JPH0756100B2 - 起毛経編地およびその製造方法 - Google Patents

起毛経編地およびその製造方法

Info

Publication number
JPH0756100B2
JPH0756100B2 JP14781486A JP14781486A JPH0756100B2 JP H0756100 B2 JPH0756100 B2 JP H0756100B2 JP 14781486 A JP14781486 A JP 14781486A JP 14781486 A JP14781486 A JP 14781486A JP H0756100 B2 JPH0756100 B2 JP H0756100B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyamide
relative viscosity
synthetic fiber
fiber multifilament
multifilament yarn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14781486A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS636140A (ja
Inventor
憲治 清水
幸雄 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP14781486A priority Critical patent/JPH0756100B2/ja
Publication of JPS636140A publication Critical patent/JPS636140A/ja
Publication of JPH0756100B2 publication Critical patent/JPH0756100B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Knitting Of Fabric (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリアミド系合成繊維マルチフィラメント糸を
用いた起毛経編地およびその製造方法に関する。
(従来の技術) 従来、ポリアミド系合成繊維マルチフィラメント糸を用
いた起毛経編地は、合成皮革用基布として広く用いられ
ている。しかしながら、例えば、靴、鞄などの合成皮革
用途に用いるためには、基布の引裂強力を3.0kg以上、
破裂強力を12.0kg/cm2以上とすることを必要とした。こ
のため、基布の引裂強力が3.0kg未満、破裂強力が12.0k
g未満の場合には、基布の裏側に他の織編物をパッキン
グして要求物性である引裂強力3.0kg以上破裂強力12.0k
g/cm2以上としている。
(本発明が解決しようとする問題点) 本発明は、パッキング工程をしなくとも引裂強力が3.0k
g以上で、且つ、破裂強力が12.0kg/cm2以上であって、
靴、鞄などの合成皮革用基布に適している起毛経編地お
よびその製造方法を得ることを目的としている。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、表側は相対粘度(RV)が2.5以下のポリアミ
ド系合成繊維マルチフィラメント糸で形成されており、
裏側は相対粘度(RV)が2.5以下のポリアミド系合成繊
維マルチフィラメント糸と相対粘度(RV)が2.5以上4.0
以下で且つ、表側に配したポリアミド系合成繊維マルチ
フィラメント糸よりも高い相対粘度を有し、破断強度
(DT)7.0〜10.0g/dのポリアミド系合成繊維マルチフィ
ラメント糸とにより形成されており、且つ、表側が起毛
されている起毛経編地および二枚以上の筬を用い、フロ
ント筬を含む少なくとも一つの筬には相対粘度(RV)が
2.5以下のポリアミド系合成繊維マルチフィラメント糸
を配し、他の少なくとも一つの筬には、相対粘度(RV)
が2.5以上4.0以下で且つ、フロント筬に配したポリアミ
ド系合成繊維マルチフィラメント糸よりも高い相対粘度
を有し、破断強度(DT)7.0〜10.0g/dのポリアミド系合
成繊維マルチフィラメント糸を配して編成し、且つ、フ
ロント筬に配したポリアミド系合成繊維マルチフィラメ
ント糸を起毛する起毛経編地の製造方法である。
ポリアミド系合成繊維マルチフィラメント糸を構成する
ポリアミドは、たとえば、ポリカプロラクタム(ナイロ
ン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6
6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、
これらのポリアミドのコポリマーおよび1,4−シクロヘ
キサンビス(メチルアミン)と線状脂肪族ジカルボン酸
の縮合生成物を挙材とするポリアミド類などである。こ
のようなポリアミドには、必要に応じて艶消し剤、顔
料、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、染
色性向上剤あるいは接着性向上剤などを配合することが
できる。
本発明のフロント筬を除く少なくとも一つの筬に配され
る相対粘度(RV)が2.5以上4.0以下、破断強度(DT)が
7.0〜10.0g/dであるポリアミド系合成繊維マルチフィラ
メント糸は、2.5〜4.0の相対粘度を有するポリアミドを
溶融紡糸したのち、延伸することにより得られる。従
来、用いられているポリアミド系合成繊維マルチフィラ
メント糸の相対粘度(RV)は2.5未満であったが、前記
の如く相対粘度を大きくしたことによって、これを紡糸
する場合、紡糸スピードを考慮することが必要となる。
これまでの紡糸スピードである900m/分前後では、後伸
び率が大きく、卷取り不可能になるため、卷取りスピー
ドは300〜900m/分が好ましく、より好ましいのは300〜6
00m/分である。この場合、未延伸糸は配向が進む。該未
延伸糸に、延伸倍率2.0〜4.5倍で冷延伸または熱延伸を
行ない、また紡糸ノズル下の加熱筒温度を上げたり、冷
却風の温度を下げたりすることによって、破断強度(D
T)が7.0〜10.0g/dという非常に強度の高い高強力ポリ
アミド繊維が得られる。勿論、直接紡糸延伸方法によっ
ても得られる。また紡糸スピードが1500〜2500m/分のPO
Y(半延伸糸)の場合にも、繊維微細構造が安定し、後
伸びが抑制でき、安定した卷取りが可能となる。
該相対粘度(RV)が2.5以上4.0以下、破断強度(DT)が
7.0〜10.0g/dであるポリアミド系合成繊維マルチフィラ
メント糸のトータルデニールは30〜100デニールである
ことが好ましい。またフィラメントのデニール数は1〜
10デニールが好ましい。また、フロント筬を含む少なく
とも一つの筬に配される相対粘度(RV)が2.5以下であ
るポリアミド系合成繊維マルチフィラメント糸のトータ
ルデニールは50〜100デニールであることが好ましい。
フィラメントデニールは0.5〜7デニールが好ましい。
いずれの場合でも、トータルデニール数が上記の範囲未
満の場合、必要とされる引裂強力および破裂強力を得る
ことが困難となり、また、トータルデニール数が上記の
範囲を超える場合、起毛経編地の厚みが大きくなりすぎ
て、合成皮革用基布に適さない。フロント筬を含む少な
くとも一つの筬に配されるマルチフィラメント糸の相対
粘度は、他の少なくとも一つの筬に配するマルチフィラ
メント糸の相対粘度よりもその値が低いことが必要であ
る。
上記したポリアミド系合成繊維マルチフィラメント糸を
用いて経編地を編成する。その際相対粘度(RV)2.5未
満のポリアミド系合成繊維マルチフィラメント糸はフロ
ント筬を含む少なくとも一つの筬に供給されることが必
要で、かつフロント筬の編組織としては3針以上の振り
幅を有する編成が好ましく、特に好ましいのは4針以上
6針以下の振り幅である。例えば1−0/3−4,0−1/4−
3は4針の振り幅であり、1−0/4−5,0−1/5−4は5
針の振り幅である。フロント筬以外の少なくとも1つの
筬に供給される相対粘度(RV)2.5〜4.0、破断強力(D
T)7.0〜10.0g/dのポリアミド系合成繊維マルチフィラ
メント糸はフロント筬の振り幅よりも少ない3針以下の
振り幅を有する編成、例えば1−0/1−2,0−1/2−1,1−
0/2−3,0−1/3−2が好ましい。好ましくは起毛される
相対粘度(RV)2.5未満のポリアミド系合成繊維マルチ
フィラメント糸の編組織は3針以上6針以下の振り幅で
ある。次いで得られた経編地は染色起毛仕上加工され
る。起毛はフロント筬を含む少なくとも一つの筬に配さ
れる糸、即ち、相対粘度(RV)が2.5以下であるポリア
ミド系合成繊維マルチフィラメント糸に施される。染色
起毛加工工程において、起毛→リラックス→染色→乾燥
→樹脂加工→仕上セットの先起毛染色加工でもよく、ま
たリラックス→染色→乾燥(起毛剤パッド)→起毛→樹
脂加工→仕上セットの染色後起毛加工でもよいが後者の
方が表面起毛品位が安定し、さらに靴、鞄の合成皮革加
工後の製品の仕上品位が良好である。
本発明の起毛経編地はフロント筬に配した相対粘度(R
V)2.5未満のポリアミド系合成繊維マルチフィラメント
糸を起毛するため針布、エメリーなどの起毛機で起毛加
工されることが好ましいが針布起毛機で起毛されるのが
より好ましい。
(実施例) 実施例 相対粘度(RV)2.45のポリアミド系合成繊維マルチフィ
ラメント糸70デニール24フィラメントをフロント筬に配
し相対粘度(RV)3.24のポリアミド系合成繊維マルチフ
ィラメント糸50デニール17フィラメント糸をバック筬に
配しカールマイヤー社製経編機28G130インチを用いてフ
ロント筬1−0/4−5、バック筬1−2/1−0の編組織の
経編地を編成した。該編地をリラックス→染色→乾燥
(起毛剤パッド)→起毛→樹脂加工→仕上セットの染色
後起毛仕上加工した。
起毛工程ではフロント筬に配した該ポリアミドフィラメ
ント糸70デニール24フィラメントを起毛した。
比較例 相対粘度(RV)2.45のポリアミド系合成繊維マルチフィ
ラメント糸70デニール24フィラメントをフロント筬に配
し、同じく相対粘度(RV)2.45のポリアミド系合成繊維
マルチフィラメント糸50デニール17フィラメントを配し
て実施例と同様に編成し、染色起毛仕上加工を施した。
実施例、比較例で得られた編地の性質を第1表に示す。
第1表から明らかなように、本発明の経編起毛地は靴用
鞄用の合成皮革基布を得る場合に必要な起毛地の引裂強
力3.0kg以上、破裂強力12.0kg以上を有している。これ
に対し比較例は特に引裂強力タテ方向(編終から)が悪
く、仕上密度をアップしても3.0kg以上は得られない。
尚、本発明における物性値は次の如くして測定した。
1. 相対粘度(RV) 96.3±0.1重量%試薬特級濃硫酸中に重合体濃度が10mg/
mlになるように試料を溶解させてサンプル溶液を調整
し、20℃±0.05℃の温度で水落下秒数6〜7秒のオスト
ワルド粘度計を用い、溶液相対粘度を測定する。測定に
際し、同一の粘度計を用い、サンプル溶液を調整した時
と同じ硫酸20mlの落下時間T0(秒)と、サンプル溶液20
mlの落下時間T1(秒)の比より、相対粘度RVを下記の式
を用いて算出する。
RV=T1/T0 2. 破断強度 JISL−1013−7−5−1 テンシロン強度測定法によ
る。
3. 破裂強力 JISL−1018A法ミューレン形法に準拠する。
4. 引裂強力 JISK−6772の方法による。
(発明の効果) 本発明の経編地はバックコーティングしなくとも靴用、
鞄用の合成皮革用の基布として必要な起毛経編地の引裂
強力及び破裂強力が大きく、また靴、鞄として加工した
場合の製品品位、厚さ、表面起毛品位、伸縮度なども良
好で靴用、鞄用の合成皮革加工用基布に適するものであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表側は相対粘度(RV)が2.5以下のポリア
    ミド系合成繊維マルチフィラメント糸で形成されてお
    り、裏側は相対粘度(RV)が2.5以下のポリアミド系合
    成繊維マルチフィラメント糸と相対粘度(RV)が2.5以
    上4.0以下で且つ、表側に配したポリアミド系合成繊維
    マルチフィラメント糸よりも高い相対粘度を有し、破断
    強度(DT)7.0〜10.0g/dのポリアミド系合成繊維マルチ
    フィラメント糸とにより形成されており、且つ、表側が
    起毛されていることを特徴とする起毛経編地。
  2. 【請求項2】引裂強力が3.0kg以上、破裂強力が12.0kg/
    cm2以上である特許請求の範囲第1項に記載した起毛経
    編地。
  3. 【請求項3】二枚以上の筬を用い、フロント筬を含む少
    なくとも一つの筬には相対粘度(RV)が2.5以下のポリ
    アミド系合成繊維マルチフィラメント糸を配し、他の少
    なくとも一つの筬には、相対粘度(RV)が2.5以上4.0以
    下で且つ、フロント筬に配したポリアミド系合成繊維マ
    ルチフィラメント糸よりも高い相対粘度を有し、破断強
    度(DT)7.0〜10.0g/dのポリアミド系合成繊維マルチフ
    ィラメント糸を配して編成し、且つ、フロント筬に配し
    たポリアミド系合成繊維マルチフィラメント糸を起毛す
    ることを特徴とする起毛経編地の製造方法。
JP14781486A 1986-06-24 1986-06-24 起毛経編地およびその製造方法 Expired - Fee Related JPH0756100B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14781486A JPH0756100B2 (ja) 1986-06-24 1986-06-24 起毛経編地およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14781486A JPH0756100B2 (ja) 1986-06-24 1986-06-24 起毛経編地およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS636140A JPS636140A (ja) 1988-01-12
JPH0756100B2 true JPH0756100B2 (ja) 1995-06-14

Family

ID=15438824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14781486A Expired - Fee Related JPH0756100B2 (ja) 1986-06-24 1986-06-24 起毛経編地およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0756100B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS636140A (ja) 1988-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4886144B2 (ja) 複合効果糸およびそのファブリック
US3143784A (en) Process of drawing for bulky yarn
US3418199A (en) Crimpable bicomponent nylon filament
US20070270067A1 (en) Crimped Filament-Containing Woven or Knitted Fabric Manifesting Roughness Upon Wetting with Water, Process for Producing the Same and Textile Products Made Therefrom
JPWO2002086211A1 (ja) ポリエステル系複合繊維の仮撚加工糸及びその製造法
JP7173014B2 (ja) ポリアミド繊維および織編物、並びに、ポリアミド繊維の製造方法
US4069363A (en) Crimpable nylon bicomponent filament and fabrics made therefrom
CN109072491A (zh) 高热收缩性聚酰胺纤维及使用了该聚酰胺纤维的混纤丝和织物
TWI728131B (zh) 高熱收縮性聚醯胺複合纖維及加工絲暨將該等使用於一部分之編織物
TW201704571A (zh) 吸濕性芯鞘複合絲及其製造方法
US3667207A (en) Crimpable composite polyamide yarn
US3556927A (en) Compound filament of two polymers with different shrinkage capacities
US4102965A (en) Process for the production of polyamide-6-filaments of the γ-modification
JPS5830407B2 (ja) ポリカプラミドフイラメントヤ−ン
JP2002088577A (ja) ポリアミド繊維およびその製造方法ならびにその用途
JPH0756100B2 (ja) 起毛経編地およびその製造方法
KR100230899B1 (ko) 고신도 폴리(P-페닐렌 테레프탈아미드) 섬유(High Elongation PPD-T Fibers)
US3817823A (en) Crimpable composite polycarbonamide filament
JP2848638B2 (ja) 高収縮ナイロンフィラメントからなる異収縮混繊糸
JPS5830424B2 (ja) ナイロンコンセンシ
IE43335B1 (en) Composite bicomponent polyamide filaments
US3527860A (en) Process for producing fibers
US3649603A (en) Ternary copolyamides from sebacic acid hexamethylene diamine and xylylene diamines
JP3128529B2 (ja) カチオン可染自発伸長性ポリエステルフィラメント糸の製造方法、及び、その方法で得られるフィラメント糸を用いた布帛の製造方法
Hobson Acrylic and Modacrylic Fibers: Development, Use and Potential.

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees