JPH0754065Y2

JPH0754065Y2 - 自動二輪車フロントフォークのプロテクタ装置

Info

Publication number: JPH0754065Y2
Application number: JP13532089U
Authority: JP
Inventors: 政孝野見山
Original assignee: Suzuki Motor Co Ltd
Current assignee: Suzuki Motor Co Ltd
Priority date: 1989-11-24
Filing date: 1989-11-24
Publication date: 1995-12-13
Anticipated expiration: 2004-11-24
Also published as: JPH0375088U

Description

【考案の詳細な説明】〔考案の目的〕（産業上の利用分野）この考案は、自動二輪車の倒立型フロントフォークにお
けるインナチューブを良好に保護する自動二輪車フロン
トフォークのプロテクタ装置に関する。

（従来の技術）第７図に示すように、車体フレーム１の前方にフロント
フォーク２が配設され、このフロントフォーク２によっ
て前輪３が支持される。この車体フレーム１の前方下部
にスイングアーム４を介し、後輪５が支持され、この後
輪５が図示しないリヤクッションユニットにより緩衝さ
れる。

さらに、車体フレーム１の中央下部にエンジン６が配置
され、また車体フレーム１の上方にフェーエルタンク７
およびシート８が設置される。ライダは、このシート８
に跨り、ハンドル９を操舵して、自動二輪車を運転す
る。

ところで、上記フロントフォーク２は倒立型フロントフ
ォークであり、アウタチューブ10内にインナチューブ11
が収容可能に設けられ、このアウタチューブ10に図示し
ないオイルダンパが内蔵される。アウタチューブ10は、
アッパブラケット12及びアンダブラケット13、並びにス
テアリンシャフト（図示せず）を介して、車体フレーム
１に水平方向回転自在に支持される。また、インナチュ
ーブ11の下端には、フロントアクスルブラケット14が固
着され、このフロントアクスルブラケット14によって前
輪３のフロントアクセル15が軸支される。これらアウタ
チューブ10およびインナチューブ11から構成されたフロ
ントフォーク２によって、前輪３からの衝撃が吸収さ
れ、振動が減衰される。

さて、上述のようなフロントフォーク２では、インナチ
ューブ11が下方にあるので、このインナチューブ11を飛
石等から保護するためにプロタクタ装置16が設置され
る。このプロテクタ装置16はインナチューブ11の前方に
配置されたプロテクタ17と、アウタチューブ10の下端部
に固着されたガイド部材18と、を有して構成される。

ガイド部材18はアウタチューブ10にボルト等により締め
付け固着され、プロテクタ17の両側部をスライド可能に
保持する。また、プロテクタ17の下端部がフロントアク
セルブラケット14にボルトまたはビス固定される。した
がって、フロントフォーク２のテレスコピック伸縮時
に、プロテクタ17がガイド部材によってスライド状態で
保持される。そして、このプロテクタ17により、インナ
チューブ11が飛石等から保護される。

（考案が解決しようとする課題）ところが、上述のプロテクタ装置では、ガイド部材18
が、フロントフォーク２のアウタチューブ10にボルト等
によって締付固着されているので、これによりアウタチ
ューブ10が傷つくおそれがあり、外観が良好でなくなっ
てしまう。

この考案は上記事情を考慮してなされたものであり、フ
ロントフォークのアウタチューブを傷つけることがない
自動二輪車フロントフォークのプロテクタ装置を提供す
ることを目的とする。

〔考案の構成〕

（課題を解決するための手段）この考案は、倒立型フロントフォークのインナチューブ
前方に配置され、このインナチューブの下端に固定され
て、このインナチューブを保護するプロテクタと、前輪
の上方を覆うフロントフェンダの両側部に形成されて、
上記プロテクタをスライド可能に保持するガイド部材
と、を有することを特徴とするものである。

（作用）従って、この考案に係る自動二輪車フロントフォークの
プロテクタ装置によれば、フロントフォークのテレスコ
ピック伸縮に伴って上下に移動するプロテクタはガイド
部材にスライド可能に支持され、このガイド部材がフロ
ントフェンダの両側部に形成されたので、このガイド部
材をフロントフォークのアウトチューブに固定する必要
がない。このため、アウタチューブがガイド部材の固定
に伴って損傷することがない。

（実施例）以下、この考案の実施例を図面に基いて説明する。

第１図はこの考案に係る自動二輪車フロントフォークの
プロテクタ装置を適用した自動二輪車の部分側面図であ
る。第２図は第１図のフロントフェンダを示す側面図で
ある。この一実施例において前記従来例と同様な部分
は、同一の符号を付すことにより説明を省略する。

第１図に示すように、フロントフォーク２のインナチュ
ーブ11を飛石等から保護するプロテクタ装置20は、イン
ナチューブ11の前方に配設されるプロテクタ21と、この
プロテクタ21をスライド可能に保持するガイド部材22
と、を有して構成される。プロテクタ21の下端は、イン
ナチューブ11下端のフロントアクスルブラケット14にビ
ス又はボルト等にて固着される。また、ガイド部材22
は、前輪の上方を覆いアンダブラケット13に固定された
フロントフェンダ23の両側部に形成される。

つまり、フロントフェンダ23には、第２図から第４図に
示すようにその両側部に一対のガード部材24が垂設さ
れ、このガード部材24の下端部に上記ガイド部材22が形
成される。これらガード部材24およびガイド部材22は、
フロントフェンダ23と一体に構成される。ガイド部材22
は、ガード部材24の車両前方側から車両外方側へ向い、
湾曲して車両後方へ延在して形成される。ガイド部材22
の車両後方先端とガード部材24との距離ａ（第５図参
照）は、インナチューブ11の直径以上の値に設定され
る。この距離ａの設定により、フロントフェンダ23を車
両の前方から後方へ向って組付け可能となる。

第６図に示すように、プロテクタ21は、インナチューブ
11の車両前方及び車両外側方を覆ってインナチューブ11
を保護し、このプロテクタ21がガイド部材22に囲まれて
スライド可能に保持される。

また、上記ガード部材24は、第１図に示すように、フロ
ントフォーク２の上方から下方へ延びるブレーキホース
やスピードメータケーブル等のケーブル類25およびフロ
ントフォーク２のアウタチューブ10を保護し、ケーブル
類25が前輪29とフロントフェンダ23との間に巻込まれな
いようにするものである。

上記実施例によれば、プロテクタ装置20のガイド部材22
がフロントフェンダ23の両側部のガード部材24先端に形
成されたので、ガイド部材22をフロントフォーク２のア
ウタチューブ10下端に固定する必要がない。このため、
アウタチューブ10がガイド部材のボルト等による締付け
固着によって損傷を来すことがなく、外観を良好にでき
る。

また、フロントフェンダ23の両側部にガード部材24が形
成されたので、このガード部材24によりケーブル類25が
フロントフェンダ23と前輪３との間に巻込まれることが
なくなる。

さらに、フロントフェンダ23およびガード部材24ならび
にガイド部材22が一体に成形されたことから、部品点数
を低減することができる。

〔考案の効果〕

以上のようにこの考案に係る自動二輪車フロントフォー
クのプロテクタ装置によれば、倒立型フロントフォーク
のインナチューブを保護するプロテクタが、フロントフ
ェンダの両側部に形成されたガイド部材によりスライド
可能に保持されたことから、ガイド部材をアウタチュー
ブに締付け固定する必要がなくなり、アウタチューブの
損傷を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る自動二輪車フロントフォークの
プロテクタ装置の一実施例が適用された自動二輪車の部
分側面図、第２図は第１図のフロントフェンダの側面
図、第３図は第１図のフロントフェンダの平面図、第４
図は第１図のフロントフェンダの正面図、第５図は第２
図のガイド部材の水平断面図、第６図は第１図のVI-VI
線に沿う断面図、第７図は従来の自動二輪車フロントフ
ォークのプロテクタ装置が適用された自動二輪車の全体
側面図である。２……フロントフォーク、３……前輪、10……アウタチ
ューブ、11……インナチューブ、20……プロテクタ装
置、21……プロテクタ、22……ガイド部材、23……フロ
ントフェンダ、24……ガード部材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】倒立型フロントフォークのインナチューブ
前方に配置され、このインナチューブの下端に固定され
て、このインナチューブを保護するプロテクタと、前輪
の上方を覆うフロントフェンダの両側部に形成されて、
上記プロテクタをスライド可能に保持するガイド部材
と、を有することを特徴とする自動二輪車フロントフォ
ークのプロテクタ装置。