JPH0753607B2 - 窒化硼素含有耐火物の製造方法 - Google Patents
窒化硼素含有耐火物の製造方法Info
- Publication number
- JPH0753607B2 JPH0753607B2 JP61145548A JP14554886A JPH0753607B2 JP H0753607 B2 JPH0753607 B2 JP H0753607B2 JP 61145548 A JP61145548 A JP 61145548A JP 14554886 A JP14554886 A JP 14554886A JP H0753607 B2 JPH0753607 B2 JP H0753607B2
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- boron nitride
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- resistance
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、溶融金属及び又はスラグに接する個所に好適
に使用される耐火物とその製造方法に関する。
に使用される耐火物とその製造方法に関する。
かかる個所に使用される耐火物として、窒化硼素を含有
せしめたものが、特開昭55−34663号公報、特開昭56−1
20575号公報、特開昭56−139260号公報、特開昭59−169
982号公報等に開示されている。
せしめたものが、特開昭55−34663号公報、特開昭56−1
20575号公報、特開昭56−139260号公報、特開昭59−169
982号公報等に開示されている。
窒化硼素を含有する耐火物はスラグに対して極めて安定
であり、かつ優れた耐スポーリング性を有するものであ
るが、圧縮強さが450kg/cm2以下で、熱間曲げ強さも充
分ではない。その結果、振動もしくは摩耗に関する耐久
性が不足するという問題がある。
であり、かつ優れた耐スポーリング性を有するものであ
るが、圧縮強さが450kg/cm2以下で、熱間曲げ強さも充
分ではない。その結果、振動もしくは摩耗に関する耐久
性が不足するという問題がある。
例えば、特開昭55−34663号公報に記載の窒化硼素を含
有する耐火物は黒鉛を含有しており、強度向上は期待で
きず、黒鉛は溶鋼に溶解し易いという問題がある。
有する耐火物は黒鉛を含有しており、強度向上は期待で
きず、黒鉛は溶鋼に溶解し易いという問題がある。
また、特開昭56−120575号公報に記載の耐火物は窒化珪
素を60〜90重量%含有しており、充分なる強度を有して
いるが、溶鋼に対する耐食性に問題がある。
素を60〜90重量%含有しており、充分なる強度を有して
いるが、溶鋼に対する耐食性に問題がある。
特開昭56−139260号公報の場合には、黒鉛あるいは炭化
珪素と共に、結合強度を増大させるために金属珪素のみ
が添加されている。これらの添加物から形成されるβ−
SiC,Si3N4,Si2ON2のボンドは溶鋼に対する耐食性,耐ス
ポーリング性を劣化させる。
珪素と共に、結合強度を増大させるために金属珪素のみ
が添加されている。これらの添加物から形成されるβ−
SiC,Si3N4,Si2ON2のボンドは溶鋼に対する耐食性,耐ス
ポーリング性を劣化させる。
このように、窒化硼素含有耐火物の耐スポーリング性,
耐食性を充分に発揮させる結合材として金属珪素のみで
は不充分であり、金属アルミニウムの使用が不可欠とな
る。
耐食性を充分に発揮させる結合材として金属珪素のみで
は不充分であり、金属アルミニウムの使用が不可欠とな
る。
特開昭59−169982号公報において記載されているよう
に、金属アルミニウはAl4C3,AlN,Al2O3に変化するが、A
l4C3,AlNのみの存在では耐消化性の問題が生じる。
に、金属アルミニウはAl4C3,AlN,Al2O3に変化するが、A
l4C3,AlNのみの存在では耐消化性の問題が生じる。
本発明は窒化硼素含有耐火物において、耐スポーリング
性と耐食性を充分に発揮させるための結合材として添加
される金属アルミニウムによる消化性の問題を解決する
ための手段として、金属珪素との併用が有効であるとい
う知見に基づいて完成したものである。
性と耐食性を充分に発揮させるための結合材として添加
される金属アルミニウムによる消化性の問題を解決する
ための手段として、金属珪素との併用が有効であるとい
う知見に基づいて完成したものである。
金属アルミニウムと金属珪素との添加重量比Al/Siが20/
1より大きいと、金属アルミニウムによる消化現象の防
止効果がない。他方、Al/Siが3/1より小さいと耐食性,
耐スポーリング性が低下する。
1より大きいと、金属アルミニウムによる消化現象の防
止効果がない。他方、Al/Siが3/1より小さいと耐食性,
耐スポーリング性が低下する。
窒化硼素としては、耐スポーリング及びコストの面から
六方晶であることが望ましいが、立方晶,無定形のもの
も板状でないため、耐スポーリング性の点に注意すれば
使用可能である。
六方晶であることが望ましいが、立方晶,無定形のもの
も板状でないため、耐スポーリング性の点に注意すれば
使用可能である。
窒化硼素の添加量は、20重量%未満では窒化硼素の添加
による耐スポーリング性と耐食性との改善効果がなくな
り、耐スポーリング性、耐孔閉塞性、自己潤滑性が低下
するので20重量%以上の添加が必要である。
による耐スポーリング性と耐食性との改善効果がなくな
り、耐スポーリング性、耐孔閉塞性、自己潤滑性が低下
するので20重量%以上の添加が必要である。
本発明においては種々の骨材が使用可能であるが、以上
の窒化硼素、金属アルミニウム、それに金属珪素と組み
合わせて強度向上に効果がある骨材としてAl2O3,スピネ
ル,AlNがある。
の窒化硼素、金属アルミニウム、それに金属珪素と組み
合わせて強度向上に効果がある骨材としてAl2O3,スピネ
ル,AlNがある。
これに対してMgOは熱膨張が大きく、Alから生成されるA
l2O3と反応して二次スピネルを生じ焼成膨張が大きくな
るという問題がある。
l2O3と反応して二次スピネルを生じ焼成膨張が大きくな
るという問題がある。
また、ムライト,シリカ等のSiO2を多く含む骨材の場合
には、AlによるSiO2の還元作用により骨材をポーラス化
させて強度の低下,耐食性の低下をもたらす。
には、AlによるSiO2の還元作用により骨材をポーラス化
させて強度の低下,耐食性の低下をもたらす。
ジルコニア.ジルコン等のZrO2を含む骨材を使用する場
合、AlによるZrO2の還元作用により焼成トラブルが発生
し製造が困難である。
合、AlによるZrO2の還元作用により焼成トラブルが発生
し製造が困難である。
更に、他の骨材としてSiC,Si3N4等がある。しかし、こ
れらの骨材は熔鉄に溶解し、耐食性の点で好ましくな
い。
れらの骨材は熔鉄に溶解し、耐食性の点で好ましくな
い。
以上の耐食性,耐スポーリング性,歩留りを満足させる
骨材としてのAl2O3,スピネル,AlNは、その量が全量の10
重量%より少なければ強度向上効果が少なく、60重量%
以上では耐スポーリング性が低下する。コスト面を考え
ると、Al2O3,スピネルの方がAlNよりは優位である。
骨材としてのAl2O3,スピネル,AlNは、その量が全量の10
重量%より少なければ強度向上効果が少なく、60重量%
以上では耐スポーリング性が低下する。コスト面を考え
ると、Al2O3,スピネルの方がAlNよりは優位である。
製造に際しての配合物の混練についていえば、配合物が
微粉のみからなるものであるため、造粒工程を必要とす
るスパルタンミキサー,ヘンシェルミキサー等の造粒ミ
キサーを使用することができる。
微粉のみからなるものであるため、造粒工程を必要とす
るスパルタンミキサー,ヘンシェルミキサー等の造粒ミ
キサーを使用することができる。
なお、焼結剤として、焼成時に炭化物を形成させる目的
で炭素生成物である樹脂結合剤を加える。
で炭素生成物である樹脂結合剤を加える。
成形は、ラバー・プレスを品質の均一性の点より主に使
用するが、形状等によりダイナミックプレス,オイルプ
レス等も採用可能である。
用するが、形状等によりダイナミックプレス,オイルプ
レス等も採用可能である。
また、焼成に際しては、配合物が窒化硼素、金属アルミ
ニウム、金属珪素等を使用しており、当然のことなが
ら、酸化雰囲気下の焼成は不可である。窒化雰囲気の焼
成も可能であるが、焼成物は強度が20%程度低下し、雰
囲気の保持のため多量の窒素が必要である。従って、コ
スト面からいってもサヤ内での焼成が望ましい。
ニウム、金属珪素等を使用しており、当然のことなが
ら、酸化雰囲気下の焼成は不可である。窒化雰囲気の焼
成も可能であるが、焼成物は強度が20%程度低下し、雰
囲気の保持のため多量の窒素が必要である。従って、コ
スト面からいってもサヤ内での焼成が望ましい。
焼成時のサヤ内の充填材としては、非酸化性雰囲気下に
保つものであればよく、コークス粉,鱗状黒鉛,黒鉛電
極切削屑等使用可能であり、カーボン粉末の種類を限定
するものではない。
保つものであればよく、コークス粉,鱗状黒鉛,黒鉛電
極切削屑等使用可能であり、カーボン粉末の種類を限定
するものではない。
第1表に示す配合物を造粒,ラバープレス成形後、1450
℃のコークス中で焼成した。
℃のコークス中で焼成した。
アルミナ添加量が10重量%より少ないと、比較例1,2の
場合を実施例1と比較して明らかなように強度向上の効
果はない。またアルミナ添加量が60重量%を超すと実施
例3と比較例3との比較から明らかなようにより耐スポ
ーリング性が低下する。
場合を実施例1と比較して明らかなように強度向上の効
果はない。またアルミナ添加量が60重量%を超すと実施
例3と比較例3との比較から明らかなようにより耐スポ
ーリング性が低下する。
窒化硼素の添加量については、実施例4と比較例6との
比較から、20重量%より少ないと耐スポーリング性が低
下することが判る。アルミナの代わりにスピネルを使用
することは問題ない。
比較から、20重量%より少ないと耐スポーリング性が低
下することが判る。アルミナの代わりにスピネルを使用
することは問題ない。
Al及びSiの添加量が10重量%より少ないと、比較例4を
実施例7と比較して明らかな通り、より強度が低下す
る。また耐摩耗性も低下する。50重量%より多いと実施
例8と比較例5とを比較して耐スポーリング性が低下し
ていることが判る。
実施例7と比較して明らかな通り、より強度が低下す
る。また耐摩耗性も低下する。50重量%より多いと実施
例8と比較例5とを比較して耐スポーリング性が低下し
ていることが判る。
更に、第2表に示すような配合を第1表に示す場合と同
一方法で製造した。
一方法で製造した。
Al/Si比が20/1より高いと消化しやすくなり、1/1より低
いとSiの性質が強くなるため、耐食性,耐スポーリング
性が共に低下していることが判る。
いとSiの性質が強くなるため、耐食性,耐スポーリング
性が共に低下していることが判る。
次に、第3表に示すような焼結体を用いてタンディッシ
ュノズル(口径:20mm,肉厚:15mm,長さ:100mm)と保護管
(内径:20mm,外径:40mm,長さ:1m)を作製した。
ュノズル(口径:20mm,肉厚:15mm,長さ:100mm)と保護管
(内径:20mm,外径:40mm,長さ:1m)を作製した。
比較例1の場合には、タンディッシュノズルでは耐摩耗
性不足により口径拡大、保護管では強度不足による折損
の発生があった。
性不足により口径拡大、保護管では強度不足による折損
の発生があった。
比較例6は窒化硼素量の不足により、Alの添加による孔
閉塞の発生を見た。
閉塞の発生を見た。
比較例3の場合には、耐スポーリング性の不足により亀
裂の発生,折損を見た。
裂の発生,折損を見た。
比較例5も耐スポーリング性の不足により折損した。
本発明の製造方法によれば、窒化硼素と金属アルミニウ
ムと金属珪素とを組み合わせて添加する還元焼成品の欠
点である強度,耐摩耗性の不足の問題が解消し、かつ耐
食性,耐スポーリング性,耐孔閉塞性も問題ないものと
なった。
ムと金属珪素とを組み合わせて添加する還元焼成品の欠
点である強度,耐摩耗性の不足の問題が解消し、かつ耐
食性,耐スポーリング性,耐孔閉塞性も問題ないものと
なった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/58 103 U 104 N 104 U 35/10 G
Claims (1)
- 【請求項1】六方晶系を主体とする窒化硼素粉末20重量
%以上と、Al2O3もしくはAl2O3−MgOのスピネルもしく
はAlNの一種もしくは二種以上を10〜60重量%と、Al/Si
比を20/1〜3/1の範囲内で混合又は合金化したAl及びSi
の粉末を10〜50重量%配合し、さらに結合剤として炭素
生成物である樹脂を加えた混合物を形成後、カーボン粉
末を充填したサヤ内に納めて焼成することを特徴とする
窒化硼素含有高耐用性耐火物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61145548A JPH0753607B2 (ja) | 1986-06-21 | 1986-06-21 | 窒化硼素含有耐火物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61145548A JPH0753607B2 (ja) | 1986-06-21 | 1986-06-21 | 窒化硼素含有耐火物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS632858A JPS632858A (ja) | 1988-01-07 |
JPH0753607B2 true JPH0753607B2 (ja) | 1995-06-07 |
Family
ID=15387727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61145548A Expired - Lifetime JPH0753607B2 (ja) | 1986-06-21 | 1986-06-21 | 窒化硼素含有耐火物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0753607B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2821748B2 (ja) * | 1988-08-04 | 1998-11-05 | 株式会社香蘭社 | 耐溶損性に優れたbn系常圧焼結セラミック |
JP2742801B2 (ja) * | 1988-10-19 | 1998-04-22 | 株式会社香蘭社 | 耐溶損性bn系セラミックの製造方法 |
WO1990005122A1 (en) * | 1988-11-10 | 1990-05-17 | Kabushiki Kaisha Kouransha | Boron nitride ceramic having excellent resistance against fusing damage |
US5389587A (en) * | 1988-11-10 | 1995-02-14 | Kabushiki Kaisha Kouransha | BN-group ceramics having excellent resistance to loss by dissolving |
US8814965B2 (en) | 2009-11-11 | 2014-08-26 | Tungaloy Corporation | Cubic boron nitride sintered body and coated cubic boron nitride sintered body and preparation processes thereof |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5861256A (ja) * | 1981-10-07 | 1983-04-12 | Mitsubishi Metal Corp | 切削および耐摩耗工具用高靭性窒化硼素基超高圧焼結材料 |
-
1986
- 1986-06-21 JP JP61145548A patent/JPH0753607B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5861256A (ja) * | 1981-10-07 | 1983-04-12 | Mitsubishi Metal Corp | 切削および耐摩耗工具用高靭性窒化硼素基超高圧焼結材料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS632858A (ja) | 1988-01-07 |
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