JPH0754041Y2 - シートベルト用衣服の擦れ防止具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、自動車用シートベルトの着用時、シートベ
ルトにより衣服が擦られ傷むのを防止する防止具に関す
る。

〔従来の技術及びその課題〕

自動車の運転者等は、道路交通法により、シートベルト
の着用が義務づけられている。このシートベルトを着用
すると、強く締められて衣服に密着状態となり、自動車
に対し着用者の身体が動くと、シートベルトは、その着
用時の動きに応じて、ある程度引き出し、引き込まれ作
用をして対応する。

このため、自動車が、路面の凹凸のない高速路等を走行
中は、振動や揺れが少ないので、着用時の動きにつれて
シートベルトが前記引き出し、引き込まれてその動きに
対応し衣服と擦れ合わず、衣服を痛めない。

しかしながら、凹凸のはげしい路面走行時、自動車の発
進時、カーブ走行時或いは、制動時などは、慣性力や遠
心力などにより、着用者の動きが大きく、前記引き出
し、引き込まれ作用では対応しきれずに、シートベルト
と衣服が擦れ合い衣服を傷める。

このため、シートベルトの必要性を認識していながら、
高級な衣服をまとった若い女性などは、シートベルトに
よる衣服の擦れをきらい、その着用をためらうので安全
性に問題がある。

また、着用者の肩の付近に、ブローチ等の装飾具を付け
た場合などは、始めからシートベルトを着用しないこと
もある。

このような実情の下、実開昭62-62563号公報には、同一
大きさの２枚の布をその周囲を縫合し、その内部にクッ
ション材を介在したものであり、シートベルトに巻回し
て、そのシートベルトと衣服の間に介在される衣服の擦
れ防止具が開示されている。

この擦れ防止具は、衣服の擦れ防止には、有効である
が、その着用に少なからず煩らわしさがあり、あまり使
用されていないのが実情である。

そこで、この考案は、上記擦れ防止具の着用を促すこと
を課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するために、この考案にあっては、上述
の公開公報記載の擦れ防止具において、上記巻回した際
の上記布の外端裏面に面ファスナー又はスナップボタン
の一片を取付けるとともに、その巻回した際の前記一片
に接する布面に前記面ファスナー又はスナップボタンの
他片を取付け、前記一片を取付けた布表面には押圧によ
り電子音を発する電子アラームを設けた構成としたので
ある。

〔作用〕

この考案は、以上のように構成され、シートベルトの肩
に対応する位置に巻回し、面ファスナー又はスナップボ
タンを介して固定する。この固定時、電子アラームに触
れて押すこととなるため、必ず電子音が発生する。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

第１図に示すように、この実施例のシートベルト用衣服
の擦れ防止具１（以下単に「擦れ防止具」と称す）は、
上下２枚の布2a、2bの周囲を縫合し、その内部に綿やス
ポンジなどのクッション材３を介在し、座布団状のクッ
ション部４を形成する。

上記クッション部４には、その長さ方向を三等分する位
置に、シートベルトａの幅とほぼ同程度に間隔をもっ
て、縫い目５を形成し、この縫い目５をシートベルトに
取付ける際の折り目とする。

更に、上記クッション部４の表面には、第１図に示す位
置に面ファスナーの一方（請求の範囲でいう他片）6aを
設け、これに対応する面ファスナーの他方（請求の範囲
でいう一片）6bを第２図（ａ）に示すように、裏面の端
部に設ける。面ファスナーに代えてスナップボタンを使
用し得る。

また、クッション部４の周囲には、第１図の如くレース
地７を設ける。このことにより、若い女性などが使用す
るに適したお洒落なものとなる。

次に、擦れ防止具１表面で、面ファスナー6a、6b同士を
付ける際に指先を添えて押圧する部分に、第１、第３図
に示すように、頂部を押圧することで、電子音を発する
電子アラーム８を布などで包んで取付け、その周囲をレ
ース地などで装飾する。

このようにすると、擦れ防止具１をシートベルトａに取
付ける際、第４図に示すように、必ず電子アラーム８の
頂部に触れるので、電子音を発する。このため、その電
子音でシートベルトａの着用を確認した後、自動車を発
進させることとなり、シートベルトＡの着用を忘れるこ
とがなく、安全運転につながる。また、これを繰り返す
ことにより、電子音を聞かないと、発進させないことが
運転者の潜在意識の中にインプットされ、必ずシートベ
ルトを着用することにもなる。

また、擦れ防止具１を使用しないときは、折り畳んで、
第５図に示すような収納袋Ｂに入れて、車内のグローブ
ボックスなどに保管する。

以上のように構成される実施例の擦れ防止具１は、ま
ず、シートベルトＡを着用後、第２、第３図に示すよう
に、上記縫い目５の間の裏面を第２図（ａ）に示すよう
に、シートベルトＡの下面に当接し、その前後面を第２
図（ｂ）の如く折り畳んで両方の面ファスナー6a、6b同
士を押圧して固定する。

〔考案の効果〕

この考案は、以上のように構成したので、シートベルト
によって、衣服を擦り傷めることはない。また、その使
用時、必らず電子音が発せられるため、その電子音が発
しなければ、自動車の発進をしない、という意識が芽ば
え、シートベルトの着用を促し、それにより、この擦れ
防止具の着用も促される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る擦れ防止具の一実施例を示す斜視
図、第２図（ａ）、（ｂ）は、同上の装着状態を示す斜
視図、第３図は第２図（ｂ）の断面図、第４図は同上の
使用状態図、第５図は実施例の収納時を示す斜視図であ
る。 １……擦れ防止具、2a、2b……布、３……クッション
材、４……クッション部、6a、6b……面ファスナー片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】同一大きさの２枚の布2a、2bをその周囲を
   縫合し、その内部にクッション材３を介在したものであ
   り、シートベルトＡに巻回して、そのシートベルトＡと
   衣服の間に介在される衣服の擦れ防止具であって、 上記巻回した際の上記布2a、2bの外端裏面に面ファスナ
   ー又はスナップボタンの一片6bを取付けるとともに、そ
   の巻回した際の前記一片6bに接する布2a、2b面に前記面
   ファスナー又はスナップボタンの他片6aを取付け、前記
   一片6bを取付けた布表面には押圧により電子音を発する
   アラーム８を設けたことを特徴とするシートベルト用衣
   服の擦れ防止具。