JPH0756398Y2 - 土木工事用防水シート - Google Patents

土木工事用防水シート

Info

Publication number
JPH0756398Y2
JPH0756398Y2 JP1990038709U JP3870990U JPH0756398Y2 JP H0756398 Y2 JPH0756398 Y2 JP H0756398Y2 JP 1990038709 U JP1990038709 U JP 1990038709U JP 3870990 U JP3870990 U JP 3870990U JP H0756398 Y2 JPH0756398 Y2 JP H0756398Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
fibers
civil engineering
layer portion
waterproof sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1990038709U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03128797U (ja
Inventor
武彦 高砂
源太郎 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP1990038709U priority Critical patent/JPH0756398Y2/ja
Publication of JPH03128797U publication Critical patent/JPH03128797U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0756398Y2 publication Critical patent/JPH0756398Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔作業上の利用分野〕 この考案は、トンネル工事等の際に用いられる土木工事
用防水シートに関する。
〔従来の技術〕
従来、土木工事に際しては、湧き水の排除や土砂の流出
防止などの目的で、水を通さない不透水性シートの表面
に水を透過し得る不織布を一体化させてなる土木工事用
防水シートが用いられている。このような土木工事用防
水シートの一例が実公昭51-37844号公報に記載されてい
る。
土木工事用防水シートは、簡単な構造でありながら、浸
出水の導出排除効果が高く、非常に有益で有効なもので
あり、たとえば、NATM工法では、第2図にみるように、
トンネルの囲壁を構成する一時覆工コンクリート層1と
二次覆工コンクリート層2の間に、この土木工事用防水
シート3を挿入して浸出水の導出排除を行う。すなわ
ち、トンネルでは、ロックボルト4周りの隙間を通る等
して、地山5から水が滲み込むので、前記土木工事用防
水シート3の不透水性シート31(第3図参照)は、この
浸出水が二次覆工コンクリート層2を通り抜けないよう
に防ぐ。そして、この不透水性シート31の片面に設けら
れた不織布(第3図参照)は、水を通す働きをする透水
層32を構成しているので、前記浸出水は、この透水層32
を通って排水設備まで導かれ排出されるのである。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、トンネルの囲壁内には、長年の間に、浸出水
に混じって入り込んだ土粒子等がたまって来る。この土
粒子等は、建造後初期の段階で透水層表面にケーキ状に
堆積した場合には、このケーキ層がフィルターとなって
以後の土粒子等が透水層内に入り込むのを防ぐため、土
粒子等による透水層の目詰まりは起きないが、このよう
なケーキ層が出来ない場合、もしくはなかなか形成され
ない場合には、土粒子等によって透水層の目詰まりが起
きることが懸念される。この目詰まりは、透水層の実質
的体積を減少させ、浸出水の導出を次第に困難にさせ
る。また、地山の土圧が透水層を構成する不織布に圧縮
力となって働くため、長年の間には、透水層の厚みが減
少するが、この厚み減少も、透水層の実質的体積を減少
させ、浸出水の導出を次第に困難にさせる。このような
透水層のヘタリを防ぐには、不織布を構成する繊維の平
均単繊維繊度を太くすれば良いが、そうすると透水層を
構成する繊維間の間隙が大きくなるため、土粒子等が透
水層に入り込み易くなる。
そこで、この考案は、ケーキ層の形成を容易にし、透水
層の初期透水性能が長年にわたって保持されるととも
に、厚み保持性が良くて透水性能が一段と向上した土木
工事用防水シートを提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、この考案は、実質的に水を通
さない不透水性シートの片面に不織布からなる透水層を
一体化させてなる土木工事用防水シートにおいて、前記
透水層の外層部分を構成する繊維の平均単繊維繊度を内
層部分を構成する繊維の平均単繊維繊度よりも相対的に
細くなっており、かつ外層部分の繊維が0.5〜5デニー
ルの平均単位繊維繊度を有し、内層部分の繊維が2〜25
デニールの平均単繊維繊度を有している。不透水性シー
トは、天然ゴムや合成ゴム、合成樹脂やアスファルト等
から出来たシート状物、皮膜状物であり、フィルム状物
のラミネート、カレンダーによるトッピング、コーティ
ングなどによって不織布と一体化される。この一体化に
際しては、全面接合、部分接合のいずれでも良い。トン
ネル工事用の場合の素材としては、EVA(エチレンビニ
ルアルコール)やPVC(塩化ビニル)が好ましい。
透水層を構成する不織布は、特にその種類を限定される
ものではない。短繊維からなる不織布、長繊維からなる
不織布、合成繊維スパンボンド不織布等のいずれでも良
いのである。しかし、これらの中では、合成繊維スパン
ボンド不織布が強力やコストの点で有利である。合成繊
維スパンボンド不織布は、長繊維がシートの面方向に延
びた構造を有するため、土粒子等が透水層内に入り込む
のを防ぎ、前述したフィルターの働きをするケーキ層の
形成を容易にする点でも有利である。
不織布を構成する繊維は、その素材について特に限定さ
れず、したがって天然繊維を用いた不織布でも良いが、
天然繊維は湿潤状態で腐食する懸念があるため、つぎの
ような合成繊維を用いることが好ましい。すなわち、ポ
リエステル系、ポリプロピレン系、ポリアミド系等のい
ずれが用いられても良いが、特に、ポリエステル系繊維
は、圧縮力に対する抵抗が強く耐久性に優れるので、不
織布を構成する繊維としてポリエステル系繊維を用いる
ようにすると、透水層の厚み保持性が一層向上し、圧縮
ヘタリが一層起きにくくなる。また、不織布を構成する
繊維としてポリプロピレン系繊維を用いるようにする
と、コンクリート層から滲み出るアルカリによる不織布
の腐食が起きにくい。
透水層の外層部分を構成する繊維の平均単繊維繊度は、
0.5デニール以上、5デニール以下が好ましい。0.5デニ
ール未満になると耐久性、強度、強力の点で問題が生じ
る傾向があり、5デニールを超えると繊維間の間隙が大
きくなり過ぎて土粒子等の捕集能力が低下する傾向があ
るからである。
透水層の内層部分を構成する繊維の平均単繊維繊度は、
2〜25デニールの範囲の繊維を使用することがケーキ層
を形成する上から重要である。すなわち、外層部分はさ
らに細い繊維で構成されなければならないが、この細か
い繊維で構成することが、ケーキ層を形成する上で重要
である。2デニール未満になると、長期の使用中にヘタ
リなどにより透水性が低下する可能性があり、強力など
の点から効果の持続性や耐久性に問題が生じ易くなる傾
向もあるからである。25デニールを超えると導水効果が
減少する傾向があるからである。すなわち、繊維が適当
に細くて繊維間の間隙がある程度細かく密である方が、
導水・排水効果が高いのである。このような観点からす
ると、透水層の内層部分を構成する繊維の平均単繊維繊
度は、5〜15デニールの範囲が最も好ましいと言える。
透水層を構成する不織布の目付は、200〜800g/m2の範囲
で、かつ外層部分の目付aと内層部分の目付bとの比率
は、内層部分が主体、つまり全体の1/2以上を占め、外
層部分は逆に1/2以下の小さい目付とするのがよく、好
ましくはa;b=10〜50:90〜50、特に外層部分の目付a
は、実施例に示すように10〜30の範囲とするのが好まし
い。しかも、これらの2層の平均単繊維繊度の差は、実
施例に示されているように少なくとも3デニールである
のが好ましい。
透水層を構成する不織布の全体厚みは、特に限定されな
いが、10mm以下が好ましい。一般的には2〜5mm程度が
良好である。
不織布は、その製造方法の点から見たとき、低融点成分
をバインダとして用いたもの、パンチング絡合やエンボ
ス加工で得たものなど、公知の種々の方法で得たものが
あるが、特にその作り方で限定されるものではない。
平均単繊維繊度の細い外層部分と平均単繊維繊度の太い
内層部分とは、通常、平均単繊維繊度の細い不織布と太
い不織布を用いて構成され、これら2種の不織布を互い
に重ね合わせて接合することにより、透水層全体を構成
するようにする。しかし、このような接合によらず、ひ
とつの不織布内で、厚み方向の一側部分が平均単繊維繊
度の細い繊維からなり、他側部分が平均単繊維繊度の太
い繊維からなるようであっても良い。また、平均単繊維
繊度の細い外層部分と平均単繊維繊度の太い内層部分と
の境界面(線)は完全に明瞭である必要はなく、不織布
厚み方向に徐々に繊度が変化しているものであっても良
い。なお、前記接合を行う場合、この接合は、接着剤や
バインダーを用いて2枚の不織布を貼り合わせる方法の
ほか、2枚の不織布を重ね合わせた状態でニードルパン
チングやウォーターパンチングを施したり、エンボスロ
ーラ等で熱圧着したり、超音波接合を施したりする方法
等による。この接合は、不織布の製造段階で行うほか、
製造後に不透水性シートと貼り合わせる際に行う、不透
水性シートに内層部分を構成する不織布を貼り、その上
に外層部分を構成する不織布を貼るようにしても良い。
必要に応じ、補強等種々の目的で、透水層の外側に目の
粗いネット状物や織編布の層や、別の不織布層を設けて
も良い。
不透水性シートや透水層を構成する不織布には、難燃加
工、親水加工等の各種加工が行われていても良い。
〔作用〕
透水層を構成する不織布全体を同じ太さの繊維で作るの
でなく、外層部分の繊維を内層部分の繊維よりも細くし
ておくと、外層部分を構成する繊維間の間隙が小さくな
るので、土粒子等が透水層に入り込むのを確実に防ぎ、
建造後初期の段階で土粒子等が透水層表面に堆積してフ
ィルターケーキ層を容易に形成する。他方、外層部分を
細い繊維で構成して土粒子等が内層部分にまで侵入する
のを防いでいるので、内層部分を構成する繊維として太
いものを用いることが出来、そのため、透水層の厚み保
持性が向上し、圧縮ヘタリが起きにくくなる。
〔実施例〕
以下に、この考案の一実施例にかかる土木工事用防水シ
ートを説明する。
この土木工事用防水シートは、第1図に見るように、EV
Aからなり実質的に水を通さない厚み0.8mmの不透水性シ
ート31の表面に、ポリエステル系合成繊維からなる厚み
3mmの不織布で構成された透水層32を一体化させてな
る。この点は従来と同じであるが、前記透水層32の外層
部分321を構成する繊維の平均単繊維繊度が2デニール
であり、内層部分322を構成する繊維の平均単繊維繊度
が5デニールであって、外層部分321の繊維の平均単繊
維繊度が内層部分322の繊維の平均単繊維繊度よりも相
対的に細くなっている。この点で従来と異なる。外層部
分321と内層部分322とは、平均単繊維繊度の大小異なる
不織布2枚で構成され、互いに接合されている。透水層
を構成する2枚合わせの不織布の平均目付は300g/m2
あり、外層部分321の不織布の平均目付aは100g/m2、内
層部分322の不織布の平均目付bは200g/m2であって、両
者の目付比率a:b=1:2である。
〔考案の効果〕
この考案にかかる土木工事用防水シートは、不織布によ
り構成される透水層の外層部分が細い繊維で構成されて
いるため、土粒子等が透水層に入り込みにくく、透水層
表面にフィルターケーキ層が出来やすい。そのため、初
期の透水性能が長年月にわたって保持される。また、こ
のように透水層の外層部分が土粒子等の入り込みを防ぐ
構造になっているため、透水層の内層部分は、太い繊維
で構成することが出来、そのため、厚み保持性が向上
し、圧縮ヘタリが起き難い。
この考案にかかる土木工事用防水シートは、トンネル工
事、河川工事、ダム工事、その他建築工事現場における
土木工事等で上述の効果をもって使用することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案にかかる土木工事用防水シートの一
部の断面を表す断面図、第2図は、土木工事用防水シー
トのトンネルにおける使用状態を表す断面図、第3図
は、従来の土木工事用防水シートの一部を断面で表す断
面図である。 1……一次覆工コンクリート層、2……二次覆工コンク
リート層、3……土木工事用防水シート、31……不透水
性シート、32……透水層、321……外層部分、322……内
層部分、4……ロックボルト、5……地山

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に水を通さない不透水性シートの片
    面に不織布からなる透水層を一体化させてなる土木工事
    用防水シートにおいて、前記透水層の外層部分を構成す
    る繊維の平均単繊維繊度が内層部分を構成する繊維の平
    均単繊維繊度よりも細くなっており、かつ前記外層部分
    の繊維が0.5〜5デニールの平均単繊維繊度を有し、前
    記内層部分の繊維が2〜25デニールの平均単繊維繊度を
    有することを特徴とする土木工事用防水シート。
  2. 【請求項2】不織布が合成繊維スパンボンド不織布であ
    る請求項1記載の土木工事用防水シート。
  3. 【請求項3】繊維がポリエステル系繊維である請求項1
    または2記載の土木工事用防水シート。
  4. 【請求項4】繊維がポリプロピレン系繊維である請求項
    1または2記載の土木工事用防水シート。
  5. 【請求項5】透水層を構成する不織布全体の目付が200
    〜800g/m2である請求項1から4までのいずれかに記載
    の土木工事用防水シート。
  6. 【請求項6】透水層の外層部分の目付aと内層部分の目
    付bの比率がa:b=10〜50:90〜50である請求項1から5
    までのいずれかに記載の土木工事用防水シート。
JP1990038709U 1990-04-10 1990-04-10 土木工事用防水シート Expired - Lifetime JPH0756398Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1990038709U JPH0756398Y2 (ja) 1990-04-10 1990-04-10 土木工事用防水シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1990038709U JPH0756398Y2 (ja) 1990-04-10 1990-04-10 土木工事用防水シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03128797U JPH03128797U (ja) 1991-12-25
JPH0756398Y2 true JPH0756398Y2 (ja) 1995-12-25

Family

ID=31546962

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1990038709U Expired - Lifetime JPH0756398Y2 (ja) 1990-04-10 1990-04-10 土木工事用防水シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0756398Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3685218B2 (ja) * 1995-10-31 2005-08-17 藤森工業株式会社 防水シート、防水シートの製造方法、及び防水シートの施工方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS64479U (ja) * 1987-06-23 1989-01-05
JP2526932B2 (ja) * 1987-10-23 1996-08-21 藤森工業株式会社 防水シ―ト

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03128797U (ja) 1991-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2020281174B2 (en) Geosynthetic composite for filtration and drainage of the fine-grained geomaterials
US8039081B2 (en) Fuzzy woven layers, geocomposite laminates incorporating them, and related methods
JP2001214698A (ja) 防水シート材
JP2526932B2 (ja) 防水シ―ト
JPH0756398Y2 (ja) 土木工事用防水シート
EP2458109B1 (de) Abdeckung für eine wasserabführende Drainageschicht
JP3087089B2 (ja) 排水補強材及びその製造方法
JP3357550B2 (ja) 廃棄物処分場に用いられる複合被覆材
JP4179403B2 (ja) 廃棄物処分場及びその構築方法
JP6534208B2 (ja) トンネル用防水シート
CN210100944U (zh) 复合土工膜
JP2539312B2 (ja) 盛土補強材及び補強盛土工法
JP3829978B2 (ja) 耐貫通性を向上させた陸上土木用シート
JP2002275876A (ja) 暗渠排水用の集排水処理材
JPH0612027Y2 (ja) 土木工事用防水シート
JPH0340898Y2 (ja)
JPH0419074Y2 (ja)
JP2528444Y2 (ja) シート防水材
JPH10196296A (ja) 排水用部材並びにそれを用いたシ−ト防水材
JPS583877Y2 (ja) 土砂流出防止水抜材
JPH0557032U (ja) 盛土補強材
JP2750558B2 (ja) ゴルフ場グリーン等のドレーン工法
JPH09207258A (ja) 止水材及びその製造方法
JPH0414499Y2 (ja)
JP2004232206A (ja) 土木用シート