JPH0320300B2 - - Google Patents

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JPH0320300B2
JPH0320300B2 JP16609786A JP16609786A JPH0320300B2 JP H0320300 B2 JPH0320300 B2 JP H0320300B2 JP 16609786 A JP16609786 A JP 16609786A JP 16609786 A JP16609786 A JP 16609786A JP H0320300 B2 JPH0320300 B2 JP H0320300B2
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molten steel
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Nobumoto Takashiba
Shinji Kojima
Shuji Oozu
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は鋼塊の製造方法およびその装置に係
り、特に鋳型内に注入した溶鋼上面に溶融スラグ
を装入し、溶融スラグにエネルギーを供給して溶
鋼を加熱、保温する鋼塊の製造方法およびその装
置に関する。
〔従来の技術〕
凝固収縮に伴なう鋼塊の欠陥を防止するため
に、鋼塊頭部に押湯を付けることが一般的に行わ
れ、押湯の保温法には各種の工夫がなされてい
る。中でも押湯内溶鋼面の上に溶融スラグを装入
し、その溶融スラグ内に電極を浸漬して電極と溶
鋼の間、あるいは複数の電極間に電流を流し、ス
ラグの抵抗発熱を利用して押湯内溶鋼を加熱する
方法はすでに公知であり、エレクトロスラグホツ
トトツプ法と呼ばれている。
この方法は、特公昭47−39817号等にオースト
リアVEW社カプフエンベルグ工場での実施例が
報告されており、同工場ではBEST法と称してい
る。その概要は第5図に示す如く、定盤2上に鋳
型4が載置され、、その上に液体によつて冷却さ
れた押湯枠6が乗つている。溶鋼8の一部は凝固
殻10を形成し、押湯枠6の中に溶融スラグ12
が装入され、その外側は凝固スラグ14となつて
いる。溶融スラグ12には消耗性電極16が浸漬
され電源18に接続している。また、直流電流の
重畳により特殊な冶金反応を付加する場合には補
助電極20が設けられる。
上記装置によれば切り捨てられる押湯の量をで
きるだけ少なく抑え、かつ鋼塊内での収縮孔の発
生を避けられるばかりか、鋼塊底部の負偏析、頭
部の正偏析および介在物の改善が可能である。
また、イタリアのテルニ社においても、耐溶損
性の耐火物でライニングした非水冷式の押湯枠を
用いて鋳造している。
しかしながら、これらの方法により大型の鋼塊
を製造する場合には次のような問題があつた。す
なわち、非水冷式の押湯枠を用いた場合、その熱
容量により冷却されて注入直後にはスラグ、溶鋼
の凝固殻が形成されるが、スラグへのエネルギー
供給開始と共にこれらが再溶解し、凝固収縮によ
つて鋳型と溶鋼凝固殻の隙間に流れ込む。凝固殻
が再溶解しない場合には融点の低い液状スラグだ
けが流れ落ち、その結果、頂部に残留するスラグ
浴の液面が減少して、所要のジユール熱を発生さ
れるに必要な溶融スラグの電気抵抗を確保できな
くなる。また、溶融凝固殻まで再溶解した場合に
は、比重の大きい溶鋼が優先的に隙間に流れ込む
ため鋼塊外面は2重肌になり、厚板等の製品に残
つて品質を圧下させるばかりか、鋼塊の型抜きが
困難になる。また、さらに下方の鋳型内面の凝固
殻まで再溶解した場合には、長時間溶鋼が鋳型と
接するために、鋳鉄製鋳型の内面が溶損する。
一方、液体冷却方式の押湯枠を使用した場合に
はスラグならびに溶鋼の安定した凝固殻が形成さ
れるが、溶鋼凝固殻の収縮により、押湯枠および
鋳型との間に隙間が形成されると、スラグと溶鋼
の凝固殻にずれを生じる。その結果スラグに面す
る溶鋼外周線よりスラグが流れ落ち、前記と同じ
問題を生じる。
この問題を解決する方法として、スラグに面す
る溶鋼の縁部を冷却することを基本思想とし、冷
却された押湯枠と溶鋼凝固殻との間にできた隙間
内に進入しようとするスラグを、隙間入口におい
て凝固してシール栓を形成し、更にスラグがそこ
に進入するのを防止する方法が特開昭53−73425
号に示されている。この方法における押湯枠の冷
却は、耐火物質で部分的にその側部が裏付けされ
た金属構造物の金属構造により熱が吸収されて冷
却が行われる場合、すなわち、熱容量で冷却、凝
固させる場合を含む。
第6図、第7図および第8図は上記方法に示さ
れる実施例である。第6図で溶鋼の縁部と押湯枠
6の冷却内壁間の接触域においてはA地点からB
地点までが強力に冷却される。溶鋼凝固殻が収縮
するとAB間の冷却された溶鋼凝固殻はA′B′に移
動する。スラグはこの収縮により形成された環状
隙間に入るが、隙間の入口で固化され、更に進入
しようとするスラグに対してシール栓22を形成
する。スラグ浴の高さは、このシール栓22の形
成により影響を受けないので、ジユール熱を形成
するための電熱状態は変化しない。それ故に必要
なエネルギーの供給だけでなく、それに依存する
冶金学的効果は長い時間にわたり一定に維持され
る。
次に、第7図は溶鋼8を鋳型4より上まで注が
ない場合の実施例で、突出部24が溶鋼凝固殻の
収縮を妨げないよう、円錐面26には垂直線に対
して角度αを設けているが、凝固収縮時には前記
と同様AC〜A′C′間にスラグのシール栓22が形
成される。また、第8図は金属構造物28に耐火
物30が付けられた押湯枠が使用され、金属構造
物28の熱吸収により冷却して同様のことを行う
実施例である。
以上の如く、上記の方法によればスラグ、溶鋼
が鋳型と凝固殻の隙間に流入するのを防止するこ
とが可能であるが、冷却した押湯枠を用いた場合
には次の欠点がある。(イ) 鋼塊内の収縮孔の発生
を防止するには残溶鋼深さに対して残溶鋼の末
凝固表面積が大きいほど、すなわち残溶鋼プー
ルが偏平なほど有利である。しかるに上記方法
においては、押湯枠内の鋼浴面周辺を常に凝固
させているため末凝固表面はその内部に限定さ
れ、残溶鋼プール形状の改善効果が制約され
る。
(ロ) 溶融スラグ側面および溶鋼を積極的に冷却し
ているため、熱損失が大きく、鋼塊重量t当り
の所要投入電力量が大きくなる。これは電源設
備費、操業費の増加を招く。
(ハ) 押湯枠を冷却するための設備を要し設備費が
かさむ。
一方、非冷却式の押湯枠の場合には、スラグ、
溶鋼が鋳型と凝固殻との隙間に流入するのを防止
する技術は公開されておらず、2重肌の対応に苦
慮し、エネルギー投入に際し制約を受ける問題点
があつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決
し、溶融スラグにエネルギーを供給する押湯法に
おいて、鋳型と凝固殻の間に溶鋼および溶融スラ
グが流入するのを防止し、鋼塊頭部の保温を有利
に実施して残溶鋼のプール形状を偏平に保ち溶鋼
の凝固収縮に起因する収縮孔の発生を避けられる
鋼塊の製造方法及びその装置を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
上記本発明の目的は次の2発明によつて達成さ
れる。
第1発明の要旨とするところは次の如くであ
る。すなわち鋳型内に溶鋼を注入し、前記溶鋼面
上に溶融スラグを装入し、前記溶融スラグにエネ
ルギーを供給して前記鋳型内の溶鋼を加熱保温す
る鋼塊の製造方法において、前記鋳型上部に下端
が前記溶鋼内に浸漬する枠を配置し、前記枠内の
溶鋼面上に溶融スラグを保持すると共に、前記鋳
型と枠との間の溶鋼を凝固させて溶鋼を内部に湛
える凝固殻を形成し、前記溶鋼および溶融スラグ
が鋳型と鋳型に接する凝固殻との間に形成される
隙間に流入するのを防止することを特徴とする鋼
塊の製造方法である。
第2発明の要旨とするところは次の如くである
すなわち、鋳型内に溶鋼を注入し前記溶鋼面上に
溶融スラグを装入し、前記溶融スラグにエネルギ
ーを供給して前記鋳型内の溶鋼を加熱保温する鋼
塊の製造装置において、前記鋳型の上部の内側に
下端が前記溶鋼に浸漬する枠を設け、前記枠内に
溶融スラグを収容することを特徴とする鋼塊の製
造装置である。
まず、本発明の装置を第1図、第2図で説明す
る。第5図の従来の装置と同様な部分は重複する
ので説明を省略するが本発明の特徴とするところ
は、鋳型4の上部の内側に下端が溶鋼8に浸漬す
る枠32を設けたことである。枠32は枠フレー
ム34と枠フレーム34の内側に設けられた枠ラ
イニング36と枠フレーム34の外側に設けられ
た収縮吸収材38とから成つている。枠フレーム
34は固定具40により鋳型4または図示されて
いない周囲の架構に支持されているか、または上
下方向のみスライド可能に支持されている。枠ラ
イニング36の材質は耐溶損性のすぐれた耐火
物、特にCaF2−Al2O3−CaO系のスラグに対して
耐溶損性の高いAl2O3質、MgO質、CaO質を主成
分とする耐火物もしくはMgO質と炭素を主成分
とする耐火物が好ましい。しかしながら上記の如
き耐火物を使用しても枠ライニング36の溶損を
完全に防止することは不可能であり、かつ耐火物
は高価である。従つて溶損させて溶鋼にすること
を念頭において鋳鉄、鋼をライニング材とするこ
ともできる。ただし、これらが溶けた場合に、溶
鋼成分や溶融スラグに悪影響を与えることのない
よう、成分を十分に検討し調整して枠ライニング
36として使用する必要がある。この施工におい
て、枠フレーム34に直接取り付けてもよいが、
熱放散ロスを抑えライニング材を積極的に溶解さ
せる場合には、断熱材もしくは耐火物を介して行
う。この場合には鋳鉄もしくは鋼のライニング材
が消失後も枠フレーム34の損傷を防ぐことがで
きる。
次に収縮吸収材38は凝固殻10が凝固収縮す
る際に、枠32に付着するのを防止し回収を容易
にするためである。
従つて鋼塊厚みもしくは鋼塊径をDとすると、
この方法の凝固収縮量はDの2〜4%であるので
収縮吸収材38の厚みは鋼塊の厚みもしくは径の
1%以上が必要である。収縮吸収材38の材質と
してはアスベスト布や石灰石をバインダーで固め
た断熱スリーブの如く、鋳造中の熱で容易に崩壊
するものを使用する。
なお、第3図に示す如く、枠32は鋳型4との
間に更に下端が溶鋼8に浸漬する補助枠42を有
することもできる。補助枠42の材質としては溶
鋼を迅速に凝固させることから熱伝導率の高いも
のが望ましく鋼板等が適当である。
次に上記の本発明の装置における鋼塊の製造方
法について説明する。本発明の最大の特徴は鋳型
4と枠32の間隙に入つた溶鋼8が主として鋳型
4によつて冷却され、すみやかに凝固殻10Aを
形成すると共に、、他の鋳型4内面で凝固した凝
固殻10と一体化して溶鋼8を湛える凝固殻の容
器を形成するところにある。上記間隙に進入する
溶鋼レベルは溶融スラグ12を含めた静圧とバラ
ンスするため、鋼浴面44よりは高くなる。従つ
て凝固殻10,10Aが収縮して鋳型4との間に
隙間46が生成した後においても、溶鋼8が凝固
殻10の縁を乗り越えて隙間46内に流入するこ
とはない。これは縦方向の収縮により枠32の下
端と凝固殻10との間に間隙が発生し溶鋼8が侵
入してきた場合でも同様である。また、溶融スラ
グ12は比重が溶鋼8より小さいので、鋼浴面4
4の外周が枠32の内面をぬらしている限り、溶
鋼8と枠32の間に入り込むことはなく、枠32
内の鋼浴面44上に保持される。
例外として溶鋼8を注入した直後において、枠
32の熱吸収により一時的に凝固殻10が生成さ
れ枠32の内外面及び下端に溶融スラグ12が流
入し得る間隙が形成されることがある。しかしな
がら、この間隙は小さいものであるため溶融スラ
グ12が凝固殻10の上端を越える前に枠32で
冷却され、この間隙を閉塞する。よつて溶融スラ
グ12が間隙46に流入することはない。この点
は特開昭53−73425と原理的に同じである。通常
は、溶融スラグ注入後すみやかに溶鋼加熱を実施
すること、もしくは溶鋼8の熱容量により枠32
の内面および下端の凝固殻10は短時間で消滅す
るので鋳造時間の大部分においては、前記機構に
より溶融スラグ12溶鋼8の洩れが防止される。
第2図は凝固末期の状態を示す。本発明におい
ては枠32の内面及び下端の残溶鋼8を凝固させ
ることなく溶融スラグ12、溶鋼8の洩れを防ぐ
ことが可能なため、残溶鋼8のプール形状を一層
偏平に保つことができる。このことは本発明の特
徴であり、引け巣や偏析線の発生防止に有利とな
る。また、溶融スラグ12、溶鋼8と接する部分
は必ずしも冷却する必要がないため、放熱量を抑
えることができ、その結果スラグへの供給エネル
ギーが少なくて済む。
また、第3図においては、枠32の他に更に補
助枠42を設け、補助枠42と溶融凝固殻10と
を凝固一体化させることにより、残溶鋼8を湛え
る容器を形成する。この場合は凝固殻10の高さ
をより高くできるので、消耗電極16等からの溶
鋼の追加により、凝固末期の鋼浴面44が溶融ス
ラグ注入時より高くなる場合あるいは鋼浴面44
が鋳型4上端より高くなる場合においても洩鋼を
防止することができる。
なお、本発明においては、枠フレーム34の冷
却については問わない。前記の如く枠ライニング
36と接する溶鋼8の一部が末凝固の状態に保た
れるならば枠フレーム34の強度維持の観点から
気体または液体で冷却してもよい。また、枠フレ
ーム34と枠ライニング36を分けて説明した
が、鋳鉄もしくは鋼によつて一体物で構成された
場合もその内面と接する溶鋼の少なくとも一部が
末凝固で保たれるなら問題はない。
溶融スラグにエネルギーを供給する手段として
はジユール熱の他にアーク加熱、誘導加熱、、輻
射電熱プラズマアーク等が用いられる。また、電
極の数、電極の種類が消耗型、非消耗型等はいず
れも限定するものではない。
また、溶融スラグの供給は次の如く種々の場合
が考えられるがいずれの方法を用いることもでき
る。
(イ) 溶融スラグは一部もしくは全部を未溶解で供
給し、供給後エネルギーを付加して溶融する。
(ロ) 溶鋼を注入した後、枠を浸漬させ、枠内の鋼
浴面上にスラグを供給する。
(ハ) 溶鋼を注入し、溶鋼上に溶融スラグを装入し
た後、枠の下端が溶鋼内に到達するまで枠を浸
漬する。
次に本発明の別の実施態様を第4図により説明
する。鋳型4の上に耐火物48を内張りした押湯
枠6を載せ、放散熱を抑えるため上部に蓋50を
有する枠32Aを使用し、更に枠32Aは溶融ス
ラグ12の使用量を抑える目的で溶融スラグ浴を
電極16のまわりに限定するため溶融スラグ12
を分割する隔壁52を設けたものである。
〔実施例〕
実施例 1 第1図に示す本発明の装置により34tの鋼塊を
製造した。鋳型は偏平で中高部の断面寸法は1050
mm×2250mmであり、溶鋼は1960mmの高さまで下注
ぎしこの状態で枠は250mm浸漬していた。この上
に1550℃の溶融スラグを190mm注入した後、径450
mmの鋼製電極を用いて最大1200KW、平均
250KW,Hr/tのエネルギーを投入した。
25mm厚の鋼板から成る枠フレームの内面を45mm
厚のマグネシアカーボンれんがでライニングし、、
枠の外周の溶鋼と接する面には、長辺側で25mm、
短辺側で50mmの断熱スリーブを取り付けていた
が、れんがは平均10mm損耗し、スリーブは鋳造後
灰になつた。
枠は内面に10%の下広テーパーをつけていた
が、鋳造後容易にスラグ、鋼塊と分離し回収でき
た。頭部の凝固スラグを除去した鋼塊の縁には厚
み15〜25mm、スラグ界面からの高さ約60mmの凝固
殻が残つた。鋳型と鋼塊の隙間は長辺側で平均23
mm、短辺側で平均44mmであつたが、隙間内への溶
鋼やスラグの流入、あるいは凝固殻が溶解した形
跡は認められなかつた。
電源切り直前に鉛を投入してプール形状を調べ
た結果から、枠周辺内面で100〜120mm、中央で
230mm深さの偏平な溶鋼プールが形成されていた
ことが確認された。目視によつて収縮孔、ポロシ
テイ、V偏析はなく、デンドライトアームの湾曲
から残溶鋼プールが偏平に保たれ、押湯効果が十
分にあつたことが確められた。
実施例 2 第3図に示す装置により40t鋼塊を製造した。
鋳型、枠は実施例1と同じものを用い、厚さ12mm
高さ500mmの環状補助枠の下端が枠の下端より100
mm下になるよう設置した。この状態で補助枠は鋳
型上端より150mm突出していた。
38tの溶鋼を鋳型上端より約10mm下まで注いだ。
次にスラグを注入し、鋼製電極2tを溶解した後の
鋼塊の高さは鋳型上端より40mm高かつた。しか
し、溶鋼、溶融スラグの洩れは起こらず、鋼塊内
部品質も実施例1と同等のものが得られた。
実施例 3 実施例1の場合において、耐火物の表面及び収
縮吸収材の外面にそれぞれ30mm、12mmの鋼板をラ
イニングし相互に溶接一体化した。実施例1と同
様にして鋳造を行つた結果、鋼板はスラグ及び溶
鋼に接する部分がほとんど溶解したが収縮吸収材
の部分はほとんど溶解せず残つた。耐火物は一部
変質したが、目地部の損耗等は、実施例1の場合
に比べて少なかつた。鋼塊品質も、実施例1の場
合と同様にポロシテイ、収縮孔、V偏析等は見ら
れなかつた。
〔発明の効果〕
本発明は、上記実施例からも明らかな如く、鋳
型上部に下端が溶鋼内に浸漬する枠を設け溶融ス
ラグにエネルギーを供給することによつて、溶融
スラグ、溶鋼が鋳型と凝固殻間の間隙に流入すこ
のを防止し、同時に鋼塊頭部の保温を有利に実施
し、収縮孔、ポロシテイ、偏析の少ない、内部品
質のすぐれた鋼塊を得ることができた。本発明は
鋼塊品質が製品品質を左右する発電機ロータ材
や、圧延機のバツクアツプロール用素材のような
高級な大型鋼塊の場合に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の製造装置の断面図、第
2図は第1図の鋳造末期を示す部分断面図、第3
図補助枠を有する本発明実施例の製造装置の断面
図、第4図は本発明のその他の実施態様を示す製
造装置の断面図、第5図は従来のBEST法を示す
製造装置の断面図、第6図、第7図および第8図
はいずれも従来の押湯法を示す製造装置の断面図
てある。 4……鋳型、8……溶鋼、10……凝固殻、、
12……溶融スラグ、32……枠、34……枠フ
レーム、36……枠ライニング、38……収縮吸
収材、42……補助枠。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鋳型内に溶鋼を注入し、前記溶鋼面上に溶融
    スラグを装入し、前記溶融スラグにエネルギーを
    供給して前記鋳型内の溶鋼を加熱保温する鋼塊製
    造方法において、前記鋳型上部に下端が前記溶鋼
    内に浸漬する枠を配置し、前記枠内の溶鋼面上に
    溶融スラグを保持すると共に、前記鋳型と枠との
    間の溶鋼を凝固させて内部に溶鋼を湛える凝固殻
    を形成し、前記溶鋼および溶融スラグが鋳型と鋳
    型に接する凝固殻との間に形成される隙間に流入
    するのを防止することを特徴とする鋼塊の製造方
    法。 2 前記枠の内側及び下端に接する溶鋼の少なく
    とも一部を鋳造時間の大部分において、流動状態
    に保持する特許請求の範囲第1項に記載の鋼塊の
    製造方法。 3 鋳型内に溶鋼を注入し前記溶鋼面上に溶融ス
    ラグを装入し、前記溶融スラグにエネルギーを供
    給して前記鋳型内の溶鋼を加熱保温する鋼塊の製
    造装置において、前記鋳型の上部の内側に下端が
    前記溶鋼に浸漬する枠を設け、前記枠内に溶融ス
    ラグを収容することを特徴とする鋼塊の製造装
    置。 4 前記枠は更に鋳型との間に下端が溶鋼に浸漬
    する補助枠を有する特許請求の範囲第3項に記載
    の鋼塊の製造装置。 5 前記枠は枠フレームと前記枠フレームの内側
    に設けられた枠ライニングと前記枠フレームの外
    側に設けられた収縮吸収材とから成る特許請求の
    範囲第3項もしくは第4項に記載の鋼塊の製造装
    置。 6 前記収縮吸収材の厚みは前記鋼塊の厚みもし
    くは径の1%以上である特許請求の範囲第5項に
    記載の鋼塊の製造装置。 7 前記枠は前記溶鋼及び溶融スラグと接する部
    分が溶解した場合に溶鋼及び溶融スラグに悪影響
    を与えない成分の鋳鉄もしくは鋼でライニングさ
    れた特許請求の範囲第3項もしくは第4項に記載
    の鋼塊の製造装置。 8 前記枠は前記溶鋼および溶融スラグと接する
    部分の一部または全部が耐溶損性の耐火物でライ
    ニングされていることを特徴とする特許請求の範
    囲第3項もしくは第4項に記載の鋼塊の製造装
    置。
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