JPH0755Y2 - 乾燥調製貯蔵装置における貯蔵ビンへの搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、乾燥調製貯蔵装置における貯蔵ビンへの搬送
装置、詳しくは、荷受ステーションへ投入された穀粒
を、粗選機と計量機とを経て昇降機を介して貯蔵ビンへ
搬送する乾燥調製貯蔵装置における貯蔵ビンへの搬送装
置に関する。

（従来の技術） 従来、この種の装置は、一般にグランド面下に掘下げた
ピット（12）を形成して、その一側方に、前記グランド
面（GL）から下方に向かう荷受けホッパー（20）を設け
ると共に、該ホッパー（20）の直下に、該ホッパー（2
0）の下部開口部から落下する穀粒を受取る荷受けコン
ベヤ（３）を設け、該荷受けコンベヤ（３）の終端位置
と穀粒を揚穀する第１昇降機（９）の供給部との間に中
継コンベヤ（21）を介装し、該中継コンベヤ（21）に依
り、前記荷受コンベヤ（３）から送られる穀粒を前記昇
降機（９）へ供給させる如く構成する一方、前記昇降機
（９）の排出位置に前記グランド面（9c）上に架設した
架台に、粗選機（４）を載置し、該粗選機（４）を通過
した穀粒を計量する計量機（７）を、前記粗選機（４）
の下方に配設すると共に、該計量機（７）の計量を終え
た穀粒を、パイプ等の搬送手段（11）を介して貯蔵ビン
へ連絡する第２昇降機（22）の供給位置へ移送し、前記
第２昇降機（22）の揚穀によって貯蔵ビンへの連絡路へ
搬送する如く成すものである。

（考案が解決しようとする課題） ところが、従来の貯蔵ビンへの搬送装置は、前記した如
く荷受部において、グランド面（GL）と同一レベルに開
口する荷受ホッパー（20）を設けているため、該荷受ホ
ッパー（20）から投下される穀粒を受取る荷受コンベヤ
（３）及び中継コンベヤ（21）の設置位置は、前記ホッ
パー（20）の下方に設ける必要があり、また、前記荷受
コンベヤ（３）の次位に設ける粗選機（４）及び計量機
（７）は、グランド面（GL）に設置しているため前記荷
受コンベヤ（３）から粗選機（４）へ穀粒を供給するた
めの第１昇降機（９）が必要となっているのであり、更
に前記荷受ホッパー（20）と、荷受コンベヤ（３）、中
継コンベヤ（21）と、第１昇降機（９）及び粗選機
（４）、計量機（７）並びに第２昇降機（22）の各機器
は、並列状に配置されているのであるから、前記各機器
を収容するために設けるピットは大面積となっているの
であり、しかも、前記搬送装置を構成する機器数も多く
なっているのである。

従って、大面積のピットを形成する必要があるため、コ
スト高となるだけでなく、前記ピットの上方に構築さ
れ、前記ピットに収容されている前記機器を覆う建物も
大形となって、該建物の建設費も高くなり、機器数の増
大によるコスト高と相俟って全体として高価なものとな
っている。

しかも、性能面からみても、前記した如く機器の数が多
いだけ整備点検等のメンテナンスも煩雑になると共に、
搬送経路が複雑で長いだけ処理時間も長くなって穀粒の
損傷率が高くなる問題もあった。

然して、本考案は、以上の如き問題に鑑みて考案したも
ので、その目的は、機器数を減少して、搬送装置の全体
を簡素化することで、前記装置を収容するピットの面積
を縮小でき、前記機器数の減少とピット面積の縮小に伴
なう建設費用を大幅に軽減できることゝにより、大幅は
コストダウンができ、しかも、機器の減数により、整備
点検等のメンテナンスを簡単にできると共に、前記搬送
装置を流れる穀粒の通過時間を短縮して、該穀粒の損傷
率を低下させ、能率的な作業のできる乾燥調製貯蔵装置
における貯蔵ビンへの搬送装置を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

荷受ステーションへ投入された穀粒を、粗選機と計量機
とを経て、昇降機を介し貯蔵ビンへ搬送する乾燥調製貯
蔵装置における貯蔵ビンへの搬送装置であって、前記荷
受ステーションに、該荷受ステーションにおいて投入さ
れる穀粒を受取可能とした幅広のベルトコンベヤを配設
して、該コンベヤの移送始端部に、穀粒受桟を設けると
共に、前記コンベヤの移送終端部下方に、前記コンベヤ
から落下する穀粒を受入可能とした開口部を上面にもつ
粗選機を配設し、この粗選機の下方に計量機を配設する
一方、上下方向に直列に配設する前記粗選機と計量機と
の側方に、上下方向に延び下端側が前記計量機の穀粒放
出口より下方に位置する昇降機を配設して、この昇降機
の下端側を前記計量機の穀粒放出口に連通され、かつ、
前記昇降機の上端側を、前記貯蔵ビンに連通させたこと
を特徴とするものである。

（作用） 然して、本考案は、前記貯蔵ビンへの搬送装置におい
て、従来の荷受ホッパーをなくして直接コンベヤで穀粒
を受取って粗選機へ投入できるので、昇降機を省略して
全体を簡素化できると共に、該装置を収容するピット面
積を縮小でき、従って、設備費及び建設費用を大幅に軽
減することができる共に、前記装置を流れる穀粒の通過
時間を短縮できて、穀粒の損傷率を低減させ、能率的な
作業を行なうことができるのである。

（実施例） 以下、本考案にかゝる乾燥調製貯蔵装置における貯蔵ビ
ンへの搬送装置を、図面の実施例に依って説明する。

第１図は本考案の全体的側面を示しており、（１）は搬
入された穀粒を受けする荷受ステーションであり、この
荷受ステーション（２）には前記穀粒に混在する木片等
の不純物を阻止するための受桟（２）を設けている。こ
の受桟（２）はその下方に配設するコンベヤ（３）の始
端部から移送方向と平行に多数の棒材を並べて形成され
ている。そして、この受桟（２）の直下の配設される前
記コンベヤ（３）は、前記受桟（２）に投入された穀粒
を受取可能な幅で形成された幅広のベルトコンベヤで形
成されている。

また、前記ベルトコンベヤ（３）の移送終端部下方に
は、前記コンベヤ（３）から落下する穀粒を受取る開口
上面（５）を備えた粗選機（４）を配設すると共に、該
粗選機（４）の下方で、該粗選機（４）の吐出部（６）
に接続可能に臨ませた計量機（７）を直列状に配置する
のである。また、前記計量機の下端に形成された放出口
（８）は、前記粗選機（４）及び計量機（７）と隣接状
に立設する昇降機（９）の下端側受口（10）に連通させ
ており、前記昇降機（９）により揚穀された穀粒は、搬
送手段（11）を介して貯蔵ビンへ搬送される如く成され
ている。

しかして、前記荷受ステーション（１）に設ける受桟
（２）は、グランド面（GL）と実質的に同一平面上に設
けるのであり、前記ベルトコンベヤ（３）と、粗選機
（４）、計量機（７）及び昇降機（９）は、何れもピッ
ト（12）に収容するのであって、このピット（12）は、
前記荷受ステーション（１）における幅広のコンベヤ
（３）を収容可能な広幅面積で深さの浅い第１ピット
（12a）と、前記粗選機（４）、計量機（７）、昇降機
（９）を収容可能な面積と深さを有する前記第１ピット
（12a）より深さの深い第２ピット（12b）とが構成され
ており、何れもグランド面（GL）から下方へ地層を掘下
げて形成するのである。

次に以上の如く構成された穀粒乾燥調製貯蔵装置におけ
る貯蔵ビンへの搬送装置の作用について説明する。

先ず、収穫現場から運び込まれた穀粒は、荷受ステーシ
ョン（１）における受桟（２）上へ投入されて、木片、
その他穀粒に混在している不純物は、前記受桟（２）上
に残して穀粒のみが前記受桟（２）の桟間を通って落下
し、該受桟（２）の直下に配設され、前記荷受ステーシ
ョン（１）に投入された穀粒を受取可能な幅に形成した
幅広のベルトコンベヤ（３）上に受止められて、第１図
矢印の如く移送される。次いで、該コンベヤ（３）によ
り移送された穀粒は、前記コンベヤ（３）の移送終端部
において自然落下すると共に、該コンベヤ（３）の移送
終端部下方に、該終端部から落下する穀粒を受入れ可能
な開口上面（５）を備えた粗選機（４）に供給される。

然して該粗選機（４）内において、穀粒に残存する枝
梗、脱桴等の選別が成されて吐出部（６）から排出され
る。又、前記粗選機（４）の吐出部（６）から排出され
た穀粒は、前記粗選機（４）の前記吐出部（６）から排
出されて計量機（７）に供給され、該計量機（７）で計
量完了後、放出口（８）から放出される。

更に、前記放出口（８）から吹出された穀粒は、昇降機
（９）における前記受口（10）に投入され、該昇降機
（９）によりグランド（GL）上に揚穀されると共に、該
昇降機（９）の放出部から別途搬送経路（11）へ連絡さ
せて貯蔵ビン（図示なし）へ搬送されるのである。

以上の如く本考案は、前記荷受ステーション（１）から
投入される穀粒を受取可能な幅広のベルトコンベヤ
（３）を有することで、従来の如く投入された穀粒を一
旦ホッパーで収容する必要がなく、又、前記粗選機
（４）を、前記コンベヤ（３）の終端部に配設すると共
に、該コンベヤ（３）からの穀粒を、前記粗選機（４）
に具備した開口する上面（５）で直接受継するので、従
来穀粒を中継していた昇降機が省略できることになり、
前記昇降機の数を減らすことができて、その分整備点検
のメンテナンスを簡単にでき、しかも装置全体の簡素化
を成して、その占有面積を縮小できるのである。この結
果、前記ピット（12）の大きさも小形にできると共に、
前記ピット（12）に収容する各機器を覆う建物の建設費
を大幅に軽減できると共に、性能面においても、前記し
た如く機器の数を減らすことで、穀粒の搬送経路を短縮
でき、それに伴ない穀粒の損傷率を低下させることがで
きるものである。

（考案の効果） 以上、説明した如く、本考案の乾燥調製貯蔵装置におけ
る貯蔵ビンへの搬送装置は、荷受ステーションへ投入さ
れた穀粒を、粗選機と計量機とを経て、昇降機を介し貯
蔵ビンへ搬送する乾燥調製貯蔵装置における貯蔵ビンへ
の搬送装置であって、前記荷受ステーションに、該荷受
ステーションにおいて投入される穀粒を受取可能とした
幅広のベルトコンベヤを配設して、該コンベヤの移送始
端部に、穀粒受桟を設けると共に、前記コンベヤの移送
終端部下方に、前記コンベヤから落下する穀粒を受入可
能とした開口部を上面にもつ粗選機を配設し、この粗選
機の下方に計量機を配設する一方、上下方向に直列に配
設する前記粗選機と計量機との側方に、上下方向に延び
下端側が前記計量機の穀粒放出口より下方に位置する昇
降機を配設して、この昇降機の下端側を前記計量機の穀
粒放出口に連通させ、かつ、前記昇降機の上端側を、前
記貯蔵ピンに連通させたことに依り、装置全体を簡素化
できると共にピットの大きさも小さくできそれに伴なう
建設費の大幅な軽減ができ、全体として大幅なコストダ
ウンが可能となるのである。

しかも、機器数を減少しただけ整備点検を簡単にできる
と共に、穀粒の損傷率を低下させる作用効果が得られる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による乾燥調製貯蔵装置における貯蔵ビ
ンへの搬送装置の全体側面図、第２図は第１図の平面図
で、第３図は従来の装置側面図であり、第４図は第３図
の平面図である。 （１）……荷受ステーション （２）……受桟 （３）……幅広のベルトコンベヤ （４）……粗選機 （５）……上面 （７）……計量機 （８）……放出口 （９）……昇降装置 （10）……下端側

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】荷受ステーションへ投入された穀粒を、粗
   選機と計量機とを経て、昇降機を介し貯蔵ビンへ搬送す
   る乾燥調製貯蔵装置における貯蔵ビンへの搬送装置であ
   って、前記荷受ステーションに、該荷受ステーションに
   おいて投入される穀粒を受取可能とした幅広のベルトコ
   ンベヤを配設して、該コンベヤの移送始端部に、穀粒受
   桟を設けると共に、前記コンベヤの移送終端部下方に、
   前記コンベヤから落下する穀粒を受入可能とした開口部
   を上面にもつ粗選機を配設し、この粗選機の下方に計量
   機を配設する一方、上下方向に直列に配設する前記粗選
   機と計量機との側方に、上下方向に延び下端側が前記計
   量機の穀粒放出口より下方に位置する昇降機を配設し
   て、この昇降機の下端側を前記計量機の穀粒放出口に連
   通させ、かつ、前記昇降機の上端側を、前記貯蔵ビンに
   連通させたことを特徴とする乾燥調製貯蔵装置における
   貯蔵ビンへの搬送装置。