JPH0755307Y2 - 内燃機関のピストン・ピストンリング装置 - Google Patents

内燃機関のピストン・ピストンリング装置

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JPH0755307Y2
JPH0755307Y2 JP1987152474U JP15247487U JPH0755307Y2 JP H0755307 Y2 JPH0755307 Y2 JP H0755307Y2 JP 1987152474 U JP1987152474 U JP 1987152474U JP 15247487 U JP15247487 U JP 15247487U JP H0755307 Y2 JPH0755307 Y2 JP H0755307Y2
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JP
Japan
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piston
ring
piston ring
oil
groove
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JP1987152474U
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隆治 後藤
剛司 桝田
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、内燃機関のピストン・ピストンリング装置、
特に、薄幅オイルリングをもつ2本ピストンリングのピ
ストン・ピストンリング装置に関する。
従来の技術 従来の2本ピストンリングのピストン・ピストンリング
装置としては、例えば第7図に示すようなものがある
(日本機械学会、自動車技術会共催第5回内燃機関合同
シンポジウム講演論文集1985年6月10,11日開催参
照)。
第7図において1はピストン、2はトップリング、3は
オイルリング、4はオイル逃がし穴である。
すなわち、従来から知られているように、オイルリング
3の運転中の挙動としては、第5図(B)の実線イに示
したような挙動であることが、オイルリング3が掻く無
駄なオイルを円滑にオイル逃がし穴4に導けるために有
利である。
しかし、オイルリング3が重いと、その慣性力により、
実際には、第5図(B)の破線ロに示すような挙動とな
ってしまう。
そこで、第7図の従来例は、オイルリング3のB寸法
(ピストン軸方向の幅)を薄くして軽量化し、慣性力を
小さくしたものである。
なおオイル逃がし穴4は、オイルリング3の溝の下方に
設けられており、オイルの逃げを良くしている。
考案が解決しようとする問題点 しかしながら、このような従来の2本リング型のピスト
ン・ピストンリング装置にあっては、トップリング2よ
り漏れたブローバイガスによりトップリング2とオイル
リング3との間の圧力が第5図(A)の破線ハのように
上昇する結果、オイルリング3を下方に押し下げるとい
う作用が働き、実際のオイルリング3の挙動が第5図
(B)の実線イの特性から掛け離れた挙動となり、オイ
ル消費量の増大を招くという問題点があった。
なお、このような現象の対策としてブローバイガス自体
を低減することが考えられるが、プローバイガスを低減
して圧力を低下させるといっても、最も苛酷な運転条件
におけるリングの熱膨張を考慮して合い口隙間寸法を決
めなくてはならないことから、全ての運転条件で良好な
ガスシール状態を得ることはむずかしい。
さらに、別途にシールリングを付加すると、摩擦損失の
増加を免れることはできない。しかも、ブローバイガス
そのものを減少させると、ブローバイガスによりピスト
ンスカート部の無駄なオイルを吹きおろす効果が期待で
きなくなるという問題もある。
本考案は、このような従来の問題点を解決することを目
的としてなされたものである。
問題点を解決するための手段 このため本考案は、ピストンに、第1ピストンリング溝
と第2ピストンリング溝とを形成し、 燃焼室に近い方の第1ピストンシリンダ溝には、合い口
隙間を挟んで相対するリング端部の一方に、リング周方
向の所定の長さに渡って、外周縁下部側に切欠部を形成
するとともに、他端部に前記切欠部を補填する形状の突
起部を設けてなるトップリングを装着し、 燃焼室より遠い方の第2ピストンリング溝には、ピスト
ン軸方向の幅寸法が小さい薄幅オイルリングを装着し、 この第2ピストンリング溝の溝底部からピストン内周側
へオイル逃がし穴を貫通形成し、 一端が前記第1ピストンリング溝の溝底部に開口すると
ともに、他端が前記オイルリングより下方のピストンス
カート上部外周面に開口する複数のブローバイガス通路
をピストン内部に設けたことを特徴としている。
作用 第1ピストンリング溝のトップリングにおいては、その
合い口部分で一端の切欠部と他端の突起部とが重なり合
っているので、ブローバイガスの通過が抑制される。つ
まり、第1ピストンリング溝と第2ピストンリング溝と
の間のセカンドランド隙間に侵入するブローバイガスが
低減し、該セカンドランド隙間における圧力上昇が抑制
される。
一方、第1ピストンリング溝の溝底部とピストンスカー
ト上部とを連通したブローバイガス通路を介して、ブロ
ーバイガスが流れる。このブローバイガスは、オイルリ
ングより下方の位置で噴出し、その付近のオイルをピス
トンスカート下部又はオイル逃がし穴へ排除するととも
に、オイルリングを上方へ押し上げる作用を果たす。
更に、オイルリングは薄幅なため軽量で慣性力が小さ
く、従って、ピストンの移動に敏捷に追従する。
実施例 以下、本考案を図面に基づいて説明する。第1図〜第4
図は、本考案の一実施例を示す図である。
まず構成を第2図乃至第4図を参照して説明する。ピス
トン1には、第1ピストンリング溝としてのトップリン
グ溝8と、第2ピストンリング溝としてのオイルリング
溝15とが形成されている。燃焼室に近い方の第1ピスト
ンリング溝つまりトップリング溝8には、第3図に示す
如く、合い口隙間5を挟んで相対するリング端部の一方
に、リング周方向の所定の長さに渡って外周縁下部側に
切欠部6を形成するとともに、他方の端部にこれを補填
する形状の突起部7(第4図参照)を設けてなるトップ
リング2が装着されている。なお、第3図では分り易い
様に合い口の切欠側端部の形状を2点鎖線で描いてあ
る。
更に、ピストン1内部に、トップリング溝8の溝底部9
に一端が開口し、かつ他端がオイルリング溝15より下方
のピストン1外周面、詳しくはピストン1のスカート10
の摺動面の上部に開口するブローバイガス通路11が複数
設けられている。
このブローバイガス通路11の例として、第1図には、ト
ップリング溝8の溝底部9よりピストン1の裏面にぬけ
るピストン1軸方向に略沿ったドリル穴12を穿ち、この
ドリル穴12を、ピストンスカート10上部に開口したピス
トン1径方向に略沿ったドリル穴13と連通させ、かつド
リル穴12のピストン1裏面開孔部をめくら栓14で閉塞し
た例を示す。
オイルリング溝15には、B寸法(ピストン軸方向の幅寸
法)の小さい軽量なオイルリング3が装着されている。
なおオイルリングのB寸法は1.2mm以下とすることが薄
幅オイルリング3に意図するところの効果的な挙動を起
こさせるために好ましい。
なお、第1図は第2図のA−A断面を示したものであ
る。
次に作用を説明する。第3図に示すような両面段付の合
い口をもつトップリング2においては、ブローバイガス
が合口隙間5に到達するまでに突起部7と切欠部6の間
の狭い通路を通らなくてはならないため、ブローバイガ
スに対する通路抵抗が大きい。つまり、第3図に概念的
に各場所でのブローバイガスの流量を線の太さで示した
流れ矢印の如く、通路抵抗によりトップリング2を横切
るブローバイガスが低減し、オイルリング3との間に挟
まれたセカンドランド隙間16に流入するブローバイガス
が低減する。この結果、該セカンドランド隙間16の圧力
上昇が抑制される。
このため、膨張行程においてオイルリング3がブローバ
イガスの圧力により押し下げられることが防止されて、
オイルコントロール上好ましい挙動が確保できる。
一方、トップリング2とオイルリング3とをバイパスす
るような形でブローバイガス通路11が形成されているの
で、ブローバイガスが該ブローバイガス通路11を通り、
ピストンスカート10の上部へ噴出する。そのため、その
付近のオイルをピストンスカート10下部又はオイル逃が
し穴4へ排除すると共に、第5図(B)ニに概念的に図
示した様に、オイルリング3を上方へ押し上げる作用を
果たし、第5図B実線イに近い挙動を成立させる一助と
なる。
第6図には、本考案に用いられるトップリング2の他の
実施例を示す。
この実施例は、両面段付リングを二重両面段付としたも
のである。
なお、トップリング2の第1実施例を示した第3図と同
一部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
この実施例では、トップリング2のリング端部の一方
に、二重に切欠部(図示せず)が設けられているととも
に、他端部に、これを補填する形状の第1突起部17と第
2突起部18とが設けられている。この実施例において
は、第1突起部17と第2突起部18とが二重に設けられて
いるので、ブローバイガスが合い口隙間5へ到達するま
でに二重の突起部17,18と図示しない相手側の二重の切
欠部との間で狭い通路を通らなくてはならず、ブローバ
イガスが大巾に低減され、セカンドランド隙間16の圧力
上昇が一層確実に抑制される。
なお突起部7,17,18として上記各実施例では三角形状の
ものについて説明したが、形状は三角形状に限定される
ものではなく、四角形等であっても当然良い。
又、ピストンに設けたブローバイガス通路11もドリル加
工では無く鋳造時にソルトコア等で設けても良い。
考案の効果 以上説明してきたように、本考案によれば、トップリン
グとオイルリングとに挟まれたセカンドランド隙間にお
けるブローバイガスによる圧力上昇を防止できるととも
に、オイルリングより下方にブローバイガスの圧力を導
くことができるので、ピストン上下動に伴う薄幅オイル
リングの挙動を理想的な形にすることができる。また、
オイルリングより下方に噴出するブローバイガスを利用
して効果的なオイルコントロールが可能となる。従っ
て、オイル消費を増加させることなくフリクション低減
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例を示す第2図のA−A線に
沿った断面図、第2図はピストンの側面図、第3図は、
本考案に係るトップリングの合い口部の一実施例を示す
斜視図、第4図は、トップリング合い口の突起部を示す
第3図のA−A線に沿った断面図、第5図は、オイルリ
ングの作動説明図、第6図は本考案に係るトップリング
の異なる実施例を示す斜視図、第7図は、従来例を示す
断面図である。 1…ピストン、2…トップリング、3…オイルリング、
4…オイル逃がし穴、5…トップリング合い口隙間、6
…切欠部、7…突起部、8…トップリング溝(第1ピス
トンリング溝)、9…溝底部、10…ピストンスカート、
11…ブローバイガス通路、15…オイルリング溝(第2ピ
ストンリング溝)、16…セカンドランド隙間。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンに、第1ピストンリング溝と第2
    ピストンリング溝とを形成し、 燃焼室に近い方の第1ピストンリング溝には、合い口隙
    間を挟んで相対するリング端部の一方に、リング周方向
    の所定の長さに渡って、外周縁下部側に切欠部を形成す
    るとともに、他端部に前記切欠部を補填する形状の突起
    部を設けてなるトップリングを装着し、 燃焼室より遠い方の第2ピストンリング溝には、ピスト
    ン軸方向の幅寸法が小さい薄幅オイルリングを装着し、 この第2ピストンリング溝の溝底部からピストン内周側
    へオイル逃がし穴を貫通形成し、 一端が前記第1ピストンリング溝の溝底部に開口すると
    ともに、他端が前記オイルリングより下方のピストンス
    カート上部外周面に開口する複数のブローバイガス通路
    をピストン内部に設けたことを特徴とする内燃機関のピ
    ストン・ピストンリング装置。
JP1987152474U 1987-10-05 1987-10-05 内燃機関のピストン・ピストンリング装置 Expired - Lifetime JPH0755307Y2 (ja)

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JPS6456546U JPS6456546U (ja) 1989-04-07
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6088850A (ja) * 1983-10-21 1985-05-18 Nissan Motor Co Ltd ピストンリング
JPS61120061U (ja) * 1985-01-17 1986-07-29
JPS62167976A (ja) * 1987-01-12 1987-07-24 Riken Corp ピストンリングの製造法

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