JPH0753308B2 - 母材の周囲に連続的に肉盛する方法 - Google Patents

母材の周囲に連続的に肉盛する方法

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JPH0753308B2
JPH0753308B2 JP60036092A JP3609285A JPH0753308B2 JP H0753308 B2 JPH0753308 B2 JP H0753308B2 JP 60036092 A JP60036092 A JP 60036092A JP 3609285 A JP3609285 A JP 3609285A JP H0753308 B2 JPH0753308 B2 JP H0753308B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,金属母材を鋳包みによって連続的に肉盛する
方法に関する。
〔従来技術とその問題点〕
鋳包みによって,連続的に肉盛する代表的な方法とし
て,いわゆる鋳掛け肉盛法と称せられるものがある。特
公昭44−4903号公報にはこの基本プロセスが開示されて
おり,更に特公昭59−19786号には鋳掛け肉盛法におい
て母材のガラスコーティングと誘導加熱による予熱を併
用することによって溶着性を改善することが示されてい
る。
しかしながら、この特公昭59−19786号公報に記載の方
法も,基本的な溶着機構は特公昭44−4903号と大きな差
異はなく、耐火性枠内の溶湯の熱によって母材表面を溶
融,溶着させる方式であり,誘導加熱による予熱は,母
材表面の溶融を促進しているにすぎない。
従って,このプロセスの機構そのものに由来する次の様
な問題は,依然として残っている。
(1) 母材表面近傍の溶湯は,母材によって冷やされ
るために温度が低くなり,この部分にスラグやノロが捕
捉されやすくなる。これは,境界部の異物かみこみ欠陥
となる。
(2) 同様の理由で溶着不良がおきやすい。これは,
このプロセスの宿命的な欠陥である。
(3) (1),(2)を解決するためには,溶湯温度
を高くしたり,母材と溶湯との接触時間を長くして母材
を十分に溶かしこむことが必要であるが,このために,
肉盛時間が長くなり,しかも肉盛部の凝固組織が,いわ
ゆる徐冷組織になり,粗大化する。
(4) 耐火性枠の上に予熱用の誘導コイルを配して予
熱することは,(1)〜(3)の傾向を抑止する効果は
有するが,根本的な解決にはなっていない。しかも予熱
用コイル電源が必要なために,設備費がかさみ,しかも
電力費が高くなる欠点がある。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
本発明は,以上の様な従来技術の問題点に鑑み (1) 急冷による肉盛組織の微細化 (2) 溶着不良,異物のかみこみの排除 (3) 装置の簡略化と省電力化 の3条件を同時に満足する新規な肉盛法を提供せんとす
るものである。
〔問題点を解決するための手段と作用〕
本発明は, (1) 鋳枠と母材の間の隙間に注入された溶湯の中
に,耐火物で被覆保護された誘導加熱コイルを,母材を
包囲する形で一部浸漬せしめ,溶湯と母材のメニスカス
部分を重点的に誘導加熱によって母材と溶湯の境界部分
を母材全周に亘って均一に加熱し、一部溶解せしめて溶
湯と融合させること。
(2) 鋳枠そのものに強制冷却機構を併設して肉盛層
の急冷凝固すること。
によって前記した問題点を解決したものである。
本発明においては,溶湯に一部浸漬した誘導加熱コイル
によって強制的にメニスカス部分を加熱,溶融するもの
であるので,溶着状態を正確にコントロールでき,溶着
不良は排除される。
また,異物のかみこみは母材と肉盛材の境界部で母材の
溶けこみ不足気味の所に多発する傾向があるが,メニス
カス部分の強制的な溶かし込みによって異物のかみこみ
も排除される。
ミクロ組織については,たとえば鋳枠そのものに強制冷
却機構が併設されているので,肉盛金属の急速凝固が達
成される。
これによって,従来タイプのものに比較して著しく組織
の細かいものが得られる。
また一個の誘導加熱電源で母材の予熱,溶融とともに溶
湯の加熱,保温,撹拌がなされ,装置的には非常に簡略
化され,使用電力も少なくなる。
本発明に使用する溶湯成分としては,特別な制約はな
く,鋼から鋳鉄,特殊鋼,非鉄合金まで適用することが
できる。また,溶湯表面は,溶湯の清浄化をはかるた
め,必要に応じてフラックスで被覆してもよい。さら
に,母材の材質としては,誘導加熱できる材質であれば
どの様な組成のものでも使用できる。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を図面によって説明する。
第1図は鋳枠全体を強制冷却型で構成したときのもので
あり,第2図は鋳枠の下部に強制冷却機構を設けて実施
した例を示す。
実施例1 第1図において,(1)は強制冷却型を兼ねる鋳枠であ
る。内部が水冷された銅鋳型とし,その冷却面に黒鉛
(11)がライニングされた構造から成っている。肉盛母
材(2)は鋳枠(1)の中に隙間をもたせて貫入され,
母材(2)は昇降機構(図示せず)によって立設固定さ
れている。(3)は外周に耐火物保護層(4)を有する
リング状の誘導加熱コイルを示す。
肉盛に際しては,まず,母材(2)と鋳枠(1)の隙間
に母材(2)を包囲する形でリング状の誘導加熱コイル
(3)を取付け,溶湯(7)を誘導加熱コイル(3)の
一部が浸漬する位置まで注入する。注入された溶湯
(7)は,鋳枠(1)に接する部分では急冷されて凝固
を開始するが,誘導加熱コイル(3)に浸漬されている
近傍は溶融状態が保たれ,撹拌される。
一方,母材(2)の表面も溶湯に浸っていない部分のコ
イル(3)によって加熱されるが,母材(2)の降下状
態に合わせて,コイル(3)の出力や寸法,形状,配置
が適当に調整されて,丁度母材(2)と溶湯(7)のメ
ニスカス部(5)近傍で母材(2)表面が加熱される。
そして一部溶融を始める状態に加熱される場合もある。
溶融を始めた母材(2)表面に溶湯が接触した所で両者
の融合がなされ完全な溶着がなされるが,母材の溶融が
なくても健全な溶着状態を得ることができる。
この際,母材(2)表面は加熱によって酸化されると,
溶湯との溶着性が阻害されるので,表面に予めガラスや
フラックスがコーティングされており,酸化防止が図ら
れている。
このコーティグは,単に粉末の状態で塗付するか,また
は,粉末状態から溶融されて母材表面に融着させた形で
なされる。
ガラスあるいは,フラックスの組成はけい酸,ほう酸,
ふっ化カルシウム等,通常フラックスとして用いられる
ものを使用すればよい。
表面に塗付あるいは融着したガラスまたはフラックス
は,母材の予熱によって間接的に加熱され,溶着がなさ
れるメニスカス部近傍では液体状になっており,母材表
面を清浄な活性な状態に保つことができる。
そして,以上の様な機構で逐次溶着を行わせながら,母
材(2)の降下と溶湯(7)の注入を順次繰り返して,
母材(3)の所要部分に肉盛を行っていく。(6)は得
られた肉盛層である。
母材の降下方式としては,連続,あるいは,断続いずれ
の方式でも可能であるが,本発明においては,従来の肉
盛方法では,設置が困難であった鋳枠(1)にオシレー
ション機構を設け,降下を円滑に行なうことができ,断
続降下と同じ様な効果をもたらす。
本例の具体的な実施例は次の通りである。
(イ) 母材寸法,材質;φ150mm×2000mm,S45C (ロ) 肉盛部寸法;φ350mm×900mm (ハ) 肉盛材質;高クロム鋳鉄(成分組成は下記の通
り) (ニ) 誘導コイル寸法;φ190mm(内径)×φ280mm
(外径)×200mm(高さ) (ホ) 誘導コイル出力;250〜300KW (ヘ) 誘導コイル浸漬深さ;80〜100mm (ト) 鋳枠寸法;水冷銅鋳型の内面に10mm厚のの内径
φ350mm×高さ500mmの黒鉛系円筒を内張りした構造 (チ) 降下速度;0.5mm/sec (リ) 母材コーティング用フラックスの組成と被覆方
法; SiO2 61重量% Al2O3 6重量% B2O3 16重量% CaO 11重量% Na2O+K2O 6重量% 上記組成100重量%に対して結合剤,粘土を5重量%と
水を40重量%とを添加してなる混合物を有機分散剤に分
散させ,スプレーにより母材表面に0.3〜0.5mm厚さに被
覆した。これを乾燥したのち,高周波によって表面を70
0〜800℃に加熱し,ガラスの融着層を形成した。
以上の条件により得られた肉盛複合円柱体は,溶着部分
には大きさ1mm以上の欠陥や溶着不良のないことが超音
波探傷により確認され,ミクロ組織は従来の方法によっ
て得られたものより20〜40%微細化されたものが得られ
た。
実施例2 第2図は,鋳枠(1)の下部に強制冷却機構(8)を併
設して,上方には緩やかな冷却,下方で強制冷却がそれ
ぞれなされるように冷却を2段階に分けて行わせるよう
にしたものである。
注入する溶湯の材質によっては,第1図のような全面強
制冷却鋳枠を用いることが望ましい。
本図の場合,鋳枠(1)の材質として黒鉛質を用い,黒
鉛の良熱伝導性と併せて,凝固シェルとの摺動が円滑に
行く様に配慮している。
第2図の場合の実際の作用機構は,基本的には第1図の
場合と変りはないが,凝固速度は多少緩やかになる。
ミクロ組織は,第1図の方法によって得られるものほど
微細ではないが,注入された溶湯の冷却も比較的緩やか
になるため安定した操業ができるなどの特徴がある。第
2図の方法は鋳鋼のように比較的高融点材質のものに適
した方式である。
本例の具体的な実施例は次の通りである。
実施例1とは冷却鋳型の構造を一部変えたこと,および
溶湯面をフラックスで覆った点で異なるが,他の条件は
おおむね同じである。
実施例1と異なる条件のみを次に示す。
(イ) 黒鉛系モールド寸法;φ300mm(内径)×500mm
(高さ) (ロ) 水冷銅鋳型寸法;φ350mm(内径)×200mm(高
さ) (ハ) 降下速度;0.3mm/sec (ニ) 溶湯被覆用フラックス組成; CaO 20重量% Al2O3 30重量% CaF2 50重量% 以上の条件によって肉盛された複合円柱体は,溶着部に
は1mm以上の欠陥や不溶着部はなく,ミクロ組織は,実
施例1よりも10〜20%粗大であったが,従来法によるも
のより,10〜20%微細化されたものであった。
〔効果〕
本発明による連続的に鋳包みを行なう方法において, (1) 溶着が完全に行われる。
(2) 異物のかみこみがない。
(3) 肉盛層の凝固組織が微細である。
(4) 従来は予熱と溶着の各々に対して2台の加熱電
源が必要であったのに対して、一台の加熱電源で予熱と
溶着を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の実施例の説明図である。第
1図は鋳枠全体を強制冷却型で構成したときのもの,第
2図は,下部に強制冷却機構を併設したときのものであ
る。 (1):鋳枠 (2):肉盛母材 (3):誘導加熱コイル (4):耐火物保護層 (5):メニスカス部 (6):肉盛層 (7):溶湯 (8):強制冷却機構 (11):黒鉛

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却機構を備え上下に貫通する通路空間を
    有する鋳枠の中に肉盛用母材を遊嵌せしめ、該鋳枠と母
    材との間の隙間に溶湯を注入すると共に、該冷却機構で
    溶湯を凝固させて母材周囲に肉盛層を形成させ、逐次母
    材の降下と溶湯の注入を繰返して、母材の周りに連続的
    に肉盛層を形成する方法において、該鋳枠と母材の隙間
    に注入された溶湯の中に、該母材を包囲する形で、表面
    を耐火物で被覆保護したリング状の誘導加熱コイルを一
    部浸漬せしめ、該母材と溶湯の境界部分を母材全周に亘
    って均一に誘導加熱して、母材と溶湯を溶着させること
    を特徴とする母材の周囲に連続的に肉盛する方法。
  2. 【請求項2】母材がガラスあるいはフラックスの被膜表
    面を有してなること特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の母材の周囲に連続的に肉盛する方法。
  3. 【請求項3】鋳枠に注入された溶湯表面がフラックス被
    膜を形成してなることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項または第2項に記載の母材の周囲に連続的に肉盛する
    方法。
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