JPH0755110A - 触媒燃焼装置 - Google Patents

触媒燃焼装置

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Publication number
JPH0755110A
JPH0755110A JP5207412A JP20741293A JPH0755110A JP H0755110 A JPH0755110 A JP H0755110A JP 5207412 A JP5207412 A JP 5207412A JP 20741293 A JP20741293 A JP 20741293A JP H0755110 A JPH0755110 A JP H0755110A
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JP
Japan
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combustion
catalyst
catalytic
excess air
fuel
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Application number
JP5207412A
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English (en)
Inventor
Masato Hosaka
正人 保坂
Jiro Suzuki
次郎 鈴木
Akira Maenishi
晃 前西
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0755110A publication Critical patent/JPH0755110A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/34Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery

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  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)
  • Spray-Type Burners (AREA)
  • Combustion Of Fluid Fuel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱、暖房、乾燥等に用いられる液体燃料の
触媒燃焼装置において、触媒の耐熱寿命を向上すること
及び燃焼室内の内壁面や燃焼ガス流路の壁面の腐食を防
止する。 【構成】 触媒層17と触媒層18間に温度検出部22を設
け、定格燃焼量に予熱燃焼時の空気過剰率(λ1 )と定
常燃焼時の空気過剰率(λ2 )との比(λ1 /λ 2 )を
乗じた燃焼量以下で予熱バーナ15を燃焼することによ
り、始動時に触媒の急激な温度上昇を防止し、触媒の耐
熱寿命を向上する。また、最下流の燃焼体または燃焼室
内壁面にアルカリ金属またはアルカリ土類金属を担持ま
たは含有している被覆層を設けることにより、発生した
SO3 による燃焼室内の内壁面や燃焼ガス流路の壁面の腐
食を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加熱、暖房、乾燥等に用
いられる気体燃料または液体燃料の触媒燃焼装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】触媒燃焼装置は、空気と予混合された燃
料が触媒層において酸化反応を生じ、反応熱とともに二
酸化炭素や水を発生する。この時に発生した熱量を加熱
・暖房・乾燥に利用する装置である。燃料として液体燃
料を使用した場合、燃料を気化する装置が必要となり、
通常は電気ヒータを内部に有する気化部に燃料と空気を
供給し、気化した燃料ガスと空気を混合し、予混合気を
触媒層に供給する構成をとっている。
【0003】従来の触媒燃焼装置は図4に示すような構
成になっている。燃料および空気は燃料タンク1に接続
したポンプ2およびファン3により気化室4に供給さ
れ、燃料は気化室4内で気化して空気と混合されたのち
に1次燃焼部5に至り、点火装置6により点火されて、
ここに火炎を形成する。高温の燃焼排ガスは触媒層7を
経て排気口8から排出されるが、その間に触媒層7を加
熱昇温させる。触媒層7が触媒燃焼を行うのに十分な温
度に達したことが検出されると(検出部は図示せず)、
ポンプ2を停止し、1次燃焼部5の火炎を消滅させる。
この後再度ポンプ2を作動させて燃料を供給すると、1
次燃焼部5においては火炎を形成せず予混合ガスのま
ま、燃料は触媒層7に到達する。ここで、触媒層7は十
分温度が上昇しているために、触媒燃焼を開始し、完全
燃焼が行われる。触媒燃焼は触媒層7の上流側表面で専
ら進行するから、その部分は輻射放熱体となり、ガラス
窓9を透過して全面に輻射放熱される。
【0004】前記のように従来技術は、始動時には別個
に設けた予熱バーナの燃焼排ガスで触媒を活性温度まで
加熱した後、一旦予熱バーナの火炎を消炎し、再び混合
気を供給することにより、触媒燃焼を開始させる方法が
多く用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、火炎燃焼は反
応が気相で行われ、燃焼温度は触媒の空気過剰率のみに
よりきまり、燃焼量には依存せず、空気過剰率とほぼ反
比例関係にある。これに対し、触媒燃焼は触媒という固
体内で燃焼が生じるために、触媒の燃焼温度は空気過剰
率と燃焼量により決まり、燃焼量にほぼ比例し、空気過
剰率にほぼ反比例する。さらに触媒燃焼は、触媒金属や
触媒担体の耐熱性から、火炎燃焼のように高温で燃焼す
ることができず、火炎燃焼に比べて高空気過剰率で燃焼
させている。したがって始動時に、予熱バーナの火炎燃
焼を利用して触媒を予熱しようとすると、火炎燃焼は触
媒燃焼に比べ、空気過剰率が小さく、燃焼温度が高いた
めに、予熱時に触媒が耐熱限界を越えてしまい、触媒の
耐熱寿命の点から大きな問題が生じる。
【0006】また、燃料に灯油などの液体燃料を使用し
た場合、燃料中に微量の硫黄分が含まれていることが多
い。この微量の硫黄分が燃焼することにより、SOx
発生する。火炎燃焼の場合発生するSOx はSO2 がほ
とんどであるが、触媒燃焼においては、SO2 がさらに
酸化され、SO3 になることが多くある。このSO3
腐食性が強く、燃焼室内の内壁面や燃焼ガス流路の壁面
を腐食するという問題が生じる。
【0007】本発明は、前記従来技術の問題を解決する
ため、始動時に触媒の急激な温度上昇を防止し、触媒の
耐熱寿命を向上すること、及び発生したSO3 による燃
焼室内の内壁面や燃焼ガス流路の壁面の腐食を防止した
触媒燃焼装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第1番目の触媒燃焼装置は、燃料供給手段
と、燃焼用空気供給手段と、始動時に触媒を加熱する予
熱バーナと、触媒を担持した燃焼体と、前記燃焼体を覆
う燃焼筒からなる燃焼室とから構成され、始動時に予熱
バーナを燃焼させて前記燃焼体を予熱する触媒燃焼器で
あって、定格燃焼量に予熱燃焼時の空気過剰率(λ1
と定常燃焼時の空気過剰率(λ2 )との比(λ1
λ2 )を乗じた燃焼量以下で前記予熱バーナを燃焼をす
る手段を備えたことを特徴とする。
【0009】前記構成においては、燃焼体近傍に温度検
出部を設け、前記温度検出部の信号が設定値になると燃
料供給装置を一旦停止した後、前記温度検出部の信号に
応じ、燃焼量を増加する手段を備えることが好ましい。
【0010】次に本発明の第2番目の触媒燃焼装置は、
燃料供給手段と、燃焼用空気供給手段と、触媒を担持し
た複数個の燃焼体と前記燃焼体を覆う燃焼筒からなる燃
焼室とから構成される触媒燃焼装置であって、前記最下
流の燃焼体または前記燃焼室の内壁面に、アルカリ金属
またはアルカリ土類金属を担持または含有していること
を特徴とする。
【0011】
【作用】前記した本発明の第1番目の触媒燃焼装置の構
成によれば、始動時に触媒の急激な温度上昇を防止し、
触媒の耐熱寿命を向上することができる。すなわち、予
熱時の予熱バーナの燃焼を少なくすることにより、触媒
の加熱能力を抑え、予熱バーナが触媒燃焼に比べて、低
空気過剰率で燃焼しても、触媒温度が加熱限界を越さな
いようにできる。これは、予熱バーナの燃焼量を定格燃
焼量に予熱燃焼時の空気過剰率(λ1 )と定常燃焼時の
空気過剰率(λ2 )との比(λ1 /λ2 )を乗じた燃焼
量以下に抑えることにより、低空気過剰率で燃焼する火
炎燃焼を利用し、触媒を加熱しても、触媒の耐熱限界を
越えることはなく、予熱時の触媒の急激な温度上昇を抑
えることができる。
【0012】次に本発明の第2番目の触媒燃焼装置の構
成によれば、発生したSO3 による燃焼室内の内壁面や
燃焼ガス流路の壁面の腐食防止を実現できる。すなわ
ち、燃料に灯油などの液体燃料を使用した場合、燃料中
に微量の硫黄分が含まれていることが多い。この微量の
硫黄分が燃焼することにより、SOx が発生する。火炎
燃焼の場合発生するSOx はSO2 がほとんどである
が、触媒燃焼においては、SO2 がさらに酸化され、S
3 になることが多くある。そこで本発明のように、触
媒を担持した複数個の燃焼体の最下流の燃焼体がアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属を担持または含有するこ
とにより、発生したSO3 を金属硫酸塩として燃焼体内
に取り込むことができ、SO3 の発生を防止し、燃焼室
内の内壁面や燃焼ガス流路の壁面の腐食を防ぐことがで
きる。
【0013】また、燃焼室内壁面にアルカリ金属または
アルカリ土類金属を担持または含有している被覆層を設
けることにより、発生したSO3 を金属硫酸塩として被
覆層内に取り込むことができ、SO3 の発生を防止し、
燃焼ガス流路の壁面の腐食を防ぐことができる。
【0014】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。始動時に、予熱バーナの空気過剰率を触媒燃
焼の空気過剰率と同じにすれば、予熱時に触媒が耐熱限
界以上の高温になることはない。しかし触媒燃焼は、触
媒金属や触媒担体の耐熱性から、火炎燃焼のように高温
で燃焼することができず、火炎燃焼に比べて高空気過剰
率で燃焼させている。このため、触媒燃焼で使用する空
気過剰率では空気過剰率が高すぎ、予熱バーナの炎口に
火炎を形成することは難しく、予熱バーナを用いて触媒
を加熱することが不可能になる。
【0015】一方、火炎燃焼は反応が気相で行われ、燃
焼温度は触媒の空気過剰率のみによりきまり、燃焼量に
は依存せず、空気過剰率とほぼ反比例関係にある。これ
に対し、触媒燃焼は触媒という固体内で燃焼が生じるた
めに、触媒の燃焼温度は空気過剰率と燃焼量により決ま
り、燃焼量にほぼ比例し、空気過剰率にほぼ反比例す
る。したがってこの比例関係を利用すれば、火炎燃焼を
もちいて触媒を加熱する場合でも燃焼量を小さくすれ
ば、燃焼量が大きい触媒燃焼の触媒の温度とほぼ等しく
することができる。
【0016】なお本実施例においては、液体燃料を用い
る場合には、燃料タンクと、電気ヒータを内部に有する
燃料気化部とを備えることが好ましい。気体燃料を用い
る場合には、燃料タンクや燃料気化部はとくに必要とし
ない。
【0017】(実施例1)以下、本発明の第1番目の触
媒燃焼装置の一実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1において10は燃料タンク、11は燃料供給用ポン
プ、12は送風用ファンで両者は気化室13に連通され
ている。気化室13には加熱用ヒータ14が設けられて
いる。気化室13下流には予熱バーナ15が備えられ、
その近傍には点火装置16が設けられている。予熱バー
ナ15の下流には触媒層17、18を有する2次燃焼部
19が設けられている。2次燃焼部19は触媒層17、
18と両触媒を覆う燃焼筒20で構成され、排気口21
へと連通している。
【0018】燃料および空気は燃料供給用ポンプ11お
よび送風用ファン12によって気化室13に供給され、
燃料は気化室13で気化して空気と混合された後に予熱
バーナ15に至り、点火装置16により点火されてここ
に火炎を形成する。
【0019】火炎燃焼は反応が気相で行われ、燃焼温度
は触媒の空気過剰率のみによりきまり、燃焼量には依存
せず、空気過剰率とほぼ反比例関係にある。これに対
し、触媒燃焼は触媒という固体内で燃焼が生じるため
に、触媒の燃焼温度は空気過剰率と燃焼量により決ま
り、燃焼量にほぼ比例し、空気過剰率にほぼ反比例す
る。さらに触媒燃焼は、触媒金属や触媒担体の耐熱性か
ら、火炎燃焼のように高温で燃焼することができず、火
炎燃焼に比べて高空気過剰率で燃焼させている。
【0020】したがって始動時に、予熱バーナ15の火
炎燃焼を利用して触媒層17を予熱しようとすると、火
炎燃焼は触媒燃焼に比べ、空気過剰率が小さく、燃焼温
度が高いために、予熱時に触媒層17が耐熱限界を越え
てしまう。
【0021】一方、始動時に、予熱バーナ15の空気過
剰率を触媒燃焼の空気過剰率と同じにすれば、予熱時に
触媒層17が耐熱限界以上の高温になることはない。し
かし触媒燃焼は、触媒金属や触媒担体の耐熱性から、火
炎燃焼のように高温で燃焼することができず、火炎燃焼
に比べて高空気過剰率で燃焼させている。このため、触
媒燃焼で使用する空気過剰率では空気過剰率が高すぎ、
予熱バーナ15の炎口に火炎を形成することは難しく、
予熱バーナ15を用いて触媒層17を加熱することが不
可能になる。
【0022】火炎燃焼は反応が気相で行われ、燃焼温度
は触媒の空気過剰率のみによりきまり、燃焼量には依存
せず、空気過剰率とほぼ反比例関係にある。これに対
し、触媒燃焼は触媒という固体内で燃焼が生じるため
に、触媒の燃焼温度は空気過剰率と燃焼量により決ま
り、燃焼量にほぼ比例し、空気過剰率にほぼ反比例す
る。したがってこの比例関係を利用すれば、火炎燃焼を
もちいて触媒を加熱する場合でも燃焼量を小さくすれ
ば、燃焼量が大きい触媒燃焼の触媒の温度とほぼ等しく
することができる。
【0023】そこで本実施例では、予熱時の予熱バーナ
15の燃焼を少なくすることにより、触媒層17への加
熱能力を抑え、予熱バーナ15が触媒燃焼に比べて、低
空気過剰率で燃焼しても、触媒層17の温度が触媒の耐
熱限界を越さないようにしたものである。すなわち、予
熱バーナ15の燃焼量を定格燃焼量に予熱燃焼時の空気
過剰率(λ1 )と定常燃焼時の空気過剰率(λ2 )との
比(λ1 /λ2 )を乗じた燃焼量以下に抑えることによ
り、低空気過剰率で燃焼する火炎燃焼を利用し、触媒層
17を加熱しても、触媒層17が触媒の耐熱限界を越え
ることはなく、予熱時の触媒層17の急激な温度上昇を
抑えることができる。したがって、始動時に触媒層17
の急激な温度上昇を防止し、触媒の耐熱寿命を向上する
ことができる。
【0024】予熱バーナ15の高温の燃焼排ガスは触媒
層17を加熱昇温する。触媒層17が触媒燃焼を行うの
に充分な温度に達したことを温度検出部22が検出する
と、燃料供給ポンプ11を停止し、予熱バーナ15の火
炎を消滅させる。ここで、温度検出部22は触媒層17
と触媒層18の間に設けてあるが、触媒層17に直接温
度検出部22を設け、触媒層17の温度を検出できるよ
うにしても、同様な効果がある。
【0025】この後、再度燃料供給ポンプ11を作動さ
せて気化室13に燃料を供給すると、予熱バーナ15に
おいては火炎を形成せずに、予混合ガスのまま触媒層1
7に到達し、触媒層17で触媒燃焼を開始する。
【0026】燃料を再供給する際、温度検出部22の信
号に応じて燃焼量を定格燃焼量まで増加すれば、さらに
精度よく触媒層17の急激な温度上昇を防止することが
でき、安定した触媒燃焼を開始することができる。
【0027】(実施例2)以下、本発明の第1番目の触
媒燃焼装置の一実施例を図2に基づいて説明する。10
は燃料タンク、11は燃料供給用ポンプ、12は送風用
ファンで両者は気化室13に連通されている。気化室1
3には加熱用ヒータ14が設けられている。気化室13
下流には予熱バーナ15が備えられ、その近傍には点火
装置16が設けられている。予熱バーナ15の下流には
触媒層17、23を有する燃焼室19が設けられてい
る。燃焼室19は触媒層17、23と両触媒を覆う燃焼
筒20で構成され、排気口21へと連通している。
【0028】燃料および空気は燃料供給用ポンプ11お
よび送風用ファン12によって気化室13に供給され、
燃料は気化室13で気化して空気と混合された後に予熱
バーナ15に至り、点火装置16により点火されてここ
に火炎を形成する。触媒層17が触媒燃焼を行うのに充
分な温度に達したことを温度検出部22が検出すると、
燃料供給ポンプ11を停止し、予熱バーナ15の火炎を
消滅させる。この後、再度燃料供給ポンプ11を作動さ
せて気化室13に燃料を供給すると、予熱バーナ15に
おいては火炎を形成せずに、予混合ガスのまま触媒層1
7に到達し、触媒層17で触媒燃焼を開始する。触媒層
17で燃焼した排ガスは触媒層23へ供給され、排気口
21から排出される。
【0029】燃料に灯油などの液体燃料を使用した場
合、燃料中に微量の硫黄分が含まれていることが多い。
この微量の硫黄分が燃焼することにより、SOx が発生
する。火炎燃焼の場合発生するSOx はSO2 がほとん
どであるが、触媒燃焼においては、SO2 がさらに酸化
され、SO3 になることが多くある。したがって、触媒
層17から排出される排ガス中にはSO3 が含まれてい
る。
【0030】そこで本実施例は、触媒層23にナトリウ
ムやカリウムなどのアルカリ金属、またはマグネシウム
やカルシウムやバリウムなどのアルカリ土類金属を担持
または含有している。このことにより、発生したSO3
は触媒層23に含まれるアルカリ金属やアルカリ土類金
属と反応し、Na2 SO4 、K2 SO4 や、MgS
4 、CaSO4 、BaSO4 などの金属硫酸塩として
触媒層23内に取り込まれるようになる。このために触
媒層23は触媒層17から排出された未燃成分であるC
OやHCを浄化する働きに加え、触媒層17から排出さ
れた排ガス中に含まれるSO3 を自らの触媒層内に取り
込むことにより、触媒層23から下流へSO 3 が排出さ
れることを防止し、燃焼室19内の内壁面や燃焼ガス流
路の壁面の腐食を防ぐことができる。なお、触媒層23
としては、たとえばシリカ−アルミナ系焼結体を使用す
ることができ、またアルカリ金属またはアルカリ土類金
属は、たとえば0.1〜10重量%の範囲担持または含
有させるのが好ましい。
【0031】(実施例3)以下、本発明の第2番目の触
媒燃焼装置の別の実施例を図3に基づいて説明する。1
0は燃料タンク、11は燃料供給用ポンプ、12は送風
用ファンで両者は気化室13に連通されている。気化室
13には加熱用ヒータ14が設けられている。気化室1
3下流には予熱バーナ15が備えられ、その近傍には点
火装置16が設けられている。予熱バーナ15の下流に
は触媒層17、24を有する燃焼室19が設けられてい
る。燃焼室19は触媒層17、24と両触媒を覆う燃焼
筒20で構成され、排気口21へと連通している。
【0032】燃料および空気は燃料供給用ポンプ11お
よび送風用ファン12によって気化室13に供給され、
燃料は気化室13で気化して空気と混合された後に予熱
バーナ15に至り、点火装置16により点火されてここ
に火炎を形成する。触媒層17が触媒燃焼を行うのに充
分な温度に達したことを温度検出部22が検出すると、
燃料供給ポンプ11を停止し、予熱バーナ15の火炎を
消滅させる。この後、再度燃料供給ポンプ11を作動さ
せて気化室13に燃料を供給すると、予熱バーナ15に
おいては火炎を形成せずに、予混合ガスのまま触媒層1
7に到達し、触媒層17で触媒燃焼を開始する。触媒層
17で燃焼した排ガスは触媒層24へ供給され、排気口
21から排出される。
【0033】燃料に灯油などの液体燃料を使用した場
合、燃料中に微量の硫黄分が含まれていることが多い。
この微量の硫黄分が燃焼することにより、SOx が発生
する。火炎燃焼の場合発生するSOx はSO2 がほとん
どであるが、触媒燃焼においては、SO2 がさらに酸化
され、SO3 になることが多くある。したがって、触媒
層17、24から排出される排ガス中にはSO3 が含ま
れている。
【0034】そこで本実施例は、燃焼室19の内壁面に
ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属、またはマグ
ネシウムやカルシウムやバリウムなどのアルカリ土類金
属を担持または含有している被覆層を設けている。この
ことにより発生したSO3 は触媒層23に含まれるアル
カリ金属やアルカリ土類金属と反応し、Na2 SO4
2 SO4 や、MgSO4 、CaSO4 、BaSO4
どの金属硫酸塩として被覆層25内に取り込まれるよう
になる。このために触媒層17、24から排出された排
ガス中に含まれるSO3 を自らの触媒層内に取り込むこ
とにより、燃焼室19から下流へSO3 が排出されるこ
とを防止し、燃焼ガス流路の壁面の腐食を防ぐことがで
きる。なお、燃焼室19の内壁面は、たとえばシリカ−
アルミナ系焼結体を使用することができ、またアルカリ
金属またはアルカリ土類金属は、たとえば0.1〜10
重量%の範囲担持または含有させるのが好ましい。
【0035】以上のように本発明の実施例によれば、定
格燃焼量に予熱燃焼時の空気過剰率(λ1 )と定常燃焼
時の空気過剰率(λ2 )との比(λ1 /λ2 )を乗じた
燃焼量以下で予熱バーナを燃焼したり、最下流の燃焼体
がアルカリ金属またはアルカリ土類金属を担持または含
有したり、燃焼室内壁面にアルカリ金属またはアルカリ
土類金属を担持または含有している被覆層を設けること
により、始動時に触媒の急激な温度上昇を防止し、触媒
の耐熱寿命を向上することや、発生したSO3による燃
焼室内の内壁面や燃焼ガス流路の壁面の腐食を防止する
ことができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の第1番目の
触媒燃焼装置の構成によれば、始動時に触媒の急激な温
度上昇を防止し、触媒の耐熱寿命を向上することができ
る。
【0037】次に本発明の第2番目の触媒燃焼装置の構
成によれば、発生したSO3 による燃焼室内の内壁面や
燃焼ガス流路の壁面の腐食防止を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1番目の触媒燃焼装置の一実施例の
触媒燃焼装置の断面図。
【図2】本発明の第2番目の触媒燃焼装置の一実施例の
触媒燃焼装置の断面図。
【図3】本発明の第2番目の触媒燃焼装置の別の実施例
の触媒燃焼装置の断面図。
【図4】従来の触媒燃焼装置の断面図。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 ポンプ 3 ファン 4 気化室 5 1次燃焼部 6 点火装置 7 触媒層 8 排気口 9 ガラス窓 10 燃料タンク 11 燃料供給用ポンプ 13 気化室 14 加熱用ヒータ 15 予熱バーナ 17、18、23、24 触媒層 19 燃焼室 22 温度検出部 25 被覆層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料供給手段と、燃焼用空気供給手段
    と、始動時に触媒を加熱する予熱バーナと、触媒を担持
    した燃焼体と、前記燃焼体を覆う燃焼筒からなる燃焼室
    とから構成され、始動時に予熱バーナを燃焼させて前記
    燃焼体を予熱する触媒燃焼器であって、定格燃焼量に予
    熱燃焼時の空気過剰率(λ1 )と定常燃焼時の空気過剰
    率(λ2 )との比(λ1 /λ2 )を乗じた燃焼量以下で
    前記予熱バーナを燃焼をする手段を備えたことを特徴と
    する触媒燃焼装置。
  2. 【請求項2】 燃焼体近傍に温度検出部を設け、前記温
    度検出部の信号が設定値になると燃料供給装置を一旦停
    止した後、前記温度検出部の信号に応じ、燃焼量を増加
    する手段を備えた請求項1に記載の触媒燃焼装置。
  3. 【請求項3】 燃料供給手段と、燃焼用空気供給手段
    と、触媒を担持した複数個の燃焼体と前記燃焼体を覆う
    燃焼筒からなる燃焼室とから構成される触媒燃焼装置で
    あって、前記最下流の燃焼体または前記燃焼室の内壁面
    に、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を担持または
    含有していることを特徴とする触媒燃焼装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112013417A (zh) * 2020-08-25 2020-12-01 华中科技大学 一种高碱煤锅炉的燃烧优化调整方法及系统
CN112013417B (zh) * 2020-08-25 2021-07-27 华中科技大学 一种高碱煤锅炉的燃烧优化调整方法及系统

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