JPH0757682A - イオン照射装置 - Google Patents

イオン照射装置

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JPH0757682A
JPH0757682A JP20427793A JP20427793A JPH0757682A JP H0757682 A JPH0757682 A JP H0757682A JP 20427793 A JP20427793 A JP 20427793A JP 20427793 A JP20427793 A JP 20427793A JP H0757682 A JPH0757682 A JP H0757682A
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JP
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impedance
microwave
beam current
plasma
plasma chamber
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JP20427793A
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Takao Matsumoto
貴雄 松本
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 イオン注入装置は、マイクロ波型イオン源
と、このイオン源を制御してフルオートでビーム電流調
整を行うビーム電流コントローラ2とを有する。ビーム
電流コントローラ2においては、先ず、第1調整手段2
1が、マイクロ波電源の出力パワーを制御してマグネト
ロンの出力電力を調整し、このとき、限界判断手段22
がマグネトロンの出力が限界最低値になったと判断すれ
ば、次に、第2調整手段23が、スタブ9を制御して導
波管のインピーダンスを調整し、インピーダンス不整合
によって導波管内に反射波を生じさせることにより、プ
ラズマチャンバに入射されるマイクロ波電力を調整す
る。 【効果】 リニアなビーム電流調整が可能となり、フル
オートによる微小ビーム電流調整に要する時間を短縮で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ターゲットにイオンビ
ームを照射してイオン注入や表面改質等を行うイオン照
射装置に関し、特に、磁界中のマイクロ波放電によりプ
ラズマを生成してそのプラズマからイオンビームを引き
出すマイクロ波型イオン源を備えたイオン照射装置のフ
ルオートビーム電流調整に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イオン注入装置は、真空中でイオンを発
生させた後、イオンビームとして引出し、これを磁界を
用いた質量分析法により所望のイオンビームのみを選択
的に取り出し、さらに上記イオンビームを所定のエネル
ギーまで加速してウエハ等のイオン照射対象物に照射す
ることで、イオン照射対象物内に不純物を注入するもの
であり、半導体プロセスにおいてデバイスの特性を決定
する不純物を任意の量および深さに制御性良く注入でき
ることから、現在の集積回路の製造に重要な装置になっ
ている。
【0003】上記イオン注入装置には、磁界中のマイク
ロ波放電によりプラズマを生成してそのプラズマからイ
オンを引き出すマイクロ波型のイオン源を備えたものが
ある。このマイクロ波型のイオン源は、図6に示すよう
に、マグネトロン51から出力されたマイクロ波電力が
アイソレータ52、方向性結合器53および導波管54
を介してプラズマチャンバ55内に導入されることによ
り、ソースマグネット56・57の形成する磁界中にお
いて、ガス供給部58からプラズマチャンバ55内に供
給されているガスイオン種が、マイクロ波放電によりプ
ラズマ化するようになっている。
【0004】また、イオン注入装置には、ターゲットに
照射するビーム電流を入力設定すれば、フルオートでビ
ーム電流を調整する機能を備えているものがある。上記
のマイクロ波型イオン源を具備したイオン注入装置で
は、ビーム電流コントローラ63が、マイクロ波電源5
9、ソースマグネット電源60・61、および導波管5
4に設けられたインピーダンス整合用スタブ62の動作
を制御して、フルオートでビーム電流を調整する。この
ビーム電流コントローラ63によるビーム電流調整を、
図7のフローチャートに基づいて、以下に説明する。
【0005】ビーム電流コントローラ63は、先ず、イ
オン源の各部の動作を制御して、プラズマチャンバ55
内においてプラズマを点灯させる(S51)。プラズマ
が点灯すれば(S52)、導波管54の有するインピー
ダンスとプラズマインピーダンス(プラズマの状態によ
って変化するプラズマチャンバ55のインピーダンス)
との間のインピーダンス整合を図るために、スタブ62
を調整する(S53)。
【0006】尚、導波管54内の反射波は、方向性結合
器53で分離され、そのパワーが反射パワー測定部64
で測定されるようになっている。そして、この測定値は
ビーム電流コントローラ63に取り込まれる。ビーム電
流コントローラ63は、この反射パワー測定値が、20
W(基準値)よりも小さくなるように、スタブ62を調
整する(S53)。
【0007】反射パワー測定値が20Wよりも小さくな
れば(S54)、マイクロ波電源59の出力パワーを制
御して、設定されたビーム電流になるようにマグネトロ
ン51から出力されるマイクロ波電力を調整する(S5
5)。
【0008】尚、ターゲットに照射されるビーム電流
は、ビーム電流計測部65において計測されるようにな
っている。ビーム電流コントローラ63は、上記ビーム
電流計測部65のビーム電流計測値をモニタし、このモ
ニタ電流値が設定されたビーム電流値になるように、マ
イクロ波電源59を制御する(S55)。そして、モニ
タ電流値が設定されたビーム電流値になれば(S56で
YES)、ビーム電流制御を終了する。
【0009】尚、マグネトロン51は、ある出力(例え
ば200W)以下になれば非常に不安定になるといった
出力特性を有しているため、微小ビーム電流調整を行う
場合には、マイクロ波電源59の制御によるマグネトロ
ン51の出力パワー調整だけでは限界がある。
【0010】そこで、マグネトロン51の出力が最低値
(例えば200W)になれば(S57でYES)、ソー
スマグネット電源60・61の出力パワーを制御して、
設定されたビーム電流になるように、ソースマグネット
56・57のソレノイドコイルに流れるソースマグネッ
ト電流を調整する(S58)。このソースマグネット電
源60・61の制御によるビーム電流調整により、モニ
タ電流値が設定されたビーム電流値になれば(S59で
YES)、ビーム電流制御を終了する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プラズマチ
ャンバ55に入射されるマイクロ波のパワーを変化させ
たときのビーム電流の変化は、図4に示す通りであり、
略直線的な変化を示す。このため、マイクロ波電源59
の制御によるビーム電流調整(S55)は、比較的容易
である。
【0012】これに対し、ソースマグネット電流を変化
させたときのビーム電流の変化は、図5に示す通りであ
り、ソースマグネット電源60・61の制御によるビー
ム電流調整(S58)は、非常に難しい。
【0013】このため、上記従来の構成では、マイクロ
波電源59の制御によるビーム電流調整(S55)だけ
では調整不可能なような微小ビーム電流調整を行う場合
には、調整に長時間を有する。
【0014】本発明は、上記に鑑みなされたものであ
り、その目的は、微小ビーム電流調整に要する時間を短
縮することができるイオン照射装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のイオン照射装置
は、プラズマを生成するためのプラズマチャンバと、マ
イクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、上記マイク
ロ波発生手段から出力されたマイクロ波を上記プラズマ
チャンバへ導く導波管と、上記導波管のインピーダンス
を変化させることによって導波管のインピーダンスとプ
ラズマチャンバ側のインピーダンスとの間のインピーダ
ンス整合をとるインピーダンス整合手段とを有してイオ
ンビームを生成するマイクロ波型イオン源、および、マ
イクロ波発生手段の出力するマイクロ波電力を調整する
第1調整手段と、マイクロ波発生手段の出力するマイク
ロ波電力が限界最低値になったか否かを判断する限界判
断手段とを有して上記マイクロ波型イオン源の動作を制
御することによってマイクロ波型イオン源から引き出さ
れるイオンビームの電流を調整するビーム電流調整手段
を備えているものであって、上記の課題を解決するため
に、以下の手段が講じられていることを特徴とするもの
である。
【0016】即ち、上記イオン照射装置は、プラズマチ
ャンバ側のインピーダンスを測定するプラズマインピー
ダンス測定手段を備えており、そして、上記ビーム電流
調整手段は、上記判断手段がマイクロ波発生手段の出力
するマイクロ波電力が限界最低値になったと判断したと
き、上記プラズマインピーダンス測定手段の測定値に基
づいて、上記インピーダンス整合手段を制御して導波管
のインピーダンスを調整し、導波管のインピーダンスと
プラズマチャンバ側のインピーダンスとの間のインピー
ダンス不整合によって導波管内に反射波を生じさせるこ
とにより、プラズマチャンバに入射されるマイクロ波電
力を調整する第2調整手段を有している。
【0017】
【作用】上記の構成によれば、ビーム電流調整手段がマ
イクロ波型イオン源の動作を制御することによって、ビ
ーム電流調整がフルオートで行われる。このビーム電流
調整手段によるビーム電流調整では、先ず、第1調整手
段が、マイクロ波発生手段の出力するマイクロ波電力を
調整することによってビーム電流の調整を行う。このと
き、限界判断手段がマイクロ波発生手段の出力するマイ
クロ波電力が限界最低値になったと判断すれば、次に、
第2調整手段が、プラズマインピーダンス測定手段の測
定値に基づいて、上記インピーダンス整合手段を制御し
て導波管のインピーダンスを調整し、導波管のインピー
ダンスとプラズマチャンバ側のインピーダンスとの間の
インピーダンス不整合によって導波管内に反射波を生じ
させることにより、プラズマチャンバに入射されるマイ
クロ波電力を調整することによってビーム電流の調整を
行う。
【0018】このように、通常は、導波管のインピーダ
ンスとプラズマチャンバ側のインピーダンスとの間のイ
ンピーダンス整合をとるために用いられるインピーダン
ス整合手段を、インピーダンス不整合を生じさせる手段
として利用することにより、プラズマチャンバに入射さ
れるマイクロ波電力を、マイクロ波発生手段の出力する
マイクロ波電力の限界最低値よりも下げることができ
る。したがって、マイクロ波発生手段の制御によるビー
ム電流調整だけでは調整不可能なような微小ビーム電流
調整を行う場合でも、従来のようにソースマグネット電
源の制御によるビーム電流調整を行う必要がなく、プラ
ズマチャンバに入射されるマイクロ波電力の調整による
リニアなビーム電流調整が可能となり、フルオートによ
るビーム電流調整が容易となり、調整時間の短縮化を図
れる。
【0019】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図5に
基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0020】本実施例に係るイオン照射装置としてのイ
オン注入装置は、図2に示すように、電子サイクロトロ
ン共鳴(ECR:Electron Cyclotron Resonance)条件
の磁界中でマイクロ波放電を生じさせてプラズマを生成
し、このプラズマからイオンをビームとして引き出すマ
イクロ波型イオン源(以下、ECRイオン源と称する)
1、およびこのECRイオン源1の各部の動作を制御し
てECRイオン源1から引き出されるイオンビームの電
流を調整し、ターゲットに照射するイオンビームの電流
量をコントロールするビーム電流コントローラ(ビーム
電流調整手段)2を備えている。
【0021】上記ECRイオン源1は、プラズマを生成
するためのプラズマチャンバ8と、マイクロ波電源7か
ら電力の供給を受けて、例えば2.45GHzのマイクロ
波電力を出力するマグネトロン3と、マグネトロン3か
ら出力されたマイクロ波電力を上記プラズマチャンバ8
へ導く導波管6とを備えている。尚、上記マグネトロン
3およびマイクロ波電源7によって、特許請求の範囲に
記載のマイクロ波発生手段が構成されている。
【0022】また、マグネトロン3と導波管6の端部と
の間には、マグネトロン3からのマイクロ波の出力方向
(進行方向)のみマイクロ波を通過させ、反射波がマグ
ネトロン3へ戻るのを防ぐアイソレータ4と、進行波成
分と反射波成分とを分離して取り出す方向性結合器5と
が設けられている。上記方向性結合器5には、分離され
た反射波のパワーを測定する反射パワー測定部16が接
続されている。
【0023】また、上記導波管6には、導波管6のイン
ピーダンスとプラズマチャンバ8側のインピーダンス
(以下、プラズマインピーダンスと称する)との間のイ
ンピーダンス整合を図るためのインピーダンス整合用ス
タブ(インピーダンス整合手段)9と、導波管6内に生
じる定在波を測定する定在波測定センサ10とが設けら
れている。
【0024】上記プラズマチャンバ8には、固体イオン
源物質を蒸発させるベーパライザを備え、ガス状のイオ
ン源物質をチャンバ内に供給するためのガス供給部11
が接続されている。
【0025】また、上記プラズマチャンバ8の周囲に
は、ソレノイドコイルを備えたソースマグネット12・
13が配設されており、このソースマグネット12・1
3は、プラズマチャンバ8内にビーム引き出し方向と略
平行な磁界を形成するようになっている。上記ソースマ
グネット12・13の各ソレノイドコイルには、それぞ
れソースマグネット電源14・15が接続されており、
これらのソースマグネット電源14・15よりソースマ
グネット電流が供給されるようになっている。
【0026】上記プラズマチャンバ8には図示しないビ
ーム引出しスリットが形成されており、プラズマチャン
バ8の外部におけるビーム引出しスリットと対向する位
置には、図示しない引出電極が配置されている。そし
て、プラズマチャンバ8と引出電極との間に図示しない
引出電源より引出電圧が印加されることにより、両者間
に強い外部電界が形成され、この外部電界により、プラ
ズマチャンバ8内で生成されたプラズマ中のイオンが、
ビーム引出しスリットから引き出され、イオンビームが
形成されるようになっている。
【0027】上記ECRイオン源1の後段には、質量分
析によって所定のイオンのみを選別して取り出す分析マ
グネット(図示せず)、ビームを輸送する中でビーム形
状の整形、加速、走査等を行うビームライン部(図示せ
ず)、およびシリコンウェハ等のイオン照射対象物をセ
ットして注入処理を行うエンドステーション(図示せ
ず)が、この順に設けられている。上記エンドステーシ
ョンには、ビーム電流測定用のファラデーカップ(図示
せず)が設けられており、このファラデーカップに入射
されるイオンビームの電流が、ビーム電流計測部17に
おいて計測されるようになっている。
【0028】上記ビーム電流コントローラ2には、上記
の反射パワー測定部16、定在波測定センサ10、およ
びビーム電流計測部17から、それぞれ、反射波パワー
の測定データ、定在波測定データ、およびビーム電流計
測データが入力されるようになっている。
【0029】上記ビーム電流コントローラ2は、CPU
(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memo
ry) 、RAM(Random Access Memory) 等を含むマイク
ロコンピュータによって構成されており、イオン注入条
件としてターゲットに照射するビーム電流を入力設定す
れば、上記の各種入力データに基づいて、上記のマイク
ロ波電源7、スタブ9、およびソースマグネット電源1
4・15を制御して、フルオートでビーム電流を調整す
るようになっている。
【0030】図1に示すうように、上記ビーム電流コン
トローラ2は、ビーム電流計測部17から入力されるビ
ーム電流計測データに基づいて、マイクロ波電源7の出
力パワーを制御してマグネトロン3から出力されるマイ
クロ波電力を調整する第1調整手段21と、マグネトロ
ン3の出力が限界最低値(例えば200W)になったか
否かを判断する限界判断手段22と、定在波測定センサ
10から入力される定在波測定データに基づいてプラズ
マインピーダンスを演算するプラズマインピーダンス演
算手段24と、上記判断手段22がマグネトロン3の出
力するマイクロ波電力が限界最低値になったと判断した
とき、プラズマインピーダンス演算手段24の演算結果
に基づいて、上記スタブ9を制御して導波管6のインピ
ーダンスを調整し、導波管6のインピーダンスとプラズ
マインピーダンスとの間のインピーダンス不整合によっ
て導波管6内に反射波を生じさせることにより、プラズ
マチャンバ8に入射されるマイクロ波電力を調整する第
2調整手段23とを有している。
【0031】尚、上記ビーム電流コントローラ2の有す
る各手段21〜24は、ROMに格納されている所定の
プログラムを実行するCPUによって構成されるもので
ある。また、上記定在波測定センサ10と上記プラズマ
インピーダンス演算手段24とによって、特許請求の範
囲に記載のプラズマインピーダンス測定手段が構成され
ている。
【0032】上記の構成において、上記ビーム電流コン
トローラ2によるビーム電流調整を、図3のフローチャ
ートに基づいて、以下に説明する。
【0033】ビーム電流コントローラ2は、先ず、EC
Rイオン源1の各部の動作を制御して、プラズマチャン
バ8内においてプラズマを点灯させる(S1)。ECR
イオン源1では、プラズマチャンバ8内にガス供給部1
1からガス状のイオン源物質が導入されると共に、ソー
スマグネット12・13のソレノイドコイルにソースマ
グネット電源14・15よりソースマグネット電流が供
給され、プラズマチャンバ8内にビーム引き出し方向と
略平行な磁界が形成される。また、マイクロ波電源7が
投入されてマグネトロン3が作動し、マイクロ波電力が
アイソレータ4、方向性結合器5、および導波管6を介
してプラズマチャンバ8内に導入されることになる。こ
れにより、ECR現象によるマイクロ波放電によって、
プラズマチャンバ8内に導入されているイオン源物質が
プラズマ化される。
【0034】プラズマが点灯した後(S2でYES)、
ビーム電流コントローラ2は、反射パワー測定部16か
ら入力される反射波パワーの測定データに基づいて、導
波管6の有するインピーダンスとプラズマインピーダン
ス(プラズマの状態によって変化するプラズマチャンバ
8のインピーダンス)との間のインピーダンス整合を図
るために、スタブ9を調整する(S3)。即ち、ビーム
電流コントローラ2は、反射パワー測定値が、基準値で
ある20W(任意に設定可能)よりも小さくなるよう
に、スタブ9を調整する。
【0035】スタブ9の調整によって反射パワー測定値
が20Wよりも小さくなれば(S4でYES)、ビーム
電流コントローラ2の第1調整手段21は、ビーム電流
計測部17から入力されるビーム電流計測データに基づ
いて、マイクロ波電源7の出力パワーを制御してマグネ
トロン3から出力されるマイクロ波電力を調整する(S
5)。即ち、第1調整手段21は、ビーム電流計測部1
7において計測された電流値を、ビーム電流調整中、常
時、モニタしており、このモニタ電流値が設定されたビ
ーム電流値になるように、マイクロ波電源7を制御する
のである。
【0036】マイクロ波電源7の出力パワーを変化させ
ると、マグネトロン3の出力するマイクロ波パワーが変
化し、プラズマチャンバ8に入射されるマイクロ波のパ
ワーが変化する。プラズマチャンバ8に入射されるマイ
クロ波の変化に対するビーム電流の変化は、図4に示す
ように、略直線的であり、マイクロ波電源7の制御によ
るビーム電流調整は、比較的容易である。そして、モニ
タ電流値が設定されたビーム電流値になれば(S6でY
ES)、ビーム電流制御を終了する。
【0037】尚、微小ビーム電流調整を行う場合には、
マグネトロン3の出力が限界最低値(例えば200W)
になっても、モニタ電流値が設定されたビーム電流値に
ならない。そこで、限界判断手段22がマグネトロン3
の出力が限界最低値になったと判断すれば(S7でYE
S)、ビーム電流コントローラ2は、通常は導波管6の
有するインピーダンスとプラズマインピーダンスとの間
のインピーダンスの整合を図るために用いられるスタブ
9を、ここではインピーダンスの不整合を生じさせる手
段として利用し、定在波測定センサ10の測定値に基づ
いて、上記スタブ9を制御して導波管6のインピーダン
スを調整し、導波管6のインピーダンスとプラズマイン
ピーダンスとの間のインピーダンス不整合によって導波
管6内に反射波を生じさせ、プラズマチャンバ8に入射
されるマイクロ波パワーを調整する(S8)。
【0038】即ち、プラズマインピーダンス演算手段2
4が定在波測定センサ10からの定在波測定データによ
りプラズマインピーダンスを求め、第2調整手段23が
この演算結果に基づいて、所望の反射パワーが生じるよ
うに、反射係数(進行波と反射波との比)および位相角
を設定してスタブ9を動作させる。マグネトロン3の出
力するマイクロ波パワー(即ち、進行波のパワー)をP
1 、導波管6のインピーダンスとプラズマインピーダン
スとの間のインピーダンス不整合によって導波管6内に
生じる反射波のパワーをP2 とすると、プラズマチャン
バ8に入射されるマイクロ波のパワーPinは、 Pin=P1 −P2 となり、マグネトロン3の出力パワーP1 が限界最低値
(一定)でも、反射波パワーP2 を変化させることによ
って、プラズマチャンバ8に入射されるマイクロ波パワ
ーPinをリニアに変化させることができる。
【0039】このスタブ9の制御によるビーム電流調整
により、モニタ電流値が設定されたビーム電流値になれ
ば(S9でYES)、ビーム電流制御を終了する。
【0040】以上のように、本実施例のイオン注入装置
は、プラズマを生成するためのプラズマチャンバ8と、
マイクロ波電源7によって駆動されるマグネトロン3
と、マグネトロン3から出力されたマイクロ波をプラズ
マチャンバ8へ導く導波管6と、上記導波管6のインピ
ーダンスを変化させることによって導波管6のインピー
ンスとプラズマインピーダンスとの間のインピーダンス
整合をとるスタブ9とを有してイオンビームを生成する
ECRイオン源1を具備し、ビーム電流コントローラ2
が上記ECRイオン源1の動作を制御することによって
フルオートでビーム電流調整が行われるようになってい
るものであって、上記ビーム電流コントローラ2は、第
1調整手段21と限界判断手段22と第2調整手段23
と定在波測定センサ10から入力される定在波測定デー
タに基づいてプラズマインピーダンスを演算するプラズ
マインピーダンス演算手段24とを有し、先ず、第1調
整手段21が、マイクロ波電源7の出力パワーを制御し
てマグネトロン3から出力されるマイクロ波電力を調整
してビーム電流の調整を行い、このとき、限界判断手段
22がマグネトロン3の出力が限界最低値になったと判
断すれば、次に、第2調整手段23が、プラズマインピ
ーダンス演算手段24の演算結果に基づいて、上記スタ
ブ9を制御して導波管6のインピーダンスを調整し、導
波管6のインピーダンスとプラズマインピーダンスとの
間のインピーダンス不整合によって導波管6内に反射波
を生じさせることにより、プラズマチャンバ8に入射さ
れるマイクロ波電力を調整することによってビーム電流
の調整を行うような構成である。
【0041】これによって、マイクロ波電源7の制御に
よるビーム電流調整だけでは調整不可能なような微小ビ
ーム電流調整を行う場合でも、従来のようにソースマグ
ネット電源の制御によるビーム電流調整(図5参照)を
行う必要がなく、プラズマチャンバ8に入射されるマイ
クロ波電力の調整によるリニアなビーム電流調整(図4
参照)が行え、フルオートによるビーム電流調整が容易
となり、調整時間の短縮化を図れる。
【0042】即ち、従来であれば、常に、導波管のイン
ピーダンスとプラズマインピーダンスとのインピーダン
スの整合が行われた状態でビーム電流調整が行われてい
るので、マグネトロンの出力パワーが、略、プラズマチ
ャンバに入射されるマイクロ波パワーであり、図4中に
点Aで示されるマグネトロンの出力限界最低値よりもプ
ラズマチャンバに入射されるマイクロ波のパワーを下げ
ることができなかった。これに対し、本実施例では、ス
タブ9をインピーダンス不整合を生じさせる手段として
利用することにより、プラズマチャンバ8に入射される
マイクロ波のパワーを、マグネトロン3の出力限界最低
値よりも下げることができる。したがって、微小ビーム
電流調整を行う場合でも、リニアなビーム電流調整が行
える。
【0043】尚、殆どの場合、スタブ9の調整(図3の
S8)によって、微小ビーム電流調整が可能となるが、
極端にビーム電流を小さくする場合は、反射波のパワー
が大きくなり過ぎて導波管6内で放電が生じる可能性が
ある。そこで、反射パワーが所定の基準値(例えば、マ
グネトロン3の出力限界最低値が200Wならば、反射
パワーの基準値を150Wとする)になれば、ソースマ
グネット電源14・15の制御によってビーム電流の微
調整を行うようにしてもよい。
【0044】上記実施例では、イオン注入装置を例に挙
げて説明したが、マイクロ波型イオン源を備え、フルオ
ートでビーム電流調整を行う機能を備えた他のイオン照
射装置、例えばスパッタリング装置にも適用可能であ
る。また、上記実施例では、ビーム電流コントローラ2
がプラズマインピーダンス演算手段24を有している
が、定在波測定センサ10の測定データからプラズマイ
ンピーダンスを演算する手段をビーム電流コントローラ
2とは別構成にすることも可能である。上記実施例は、
あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであ
って、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈され
るべきものではなく、本発明の精神と特許請求の範囲内
で、いろいろと変更して実施することができるものであ
る。
【0045】
【発明の効果】本発明のイオン照射装置は、以上のよう
に、プラズマを生成するためのプラズマチャンバと、マ
イクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、上記マイク
ロ波発生手段から出力されたマイクロ波を上記プラズマ
チャンバへ導く導波管と、上記導波管のインピーダンス
を変化させることによって導波管のインピーダンスとプ
ラズマチャンバ側のインピーダンスとの間のインピーダ
ンス整合をとるインピーダンス整合手段とを有してイオ
ンビームを生成するマイクロ波型イオン源、および、マ
イクロ波発生手段の出力するマイクロ波電力を調整する
第1調整手段と、マイクロ波発生手段の出力するマイク
ロ波電力が限界最低値になったか否かを判断する限界判
断手段とを有して上記マイクロ波型イオン源の動作を制
御することによってマイクロ波型イオン源から引き出さ
れるイオンビームの電流を調整するビーム電流調整手段
を備えているものであって、プラズマチャンバ側のイン
ピーダンスを測定するプラズマインピーダンス測定手段
を備えると共に、上記ビーム電流調整手段が、上記判断
手段がマイクロ波発生手段の出力するマイクロ波電力が
限界最低値になったと判断したとき、上記プラズマイン
ピーダンス測定手段の測定値に基づいて、上記インピー
ダンス整合手段を制御して導波管のインピーダンスを調
整し、導波管のインピーダンスとプラズマチャンバ側の
インピーダンスとの間のインピーダンス不整合によって
導波管内に反射波を生じさせることにより、プラズマチ
ャンバに入射されるマイクロ波電力を調整する第2調整
手段を有している構成である。
【0046】それゆえ、マイクロ波発生手段の制御によ
るビーム電流調整だけでは調整不可能なような微小ビー
ム電流調整を行う場合でも、従来のようにソースマグネ
ット電源の制御によるビーム電流調整を行う必要がな
く、プラズマチャンバに入射されるマイクロ波電力の調
整によるリニアなビーム電流調整が可能となる。したが
って、フルオートによる微小ビーム電流調整が容易とな
り、ビーム電流調整時間の短縮化を図れるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであり、イオン注
入装置のビーム電流コントローラのモジュール構成を示
す機能ブロック図である。
【図2】上記イオン注入装置の要部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】上記ビーム電流コントローラの制御動作を示す
フローチャートである。
【図4】プラズマチャンバに入射されるマイクロ波のパ
ワーとビーム電流との関係を示す説明図である。
【図5】ソースマグネット電流とビーム電流との関係を
示す説明図である。
【図6】従来例を示すものであり、イオン注入装置の要
部の構成を示すブロック図である。
【図7】上記イオン注入装置のビーム電流コントローラ
の制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 マイクロ波型イオン源 2 ビーム電流コントローラ(ビーム電流調整手段) 3 マグネトロン(マイクロ波発生手段) 6 導波管 7 マイクロ波電源(マイクロ波発生手段) 8 プラズマチャンバ 9 スタブ(インピーダンス整合手段) 10 定在波測定センサ(プラズマインピーダンス測
定手段) 12 ソースマグネット 13 ソースマグネット 14 ソースマグネット電源 15 ソースマグネット電源 16 反射パワー測定部 17 ビーム電流計測部 21 第1調整手段 22 限界判断手段 23 第2調整手段 24 プラズマインピーダンス演算手段(プラズマイ
ンピーダンス測定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/265

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマを生成するためのプラズマチャン
    バと、マイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、上
    記マイクロ波発生手段から出力されたマイクロ波を上記
    プラズマチャンバへ導く導波管と、上記導波管のインピ
    ーダンスを変化させることによって導波管のインピーダ
    ンスとプラズマチャンバ側のインピーダンスとの間のイ
    ンピーダンス整合をとるインピーダンス整合手段とを有
    し、イオンビームを生成するマイクロ波型イオン源と、 マイクロ波発生手段の出力するマイクロ波電力を調整す
    る第1調整手段と、マイクロ波発生手段の出力するマイ
    クロ波電力が限界最低値になったか否かを判断する限界
    判断手段とを有し、上記マイクロ波型イオン源の動作を
    制御することにより、マイクロ波型イオン源から引き出
    されるイオンビームの電流を調整するビーム電流調整手
    段とを備えているイオン照射装置において、 プラズマチャンバ側のインピーダンスを測定するプラズ
    マインピーダンス測定手段を備え、 上記ビーム電流調整手段は、上記判断手段がマイクロ波
    発生手段の出力するマイクロ波電力が限界最低値になっ
    たと判断したとき、上記プラズマインピーダンス測定手
    段の測定値に基づいて、上記インピーダンス整合手段を
    制御して導波管のインピーダンスを調整し、導波管のイ
    ンピーダンスとプラズマチャンバ側のインピーダンスと
    の間のインピーダンス不整合によって導波管内に反射波
    を生じさせることにより、プラズマチャンバに入射され
    るマイクロ波電力を調整する第2調整手段を有している
    ことを特徴とするイオン照射装置。
JP20427793A 1993-08-18 1993-08-18 イオン照射装置 Pending JPH0757682A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6780075B2 (en) 1999-12-24 2004-08-24 Nec Corporation Method of fabricating nano-tube, method of manufacturing field-emission type cold cathode, and method of manufacturing display device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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