構造が類似した物質などをあげること
ができる。このようなアフィニティーリガンドとして、
具体的には大豆トリプシンインヒビター、ヘモグロビ
ン、コラーゲン、血液凝固因子等のタンパク質またはペ
プチド;リジン等のアミノ酸などをあげことができる。
これらのアフィニティーリガンドは活性化剤によりグル
コマンナン球状粒子に導入されているのが好ましい。こ
の活性化剤は、グルコマンナン球状粒子と反応し、かつ
導入しようとするアフィニティーリガンドの持つアミノ
基やカルボキシル基などと反応するものであって、分離
しようとする物質との非特異的吸着が起らない有機化合
物が使用できる。このような活性化剤としては、例えば
グルコマンナン球状粒子中のある部位をトレシル化、ホ
ルミル化、エポキシ化またはブロムシアン化することに
より活性化し、アフィニティーリガンドを導入するもの
が好ましい。
コマンナン球状粒子に導入されているのが好ましい。こ
の活性化剤は、グルコマンナン球状粒子と反応し、かつ
導入しようとするアフィニティーリガンドの持つアミノ
基やカルボキシル基などと反応するものであって、分離
しようとする物質との非特異的吸着が起らない有機化合
物が使用できる。このような活性化剤としては、例えば
グルコマンナン球状粒子中のある部位をトレシル化、ホ
ルミル化、エポキシ化またはブロムシアン化することに
より活性化し、アフィニティーリガンドを導入するもの
が好ましい。
上記の活性化剤としては、例えばトレシルクロリド(2,
2,2−トリフルオロエタンスルホニクロリド)、1,4−ブ
タンジオールグリシジルエーテル、グルタルアルデヒ
ド、ヘキサメチレンジイソシアネート、臭化シアン、ビ
スオキシラン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)
ブタンなどをあげることができる。
2,2−トリフルオロエタンスルホニクロリド)、1,4−ブ
タンジオールグリシジルエーテル、グルタルアルデヒ
ド、ヘキサメチレンジイソシアネート、臭化シアン、ビ
スオキシラン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)
ブタンなどをあげることができる。
本発明において、アフィニティーリガンドを導入する前
の架橋されたグルコマンナン球状粒子はグルコマンナン
を架橋して製造することができる。製造方法の具体的な
例を示せば、次のような方法があげられる。
の架橋されたグルコマンナン球状粒子はグルコマンナン
を架橋して製造することができる。製造方法の具体的な
例を示せば、次のような方法があげられる。
まず市販のグルコマンナンをアルコール等で精製したグ
ルコマンナン精製物をホルムアミドまたはジメチルホル
ムアミド等の溶媒に溶解し、触媒としてピリジンを用
い、酢酸、無水酢酸、プロピオン酸、酪酸、硝酸等の酸
を加えてグルコマンナンのエステルを生成する。
ルコマンナン精製物をホルムアミドまたはジメチルホル
ムアミド等の溶媒に溶解し、触媒としてピリジンを用
い、酢酸、無水酢酸、プロピオン酸、酪酸、硝酸等の酸
を加えてグルコマンナンのエステルを生成する。
次に、グルコマンナンのエステルを溶媒に溶解する。溶
媒としては、後記の水性媒質より沸点が低く、かつ水性
媒質に全く溶解しないか、または僅かしか溶解しないも
のであることが好ましい。このような溶媒として具体的
には、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素およ
びトリクロロエチレン等の塩素化炭化水素が使用され、
これらを単独または混合して用いることができる。
媒としては、後記の水性媒質より沸点が低く、かつ水性
媒質に全く溶解しないか、または僅かしか溶解しないも
のであることが好ましい。このような溶媒として具体的
には、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素およ
びトリクロロエチレン等の塩素化炭化水素が使用され、
これらを単独または混合して用いることができる。
グルコマンナンのエステルの溶解濃度としては、前記溶
媒が蒸発除去された後、粒子が球状を保ち、充填剤とし
ての強度を持っておればよいのであって、通常0.1〜20
重量%、好ましくは2〜10重量%である。
媒が蒸発除去された後、粒子が球状を保ち、充填剤とし
ての強度を持っておればよいのであって、通常0.1〜20
重量%、好ましくは2〜10重量%である。
なお、グルコマンナンのエステルを前記溶媒に溶解する
際、グルコマンナントリアセテートを単独で溶解しても
よいが、適当な多孔化剤をさらに加えることができる。
際、グルコマンナントリアセテートを単独で溶解しても
よいが、適当な多孔化剤をさらに加えることができる。
多孔化剤は球状粒子を作った後、除去されて球状粒子を
多孔化するために使用されるもので、具体的には、テト
ラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、エチルベ
ンゼン、ジエチルベンゼン、ドデカン酸メチル、トルエ
ン、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコールおよびオ
クチルアルコール等が使用される。
多孔化するために使用されるもので、具体的には、テト
ラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、エチルベ
ンゼン、ジエチルベンゼン、ドデカン酸メチル、トルエ
ン、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコールおよびオ
クチルアルコール等が使用される。
多孔化剤の濃度としては使用するグルコマンナンのエス
テルに対して10〜500重量%、好ましくは50〜400重量%
である。
テルに対して10〜500重量%、好ましくは50〜400重量%
である。
次に、上記のようにして得たグルコマンナンのエステル
の溶液を水性媒質中に懸濁させ、グルコマンナンのエス
テルの球状粒子を得る。
の溶液を水性媒質中に懸濁させ、グルコマンナンのエス
テルの球状粒子を得る。
水性媒質としては親水性保護コロイド、例えばポリビニ
ルアルコール、カルボキシメチルセルロース、エチルセ
ルロース、メチルセルロース、可溶性澱粉ならびにゼラ
チン等が使用できる。
ルアルコール、カルボキシメチルセルロース、エチルセ
ルロース、メチルセルロース、可溶性澱粉ならびにゼラ
チン等が使用できる。
これらは0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%水溶
液として使用するのがよい。また、水性媒質の使用量は
グルコマンナンのエステルの溶液の少なくとも2倍以
上、好ましくは10〜50倍容量とするのがよい。
液として使用するのがよい。また、水性媒質の使用量は
グルコマンナンのエステルの溶液の少なくとも2倍以
上、好ましくは10〜50倍容量とするのがよい。
水性媒質中に前記グルコマンナンのエステルの溶液を懸
濁させる方法としては、水性媒質中にグルコマンナンの
エステルの溶液を全量加え、撹拌して分散、懸濁する方
法や、水性媒質を撹拌状態とし、これにグルコマンナン
のエステルの溶液を一度にまたは滴下状に添加する方法
等があげられる。
濁させる方法としては、水性媒質中にグルコマンナンの
エステルの溶液を全量加え、撹拌して分散、懸濁する方
法や、水性媒質を撹拌状態とし、これにグルコマンナン
のエステルの溶液を一度にまたは滴下状に添加する方法
等があげられる。
液滴中の有機溶媒を蒸発除去する時の温度としては、水
性媒質の氷点以上で有機溶媒の沸点以下の温度が用いら
れるが、蒸発除去を促進させ、かつ粒子形状を良好に保
つためには有機溶媒の沸点より1〜5℃低い温度が好ま
しい。
性媒質の氷点以上で有機溶媒の沸点以下の温度が用いら
れるが、蒸発除去を促進させ、かつ粒子形状を良好に保
つためには有機溶媒の沸点より1〜5℃低い温度が好ま
しい。
次に、グルコマンナンのエステルの球状粒子をけん化す
る。この場合、球状粒子の形状をこわさずにその形状を
保ちつつ、けん化するようなけん化浴を用いることが必
要である。けん化浴の例としては水酸化ナトリウムまた
は水酸化カリウムのメタノール溶液や、水酸化ナトリウ
ムまたは水酸化カリウムを硫酸ナトリウム等の塩類水溶
液に溶解させた溶液があげられる。
る。この場合、球状粒子の形状をこわさずにその形状を
保ちつつ、けん化するようなけん化浴を用いることが必
要である。けん化浴の例としては水酸化ナトリウムまた
は水酸化カリウムのメタノール溶液や、水酸化ナトリウ
ムまたは水酸化カリウムを硫酸ナトリウム等の塩類水溶
液に溶解させた溶液があげられる。
次に、けん化されたグルコマンナンのエステルの粒子を
架橋する。架橋剤としては、例えばエピクロロヒドリ
ン、ジエポキシブタン、トリレンジイソシアナート、ヘ
キサメチレンジイソシアナート等の2官能性化合物をあ
げることができる。これらの架橋剤は有機性媒体液中に
溶解させて使用される。
架橋する。架橋剤としては、例えばエピクロロヒドリ
ン、ジエポキシブタン、トリレンジイソシアナート、ヘ
キサメチレンジイソシアナート等の2官能性化合物をあ
げることができる。これらの架橋剤は有機性媒体液中に
溶解させて使用される。
架橋剤の媒体液としては灯油または流動パラフィンまた
はその混合物(例えば容量比7:3)に界面活性剤(非イ
オン界面活性剤例えばソルビタン脂肪酸エステル)を1
〜2重量%混合したものが用いられる。また別の架橋剤
の媒体液としてはアセトンとジメチルスルホキシドから
なる混合液(例えば容量比6:4)が用いられる。架橋剤
の濃度は上記架橋剤の媒体液に対して0.01〜15mol/lの
範囲である。
はその混合物(例えば容量比7:3)に界面活性剤(非イ
オン界面活性剤例えばソルビタン脂肪酸エステル)を1
〜2重量%混合したものが用いられる。また別の架橋剤
の媒体液としてはアセトンとジメチルスルホキシドから
なる混合液(例えば容量比6:4)が用いられる。架橋剤
の濃度は上記架橋剤の媒体液に対して0.01〜15mol/lの
範囲である。
架橋剤溶液100容量部に対し、グルコマンナンのエステ
ルの球状粒子を1〜5重量部加え、室温〜70℃で24〜36
時間撹拌を続けることによりグルコマンナンのエステル
の球状粒子は架橋される。架橋反応粒子をろ別し、アセ
トン次いで中性洗剤で洗浄し、次に水洗することによっ
て架橋されたグルコマンナンのエステルの球状粒子が得
られる。
ルの球状粒子を1〜5重量部加え、室温〜70℃で24〜36
時間撹拌を続けることによりグルコマンナンのエステル
の球状粒子は架橋される。架橋反応粒子をろ別し、アセ
トン次いで中性洗剤で洗浄し、次に水洗することによっ
て架橋されたグルコマンナンのエステルの球状粒子が得
られる。
上記のようにして得られたグルコマンナン球状粒子にア
フィニティーリガンドを導入するには、次のような方法
により行うことができる。
フィニティーリガンドを導入するには、次のような方法
により行うことができる。
まず、グルコマンナン球状粒子を反応溶媒に十分接触さ
せて膨潤させるとともに気泡を脱気する。ここで使用す
る反応溶媒は次の工程のグルコマンナン球状粒子と活性
化剤とを反応させるのに好適な溶媒となる溶液を用いる
のが好ましく、例えばアセトンとピリジンとの混合溶
液、水酸化ナトリウムのホウ酸水素ナトリウム水溶液な
どをあげることができる。
せて膨潤させるとともに気泡を脱気する。ここで使用す
る反応溶媒は次の工程のグルコマンナン球状粒子と活性
化剤とを反応させるのに好適な溶媒となる溶液を用いる
のが好ましく、例えばアセトンとピリジンとの混合溶
液、水酸化ナトリウムのホウ酸水素ナトリウム水溶液な
どをあげることができる。
次に、前記活性化剤を加え、活性化剤と湿潤したグルコ
マンナン球状粒子を十分混合して反応させ、グルコマン
ナン球状粒子を活性化する。活性化は、グルコマンナン
球状粒子中のある部位をトレシル化、ホルミル化、エポ
キシ化、ブロムシアン化するなどして、導入しようとす
るアフィニティーリガンドをこの活性化した部位に結合
させるためのものである。
マンナン球状粒子を十分混合して反応させ、グルコマン
ナン球状粒子を活性化する。活性化は、グルコマンナン
球状粒子中のある部位をトレシル化、ホルミル化、エポ
キシ化、ブロムシアン化するなどして、導入しようとす
るアフィニティーリガンドをこの活性化した部位に結合
させるためのものである。
活性化剤の使用割合は、使用する活性化剤の種類にもよ
るが、通常グルコマンナン球状粒子100重量部に対して
2〜200重量部の割合で使用する。活性化の反応条件
は、通常反応温度が0〜50℃、反応時間が5分〜3時間
である。
るが、通常グルコマンナン球状粒子100重量部に対して
2〜200重量部の割合で使用する。活性化の反応条件
は、通常反応温度が0〜50℃、反応時間が5分〜3時間
である。
次に、活性化したグルコマンナン球状粒子をろ過等によ
り分取した後、十分洗浄し活性化剤を除去する。洗浄液
は適宜選択できるが、例えばアセトンとピリジンの混合
溶液を反応溶媒として、トレシルクロリドを活性化剤と
して使用した場合は、アセトンと低濃度の塩酸との混合
溶液を使用するのが好ましい。
り分取した後、十分洗浄し活性化剤を除去する。洗浄液
は適宜選択できるが、例えばアセトンとピリジンの混合
溶液を反応溶媒として、トレシルクロリドを活性化剤と
して使用した場合は、アセトンと低濃度の塩酸との混合
溶液を使用するのが好ましい。
次に、アフィニティーリガンド含有液と活性化グルコマ
ンナン球状粒子を接触させ、十分混合してグルコマンナ
ン球状粒子にアフィニティーリガンドを導入する。この
場合の反応条件は、通常反応温度が0〜40℃、反応時間
が1〜24時間である。アフィニティーリガンド含有液
は、アフィニティーリガンドを適当な緩衝液等に溶解さ
せる方法などにより調製する。アフィニティーリガンド
の使用量は、通常グルコマンナン球状粒子中の活性化部
位との反応当量以上とするのが好ましい。
ンナン球状粒子を接触させ、十分混合してグルコマンナ
ン球状粒子にアフィニティーリガンドを導入する。この
場合の反応条件は、通常反応温度が0〜40℃、反応時間
が1〜24時間である。アフィニティーリガンド含有液
は、アフィニティーリガンドを適当な緩衝液等に溶解さ
せる方法などにより調製する。アフィニティーリガンド
の使用量は、通常グルコマンナン球状粒子中の活性化部
位との反応当量以上とするのが好ましい。
次に、アフィニティーリガンドを導入したグルコマンナ
ン球状粒子をろ過等により分取した後、十分洗浄する。
洗浄液は適宜選択できるが、例えば食塩水、食塩含有酢
酸緩衝液、食塩含有重炭酸緩衝液、純水および有機溶媒
などをあげることができる。
ン球状粒子をろ過等により分取した後、十分洗浄する。
洗浄液は適宜選択できるが、例えば食塩水、食塩含有酢
酸緩衝液、食塩含有重炭酸緩衝液、純水および有機溶媒
などをあげることができる。
次に、グルコマンナン球状粒子中の未反応の活性化部位
をブロッキングする。ブロッキングは未ブロックのグル
コマンナン球状粒子を適当なブロッキング剤(溶液)に
0〜40℃で0.5〜24時間浸漬して行うことができる。ブ
ロッキング剤(溶液)としては、例えば食塩含有トリス
−塩酸緩衝液、モノエタノールアミンなどをあげること
ができる。
をブロッキングする。ブロッキングは未ブロックのグル
コマンナン球状粒子を適当なブロッキング剤(溶液)に
0〜40℃で0.5〜24時間浸漬して行うことができる。ブ
ロッキング剤(溶液)としては、例えば食塩含有トリス
−塩酸緩衝液、モノエタノールアミンなどをあげること
ができる。
以上のようにして得られたアフィニティークロマトグラ
フィー用充填剤は、トリプシン、プラスミノーゲン等の
酵素やその他のタンパク質などの各種生体物質の分離に
使用することができる。
フィー用充填剤は、トリプシン、プラスミノーゲン等の
酵素やその他のタンパク質などの各種生体物質の分離に
使用することができる。
本発明によれば、架橋されたグルコマンナン球状粒子に
アフィニティーリガンドを導入したので、塩濃度により
膨潤容積が変化せず、かつ耐圧強度が大きく、高流速で
通液および洗浄・再生が可能で、吸着−脱着−洗浄・再
生のサイクルを短くすることができるアフィニティーク
ロマトグラフィー用充填剤を得ることができる。したが
って、このようなアフィニティークロマトグラフィー用
充填剤を用いることにより、目的物質の分離を短時間で
しかも効率よく行うことができる。
アフィニティーリガンドを導入したので、塩濃度により
膨潤容積が変化せず、かつ耐圧強度が大きく、高流速で
通液および洗浄・再生が可能で、吸着−脱着−洗浄・再
生のサイクルを短くすることができるアフィニティーク
ロマトグラフィー用充填剤を得ることができる。したが
って、このようなアフィニティークロマトグラフィー用
充填剤を用いることにより、目的物質の分離を短時間で
しかも効率よく行うことができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 (架橋されたグルコマンナン球状粒子の製造) コンニャクマンナン粉40gを60〜70℃のイオン交換水4l
に加え撹拌溶解した。これを6lのエタノール中に少しづ
つ滴下し、沈殿させ、ろ別、風乾、20℃で真空乾燥させ
た。この乾燥グルコマンナン30gをホルムアミド1中
に入れ、2日間膨潤させた後、ピリジン300ml、無水酢
酸300mlを加え、50℃でで5日間反応させた。この反応
混合物を7lの水中に撹拌しながら加えた。生じた沈澱を
ろ別した後水洗した。これを風乾し、真空乾燥した後、
その3gをデカヒドロナフタリン10.5mlを含むクロロホル
ム300mlに溶解した。57℃の90%ケン化ポリビニルアル
コールの2重量%水溶液3l中に上記溶液を撹拌しながら
滴下して、粒径44〜105μmの粒子を形成させた。24時
間後徐冷し、球状粒子をろ別した後水洗した。これをメ
タノール270mlと10N水酸化ナトリウム30mlの混合溶液中
に加え、撹拌下、24時間放置してケン化した。その後ケ
ン化球状粒子をろ別し、アセトンとジメチルスルホキシ
ド1:1の混合溶液300ml中にエピクロロヒドリン35gを加
えた架橋浴中に球状粒子を投入し、60℃で24時間処理し
て架橋されたグルコマンナン球状粒子を得た。このよう
にして得られたグルコマンナン球状粒子は乾燥して保存
した。
に加え撹拌溶解した。これを6lのエタノール中に少しづ
つ滴下し、沈殿させ、ろ別、風乾、20℃で真空乾燥させ
た。この乾燥グルコマンナン30gをホルムアミド1中
に入れ、2日間膨潤させた後、ピリジン300ml、無水酢
酸300mlを加え、50℃でで5日間反応させた。この反応
混合物を7lの水中に撹拌しながら加えた。生じた沈澱を
ろ別した後水洗した。これを風乾し、真空乾燥した後、
その3gをデカヒドロナフタリン10.5mlを含むクロロホル
ム300mlに溶解した。57℃の90%ケン化ポリビニルアル
コールの2重量%水溶液3l中に上記溶液を撹拌しながら
滴下して、粒径44〜105μmの粒子を形成させた。24時
間後徐冷し、球状粒子をろ別した後水洗した。これをメ
タノール270mlと10N水酸化ナトリウム30mlの混合溶液中
に加え、撹拌下、24時間放置してケン化した。その後ケ
ン化球状粒子をろ別し、アセトンとジメチルスルホキシ
ド1:1の混合溶液300ml中にエピクロロヒドリン35gを加
えた架橋浴中に球状粒子を投入し、60℃で24時間処理し
て架橋されたグルコマンナン球状粒子を得た。このよう
にして得られたグルコマンナン球状粒子は乾燥して保存
した。
(アフィニティーリガンドの導入) 乾燥した架橋されたグルコマンナン球状粒子0.4gをアセ
トン3mlおよびピリジン150μlの混合溶液中に入れた。
この反応液の入ったサンプルびんを軽く振とうした後、
活性化剤としてのトレシルクロリド100μlを加えサン
プルびんを振とうさせながら10分間反応させた。反応後
吸引ろ過してトレシル−グルコマンナンゲルを得た。次
に、アセトン70:5mM塩酸30、アセトン30:5mM塩酸70およ
び1mM塩酸の溶液で順次洗浄した。得られたトレシル−
グルコマンナンゲルは1mM塩酸中で4℃で保存した。
トン3mlおよびピリジン150μlの混合溶液中に入れた。
この反応液の入ったサンプルびんを軽く振とうした後、
活性化剤としてのトレシルクロリド100μlを加えサン
プルびんを振とうさせながら10分間反応させた。反応後
吸引ろ過してトレシル−グルコマンナンゲルを得た。次
に、アセトン70:5mM塩酸30、アセトン30:5mM塩酸70およ
び1mM塩酸の溶液で順次洗浄した。得られたトレシル−
グルコマンナンゲルは1mM塩酸中で4℃で保存した。
10mlメスシリンダーで秤り取った2mlのトレシル−グル
コマンナンゲルを20mgの大豆トリプシンインヒビターを
溶解した0.5M食塩含有0.1M重炭酸ナトリウム溶液(pH8.
0)4mlの溶液中に入れて2時間振とうして反応させた。
得られた大豆トリプシンインヒビター−グルコマンナン
ゲル(STI−グルコマンナンゲル)はろ過して1M食塩水
で洗浄した。STI−グルコマンナンゲル中の残存活性基
は0.5M食塩含有0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH8.0)4ml中に
1時間浸漬してブロッキングした。上記と同様の方法
で、さらにSTI−グルコマンナンゲルを製造した。
コマンナンゲルを20mgの大豆トリプシンインヒビターを
溶解した0.5M食塩含有0.1M重炭酸ナトリウム溶液(pH8.
0)4mlの溶液中に入れて2時間振とうして反応させた。
得られた大豆トリプシンインヒビター−グルコマンナン
ゲル(STI−グルコマンナンゲル)はろ過して1M食塩水
で洗浄した。STI−グルコマンナンゲル中の残存活性基
は0.5M食塩含有0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH8.0)4ml中に
1時間浸漬してブロッキングした。上記と同様の方法
で、さらにSTI−グルコマンナンゲルを製造した。
このようにして得られたSTI−グルコマンナンゲルを純
水に浸漬した状態で内径5mm、長さ300mmのガラスカラム
に充填した後、高圧ポンプを用いて通液し圧力ゲージの
目盛りを読み取る方法で、通液流速と圧力損失との関係
を測定した。結果を第1図に示す。
水に浸漬した状態で内径5mm、長さ300mmのガラスカラム
に充填した後、高圧ポンプを用いて通液し圧力ゲージの
目盛りを読み取る方法で、通液流速と圧力損失との関係
を測定した。結果を第1図に示す。
また、上記のようにして調製したSTI−グルコマンナン
ゲルを用いて、アフィニティークロマトグラフィー用カ
ラムを作成し、下記条件でトリプシンの分離実験を行っ
た。結果を第2図に示す。
ゲルを用いて、アフィニティークロマトグラフィー用カ
ラムを作成し、下記条件でトリプシンの分離実験を行っ
た。結果を第2図に示す。
カラム:0.3cm×4cm 流 速:0.36ml/min 試 料:2mg/mlのトリプシン溶液20μl 吸着液(A液):0.5M食塩および10mM塩化カルシウムを
含む20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5) 溶出液(B液):0.5M食塩含有10mM塩酸溶液 溶出後、トリプシンの酵素活性を測定したところ、溶出
前に比べて80〜90%と高い活性の保持を示した。
含む20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5) 溶出液(B液):0.5M食塩含有10mM塩酸溶液 溶出後、トリプシンの酵素活性を測定したところ、溶出
前に比べて80〜90%と高い活性の保持を示した。
なお、第2図の第1番目のピークはトリプシンの酵素活
性が0.2%と低いため、製品中に含まれていた不純物で
あると推定される。
性が0.2%と低いため、製品中に含まれていた不純物で
あると推定される。
比較例1 市販のトレシル−セファローズ4Bから大豆トリプシンイ
ンヒビターを導入した大豆リプシンインヒビター−セフ
ァローズ4B(STI−セファローズ4B)を調製し、これを
用いて実施例1と同様にして通液流速と圧力損失との関
係を測定した。結果を第1図に示す。
ンヒビターを導入した大豆リプシンインヒビター−セフ
ァローズ4B(STI−セファローズ4B)を調製し、これを
用いて実施例1と同様にして通液流速と圧力損失との関
係を測定した。結果を第1図に示す。
第1図に示した結果から、STI−グルコマンナンゲルはS
TI−セファローズ4Bに比べて著しく耐圧強度が大きく、
すなわち高流速の通液条件下でも流速と圧力損失との関
係が直線関係を示しており、急激な圧力上昇が起らない
ことがわかる。
TI−セファローズ4Bに比べて著しく耐圧強度が大きく、
すなわち高流速の通液条件下でも流速と圧力損失との関
係が直線関係を示しており、急激な圧力上昇が起らない
ことがわかる。
実施例2 実施例1と同じグルコマンナン球状粒子0.5gおよびホウ
酸水素ナトリウム2mgを0.3Nの水酸化ナトリウム溶液4ml
に入れ、これに1,4−ブタンジオールグリシジルエーテ
ル2.5mlを入れて室温で8時間振とうして反応させた。
反応後ろ過して固液分離したエポキシ−グルコマンナン
ゲルを1Mの食塩水で洗浄し、1M食塩水中で4℃で保存し
た。
酸水素ナトリウム2mgを0.3Nの水酸化ナトリウム溶液4ml
に入れ、これに1,4−ブタンジオールグリシジルエーテ
ル2.5mlを入れて室温で8時間振とうして反応させた。
反応後ろ過して固液分離したエポキシ−グルコマンナン
ゲルを1Mの食塩水で洗浄し、1M食塩水中で4℃で保存し
た。
上記のようにして調製したエポキシ−グルコマンナンゲ
ル1mlをメスシリンダーで秤り取り、リジン10mgを溶解
した0.5M食塩含有0.1M重炭酸ナトリウム溶液(pH8.5)2
mlに入れて振とうさせながら室温で17時間反応させてリ
ジン−グルコマンナンゲルを得た。リジン−グルコマン
ナンゲル中の残存活性基は1Mのモノエタノールアミン4m
lに室温にて一晩温置してブロッキングした。
ル1mlをメスシリンダーで秤り取り、リジン10mgを溶解
した0.5M食塩含有0.1M重炭酸ナトリウム溶液(pH8.5)2
mlに入れて振とうさせながら室温で17時間反応させてリ
ジン−グルコマンナンゲルを得た。リジン−グルコマン
ナンゲル中の残存活性基は1Mのモノエタノールアミン4m
lに室温にて一晩温置してブロッキングした。
上記のようにして調製したリジン−グルコマンナンゲル
を用いてアフィニティークロマトグラフィー用カラムを
作成し、下記条件でプラスミノーゲンの分離実験を行っ
た。
を用いてアフィニティークロマトグラフィー用カラムを
作成し、下記条件でプラスミノーゲンの分離実験を行っ
た。
カラム:0.3cm×4cm 試 料:2mg/mlのプラスミノーゲン溶液10μl 吸着液:0.1M食塩含有50mMリン酸緩衝液(pH7.4) 洗浄液:0.5M食塩含有50mMリン酸緩衝液(pH7.4) 溶出液:洗浄液に0.2Mε−アミノカプロン酸溶液を加え
た緩衝液(pH7.4) 流 速:吸着時は0.05ml/min、洗浄および溶出時は0.2m
l/min 吸着時の結果を第3図(a)に、溶出時の結果を第3図
(b)に示す。これらの結果から、リジン−グルコマン
ナンゲルにプラスミノーゲンが吸着し、溶出液によりプ
スミノーゲンが溶出したことがわかる。
た緩衝液(pH7.4) 流 速:吸着時は0.05ml/min、洗浄および溶出時は0.2m
l/min 吸着時の結果を第3図(a)に、溶出時の結果を第3図
(b)に示す。これらの結果から、リジン−グルコマン
ナンゲルにプラスミノーゲンが吸着し、溶出液によりプ
スミノーゲンが溶出したことがわかる。
比較例2 実施例1で得たグルコマンナン球状粒子を用いて、実施
例2と同様の条件でプラスミノーゲン試料を注入した。
第3図(c)に示した結果からわかるように、プラスミ
ノーゲンはグルコマンナンゲルに吸着することなくその
まま溶出した。
例2と同様の条件でプラスミノーゲン試料を注入した。
第3図(c)に示した結果からわかるように、プラスミ
ノーゲンはグルコマンナンゲルに吸着することなくその
まま溶出した。
実施例3 6mgのヘモグロビンをファルコン(株)製サンプル管に
入れて、0.3mlの重炭酸ナトリウム(pH8.5)で溶解させ
た。実施例1で得たトレシル−グルコマンナンゲル1ml
を前記ヘモグロビン溶解液に入れて25℃で3時間水平方
向に振とうしてヘモグロビン−グルコマンナンゲルを得
た。
入れて、0.3mlの重炭酸ナトリウム(pH8.5)で溶解させ
た。実施例1で得たトレシル−グルコマンナンゲル1ml
を前記ヘモグロビン溶解液に入れて25℃で3時間水平方
向に振とうしてヘモグロビン−グルコマンナンゲルを得
た。
吸引ろ過後、ろ液を回収して測定した波長411nmの吸光
度(ABS411nm)より、グルコマンナンゲルに導入された
ヘモグロビンの量は3mgと算出された。
度(ABS411nm)より、グルコマンナンゲルに導入された
ヘモグロビンの量は3mgと算出された。
実施例4 モルモット血しょうより血液凝固第XII因子を精製し、
その2mgを3mlのトレシル−グルコマンナンゲルに0.5M食
塩含有0.1M重炭酸ナトリウム溶液(pH8.0)中で結合さ
せた。結合率は約80重量%であった。この第XII因子−
グルコマンナンゲルの2mlをシリコン処理したガラスカ
ラム(0.5cmφ×10cm)に充填し、抗原カラムとした。
モルモット第XII因子で免疫したヤギより抗血清を採取
し、IgG分画を調製した後ペプシンで限定分解してF(a
b′)2フラグメントを得た。このF(ab′)2フラグメ
ント20mg/mlのリン酸緩衝化生理的食塩水(pH7.4)を調
製し、その10mlを高速液体クロマトグラフィーシステム
を用いて定温にて流速0.25ml/minで上記抗原カラムに注
入した。流速を1ml/minに上げて2倍量の上記溶媒でカ
ラムを洗浄した後、特異抗体を5M塩酸グアニジン−67mM
リン酸緩衝液で流速0.5ml/minで溶出した。特異抗体を
含む溶出液をリン酸緩衝化生理的食塩水で4℃で一晩透
析して塩酸グアニジンを除去し、抗体活性を回復させ
た。第XII因子欠損ヒト血しょうを用いた凝固時間測定
法を応用して特異抗体活性を定量すると、少なくとも90
%以上の特異抗体が抗原カラムに結合し、その大半が塩
酸グアニジンにて溶出回収された。このクロマトグラフ
ィーでの流速は、抗体注入時に、通常の抗原抗体アフィ
ニティークロマトグラフィー(4ml/hr・cm2)の10倍、
溶出時は20倍、洗浄時は実に40倍の速度であった。
その2mgを3mlのトレシル−グルコマンナンゲルに0.5M食
塩含有0.1M重炭酸ナトリウム溶液(pH8.0)中で結合さ
せた。結合率は約80重量%であった。この第XII因子−
グルコマンナンゲルの2mlをシリコン処理したガラスカ
ラム(0.5cmφ×10cm)に充填し、抗原カラムとした。
モルモット第XII因子で免疫したヤギより抗血清を採取
し、IgG分画を調製した後ペプシンで限定分解してF(a
b′)2フラグメントを得た。このF(ab′)2フラグメ
ント20mg/mlのリン酸緩衝化生理的食塩水(pH7.4)を調
製し、その10mlを高速液体クロマトグラフィーシステム
を用いて定温にて流速0.25ml/minで上記抗原カラムに注
入した。流速を1ml/minに上げて2倍量の上記溶媒でカ
ラムを洗浄した後、特異抗体を5M塩酸グアニジン−67mM
リン酸緩衝液で流速0.5ml/minで溶出した。特異抗体を
含む溶出液をリン酸緩衝化生理的食塩水で4℃で一晩透
析して塩酸グアニジンを除去し、抗体活性を回復させ
た。第XII因子欠損ヒト血しょうを用いた凝固時間測定
法を応用して特異抗体活性を定量すると、少なくとも90
%以上の特異抗体が抗原カラムに結合し、その大半が塩
酸グアニジンにて溶出回収された。このクロマトグラフ
ィーでの流速は、抗体注入時に、通常の抗原抗体アフィ
ニティークロマトグラフィー(4ml/hr・cm2)の10倍、
溶出時は20倍、洗浄時は実に40倍の速度であった。
このカラムを使って回収されたモルモット第XII因子に
対するヤギの特異抗体は3.4mgであった。すなわちヤギ
のIgG中には1.7重量%のモルモット第XII因子に対する
特異抗体が作られていたことになる。
対するヤギの特異抗体は3.4mgであった。すなわちヤギ
のIgG中には1.7重量%のモルモット第XII因子に対する
特異抗体が作られていたことになる。
第1図は実施例1および比較例1の結果を示すグラフ、
第2図は実施例1の結果を示すグラフ、第3図(a)お
よび(b)は実施例2の結果を示すグラフ、第3図
(c)は比較例2の結果を示すグラフである。
第2図は実施例1の結果を示すグラフ、第3図(a)お
よび(b)は実施例2の結果を示すグラフ、第3図
(c)は比較例2の結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上甲 勲 東京都新宿区西新宿3丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 山本 哲郎 熊本県熊本市京塚本町1番7号 (72)発明者 本里 義明 熊本県熊本市保田窪本町1174番地5 (56)参考文献 特開 平1−96195(JP,A) 特開 平1−92655(JP,A) 特開 平1−29305(JP,A) 特開 平1−63531(JP,A) 欧州特許公開298171(EP,A) 日化,1988,No.1,P61−68 J.Chvomatogr.,1987,v ol.409,p175−181
Claims (2)
- 【請求項1】架橋されたグルコマンナン球状粒子にアフ
ィニティーリガンドを導入したことを特徴とするアフィ
ニティークロマトグラフィー用充填剤。 - 【請求項2】アフィニティーリガンドがタンパク質、ペ
プチドおよびアミノ酸から選ばれる一種以上のものであ
る請求項(1)記載のアフィニティークロマトグラフィ
ー用充填剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1033442A JPH0758287B2 (ja) | 1989-02-13 | 1989-02-13 | アフイニティークロマトグラフィー用充填剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1033442A JPH0758287B2 (ja) | 1989-02-13 | 1989-02-13 | アフイニティークロマトグラフィー用充填剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02212763A JPH02212763A (ja) | 1990-08-23 |
JPH0758287B2 true JPH0758287B2 (ja) | 1995-06-21 |
Family
ID=12386648
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1033442A Expired - Lifetime JPH0758287B2 (ja) | 1989-02-13 | 1989-02-13 | アフイニティークロマトグラフィー用充填剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0758287B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5441643A (en) * | 1993-11-29 | 1995-08-15 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Interior | Process for recovering metals from solution utilizing metalloprotein affinity chromatography |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62236839A (ja) * | 1986-04-08 | 1987-10-16 | Yoshiaki Motozato | 架橋されたグルコマンナン球状粒子及びその製法 |
JPS6429305A (en) * | 1987-07-23 | 1989-01-31 | Chuichi Hirayama | Separation of biomembrane |
JPS6463531A (en) * | 1987-09-03 | 1989-03-09 | Chuichi Hirayama | Separation of low molecular weight compound |
-
1989
- 1989-02-13 JP JP1033442A patent/JPH0758287B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
J.Chvomatogr.,1987,vol.409,p175−181 |
日化,1988,No.1,P61−68 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02212763A (ja) | 1990-08-23 |
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