JPH0753933A - 木質板用接着剤 - Google Patents

木質板用接着剤

Info

Publication number
JPH0753933A
JPH0753933A JP22636893A JP22636893A JPH0753933A JP H0753933 A JPH0753933 A JP H0753933A JP 22636893 A JP22636893 A JP 22636893A JP 22636893 A JP22636893 A JP 22636893A JP H0753933 A JPH0753933 A JP H0753933A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
polyvinyl acetate
acetate emulsion
discoloration
comparative example
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22636893A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Isobe
覚 磯部
Daijiro Asai
大二郎 浅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aica Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Aica Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aica Kogyo Co Ltd filed Critical Aica Kogyo Co Ltd
Priority to JP22636893A priority Critical patent/JPH0753933A/ja
Publication of JPH0753933A publication Critical patent/JPH0753933A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 酢ビ系エマルジョンを主体にアミノ樹脂を混
合した接着剤に、還元性変色防止剤およびアルカノ−ル
アミン類を配合することにより、木質板の高湿度化での
変色、酸汚染、アルカリ汚染及び接着加工装置の錆発生
等を効果的に防止する。 【構成】 ポリ酢酸ビニル系エマルジョンを主体にアミ
ノ樹脂(例、ユリア・メラミン樹脂)を混合した水系接
着剤に、還元性変色防止剤(例、重亜硫酸ナトリウム)
およびアルカノ−ルアミン類(例、トリエタノ−ルアミ
ン)とを配合して、PHを5〜9の範囲に調整した一液
型の木質板用接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、桐化粧単板などの突板
を合板などの基材に接着するのに好適な木質板用接着剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、桐突板化粧合板の接着剤として
は、ポリ酢酸ビニル系エマルジョンや、SBRラテック
スのようなゴムラテックスおよび/またはアミノと小麦
粉配合物が多用されていた。しかしながら、ユリア−ホ
ルマリン系樹脂を使用すると、経時安定性が悪く、可使
時間の制約があるし、桐の白色面が桃色乃至赤色に発色
してしまう重大な欠点が発生した。
【0003】一方、ポリ酢酸ビニル系エマルジョン単独
で使用した場合もこの変色が著しい。そこで、ポリ酢酸
ビニ−ル系エマルジョンにチオ硫酸ソ−ダ、又はロンガ
リットなどの還元性変色防止剤を配合してなる防変色性
接着剤組成物が特公平2−14945号公報に開示され
ている。
【0004】ところで、この桃色乃至赤色の変色は特に
高温多湿期である梅雨から夏季において顕著にあらわれ
る。古くよりアクぬきと称して”アク”すなわち変色成
分を除去する天乾法と呼ばれる方法があり、桐材を製材
した後、6ヶ月以上にわたって屋外に堆積し、風雨と太
陽に暴露させて変色成分を桐材から除去する方法があ
る。また、短期間で効果を得る方法として60〜80℃
の熱水に浸漬して変色成分を溶出させ、その後乾燥する
方法もある。また、ホウ酸及び/もしくは、ホウ酸塩を
ホウ素として、0.005〜1.5重量%含有してなる
水溶性液体を用いて、桐材をスライスした突板にして変
色防止処理することが特公平5−39161号公報に開
示されたりしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公平2−1
4945号公報に開示されているポリ酢酸ビニル系エマ
ルジョンに還元性変色防止剤を配合してなる接着剤を使
用すると、還元性の漂白剤は鉄等の金属への腐食や発錆
作業が著しく、突板などの接着作業装置である塗布機の
グル−スプレッダ−ドクタ−ロ−ル、せき止め板ロ−ル
コンベア類、ホツトプレス定盤等に錆が発生し鉄錆によ
る汚染の問題があった。また、耐水性や耐熱水性接着力
にも問題があった。
【0006】また、変色成分を屋外暴露や熱水浸漬によ
り溶出させる方法では、多大な工数を要するにもかかわ
らず、十分な成果が得られない。また、ホウ酸などの水
溶性液体にスライスした突板を処理する方法も、同様に
工数を要する割りには十分な成果が得られないのが現状
である。
【0007】本発明の目的は、桐化粧単板などの接着に
際して、単板の前処理を必要とせずに、かつ、接着作業
装置に錆を発生させず、接着作業性が良く、一液型で、
接着後は変色を生じなくて、耐熱耐水性能の優れている
木質板用接着剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリ酢酸ビニ
ル系エマルジョンを主体に、アミノ樹脂を混合した水系
接着剤に、還元性変色防止剤およびアルカノ−ルアミン
類を配合して一液で長期の保存安定性を有することにし
た木質板用接着剤である。
【0009】本発明で主体となるポリ酢酸ビニル系エマ
ルジョンとは、酢酸ビニルを主成分とする重合体の水性
分散液であって、酢酸ビニルと共重合可能なモノマ−、
例えばエチレン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸、メタクリル酸エステル、塩化ビニル、イタ
コン酸、クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸エステル
類、2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト、N−メチロ−
ルアクリルアミド、N−メチロ−ルアクリルアミドのエ
−テル化合物との共重合体の水性分散液であってもよ
い。また、ブレンド可能な水系分散体としては、アクリ
ル共重合エマルジョン、SBR、NBR等の合成ゴムラ
テックスなどが挙げられる。
【0010】また、アミノ樹脂としては、尿素、チオ尿
素、エチレン尿素、メラミン、アセトグアナミン、ベン
ゾグアナミンなどのうちから選ばれた1種もしくは2種
以上とホルムアルデヒドおよび/またはその水溶液であ
るホルマリンとを反応させて得た樹脂であり、これらに
必要に応じて、フェノ−ル、レゾルシノ−ル、キシレノ
−ル、パラトルエンスルホンアミド、アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサンなどから選ばれた1種も
しくは2種以上を共縮させた樹脂でもよい。ポリ酢酸ビ
ニル系エマルジョンとアミノ系樹脂の混合比率は、いか
なる比率で混合してもよい。
【0011】次に、還元性変色防止剤としては、例えば
重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナト
リウムなどの亜硫酸塩、二酸化イオウ、チオ硫酸ナトリ
ウムなどのチオ硫酸塩などが挙られる。これらは単独で
用いても良いし、複数を併用してもよい。これら還元性
変色防止剤の配合量は、固形分換算値でポリ酢酸ビニル
系エマルジョン100重量部に対して0.5〜10重量
部が好適である。0.5重量部未満では桐の変色防止効
果に乏しく、10重量部を上廻ると、エマルジョンの安
定性を悪くし、エマルジョンの破壊や、経時での粗粒子
を発生させたり、更に接着力の低下をもたらす。そし
て、上記還元性変色防止剤中では、ポリ酢酸ビニル系エ
マルジョンへの混和性、経時安定性等を考慮すると重亜
硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウ
ムなどの亜硫酸塩類が特に好適である。
【0012】また、アルカノ−ルアミン類としては、モ
ノエタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミンまたはトリエ
タノ−ルアミン、トリプロパノ−ルアミン等がある。こ
れらは単独で用いても良いし、複数併用しても良い。こ
れらアルカノ−ルアミン類の配合量は、固形分換算値
で、ポリ酢酸ビニル系エマルジョン100重量部に対し
て0.5〜10重量部が好適である。0.5重量部未満
では防錆効果に乏しく、10重量部を上廻ると、エマル
ジョンの安定性を悪くし、エマルジョンの破壊や経時で
の粗粒子の発生、ポリ酢酸ビニルのケン化反応などを生
じる。
【0013】本発明の木質板用接着剤は上記必須成分の
他に、増量剤としての小麦粉、でんぷん、大豆粉など、
作業上でのオ−プンタイム、クロ−ズドタイムの調整の
ためのエチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、グ
リセリン等の多価アルコ−ルを添加することも可能であ
る。
【0014】また、本発明の木質板用接着剤の水素イオ
ン濃度(PH)は、5〜9の範囲に保たれるのが好適で
ある。PH5以下では桐単板の変色防止効果に乏しく、
PH9を超える場合はアルカリによる材汚染が発生す
る。
【0015】
【発明の作用、効果】従来、例えば桐単板の変色は、大
気が高湿度になるに伴って材中の水分の濃度が上昇し、
この水分が酸性である接着剤によってPHが低くなり、
桐材中の酸可溶抽出分を表面に移行させ、その可溶成分
が赤色化するためと推察されたものが、本発明では該接
着剤中の還元性変色防止剤が、上記の如き酸可溶抽出分
の表面への移行を防止するため木質の変色を防止する。
更に、アミノ樹脂の混合により、耐熱耐水接着力も優れ
ている。また、アルカノ−ルアミン類の添加により、該
接着剤中のPHを5〜9の範囲に調整して、いわゆる酸
汚染、アルカリ汚染を防止し、合わせて金属類の防錆効
果を発現するものと推察される。さらに、この還元性変
色防止剤とアルカノ−ルアミンによるPHの緩衝効果お
よび/またはPHの中性域維持効果により、従来、保存
安定性が乏しいとされ、長期安定混和できなかったポリ
酢酸ビニル系エマルジョンとアミノ樹脂の保存性を良好
なものにしたと推察される。したがって、前記の如き原
木の長期間天日乾燥、薬液浸漬による変色成分の抽出な
どの作業工程を必要としなくても、通常の接着作業で突
板などの変色を防止できる。また、通常の金属製の接着
作業装置にも錆を発生させない。
【0016】よって、本発明の接着剤は、特に厚さ1m
m以下の桐材の突板、より好ましくは0.3mm以下の
突板(化粧単板)に好適に用いられるが、ナラ、タモ、
セン、オ−ク類、ミズナラ、オニグルミ、スギ、ベイマ
ツ、ブナ、イタヤなどの突板全般について適用できるの
で、建築材料や家具材料の突板用接着剤として有用であ
る。
【0017】
【実施例】
実施例1 ポリ酢酸ビニルエマルジョン(固形分40%、PH4.
5、アイカアイボンA−341N、アイカ工業社製)1
00重量部(以下、部を示す)に、ユリア・メラミン樹
脂接着剤(固形分50%、PH9.0、アイカユリUM
−96、アイカ工業社製)30部とを混合した水系接着
剤130部(固形分55部、42.5%)に、還元性変
色防止剤として20%重亜硫酸ナトリウム水溶液15部
(固形分3部)及びトリエタノ−ルアミン4部を加えて
PH7.5に調整して実施例1の接着剤とした。
【0018】実施例2 実施例1の配合物100部に小麦粉(日清製粉製、赤干
成)30部と水10部を加え実施例2の接着剤とした。
【0019】比較例1 実施例1で使用したポリ酢酸ビニルエマルジョン100
部とユリア・メラミン樹脂接着剤30部を混合したもの
を比較例1の接着剤とした。
【0020】比較例2 実施例2で還元性変色防止剤の重亜硫酸ナトリウム水溶
液のみを配合しなかったものを比較例2とした。
【0021】比較例3 実施例2でトリエタノ−ルアミンのみを配合しなかった
もの比較例3とした。
【0022】比較例4 実施例2でポリ酢酸ビニルエマルジョンのみを配合しな
かったもの比較例4とした。
【0023】比較例5 実施例2でユリア・メラミン樹脂のみを配合しなかった
もの比較例5とした。
【0024】比較例6 実施例2でユリア・メラミン樹脂とトリエタノ−ルアミ
ンを配合しなかったもの比較例6とした。
【0025】比較例7 実施例2でユリア・メラミン樹脂と重亜硫酸ナトリウム
を配合しなかったもの比較例7とした。
【0026】比較例8 実施例2でポリ酢酸ビニルエマルジョンとトリエタノ−
ルアミンを配合しなかったもの比較例8とした。
【0027】比較例9 実施例2でポリ酢酸ビニルエマルジョンと重亜硫酸ナト
リウムを配合しなかったもの比較例9とした。
【0028】比較例10 ポリ酢酸ビニルエマルジョンそのものを比較例10とし
た。
【0029】比較例11 ユリア・メラミン樹脂そのものを比較例11とした。
【0030】本発明の効果をあきらかにするため、次ぎ
の試験をおこなった。 試験1 桐突板と合板の接着性能試験 被着材:厚み0.3mmの含水率約80%の桐スライス
突板と含水率8%の3m/m厚タイプI合板 接着剤:実施例1,2と比較例1〜11 塗布量:合板側へ90g/m2塗布した。 堆積時間:1時間以内 ホットプレス:100℃、1分、3kgf/cm2 試験項目:50℃×95%RHの高温多湿雰囲気へ14
日間放置 JAS1類浸せき剥離試験
【0031】試験2 鉄汚染試験 みがき鉄板へ実施例1,2と比較例1〜11の接着剤を
適量、20℃×65%RHで塗布し、20℃×65%R
Hの3日後の錆発生状況を観察した。
【0032】試験3 保存安定性 0℃で1ヶ月、40℃で1ヶ月、および室温で6ヶ月放
置し、分離や粘度変化を観察した。試験1〜3の測定値
を表1に示す。
【0033】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ酢酸ビニル系エマルジョンを主体
    に、アミノ樹脂を混合した水系接着剤に、還元性変色防
    止剤およびアルカノ−ルアミン類を配合して一液型で長
    期の保存安定性を有することを特徴とする木質板用接着
    剤。
JP22636893A 1993-08-18 1993-08-18 木質板用接着剤 Pending JPH0753933A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22636893A JPH0753933A (ja) 1993-08-18 1993-08-18 木質板用接着剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22636893A JPH0753933A (ja) 1993-08-18 1993-08-18 木質板用接着剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0753933A true JPH0753933A (ja) 1995-02-28

Family

ID=16844049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22636893A Pending JPH0753933A (ja) 1993-08-18 1993-08-18 木質板用接着剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0753933A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009537685A (ja) * 2006-05-24 2009-10-29 クラリアント スペシャルティー ファイン ケミカルズ(フランス) 少なくとも1つのグリオキサールモノアセタール及びグリオキシル酸を主成分とするアミノ又はフェノール樹脂、並びにその使用
JP2010053230A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Aica Kogyo Co Ltd 接着剤組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009537685A (ja) * 2006-05-24 2009-10-29 クラリアント スペシャルティー ファイン ケミカルズ(フランス) 少なくとも1つのグリオキサールモノアセタール及びグリオキシル酸を主成分とするアミノ又はフェノール樹脂、並びにその使用
JP2010053230A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Aica Kogyo Co Ltd 接着剤組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1074936A (en) Adhesive composition
US4170585A (en) Adhesive composition
US3563851A (en) Water resistant vinyl acetate copolymer adhesive compositions
US4906317A (en) Instant adhesive composition and bonding method employing same
JP2002273145A (ja) ホルムアルデヒド捕捉剤、木質板の処理方法及び木質板
US5349009A (en) Water-based construction adhesive mastic
CA1075389A (en) Aqueous acrylic contact cement
EP1384766B1 (en) Remoistenable pre-applied adhesive
JPS6012379B2 (ja) ポリビニルエステルをベ−スとする−成分系接着剤
JPH0753933A (ja) 木質板用接着剤
JPH07102236A (ja) 木質板用接着剤
JPS6124426B2 (ja)
US3684749A (en) Adhesive composition for gummed tape
JPH06299136A (ja) 2液型水性接着剤
NO813709L (no) Sammensetning for overflatebehandlingsmidler
JPH0214945B2 (ja)
JPS61209284A (ja) 主に水性の剥離用コ−テイング組成物
JPS6178883A (ja) 瞬硬化水性接着剤と接着方法
JPH0160190B2 (ja)
US2997404A (en) Remoistening adhesive compositions
JPH03179074A (ja) 木質板用接着剤
JPH04372685A (ja) 接着剤および接着方法
JP2010053230A (ja) 接着剤組成物
RU2209821C1 (ru) Водно-дисперсионная композиция
JPH03153789A (ja) ポリ酢酸ビニル―リン酸塩系接着剤組成物