JPH0754918A - 耐振ユニット及び電子機器 - Google Patents

耐振ユニット及び電子機器

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JPH0754918A
JPH0754918A JP20655293A JP20655293A JPH0754918A JP H0754918 A JPH0754918 A JP H0754918A JP 20655293 A JP20655293 A JP 20655293A JP 20655293 A JP20655293 A JP 20655293A JP H0754918 A JPH0754918 A JP H0754918A
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JP
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dimensional
vibration
damper
proof
elastic body
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JP20655293A
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Hajime Yano
肇 矢野
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダンパー機構21と弾性体機構22とを備え
た耐振ユニット20を介して固定部4に対し耐振対象物
1を支持してなる耐振構造において、特別な構造部材を
用いることなく耐振対象物1を多次元方向に移動可能に
支持できるようにし、小型化を図る。 【構成】 耐振ユニット20のダンパー機構21と弾性
体機構22とを互いに自由軸(有効方向)が直交するよ
うに組み合わせた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種耐振構造に適用され
る耐振ユニット及びこの耐振ユニットを用いた電子機器
に関する。
【0002】
【従来の技術】先ず、一般的な耐振構造について説明す
る。図1は弾性体(ばね)とダンパーを使ったごく一般
的な1次元の耐振構造である。即ちこの構造は、耐振対
象物1をダンパー2及び弾性体(ばね)3を介して固定
部4に支持してなるもので、ダンパー2と弾性体3とは
その可動自由軸を同一方向として並列状に配設されてい
る。ここで、振動を嫌う対象物1の質量をM、弾性体3
のばね定数をk、ダンパー2の粘性抵抗(速度比例項)
をR、外乱をFとすると、対象物の振幅xに対して次式
が成立する。
【0003】今、外乱Fの周波数fを横軸に、振幅xを
縦軸にとると、そのグラフは図2のようになる。振幅x
は外乱の周波数fが高くなるにつれオクターブ当り12
dBで減少する。即ち、ばね〜ダンパー系はローパスフ
ィルターとして働いており、高い振動は対象物には伝わ
らないようにできる。これが耐振の一般的原理である
が、ここで重要なのはダンパーの働きである。図でRの
大小はQの大小に関係する。即ち、R(粘性抵抗)が大
きいとQは低く、グラフのf0 での山は低い。また逆に
Rが小さいとf0 での山が高くなる。ここにf0 で与えられる。f0 は最低共振周波数と呼ばれるが、共
振の鋭さはR即ちダンパーが支配しているのである。理
論上はR=0のときエネルギーのロスがないためf0
の振幅は∞になる。Rが小さいとf0 での振幅は不当に
大きくなり、耐振構造としての意味がなくなってしまう
ので、Rが大きくてQが低くできるダンパーが望まれ
る。
【0004】しかし、3次元方向に自由度をもち、Rが
大きいダンパーを作ることは一般的に極めて困難であ
る。なぜならば、ダンパーの多くは気体や流体の移動、
うず電流損、摩擦等を使っており(つまり移動に伴なう
エネルギーのロスを作る)、何れも構造的には3次元に
拡張しにくいからである。しかし、構造を1次元か2次
元に限定すれば容易である。特に1次元のものは既にい
くつか存在しているダンパーそのものである。
【0005】そこで、1次元のダンパーを使用して多次
元の耐振構造を構成することを考える。その構成例につ
いて説明すると、図3は従来よりある1次元のダンパー
機構と弾性体機構を用いた耐振ユニットで、即ちこの耐
振ユニット10は、シリンダー13とこのシリンダー1
3内を所定の抵抗をもって往復摺動するピストン14と
によりなるダッシュポットで構成されるダンパー機構1
1と、コイルばね15によりなる弾性体機構12とが夫
々可動自由軸(有効方向)を同一方向として並行して配
設されている。
【0006】そしてこの耐振ユニット10を用いて2次
元耐振構造を構成した例が図4である。この2次元耐振
構造は、耐振対象物1を四方に配された耐振ユニット1
0によって外筐などの固定部4に対し支持する構造であ
るが、この耐振対象物1が2次元方向に動けるようにす
るためには特別の構造部材が必要となる。
【0007】即ち、耐振対象物1と固定部4との間に、
耐振対象物1を囲むように枠状の構造部材16を配し、
この枠状の構造部材16と耐振対象物1との間に2組の
耐振ユニット10を対向して配すると共に、これと直交
する向きに枠状の構造部材16と固定部4との間に2組
の耐振ユニット10を対向して配して構成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来は、1
次元のダンパー機構を備えた耐振ユニットを用いて多次
元の耐振構造を実現するためには特別な構造部材を使用
する必要があり(これを「多重箱構造」と呼ぶ)、この
ため部品点数が増加しコストアップに繋がると共に構成
に大きなスペースを要し装置の小型化の大きな妨げとな
る等の問題があった。
【0009】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
ので、多重箱構造を使わずに耐振対象物の運動次元より
低い次元のダンパーを使用でき、Qの低い良質なダンパ
ー特性が得られる耐振ユニットを提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の耐振ユニットは、n次元(n=1,2)方
向に有効で、かつこの方向以外の3−n次元方向に対し
ては略剛体と見なせるダンパー機構と、k次元(k=
1,2)方向に有効で、かつこの方向以外の3−k次元
方向に対しては略剛体と見なせる弾性体機構とを有し、
上記n及びkをn+k≦3となるように選ぶと共に、n
及びkの次元を構成する基底ベクトルを悉く直交するよ
うに組み立てられてなるものである。即ち本発明の耐振
ユニットは、ごく大雑把に言えばダンパー機構と弾性体
機構の自由軸(有効方向)が直交していることを大きな
特徴とするものである。
【0011】
【作用】上記の如く構成される本発明の耐振ユニットに
よれば、多重箱構造を用いずに耐振対象物の運動次元よ
り低い次元のダンパーを使用して多次元の耐振構造を構
成できるので、小型でかつ良質なダンパー特性を有する
多次元の耐振構造を容易に実現できる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。先ず、本発明を2次元の耐振構造に適
用する場合について述べる。この場合、2次元であるか
ら特許請求の範囲の記載においてn=1,k=1の場合
に相当する。
【0013】この2次元対応の耐振ユニット20は、図
5に示す如く、シリンダー23とこのシリンダー23内
を所定の抵抗をもって往復摺動するピストン24とによ
りなるダッシュポットで構成されるダンパー機構21
と、平行板ばね25a,25bによりなる弾性体機構2
2とを一体に備えた構造を有する。これらダンパー機構
21と弾性体機構22とは夫々1次元方向にのみ動き、
他の2次元方向には略剛体として作用し動くことがな
く、夫々の可動自由軸(有効方向)が互いに直交するよ
うに組み合わされている。
【0014】図6はこの耐振ユニット20を用いて2次
元耐振構造を構成した例であり、即ち耐振対象物1の四
方の面に4組の耐振ユニット20を配し、この4組の耐
振ユニット20を介して固定部4に対し耐振対象物1を
2次元(x,y)方向に動けるように支持してある。
【0015】この図6と従来例の図4とを対比すると一
目でわかるように、本発明による耐振ユニット20を使
用することにより、従来は必要であった2次元対応のた
めの構造部材16を用いることなく、即ち多重箱構造と
することなく耐振対象物1を2次元方向に動けるように
支持した2次元耐振構造を実現できる。そしてこの構成
においては、各耐振ユニット20に1次元のダンパーを
使用していることにより、Qの低い良質なダンパー特性
が得られるものである。
【0016】また、この2次元対応の耐振ユニット20
は、ダンパー機構21と弾性体機構22の関係を入れ替
えても図7のように構成できる。この例ではダンパー機
構21は、断面C字形のアウターレール26と、このア
ウターレール26に所要の摩擦抵抗をもって摺動可能に
嵌合されるインナーレール27とにより1次元方向にの
み自由度を有する1次元摩擦ダンパーを構成してある。
尚、このアウターレール26とインナーレール27の間
には摺動抵抗を高めるためのシリコンオイル等を入れて
もよい。一方、弾性体機構22は、ダンパー機構21の
アウターレール26と一体に形成された角形シリンダー
28に角柱状のピストン29を摺動自在に嵌挿し、この
シリンダー28内においてシリンダー28とピストン2
9の間に圧縮コイルばね30を入れることにより、ダン
パー機構21の有効方向と直交する1次元の自由度のみ
をもった1次元ばね機構を構成してある。
【0017】また図8は上記図7の例の耐振ユニット2
0における弾性体機構22を板ばね31で構成した例で
ある。即ちこの図8の例では、図7の耐振ユニットと同
じく構成されるダンパー機構21のアウターレール26
に対し板ばね31を、その有効方向(可撓方向)がダン
パー機構21の有効方向と直交するように配し、ビス3
2で固定してある。
【0018】この板ばねを用いた構造は、弾性体機構2
2のストロークが小さくても良い場合で、かつ薄型構造
にしたい場合に好適である。尚、板ばねは2枚で平行ば
ねにした方が自由度規制の面で都合が良いが、実際の使
用では図6と同じように耐振ユニットを2つずつ対で使
用すれば、労せずして平行ばねを構成できることにな
る。
【0019】次に次元を拡張し、3次元の耐振構造に適
用する場合について述べる。この場合、3次元であるか
ら、耐振ユニットには3つの自由軸が必要である。即ち
特許請求の範囲においてn+k=3である。特許請求の
範囲の記載から、 n=2でk=1の場合 n=1でk=2の場合 の2通りが考えられる。
【0020】先ず、n=2,k=1(ダンパー機構が
2次元、弾性体機構が1次元)の実施例について説明す
る。図9に示す耐振ユニット40は、2次元の摩擦ダン
パーによりなるダンパー機構41と、コイルばねにより
なる1次元の弾性体機構42を組み合わせた例である。
【0021】この耐振ユニット40におけるダンパー機
構41は、アウターケース43と、このアウターケース
43内に2次元方向に移動可能に嵌挿されるインナープ
レート44とによりなる。このアウターケース43とイ
ンナープレート44との間にはシリコンオイル等の高摩
擦材が入っており、これによってインナープレート44
はアウターケース43に対し所定の摩擦抵抗をもって2
次元方向に移動可能となされている。一方、弾性体機構
42は、ダンパー機構41のインナープレート44に一
体に形成された角形シリンダー45に角柱状のピストン
46を摺動自在に嵌挿し、このシリンダー45内におい
てピストン46との間に圧縮コイルばね47を入れるこ
とにより、ダンパー機構41の有効方向と直交する1次
元方向のみの自由度をもった1次元ばね機構を構成して
ある。
【0022】また図10は、2次元のダンパー機構41
として1次元の摩擦ダンパーを2つ直交させたものを用
い、1次元の弾性体機構42として板ばねを使った例で
ある。即ちこの例の耐振ユニット40においてダンパー
機構41は、断面C字形のアウターレール48にインナ
ーレール49が所要の摩擦抵抗をもって摺動可能に嵌合
されてなる第1の1次元摩擦ダンパーと、これと同じく
断面C字形のアウターレール50にインナーレール51
が所要の摩擦抵抗をもって摺動可能に嵌合されてなる第
2の1次元摩擦ダンパーとを、夫々の可動方向(有効方
向)が直交するように一体化し、即ちこの例では第1の
1次元摩擦ダンパーのインナーレール49と第2の摩擦
ダンパーのアウターレール50とが一体に形成された構
造を有してなる。一方弾性体機構42は、ダンパー機構
41の第1の摩擦ダンパーのアウターレール48に対し
板ばね52を、その有効方向(可撓方向)がダンパー機
構41の有効方向と直交するように配し、ビス53で固
定してなる。
【0023】次にn=1,k=2(ダンパー機構が1
次元、弾性体機構が2次元)の実施例を図11に示す。
この場合の耐振ユニット60は、1次元のダンパー機構
61としてエアーダンパーを使い、2次元の弾性体機構
62として1次元の板ばね機構を2つ組み合わせたもの
を用いてある。
【0024】即ちこの耐振ユニット60におけるダンパ
ー機構61は、角形シリンダー63に角柱状のピストン
64を摺動自在に密嵌し、角形シリンダー63の一部に
通気口としてのオリフィス65を設けることにより、所
要の空気抵抗をもって可動される1次元エアーダンパー
を構成してある。一方弾性体機構62は、平行板ばね6
6a,66bによりなる第1の1次元板ばね機構と、こ
れと同じく平行板ばね67a,67bによりなる第2の
1次元板ばね機構とを、夫々の有効方向が互いに直交す
るように組み合わせて2次元のばね機構を構成してあ
る。そしてこの2次元の弾性体機構62と上記1次元の
ダンパー機構61とを互いに有効方向が直交するように
一体化して3次元の耐振ユニット60が構成されてい
る。
【0025】上記の如き3次元対応の耐振ユニットを用
いた3次元耐振構造の一例を図12に示す。この図12
に示すものは、光磁気ディスク装置に本発明による3次
元耐振ユニット(本例では図9に示した(n=2,k=
1)の耐振ユニット40)を適用した例で、図において
100は固定部としての外筐(キャビネット)、101
は耐振対象物としてのメカニカルシャーシーで、このメ
カニカルシャーシー101上には、光磁気ディスク10
2を回転駆動させるためのスピンドルモーター103、
光磁気ディスク102に対し信号の記録/再生のための
レーザー光を照射する光学ヘッド104、光磁気ディス
ク102に対し信号記録のための外部補助磁界を付与す
る磁界ヘッド105等のディスク駆動系が構成されてい
る。
【0026】そしてこのメカニカルシャーシー101と
外筐100の間に3次元(x,y,z)方向に夫々少な
くとも1個の耐振ユニット40を配し、これらの耐振ユ
ニット40を介してメカニカルシャーシー101を外筐
100に対し3次元方向に動くことのできるように支持
してある。
【0027】尚、この例では3次元対応の耐振ユニット
として図9に示した耐振ユニット40(n=2,k=
1)を用いたが、これを図10に示した耐振ユニット4
0、あるいは図11に示した耐振ユニット60(n=
1,k=2)に置き換えてもよい。但し、ここに使われ
る全ての耐振ユニットは、ダンパー機構の次元数nと弾
性体機構の次元数kが同一の値をもつことが必要であ
り、全て同一種類の耐振ユニットを用いるのが理想的で
ある。
【0028】このように本発明による耐振ユニットを用
いた3次元耐振構造を有する光磁気ディスク装置は、耐
振対象物としてメカニカルシャーシー101の運動次元
(3次元)より低い次元(1次元または2次元)のダン
パーを使用していることにより、Qの低い良質なダンパ
ー特性が得られ、その結果より安定した記録/再生が可
能となり、しかも多重箱構造を用いることなく省スペー
スで3次元の耐振構造を実現できるので、携帯用や車載
用等の小型の光磁気ディスクに適用して有利である。
【0029】図13〜図18は、3次元対応の耐振ユニ
ットの一部を光磁気ディスク装置の一部で構成した例を
示している。
【0030】図13は(n=2,k=1)の3次元耐振
ユニット40におけるダンパー機構41を光磁気ディス
ク装置の一部で構成した場合で、即ちこの例の耐振ユニ
ット40では、ダンパー機構41は2枚の摩擦板70と
71を合わせ、その間にシリコンオイル等を塗着してな
る2次元摩擦ダンパーが用いられ、一方弾性体機構42
はシリンダー72にピストン73を摺動自在に嵌挿し、
その間に圧縮コイルばね74を入れてなる1次元ばね機
構が用いられており、この構成においてダンパー機構4
1の摩擦板70を光磁気ディスク装置の外筐100に一
体に形成してある。
【0031】また図14は耐振ユニット40のダンパー
機構41と共に弾性体機構42をも光磁気ディスク装置
の一部で構成した例を示し、即ちこの場合の耐振ユニッ
ト40は、ダンパー機構41としては上記図13の例と
同じく2枚の摩擦板70と71によりなる2次元摩擦ダ
ンパーが用いられ、一方弾性体機構42としては板ばね
75によりなる1次元ばね機構が用いられており、この
構成においてダンパー機構41の摩擦板70を光磁気デ
ィスク装置の外筐100に一体に形成すると共に、弾性
体機構42の板ばね75は耐振対象物としてのメカニカ
ルシャーシー101から切り起こして形成してある。
【0032】さらに図15は上記図14の例とは逆に、
ダンパー機構41の摩擦板70を光磁気ディスク装置の
メカニカルシャーシー101から切り起こして形成し、
弾性体機構42の板ばね75を外筐100から一体に突
出形成した構造である。
【0033】図16は(n=1,k=2)の3次元耐振
ユニット60における弾性体機構62を光磁気ディスク
装置の一部で構成した場合である。即ちこの例の耐振ユ
ニット60では、ダンパー機構61はシリンダー76と
このシリンダー76に所要の空気抵抗をもって摺動自在
に嵌挿されるピストン77とによりなる1次元エアダン
パーが用いられ、一方弾性体機構62は互いに直交する
方向に有効な平行板ばね78a,78bと79a,79
bとを組み合わせて一体成形される2次元プラスチック
板ばね80が用いられており、このプラスチック板ばね
80を光磁気ディスク装置の外筐100と一体に形成し
てある。
【0034】また図17は耐振ユニット60の弾性体機
構62と共にダンパー機構61をも光磁気ディスク装置
の一部で構成した例を示し、即ちこの場合の耐振ユニッ
ト60は、弾性体機構62としては上記図16の例と同
じく互いに直交する方向に有効な平行板ばね78a,7
8bと79a,79bとを一体に組み合わせてなる2次
元プラスチック板ばね80が用いられ、このプラスチッ
ク板ばね80が光磁気ディスク装置の外筐100と一体
に形成されており、一方ダンパー機構61は、耐振対象
物としてのメカニカルシャーシー101の一部を利用し
てこのメカニカルシャーシー101に対し摩擦板81を
所要の摩擦抵抗をもって摺動自在に取り付けて構成され
る1次元摩擦ダンパーが用いられている。
【0035】さらに図18は上記図17の例とは逆に、
ダンパー機構61を外筐100の一部で構成し、弾性体
機構62をメカニカルシャーシー101の一部で構成し
た場合である。即ちこの耐振ユニット60では、ダンパ
ー機構61はシリンダー82とこのシリンダー82に所
要の空気抵抗をもって摺動自在に嵌挿されるピストン8
3とによりなる1次元エアダンパーが用いられ、このエ
アダンパーのシリンダー82が外筐100と一体に形成
されており、一方弾性体機構62は、メカニカルシャー
シー101の一部を切り欠いて板ばね部84を形成し、
この板ばね部84の先端に、平行板ばね85a,85b
を一体に成形してなるプラスチック板ばね部材85を、
互いに有効方向が直交するようにビス86で固定して2
次元ばね機構を構成してなる。
【0036】以上の図13〜図18に示した例のよう
に、耐振ユニットの一部を光磁気ディスク装置の外筐あ
るいはシャーシーの一部で構成したことにより、さらな
る省スペース化が可能となり装置の小型化に一層有利と
なると共に、コストの面でも大きなメリットを有するも
のである。
【0037】尚、本発明による耐振ユニットは、上記光
磁気ディスク装置に限ることなく、振動を嫌う駆動機構
部を備えた各種電子機器に広く適用可能なものであるこ
とは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明の耐振ユニッ
トによれば、耐振対象物の運動次元より低い次元のダン
パーが使用できるので良質なダンパー特性の得られる耐
振構造を容易に実現でき、しかも従来の如き多重箱構造
を用いることなく多次元の耐振構造を構成できるので、
省スペース化を図れると共に、ダンパーと弾性体とが一
体ユニット化されているのでセット設計時に扱い易く、
またコストメリットもある。特に、本発明の耐振ユニッ
トを使用した3次元対応耐振構造を備えた電子機器は、
小型で良質なダンパー特性を有する構造を実現できるメ
リットが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な耐振構造の説明図である。
【図2】耐振を説明するグラフである。
【図3】従来例の耐振ユニットの斜視図である。
【図4】従来例の耐振ユニットを用いた耐振構造の説明
図である。
【図5】本発明による2次元耐振ユニットの斜視図であ
る。
【図6】本発明による2次元耐振ユニットを用いた2次
元耐振構造の説明図である。
【図7】本発明による2次元耐振ユニットの他例の斜視
図である。
【図8】本発明による2次元耐振ユニットのさらに他例
の斜視図である。
【図9】本発明による3次元耐振ユニット(n=2,k
=1)の斜視図である。
【図10】本発明による3次元耐振ユニット(n=2,
k=1)の他例の斜視図である。
【図11】本発明による3次元耐振ユニット(n=1,
k=2)の斜視図である。
【図12】本発明による3次元耐振ユニットを用いた3
次元耐振構造を有する光磁気ディスク装置の斜視図であ
る。
【図13】本発明による3次元耐振ユニット(n=2,
k=1)のダンパー機構の一部を外筐の一部で構成した
例の斜視図である。
【図14】本発明による3次元耐振ユニット(n=2,
k=1)のダンパー機構の一部を外筐の一部で構成し、
弾性体機構の一部をシャーシーの一部で構成した例の斜
視図である。
【図15】本発明による3次元耐振ユニット(n=2,
k=1)のダンパー機構の一部をシャーシーの一部で構
成し、弾性体機構の一部を外筐の一部で構成した例の斜
視図である。
【図16】本発明による3次元耐振ユニット(n=1,
k=2)の弾性体機構の一部を外筐の一部で構成した例
の斜視図である。
【図17】本発明による3次元耐振ユニット(n=1,
k=2)のダンパー機構の一部をシャーシーの一部で構
成し、弾性体機構の一部を外筐の一部で構成した例の斜
視図である。
【図18】本発明による3次元耐振ユニット(n=1,
k=2)のダンパー機構の一部を外筐の一部で構成し、
弾性体機構の一部をシャーシーの一部で構成した例の斜
視図である。
【符号の説明】
20 耐振ユニット(2次元対応) 21 ダンパー機構 22 弾性体機構 40 耐振ユニット(3次元対応) 41 ダンパー機構(2次元) 42 弾性体機構(1次元) 60 耐振ユニット(3次元対応) 61 ダンパー機構(1次元) 62 弾性体機構(2次元) 100 外筐(固定部) 101 メカニカルシャーシー(耐振対象物)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n次元(n=1,2)方向に有効で、か
    つ該方向以外の3−n次元方向に対しては略剛体と見な
    せるダンパー機構と、k次元(k=1,2)方向に有効
    で、かつ該方向以外の3−k次元方向に対しては略剛体
    と見なせる弾性体機構とを有し、上記n及びkをn+k
    ≦3となるように選ぶと共に、n及びkの次元を構成す
    る基底ベクトルを悉く直交するように組み立てられてな
    る耐振ユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の耐振ユニットで(n=
    2,k=1)あるいは(n=1,k=2)のものを3次
    元直交座標系o−xyzのx方向、y方向、z方向の夫
    々に少なくとも1つずつ使った3次元耐振構造を備えた
    ことを特徴とする電子機器。
JP20655293A 1993-08-20 1993-08-20 耐振ユニット及び電子機器 Pending JPH0754918A (ja)

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JP20655293A Pending JPH0754918A (ja) 1993-08-20 1993-08-20 耐振ユニット及び電子機器

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JP (1) JPH0754918A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09137849A (ja) * 1995-11-14 1997-05-27 Kawasaki Heavy Ind Ltd 免震装置
JP2001213020A (ja) * 1999-12-15 2001-08-07 Heidelberger Druckmas Ag 印刷ユニットにおける横方向のサイドフレームの振動を吸収するための方法及び装置
US7773373B2 (en) 2006-12-25 2010-08-10 Onkyo Corporation Vibration-damping structure for audio apparatus
US8646760B2 (en) 2010-06-22 2014-02-11 Honeywell International Inc. Chassis mounting system
CN108638765A (zh) * 2018-05-17 2018-10-12 深圳市合众智科技有限公司 一种通用胎压监测传感器
JP2021504647A (ja) * 2017-11-29 2021-02-15 レイセオン カンパニー 振動絶縁システム

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