JPH0754137A - 耐熱衝撃性のすぐれたスパッタリング焼結ターゲット材 - Google Patents

耐熱衝撃性のすぐれたスパッタリング焼結ターゲット材

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JPH0754137A
JPH0754137A JP5216971A JP21697193A JPH0754137A JP H0754137 A JPH0754137 A JP H0754137A JP 5216971 A JP5216971 A JP 5216971A JP 21697193 A JP21697193 A JP 21697193A JP H0754137 A JPH0754137 A JP H0754137A
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multiple oxide
thermal shock
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JP5216971A
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和男 渡辺
Terushi Mishima
昭史 三島
Akira Kiyono
晄 清野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱衝撃性にすぐれたスパッタリング焼結タ
ーゲット材を提供する。 【構成】 スパッタリング焼結ターゲット材が、BaT
iO3 または(Ba,Sr)TiO3 の理論酸素含有量
に比して1〜10%低い酸素含有量のBaTiO3-x
たは(Ba,Sr)TiO3-x からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば表示装置など
の電子デバイスなどの誘電体薄膜をスパッタリングによ
り形成するのに用いた場合に、すぐれた耐熱衝撃性を示
す焼結ターゲット材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の誘電体薄膜をスパッタリン
グにより形成するに際して、BaとTiの複合酸化物
[以下、BaTiO3 で示す]やBaとSrとTiの複
合酸化物[以下、(Ba,Sr)TiO3 で示す]で構
成された焼結ターゲット材を用いることは知られてい
る。また、上記の焼結ターゲット材が、原料粉末とし
て、BaCO3 粉末、SrCO3 粉末、およびTiO2
粉末を用い、BaCO3 粉末とTiO2 粉末の混合粉
末、あるいはSrCO3 粉末とTiO2 粉末の混合粉末
に、それぞれ大気中、1100〜1200℃の温度に所
定時間保持の条件で加熱処理を施してBaTiO3 粉末
およびSrTiO3 粉末を合成し、さらにこれらのBa
TiO3 粉末とSrTiO3 粉末の混合粉末に同じく上
記の条件で加熱処理を施して(Ba,Sr)TiO3
末を合成し、ついでこの結果得られた(Ba,Sr)T
iO3 粉末、あるいは上記BaTiO3 粉末から、圧粉
体を成形して大気中、温度:1250〜1350℃で普
通焼結するか、あるいは大気中、温度:1250〜13
50℃、圧力:200kgf /cm2 の条件でホットプレス
するか、さらに前記普通焼結により得られた焼結体にH
IP(熱間静水圧プレス処理を施すか、することにより
製造されることも良く知られるところである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年のスパッタ
リング装置の高出力化および省力化はめざましく、これ
に伴ない、ターゲットが大型化する傾向にあるが、上記
の従来焼結ターゲット材においては、これを大型化する
と、耐熱衝撃性が十分でないために、スパッタ条件の苛
酷さの増大と相まって、スパッタ中に割れが発生し易く
なり、比較的短時間で使用寿命に至るのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、上記の従来焼結ターゲット材に
着目し、研究を行なった結果、焼結ターゲット材の製造
に用いられる上記BaTiO3 粉末および(Ba,S
r)TiO3 粉末に、真空中あるいは還元性雰囲気中、
1200〜1450℃の温度に所定時間保持の条件で酸
素低減加熱処理を施すか、あるいは上記(Ba,Sr)
TiO3 粉末の合成を前記酸素低減加熱処理と同じ条件
で行なうかして、これら粉末中の酸素含有量を低くし、
このように酸素含有量を低くした粉末を用い、酸化進行
を抑制する目的で、真空中で、上記の通常の条件で普通
焼結またはホットプレスし、さらに前記普通焼結に加え
てHIP処理を施して、BaTiO3 または(Ba,S
r)TiO3 の理論酸素含有量に比して1〜10%低い
酸素含有量のBaTiO3-x または(Ba,Sr)Ti
3-x で構成された焼結ターゲット材を製造すると、こ
の結果の焼結ターゲット材は、一段とすぐれた耐熱衝撃
性をもつようになり、したがってこれを大型化し、かつ
より一段と苛酷な条件下でスパッタに供しても割れの発
生が著しく抑制され、長期に亘ってすぐれた性能を発揮
するという研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、BaTiO3 または(Ba,S
r)TiO3 の理論酸素含有量に比して1〜10%低い
酸素含有量のBaTiO3-x または(Ba,Sr)Ti
3-x で構成されたスパッタリング焼結ターゲット材に
特徴を有するものである。なお、この発明の焼結ターゲ
ット材において、理論酸素含有量に比して1〜10%低
い割合の酸素含有量としたのは、その割合が1%未満で
は所望のすぐれた耐熱衝撃性を確保することができず、
一方その割合が10%を越えると、スパッタ薄膜中の酸
素含有量にバラツキが生じ、薄膜特性が損なわれるよう
になるという理由によるものである。
【0006】
【実施例】つぎに、この発明の焼結ターゲット材を実施
例により具体的に説明する。まず、平均粒径:1.5μ
mのBaCO3 粉末、同1.3μmのSrCO3 粉末、
および同1.2μmのTiO2 粉末を用い、前記BaC
3 粉末とTiO2粉末、および前記SrCO3 粉末と
TiO2 粉末をそれぞれ湿式ボールミルで8時間混合
し、乾燥した後、大気中、温度:1150℃に2時間保
持の条件で加熱処理を施し、粉砕して平均粒径:1.2
μmのBaTiO3 粉末と同0.9μmのSrTiO3
粉末を合成した。
【0007】ついで、上記BaTiO3 粉末とSrTi
3 粉末とを所定の割合に配合し、湿式ボールミルで8
時間混合し、乾燥してなる混合粉末に、2×10-5torr
の真空中、1200〜1450℃の範囲内の所定温度に
5時間保持の条件で加熱処理を施して、理論酸素含有量
に比して所定割合で酸素が低減した(Ba,Sr)Ti
3-x を合成し、湿式ボールミルで24時間粉砕し、乾
燥し、引続いてこの結果得られた前記(Ba,Sr)T
iO3-x 粉末、並びに上記BaTiO3 粉末に上記の
(Ba,Sr)TiO3-x 粉末の合成条件と同じ条件で
加熱処理を施して、同じく理論酸素含有量に比して所定
の割合で酸素を低減せしめてなるBaTiO3-x 粉末
に、含有酸素の変動を極力抑制する条件、すなわち2×
10-5torrの真空中、温度:1250〜1350℃、圧
力:200kgf /cm2 、保持時間:3時間の条件でホッ
トプレスを施すことにより、直径:300mm×厚さ:8
mmの大型寸法を有し、かつ表1に示される通りのいずれ
も酸素含有量が理論酸素含有量に比して1〜10%の範
囲内で低い組成の本発明焼結ターゲット材1〜12を製
造した。
【0008】また、比較の目的で、上記BaTiO3
末に対する酸素低減加熱処理を行なわず、また(Ba,
Sr)TiO3 粉末の合成を大気雰囲気で行ない、かつ
上記ホットプレスも大気雰囲気で行なう以外は同一の条
件で、表2に示される組成をもった従来焼結ターゲット
材1〜4をそれぞれ製造した。
【0009】つぎに、この結果得られた各種の焼結ター
ゲット材について、理論密度比を測定すると共に、これ
を無酸素銅製バッキングプレートにろう付けした状態
で、 基板:直径150mmの単結晶Si、 基板温度:300℃、 ターゲット基板間の距離:50mm、 真空度:5×10-3torr、 印加電力:1Kw、 の高出力条件でスパッタリングを行ない、ターゲットに
割れが発生するまでのスパッタ時間を測定した。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
【発明の効果】表1,2に示される結果から、本発明焼
結ターゲット材1〜12は、いずれもすぐれた耐熱衝撃
性を有するので、これを大型化し、かつ高出力条件での
スパッタにおいても、従来焼結ターゲット材1〜4に比
して割れの発生が著しく抑制され、ほとんど使用限界に
至るまでスパッタが可能であることが明らかである。上
述のように、この発明のスパッタリング焼結ターゲット
材は、すぐれた耐熱衝撃性を有するので、これを大型化
し、かつ高出力条件で実用に供しても割れの発生が著し
く抑制された特性を示すことから、スパッタリング装置
の高出力化および省力化に十分満足に対応できるもので
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 BaとTiの複合酸化物で構成されたス
    パッタリング焼結ターゲット材において、前記BaとT
    iの複合酸化物における酸素含有量を、これの理論酸素
    含有量に比して1〜10%低い酸素含有量としたことを
    特徴とする耐熱衝撃性のすぐれたスパッタリング焼結タ
    ーゲット材。
  2. 【請求項2】 BaとSrとTiの複合酸化物で構成さ
    れたスパッタリング焼結ターゲット材において、前記B
    aとSrとTiの複合酸化物における酸素含有量を、こ
    れの理論酸素含有量に比して1〜10%低い酸素含有量
    としたことを特徴とする耐熱衝撃性のすぐれたスパッタ
    リング焼結ターゲット材。
JP05216971A 1993-08-09 1993-08-09 耐熱衝撃性のすぐれたスパッタリング焼結ターゲット材 Expired - Fee Related JP3129046B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10176264A (ja) * 1996-12-16 1998-06-30 Hitachi Ltd 誘電体薄膜形成用スパッタリングターゲット
WO2013150831A1 (ja) * 2012-04-02 2013-10-10 ソニー株式会社 スパッタリングターゲット、スパッタリングターゲットの製造方法、チタン酸バリウム薄膜の製造方法、及び薄膜コンデンサの製造方法

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WO2013150831A1 (ja) * 2012-04-02 2013-10-10 ソニー株式会社 スパッタリングターゲット、スパッタリングターゲットの製造方法、チタン酸バリウム薄膜の製造方法、及び薄膜コンデンサの製造方法

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