JPH075429B2 - 結晶成長装置 - Google Patents

結晶成長装置

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JPH075429B2
JPH075429B2 JP14613489A JP14613489A JPH075429B2 JP H075429 B2 JPH075429 B2 JP H075429B2 JP 14613489 A JP14613489 A JP 14613489A JP 14613489 A JP14613489 A JP 14613489A JP H075429 B2 JPH075429 B2 JP H075429B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えば半導体装置の材料として使用されるシリ
コン単結晶等の結晶を成長させる装置に関する。
〔従来技術〕
単結晶を成長させるには種々の方式があるが、その中に
例えばチョクラルスキー法(CZ法)等の回転引上げ方式
がある。第3図は従来の回転引上げ方式の結晶装置の模
式的縦断面図であり、図中1はるつぼである。該るつぼ
1は有底円筒状の石英製の内層保持容器1bと該内層保持
容器1bの外側に内層保持容器1bを保持すべく嵌合された
同じく有底円筒状の黒鉛製外層保持容器1aとにて構成さ
れている。るつぼ1の外側には抵抗加熱式ヒータ12が、
その更に外側には図示しない黒鉛製の保温筒が夫々同心
円筒状に配設されており、るつぼ1内には所定重量の原
料をヒータ12により溶融させた溶融液13が充填されてい
る。前記るつぼ1の中心軸上には図中矢符方向に所定速
度で回転する引上げ棒14(またはワイヤー、以下、両者
を合わせて「引上げ棒」と記す)が配されている。るつ
ぼ1は引上げ棒14と同一軸心で逆方向に所定速度で回転
するるつぼ支持軸14aにて支持されている。そして該引
上げ棒14に取付けられた種結晶15aを、溶融液13の表面
に接触させ、引上げ棒14を結晶生成に合わせて回転させ
つつ上方へ引き上げていくことにより、溶融液13を凝固
させ、単結晶15を成長させる。
従来、半導体単結晶を回転引上げ方式にて成長させる場
合、引き上げ前に一括して溶融液13に不純物を添加し半
導体結晶の電気抵抗率、電気伝導型の調整を図っていた
ので、この不純物が単結晶15の引き上げ方向に沿って偏
析し、引き上げ方向に均一な電気的特性を有する単結晶
が得られないという問題があった。この偏析は、凝固の
際に溶融液・単結晶界面に実際生じる単結晶中の不純物
濃度Csと溶融液中の不純物濃度Clとの比Cs/Cl、即ち、
実効偏析係数Keに起因して生じる。これを詳述すると、
例えばKe<1の場合には単結晶が成長せしめられるに伴
って溶融液中の不純物濃度が自ずと高くなっていき、単
結晶に偏析が生じるのである。なお上記実効係数Keは公
知であり、溶融液が完全に静止した状態ではKe=1とな
り、溶融液に熱対流又は誘導加熱コイルによる磁界に基
づく強制対流等が生じている場合には不純物元素の溶融
体元素に対する固有の平衡偏析係数Koに近づく方向に変
化する係数である。
上記偏析の発生を抑制して回転引上げ法により単結晶を
成長させる方法として溶融層法がある。
第4図は該溶融層法による従来の結晶成長装置の模式的
縦断面図であり、第3図と同様に構成されたるつぼ1内
に挿入した単結晶用原料の上層部をヒータ12にて溶融さ
せることにより、上層に溶融層6が形成され、その下層
は固体層7となる。該固体層7を引上げ棒14の引上げに
伴ってヒータ12にて溶融することにより、るつぼ1内の
溶融液量を一定に維持させる(溶融層厚一定法)。この
方法による場合には実効偏析係数Keの値に拘わらず単結
晶の成長に伴って新たに成長された溶融液により不純物
濃度Clが低減されるため、この不純物の低減に基づくる
つぼ1内の溶融液中での不純物濃度変化を抑制すべく、
一般にるつぼ1内の溶融液量に対して不純物を連続的に
添加することにより偏析を抑制できる(特公昭34-8242
号,特公昭62-880号,特公昭63-252989号,実開昭60-32
476号)。
また、単結晶15の成長に伴ってるつぼ1またはヒータ12
を昇降させ、るつぼ1内の溶融液量を変化させることに
より、偏析を抑制する方法(溶融層厚変化法)が特開昭
61-205691号に開示されている。
ところで、前述した溶融層法における偏析軽減の原理
は、最初にるつぼ1内に充填される溶融液の重量(初期
充填量)を1とし、原料上面から測った重量比xの位置
における不純物濃度をCp(x)で表すことにより第5図
〜第8図に示すような一次元モデルにて説明できる。こ
の際、初期充填量1に対する結晶引き上げ率をfs,溶融
液(層)の重量比をfl,原料の重量比(原料比,下部固
体率)をfp,fo=fs+flとおくと次式(1)の如く定義
される。
fo+fp=fs+fl+fp=1 …(1) なお、CZ法等の回転引上げ方式では原料として高純度多
結晶が用いられることが多いが、まず、より一般的に原
料中の不純物濃度Cp≠0の場合を説明する。また図にお
いて左方をるつぼ1上面側とする。
第5図は原料をるつぼ1内に挿入した直後の状態を示
し、fp=1である。第6図は第5図の原料が原料上面か
らflだけ溶融され、それに不純物を添加した初期溶解終
了時の状態を示す。Coは初期溶融中不純物濃度であり、
fo=flである。第7図は結晶引き上げ中の変化を示す。
原料上面からfsだけ結晶を引き上げ、原料は更にflだけ
溶融される。Clは溶融液中の不純物濃度であり、Cpは原
料の不純物濃度である。fsから更にfs+Δfsだけ結晶を
引き上げる間にCa・Δfsだけ不純物を添加した場合flは
fl+Δflに、ClはCl+ΔClに、fpはfp+Δfpに変化す
る。Csは結晶中の不純物である。この際、変化前のCl,C
p及び変化後のCs,Cl+ΔCl,即ち図中Aで示す領域の不
純物量は一定である。これにより、次式(2)が成立す
る。
Cl・fl+Ca・Δfs+Cp・Δfo =Cs・Δfs+(Cl+ΔCl)・(fl+Δfl) …(2) ここで Cs=Ke・Cl …(3) 但し、Ke:実効偏析係数 であるので、これを(2)式に適用し、(2)式中の2
次の微小項を省略することにより次式(4)を得る。
(4)式より例えば、理想的な場合としてCp=0とし、
結晶中不純物濃度Csを以下の如く算出し、その偏析を求
めることができる。即ち通常のCZ法の場合はfp=0,Δfl
+Δfs=0,Ca=0より これを(3)式に代入すると、 Cs=KeCo(1−fs)Ke-1 …(6) となる。
同様にして溶融層法の場合はdCl/dfs=0,Cp=0とする
と、(4)式により、 となり、これが無偏析引き上げを実現するための条件で
ある。これを溶融層圧一定法に適用した場合はdfl/dfs
=0とし、 Ca=KeCl=KeCo …(8) が得られ、この不純物量Caを連続的に添加することによ
り、無偏析条件を実現させる。また、溶融層圧変化法に
適用した場合は不純物の連続添加を行わないのでCa=0
であり、(7)式より が満足されるように結晶引上げに伴って溶融層厚を変化
させる。
第8図は引上げ終了時の分布を示すものである。溶融層
圧一定法では溶融液13下の固体層が全部溶融してfp=0
となった後は、無偏析条件が成立せず、(6)式に従っ
て偏析が生じる。一方、溶融層圧変化法では初期融液率
をfloとすると、(9)式より fl=flo−Kefs …(10) となる。Ke<1なのでflo=Keとすることにより引き上
げ終了時まで無偏析条件を保つことができ、偏析が軽減
される。
溶融層圧変化法において、溶融層厚の制御はヒータ12の
発熱長,るつぼ1の深さ,るつぼ支持軸14a(ペデスタ
ル)の形状、材質を予め適切に選択することにより行わ
れる。第9図は第4図と同様の従来の結晶成長装置内の
中心軸上の温度分布を示す説明図である。図中Tmは溶融
層6と固体層7との境界温度であり、原料の融点で決ま
る一定値である。Tbは石英製の内層保持容器1bの底部上
面の温度、Tcは石英製内層保持容器1bの底部下面と黒鉛
製外層保持容器1a間の境界温度、Tpは黒鉛製外層保持容
器1aの底部下面温度、Toは支持軸14a下部の温度であ
る。
ここでヒータ12の電力(発熱量)はほぼ一定に設定され
るので固体層7、支持軸14aを介して熱電導により下方
へ放散される熱量Qlはほぼ一定になる。従って第9図よ
り近似的に次式(11)が成立する。
但し、λ7:固体層7の熱伝導率 λ1:内層保持容器1bの熱伝導率 λc:外層保持容器1aの熱伝導率 λp:支持軸14aの熱伝導率 Sc:内層保持容器1b内断面積 Sp:支持軸14aの断面積 l7:固体層7の軸方向長さ l1:石英製内層保持容器1bの底部の軸方向長さ lc:黒鉛製外層保持容器1aの底部の軸方向長さ lp:真空容器内支持軸14aの長さ(11)式よりTb,Tc,Tpを
消去すると、 一方、通常の結晶引上げにおいては溶融液6の表面位置
は一定に保たれるので、第9図中lは一定であり、 Δl6+Δl7+Δlp=0 …(13) 但し、l6:溶融層6の軸方向長さ という関係が成立つ。また Δl6/Δl7=Δfl/Δfp …(14) であり、 Δfs+Δfl+Δfp=0 …(15) であることを用いると、 Δfs∝Δlp …(16) となる。
これらを(12)式に適用すると、 となる。即ち、固体層7の伝熱性λ7Scと、支持軸14aの
伝熱性λpSpが等しければΔfl(溶融層厚の変化量)は
一定に保たれ、λpSp>λ7Scであれば、Δflは引き上げ
に伴って減少するというような伝熱条件が成立する。該
伝熱条件に基づき溶融層厚の制御が可能となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述の如く(10)式に示した無偏析条件及び(17)式に
示した伝熱条件に基づき溶融層圧変化法により引上げを
実施した場合、理論的には結晶全長にわたって均一に偏
析が抑制できるはずである。
しかしながら、溶融層法による結晶引上げにおいて半導
体装置の材料として使用される結晶の原料の固体密度
は、融液密度よりも小さいので、実際には結晶引上げが
進行して固体層7の厚みが浮上限界内の一定値以下にな
ると、固体層7が溶融層6中に浮上し、結晶引上げの妨
げとなる。このため、従来の結晶成長装置による結晶引
上げにあっては、るつぼ1内に原料(溶融層6及び固体
層7)を残した状態で結晶引上げが終了されることとな
り、引上げ終了時における溶融層6及び固体層7の比
率、即ち引上げ終了時における結晶引上げ率により決ま
る結晶の製造歩留りが悪いという問題があった。
上述の如き問題点を解決するために本発明者等は結晶の
製造歩留りを向上させるべく研究,実験を行ったとこ
ろ、溶融層6と固体層7との比率は従来技術で説明した
伝熱条件以外に、支持軸14aと固体層6との間にある外
層保持容器1a及び内層保持容器1bの底部の材質の熱伝導
率に依存するということを知見した。つまり、原料及び
支持軸14aを介して熱伝導により下方へ拡散される熱量
が同じであれば、前記底部の熱伝導率が大きい程、溶融
層6に対する固体層7の比率は大きくなる。ところが、
溶融層法の引上げに用いられる石英製の内層保持容器1b
の熱伝導率は黒鉛製の外層保持容器1a、支持軸14aの熱
伝導率よりも小さいので、従来の結晶成長装置のるつぼ
1の底部の熱拡散は内層保持容器1bの底部により抑制さ
れる。このため固体層7が必要以上に溶融され前記固体
層7の比率が小さくなり、引上げ終了時の原料量が増大
し、結晶の製造歩留りが悪い。そこで固体層7を浮上限
界よりも厚くすべく前記底部の熱伝導率を増大させるた
めには、石英製の内層保持容器1bを底部のない筒状のも
のにし、前記底部の熱拡散を活発にさせればよい。
本発明は斯かる知見に基づきなされたものであり、固体
層6を浮上限界より厚くすることができ、引上げ終了時
のるつぼ1の原料量を減少させ、結晶の製造歩留りを向
上させる結晶成長装置を提供することをその目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の結晶成長装置にあっては、るつぼ内に保持され
た結晶用原料を上側から下側へ向けて溶融しつつ、その
溶融液を上方に引き上げて結晶を成長させる装置におい
て、前記るつぼは、有底筒状の外層保持容器内に、筒状
の内層保持容器を嵌合させ形成してあることを特徴とす
る。
〔作用〕
本発明の結晶成長装置にあっては、原料(溶融層6及び
固体層7)を保持するるつぼ1の側部は外層保持容器1a
と内層保持容器1bとの2重構造にてなり、底部は熱伝導
率が高い外層保持容器1aだけにて形成してある。従っ
て、前記底部からの熱拡散が活発となり、前記底部と接
する固体層7の比率を溶融層6に対して大きくすること
ができる。これにより固体層7を浮上限界より厚くする
ことができ、溶融層6を効率よく引上げて結晶成長さ
せ、引上げ終了時のるつぼ1内の原料量が減少される。
〔発明の原理〕
まず本発明の原理につき以下に説明する。第1図は本発
明の結晶成長装置内の中心軸上の温度分布を示す原理説
明図であり、図中1はるつぼである。該るつぼ1は筒状
の石英製内層保持容器1bと該内層保持容器1bの外側に内
層保持容器を保持すべく嵌合された有底円筒状の黒鉛製
外層保持容器1aにて2重構造に構成されている。るつぼ
1内には従来と同様にして上層の溶融層6と下層の固体
層7とが形成されている。該固体層7を上側から下側へ
向けて溶融させつつ、前記るつぼ1の中心軸上に配され
た引上げ棒4にて溶融層6の溶融液を上方へ引上げてこ
れを凝固させ、単結晶を成長させている。るつぼ1は引
上げ棒4と同一軸心底部に配された支持軸4aにて支持さ
れている。
図中Tmは溶融層6と固体層7との境界温度であり、原料
の融点で決まる一定値である。Taは本発明の外層保持容
器1aの底部上面の温度、Tp1は本発明の外層保持容器1a
の底部下面温度、Toは支持軸4a下部の温度である。
(1),(17)式より結晶引上げ率fsは 但し、λp:支持軸4aの熱伝導率 λ7:固体層7の熱伝導率 Sp:支持軸4aの断面積 Sc:内層保持容器1b内断面積 fp:下部固体率 flo:初期溶融液率 となる。また溶融層6の軸方向長さl6は、 l6=l−(l7+l1+lc+lpo) …(19) 但し、l7:固体層7の軸方向長さ l1:従来の石英製内層保持容器1bの底部の軸方向長さ lc:本発明の外層保持容器1aの底部軸方向長さ lpo:初期の支持軸4aの長さ となる。また、(12)式より固体層7の軸方向長さl7
求めると、 従って、 また、固体層7の溶融層6への浮遊限界厚をloとおく
と、固体層率fpは、 (21),(22)式を(18)式に代入すると、固体層7の
溶融層6への浮遊限界での結晶引上げ率、即ち従来の結
晶成長装置における結晶の製造歩留りfs及び本発明の結
晶成長装置における製造歩留りfs′は(23),(24)式
にて求められる。
従って、従来及び本発明装置において、溶融液の表面位
置及び初期原料量を同等にして結晶を成長させた場合、
製造歩留りの比率fs′/fsは次式(25)にて与えられ
る。
ここで引上げ終了時においてはfs>0であるから、(2
5)式右辺第二項の分母は必ず正値をとる。また分子に
ついてはl1>0であり、溶融層法の対象となる半導体で
はKe<1であるから、溶融層厚一定法でも溶融層厚変化
法でも(9),(17)式で説明したように(26)式が成
立する。
λ7Sc≦λpSp …(26) 更に溶融層法の対象となる半導体の引上げにおいては、
るつぼ1の熱伝導率λは原料固体の熱伝導率λより
小さいため、(27)式が(26)式より得られる。
(25)式において右辺第二項は常に正であるので(28)
式が得られる。
従って従来法と比較して、本発明法は製造歩留りを向上
できる。
〔実施例〕
以下本発明を図面に基づき具体的に説明する。第2図は
本発明の結晶成長装置を示す模式的縦断面図であり、図
中10は所要の真空度に設定されたチャンバを示す。該チ
ャンバ10の上面中央部には矢符方向に所定速度で回転す
る引上げ棒4がエアシールドされて貫通されている。該
引上げ棒4には種結晶5aが取付けられている。
チャンバ10の底面中央部には引上げ棒4と同一軸心で後
述する如く2重構造を有し、引上げ棒4と逆方向に所定
速度で回転するるつぼ1の支持軸4aがエアシールドされ
て貫通している。該支持軸4aの先端には有底円筒状の外
層保持容器1aの内側に、石英製であり筒状の内層保持容
器1bを嵌合させて2重構造としてあるるつぼ1が取付け
られている。前記るつぼ1の上方のチャンバ10内には不
純物を貯留する図示しない貯留箱が設けられており、そ
の底蓋を図示しない開閉手段にて開けると内層保持容器
1b内に不純物を添加できるようになっている。
るつぼ1の回転域のやや外側の位置には抵抗加熱式のヒ
ータ2が、その更に外側のチャンバ10との間の位置には
るつぼ1の上方から支持軸4aの上端にわたる軸長方向長
さを有する保温筒8が夫々同心円状に配設されている。
ヒータ2は、その軸長方向長さがるつぼ1のそれよりも
適当に短く、図示しない昇降装置により昇降可能に支持
されており、るつぼ1の底部よりやや上方に、軸長方向
の下端部を位置させて配されている。
前記るつぼ1内には、所定重量の固形単結晶用材料の上
層部をヒータ2にて溶融させることにより、上層の溶融
層6及び下層の固体層7が形成されている。
また、チャンバ10の上部には小片または粒状の固体原料
を収納するホッパ(図示せず)より固体原料を取り出
し、秤量した後、原料をるつぼ1内に投入できるように
した原料供給器11が配設されている。
以上のように構成された結晶成長装置にあっては、所定
重量の溶融層6及び固体層7を形成し、引上げ棒4に取
付けられた種結晶5aを溶融層6の表面に接触させる。そ
して引上げ棒4を結晶成長に合わせて回転させつつ上方
へ引上げていくことにより、溶融液を凝固させ、単結晶
5を成長させる。原料の溶融中、溶融後または結晶引上
げ中には随時溶融液中へ不純物が添加される。
結晶の成長に伴い、るつぼ1の位置制御及び/又はヒー
タ2の温度制御により固体層7を溶融し、引上げを行
う。
〔実験例〕
従来及び本発明の結晶装置において内層保持容器1bとし
て内径150mm、深さ200mm、厚さ4mmの石英を用い、外層
保持容器1a及び支持軸14a及び支持軸4aとして黒鉛を用
い、原料として多結晶シリコンを、不純物として原料に
対する実効偏析係数Keが0.35であるリンを用いて、溶融
層厚変化法による結晶引上げを行った。
その結果、従来装置にあっては結晶化率fs=0.62であ
り、固体層7の溶融層6への浮遊が確認された。一方、
本発明装置にあってはfs′=0.71まで固体層7の浮遊な
しに結晶化でき、製造歩留りが向上された。また、石英
製内層保持容器1bの製造コストが低減された。
〔効果〕
以上詳述した如く本発明の結晶成長装置は、原料を保持
するるつぼ1の底部が熱伝導率が高い外層保持容器1aだ
けにて形成されているので、前記底部からの熱拡散が活
発となり、固体層7を浮上限界より厚くすることがで
き、引上げ終了時のるつぼ1内の原料量を減少させ、結
晶の製造歩留りを向上させることができるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の結晶成長装置内の中心軸上の温度分布
を示す説明図、第2図は本発明の結晶成長装置を示す模
式的縦断面図、第3図は従来の結晶成長装置の模式的縦
断面図、第4図は溶融層法による従来の結晶成長装置の
模式的縦断面図、第5図〜第8図は不純物の偏析軽減の
原理を説明するための一次元モデルを示す説明図、第9
図は従来の結晶成長装置内の中心軸上の温度分布を示す
説明図である。 1……るつぼ、1b……内層保持容器、1a……外層保持容
器、6……溶融層、7……固体層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】るつぼ内に保持された結晶用原料を上側か
    ら下側へ向けて溶融しつつ、その溶融液を上方に引き上
    げて結晶を成長させる装置において、 前記るつぼは、有底筒状の外層保持容器内に、筒状の内
    層保持容器を嵌合させ形成してあることを特徴とする結
    晶成長装置。
JP14613489A 1989-06-07 1989-06-07 結晶成長装置 Expired - Lifetime JPH075429B2 (ja)

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