JPH0753486A - ニトリル化合物の水和方法 - Google Patents

ニトリル化合物の水和方法

Info

Publication number
JPH0753486A
JPH0753486A JP5206579A JP20657993A JPH0753486A JP H0753486 A JPH0753486 A JP H0753486A JP 5206579 A JP5206579 A JP 5206579A JP 20657993 A JP20657993 A JP 20657993A JP H0753486 A JPH0753486 A JP H0753486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
nitrile
reaction
modified
alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5206579A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideji Hirayama
秀二 平山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP5206579A priority Critical patent/JPH0753486A/ja
Publication of JPH0753486A publication Critical patent/JPH0753486A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 変性ラネー銅触媒の存在下、液相懸濁床法で
炭素数2以上の脂肪族飽和ニトリル、炭素数3以上の脂
肪族不飽和ニトリル又は芳香族ニトリル化合物を接触水
和して、前記ニトリルに相当する酸アミド化合物を合成
するに際して、該変性ラネー銅触媒が、銅、亜鉛及びア
ルミニウムよりなる三元合金を展開した触媒であること
を特徴とするニトリル化合物の水和方法。 【構成】 銅、亜鉛及びアルミニウムよりなる三元合金
の展開で得た変性ラネー銅触媒を使用することにより酸
アミドの効率的合成が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変性ラネー銅触媒(以
後、変性R−Cu触媒と略す。)の存在下、液相懸濁床
法で炭素数2以上の脂肪族飽和ニトリル、炭素数3以上
の脂肪族不飽和ニトリル又は芳香族ニトリル化合物を接
触水和して、前記ニトリルに相当する酸アミド化合物を
合成する方法に関する。更に詳しくは、該反応に有利な
高性能の変性R−Cuを用いるニトリル化合物の水和方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ラネー銅触媒の存在下、液相でニトリル
化合物を接触水和して相当する酸アミド化合物を合成す
る方法は、特公昭49−30810、特公昭50−12
409、特公昭50−22019、特公昭55−269
10、特開昭61−76447、特開平4−5975
2、特開平4−169561などに開示されている。ま
た、M.Ravindranathanら(J.Or
g.chem.,47,4812(1982))によれ
ば硫酸銅より得た還元銅を用いて、アセトニトリル、ア
クリロニトリル、ベンゾニトリル、フェニルアセトニト
リル、マロノニトリル等より高収率で相当する酸アミド
が生成している。従来ラネー銅触媒の製造についてはラ
ネー銅合金を機械的に破砕後、篩別して適当な粒径範囲
の破砕物を回収して、これを展開する方法が常用されて
いる。最近、新しい製造方法として特開平1−1579
42、特開平1−172366にアトマイズ法を用いた
溶融合金の急冷凝固によるラネー銅合金の製法が開示さ
れ、特開平2−126940には同様にアトマイズ法を
用い、CuAl2 デントライトの均一な微細組織をもつ
ラネー銅合金の製法が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】炭素数2以上の脂肪族
飽和ニトリル、炭素数3以上の脂肪族不飽和ニトリル又
は芳香族ニトリル(以後、ニトリル化合物という。)な
どのニトリル化合物を接触水和して相当する酸アミドを
合成する際に、ラネー銅触媒を使用することが有利であ
ることは知られている。ラネー銅触媒(以後、R−Cu
触媒という。)の主成分は金属銅(Cu)であるが、そ
の他にアルミニウム(Al)、及び各種の微量不純物金
属が混入してくる。R−Cu中の残留Al量は展開条件
によって異なってくるが、触媒性能及び触媒強度に及ぼ
す影響が大きく、残留Alが多いと強度は高いが極端に
アミド生成選択率が低下し、残留Alの少ないときには
全く逆の関係にあることが知られている。このように現
状のR−Cu触媒は組成中の残留Al量によって性能、
特にアミド生成選択率、及び触媒の機械的強度が左右さ
れるため、残留Al量の影響をうけず且つ、現状以上の
アミド生成選択率の高いR−Cu触媒の開発が所望され
ている。
【0004】又、脂肪族不飽和ニトリルの内、アクリロ
ニトリルの接触水和によるアクリルアミドの製造は工業
的に大規模で実施されていて、現状のR−Cu触媒でも
アミド選択率は高いが、アクリルアミドの用途、例えば
高分子凝集剤向けを考えると一層の触媒性能向上が望ま
れている。本発明の課題は、このような従来技術の問題
点を解決し、ニトリル化合物の接触水和による酸アミド
の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題は「変性ラネー
銅触媒の存在下、液相懸濁床法で炭素数2以上の脂肪族
飽和ニトリル、炭素数3以上の脂肪族不飽和ニトリル又
は芳香族ニトリル化合物を接触水和して、前記ニトリル
に相当する酸アミド化合物を合成するに際して、該変性
ラネー銅触媒が、銅、亜鉛及びアルミニウムよりなる三
元合金を展開した触媒であることを特徴とするニトリル
化合物の水和方法。」によって達成される。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明者
はR−Cu触媒中の残留Al量によって触媒性能、特に
アミド生成の選択率、及び触媒の機械的強度が影響を受
けないような触媒且つ現行R−Cu触媒より一層アミド
生成選択率の高い高性能な触媒の開発を目的として鋭意
研究を重ねた結果、変性R−Cu触媒を用いることによ
りこの目的が達成し得る事を見出し本発明に到達した。
即ち本発明は変性R−Cu触媒の存在下、液相懸濁床法
で炭素数2以上の脂肪族飽和ニトリル、炭素数3以上の
脂肪族不飽和ニトリル又は芳香族ニトリル化合物を接触
水和して、前記ニトリルに相当する酸アミド化合物を合
成するに際して、該変性R−Cu触媒が、Cu、Zn及
びAlよりなる三元合金を展開した触媒であることを特
徴とするニトリル化合物の水和方法である。
【0007】R−Cu触媒はAl又はシリコン(Si)
のようなアルカリ又は酸に可溶な金属とアルカリ又は酸
に不溶な金属との合金を製造した後、この合金を展開し
て得られる金属触媒であり、展開後得られる金属触媒中
の金属組成がMetal Cuを主体とするものである。R−
Cu触媒のうち、アルカリ又は酸に可溶な金属としては
展開の容易さ及び経済性を考慮してAlを使用するのが
一般的である。通常、Cu/Al合金を展開したR−C
u触媒の主成分はMetal Cuであり、さらに適量のAl
を含有するが、Cu及びAl以外の成分、即ち、本発明
ではZnを含有する触媒は変性R−Cu触媒と称されて
いる。
【0008】本発明で使用される変性R−Cu触媒はZ
nの含有量が1〜50重量%、好ましくは2〜30重量
%、Alの含有量が30〜70重量%、好ましくは40
〜50重量%、残部がほぼ全量Cuである変性R−Cu
合金を形成させた後、これを通常のアルカリ金属水酸化
物の水溶液を使用して展開したものを好適に使用するこ
とができる。変性R−Cu合金の組成は展開の容易さを
考慮すると、Al/Cuの原子比が重要で原子比は2.
1以上、さらに好ましくは2.35以上の値とすること
が好ましい。Al/Cu原子比が2.1以下の場合、展
開しにくい合金結晶相Cu9Al4 が生成しやすくな
り、Al/Cu原子比2.1、好ましくは2.35以上
の場合、Cu9 Al4 結晶相は生成せず、展開しやすい
合金結晶相CuAl2 が生成する。合金結晶相中のZn
の状態は不明であるが、Cu又はAlと合金を形成する
ものと考えられる。
【0009】本発明に使用する変性R−Cu合金はCu
/Zn/Alの三元合金のインゴットを製造した後、こ
れを破砕し、20〜200μの微粒子を回収したものも
使用できるし、公知の方法で製造された同様の粒度分布
を有する球状変性R−Cu合金を使用することもでき
る。変性R−Cu触媒を液相懸濁床で使用する場合、粉
砕型合金の展開で得た触媒も使用できるが、球状合金を
展開して得た球状触媒を適用することがさらに好まし
い。球状触媒の場合、使用に伴う触媒の微粒子化も起こ
りにくく、沈降性も良好であり、触媒取り扱いの作業
性、操作性も良く、実用面でも有利である。
【0010】変性R−Cu合金の展開に用いるアルカリ
金属水酸化物は水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムが
好ましく、その水溶液濃度は15〜30重量%の範囲で
選択される。アルカリ金属水酸化物の溶液は合金中のA
lを全量溶出するに必要な量より過剰の量を加えるのが
好ましい。展開温度は大気圧下、50〜80℃、好まし
くは65〜75℃の範囲で選択するのが好適である。
又、変性R−Cu合金の展開方法として、メタノール合
成触媒としてCu/Zn/Al合金を展開した触媒を開
示している特表平3−501353号公報に示されてい
るようなアルカリ金属水酸化物の水溶液中に適量の亜鉛
酸化合物、例えばNa2 Zn(OH)4 を存在させて展
開する方法も適用可能である。この展開方法は、Cu/
Zn/Al合金を金属水酸化物の水溶液で展開する際
に、AlとともにZnも同時に溶出するために、展開後
の触媒中のZn含有量をコントロールするために有効で
ある。
【0011】本発明で使用する変性R−Cu触媒の組成
ではZn含有量が重要であり、触媒中のAlに対する原
子比で0.01〜2、好ましくは0.05〜1.5の範
囲にあることが好適であり、下限値以下ではアミド生成
選択率の向上は認められず、上限値以上では過剰に存在
するZnのために、逆にアミド生成選択率が低下する結
果になる。R−Cu触媒の場合、触媒中の残留Al含有
率が5〜20重量%の範囲にあるとき、アミド生成選択
率は極端に悪くなる。例えば、アクリルアミドの場合、
選択率は80%以下でしかない。
【0012】この理由はR−Cu触媒中に存在するAl
がMetal Alの形でなく、Al23 ・XH2 O即ちア
ルミナ水和物の形であるために、この水和物の化学的性
質、例えば固体酸としての酸性質に起因してアミド選択
率が低下すると予想される。アクリロニトリルの水和反
応ではこのためにヒドロキシプロピオニトリル、オキシ
プロピオジニトリルといった副生物が極端に増加してア
ミド選択率が低下する。しかし、変性R−Cu触媒の場
合、触媒中の残留Alが5〜20重量%の範囲にあって
も、上述の範囲に入る適切量のZnが存在することによ
り、アミド生成選択率が低下することはない。
【0013】この理由は、変性R−Cu触媒中のZnは
Metal Znの形で存在するのではなく、Zn(OH)2
・nH2 Oの形と考えられ、この化合物が両性的性質を
有するためにアルミナ水和物の酸性質を消失させる効果
があり、アミド生成選択率が低下しないものと推定され
る。逆にAlに対して過剰のZnを存在させると、Zn
(OH)2 ・nH2 Oの性質に起因してまたアミド生成
選択率の低下を招くと考えられる。さらにR−Cu触媒
の場合、触媒中の残留Alの含有率が0.5〜5重量%
の範囲にあるときにはアミド生成選択率は高く、この組
成範囲のものが工業触媒として実用に供されているが、
Al23 ・XH2 Oの酸性質は依然として残ってお
り、適切量のZnを添加した変性R−Cu触媒では一層
のアミド生成選択率の向上が予測される。
【0014】本発明が対象とするニトリル化合物は、ア
セトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなど
の1価の脂肪族ニトリル、マロンニトリル、サクシノニ
トリル、アジポニトリルなどの多価の脂肪族ニトリル、
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和脂
肪族ニトリル、ベンゾニトリル、ニコチノニトリル、フ
タロニトリルなどの芳香族ニトリルなどである。これら
のニトリル化合物が水和されて対応する酸アミド化合物
が生成する場合、例えばアセトニトリル、プロピオニト
リル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ベンゾ
ニトリル、ニコチノニトリルを用いると、夫々、アセト
アミド、プロピオンアミド、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、ベンズアミド、ニコチン酸アミドが生成す
る。
【0015】ニトリル化合物の内、炭素数が2の脂肪族
ニトリルであるアセトニトリルは常温での水に対する溶
解度が高いこと、及び炭素数3の不飽和脂肪族ニトリル
であるアクリロニトリルは常温での水に対する溶解度は
さほど大きくないが生成物のアクリルアミド水溶液への
溶解度が高まることなどから、他のニトリル化合物に比
し、初期反応速度及びアミド選択率が高まるため接触水
和には好ましいニトリルとして使用することができる。
本発明の方法を用いニトリル化合物を接触水和して酸ア
ミドを合成する方法は次のようである。
【0016】触媒は懸濁床として、或は粒状で固定床で
用いられ、流通式又は回分式の反応形式がとられる。商
業規模で実施する場合には、流通式の撹拌槽型式の反応
器で変性R−Cu触媒を懸濁させる方法が多く用いられ
る。反応におけるニトリル化合物と水との割合は、一般
に水の過剰側がよく、酸アミド生成速度も早いが、その
生産性、反応器の容量などを考慮すると、好ましくは重
量比で60/40〜5/95の範囲であり、更に好まし
くは重量比で50/50〜10/90の範囲である。好
ましい反応温度は50〜250℃の範囲であるが、とく
に70〜200℃の範囲が副反応又は重合防止及び生産
性の面から好適である。好ましい滞留時間は反応温度と
も関係するが、とくに1〜3時間の範囲が副反応又は重
合防止及び生産性の面から都合がよい。
【0017】ニトリル化合物の酸アミドへの転化率は好
ましくは10〜98%であり、更に好ましくは30〜9
5%である。生成する酸アミドが反応条件下で、重合し
やすい場合は、反応系内に未反応のニトリル化合物を残
すことが有利である。上記のニトリル化合物と水との重
量比、反応温度及びニトリル化合物の転化率に於いて、
未反応ニトリル化合物、未反応水及び生成した酸アミド
の三成分が均一な溶液系を形成しないことがある。これ
を回避するため、合成された酸アミドを溶剤として再び
この反応系に加えても良いし、他の不活性な溶剤を用い
ても良い。とくに、ニトリル化合物及び生成する酸アミ
ド自身の水に対する溶解が低い場合などは、水と他の不
活性な溶剤との混合系で水和反応を実施することも可能
である。
【0018】変性R−Cu触媒は使用前及び使用中を通
じて、酸素ガス及び酸素含有ガスとの接触を避けること
が望ましい。酸素は反応してある限度内であれば触媒の
活性を損なわないか、逆に活性を向上させるが、それ以
上では活性を損い、ニトリル化合物としてアセトニトリ
ル、プロピオニトリル、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、ベンゾニトリルなどを用いて水和反応を行っ
たとき、夫々酢酸、プロピオン酸、アクリル酸及びヒド
ロキシプロピオンアミド、メタクリル酸及びヒドロキシ
メタクリルアミド、安息香酸などの副生を増加させる原
因となる。反応器に供給される変性R−Cu触媒、ニト
リル化合物、水、溶剤などに含有される溶存酸素は先に
述べたと同様に触媒活性を損い、副生物を増加させるの
で、反応器に供給する以前に十分に除去することが望ま
しい。又同じ理由から、反応器内は酸素ガスを含まない
雰囲気に保持することが望ましい。
【0019】この理由で、原料ニトリル化合物及び水は
溶存酸素が好ましくは5ppm 以下、更に好ましくは1pp
m 以下となる様脱酸素してから反応器に供給することが
好ましい。反応器内は上記した温度と原料組成に於ける
蒸気圧又はそれに窒素などの不活性ガスを加えた圧力に
保持されるが、常圧ないしは20気圧の範囲である。本
発明に用いる変性R−Cu触媒の添加量は極微量であっ
ても水和反応は進行するが、好ましい触媒の量は、例え
ば触媒を懸濁床として用いる場合ニトリル化合物1モル
当り、0.01〜100gの範囲が好ましい。
【0020】反応系内で触媒の活性を安定に維持するた
めには、反応液に硝酸銅、硫酸銅、酢酸銅などで代表さ
れる銅塩を反応液中の水に対してCu2+として0.5〜
200ppm の範囲で添加することが好ましい。本発明を
実施するに際して、反応液のpHは弱酸性、中性ないしは
弱アルカリ性であることが望ましい。通常、上述のCu
2+の添加量が最適化された反応系では、pH調節剤、緩衝
溶液等を添加しなくとも、反応液のpHは5〜9の範囲に
あり、そのままで反応を行うことが可能である場合が多
い。
【0021】
【実施例】本発明を更に実施例と比較例をもって説明す
る。 実施例1 変性R−Cu合金、Cu/Zn/Al重量比43.9/
17.0/39.1を苛性ソーダ水溶液を用いて展開し
て得た変性R−Cu触媒、組成はCu74.0、Zn
7.6、Al18.4重量%を用いてアクリロニトリル
の接触水和反応を行った。合金は球状品を使用し、触媒
の平均粒径は60μであり、触媒中のZn/Al原子比
は0.17相当である。触媒はスラリー濃度50重量%
で脱酸素した純水中に懸濁した状態で貯蔵・保管してあ
る。SUS−316製の内容積1リットルの小型オート
クレーブ内部を窒素ガスで置換した後、不活性ガス雰囲
気下で水切りを行った変性R−Cu触媒17.0gを仕
込んだ。さらに予め脱酸素したアクリロニトリル及び純
水を夫々85g、200gずつを仕込んだ。
【0022】該オートクレーブには、撹拌装置、温度計
及び内部にはSUS製の小型焼結金属フィルター(孔径
2μ)が設置してあり、反応終了後、反応液の抜出しを
このフィルターを通して行えるようにしてある。オート
クレーブを油浴に浸漬して内部を良く撹拌しながら徐々
に昇温して、120℃とした後、2時間反応を継続し
た。反応終了後、オートクレーブを常温迄冷却してフィ
ルターを通して反応液を抜出し、液体クロマト及びガス
クロマトにより未反応アクリロニトリルと反応生成物の
分析を行った。反応結果はアクリロニトリル転化率5
9.8%、アクリルアミド生成選択率及び収率は93.
4%、55.8%であった。副生物は主にアクリル酸
(AA)、ヒドロキシプロピオニトリル(HPN)、オ
キシプロピオジニトリル(OPN)、ヒロドキシプロピ
オンアミド(HPM)でありその収率は夫々、0.03
%、2.67%、0.87%、0.38%であった。
【0023】実施例2 実施例1と同じ変性R−Cu触媒を用い、反応原料中に
Cu2+を硝酸銅の形で10mgを添加する以外、実施例
1と同じにして、アクリロニトリルの接触水和反応を行
った。反応結果はアクリロニトリル転化率65.8%、
アクリルアミド生成選択率及び収率は99.4%、6
5.4%であった。副生物のAA、HPN、OPN、H
PMの収率は夫々、0.04%、0.21%、trac
l、0.13%であった。
【0024】比較例1 R−Cu合金、Cu/Al重量比50/50、を苛性ソ
ーダ水溶液を用いて展開して得たR−Cu触媒、組成は
Cu79.8、Al20.2重量%、を用いてアクリロ
ニトリルの接触水和反応を行った。反応結果はアクリロ
ニトリル転化率52.9%、アクリルアミド生成選択率
及び収率は夫々45.3%、24.0%であった。副生
物としてHPN、OPN、HPMが多量に生成した。
【0025】実施例3 変性R−Cu合金、Cu/Zn/Al重量比40/10
/50を苛性ソーダ水溶液を用いて展開して得た変性R
−Cu触媒、組成はCu93.3、Zn5.2、Al
1.5重量%を用いてアクリロニトリルの接触水和反応
を行った。合金は破砕品を使用し、触媒の平均粒径は5
0μであり、触媒中のZn/Al原子比は1.38相当
である。触媒を変更する以外、実施例1と同じにしてア
クリロニトリルの水和反応を行った。反応結果はアクリ
ロニトリル転化率80.0%、アクリルアミド生成選択
率及び収率は夫々98.5%、78.8%であった。
【0026】実施例4 実施例3と同じ触媒を用い、反応原料中にCu2+を硝酸
銅の形で10mgを添加する以外、実施例1と同じにし
て、アクリロニトリルの接触水和反応を行った。反応結
果はアクリロニトリル転化率85.1%、アクリルアミ
ド生成選択率及び収率は99.2%、84.4%であっ
た。
【0027】実施例5 変性R−Cu合金、Cu/Zn/Al重量比48.5/
1.5/50を苛性ソーダ水溶液を用いて展開して得た
変性R−Cu触媒、組成はCu97.7、Zn0.7
5、Al1.55重量%を用いてアクリロニトリルの接
触水和反応を行った。合金は破砕品を使用し、触媒の平
均粒径は50μであり、触媒中のZn/Al原子比は
0.2相当である。この触媒を用いて、反応原料中にC
2+を硝酸銅の形で添加する以外、実施例1と同じにし
てアクリロニトリルの水和反応を行った。反応結果はア
クリロニトリル転化率85.8%、アクリルアミド生成
選択率及び収率は99.9%、85.7%であった。
【0028】実施例6 アクリロニトリルの代りに、アセトニトリルを使用する
以外、実施例1と同じにして、アセトニトリルの接触水
和反応を行った。反応結果はアセトニトリル転化率6
5.0%、アセトアミド生成選択率及び収率は夫々9
8.0%、63.7%であった。
【0029】実施例7 アクリロニトリルの代りに、ニコチノニトリルを使用す
る以外、実施例1と同じにして、ニコチノニトリルの水
和反応を行った。反応結果はニコチノニトリル転化率7
0.0%、ニコチン酸アミド生成選択率及び収率は夫々
97.0%、67.9%であった。
【0030】
【発明の効果】本発明はニトリル化合物の水和による酸
アミドの製造方法に関するものであり、Cu/Zn/A
l三元合金の展開で得た変性ラネー銅触媒を使用するこ
とにより酸アミドの効率的合成が可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変性ラネー銅触媒の存在下、液相懸濁床
    法で炭素数2以上の脂肪族飽和ニトリル、炭素数3以上
    の脂肪族不飽和ニトリル又は芳香族ニトリル化合物を接
    触水和して、前記ニトリルに相当する酸アミド化合物を
    合成するに際して、該変性ラネー銅触媒が、銅、亜鉛及
    びアルミニウムよりなる三元合金を展開した触媒である
    ことを特徴とするニトリル化合物の水和方法。
JP5206579A 1993-08-20 1993-08-20 ニトリル化合物の水和方法 Pending JPH0753486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5206579A JPH0753486A (ja) 1993-08-20 1993-08-20 ニトリル化合物の水和方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5206579A JPH0753486A (ja) 1993-08-20 1993-08-20 ニトリル化合物の水和方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0753486A true JPH0753486A (ja) 1995-02-28

Family

ID=16525745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5206579A Pending JPH0753486A (ja) 1993-08-20 1993-08-20 ニトリル化合物の水和方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0753486A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020105105A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 昭和電工株式会社 N,n−ジメチルアミドの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020105105A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 昭和電工株式会社 N,n−ジメチルアミドの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000507155A (ja) Cu/Cr触媒の用途に用いられるクロム不含触媒の調製と使用
JP2851439B2 (ja) ニトリルを水素化してアミンにするための触媒の調製方法及びこの触媒の水素化における用途
KR100337068B1 (ko) 니트릴을아민으로수소화하는촉매,그것의제조방법그리고상기촉매를사용하는수소화법
US5763650A (en) Process for the preparation of a halosubstituted aromatic acid
EP0187805B1 (en) Process for hydrolysing nitriles
JPH11508251A (ja) N−アシル−n−アルキルカルボキシラートの合成
JPH0753486A (ja) ニトリル化合物の水和方法
KR870001678B1 (ko) 니트릴 화합물의 수화방법
US4169107A (en) Process for manufacturing an amide compound using aluminum nitrate promoter
EP0051984B1 (en) A method for the production of acrylamide
JP3089023B2 (ja) ラネー銅触媒の再生方法
JP3789749B2 (ja) チオサリチル酸の製造方法
JP3201057B2 (ja) グリコ−ル酸エステルの製造法
JP3146608B2 (ja) アクリルアミドの製造方法
JP3202236B2 (ja) 界面活性剤が改良されたp−アミノフェノールの製造法
JPH0459752A (ja) アクリルアミドの製造方法
EP0246813B1 (en) Catalysts and their use in the hydrolysis of nitriles
JPH0466560A (ja) 触媒の賦活方法
JPS61221160A (ja) (メタ)アクリルアミドの製造方法
JP2997113B2 (ja) メタクリロニトリルの水和触媒の再生方法
SU689616A3 (ru) Способ получени амида алифатической или ароматической одноосновной карбоновой кислоты
JPH027939B2 (ja)
JP2998377B2 (ja) メタクリルアミドの製造方法
JPH05155831A (ja) ニトリルの水和によるアミドの製造法
JPH0466561A (ja) ニトリル水和の反応方法