JPH0756110Y2 - ホットチャンバダイカストマシンの射出ポンプ - Google Patents

ホットチャンバダイカストマシンの射出ポンプ

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JPH0756110Y2
JPH0756110Y2 JP466791U JP466791U JPH0756110Y2 JP H0756110 Y2 JPH0756110 Y2 JP H0756110Y2 JP 466791 U JP466791 U JP 466791U JP 466791 U JP466791 U JP 466791U JP H0756110 Y2 JPH0756110 Y2 JP H0756110Y2
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injection pump
die casting
casting machine
hot chamber
aluminum
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三郎 野田
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Shibaura Machine Co Ltd
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Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、アルミニウム溶湯を
保温炉からダイカストマシンの金型装置に射出するホッ
トチャンバ形ダイカストマシンの溶湯射出ポンプに係
り、特に、射出ポンプの性能向上,耐久性向上および構
造の単純化を図った溶湯金属射出ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】以下、図面を参照して従来のホットチャ
ンバ形ダイカストマシンの射出ポンプを説明する。図7
は、従来のホットチャンバ形ダイカストマシンの射出ポ
ンプの一例のポンプ部分のみ断面で示す正面図、図8は
図7のD−D線に沿った断面図である。
【0003】アルミニウムの溶湯は極めて活性な金属溶
湯であり、殆ど全ての金属を侵食してしまう。このよう
に活性なアルミニウムの金属溶湯に対して、耐食性のあ
る材料としてはセラミックス,BN,黒鉛,およびこれ
らの複合材料であって、これらの材料を耐アルミニウム
溶湯材(以下、耐アルミニウム材という)と称されてお
り、高価でありしかも脆く加工が難しい特徴を有してい
る。
【0004】図8において、射出ポンプ100は図示し
ない右側に設置される溶湯保温炉と連通する通湯口10
1を有し、中央部に有底のセラミックス製のプランジャ
スリーブ102,上記通湯口101に連通した穴を有す
る溶湯溜103を挿入し、底部から左側上部に到る耐ア
ルミニウム材104を被覆したグースネック状の通湯路
105を有する筐体の中子106と、この中子106を
取り囲むように外周に配設されたヒータ107とから構
成されている。そして、上記プランジャスリーブ102
は、内側テーパスリーブ108および外側テーパスリー
ブ109により中子106内に保持され、この上部から
溶湯溜103の上端をばね110を介在した押しボルト
111により中子106の上端に垂直に重ね合わせて固
定される。また、上記グースネック状の通湯路105の
先端にはグースネックチップ112を設け、これとノズ
ル113を接続して左側の図示しないダイカストマシン
に固定された固定金型の給湯口に接続するようになって
いる。
【0005】上記プランジャスリーブ102および中子
106は耐溶湯性である耐アルミニウム材で形成され、
これに上下摺動できる耐アルミニウム材で形成されたプ
ランジャチップ114が嵌合し、実線で示す上昇限の状
態から破線で示す状態に移動して溶湯溜103の中央部
に形成された溶湯通路穴103aおよび通湯口101に
連通した溶湯通路を通して供給されたアルミニウム溶湯
115をプランジャスリーブ102の底部に設けられた
通湯口102aを通しグースネック状の通湯路105を
介して圧力をもって給湯するようになっている。このよ
うに形成された射出ポンプ100は、図7に示すように
断熱支持板117により推力受キー118を介してフレ
ーム119の押え板120で支持されるように構成され
ている。
【0006】上記プランジャスリーブ102に嵌合する
プランジャチップ114には、左右に開口し底面に連通
した断面T字状の穴114aが形成されている。また、
プランジャチップ114の上端は、射出シリンダ121
のピストンロッド122の下端とカップリング123を
介して接続している。
【0007】従って、射出シリンダ121の作動により
ピストンロッド122が下降することにより、プランジ
ャスリーブ102と嵌合したプランジャチップ114を
図7に示す実線で示す位置から破線で示す位置まで摺動
させることにより、プランジャスリーブ102内の溶湯
115をグースネック状の通湯路105,グースネック
チップ112およびノズル113を通して図示しない固
定金型と移動金型とのの間に形成されたキャビティ内へ
射出される。
【0008】次に、図9および図10を参照して他の従
来例を説明する。図9はホットチャンバ形ダイカストマ
シンの射出装置の正面図で、射出ポンプ部分を断面図で
示しており、図10は図9のE−E線に沿った断面図で
ある。図10において、図示しない右側の溶湯保温炉か
らのアルミニウム溶湯は、通湯口201により射出ポン
プ200の溶湯溜202に給湯されるようになってい
る。そして、この溶湯はグースネック状の溶湯通路20
3を経て図示しない左側のダイカスト金型部への通路口
204へと通じている。この射出ポンプ200の駆動部
は射出フレーム233に取り付けられた射出シリンダ2
05と、この射出シリンタ205とカップリング207
により連結した射出プランジャ206とから形成されて
いる。
【0009】次に、射出ポンプ本体の構成について説明
する。射出ポンプ200は、上部押圧板210と下部押
圧板211が上下にあり、これらにはタイロッド用のガ
イド穴210a,211aがそれぞれ設けてある。これ
らの穴210a,211aに挿入されるタイロッド21
2は肩付のガイド部が設けられ、ナット213を締上げ
ると肩の位置で固く締るようになっている。上部押圧板
210には、中央部の下側に球面座部材214を受け持
つ穴部が形成されている。ー方、下部押圧板211の上
部中央部には凹状のガイド部材215を支持するための
段部と穴が形成されている。このガイド部材215の中
にはばね216,ばねガイド部材217およびばね受2
18を順次重ねて挿入され、下側中央部よりボルト21
9を嵌合してばね216の押圧力のばね設定を行なうよ
うに形成している。
【0010】ポンプ本体222は、セラミックス材また
は黒鉛材203aを鋳ぐるみした溶湯通路203を有す
る鋳鉄性または耐熱鋼性で、中央部内側に円筒状のセラ
ミックスのプランジャスリーブ223が垂直に嵌入され
ている。このプランジャスリーブ223はその外周を二
重テーパースリーブを形成する内側テーパースリーブ2
24および外側テーパースリーブ225がポンプ本体2
22との間に挿入して固定される。この内側テーパース
リーブ224は、上端を肉厚の薄い側にして嵌入されて
おり、外側テーパースリーブ225を上から押圧するこ
とで締り勝手になっている。
【0011】上記プランジャスリーブ223の上部に
は、中程に連通穴226aを設け、下部には切欠(プラ
ンジャスリーブ223の錐穴給湯用)部226bを設け
たセラミックス材等の耐アルミニウム材からなる第1の
押圧スリーブ226が設置され、その下端部で上記プラ
ンジャスリーブ223と第2の押圧スリーブ227とを
押圧するように形成されている。この第2の押圧スリー
ブ227は、上記第1の押圧スリーブ226よりも上部
が大径となっており、第1および第2の押圧スリーブ2
26,227間は溶湯溜202となっていて、第1の押
圧スリーブ226の内外は上記連通穴226a,226
bで通じている。そして、第2の押圧スリーブ227の
内壁には、例えばセラミックスまたは黒鉛材の耐アルミ
ニウム材を鋳ぐるみなどにより形成した被覆227aを
有しており、上記内側テーパスリーブ224を押圧して
いる。第3の押圧スリーブ228がさらに第2の押圧ス
リーブ226の外周とポンプ本体222との間に設けら
れ、上記外側テーパースリーブ225をポンプ本体22
2の段部に押圧するようになっており、上から上部押圧
板210に取り付けた押ボルト229をねじ込んで押圧
できるように形成されていて、プランジャスリーブ22
3を補強している。
【0012】上記第1押圧スリーブ226の上部は、上
部押圧板210との間に介在させた球面部材214によ
り調芯性を持たせるようになっている。また、ポンプ本
体222の下には芯合せ部材230を設け、上記ばね受
け218とポンプ本体222との芯合せをできるように
形成されている。
【0013】従って、このような構成の射出ポンプ20
0は、タイロッド212のナット213を締めた後、ガ
イド部材215の内周の穴を使ってばね受け218,ば
ねガイド217までの深さを図りながらガイド部材21
5の底部に設けられた押圧設定ボルト219を締め、所
定の押圧力を得るまで締め込み、所定の押圧力が得られ
た位置でナット231で固定して調整される。この押圧
力は、プランジャスリーブ223の下面部とポンプ本体
222との間に耐アルミニウム材のシートを挟み、この
部分の溶湯漏れのない状態を作るなどの為に行なわれ
る。この射出ポンプ200の溶湯圧は200kgf/c
以上の高圧に上がるので、それに耐えるためにはこ
の押圧力は非常に大きな値である。
【0014】従って、組み立てられた射出ポンプ200
は上部押圧板210,下部押圧板211を大きな力で突
張ることになり、非常に剛性の高い一体形の射出ポンプ
を構成することができる。
【0015】上記ポンプ本体222の外周には電熱加熱
手段と保温材からなる加熱装置232を備えている。そ
して、中央部のプランジャスリーブ223および第1の
押圧スリーブ225内にはセラミックス材の射出プラン
ジャ206が嵌挿されている。そして、射出プランジャ
206の上部をカップリング207を介して門形の射出
フレーム233に装着した油圧等により駆動する射出シ
リンダ205のシリンダロッド205aと連結して射出
プランジャ206を上下に昇降させるようにして構成さ
れている。
【0016】
【考案が解決しようとする課題】ところで、このように
構成された射出ポンプにおいて、中子あるいはポンプ本
体に耐アルミニウム材を鋳ぐるみする,はめ込む等の方
法によりアルミニウム溶湯の通湯路を設けるようにして
いるが、分割した耐アルミ材の当接面,インロー部等か
らアルミニウム溶湯がどうしてもにじみ出して、中子あ
るいはポンプ本体の金属を侵食してしまう。また、セラ
ミックス製のプランジャスリーブの外周を一対のテーパ
スリーブで圧縮し、中子あるいはポンプ本体に固定する
ようにして異物の噛込み時におけるプランジャスリーブ
の破壊防止を図っているが、部品数が多くなり構造が複
雑で製造が困難となっていた。
【0017】この考案は、このような点に鑑みてなされ
たもので、射出ポンプの耐久性を向上させるとともに、
性能が良く単純化した構造の溶湯金属射出ポンプを提供
することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この考案は、アルミニウ
ム溶湯を溶湯保温炉からダイカストマシンの金型装置に
射出するホットチャンバ形射出ポンプにおいて、アルミ
ニウム溶湯の通湯路を一体形の耐アルミニウム材のポン
プ本体で構成し、グースネック本体により鋳ぐるみして
形成したことを特徴とするホットチャンバダイカストマ
シンの射出ポンプである。
【0019】また、この考案は、上記ポンプ本体をプラ
ンジャスリーブに焼ばめし、射出ポンプの運転時のプラ
ンジャスリーブ外周に必要な圧縮力を作用させるように
したことを特徴とするホットチャンバダイカストマシン
の射出ポンプである。
【0020】さらに、この考案は、アルミニウム溶湯の
通湯路と溶湯溜が一体形に形成されたプランジャスリー
ブ本体は、高強度耐アルミニウム材で構成したことを特
徴とするホットチャンバダイカストマシンの射出ポンプ
である。そして、上記グースネック本体に突起部を設
け、ノズルおよび速結管の当接面からの湯漏れにより電
熱ヒータの漏電を防止するようにしたことを特徴とする
ホットチャンバダイカストマシンの射出ポンプである。
【0021】また、上記プランジャスリーブ本体に作用
したノズルタッチ力をバックアップ部材,押付部材,押
圧スリーブおよびグースネック本体で受圧するようにし
たことを特徴とするホットチャンバダイカストマシンの
射出ポンプである。
【0022】
【作用】一体形の耐アルミニウム材を鋳ぐるみしてポン
プ本体とすると共に、また、一体形の耐アルミニウム材
のプランジャスリーブをグースネック本体に嵌合するこ
とにより、溶融アルミニウムの通湯路の当接面の数を必
要最少にし、射出ポンプ運転時におけるグースネック本
体の侵食を防止している。また、鋳ぐるみの場合、耐ア
ルミニウム材をプランジャスリーブに焼ばめすることに
より、運転時にプランジャスリーブ外周に必要な圧縮力
を作用させ、異物を噛込んだ時におけるプランジャスリ
ーブの破壊を防止している。
【0023】
【実施例】以下、図面に基づいてこの考案の実施例を説
明する。図1は第1実施例の射出ポンプの構成を示す側
断面図、図2は図1のA−A線に沿った横断面図であ
る。即ち、射出ポンプ10は中央部に垂直に円形の穴1
2が形成され、左側に穴12の底部から左側に水平に延
びる通湯路13a,垂直上方に延びる通湯路13bおよ
び上方で左側に延びる通湯路13cのいわゆるグースネ
ック状の通湯路が形成され、耐アルミニウム材からなる
ポンプ本体11から構成される。この耐アルミニウム材
としては、黒鉛,BNおよびこれらの複合材,マシナブ
ルセラミックス等である。そして、この周囲をグースネ
ック本体18で鋳ぐるみして形成されている。
【0024】上記穴12の底部には有底の円筒体のセラ
ミックス製のプランジャスリーブ14がポンプ本体11
に焼ばめすることにより固定される。上記ポンプ本体1
1の中央部右側には、射出ポンプ10の右側に設置され
る図示しない溶湯保温炉からの溶湯を引き入れるための
通湯口15に連なる穴11′が設けられており、この部
分に連通した穴が形成されている円筒状のホールドダウ
ンスリーブ16が上記プランジャスリーブ14上に設け
られ、このホールドダウンスリーブ16上には円筒状の
押付部材17が設置され、ポンプ本体11を挿入した鋳
鉄製の筐状のグースネック本体18の上部にばね19を
介して押しボルト20により固定するように構成されて
いる。そして、グースネック本体18の外周は全面をヒ
ータ28により被覆して構成される。
【0025】上記グースネック本体18上部の通湯路1
3dはポンプ本体11の通湯路13cの間は耐アルミニ
ウム材で被覆され、この先端に耐アルミニウム材で被覆
された通湯路21aを有するグースネックチップ21が
固定されている。このグースネックチップ21の左側先
端は凹球状に形成されていて、同様に耐アルミニウム材
を被覆した通湯路22aを有するノズル22の右側先端
の凸球面と係合して液密構成となり、ノズル22左側先
端を図示しない金型装置の給湯口に接続して給湯するよ
うになっている。
【0026】上記プランジャスリーブ14内には垂直に
プランジャチップ23が嵌合し、上端はカップリング2
4を介してフレーム25に設けられた射出シリンダ26
に接続している。従って、射出シリンダ26の作動によ
りプランジャチップ23は実線で示す上昇限の位置から
破線で示す位置に下方に移動することにより、通湯口1
5を介して送られた溶湯保温炉からのアルミニウム溶湯
27を通湯路13a,13b,13c,13dおよびグ
ースネックチップ21の通湯路21aを通ってノズル2
2を介し図示しない左側のダイカストマシンの金型装置
に給湯することになる。
【0027】このとき、射出ポンプ10は予めアルミニ
ウム溶湯の通湯路を加工した一体形の耐アルミニウム材
のポンプ本体11をグースネック本体18に鋳ぐるみし
て形成されているので、従来問題となっていた分割した
耐アルミニウム材の当接面やインロー部からのアルミニ
ウム溶湯のもれを防止し、侵食を防ぐようになってい
る。また、耐アルミニウム材のポンプ本体11にセラミ
ックス製のプランジャスリーブ14を焼ばめすることに
より、プランジャスリーブ14の外周のテーパースリー
ブが不要となり、装置の小型化,単純化が可能になって
いる。
【0028】次に、図3に基づいてこの考案の第2実施
例を説明する。以下、上記第1実施例のものと同一部材
には同一符号を付し詳しい説明は省略する。この例で
は、グースネック本体18に鋳ぐるみされたポンプ本体
11aの中央部の穴12の底部には漏斗状の穴29が形
成され、ここから左側に水平に通湯路13a,垂直に立
上がった通湯路13bおよび左側に水平に延びる通湯路
13cが連接して設けられ、ポンプ本体11aは形成さ
れている。
【0029】そして、中央の穴12の底部に焼ばめされ
るセラミックス製のプランジャスリーブ14aは円筒状
の部材であって、中央部右側にアルミニウム溶湯27の
通湯口15に垂直に連なる通湯路30が形成されている
点で、図1に示す射出ポンプ10と相違するのみで、他
の構成は同一である。
【0030】従って、この例の射出ポンプ10aにおい
ても、一体形の耐アルミニウム材のポンプ本体11aを
筐体のグースネック本体18に鋳ぐるみすることによ
り、従来の分割したポンプ本体の当接面あるいはインロ
ー部からのアルミニウム溶湯のもれを防止することがで
きる。また、プランジャスリーブ外周のテーパースリー
ブが不要となり、それだけ装置の小型化,単純化が可能
になる。
【0031】次に、図4に基づいてこの考案の第3実施
例を説明する。この例では、グースネック本体18に鋳
ぐるみされたポンプ本体11bの中央の穴12の底部は
やや小径の穴31が形成され、この底部から左側に水平
に通湯路13aが連接して設けられている。そして、中
央の穴12の底部に焼ばめされるセラミックス製のプラ
ンジャスリーブ14bはやや短い円筒状の部材である。
このプランジャスリーブ14b上にはやや大径のホール
ドダウンスリーブ16が嵌合し溶湯溜となっていて、中
央部右側にアルミニウム溶湯27の通湯口15に連なる
穴が形成されたホールドダウンスリーブ16が設けら
れ、この上に押付部材17が形成されている点で、図1
に示す射出ポンプ10と相違するのみで、他の構成は同
一である。
【0032】従って、この射出ポンプ10bにおいて
も、一体形の耐アルミニウム材のポンプ本体11bを筐
体のグースネック本体18に鋳ぐるみすることにより、
分割したポンプ本体の当接面あるいはインロー部からの
アルミニウム溶湯のもれを防止し、プランジャスリーブ
外周のテーパースリーブが不要となり、装置の小型化,
単純化が可能になる。
【0033】次に、図5および図6に基づいてこの考案
の第4実施例を説明する。図5のC−C線に沿った断面
図である図6において、射出ポンプ10cは中央部に垂
直に円形の穴12が形成され、左側に穴12の底部から
水平に延びる通湯路13a,垂直上方に延びる通湯路1
3bのいわゆるグースネック状の通湯路が形成され、例
えばファインセラミックス,サーメット等の耐アルミニ
ウム材からなる一体形のプランジャスリーブ本体11c
から構成される。そして、このプランジャスリーブ本体
11cの周囲を筐体のグースネック本体18を嵌合して
形成され、さらにこのグースネック本体18外周全面を
ヒータ28で被覆されている。そして、図5に示すよう
に上記一体形プランジャスリーブ本体11cの底部側の
外周はやや細径となっていて、この外径と等しい内径を
有する内側テーパスリーブ32と外側テーパスリーブ3
3を嵌合してプランジャスリーブ本体11cをグースネ
ック本体18に芯出しを行なって固定している。そし
て、プランジャスリーブ本体11cの上部に、中央に断
熱材からなるバックアップ部材36を設けた押付部材1
7を断熱材37を介して載置し、ばね19を介在させた
押しボルト20によりグースネック本体18と一体化し
ている。
【0034】従って、ホールドダウンスリーブ16と一
体形プランジャスリーブ本体11cの熱膨張係数の差に
よるプランジャスリーブ本体11c上部外周の隙間は、
押付部材17の材料をホールドダウンスリーブ16と同
熱膨張係数の材料を使用することと、一体形プランジャ
スリーブ本体11cに作用したノズルタッチ力をバック
アップ部材36,押付部材17,ホールドダウンスリー
ブ16を介してグースネック本体18に伝達されるた
め、これらを吸収することができる。
【0035】上記グースネック本体18の左上側の通湯
路13bの出口には突起18aが形成されている。ま
た、右側の溶湯保温炉34の通湯口15と連結する連結
管35の接続部にも突起18bが形成されていて、ノズ
ル22および連結管35には直接一体形ポンプ本体11
cに当接するようにしてアルミニウム溶湯27が漏れた
場合にグースネック本体18の外周に設けられたヒータ
28が漏電を起さないように形成している。
【0036】そして、プランジャスリーブ本体14に作
用したノズルタッチ力をバックアップ部材36,押付部
材17およびグースネック本体18で受圧するようにし
ており、また、断熱材で形成した推力受キー38は着脱
自在なL字状の形状にして射出フレームとグースネック
本体18との芯出しを行っている。
【0037】
【考案の効果】以上説明したとおり、この考案のホット
チャンバダイカストマシンの射出ポンプは一体形の耐ア
ルミニウム材のポンプ本体をグースネック本体で鋳ぐる
みして形成されており、また、一体形の耐アルミニウム
材のプランジャスリーブをグースネック本体に嵌合して
形成されているので、最も激しく侵食を受ける溶融アル
ミニウムの通湯路の当接面の数を最小にすることによっ
て、射出ポンプ運転時におけるグースネック本体の侵食
を防止することができる。また、耐アルミニウム材をプ
ランジャスリーブに焼ばめすることにより、射出ポンプ
運転時におけるプランジャスリーブ外周に必要な圧縮力
を作用させ、異物を噛込んだ時におけるプランジャスリ
ーブの破壊を防止する。
【0038】さらに、グースネック本体に突起を設け、
ノズルおよび連結管の当接面からのアルミニウム溶湯の
漏れによるグースネック本体外周に設けた電熱ヒータの
漏電を防止するようにしている。そして、一体形プラン
ジャスリーブに作用したノズルタッチ力をバックアップ
部材,押付部材,グースネック本体で受圧するようにし
て吸収する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例のホットチャンバダイカス
トマシンの射出ポンプの構成を示す断面図である。
【図2】溶湯路部分の構成である図1のA−A断面図で
ある。
【図3】本考案の第2実施例のホットチャンバダイカス
トマシンの射出ポンプの構成を示す断面図である。
【図4】本考案の第3実施例のホットチャンバダイカス
トマシンの射出ポンプの構成を示す断面図である。
【図5】本考案の第4実施例のホットチャンバダイカス
トマシンの射出ポンプの構成を示す断面図である。
【図6】図5のC−C断面図である。
【図7】従来のホットチャンバダイカストマシンの射出
ポンプ部分を断面図で示した正面図である。
【図8】図7のD−D断面図である。
【図9】従来の他の例のホットチャンバダイカストマシ
ンの射出ポンプ部分を断面図で示した正面図である。
【図10】図9のE−E断面図である。
【符号の説明】
10 射出ポンプ 11 ポンプ本体 12 穴 13 通湯路 14 プランジャスリーブ 15 通湯口 16 ホールドダウンスリーブ 17 押付部材 18 グースネック 19 ばね 20 押しボルト 21 グースネックチップ 22 ノズル 23 プランジャチップ 24 カップリング 25 フレーム 26 射出シリンダ 27 アルミニウム溶湯 28 ヒータ 30 通湯路 38 推力受キー

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム溶湯を保温炉からダイカス
    トマシンの金型装置に射出するホットチャンバ形射出ポ
    ンプにおいて、アルミニウム溶湯の通湯路を一体形の耐
    アルミニウム溶湯材のポンプ本体で構成し、グースネッ
    ク本体により鋳ぐるみして形成したことを特徴とするホ
    ットチャンバダイカストマシンの射出ポンプ。
  2. 【請求項2】 上記ポンプ本体をプランジャスリーブに
    焼ばめし、射出ポンプの運転時のプランジャスリーブ外
    周に必要な圧縮力を作用させるようにしたことを特徴と
    する「請求項1」記載のホットチャンバダイカストマシ
    ンの射出ポンプ。
  3. 【請求項3】 アルミニウム溶湯の通湯路と溶湯溜が一
    体形に形成されたプランジャスリーブ本体は、高強度耐
    アルミニウム溶湯材で構成したことを特徴とするホット
    チャンバダイカストマシンの射出ポンプ。
  4. 【請求項4】 上記プランジャスリーブ本体を嵌合した
    グースネック本体に突起部を設け、ノズルおよび連結管
    の当接面からの湯漏れにより電熱ヒータの漏電を防止す
    るようにしたことを特徴とする「請求項3」記載のホッ
    トチャンバダイカストマシンの射出ポンプ。
  5. 【請求項5】 上記プランジャスリーブ本体に作用した
    ノズルタッチ力をバックアップ部材,押付部材,押圧ス
    リーブおよびグースネック本体で受圧するようにしたこ
    とを特徴とする「請求項3」記載のホットチャンバダイ
    カストマシンの射出ポンプ。
  6. 【請求項6】 推力受キーの形状をL字状とし、断熱材
    で形成したことを特徴とする「請求項3」記載のホット
    チャンバダイカストマシンの射出ポンプ。
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