JPH0754980B2 - テレビジヨン信号処理方法 - Google Patents
テレビジヨン信号処理方法Info
- Publication number
- JPH0754980B2 JPH0754980B2 JP61164915A JP16491586A JPH0754980B2 JP H0754980 B2 JPH0754980 B2 JP H0754980B2 JP 61164915 A JP61164915 A JP 61164915A JP 16491586 A JP16491586 A JP 16491586A JP H0754980 B2 JPH0754980 B2 JP H0754980B2
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- JP
- Japan
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- signal
- carrier
- band
- video
- frequency
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- Television Systems (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、現行のテレビジョン放送信号に別の信号を多
重伝送する方法に関するものである。
重伝送する方法に関するものである。
従来の技術 我が国の現在のNTSC〔ナショナル テレビジョン シス
テム コミティー(National Television System Commi
ttee)〕方式によるカラーテレビジョン放送が昭和35年
に開始されて以来、25年以上が経過した。その間、高精
細な画面に対する要求と、テレビジョン受信機の性能向
上に伴い、各種の新しいテレビジョン方式が提案されて
いる。また、サービスされる番組の内容自体も単なるス
タジオ番組や中継番組などから、シネマサイズの映画の
放送など、より高画質で臨場感を伴う映像を有する番組
へと変化してきている。
テム コミティー(National Television System Commi
ttee)〕方式によるカラーテレビジョン放送が昭和35年
に開始されて以来、25年以上が経過した。その間、高精
細な画面に対する要求と、テレビジョン受信機の性能向
上に伴い、各種の新しいテレビジョン方式が提案されて
いる。また、サービスされる番組の内容自体も単なるス
タジオ番組や中継番組などから、シネマサイズの映画の
放送など、より高画質で臨場感を伴う映像を有する番組
へと変化してきている。
現行放送は、走査線数525本、2:1飛越走査、輝度信号水
平帯域幅4.2MHz、アスペクト比4:3という諸仕様(たと
えば、文献放送技術双書,カラーテレビジョン,日本放
送協会編,日本放送出版協会,1961年,参照)を有して
いるが、このような背景のもとで現行放送との両立性お
よび、水平解像度の向上を図ったテレビジョン信号構成
方法が提案されている。一例を以下に述べる。NTSC方式
のテレビジョン信号を時間周波数f1と垂直周波数f2の2
次元平面で図示すると第5図のようになる。色信号Cは
色副搬送波fscの位相関係から第2,第4象限に存在する
ことになる。ここで空いている第1,第3象限に輝度信号
の高域成分を多重し、受信側ではフィールド演算により
色信号と多重高域成分を分離し水平解像度を向上させる
ということを特徴としている。(特開昭59−171387号公
報参照) 発明が解決しようとする問題点 以上のように、現行のテレビジョン放送は、信号の帯域
が規格で制限されており、さらに何らかの多量情報を付
加することは容易ではない。たとえば水平解像度を向上
させる方法の提案がなされているが、現行のテレビジョ
ン放送に対する両立性および、動画像時における高域成
分復調特性の劣化という観点からすると問題が残されて
いる。また電波資源の有効利用という点からすると、徒
に伝送帯域を拡張するわけにはいかない。
平帯域幅4.2MHz、アスペクト比4:3という諸仕様(たと
えば、文献放送技術双書,カラーテレビジョン,日本放
送協会編,日本放送出版協会,1961年,参照)を有して
いるが、このような背景のもとで現行放送との両立性お
よび、水平解像度の向上を図ったテレビジョン信号構成
方法が提案されている。一例を以下に述べる。NTSC方式
のテレビジョン信号を時間周波数f1と垂直周波数f2の2
次元平面で図示すると第5図のようになる。色信号Cは
色副搬送波fscの位相関係から第2,第4象限に存在する
ことになる。ここで空いている第1,第3象限に輝度信号
の高域成分を多重し、受信側ではフィールド演算により
色信号と多重高域成分を分離し水平解像度を向上させる
ということを特徴としている。(特開昭59−171387号公
報参照) 発明が解決しようとする問題点 以上のように、現行のテレビジョン放送は、信号の帯域
が規格で制限されており、さらに何らかの多量情報を付
加することは容易ではない。たとえば水平解像度を向上
させる方法の提案がなされているが、現行のテレビジョ
ン放送に対する両立性および、動画像時における高域成
分復調特性の劣化という観点からすると問題が残されて
いる。また電波資源の有効利用という点からすると、徒
に伝送帯域を拡張するわけにはいかない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、現行の
テレビジョン方式と両立性があり、規格で定められた帯
域内で多量の情報を多重伝送できるテレビジョン信号処
理方法を提供することを目的とする。
テレビジョン方式と両立性があり、規格で定められた帯
域内で多量の情報を多重伝送できるテレビジョン信号処
理方法を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本発明のテレビジョン信
号処理方法は、映像搬送波と同一周波数でかつ位相が90
度異なる搬送波を多重信号で搬送波除去両側波帯振幅変
調し、前記映像搬送波の周波数で半分に減衰し、かつ前
記映像搬送波の周波数に関して奇対称な振幅特性を有す
るナイキストフィルタにより残留側波帯にした信号を、
前記映像搬送波を残留側波帯振幅変調したテレビジョン
信号の帯域内に重畳することを特徴とするものである。
号処理方法は、映像搬送波と同一周波数でかつ位相が90
度異なる搬送波を多重信号で搬送波除去両側波帯振幅変
調し、前記映像搬送波の周波数で半分に減衰し、かつ前
記映像搬送波の周波数に関して奇対称な振幅特性を有す
るナイキストフィルタにより残留側波帯にした信号を、
前記映像搬送波を残留側波帯振幅変調したテレビジョン
信号の帯域内に重畳することを特徴とするものである。
また、本発明のテレビジョン信号処理方法は、上記の方
法によって送信された信号を受信し、前記映像搬送波の
周波数を通過帯域に含む帯域通過フィルタで帯域制限
し、同期検波することにより前記多重信号を復調するこ
とを特徴とするものである。
法によって送信された信号を受信し、前記映像搬送波の
周波数を通過帯域に含む帯域通過フィルタで帯域制限
し、同期検波することにより前記多重信号を復調するこ
とを特徴とするものである。
作用 本発明は、上記した方法によって、現行テレビジョン放
送の規格の帯域内で別の情報を多重伝送可能とするテレ
ビジョン信号を生成することにより、専用の受信機では
従来のテレビジョン放送の映像のみならず多重された情
報をも得ることができ、さらに現行のテレビジョン受信
機でも従来のテレビジョン放送の映像を殆ど支障なく受
信することができる。
送の規格の帯域内で別の情報を多重伝送可能とするテレ
ビジョン信号を生成することにより、専用の受信機では
従来のテレビジョン放送の映像のみならず多重された情
報をも得ることができ、さらに現行のテレビジョン受信
機でも従来のテレビジョン放送の映像を殆ど支障なく受
信することができる。
実施例 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説
明する。
明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る送信側でのテレビジ
ョン信号処理方法を示すスペクトル図である。第1図
(a)は現行テレビジョン方式における残留側波帯振幅
変調されたテレビジョン信号のスペクトル図である。こ
こでは映像搬送波P1の下側波帯が残留側波帯となってい
る場合を示す。第1図(b)は第1図(a)で示したテ
レビジョン信号とは別の多重信号で、映像搬送波P1と同
一周波数でかつ位相が90゜異なる搬送波P2を、搬送波P2
を除去するように両側波帯振幅変調したものである。第
1図(c)は前記における両側波帯振幅変調を単側波帯
振幅変調としたものである。第1図(d)は前記におけ
る両側波帯振幅変調を残留側波帯振幅変調としたもので
ある。第1図(d)の信号を第1図(a)のテレビジョ
ン信号に多重したものが第1図(e)であり、本発明に
より合成されるテレビジョン信号となる。なお第1図
(e)では多重する信号を第1図(d)の信号とした
が、第1図(b),第1図(c)の信号であってもよ
い。また多重信号はアナログ信号に限らずディジタル信
号でもよい。
ョン信号処理方法を示すスペクトル図である。第1図
(a)は現行テレビジョン方式における残留側波帯振幅
変調されたテレビジョン信号のスペクトル図である。こ
こでは映像搬送波P1の下側波帯が残留側波帯となってい
る場合を示す。第1図(b)は第1図(a)で示したテ
レビジョン信号とは別の多重信号で、映像搬送波P1と同
一周波数でかつ位相が90゜異なる搬送波P2を、搬送波P2
を除去するように両側波帯振幅変調したものである。第
1図(c)は前記における両側波帯振幅変調を単側波帯
振幅変調としたものである。第1図(d)は前記におけ
る両側波帯振幅変調を残留側波帯振幅変調としたもので
ある。第1図(d)の信号を第1図(a)のテレビジョ
ン信号に多重したものが第1図(e)であり、本発明に
より合成されるテレビジョン信号となる。なお第1図
(e)では多重する信号を第1図(d)の信号とした
が、第1図(b),第1図(c)の信号であってもよ
い。また多重信号はアナログ信号に限らずディジタル信
号でもよい。
第2図は、本発明の一実施例における送信側でのテレビ
ジョン信号処理方法を示すブロック図である。1は映像
ベースバンド信号入力端子、2は振幅変調器、3は第1
フィルタ、4は発振器、5は移相器、6は多重信号入力
端子、7は変調器、8は第2フィルタ、9は加算器、10
は合成テレビジョン信号出力端子である。映像ベースバ
ンド信号入力端子1から入力される映像ベースバンド信
号で、発振器4から得られる搬送波P1を振幅変調器2に
より振幅変調する。得られた振幅変調波を第1フィルタ
3で帯域制限し残留側波帯にした後に加算器9に加え
る。発振器4から得られる搬送波P1を移相器5により90
゜位相シフトさせたものを搬送波P2とする。多重信号入
力端子6から入力された多重信号で、搬送波P2を搬送波
除去両側波帯振幅変調する。なお、移相器5の位相シフ
ト方向は固定でもよいが、たとえば一水平走査期間毎に
位相シフト方向を変えてやってもよい。変調された信号
を第2フィルタ8で帯域制限した後に加算器9に加え
る。加算器9の出力が合成テレビジョン信号となる。す
なわち映像ベースバンド信号に多重信号が重畳されて合
成テレビジョン信号となる。なお第2フィルタ8の周波
数特性により、多重される信号は第1図(b),第1図
(c),第1図(d)のような帯域を有する信号とな
る。なお、振幅変調器2の出力及び第2フィルタ8の出
力を加算した後に第1フィルタ3に入力し、その出力を
合成テレビジョン信号出力端子10としてもよい。
ジョン信号処理方法を示すブロック図である。1は映像
ベースバンド信号入力端子、2は振幅変調器、3は第1
フィルタ、4は発振器、5は移相器、6は多重信号入力
端子、7は変調器、8は第2フィルタ、9は加算器、10
は合成テレビジョン信号出力端子である。映像ベースバ
ンド信号入力端子1から入力される映像ベースバンド信
号で、発振器4から得られる搬送波P1を振幅変調器2に
より振幅変調する。得られた振幅変調波を第1フィルタ
3で帯域制限し残留側波帯にした後に加算器9に加え
る。発振器4から得られる搬送波P1を移相器5により90
゜位相シフトさせたものを搬送波P2とする。多重信号入
力端子6から入力された多重信号で、搬送波P2を搬送波
除去両側波帯振幅変調する。なお、移相器5の位相シフ
ト方向は固定でもよいが、たとえば一水平走査期間毎に
位相シフト方向を変えてやってもよい。変調された信号
を第2フィルタ8で帯域制限した後に加算器9に加え
る。加算器9の出力が合成テレビジョン信号となる。す
なわち映像ベースバンド信号に多重信号が重畳されて合
成テレビジョン信号となる。なお第2フィルタ8の周波
数特性により、多重される信号は第1図(b),第1図
(c),第1図(d)のような帯域を有する信号とな
る。なお、振幅変調器2の出力及び第2フィルタ8の出
力を加算した後に第1フィルタ3に入力し、その出力を
合成テレビジョン信号出力端子10としてもよい。
次に本発明の一実施例における受信側でのテレビジョン
信号処理方法について説明する。以下では地上放送の場
合を例にとる。第4図(a)は映像同期検波を行ってい
る現行のテレビジョン受信機のブロック図である。41は
アンテナ、42はチューナ、43は映像中間周波フィルタ、
44は映像検波器、45は搬送波再生回路、46は映像ベース
バンド信号出力端子である。送信側から送出された信号
はアンテナ41で受信され、チューナ42で中間周波数帯に
周波数変換され、映像中間周波フィルタ43で帯域制限さ
れる。帯域制限された信号は、映像検波器44、搬送波再
生回路45に供給される。搬送波再生回路45では、同期検
波用の搬送波I1を再生する。帯域制限された信号は、搬
送波I1で映像検波器44において検波され、映像ベースバ
ンド信号となる。ここで映像中間周波フィルタ43の周波
数特性について述べる。その周波数特性を示したものが
第4図(b)である。すなわち映像搬送波I1のところで
振幅が6dB減衰し、映像搬送波I1に関してほぼ奇対称な
振幅特性を有するようなナイキストフィルタ特性となっ
ている。一方第1図(d)で示したように、多重信号を
前記受信機の映像中間周波フィルタ43の周波数特性とは
逆の特性をもつフィルタで帯域制限すれば、第4図
(b)の斜線部分の多重信号成分はほぼ両側波帯とな
る。これをベクトル表示すると第4図(c)のようにな
る。ここでI1は映像ベースバンド信号の映像搬送波、I2
は多重信号の搬送波でI1と同一周波数でかつ位相が90゜
異なる搬送波である。第4図(c)では除去された搬送
波I2は破線で示してある。映像ベースバンド信号は搬送
波I1を中心に考えると残留側波帯となっているので、上
下側波帯はベクトルaU,ベクトルaLとなり直交ベクトル
に分解するとベクトルa1,ベクトルa2なる。また多重信
号はほぼ両側波帯となっているので、上下側波帯をベク
トルbU,ベクトルbLとすればそれらの合成ベクトルはb2
となり、ベクトルI1と直交する成分だけとなる。すなわ
ち搬送波I1で同期検波するとベクトルa2,ベクトルb2成
分による直交ひずみは発生せず、映像同期検波をおこな
っている現行のテレビジョン受信機に対する多重信号に
よる妨害は原理的におこらない。多重する信号が第1図
(b)のような信号の場合には、映像中間周波フィルタ
43で帯域制限されたとき両側波帯とならないので、直交
ひずみが発生する可能性がある。しかしたとえばレベル
を下げて多重すれば、現行のテレビジョン受信機に与え
る妨害は少なくなる。また多重する信号が第1図(c)
のような信号の場合にも同様であるが、スペクトルの関
係で妨害の程度はさらに少なくなる。
信号処理方法について説明する。以下では地上放送の場
合を例にとる。第4図(a)は映像同期検波を行ってい
る現行のテレビジョン受信機のブロック図である。41は
アンテナ、42はチューナ、43は映像中間周波フィルタ、
44は映像検波器、45は搬送波再生回路、46は映像ベース
バンド信号出力端子である。送信側から送出された信号
はアンテナ41で受信され、チューナ42で中間周波数帯に
周波数変換され、映像中間周波フィルタ43で帯域制限さ
れる。帯域制限された信号は、映像検波器44、搬送波再
生回路45に供給される。搬送波再生回路45では、同期検
波用の搬送波I1を再生する。帯域制限された信号は、搬
送波I1で映像検波器44において検波され、映像ベースバ
ンド信号となる。ここで映像中間周波フィルタ43の周波
数特性について述べる。その周波数特性を示したものが
第4図(b)である。すなわち映像搬送波I1のところで
振幅が6dB減衰し、映像搬送波I1に関してほぼ奇対称な
振幅特性を有するようなナイキストフィルタ特性となっ
ている。一方第1図(d)で示したように、多重信号を
前記受信機の映像中間周波フィルタ43の周波数特性とは
逆の特性をもつフィルタで帯域制限すれば、第4図
(b)の斜線部分の多重信号成分はほぼ両側波帯とな
る。これをベクトル表示すると第4図(c)のようにな
る。ここでI1は映像ベースバンド信号の映像搬送波、I2
は多重信号の搬送波でI1と同一周波数でかつ位相が90゜
異なる搬送波である。第4図(c)では除去された搬送
波I2は破線で示してある。映像ベースバンド信号は搬送
波I1を中心に考えると残留側波帯となっているので、上
下側波帯はベクトルaU,ベクトルaLとなり直交ベクトル
に分解するとベクトルa1,ベクトルa2なる。また多重信
号はほぼ両側波帯となっているので、上下側波帯をベク
トルbU,ベクトルbLとすればそれらの合成ベクトルはb2
となり、ベクトルI1と直交する成分だけとなる。すなわ
ち搬送波I1で同期検波するとベクトルa2,ベクトルb2成
分による直交ひずみは発生せず、映像同期検波をおこな
っている現行のテレビジョン受信機に対する多重信号に
よる妨害は原理的におこらない。多重する信号が第1図
(b)のような信号の場合には、映像中間周波フィルタ
43で帯域制限されたとき両側波帯とならないので、直交
ひずみが発生する可能性がある。しかしたとえばレベル
を下げて多重すれば、現行のテレビジョン受信機に与え
る妨害は少なくなる。また多重する信号が第1図(c)
のような信号の場合にも同様であるが、スペクトルの関
係で妨害の程度はさらに少なくなる。
次に本発明の一実施例における受信側での多重信号復調
方法について説明する。チューナの出力である映像中間
周波帯の信号を第3図(a)のように搬送波I2を通過帯
域に含む帯域通過フィルタ(BPF)で帯域制限する。こ
れをベクトル表示すると第3図(b)のようになる。多
重信号は搬送波I2を中心に考えると残留側波帯となって
いるので、上下側波帯はベクトルbU,ベクトルbLとなり
直交ベクトルに分解するとベクトルb1,ベクトルb2とな
る。また映像ベースバンド信号はBPFによりほぼ両側波
帯となるので、上下側波帯をベクトルaU,ベクトルaLと
すればそれらの合成ベクトルはa1となり、ベクトルI2と
直交する成分だけとなる。すなわち搬送波I2で同期検波
するとベクトルa1,ベクトルb1成分による直交ひずみは
発生せず、多重信号成分のみを復調することができる。
第3図(c)は多重信号を復調するテレビジョン受信機
のブロック図の一例である。31はアンテナ、32はチュー
ナ、33は映像中間周波フィルタ、34は映像検波器、35は
搬送波再生回路、36は映像ベースバンド信号出力端子、
37はフィルタ、38は移相器、39は多重信号検波器、40は
多重信号出力端子である。送信側から送出された信号は
アンテナ31で受信され、チューナ32で中間周波数帯に周
波数変換され、映像中間周波フィルタ33で帯域制限され
る。帯域制限された信号は、映像検波器34、搬送波再生
回路35に供給される。搬送波再生回路35では、同期検波
用の搬送波I1を再生する。帯域制限された信号は、搬送
波I1で映像検波器34において検波され、映像ベースバン
ド信号となる。またチューナ32の出力はフィルタ37で第
3図(a)のように帯域制限される。搬送波再生回路35
から得られる搬送波I1を移相器38により90゜位相シフト
させた搬送波I2で、帯域制限された信号を多重信号検波
器39において同期検波する。検波出力が多重信号とな
る。なお多重信号が第1図(b),第1図(c)のよう
な信号であっても、同様に復調することができる。
方法について説明する。チューナの出力である映像中間
周波帯の信号を第3図(a)のように搬送波I2を通過帯
域に含む帯域通過フィルタ(BPF)で帯域制限する。こ
れをベクトル表示すると第3図(b)のようになる。多
重信号は搬送波I2を中心に考えると残留側波帯となって
いるので、上下側波帯はベクトルbU,ベクトルbLとなり
直交ベクトルに分解するとベクトルb1,ベクトルb2とな
る。また映像ベースバンド信号はBPFによりほぼ両側波
帯となるので、上下側波帯をベクトルaU,ベクトルaLと
すればそれらの合成ベクトルはa1となり、ベクトルI2と
直交する成分だけとなる。すなわち搬送波I2で同期検波
するとベクトルa1,ベクトルb1成分による直交ひずみは
発生せず、多重信号成分のみを復調することができる。
第3図(c)は多重信号を復調するテレビジョン受信機
のブロック図の一例である。31はアンテナ、32はチュー
ナ、33は映像中間周波フィルタ、34は映像検波器、35は
搬送波再生回路、36は映像ベースバンド信号出力端子、
37はフィルタ、38は移相器、39は多重信号検波器、40は
多重信号出力端子である。送信側から送出された信号は
アンテナ31で受信され、チューナ32で中間周波数帯に周
波数変換され、映像中間周波フィルタ33で帯域制限され
る。帯域制限された信号は、映像検波器34、搬送波再生
回路35に供給される。搬送波再生回路35では、同期検波
用の搬送波I1を再生する。帯域制限された信号は、搬送
波I1で映像検波器34において検波され、映像ベースバン
ド信号となる。またチューナ32の出力はフィルタ37で第
3図(a)のように帯域制限される。搬送波再生回路35
から得られる搬送波I1を移相器38により90゜位相シフト
させた搬送波I2で、帯域制限された信号を多重信号検波
器39において同期検波する。検波出力が多重信号とな
る。なお多重信号が第1図(b),第1図(c)のよう
な信号であっても、同様に復調することができる。
以上述べたように現行の受信機では、映像搬送波I1で同
期検波することにより、多重信号はほぼ打ち消されるの
で、多重信号による妨害は殆ど発生しない。また多重信
号復調用の受信機では、前記処理と同様に映像ベースバ
ンド信号だけでなく、フィルタリングおよび映像搬送波
I2で、同期検波することにより、多重信号も直交ひずみ
なく取り出すことができる。
期検波することにより、多重信号はほぼ打ち消されるの
で、多重信号による妨害は殆ど発生しない。また多重信
号復調用の受信機では、前記処理と同様に映像ベースバ
ンド信号だけでなく、フィルタリングおよび映像搬送波
I2で、同期検波することにより、多重信号も直交ひずみ
なく取り出すことができる。
発明の効果 本発明のテレビジョン信号処理方法は、映像搬送波と同
一周波数でかつ位相が90度異なる搬送波を多重信号で搬
送波除去両側波帯振幅変調し、前記映像搬送波の周波数
で半分に減衰し、かつ前記映像搬送波の周波数に関して
奇対称な振幅特性を有するナイキストフィルタにより残
留側波帯にした信号を、前記映像搬送波を残留側波帯振
幅変調したテレビジョン信号の帯域内に重畳することに
より、現行のテレビジョン方式の帯域内に別の信号を多
重することができる。しかも、本発明のテレビジョン信
号処理方法を用いて現行のテレビジョン受信機で受信し
た場合には、妨害を殆ど与えることがなく、現行のテレ
ビジョン方式と両立性をもたせることができる。また専
用の受信機では多重した信号を直交ひずみなく取り出す
ことができ、電波資源の有効利用という観点からしても
非常に効果がある。
一周波数でかつ位相が90度異なる搬送波を多重信号で搬
送波除去両側波帯振幅変調し、前記映像搬送波の周波数
で半分に減衰し、かつ前記映像搬送波の周波数に関して
奇対称な振幅特性を有するナイキストフィルタにより残
留側波帯にした信号を、前記映像搬送波を残留側波帯振
幅変調したテレビジョン信号の帯域内に重畳することに
より、現行のテレビジョン方式の帯域内に別の信号を多
重することができる。しかも、本発明のテレビジョン信
号処理方法を用いて現行のテレビジョン受信機で受信し
た場合には、妨害を殆ど与えることがなく、現行のテレ
ビジョン方式と両立性をもたせることができる。また専
用の受信機では多重した信号を直交ひずみなく取り出す
ことができ、電波資源の有効利用という観点からしても
非常に効果がある。
第1図(a)は本発明の一実施例における現行テレビジ
ョン方式における残留側波帯振幅変調されたテレビジョ
ン信号のスペクトル図、第1図(b),第1図(c),
第1図(d)は第1図(a)で示した信号とは別の信号
で変調し帯域制限したスペクトル図、第1図(e)は第
1図(d)で示した信号を第1図(a)の信号に多重し
たスペクトル図、第2図は本発明の一実施例における送
信側でのテレビジョン信号処理方法を示すブロック図、
第3図(a),第3図(b)は多重信号復調時のスペク
トル図およびベクトル図、第3図(c)は本発明の一実
施例における多重信号を復調するテレビジョン受信機の
ブロック図、第4図(a)は映像同期検波をおこなって
いる現行のテレビジョン受信機のブロック図、第4図
(b),第4図(c)は現行のテレビジョン受信機の同
期検波時のスペクトル図およびベクトル図、第5図はNT
SC方式のテレビジョン信号を時間周波数f1と垂直周波数
f2の2次元平面で示したスペクトル図である。 5,38……移相器、33,43……映像中間周波フィルタ、8
……第2フィルタ、37……フィルタ。
ョン方式における残留側波帯振幅変調されたテレビジョ
ン信号のスペクトル図、第1図(b),第1図(c),
第1図(d)は第1図(a)で示した信号とは別の信号
で変調し帯域制限したスペクトル図、第1図(e)は第
1図(d)で示した信号を第1図(a)の信号に多重し
たスペクトル図、第2図は本発明の一実施例における送
信側でのテレビジョン信号処理方法を示すブロック図、
第3図(a),第3図(b)は多重信号復調時のスペク
トル図およびベクトル図、第3図(c)は本発明の一実
施例における多重信号を復調するテレビジョン受信機の
ブロック図、第4図(a)は映像同期検波をおこなって
いる現行のテレビジョン受信機のブロック図、第4図
(b),第4図(c)は現行のテレビジョン受信機の同
期検波時のスペクトル図およびベクトル図、第5図はNT
SC方式のテレビジョン信号を時間周波数f1と垂直周波数
f2の2次元平面で示したスペクトル図である。 5,38……移相器、33,43……映像中間周波フィルタ、8
……第2フィルタ、37……フィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 秀士 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高井 均 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 青野 耕二 香川県高松市寿町2丁目2番10号 松下寿 電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−221286(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】映像搬送波と同一周波数でかつ位相が90度
異なる搬送波を多重信号で搬送波除去両側波帯振幅変調
し、前記映像搬送波の周波数で半分に減衰し、かつ前記
映像搬送波の周波数に関して奇対称な振幅特性を有する
ナイキストフィルタにより残留側波帯にした信号を、前
記映像搬送波を残留側波帯振幅変調したテレビジョン信
号の帯域内に重畳することを特徴とするテレビジョン信
号処理方法。 - 【請求項2】映像搬送波と同一周波数でかつ位相が90度
異なる搬送波を多重信号で搬送波除去両側波帯振幅変調
し、前記映像搬送波の周波数で半分に減衰し、かつ前記
映像搬送波の周波数に関して奇対称な振幅特性を有する
ナイキストフィルタにより残留側波帯にした信号を、前
記映像搬送波を残留側波帯振幅変調したテレビジョン信
号の帯域内に重畳した信号を受信するテレビジョン信号
処理方法であって、受信された信号を、前記映像搬送波
の周波数を通過帯域に含む帯域通過フィルタで帯域制限
し、同期検波することにより前記多重信号を復調するこ
とを特徴とするテレビジョン信号処理方法。
Priority Applications (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61164915A JPH0754980B2 (ja) | 1986-07-14 | 1986-07-14 | テレビジヨン信号処理方法 |
US07/070,804 US4882614A (en) | 1986-07-14 | 1987-07-07 | Multiplex signal processing apparatus |
AU75506/87A AU582053B2 (en) | 1986-07-14 | 1987-07-09 | Multiplex signal processing apparatus |
CA000542088A CA1330590C (en) | 1986-07-14 | 1987-07-13 | Multiplex signal processing apparatus |
EP19920101044 EP0484322A3 (en) | 1986-07-14 | 1987-07-14 | Multiplex signal processing apparatus |
KR1019870007573A KR910002634B1 (ko) | 1986-07-14 | 1987-07-14 | 다중신호 처리장치 |
EP87306208A EP0253623B1 (en) | 1986-07-14 | 1987-07-14 | Multiplex signal processing apparatus |
DE8787306208T DE3784574T2 (de) | 1986-07-14 | 1987-07-14 | Verarbeitungseinrichtung fuer multiplexe signale. |
US07/345,712 US4944032A (en) | 1986-07-14 | 1989-05-01 | Multiplex signal processing apparatus |
CA000616628A CA1331806C (en) | 1986-07-14 | 1993-04-16 | Apparatus with an inverse nyquist filter for processing vestigial multiplex signals in quadrature |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61164915A JPH0754980B2 (ja) | 1986-07-14 | 1986-07-14 | テレビジヨン信号処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6319989A JPS6319989A (ja) | 1988-01-27 |
JPH0754980B2 true JPH0754980B2 (ja) | 1995-06-07 |
Family
ID=15802274
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61164915A Expired - Lifetime JPH0754980B2 (ja) | 1986-07-14 | 1986-07-14 | テレビジヨン信号処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0754980B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07105941B2 (ja) * | 1986-03-24 | 1995-11-13 | 株式会社日立製作所 | 伝送信号伝送方法ならびに伝送信号伝送装置 |
-
1986
- 1986-07-14 JP JP61164915A patent/JPH0754980B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6319989A (ja) | 1988-01-27 |
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