JPH0754537Y2 - Ｃｄ−ａｔｍ機における防護用扉 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、防盗性の向上を図る
とともに見栄えの向上等を図ったＣＤ−ＡＴＭ機におけ
る防護用扉に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、現金取引業務の省力化に伴って、
現金自動支払機（ＣＤ機）や現金自動預け払い機である
ＣＤ−ＡＴＭ機などの普及が著しいが、この種ＣＤ−Ａ
ＴＭ機は、機器本体の前面側にカードの挿入口やキーボ
ード等を有する操作部が設けられており、顧客自らが入
力操作を行って現金の自動取引を行うように構成されて
いる。

【０００３】また、機器本体の内部に収納される取引用
の現金は、係員が機器本体の前面側若しくは背面側の下
部に設けられかつ施錠手段を有する扉部を開閉してその
出し入れを行なっている。

【０００４】したがって、このようなＣＤ−ＡＴＭ機
は、上記したように顧客が自動的に現金の取引を行なう
ことができるとともに、常時係員を配備しておく必要が
なく必要に応じて係員が各設置場所のＣＤ−ＡＴＭ機を
巡回して現金の補填などを行えばよいため、その普及が
著しい。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】ところで、従来のＣＤ
−ＡＴＭ機にあっては、上記したように機器本体の内部
に収納される取引用の現金は、係員が機器本体の前面側
若しくは背面側の下部に設けられこれをカバーする扉部
を開閉してその出し入れを行なっているが、特に機器本
体の前面側の下部に扉部が設けらているいわゆる前メン
テナンス方式のものは、扉部の施錠手段が機器本体の前
面側において利用者に視認されるような露呈した状態に
あり、このため見栄えが良くないとともに防盗性も良く
ない等の問題を有している。

【０００６】この考案は、上記のような事情に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、扉部の施
錠手段を露呈させず見栄えの向上を図るとともに、防盗
性を向上を図り、しかもスペース効率の良いＣＤ−ＡＴ
Ｍ機における防護用扉を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この考案は、上記のよう
な目的を達成するために、機器本体の前面側に現金取引
用の操作部を有するとともに、その下部に取引用現金の
出し入れ等を行う開口部を設けてなり、かつベース台上
に載置固定されてなるＣＤ−ＡＴＭ機において、 上記
開口部をカバーする扉部と、機器本体の側壁に沿って設
けられ上記扉部を収納する収納部と、上記扉部の一端に
支持部材を介して回動可能に連結され、上記収納部にお
いて奥行き方向に対して進退自在に走行配備されるガイ
ド板と、上記操作部の外周に沿ってコ字状に形成される
とともに、操作部の上面に回動可能に取付けられ、かつ
突起部を有する可動枠体と、上記可動枠体の突起部と対
向する扉部の内部に設けられるとともに、常時上方に付
勢されているストッパーロッドと、上記ベース台に設け
られるとともに、ストッパーロッドに対向する位置に設
けられ、かつストッパーロッドが上記突起部により押圧
されたときその下端が没入する凹部と、を設けてなるこ
とを特徴とする。

【０００８】また、操作部と可動枠体の前面側に保護ス
クリーンを開閉可能に設けるとともに、可動枠体に施錠
手段を設けたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】この考案に係るＣＤ−ＡＴＭ機における防護用
扉は、機器本体に内蔵されている取引用現金の出し入れ
や機器類の点検・補修等を行う開口部をカバーする扉部
が、その内部に施錠手段が設けられるとともに、その上
部に嵌合される可動枠体によって固定化されかつ施錠お
よび解錠され、しかも開扉時の扉部は機器本体の側面に
設けられた収納部に収納可能とされ、開扉された扉部が
取引用現金の出し入れや機器類の点検・補修等を行う場
合にも邪魔になることはなく、スペース効率の良い防護
用扉部であって、また従来のように施錠手段が露呈する
ことがなく防盗性の向上を図るとともに見栄えの向上を
図ることができる。

【００１０】

【実施例】以下、この考案の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。

【００１１】図１はこの考案に係るＣＤ−ＡＴＭ機の一
実施例を示す正面図であり、図２はその側面状態を示す
説明用断面図である。

【００１２】なお、このＣＤ−ＡＴＭ機の概略構成は従
来より周知であるので、その詳細な図示および説明は省
略をする。

【００１３】図１および図２に示すように、機器本体１
の前面側には利用者が現金取引を行うためのカードの挿
入口やキーボード等を有する操作部２が設けられてお
り、またその下部には取引用現金の出し入れ等を行う開
口部３が設けられるとともに、その前方には開口部３を
カバーする防護用扉部４，４が設けられている。

【００１４】なお、この扉部４は片開き式や両開き式等
のものがあるが、この実施例では両開き式のものとして
説明し、また図示しないが通常は開口部３にもさらに施
錠手段を有する扉部が設けられている。

【００１５】５は上記扉部４のための収納部であり、機
器本体１の側壁１ａに沿って設けられこの収納部５内に
はその内部を走行するガイド板６が配備されている。

【００１６】すなわち、このガイド板６の上下面にはロ
ーラ６ａ…が取り付けられており、このローラ６ａ…が
収納部５の上下面に設けられているガイド溝５ａ，５ａ
に嵌合され、機器本体１の側壁１ａに沿うように走行さ
れる。勿論、ガイド溝５ａの奥行側と前方側にはストッ
パー５ｂ，５ｂが設けられており、これによりガイド板
６の収納部５からの抜け止めを図っている。

【００１７】一方、開口部３の前方に配置されて開口部
３をカバーする防護用扉部４は、上記ガイド板６の一端
側に蝶番等よりなる支持部材７を介して取り付けられて
おり、ガイド板６と水平状態にまた上記開口部３をカバ
ーするように折り畳まれる。

【００１８】８は可動枠体であり、この可動枠体８は操
作部２の上面外周に沿ってコ字状に形成されており、ま
た支持部材８ａを介して操作部２の上面方向に回動され
るように取付けられている。

【００１９】さらに、この可動枠体８における前側枠体
の内側には、扉部４の上部が挿嵌される嵌合溝８ｂが設
けられており、かつこの嵌合溝８ｂの所定箇所には施錠
手段９を構成する突起部８ｃが設けられている。

【００２０】しかして、この実施例にあっては扉部４の
ための施錠手段９は、図３および図４に示すように構成
されている。

【００２１】すなわち、扉部４の内部にはその上下方向
に長孔９ａが貫通するように開設され、この長孔９ａ内
にストッパーロッド１０がバネ体１１によって常時上方
向に付勢され、かつ上下方向に進退自在に挿嵌されてい
る。

【００２２】１２は操作部２と可動枠体８の前面に昇降
されてこれをカバーする保護スクリーンであり、人影セ
ンサ１２ａからの信号およびカードリーダ１２ｂからの
信号により上方向に上昇されて操作を可能とし、また人
影センサ１２ａからの無人を知らせる信号により不使用
時には下降されて操作部２の保護を行う。

【００２３】次に、防護用扉部４の開閉動作を説明す
る。

【００２４】まず、この扉部４，４が図３に示すように
閉扉状態の場合には、可動枠体８は操作部２の上面に載
置された状態にあり、この状態においては図４（ａ）に
示すように、扉部４の上部が可動枠体８の嵌合溝８ｂ内
に挿嵌されるとともに、ストッパーロッド１０の上端が
可動枠体８の突起部８ｃにより押し下げられている。こ
の際、ストッパーロッド１０の下端も押し下げられてベ
ース台Ｔの凹部１３内に自動的に挿入されるので、扉部
４，４は施錠状態とされる。

【００２５】そして、この状態にあっては可動枠体８は
その施錠手段８ｄが施錠され、上方向への回動は不可能
とされる。

【００２６】次に、扉部４を開いて取引用現金の出し入
れや機器類の点検・補修等を行う場合には、可動枠体８
の施錠手段８ｄの解錠を行い、可動枠体８を上方向へ回
動させる。この時、可動枠体８の突起部８ｃにより押し
下げられていたストッパーロッド１０は、バネ体１１の
付勢力により上方向へ押し上げられるので、ベース台Ｔ
の凹部１３との係合が解かれるので扉部４，４は開閉自
在の状態とされる。

【００２７】そして、開扉された扉部４．４は邪魔にな
らないように収納部５内に収めるのであるが、扉部４は
支持部材７を介して収納部５内のガイド板６ａと連接さ
れているので、扉部４をガイド板６ａと水平状態となる
ようにし、この状態で収納部５内に押し込めばガイド板
６ａが収納部５内で奥行き方向に走行し、扉部４はガイ
ド板６ａととともに収納部５内に収められる。

【００２８】したがって、開扉された扉部４，４は取引
用現金の出し入れや機器類の点検・補修等を行う場合に
も邪魔になることはなく、スペース効率の良い扉部４を
有するＣＤ−ＡＴＭ機とすることができるとともに、扉
部４には従来のように施錠手段が露呈することがないの
で、防盗性の向上を図るとともに見栄えの向上が図られ
たＣＤ−ＡＴＭ機における防護用扉を提供することがで
きる。

【００２９】

【考案の効果】以上説明したように、この考案によれ
ば、機器本体の前面側に設けられ機器本体に内蔵されて
いる取引用現金の出し入れや機器類の点検・補修等を行
う開口部をカバーする扉部が、その内部に施錠手段が設
けられるとともに、その上部に嵌合される可動枠体によ
って固定化されかつ自動的に施錠および解錠されるよう
に構成され、しかも開扉時の扉部は機器本体の側面に設
けられた収納部に収納可能に構成されているので、開扉
された扉部は取引用現金の出し入れや機器類の点検・補
修等を行う場合にも邪魔になることはなく、スペース効
率の良い扉部とすることができるとともに、この扉部に
は従来のように施錠手段が露呈することがないので、防
盗性の向上を図るとともに見栄えの向上等が図られたＣ
Ｄ−ＡＴＭ機における防護用扉を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るＣＤ−ＡＴＭ機の一実施例を示
す正面図。

【図２】図１におけるＣＤ−ＡＴＭ機の側面状態を示す
説明用断面図。

【図３】図１に示すＣＤ−ＡＴＭ機の閉扉状態を示す正
面図および平面図。

【図４】図１に示すＣＤ−ＡＴＭ機における防護用扉部
の開閉状態を示す説明用断面図。

【図５】図１に示すＣＤ−ＡＴＭ機における防護用扉部
の扉収納状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 機器本体 ３ 開口部 ４ 防護用扉部 ５ 収納部 ６ ガイド板 ７ 支持部材 ８ 可動枠体 ８ｂ 係合溝 ８ｃ 突起部 ９ 施錠手段 １０ ストッパーロッド １２ 保護スクリーン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】機器本体の前面側に現金取引用の操作部を
   有するとともに、その下部に取引用現金の出し入れ等を
   行う開口部を設けてなり、かつベース台上に載置固定さ
   れてなるＣＤ−ＡＴＭ機において、上記開口部をカバー
   する扉部と、機器本体の側壁に沿って設けられ上記扉部
   を収納する収納部と、上記扉部の一端に支持部材を介し
   て回動可能に連結され、上記収納部において奥行き方向
   に対して進退自在に走行配備されるガイド板と、上記操
   作部の外周に沿ってコ字状に形成されるとともに、操作
   部の上面に回動可能に取付けられ、かつ突起部を有する
   可動枠体と、上記可動枠体の突起部と対向する扉部の内
   部に設けられるとともに、常時上方に付勢されているス
   トッパーロッドと、上記ベース台に設けられるととも
   に、ストッパーロッドに対向する位置に設けられ、かつ
   ストッパーロッドが上記突起部により押圧されたときそ
   の下端が没入する凹部と、を設けてなることを特徴とす
   るＣＤ−ＡＴＭ機における防護用扉。
2. 【請求項２】操作部と可動枠体の前面側に保護スクリー
   ンを開閉可能に設けるとともに、可動枠体に施錠手段を
   設けたことを特徴とする請求項１記載のＣＤ−ＡＴＭ機
   における防護用扉。