JPH0756974A - 板金部品の設計システム - Google Patents

板金部品の設計システム

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JPH0756974A
JPH0756974A JP5206411A JP20641193A JPH0756974A JP H0756974 A JPH0756974 A JP H0756974A JP 5206411 A JP5206411 A JP 5206411A JP 20641193 A JP20641193 A JP 20641193A JP H0756974 A JPH0756974 A JP H0756974A
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JP
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shape
input
sheet metal
plane
neutral
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Application number
JP5206411A
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English (en)
Inventor
Yuka Mitani
由香 三谷
Kenji Iriguchi
健二 入口
Kiyotaka Kato
清敬 加藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ソリッドモデルへの変換入力を簡便にし、さ
らにそのソリッドモデルによる板金部品形状から自動的
に展開図を作成できる板金部品の設計システムを提供す
る。 【構成】 ソリッドモデルによって表される板金部品形
状に対して展開図を求める場合に、形状の平面部と曲げ
部のそれぞれの各部要素に対して、曲げによるのびやひ
ずみの影響を受けないような中立面を求め、それらの中
立面を同一平面上に展開していくことにより、前記板金
部品形状から自動的に展開図を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は板金部品の設計システ
ムに関し、特に入力された形状の自動展開図作成方法,
または入力装置の形状入力部における形状の入力方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の板金部品の設計システムでは、所
望の板金部品形状を操作者が作成した後、実際の製作の
ために、新たにその形状の展開図を作成しなければなら
なかった。さらに、入力された板金部品形状が、平坦で
ある材料を折り曲げて作成するような形状であった場
合、通常曲げ部には曲げによるのびやひずみが生じる。
そのため展開図を作成する際には、これらの誤差を考慮
しなければならなかった。また、従来の形状入力部にお
けるソリッドモデルでの形状入力方法としては、直接ソ
リッドモデルで入力するほかには、三面図データや厚み
を持たない3次元形状モデル(以降、これをシートモデ
ルと呼ぶ)を操作者によってソリッドモデルにいったん
変換してから、形状データを定義していく方法がとられ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の板金部品の
設計システムでは、操作者によって作成された板金部品
形状に対して、さらに操作者が展開図を考え、あらため
てその展開図を入力しなければならなかった。また曲げ
部をもつ形状の展開の場合には、その材料の材質や板
厚,曲げ量などによってのびやひずみといったずれも一
様ではないため、操作者はその都度、それらの場合に応
じた展開図を作成しなければならず、操作者の作業の手
間を要した。また、従来の形状入力部における形状入力
方法として、三面図やシートモデルを変換してソリッド
モデルで入力する場合には、操作者が三面図やシートモ
デルを理解し、ソリッドモデルに変換するために適した
形状データで定義していくことにより形状入力を行って
いたため、一つのシートモデルに対して厚みを変更する
ごとに新たに形状を定義し直さなければならないなど、
操作者に対して変換に要する作業の負担が大きかった。
【0004】この発明は上記の問題点を解消するために
なされたもので、ソリッドモデルへの変換入力を簡便に
し、さらにそのソリッドモデルによる板金部品の形状か
ら自動的に展開図を作成できる板金部品の設計システム
を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る板
金部品の設計システムは、ソリッドモデルによって表さ
れる板金部品形状に対して展開図を求める場合に、形状
の平面部と曲げ部のそれぞれの各部要素に対して、曲げ
によるのびやひずみの影響を受けないような中立面を求
め、それらの中立面を同一平面上に展開していくことに
より、前記板金部品形状から自動的に展開図を作成する
ことができるものである。
【0006】請求項11の発明に係る板金部品の設計シ
ステムは、三面図から入力する場合には、所望形状の輪
郭形状を表す面を求め、三面図の他の図面との関係から
前記面が存在する領域を求めて、その領域の分だけ前記
面をスイープさせてソリッドモデル形状を作成し、また
シートモデルから入力する場合には、シート面の裏表そ
れぞれ任意の向きに板の厚みをつけてソリッドモデル形
状を作成する。このように三面図やシートモデルから自
動的にソリッドモデルを作成することができるものであ
る。
【0007】
【作用】請求項1の発明においては、形状をソリッドモ
デルによって入力することで、材料の厚みを表現するこ
とができる。よって、形状の面と面との隣接関係が把握
でき、それによって形状中のエッジに対して折れ線や輪
郭を表す線などの区別をすることができるので、折れ線
指示などの入力は不要である。また、形状の平面部につ
いては板厚の中央を通る面を中立面として求め、曲げ部
についてはあらかじめ持っている材料についてのデータ
から、材質によって決まる曲げ係数を用いた計算式によ
って中立面を求め、これらの中立面により厚みを持たな
いシートモデルを作成する。そして、これらの中立面が
平面ならばそのままで、曲面ならばいったん平面に変換
してから、それらの平面に座標変換を行って、あらかじ
め定義しておいた展開図作成平面上に展開していく。こ
のとき、シートモデルでの面と面との隣接関係を参照し
ながら、座標変換後も面どうしの隣接関係が保てるよう
にする。なお、形状入力時に形状データの不正チェッ
ク、展開時に展開可能のチェック、展開後に結果データ
の不正チェックを行う。このようにして自動的に展開図
を作成する。
【0008】請求項11の発明においては、ソリッドモ
デルで表現された形状以外にも、三面図で表現された形
状やシートモデルからでも入力することができる。その
場合は、入力された形状はソリッドモデルに変換され
る。そして、操作者が指示を与えなくても自動的にソリ
ッドモデルが作成される自動モードと、変換における各
処理ごとに求められた結果が操作者の意図するものと同
じであるかを確認する確認モードの二つを用意して、操
作者にモードの選択をしてもらう。後者の確認モードを
選択していて、求められた処理結果が操作者の意図する
ものでない場合には、操作者は修正することができる。
三面図からソリッドモデルへの変換の場合は、最初に入
力された三面図から、所望の形状を構成する構成要素形
状の輪郭形状を表現している面を抽出する処理を行う。
確認モードの場合は、この面を表現している閉ループを
画面上に色を変えて表示して操作者に確認する。操作者
が望む形状でない場合には、この形状はキャンセルして
正しい形状を入力してもらう。次に、この抽出された面
と他の面図中の形状との関係から、求めた面形状が存在
する領域の幅を表す形状を求め、この領域幅で前記処理
で抽出した面をスイープすることにより、所望の形状を
構成する構成要素形状を作成する処理を行う。確認モー
ドの場合には、この求めた構成要素形状を色を変えて表
示して確認する。形状が操作者の望むものでない場合に
は、領域幅が正しくなかったことになるので、いったん
この形状をキャンセルして、同じ面に対して正しい領域
幅を操作者に入力してもらう。同様にして順次、各構成
要素形状を求めていく。最後に、作成したそれぞれの構
成要素形状どうしで和・差演算を行って、ソリッドモデ
ルを作成する。確認モードの場合には、一つの演算処理
についてそれぞれ確認する。演算を行う二つの形状を色
を変えて表示し、さらに和・差演算のどちらを行うかを
表示する。演算を行う形状あるいはその演算のどちらか
でも操作者の望むものでない場合には、正しい形状ある
いは演算を操作者に入力してもらう。また、シートモデ
ルからソリッドモデルへの変換の場合は、入力されたシ
ートモデルの面の表裏のどちらかあるいは両方に対して
設定した厚みをつける処理ができ、ソリッドモデルを作
成する。確認モードの場合には、この処理の結果である
ソリッドモデルについて確認する。形状が操作者の望む
ものでない場合には、厚みの方向あるいは厚みの大きさ
が正しくなかったことになるので、いったんこの形状を
キャンセルして、正しい厚みを入力してもらう。このよ
うにして自動的に三面図やシートモデルからソリッドモ
デルを作成する。
【0009】
【実施例】
実施例1.以下、請求項1の発明の一実施例を図面を参
照しながら詳細に説明する。図1は展開図作成方法を示
すブロック図、図2は図1において形状が入力されてか
ら展開図を作成するまでの手順を示すフローチャート、
図3は図1の入力形状の面要素の識別のための手順を示
すフローチャート、図4は図1の入力形状の中立面を作
成するための手順を示すフローチャート、図5は図1の
中立面から展開図を作成するためのフローチャートであ
る。
【0010】まず、図1に示す展開図作成方法は、図形
表示装置B1,入力装置B2,図形処理装置B3及び図
形記憶装置B4より構成される。入力装置B2では、ユ
ーザは展開したい形状を板厚を表現したソリッドモデル
により入力し、それ以外には曲げ線などの指示を与える
必要がない。図形処理装置B3は、ソリッドモデルで表
現された形状からその展開図を自動的に作成する装置で
ある。
【0011】入力装置B2においては、直接ソリッドモ
デルで入力するか、あるいは三面図やシートモデルで形
状を入力し、入力されたデータからソリッドモデルを作
成する方法をとる。なお、シートモデルで入力した場合
には、板厚分のオフセットをした面と面の連結部分にお
いては、互いに接するように必要に応じて曲げR付けや
突き合わせ,重ね合わせの処理を行う。
【0012】次に、図形処理装置B3の構成を図2に示
すフローチャートにしたがって説明する。ステップS1
では、入力装置から入力された形状の面要素に対して、
それぞれ板厚部を表す面,表側を表す面,表側に対して
裏側を表す面,に識別する。ステップS4では、ステッ
プS1で識別された形状の表面を表す面に対して中立面
を求める。ステップS7では、ステップS4で求めた中
立面をある平面上に展開することにより、入力された形
状の展開図を求める。また、それぞれのステップの処理
結果がエラーであるかどうかをステップS2,ステップ
S5,ステップS8で判断し、エラーであればステップ
S3,ステップS6,ステップS9で修正処理を行って
からもう一度処理を行う。
【0013】図2に示すステップS1の面の識別の手順
については、図3に示すフローチャートにしたがって説
明する。ステップS10では、図6(A)に示すような
初期形状であるソリッドモデルの面のうち板厚tの部分
を表している面を抽出する。ここで、板厚tの部分を表
す面とは、その面の輪郭形状上に存在する二つのエッジ
が板厚tの距離を保っているような面とし、図6(A)
の形状に対しては図6(B)の面f1,f2,f3,f
4がこれに当たる面である。ステップS11では、ソリ
ッドモデルからステップS10で求めた板厚tを表す面
を取り除いた形状をこの処理の対象形状として、表面を
表す面を求める。この場合、対象とするのは図6(B)
の面f5,f6,f7,f8,f9,f10である。形
状の面の表裏の区別をするのは以下に続く処理のため便
宜上であり、どちら側を表としても以降の処理には支障
はない。よって、このなかから任意に一つの面を選び、
その隣合う面を対象形状のなかから全て抽出する。面f
5を選んだ場合には、面f6が隣合う面として抽出され
る。抽出した面f6に対しても同様に隣合う面を求め
る。面f6に対しては面f5,f7であるが、面f5は
既に抽出されているので、次の操作は面f7を対象とす
る。この操作を順次繰り返して、最初に選んだ面f5に
つながる面を全て抽出し、これを表面を表す面とする。
この図6に示す例では、面f5,f6,f7が表面を表
す面として抽出される。ステップS12では、入力され
た形状からステップS10で求めた板厚tを表す面とス
テップS11で求めた表面を表す面とを取り除いた形状
を対象として裏面を表す面を求める。この対象とする形
状から任意に一つの面を選び、ステップS11で用いた
手順と同様にして、隣合う面を順次求めていき、最初に
選んだ面につながる面を全て抽出し、これらを裏面を表
す面とする。この例では、面f8,f9,f10が裏面
を求める対象となる形状であり、最初に面f8を選んだ
場合には、面f9が隣合う面となり、次の隣合う面とし
て面f10が抽出される。ステップS13では、板厚t
を表す面,表面を表す面,裏面を表す面のどちらにも属
さない面が存在すれば、入力形状は不正形状であると判
断し、ステップS14に進み、エラーを知らせる。この
図6に示す例では、全ての面が板厚,表面,裏面のいず
れかを表しているので、正常に面の識別処理が終了す
る。
【0014】図2に示すステップS4の中立面の作成の
手順については、図4に示すフローチャートにしたがっ
て説明する。中立面の生成のために対象とするデータ
は、ステップS1で識別したうちの表面を表す面であ
る。ステップS15で対象としている表面の中から中立
面作成処理をしていない面を一つ選ぶ。ステップS16
で選んだ面が平面か曲面であるかの判断を行い、ステッ
プS17,S18でそれぞれの場合についての板厚をt
としたときの中立面の位置を求める。平面であるなら、
図7に示すように表面を表す面f11に対して、板厚t
の中央を通る位置に中立面f12が存在するので、面f
11の位置からt/2だけ材料の内側にずらした位置と
なる。また、曲面であるなら、図8に示すように曲げ部
の外側には引っ張りひずみが,内側には圧縮ひずみが生
じるので、この両ひずみがちょうど生じないような中立
面f14の位置はその曲げ係数λを用いて、図8に示す
ように曲げの内側の面f13からλtだけ材料の内側に
ずらした位置になる。通常は板厚tの中央よりもやや内
側よりになるため、λは0から0.5までの値をとる。
ステップS19では、ステップS17,S18により求
めた中立面の位置から想定される中立面を実際に作成す
る。このとき曲面ならば、展開したときの長さである中
立面の展開長さLは、曲面の曲げ角度をα,曲げの内径
をRとしたときに、L=(2πα/360)×(R+λ
t)という式で求められる。次に、ステップS20で中
立面作成処理の終了判定を行う。表面を表す面の中で、
未処理の面がある場合はステップS15へ進んで処理を
続け、表面を表す面全てに対して中立面作成処理を行っ
た場合は終了と判定し、最後にステップS21でエラー
チェックを行う。このチェックは、作成した中立面どう
しの隣接関係を求めて隣あう中立面をたどっていった場
合に、一巡するものがあるかどうかで判断を行う。一巡
するものがあった場合は面を開くことはできないので、
ステップS22でエラーを知らせる。
【0015】図2に示すステップS7の展開図の作成の
手順については、図5に示すフローチャートにしたがっ
て説明する。展開図の作成のために対象とするデータ
は、ステップS4で作成した中立面である。ステップS
23で対象としている中立面の中から展開図作成処理を
していない面を一つ選ぶ。ステップS24で選んだ面が
曲面かどうかの判断を行い、曲面であればステップS2
5により平面に変換する。変換の方法は、例として図9
(A)に示すような曲面f15の場合は、曲面f15中
のエッジEa,Eb,Ec,Edの長さやエッジ間の角
θab,θbc,θcd,θdaの大きさを求め、図9
(B)に示すようにそれらを保持した平面f16を新た
に作成するか、あるいは図9(C)に示すように一つ一
つの面が平面に近似するように曲面f15を分割して分
割曲面f17を作成し、その分割曲面f17を平面f1
8に変換して、図9(D)に示すように同一平面上にな
らべる方法をとる。ステップS26では、平面である中
立面を所望の平面上に存在するように座標変換する。こ
のとき、中立面での面と面との隣接関係を保ったまま変
換を行う。変換の手順は、中立面の状態で隣接していた
面f19,f20を例にして説明する。図10(A)に
示すように面f19は変換処理がすんでおり所望の展開
平面上に存在している。一方、面f20は未処理であり
中立面が存在する空間上にある。面f19とf20とが
隣接していたエッジをそれぞれEe,Efとし、またE
e上の点P1とEf上の点P3,Ee上の点P2Ef上
の点P4とが一致していたとする。このとき、まずP1
とP3が,あるいはP2とP4が一致するようにf20
を平行移動させる。例として、P1とP3を一致させた
結果を図10(B)に示す。次に、前の処理で一致させ
なかったほうの点を一致させる。例では、P2とP4が
一致するように、P3を軸にしてf20を回転移動させ
る。この処理により、エッジEe,Efが一致する。こ
の処理の結果を図10(C)に示す。最後に、f20が
f19と同じ平面上になるように、Efを軸としてf2
0を回転移動させる。この処理の結果を図10(D)に
示す。次にステップS27で展開図作成処理の終了判定
を行う。中立面の中で、展開図作成処理がすんでいない
ものがある場合はステップS23へ進んで処理を続け、
中立面全てに対して処理を行った場合は終了と判定し、
最後にステップS28でエラーチェックを行う。これ
は、重なりあうなどの干渉部分を持つなど、展開図とし
て適切でないものかどうかの判断を行うものであり、適
切でない場合はステップS29でエラーを知らせる。
【0016】実施例2.上記実施例1では入力された形
状に曲げ部が存在するものを示したが、曲げ部がないよ
うな形状でもよく、上記実施例1と同様の効果を奏す
る。
【0017】実施例3.上記実施例1では入力された形
状の面が均一にひろがっているものを示したが、入力形
状の面上に穴が存在するような形状でもよく、上記実施
例1と同様の効果を奏する。
【0018】実施例4.上記実施例1では入力された形
状の面要素のうち、曲面要素として円柱面の一部分を切
りとってできた形状を示したが、円柱面以外の曲面でも
よく、また溶接等により筒状にした形状に対してもその
形状の溶接部分を指示することにより切り開いても、上
記実施例1と同様の効果を奏する。
【0019】実施例5.以上の実施例では板金部品の設
計における板金部品形状の展開図を求める場合を示した
が、図11に示すような構成によって中立面の形状を求
めるシステムでもよい。この中立面形状は、厚みをもっ
た形状の強度や熱伝導等の解析用図形として用いること
ができ、精度の高い解析を行うことができる。
【0020】実施例6.次に、請求項11の発明の一実
施例を図面を参照しながら詳細に説明する。この請求項
11の発明は図1に示す入力装置B2に関するものであ
る。図12は三面図で表現された板金部品形状をソリッ
ドモデルに変換するまでの手順を示すフローチャート、
図13は図12のステップS30の輪郭形状抽出のため
の手順を示すフローチャート、図14は図12のステッ
プS31の形状の領域幅を求めるための手順を示すフロ
ーチャート、図15は図12のステップS33の構成要
素形状どうしの和・差演算を行うための手順を示すフロ
ーチャートである。
【0021】まず、入力装置B2の構成を図12に示す
フローチャートにしたがって説明する。例として、図1
6(A)で示すような形状を、図16(B)で示す三面
図で表現している場合を考える。この処理では、所望の
形状に対してそれぞれの構成要素形状を最小単位として
考える。ステップS30では、図16(B)のf21で
示すようにそれぞれの構成要素形状の輪郭形状を抽出す
る。ステップS31では、図16(B)のD1,D2で
示すようにステップS30で求めた輪郭形状が存在する
領域の幅を求め、ステップS32では求めた領域幅にし
たがって輪郭形状をスイープすることにより、構成要素
形状をソリッドモデルとして求める。ステップS33で
は、これらの求めた構成要素形状どうしの和・差演算が
必要であれば行う。図16に示す場合は演算の必要がな
いので、この段階で図16(A)で示している所望の形
状が求まる。
【0022】図12のステップS30の輪郭形状の抽出
の手順については、確認モードを選択した場合について
図13に示すフローチャートにしたがって説明する。ス
テップS34では、抽出する輪郭形状を表している閉ル
ープの一部として、三面図上の任意のエッジを一つ取り
出す。三面図の特徴として、その形状を最もよく表現し
ている形状を正面図とする場合が多く、また閉ループが
入れ子になっている場合は、その外側の形状をベースと
して内側の形状が形成されている場合が多い。よって、
ステップS34では、正面図の一番外側の閉ループから
対象としていく。まず、その閉ループをなすエッジを取
り出し、進行方向を決める。ステップS35では、抽出
したエッジに対して進行方向に連結しているエッジを求
める。ステップS36で連結しているエッジが複数かど
うかを調べる。エッジが複数ある場合には、部品形状を
最小単位としているので、形状の領域が小さくなるほう
のエッジをステップS37で選択する。ステップS38
では、最初にステップS34で選んだエッジにたどりつ
いて閉ループが作成されたかどうかの判断をする。作成
できていない場合には、ステップS35へ戻って処理を
続行する。作成された場合は、ステップS39に進んで
この処理結果で良いかどうかの確認をとる。よければ終
了であり、よくない場合にはステップS40に進んで操
作者によって輪郭形状を指示してもらって、この処理を
終了する。確認モードを選択しなかった場合には、ステ
ップS39の処理は行わずに終了する。
【0023】図12のステップS31の輪郭形状の領域
幅を求める手順については、確認モードを選択した場合
について図14に示すフローチャートにしたがって説明
する。ステップS41では、ステップS30で抽出した
形状の平面領域を求める。ステップS42では、他の面
図中で互いに平行でかつステップS41で求めた平面領
域に対応したエッジの組を求める。ステップS43で
は、ステップS42で求めたエッジでよいかどうかの確
認をとる。よくなければ、ステップS44に進んで操作
者によって形状の領域幅を示すエッジを指示してもら
う。最後にステップS45で、これらのエッジの幅をス
イープ量として求めて終了する。確認モードを選択しな
かった場合には、ステップS43の処理は行わずに終了
する。
【0024】図12のステップS33の構成要素形状ど
うしの和・差演算の手順については、確認モードを選択
した場合について図15に示すフローチャートにしたが
って説明する。このとき、作成された構成要素形状が一
つである場合には、この処理は必要ない。ステップS3
0での正面図のうちの外側の閉ループから作成した順序
で、ステップS32のスイープ処理によって作成された
部品形状をステップS46で取り出す。最初は二つ取り
出す。ステップS47では、三面図からその二つの構成
要素形状の関係を調べて、どの演算を行うかを判断す
る。このとき、ステップS30で抽出した面の領域とス
テップS31で求めた領域幅とによって判断する。ステ
ップS48で、決定した演算を行う。ステップS49
で、この演算結果の確認をする。よくなければ、ステッ
プS50で操作者が演算を行う形状とその演算の種類を
指示して、ステップS48に戻って演算する。最後に、
ステップS51で、作成された部品形状全てに対して演
算処理を行ったかどうかを終了条件として判断する。終
了でないならば、ステップS46に戻って、まだ演算処
理を行っていない構成要素形状の中で正面図において一
番外側に描かれている形状を取り出して、ステップS4
8の処理結果とを対象として、ステップS47に進んで
処理を続行していく。確認モードを選択しなかった場合
には、ステップS49の処理は行わない。
【0025】実施例7.上記実施例6では図12のステ
ップS30,ステップS31,ステップS33で行われ
る各処理の最後で処理結果の確認を行うものを示した
が、さらに図13のステップS34,ステップS35,
図14のステップS41,図15のステップS46の処
理の結果についても確認する箇所を増やしてもよく、上
記実施例6と同様の効果を奏する。
【0026】実施例8.上記実施例6では板金部品の設
計システムにおける入力装置の形状入力部を示したが、
他のシステムのCAD部において三面図で表現された3
次元形状をソリッドモデルとして作成する場合について
でもよく、上記実施例6と同様の効果を奏する。例とし
て、図17(A)に示すような形状を作成する場合を示
す。図17(B)に示すように輪郭形状を表す面f2
2,f23を抽出し、f22の領域幅としてD3,D4
を、f23に対してはD5,D6を求めてスイープ処理
を行う。その結果、図17(C)に示すような形状V
1,V2が作成され、これらに対して和演算を行って図
17(A)で示される所望の形状が得られる。
【0027】実施例9.上記実施例6では板金部品の設
計システムにおける入力装置の形状入力部を示したが、
厚みを持たないシートモデルで表現された形状に設定し
た厚み付けを行ってソリッドモデルとして作成する場合
についてでもよく、上記実施例6と同様の効果を奏す
る。例として、図18(A)に示すような形状を作成す
る場合を示す。形状の入力方法としては図18(B)に
示すように厚みを考えない面のイメージを基本形状とす
る。この時点での基本形状中の各面間の連結情報をもっ
ておく。次に操作者が設定した板厚tでの厚みつけを行
う。この例では、基本面の表と裏のそれぞれに板厚tの
半分の厚みt/2をつける。図18(B)の基本面f2
4と基本面f25の厚みつけを行った結果を、図18
(C)で面f24に対してはf26,f27で、面f2
5に対してはf28,f29で示す。図に示すようにf
26とf28では干渉部Xが生じたり、f27とf29
では基本形状における連結関係にも関わらず不連続部Y
が生じたりする。そのため、干渉部Xを除去したり,不
連続部Yにあたる曲げ部Zには曲げRをつけることによ
り、厚みつけを正常に行うよう修正する。この修正を行
った結果を図18(D)に示す。
【0028】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば
形状をソリッドモデルによって入力するだけで、それ以
外のデータを必要とせずに展開図を自動的に作成できる
ので、他のCADデータで作成した形状データとのリン
クが容易にでき、操作者は形状入力のための作業の手間
が省け、作業の効率化が図れる。また、展開図作成処理
の途中で処理が正常に行えなくなった場合や、処理結果
である図形中に干渉等が生じた場合には、それらの異常
が発生した段階で、どのような異常がどこに生じたかを
操作者に知らせ、その箇所を修正できる段階まで処理を
後戻りして、操作者が会話形式で修正することにより、
適切な展開図が作成されるので、操作者は発生した異常
箇所を容易に認識でき、また修正できる段階まで処理を
戻すことができるため最初からやり直す必要がなく、さ
らに修正も会話形式で容易にできるので、操作者が作業
に携わる時間が短縮され、作業の効率化が図れる。さら
に、この板金展開図作成方法においては、複数種類の材
料についてのデータを持っているので、一つの部品形状
に対して材料を変更した場合には、曲げ部を展開した形
状が異なるために同じ展開図にはならないような形状に
対しても、材料をパラメトリックに指定し、それぞれに
応じた展開図を得ることができるので、容易に作業を行
うことができ、作業の効率化が図れる。
【0029】請求項11の発明によれば三面図や厚みを
もたないシートモデルによって表された形状を自動的に
ソリッドモデルに変換することができるので、他の2次
元CADシステムによって作成した形状データとのリン
クが可能であり、操作者は形状入力の際のデータ変換な
どの作業の手間が省ける。また、ソリッドモデルを作成
する処理の途中段階で、各段階の処理結果を操作者に表
示し、その結果が操作者の意図するものと同じであるか
どうかの確認をとることができるようにしたため、同じ
でない場合には、その処理段階における適切な入力を操
作者が行え、得られた適切な結果をもってそれ以降の処
理を続けることができるので、不適切な処理を行った場
合に最初からやり直す必要がなく、さらに各処理段階に
おける修正も会話形式で容易にできるので、操作者が作
業に携わる時間が短縮され、作業の効率化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示すブロック図である。
【図2】図1の作動のフローチャート図である。
【図3】図1の入力形状の面の識別処理のためのフロー
チャート図である。
【図4】図1の中立面の作成処理のためのフローチャー
ト図である。
【図5】図1の展開図の作成処理のためのフローチャー
ト図である。
【図6】図1における入力形状の面の識別処理のための
説明図である。
【図7】図1における平面から中立面を作成する処理の
ための説明図である。
【図8】図1における曲面から中立面を作成する処理の
ための説明図である。
【図9】図1における展開図の作成処理のために曲面を
平面に変換する処理の説明図である。
【図10】図1における展開図の作成処理のためにある
平面がある座標平面上に存在するように平面を座標変換
する処理の説明図である。
【図11】この発明の実施例5を示しかつ中立面からな
る形状を作成するためのシステムの構成を示すフローチ
ャート図である。
【図12】この発明の実施例6を示す作動のフローチャ
ート図である。
【図13】図12における輪郭形状の抽出処理のための
フローチャート図である。
【図14】図12における形状の領域幅を求める処理の
ためのフローチャート図である。
【図15】図12における作成された形状どうしの演算
処理のためのフローチャート図である。
【図16】図12における三面図またはシートモデルで
表された板金部品形状のソリッドモデルへの変換の説明
図である。
【図17】この発明の実施例8を示しかつ三面図で表さ
れた形状のソリッドモデルへの変換の説明図である。
【図18】この発明の実施例9を示しかつシートモデル
で表された形状のソリッドモデルへの変換の説明図であ
る。
【符号の説明】 B1 図形表示装置 B2 入力装置 B3 図形処理装置 B4 図形記憶装置 t 板厚 f1 入力された形状の板厚部を表す面 f2 入力された形状の板厚部を表す面 f3 入力された形状の板厚部を表す面 f4 入力された形状の板厚部を表す面 f5 入力された形状の表面部を表す面 f6 入力された形状の表面部を表す面 f7 入力された形状の表面部を表す面 f8 入力された形状の裏面部を表す面 f9 入力された形状の裏面部を表す面 f10 入力された形状の裏面部を表す面 f11 表面部を表す平面 f12 面f11の中立面 f13 表面部を表す曲面 f14 面f13の中立面 f15 中立面である曲面 f16 面f15の曲面を変換した平面
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 板金部品の設計システム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は板金部品の設計システ
ムに関し、特に入力された形状の自動展開図作成方法,
または入力装置の形状入力部における形状の入力方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の板金部品の設計システムでは、所
望の板金部品形状を操作者が作成した後、実際の製作の
ために、新たにその形状の展開図を作成しなければなら
なかった。さらに、入力された板金部品形状が、平坦で
ある材料を折り曲げて作成するような形状であった場
合、通常曲げ部には曲げによるのびやひずみが生じる。
そのため展開図を作成する際には、これらの誤差を考慮
しなければならなかった。また、従来の形状入力部にお
けるソリッドモデルでの形状入力方法としては、直接ソ
リッドモデルで入力するほかには、三面図データや厚み
を持たない形状を表現する面モデル(以降、これをシー
トモデルと呼ぶ)を操作者によってソリッドモデルにい
ったん変換してから、形状データを定義していく方法が
とられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の板金部品の
設計システムでは、操作者によって作成された板金部品
形状に対して、さらに操作者が展開図を考え、あらため
てその展開図を入力しなければならなかった。また曲げ
部をもつ形状の展開の場合には、その材料の材質や板
厚,曲げ量などによってのびやひずみといったずれも一
様ではないため、操作者はその都度、それらの場合に応
じた展開図を作成しなければならず、操作者の作業の手
間を要した。また、従来の形状入力部における形状入力
方法として、三面図やシートモデルを変換してソリッド
モデルで入力する場合には、操作者が三面図やシートモ
デルを理解し、ソリッドモデルに変換するために適した
形状データで定義していくことにより形状入力を行って
いたため、一つのシートモデルに対して厚みを変更する
ごとに新たに形状を定義し直さなければならないなど、
操作者に対して変換に要する作業の負担が大きかった。
【0004】この発明は上記の問題点を解消するために
なされたもので、ソリッドモデルへの変換入力を簡便に
し、さらにそのソリッドモデルによる板金部品の形状か
ら自動的に展開図を作成できる板金部品の設計システム
を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る板
金部品の設計システムは、ソリッドモデルによって表さ
れる板金部品形状に対して展開図を求める場合に、形状
の平面部と曲げ部のそれぞれの各部要素に対して、曲げ
によるのびやひずみの影響を受けないような中立面を求
め、それらの中立面を同一平面上に展開していくことに
より、前記板金部品形状から自動的に展開図を作成する
ことができるものである。
【0006】請求項11の発明に係る板金部品の設計シ
ステムは、三面図から入力する場合には、所望形状の輪
郭形状を表す面を求め、三面図の他の図面との関係から
前記面が存在する領域を求めて、その領域の分だけ前記
面をスイープさせてソリッドモデル形状を作成し、また
シートモデルから入力する場合には、シート面の裏表そ
れぞれ任意の向きに板の厚みをつけてソリッドモデル形
状を作成する。このように三面図やシートモデルから自
動的にソリッドモデルを作成することができるものであ
る。
【0007】
【作用】請求項1の発明においては、形状をソリッドモ
デルによって入力することで、材料の厚みを表現するこ
とができる。よって、形状の面と面との隣接関係が把握
でき、それによって形状中のエッジに対して折れ線や輪
郭を表す線などの区別をすることができるので、折れ線
指示などの入力は不要である。また、形状の平面部につ
いては板厚の中央を通る面を中立面として求め、曲げ部
についてはあらかじめ持っている材料についてのデータ
から、材質によって決まる曲げ係数を用いた計算式によ
って中立面を求め、これらの中立面により厚みを持たな
いシートモデルを作成する。そして、これらの中立面が
平面ならばそのままで、曲面ならばいったん平面に変換
してから、それらの平面に座標変換を行って、あらかじ
め定義しておいた展開図作成平面上に展開していく。こ
のとき、シートモデルでの面と面との隣接関係を参照し
ながら、座標変換後も面どうしの隣接関係が保てるよう
にする。なお、形状入力時に形状データの不正チェッ
ク、展開時に展開可能のチェック、展開後に結果データ
の不正チェックを行う。このようにして自動的に展開図
を作成する。
【0008】請求項11の発明においては、ソリッドモ
デルで表現された形状以外にも、三面図で表現された形
状やシートモデルからでも入力することができる。その
場合は、入力された形状はソリッドモデルに変換され
る。そして、操作者が指示を与えなくても自動的にソリ
ッドモデルが作成される自動モードと、変換における各
処理ごとに求められた結果が操作者の意図するものと同
じであるかを確認する確認モードの二つを用意して、操
作者にモードの選択をしてもらう。後者の確認モードを
選択していて、求められた処理結果が操作者の意図する
ものでない場合には、操作者は修正することができる。
三面図からソリッドモデルへの変換の場合は、最初に入
力された三面図から、所望の形状の一部分である形状の
輪郭形状を表現している面を抽出する処理を行う。確認
モードの場合は、この面を表現している閉ループを画面
上に色を変えて表示して操作者に確認する。操作者が望
む形状でない場合には、この形状はキャンセルして正し
い形状を入力してもらう。次に、この抽出された面と他
の面図中の形状との関係から、求めた面形状が存在する
領域の幅を表す形状を求め、この領域幅で前記処理で抽
出した面をスイープすることにより、所望の形状の部分
形状を作成する処理を行う。確認モードの場合には、こ
の求めた部分形状を色を変えて表示して確認する。形状
が操作者の望むものでない場合には、領域幅が正しくな
かったことになるので、いったんこの形状をキャンセル
して、同じ面に対して正しい領域幅を操作者に入力して
もらう。同様にして順次、各部分形状を求めていく。最
後に、作成したそれぞれの部分形状どうしで集合演算を
行って、ソリッドモデルを作成する。確認モードの場合
には、一つの演算処理についてそれぞれ確認する。演算
を行う二つの形状を色を変えて表示し、さらにどの集合
演算を行うかを表示する。演算を行う形状あるいはその
演算のどちらかでも操作者の望むものでない場合には、
正しい形状あるいは演算を操作者に入力してもらう。ま
た、シートモデルからソリッドモデルへの変換の場合
は、入力されたシートモデルの面の表裏のどちらかある
いは両方に対して設定した厚みをつける処理ができ、ソ
リッドモデルを作成する。確認モードの場合には、この
処理の結果であるソリッドモデルについて確認する。形
状が操作者の望むものでない場合には、厚みの方向ある
いは厚みの大きさが正しくなかったことになるので、い
ったんこの形状をキャンセルして、正しい厚みを入力し
てもらう。このようにして自動的に三面図やシートモデ
ルからソリッドモデルを作成する。
【0009】
【実施例】 実施例1.以下、請求項1の発明の一実施例を図面を参
照しながら詳細に説明する。図1は展開図作成方法を示
すブロック図、図2は図1において形状が入力されてか
ら展開図を作成するまでの手順を示すフローチャート、
図3は図1の入力形状の面の識別のための手順を示すフ
ローチャート、図4は図1の入力形状の中立面を作成す
るための手順を示すフローチャート、図5は図1の中立
面から展開図を作成するためのフローチャートである。
【0010】まず、図1に示す展開図作成方法は、図形
表示装置B1,入力装置B2,図形処理装置B3及び図
形記憶装置B4より構成される。入力装置B2では、ユ
ーザは展開したい形状を板厚を表現したソリッドモデル
により入力し、それ以外には曲げ線などの指示を与える
必要がない。図形処理装置B3は、ソリッドモデルで表
現された形状からその展開図を自動的に作成する装置で
ある。
【0011】入力装置B2においては、直接ソリッドモ
デルで入力するか、あるいは三面図やシートモデルで形
状を入力し、入力されたデータからソリッドモデルを作
成する方法をとる。なお、シートモデルで入力した場合
には、板厚分のオフセットをした面と面の連結部分にお
いては、互いに接するように必要に応じて曲げR付けや
突き合わせ,重ね合わせの処理を行う。
【0012】次に、図形処理装置B3の構成を図2に示
すフローチャートにしたがって説明する。ステップS1
では、入力装置から入力された形状の面に対して、それ
ぞれ板厚部を表す面,表側を表す面,表側に対して裏側
を表す面,に識別する。ステップS4では、ステップS
1で識別された形状の表面を表す面に対して中立面を求
める。ステップS7では、ステップS4で求めた中立面
をある平面上に展開することにより、入力された形状の
展開図を求める。また、それぞれのステップの処理結果
がエラーであるかどうかをステップS2,ステップS
5,ステップS8で判断し、エラーであればステップS
3,ステップS6,ステップS9で修正処理を行ってか
らもう一度処理を行う。
【0013】図2に示すステップS1の面の識別の手順
については、図3に示すフローチャートにしたがって説
明する。ステップS10では、図6(A)に示すような
初期形状であるソリッドモデルの面のうち板厚tの部分
を表している面を抽出する。ここで、板厚tの部分を表
す面とは、その面の輪郭形状上に存在する二つのエッジ
が板厚tの距離を保っているような面とし、図6(A)
の形状に対しては図6(B)の面f1,f2,f3,f
4がこれに当たる面である。ステップS11では、ソリ
ッドモデルからステップS10で求めた板厚tを表す面
を取り除いた形状をこの処理の対象形状として、表面を
表す面を求める。この場合、対象とするのは図6(B)
の面f5,f6,f7,f8,f9,f10である。形
状の面の表裏の区別をするのは以下に続く処理のため便
宜上であり、どちら側を表としても以降の処理には支障
はない。よって、このなかから任意に一つの面を選び、
その隣合う面を対象形状のなかから全て抽出する。面f
5を選んだ場合には、面f6が隣合う面として抽出され
る。抽出した面f6に対しても同様に隣合う面を求め
る。面f6に対しては面f5,f7であるが、面f5は
既に抽出されているので、次の操作は面f7を対象とす
る。この操作を順次繰り返して、最初に選んだ面f5に
つながる面を全て抽出し、これを表面を表す面とする。
この図6に示す例では、面f5,f6,f7が表面を表
す面として抽出される。ステップS12では、入力され
た形状からステップS10で求めた板厚tを表す面とス
テップS11で求めた表面を表す面とを取り除いた形状
を対象として裏面を表す面を求める。この対象とする形
状から任意に一つの面を選び、ステップS11で用いた
手順と同様にして、隣合う面を順次求めていき、最初に
選んだ面につながる面を全て抽出し、これらを裏面を表
す面とする。この例では、面f8,f9,f10が裏面
を求める対象となる形状であり、最初に面f8を選んだ
場合には、面f9が隣合う面となり、次の隣合う面とし
て面f10が抽出される。ステップS13では、板厚t
を表す面,表面を表す面,裏面を表す面のどちらにも属
さない面が存在すれば、入力形状は不正形状であると判
断し、ステップS14に進み、エラーを知らせる。この
図6に示す例では、全ての面が板厚,表面,裏面のいず
れかを表しているので、正常に面の識別処理が終了す
る。
【0014】図2に示すステップS4の中立面の作成の
手順については、図4に示すフローチャートにしたがっ
て説明する。中立面の生成のために対象とするデータ
は、ステップS1で識別したうちの表面を表す面であ
る。ステップS15で対象としている表面の中から中立
面作成処理をしていない面を一つ選ぶ。ステップS16
で選んだ面が平面か曲面であるかの判断を行い、ステッ
プS17,S18でそれぞれの場合についての板厚をt
としたときの中立面の位置を求める。平面であるなら、
図7に示すように表面を表す面f11に対して、板厚t
の中央を通る位置に中立面f12が存在するので、面f
11の位置からt/2だけ材料の内側にずらした位置と
なる。また、曲面であるなら、図8に示すように曲げ部
の外側には引っ張りひずみが,内側には圧縮ひずみが生
じるので、この両ひずみがちょうど生じないような中立
面f14の位置はその曲げ係数λを用いて、図8に示す
ように曲げの内側の面f13からλtだけ材料の内側に
ずらした位置になる。通常は板厚tの中央よりもやや内
側よりになるため、λは0から0.5までの値をとる。
ステップS19では、ステップS17,S18により求
めた中立面の位置から想定される中立面を実際に作成す
る。このとき曲面ならば、展開したときの長さである中
立面の展開長さLは、曲面の曲げ角度をα,曲げの内径
をRとしたときに、L=(2πα/360)×(R+λ
t)という式で求められる。次に、ステップS20で中
立面作成処理の終了判定を行う。表面を表す面の中で、
未処理の面がある場合はステップS15へ進んで処理を
続け、表面を表す面全てに対して中立面作成処理を行っ
た場合は終了と判定し、最後にステップS21でエラー
チェックを行う。このチェックは、作成した中立面どう
しの隣接関係を求めて隣あう中立面をたどっていった場
合に、一巡するものがあるかどうかで判断を行う。一巡
するものがあった場合は展開することはできないので、
ステップS22でエラーを知らせる。
【0015】図2に示すステップS7の展開図の作成の
手順については、図5に示すフローチャートにしたがっ
て説明する。展開図の作成のために対象とするデータ
は、ステップS4で作成した中立面である。ステップS
23で対象としている中立面の中から展開図作成処理を
していない面を一つ選ぶ。ステップS24で選んだ面が
曲面かどうかの判断を行い、曲面であればステップS2
5により平面に変換する。変換の方法は、例として図9
(A)に示すような曲面f15の場合は、曲面f15中
のエッジEa,Eb,Ec,Edの長さや平面に広げた
時のエッジ間の角θab,θbc,θcd,θdaの大
きさを求め、図9(B)に示すようにそれらを保持した
平面f16を新たに作成するか、あるいは図9(C)に
示すように一つ一つの面が平面に近似するように曲面f
15を分割して分割曲面f17を作成し、その分割曲面
f17を平面f18に変換して、図9(D)に示すよう
に同一平面上にならべる方法をとる。ステップS26で
は、平面である中立面を所望の平面上に存在するように
座標変換する。このとき、中立面での面と面との隣接関
係を保ったまま変換を行う。変換の手順は、中立面の状
態で隣接していた面f19,f20を例にして説明す
る。図10(A)に示すように面f19は変換処理がす
んでおり所望の展開平面上に存在している。一方、面f
20は未処理であり中立面が存在する空間上にある。面
f19とf20とが隣接していたエッジをそれぞれE
e,Efとし、またEe上の点P1とEf上の点P3,
Ee上の点P2Ef上の点P4とが一致していたとす
る。このとき、まずP1とP3が,あるいはP2とP4
が一致するようにf20を平行移動させる。例として、
P1とP3を一致させた結果を図10(B)に示す。次
に、前の処理で一致させなかったほうの点を一致させ
る。例では、P2とP4が一致するように、P3を中心
にしてf20を回転移動させる。この処理により、エッ
ジEe,Efが一致する。この処理の結果を図10
(C)に示す。最後に、f20がf19と同じ平面上に
なるように、Efを軸としてf20を回転移動させる。
この処理の結果を図10(D)に示す。次にステップS
27で展開図作成処理の終了判定を行う。中立面の中
で、展開図作成処理がすんでいないものがある場合はス
テップS23へ進んで処理を続け、中立面全てに対して
処理を行った場合は終了と判定し、最後にステップS2
8でエラーチェックを行う。これは、重なりあうなどの
干渉部分を持つなど、展開図として適切でないものかど
うかの判断を行うものであり、適切でない場合はステッ
プS29でエラーを知らせる。
【0016】実施例2.上記実施例1では入力された形
状に曲げ部が存在するものを示したが、曲げ部がないよ
うな形状でもよく、上記実施例1と同様の効果を奏す
る。
【0017】実施例3.上記実施例1では入力された形
状の面が均一にひろがっているものを示したが、入力形
状の面上に穴が存在するような形状でもよく、上記実施
例1と同様の効果を奏する。
【0018】実施例4.上記実施例1では入力された形
の面のうち、曲面要素として円柱面の一部分を切りと
ってできた形状を示したが、円柱面以外の曲面でもよ
く、また溶接等により筒状にした形状に対してもその形
状の溶接部分を指示することにより切り開いても、上記
実施例1と同様の効果を奏する。
【0019】実施例5.以上の実施例では板金部品の設
計における板金部品形状の展開図を求める場合を示した
が、図11に示すような構成によって中立面の形状を求
めるシステムでもよい。この中立面形状は、厚みをもっ
た形状の強度や熱伝導等の解析用図形として用いること
ができ、精度の高い解析を行うことができる。
【0020】実施例6.次に、請求項11の発明の一実
施例を図面を参照しながら詳細に説明する。この請求項
11の発明は図1に示す入力装置B2に関するものであ
る。図12は三面図で表現された板金部品形状をソリッ
ドモデルに変換するまでの手順を示すフローチャート、
図13は図12のステップS30の輪郭形状抽出のため
の手順を示すフローチャート、図14は図12のステッ
プS31の形状の領域幅を求めるための手順を示すフロ
ーチャート、図15は図12のステップS33の構成要
素形状どうしの集合演算を行うための手順を示すフロー
チャートである。
【0021】まず、入力装置B2の構成を図12に示す
フローチャートにしたがって説明する。例として、図1
6(A)で示すような形状を、図16(B)で示す三面
図で表現している場合を考える。この処理では、所望の
形状に対してそれぞれの部分を表す形状を最小単位とし
て考える。ステップS30では、図16(B)のf21
で示すようにそれぞれの部分形状の輪郭形状を抽出す
る。ステップS31では、図16(B)のD1,D2で
示すようにステップS30で求めた輪郭形状が存在する
領域の幅を求め、ステップS32では求めた領域幅にし
たがって輪郭形状をスイープすることにより、部分形状
をソリッドモデルとして求める。ステップS33では、
これらの部分形状どうしの集合演算が必要であれば行
う。図16に示す場合は演算の必要がないので、この段
階で図16(A)で示している所望の形状が求まる。
【0022】図12のステップS30の輪郭形状の抽出
の手順については、確認モードを選択した場合について
図13に示すフローチャートにしたがって説明する。ス
テップS34では、抽出する輪郭形状を表している閉ル
ープの一部として、三面図上の任意のエッジを一つ取り
出す。三面図の特徴として、その形状を最もよく表現し
ている形状を正面図とする場合が多く、また閉ループが
入れ子になっている場合は、その外側の形状をベースと
して内側の形状が形成されている場合が多い。よって、
ステップS34では、正面図の一番外側の閉ループから
対象としていく。まず、その閉ループをなすエッジを取
り出し、進行方向を決める。ステップS35では、抽出
したエッジに対して進行方向に連結しているエッジを求
める。ステップS36で連結しているエッジが複数かど
うかを調べる。エッジが複数ある場合には、形状の領域
が小さくなるほうのエッジをステップS37で選択す
る。ステップS38では、最初にステップS34で選ん
だエッジにたどりついて閉ループが作成されたかどうか
の判断をする。作成できていない場合には、ステップS
35へ戻って処理を続行する。作成された場合は、ステ
ップS39に進んでこの処理結果で良いかどうかの確認
をとる。よければ終了であり、よくない場合にはステッ
プS40に進んで操作者によって輪郭形状を指示しても
らって、この処理を終了する。確認モードを選択しなか
った場合には、ステップS39の処理は行わずに終了す
る。
【0023】図12のステップS31の輪郭形状の領域
幅を求める手順については、確認モードを選択した場合
について図14に示すフローチャートにしたがって説明
する。ステップS41では、ステップS30で抽出した
形状の平面領域を求める。ステップS42では、他の面
図中で互いに平行でかつステップS41で求めた平面領
域に対応したエッジの組を求める。ステップS43で
は、ステップS42で求めたエッジでよいかどうかの確
認をとる。よくなければ、ステップS44に進んで操作
者によって形状の領域幅を示すエッジを指示してもら
う。最後にステップS45で、これらのエッジの幅をス
イープ量として求めて終了する。確認モードを選択しな
かった場合には、ステップS43の処理は行わずに終了
する。
【0024】図12のステップS33の部分形状どうし
集合演算の手順については、確認モードを選択した場
合について図15に示すフローチャートにしたがって説
明する。このとき、作成された形状が一つである場合に
は、この処理は必要ない。ステップS30での正面図の
うちの外側の閉ループから作成した順序で、ステップS
32のスイープ処理によって作成された形状をステップ
S46で取り出す。最初は二つ取り出す。ステップS4
7では、三面図からその二つの形状の関係を調べて、ど
の演算を行うかを判断する。このとき、ステップS30
で抽出した面の領域とステップS31で求めた領域幅と
によって判断する。ステップS48で、決定した演算を
行う。ステップS49で、この演算結果の確認をする。
よくなければ、ステップS50で操作者が演算を行う形
状とその演算の種類を指示して、ステップS48に戻っ
て演算する。最後に、ステップS51で、ステップS3
2によって作成された形状全てに対して演算処理を行っ
たかどうかを終了条件として判断する。終了でないなら
ば、ステップS46に戻って、まだ演算処理を行ってい
ない形状の中で正面図において一番外側に描かれている
形状を取り出して、ステップS48の処理結果とを対象
として、ステップS47に進んで処理を続行していく。
確認モードを選択しなかった場合には、ステップS49
の処理は行わない。
【0025】実施例7.上記実施例6では図12のステ
ップS30,ステップS31,ステップS33で行われ
る各処理の最後で処理結果の確認を行うものを示した
が、さらに図13のステップS34,ステップS35,
図14のステップS41,図15のステップS46の処
理の結果についても確認する箇所を増やしてもよく、上
記実施例6と同様の効果を奏する。
【0026】実施例8.上記実施例6では板金部品の設
計システムにおける入力装置の形状入力部を示したが、
他のシステムのCAD部において三面図で表現された3
次元形状をソリッドモデルとして作成する場合について
でもよく、上記実施例6と同様の効果を奏する。例とし
て、図17(A)に示すような形状を作成する場合を示
す。図17(B)に示すように輪郭形状を表す面f2
2,f23を抽出し、f22の領域幅としてD3,D4
を、f23に対してはD5,D6を求めてスイープ処理
を行う。その結果、図17(C)に示すような形状V
1,V2が作成され、これらに対して集合演算を行って
図17(A)で示される所望の形状が得られる。
【0027】実施例9.上記実施例6では板金部品の設
計システムにおける入力装置の形状入力部を示したが、
厚みを持たないシートモデルで表現された形状に厚み
けを行ってソリッドモデルとして作成する場合について
でもよく、上記実施例6と同様の効果を奏する。例とし
て、図18(A)に示すような形状を作成する場合を示
す。入力する形状は図18(B)に示すように厚みを考
えない面形状とする。この時点で形状中の各面間の連
結情報をもっておく。次に操作者が設定した板厚tでの
厚みつけを行う。この例では、基本面の表と裏のそれぞ
れに板厚tの半分の厚みt/2をつける。図18(B)
の基本面f24と基本面f25の厚みつけを行った結果
を、図18(C)で面f24に対してはf26,f27
で、面f25に対してはf28,f29で示す。図に示
すようにf26とf28では干渉部Xが生じたり、f2
7とf29では基本における連結関係にも関わらず不
連続部Yが生じたりするので、干渉部Xを除去した後曲
げのためのRをつけたり,不連続部Yにあたる曲げ部Z
には曲げのためのRをつけて不連続部をつなげることに
より、厚みつけを正常に行う。この結果を図18(D)
に示す。
【0028】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば
形状をソリッドモデルによって入力するだけで、それ以
外の形状に対するデータを必要とせずに展開図を自動的
に作成できるので、他のCADデータで作成した形状デ
ータとのリンクが容易にでき、操作者は形状入力のため
の作業の手間が省け、作業の効率化が図れる。また、展
開図作成処理の途中で処理が正常に行えなくなった場合
や、処理結果である展開図形中に干渉等が生じた場合に
は、それらの異常が発生した段階で、どのような異常が
どこに生じたかを操作者に知らせ、その箇所を修正でき
る段階まで処理を後戻りして、操作者が会話形式で修正
することにより、適切な展開図が作成されるので、操作
者は発生した異常箇所を容易に認識でき、また修正でき
る段階まで処理を戻すことができるため最初からやり直
す必要がなく、さらに修正も会話形式で容易にできるの
で、操作者が作業に携わる時間が短縮され、作業の効率
化が図れる。さらに、この板金展開図作成方法において
は、複数種類の材料についてのデータを持っているの
で、一つの部品形状に対して材料を変更した場合には、
曲げ部の展開形状が異なるために同じ展開図にはならな
いような形状に対しても、材料をパラメトリックに指定
し、それぞれに応じた展開図を得ることができるので、
容易に作業を行うことができ、作業の効率化が図れる。
【0029】請求項11の発明によれば三面図や厚みを
もたないシートモデルによって表された形状を自動的に
ソリッドモデルに変換することができるので、他の2次
元CADシステムによって作成した形状データとのリン
クが可能であり、操作者は形状入力の際のデータ変換な
どの作業の手間が省ける。また、ソリッドモデルを作成
する処理の途中段階で、各段階の処理結果を操作者に表
示し、その結果が操作者の意図するものと同じであるか
どうかの確認をとることができるようにしたため、同じ
でない場合には、その処理段階における適切な入力を操
作者が行え、得られた適切な結果をもってそれ以降の処
理を続けることができるので、不適切な処理を行った場
合に最初からやり直す必要がなく、さらに各処理段階に
おける修正も会話形式で容易にできるので、操作者が作
業に携わる時間が短縮され、作業の効率化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示すブロック図である。
【図2】図1の作動のフローチャート図である。
【図3】図1の入力形状の面の識別処理のためのフロー
チャート図である。
【図4】図1の中立面の作成処理のためのフローチャー
ト図である。
【図5】図1の展開図の作成処理のためのフローチャー
ト図である。
【図6】図1における入力形状の面の識別処理のための
説明図である。
【図7】図1における平面から中立面を作成する処理の
ための説明図である。
【図8】図1における曲面から中立面を作成する処理の
ための説明図である。
【図9】図1における展開図の作成処理のために曲面を
平面に変換する処理の説明図である。
【図10】図1における展開図の作成処理のためにある
平面がある座標平面上に存在するように平面を座標変換
する処理の説明図である。
【図11】この発明の実施例5を示しかつ中立面からな
る形状を作成するためのシステムの構成を示すフローチ
ャート図である。
【図12】この発明の実施例6を示す作動のフローチャ
ート図である。
【図13】図12における輪郭形状の抽出処理のための
フローチャート図である。
【図14】図12における形状の領域幅を求める処理の
ためのフローチャート図である。
【図15】図12における作成された形状どうしの演算
処理のためのフローチャート図である。
【図16】図12における三面図またはシートモデルで
表された板金部品形状のソリッドモデルへの変換の説明
図である。
【図17】この発明の実施例8を示しかつ三面図で表さ
れた形状のソリッドモデルへの変換の説明図である。
【図18】この発明の実施例9を示しかつシートモデル
で表された形状のソリッドモデルへの変換の説明図であ
る。
【符号の説明】 B1 図形表示装置 B2 入力装置 B3 図形処理装置 B4 図形記憶装置 t 板厚 f1 入力された形状の板厚部を表す面 f2 入力された形状の板厚部を表す面 f3 入力された形状の板厚部を表す面 f4 入力された形状の板厚部を表す面 f5 入力された形状の表面部を表す面 f6 入力された形状の表面部を表す面 f7 入力された形状の表面部を表す面 f8 入力された形状の裏面部を表す面 f9 入力された形状の裏面部を表す面 f10 入力された形状の裏面部を表す面 f11 表面部を表す平面 f12 面f11の中立面 f13 表面部を表す曲面 f14 面f13の中立面 f15 中立面である曲面 f16 面f15の曲面を変換した平面
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板金展開図作成方法において、 ソリッドモデルで入力された形状に対して、形状要素の
    うちの面要素を、材料の板厚部を表す面と、表面部を表
    す面と、表面部に対して板厚分の距離離れたところに位
    置する裏面部を表す面との3種類に識別する第1のステ
    ップと、 表面部を表す面とそれに対応する裏面部を表す面との間
    に位置する、曲げ部において生じるのびやひずみの影響
    を受けない中立面を求める第2のステップと、 前記中立面が曲面の場合にはその曲面をのばして平面と
    なるようにいったん変換し、平面の場合はその変換をせ
    ずに中立面の状態でのそれぞれ隣合う面と面との関係を
    保ったまま平面上に位置するように座標変換を行う第3
    のステップと、 を具備したことにより、自動的に展開図を作成すること
    を特徴とする板金部品の設計システム。
  2. 【請求項2】 入力形状から求めた中立面が曲面である
    場合に、曲面を平面に変換するために、その曲面のエッ
    ジの長さやエッジ間の角度を保持した平面を新たに作成
    して、その平面を用いて展開図を作成する機能を具備し
    たことを特徴とする請求項1の板金部品の設計システ
    ム。
  3. 【請求項3】 入力形状から求めた中立面が曲面である
    場合に、曲面を平面に変換するために、平面に近似する
    ようにその曲面をいくつかに分割し、座標変換を用いて
    その近似された平面を展開図作成平面上にひろげていく
    ことにより、展開図を作成する機能を具備したことを特
    徴とする請求項1の板金部品の設計システム。
  4. 【請求項4】 入力形状から求めた中立面が円柱のよう
    な筒状の閉じた曲面である場合に、その曲面上に存在す
    るある直線によって曲面を切り開いて開いた曲面に変換
    してから、展開図を作成する処理を行う機能を具備した
    ことを特徴とする請求項1の板金部品の設計システム。
  5. 【請求項5】 複数種類の材料に対応するデータをもつ
    ことにより、一つの入力形状に対して、材料の指定や変
    更,板厚の変更に応じて曲げ部分が異なる複数種類の展
    開図を自動的に作成する機能を具備したことを特徴とす
    る請求項1の板金部品の設計システム。
  6. 【請求項6】 材質は入力装置の画面上に表示された一
    覧表の中から選択し、板厚はその値を入力するだけで、
    指定した材質や板厚に応じた中立面を求めるのに必要な
    計算を自動的に行う機能を具備したことを特徴とする請
    求項1の板金部品の設計システム。
  7. 【請求項7】 正常に展開できないような状態が生じた
    場合に、どのような異常が形状のどこに生じたのかを操
    作者に知らせ、その異常箇所を修正できる段階まで処理
    を後戻りして操作者に形状を修正させ、あらためて修正
    した形状によって展開処理を続行する機能を具備したこ
    とを特徴とする請求項1の板金部品の設計システム。
  8. 【請求項8】 処理の対象であるソリッドモデルに対し
    て、板厚部を表現する形状要素を並べて、一巡するサー
    クルが生成できれば板金部品として適当な形状であると
    判断し、適当でないと判断された場合にはその理由とし
    て入力形状の不正を操作者に表示する機能を具備したこ
    とを特徴とする請求項7の板金部品の設計システム。
  9. 【請求項9】 ソリッドモデルから作成した中立面から
    なる形状に対して、その構成要素である面形状の隣接関
    係をたどっていき、それらの中で一巡する要素群が一つ
    でも存在すれば、その形状は展開が不可能な形状である
    と判断し、展開不可能な部分としてその要素群を操作者
    に表示する機能を具備したことを特徴とする請求項7の
    板金部品の設計システム。
  10. 【請求項10】 処理結果である展開図に対して、図中
    の形状の中で重なっている部分をもつものが存在する場
    合に、展開図が不正であると判断され、展開図の干渉部
    分としてその重なっている部分を操作者に表示する機能
    を具備したことを特徴とする請求項7の板金部品の設計
    システム。
  11. 【請求項11】 入力装置の形状入力部において、 ソリッドモデルからではなく三面図から入力された場合
    に、入力された三面図から作成される形状の構成要素で
    ある形状を表現する面をそれぞれ抽出する第1のステッ
    プと、 この第1のステップで抽出した面が構成要素形状として
    存在している領域を求め、その領域の幅で抽出した面を
    スイープすることにより、それぞれの構成要素形状を作
    成する第2のステップと、 この第2のステップで作成したそれぞれの構成要素形状
    どうしで和・差演算を行い、ソリッドモデルを作成する
    第3のステップと、 を具備したことにより、三面図からソリッドモデルを自
    動的に作成して以降の展開処理を行うことを特徴とする
    板金部品の設計システム。
  12. 【請求項12】 三面図からソリッドモデルを作成する
    場合に、操作者が指示を与えずに自動的に作成されるモ
    ードと、自動的に抽出または作成した段階ごとに、その
    結果が操作者の意図するものであるかを確認し、意図す
    る結果でない場合には、そのつど操作者が指示を与える
    モードとを選択することができる機能を具備したことを
    特徴とする請求項11の板金部品の設計システム。
  13. 【請求項13】 ソリッドモデルからではなく、厚みを
    持たない3次元形状モデルが入力された場合に、入力デ
    ータに対して板金部品の板厚にあたる厚みとその向きを
    設定する第1のステップと、この第1のステップの入力
    された形状に対して第1のステップで設定したように厚
    みを付加する第2のステップとにより、厚みを持つソリ
    ッドモデルを作成して以降の展開処理を行うことを特徴
    とする請求項11の板金部品の設計システム。
  14. 【請求項14】 厚みをもたない3次元形状からの入力
    方法として、計算機の画面上で形状要素である面を点と
    直線または曲線によって定義する第1のステップと、こ
    の第1のステップで定義した形状要素間のお互いの隣接
    関係を定義する第2のステップとにより、入力形状を作
    成する機能を具備したことを特徴とする請求項11の板
    金部品の設計システム。
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