JPH0755572A - 楕円偏光の測定方法 - Google Patents
楕円偏光の測定方法Info
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- JPH0755572A JPH0755572A JP5208072A JP20807293A JPH0755572A JP H0755572 A JPH0755572 A JP H0755572A JP 5208072 A JP5208072 A JP 5208072A JP 20807293 A JP20807293 A JP 20807293A JP H0755572 A JPH0755572 A JP H0755572A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 楕円偏光の偏光状態を決定する際に、測定す
べき楕円偏光を他の偏光に変換する事なく、前記偏光状
態を表わす各種パラメータを迅速且つ正確に決定するこ
とができる楕円偏光の測定方法を提供する。 【構成】 測定すべき楕円偏光L1を検光子2に入射さ
せつつ検光子2を楕円偏光L1の光軸を中心として回転
させ、検光子2から出射する偏光L11の最大光強度及び
その時の検光子2の回転角、偏光L11の最小光強度をそ
れぞれ求め、次いで、検光子2の入射側にλ/4波長板
12を配置して検光子2から出射する偏光の光強度が最
大となる時の検光子2の回転角を求め、前記最大光強
度、その時の検光子2の回転角、最小光強度、λ/4波
長板12を挿入した場合の最大光強度に対応する検光子
2の回転角の4つの値に基づき楕円偏光L1の偏光状態
を決定することを特徴とする。
べき楕円偏光を他の偏光に変換する事なく、前記偏光状
態を表わす各種パラメータを迅速且つ正確に決定するこ
とができる楕円偏光の測定方法を提供する。 【構成】 測定すべき楕円偏光L1を検光子2に入射さ
せつつ検光子2を楕円偏光L1の光軸を中心として回転
させ、検光子2から出射する偏光L11の最大光強度及び
その時の検光子2の回転角、偏光L11の最小光強度をそ
れぞれ求め、次いで、検光子2の入射側にλ/4波長板
12を配置して検光子2から出射する偏光の光強度が最
大となる時の検光子2の回転角を求め、前記最大光強
度、その時の検光子2の回転角、最小光強度、λ/4波
長板12を挿入した場合の最大光強度に対応する検光子
2の回転角の4つの値に基づき楕円偏光L1の偏光状態
を決定することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】 非等方性媒質の屈折率の方向分
布や偏光解析等において、楕円偏光の偏光状態を決定す
る際に用いて好適な楕円偏光の測定方法に関するもので
ある。
布や偏光解析等において、楕円偏光の偏光状態を決定す
る際に用いて好適な楕円偏光の測定方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、楕円偏光の偏光状態を決定する方
法としては、図5に示すような方法が知られている。図
5において、1はコンペンセータ、2は検光子、3は光
検出器である。また、L1は測定すべき楕円偏光、L2は
該楕円偏光L1がコンペンセータ1により変換されて生
じた円偏光である。
法としては、図5に示すような方法が知られている。図
5において、1はコンペンセータ、2は検光子、3は光
検出器である。また、L1は測定すべき楕円偏光、L2は
該楕円偏光L1がコンペンセータ1により変換されて生
じた円偏光である。
【0003】まず初めに、楕円偏光の偏光状態を表わす
各種パラメータについて説明する。楕円偏光は、一般
に、光の進行方向に垂直な平面内で互いに直交する2つ
の直線偏光が合成されたものと考えることができる。こ
こで、これら2つの直線偏光の方向をそれぞれx軸方
向、y軸方向とすると、これら2つの直線偏光はそれぞ
れ Ex=ax・cos(ωt−δ1) ……(1) Ey=ay・cos(ωt−δ2) ……(2) と表わすことができる。これら2つの直線偏光が合成さ
れて生じる楕円偏光の振幅ベクトルの先端の軌跡の一例
を図6に示す。この楕円はxy座標に対して、
各種パラメータについて説明する。楕円偏光は、一般
に、光の進行方向に垂直な平面内で互いに直交する2つ
の直線偏光が合成されたものと考えることができる。こ
こで、これら2つの直線偏光の方向をそれぞれx軸方
向、y軸方向とすると、これら2つの直線偏光はそれぞ
れ Ex=ax・cos(ωt−δ1) ……(1) Ey=ay・cos(ωt−δ2) ……(2) と表わすことができる。これら2つの直線偏光が合成さ
れて生じる楕円偏光の振幅ベクトルの先端の軌跡の一例
を図6に示す。この楕円はxy座標に対して、
【数1】 と表わすことができる。ここで、 δ=δ1−δ2 ……(4) である。
【0004】(3)式によれば、図7に示すように、δ
の値に対応して楕円の傾きが変化する。この図7では、
振幅ベクトルの回転方向も併せて示してある。ここで、
楕円の長軸方向をX軸方向、短軸方向をY軸方向、長軸
の長さの1/2をa、短軸の長さの1/2をbとする
と、楕円は
の値に対応して楕円の傾きが変化する。この図7では、
振幅ベクトルの回転方向も併せて示してある。ここで、
楕円の長軸方向をX軸方向、短軸方向をY軸方向、長軸
の長さの1/2をa、短軸の長さの1/2をbとする
と、楕円は
【数2】 と表わすことができる。ここで、x軸とX軸のなす角を
φとすると,各変数の間には、 a2+b2=ax 2+ay 2 ……(6) a2−b2=(ax 2−ay 2)cos2φ +2axaysin2φcosδ ……(7) ab=axaysinδ ……(8) の関係が成り立つ。
φとすると,各変数の間には、 a2+b2=ax 2+ay 2 ……(6) a2−b2=(ax 2−ay 2)cos2φ +2axaysin2φcosδ ……(7) ab=axaysinδ ……(8) の関係が成り立つ。
【0005】さらに、楕円偏光の偏光状態と偏光度を表
わすストークスパラメータS0,S1,S2,S3は、上記
の変数a,b,φを用いて、 S0=ax 2+ay 2=a2+b2 ……(9) S1=ax 2−ay 2=(a2−b2)cos2φ ……(10) S2=2ax 2ay 2cosδ=(a2−b2)sin2φ ……(11) S3=2axaysinδ=2ab ……(12) と表わすことができる。
わすストークスパラメータS0,S1,S2,S3は、上記
の変数a,b,φを用いて、 S0=ax 2+ay 2=a2+b2 ……(9) S1=ax 2−ay 2=(a2−b2)cos2φ ……(10) S2=2ax 2ay 2cosδ=(a2−b2)sin2φ ……(11) S3=2axaysinδ=2ab ……(12) と表わすことができる。
【0006】ここでいう楕円偏光の偏光状態を決定する
とは、上記のパラメータa/bとφと回転方向、また
は、ax/ayとδと回転方向、または、S1とS2とS3
を決定する事である。
とは、上記のパラメータa/bとφと回転方向、また
は、ax/ayとδと回転方向、または、S1とS2とS3
を決定する事である。
【0007】次に、図5に基づいて楕円偏光の偏光状態
を決定する方法について説明する。楕円偏光は、(1)
式及び(2)式で示される直交する2つの直線偏光に分
離することができる。ここでは、コンペンセータ1は、
これら2つの直線偏光の位相差を強制的にπ/2または
3π/2に調整し、同時にax/ayの値を調整して1と
する。円偏光L2が正しい円偏光に変換されていれば、
該円偏光L2は検光子2が回転しても偏光状態が変化す
ることがないので、光検出器3の出力は一定となる。し
たがって、コンペンセータ1が付与する位相差から
(4)式に示されている両直線偏光間の位相差δを求め
ることができる。また、ax/ayの値を1とするために
与えられる調整量の大きさから元のax/ayの値も知る
事が出来る。
を決定する方法について説明する。楕円偏光は、(1)
式及び(2)式で示される直交する2つの直線偏光に分
離することができる。ここでは、コンペンセータ1は、
これら2つの直線偏光の位相差を強制的にπ/2または
3π/2に調整し、同時にax/ayの値を調整して1と
する。円偏光L2が正しい円偏光に変換されていれば、
該円偏光L2は検光子2が回転しても偏光状態が変化す
ることがないので、光検出器3の出力は一定となる。し
たがって、コンペンセータ1が付与する位相差から
(4)式に示されている両直線偏光間の位相差δを求め
ることができる。また、ax/ayの値を1とするために
与えられる調整量の大きさから元のax/ayの値も知る
事が出来る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では、コンペンセータ1の付与する位相差とax/
ayの調整量をある値に設定し、検光子2を半回転させ
て光検出器3の出力が検光子2の角度に依存しているか
否かを判定する作業を同依存性がなくなるまで繰り返さ
なければならず、作業が煩雑になるという問題点があっ
た。さらに、検光子2が回転している間はコンペンセー
タ1を固定しておかなければならず、したがって、コン
ペンセータ1の付与する調整量は離散的な値にしか設定
することができないという問題点もあった。
方法では、コンペンセータ1の付与する位相差とax/
ayの調整量をある値に設定し、検光子2を半回転させ
て光検出器3の出力が検光子2の角度に依存しているか
否かを判定する作業を同依存性がなくなるまで繰り返さ
なければならず、作業が煩雑になるという問題点があっ
た。さらに、検光子2が回転している間はコンペンセー
タ1を固定しておかなければならず、したがって、コン
ペンセータ1の付与する調整量は離散的な値にしか設定
することができないという問題点もあった。
【0009】これらの問題点は、楕円偏光を円偏光に変
換するのに必要な調整量の理想値とコンペンセータ1の
付与する調整量である設定値が一致しない限り、厳密な
意味での楕円偏光の円偏光への変換が不可能である事を
示している。言い替えれば、楕円偏光の偏光状態を表わ
す各種パラメータの決定精度は、測定精度だけでなく楕
円偏光から円偏光への変換精度にも依存するということ
である。
換するのに必要な調整量の理想値とコンペンセータ1の
付与する調整量である設定値が一致しない限り、厳密な
意味での楕円偏光の円偏光への変換が不可能である事を
示している。言い替えれば、楕円偏光の偏光状態を表わ
す各種パラメータの決定精度は、測定精度だけでなく楕
円偏光から円偏光への変換精度にも依存するということ
である。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、楕円偏光の偏光状態を決定する際に、測定す
べき楕円偏光を他の偏光に変換する事なく、前記偏光状
態を表わす各種パラメータを迅速且つ正確に決定するこ
とができる楕円偏光の測定方法を提供することにある。
であって、楕円偏光の偏光状態を決定する際に、測定す
べき楕円偏光を他の偏光に変換する事なく、前記偏光状
態を表わす各種パラメータを迅速且つ正確に決定するこ
とができる楕円偏光の測定方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様な楕円偏光の測定方法を採用した。
すなわち、測定すべき楕円偏光を検光子に入射させつつ
該検光子を前記楕円偏光の光軸を中心として回転させ、
該検光子から出射する偏光の最大光強度及びその時の検
光子の回転角、及び該偏光の最小光強度をそれぞれ求
め、次いで、前記検光子の入射側にλ/4波長板を配置
し、前記楕円偏光を該λ/4波長板及び前記検光子に順
次入射させつつ前記検光子を前記楕円偏光の光軸を中心
として回転させ、該検光子から出射する偏光の光強度が
最大となる時の検光子の回転角を求め、前記最大光強
度、その時の検光子の回転角、最小光強度、λ/4波長
板を挿入した場合の最大光強度に対応する検光子の回転
角の4つの値に基づき前記楕円偏光の偏光状態を決定す
ることを特徴としている。
に、本発明は次の様な楕円偏光の測定方法を採用した。
すなわち、測定すべき楕円偏光を検光子に入射させつつ
該検光子を前記楕円偏光の光軸を中心として回転させ、
該検光子から出射する偏光の最大光強度及びその時の検
光子の回転角、及び該偏光の最小光強度をそれぞれ求
め、次いで、前記検光子の入射側にλ/4波長板を配置
し、前記楕円偏光を該λ/4波長板及び前記検光子に順
次入射させつつ前記検光子を前記楕円偏光の光軸を中心
として回転させ、該検光子から出射する偏光の光強度が
最大となる時の検光子の回転角を求め、前記最大光強
度、その時の検光子の回転角、最小光強度、λ/4波長
板を挿入した場合の最大光強度に対応する検光子の回転
角の4つの値に基づき前記楕円偏光の偏光状態を決定す
ることを特徴としている。
【0012】
【作用】本発明の楕円偏光の測定方法では、前記最大光
強度、その時の検光子の回転角、最小光強度、λ/4波
長板を挿入した場合の最大光強度に対応する検光子の回
転角の4つの値を求めることにより、前記楕円偏光の偏
光状態を決定するのに必要な各パラメータを迅速に求め
ることが可能になる。また、測定対象である楕円偏光を
他の偏光に変換せずにそのままの状態で測定することに
より、各パラメータの決定精度は上記4つの値の測定精
度に依存することとなり、前記楕円偏光の各パラメータ
を迅速かつ正確に決定することが可能になる。
強度、その時の検光子の回転角、最小光強度、λ/4波
長板を挿入した場合の最大光強度に対応する検光子の回
転角の4つの値を求めることにより、前記楕円偏光の偏
光状態を決定するのに必要な各パラメータを迅速に求め
ることが可能になる。また、測定対象である楕円偏光を
他の偏光に変換せずにそのままの状態で測定することに
より、各パラメータの決定精度は上記4つの値の測定精
度に依存することとなり、前記楕円偏光の各パラメータ
を迅速かつ正確に決定することが可能になる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る楕円偏光の測定方法の一
実施例について説明する。図1は、本発明の一実施例の
楕円偏光の測定方法の原理を示す原理図であり、図1に
おいて、11は光強度検出器、12はλ/4波長板であ
る。
実施例について説明する。図1は、本発明の一実施例の
楕円偏光の測定方法の原理を示す原理図であり、図1に
おいて、11は光強度検出器、12はλ/4波長板であ
る。
【0014】この測定系を用いて楕円偏光の偏光状態を
決定する方法について説明する。まず、測定すべき楕円
偏光L1を検光子2に入射させつつ該検光子2を光強度
検出器11側からみて前記楕円偏光の光軸を中心として
反時計回りに回転させ、該検光子2から出射する偏光L
11の最大光強度及びその時の検光子の回転角φ、及び該
偏光L11の最小光強度をそれぞれ求める。次いで、前記
検光子2の入射側にλ/4波長板12を配置し、前記楕
円偏光L1を該λ/4波長板12及び前記検光子2に順
次入射させつつ前記検光子2を前記楕円偏光L1の光軸
を中心として反時計回りに回転させ、該検光子2から出
射する偏光L11の光強度が最大となる時の検光子2の回
転角φを求める。
決定する方法について説明する。まず、測定すべき楕円
偏光L1を検光子2に入射させつつ該検光子2を光強度
検出器11側からみて前記楕円偏光の光軸を中心として
反時計回りに回転させ、該検光子2から出射する偏光L
11の最大光強度及びその時の検光子の回転角φ、及び該
偏光L11の最小光強度をそれぞれ求める。次いで、前記
検光子2の入射側にλ/4波長板12を配置し、前記楕
円偏光L1を該λ/4波長板12及び前記検光子2に順
次入射させつつ前記検光子2を前記楕円偏光L1の光軸
を中心として反時計回りに回転させ、該検光子2から出
射する偏光L11の光強度が最大となる時の検光子2の回
転角φを求める。
【0015】図2は、光強度検出器11側から見た楕円
偏光の振幅ベクトルの先端の軌跡である。図2におい
て、x軸、y軸、X軸、Y軸、ax、ay、a、b、φは
図6と同一であり、θはX軸から測った検光子2の回転
角を表わしている。ここで、 Y=X・tanθ ……(13) と(5)式で表わされる楕円との交点の各座標をXY座
標で表わし(±m,±n)とすると、θ方向の振幅ベク
トルが付与するエネルギーは(m2+n2)×2に比例す
る。上記のm2及びn2は下記の様に表わされる。 m2=a2b2/(b2+a2tan2θ) ……(14) n2=a2b2tan2θ/(b2+a2tan2θ) ……(15)
偏光の振幅ベクトルの先端の軌跡である。図2におい
て、x軸、y軸、X軸、Y軸、ax、ay、a、b、φは
図6と同一であり、θはX軸から測った検光子2の回転
角を表わしている。ここで、 Y=X・tanθ ……(13) と(5)式で表わされる楕円との交点の各座標をXY座
標で表わし(±m,±n)とすると、θ方向の振幅ベク
トルが付与するエネルギーは(m2+n2)×2に比例す
る。上記のm2及びn2は下記の様に表わされる。 m2=a2b2/(b2+a2tan2θ) ……(14) n2=a2b2tan2θ/(b2+a2tan2θ) ……(15)
【0016】ここでは、θ+α(-π/2<α<π/2)方
向の振幅ベクトルにcosαを乗じた成分がθ方向にあ
る検光子2を通過するから、便宜上比例定数をKとする
と、検光子2を通過する光の全エネルギーI(θ)は
向の振幅ベクトルにcosαを乗じた成分がθ方向にあ
る検光子2を通過するから、便宜上比例定数をKとする
と、検光子2を通過する光の全エネルギーI(θ)は
【数3】 と表わすことができる。
【0017】θ=0,π/2のそれぞれの場合について
この積分を実行すれば I(0) =Kπa2b/(a+b) ……(17) I(π/2)=Kπab2/(a+b) ……(18) となる。I(θ)は光強度検出器11が検出する最大
値、I(π/2)は同最小値である。
この積分を実行すれば I(0) =Kπa2b/(a+b) ……(17) I(π/2)=Kπab2/(a+b) ……(18) となる。I(θ)は光強度検出器11が検出する最大
値、I(π/2)は同最小値である。
【0018】さらに、(17)式及び(18)式をa,
bについて解くと a2=I(0){I(0)+I(π/2)}/{KπI(π/2)} ……(19) b2=I(π/2){I(0)+I(π/2)}/{KπI(0)} ……(20) となる。したがって、 a/b=I(0)/I(π/2) ……(21) となる。
bについて解くと a2=I(0){I(0)+I(π/2)}/{KπI(π/2)} ……(19) b2=I(π/2){I(0)+I(π/2)}/{KπI(0)} ……(20) となる。したがって、 a/b=I(0)/I(π/2) ……(21) となる。
【0019】次に、(9)式及び(10)式をax,ay
について解き、得られた解に(19)式及び(20)式
を代入すると、
について解き、得られた解に(19)式及び(20)式
を代入すると、
【数4】
【数5】 となる。したがって、
【数6】
【0020】一方、(4)式のδについては(12)式
より sin2δ=a2b2/ax 2ay 2 ……(25) となるから、この(25)式に(19)式〜(23)式
を代入すると
より sin2δ=a2b2/ax 2ay 2 ……(25) となるから、この(25)式に(19)式〜(23)式
を代入すると
【数7】 となる。
【0021】ここで、測定可能な量はI(0),I(π
/2),φの3つであるから、(26)式によりδに関
する4つの候補解が得られる。これらの候補解は、図7
に示すようにφの値が制限されることからδの解を2つ
に限定することができる。すなわち、φが正であれば、
0<δ<π/2か3π/2<δ<2πであり、φが負で
あれば、π/2<δ<πかπ<δ<3π/2である。
/2),φの3つであるから、(26)式によりδに関
する4つの候補解が得られる。これらの候補解は、図7
に示すようにφの値が制限されることからδの解を2つ
に限定することができる。すなわち、φが正であれば、
0<δ<π/2か3π/2<δ<2πであり、φが負で
あれば、π/2<δ<πかπ<δ<3π/2である。
【0022】2つに限定されたδの解をさらに1つに限
定するには、前記検光子2の入射側にλ/4波長板12
を配置し、x軸方向及びy軸方向の2つの直線偏光に対
してどちらかの直線偏光の位相をπ/2だけ進めるよう
にすればよい。ここでは、y軸方向の直線偏光の方をx
軸方向のものよりπ/2だけ位相が進むようにすると、
(1)〜(3)式よりδはπ/2だけ大きくなる。ここ
で再びφを測定する。もし、λ/4波長板12を挿入す
る前のφが正であれば、0<δ<π/2か3π/2<δ
<2πであり、λ/4波長板12を挿入した後もφが正
のままであれば、前記δは3π/2<δ<2πと決定す
ることができ、φが負に変われば前記δは0<δ<π/
2と決定することができる。
定するには、前記検光子2の入射側にλ/4波長板12
を配置し、x軸方向及びy軸方向の2つの直線偏光に対
してどちらかの直線偏光の位相をπ/2だけ進めるよう
にすればよい。ここでは、y軸方向の直線偏光の方をx
軸方向のものよりπ/2だけ位相が進むようにすると、
(1)〜(3)式よりδはπ/2だけ大きくなる。ここ
で再びφを測定する。もし、λ/4波長板12を挿入す
る前のφが正であれば、0<δ<π/2か3π/2<δ
<2πであり、λ/4波長板12を挿入した後もφが正
のままであれば、前記δは3π/2<δ<2πと決定す
ることができ、φが負に変われば前記δは0<δ<π/
2と決定することができる。
【0023】同様に、λ/4波長板12を挿入する前の
δがπ/2<δ<πか3<δ<3π/2であり、λ/4
波長板12を挿入した後もφが負のままであれば、前記
δはπ/2<δ<πと決定することができ、φが正に変
われば前記δはπ<δ<3π/2と決定することができ
る。したがって、λ/4板の挿入前後でのφの符号の変
化から、元のδを一意に決定することができる。前述の
通り、I(0),I(π/2),φの3つは測定可能な
量であるから(9)式〜(12)式、(19)式〜(2
4)式、(26)式とλ/4波長板12を用いた判定に
より、楕円偏光に関する全てのパラメータを決定するこ
とができる。
δがπ/2<δ<πか3<δ<3π/2であり、λ/4
波長板12を挿入した後もφが負のままであれば、前記
δはπ/2<δ<πと決定することができ、φが正に変
われば前記δはπ<δ<3π/2と決定することができ
る。したがって、λ/4板の挿入前後でのφの符号の変
化から、元のδを一意に決定することができる。前述の
通り、I(0),I(π/2),φの3つは測定可能な
量であるから(9)式〜(12)式、(19)式〜(2
4)式、(26)式とλ/4波長板12を用いた判定に
より、楕円偏光に関する全てのパラメータを決定するこ
とができる。
【0024】図3は、本実施例の楕円偏光の測定方法を
実施する際に用いられる測定系を示す構成図であり、図
3において、21は無偏光発振する出力1mWのHe−
Neレーザ、22は偏光子、23はハーフミラー、24
はミラー、25はλ/2波長板である。He−Neレー
ザ21から出射した光は偏光子22により直線偏光に変
換され、ハーフミラー23により直進する直線偏光L21
と進行方向が90°曲げられた直線偏光L31とに分割さ
れる。直線偏光L31は、その進行方向がミラー24によ
り再度90°曲げられ直線偏光L21と平行になった後、
λ/2波長板25により振動方向が90°曲げられ直線
偏光L21の振動方向と直交することになる。この振動方
向が90°曲げられた直線偏光L32は、ミラー24によ
り進行方向が更に90°曲げられ、ハーフミラー23に
より、直線偏光L21と合成され、新たな偏光L4とな
る。
実施する際に用いられる測定系を示す構成図であり、図
3において、21は無偏光発振する出力1mWのHe−
Neレーザ、22は偏光子、23はハーフミラー、24
はミラー、25はλ/2波長板である。He−Neレー
ザ21から出射した光は偏光子22により直線偏光に変
換され、ハーフミラー23により直進する直線偏光L21
と進行方向が90°曲げられた直線偏光L31とに分割さ
れる。直線偏光L31は、その進行方向がミラー24によ
り再度90°曲げられ直線偏光L21と平行になった後、
λ/2波長板25により振動方向が90°曲げられ直線
偏光L21の振動方向と直交することになる。この振動方
向が90°曲げられた直線偏光L32は、ミラー24によ
り進行方向が更に90°曲げられ、ハーフミラー23に
より、直線偏光L21と合成され、新たな偏光L4とな
る。
【0025】この新たな偏光L4は、通常では楕円偏光
であるが、特別な場合、例えば、直線偏光L21と直線偏
光L31との位相差が0かπの場合では直線偏光となり、
また、直線偏光L21と直線偏光L31との位相差がπ/2
か3π/2であり、かつ、振幅比が1の場合では円偏光
となる。
であるが、特別な場合、例えば、直線偏光L21と直線偏
光L31との位相差が0かπの場合では直線偏光となり、
また、直線偏光L21と直線偏光L31との位相差がπ/2
か3π/2であり、かつ、振幅比が1の場合では円偏光
となる。
【0026】図4は測定結果で、x軸及びy軸は各々直
線偏光L21,L31の振動方向と平行である。ここで、検
光子2とx軸のなす角を図2と同様にθとすると、測定
は0≦θ≦πの範囲のみで行なわれ、π<θ<2πにつ
いては、前記測定値を原点に対して対称移動することで
付加している。この測定の場合においては、φ=−5
°、I(0)=78.55μW、I(π/2)=26.
6μWであるから、これらの値と(26)式により、δ
として77.2°、102.8°、257.2°、28
2.8°の4つの候補解が得られる。
線偏光L21,L31の振動方向と平行である。ここで、検
光子2とx軸のなす角を図2と同様にθとすると、測定
は0≦θ≦πの範囲のみで行なわれ、π<θ<2πにつ
いては、前記測定値を原点に対して対称移動することで
付加している。この測定の場合においては、φ=−5
°、I(0)=78.55μW、I(π/2)=26.
6μWであるから、これらの値と(26)式により、δ
として77.2°、102.8°、257.2°、28
2.8°の4つの候補解が得られる。
【0027】ところで、φの値は−5°であるからδと
しては102.8°、257.2°の2つの候補解に絞
ることができる。そこで、y軸方向の直線偏光の位相が
π/2進むように、検光子2の前にλ/4波長板12を
挿入してφを調べたところ、φの値は負であった。した
がって、δは102.8°となり、δを一意に決定する
ことができる。また、(21)式及び(24)式より、
a/b=2.953,ax/ay=2.479となり、楕
円偏光に関する全てのパラメータを決定することができ
る。
しては102.8°、257.2°の2つの候補解に絞
ることができる。そこで、y軸方向の直線偏光の位相が
π/2進むように、検光子2の前にλ/4波長板12を
挿入してφを調べたところ、φの値は負であった。した
がって、δは102.8°となり、δを一意に決定する
ことができる。また、(21)式及び(24)式より、
a/b=2.953,ax/ay=2.479となり、楕
円偏光に関する全てのパラメータを決定することができ
る。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の楕円偏光
の測定方法によれば、前記最大光強度、その時の検光子
の回転角、最小光強度、λ/4波長板を挿入した場合の
最大光強度に対応する検光子の回転角をそれぞれ求め、
これら4つの値に基づき前記楕円偏光の偏光状態を決定
することとしたので、前記楕円偏光の偏光状態を決定す
るのに必要な各パラメータを迅速に決定することができ
る。また、測定対象である楕円偏光を他の偏光に変換せ
ずにそのままの状態で測定するので、前記楕円偏光の各
パラメータを迅速かつ正確に決定することができる。
の測定方法によれば、前記最大光強度、その時の検光子
の回転角、最小光強度、λ/4波長板を挿入した場合の
最大光強度に対応する検光子の回転角をそれぞれ求め、
これら4つの値に基づき前記楕円偏光の偏光状態を決定
することとしたので、前記楕円偏光の偏光状態を決定す
るのに必要な各パラメータを迅速に決定することができ
る。また、測定対象である楕円偏光を他の偏光に変換せ
ずにそのままの状態で測定するので、前記楕円偏光の各
パラメータを迅速かつ正確に決定することができる。
【図1】本発明の一実施例の楕円偏光の測定方法の原理
を示す原理図である。
を示す原理図である。
【図2】光強度検出機側から見た楕円偏光の振幅ベクト
ルの先端の軌跡を示す図である。
ルの先端の軌跡を示す図である。
【図3】本発明の一実施例の楕円偏光の測定方法を実施
する際に用いられる測定系を示す構成図である。
する際に用いられる測定系を示す構成図である。
【図4】測定系により測定された楕円偏光の測定結果を
示す図である。
示す図である。
【図5】従来の楕円偏光の測定方法の原理を示す原理図
である。
である。
【図6】2つの直線偏光が合成されて生じる楕円偏光の
振幅ベクトルの先端の軌跡の一例を示す図である。
振幅ベクトルの先端の軌跡の一例を示す図である。
【図7】楕円偏光を2つの直線偏光に分割した場合の、
両直線偏光間の位相差と偏光状態との関係を示す図であ
る。
両直線偏光間の位相差と偏光状態との関係を示す図であ
る。
2 検光子 11 光強度検出器 12 λ/4波長板 21 He−Neレーザ 22 偏光子 23 ハーフミラー 24 ミラー 25 λ/2波長板 L1 楕円偏光 L11 偏光 L21 直線偏光 L31 直線偏光 L32 直線偏光 L4 新たな偏光
Claims (1)
- 【請求項1】 測定すべき楕円偏光を検光子に入射させ
つつ該検光子を前記楕円偏光の光軸を中心として回転さ
せ、該検光子から出射する偏光の最大光強度及びその時
の検光子の回転角、及び該偏光の最小光強度をそれぞれ
求め、 次いで、前記検光子の入射側にλ/4波長板を配置し、
前記楕円偏光を該λ/4波長板及び前記検光子に順次入
射させつつ前記検光子を前記楕円偏光の光軸を中心とし
て回転させ、該検光子から出射する偏光の光強度が最大
となる時の検光子の回転角を求め、 前記最大光強度、その時の検光子の回転角、最小光強
度、λ/4波長板を挿入した場合の最大光強度に対応す
る検光子の回転角の4つの値に基づき前記楕円偏光の偏
光状態を決定することを特徴とする楕円偏光の測定方
法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5208072A JPH0755572A (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 楕円偏光の測定方法 |
US08/293,130 US5548401A (en) | 1993-08-23 | 1994-08-19 | Photomask inspecting method and apparatus |
KR1019940020772A KR0136213B1 (ko) | 1993-08-23 | 1994-08-23 | 포토마스크 검사방법 및 장치 |
US08/654,595 US5661560A (en) | 1993-08-23 | 1996-05-29 | Elliptical light measuring method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5208072A JPH0755572A (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 楕円偏光の測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0755572A true JPH0755572A (ja) | 1995-03-03 |
Family
ID=16550183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5208072A Pending JPH0755572A (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 楕円偏光の測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0755572A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10353440B2 (en) | 2014-10-23 | 2019-07-16 | Shenzhen Futaihong Precision Industry Co., Ltd. | Housing and electronic device using the same |
-
1993
- 1993-08-23 JP JP5208072A patent/JPH0755572A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10353440B2 (en) | 2014-10-23 | 2019-07-16 | Shenzhen Futaihong Precision Industry Co., Ltd. | Housing and electronic device using the same |
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