JPH0752077Y2 - コンテナ連結金具の着脱装置 - Google Patents

コンテナ連結金具の着脱装置

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JPH0752077Y2
JPH0752077Y2 JP5732089U JP5732089U JPH0752077Y2 JP H0752077 Y2 JPH0752077 Y2 JP H0752077Y2 JP 5732089 U JP5732089 U JP 5732089U JP 5732089 U JP5732089 U JP 5732089U JP H0752077 Y2 JPH0752077 Y2 JP H0752077Y2
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fitting
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治雄 笠
勝 馬場
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、例えば甲板上に複数段に積付けられる上下の
コンテナを連結するコンテナ連結金具のコンテナへの着
脱装置に係り、特に上下のコーンが、ともにオートロッ
ク構造となっているコンテナ連結金具の着脱装置に関す
る。
[従来の技術] 一般に、多数のコンテナを船舶に積載する場合、その一
部は船艙内に積付けられるが、他のものは、甲板上に例
えば5段に積付けられる。
ところで、コンテナを多段に甲板積みする場合、各コン
テナを単に上下に積付けたのでは、船の揺れ等により荷
崩れするおそれがあるため、通常は、上段コンテナ下端
の下部コーナキャスティングと、下段コンテナ上端の上
部コーナキャスティングとを、例えば実開昭62-105097
号公報に示されているコンテナ連結金具を介して相互に
連結する方法が採られている。
ところで、この種のコンテナ連結金具を用い、積荷のた
めに上下のコンテナを連結する場合には、ガントリ・ク
レーン等で地上約1mの高さ位置まで吊上げられている上
段コンテナの下部コーナキャスティングに、コンテナ連
結金具の上部コーンを係止する必要があり、また、甲板
積みのコンテナを揚荷する場合には、ガントリ・クレー
ン等で地上約1mの高さ位置まで揚荷された上段コンテナ
の下部コーナキャスティングから、コンテナ連結金具を
取外す必要がある。そして従来、これらの作業は、2〜
4人の作業員がコンテナの四隅に近寄って人力で行なっ
ているため、危険な作業となるとともに、作業に多大な
時間を要するという問題がある。
そこで、本考案者等は先に、実願昭62-65596号におい
て、コンテナ連結金具の下部コーナキャスティングへの
装着および取外しが容易で、しかも安全に作業を行なう
ことができるコンテナ連結金具の着脱装置を提案した。
[考案が解決しようとする課題] ところで、前記従来のコンテナ連結金具においては、オ
ートロック構造になっているのは、下部コーンのみであ
るため、上部コーンの下部コーナキャスティングへの装
着および取外しに際しては、必ずオペレーションハンド
ルを操作する必要がある。このため、本考案者等が先に
提案したコンテナ連結金具の着脱装置を用いても、着脱
作業を自動化することができないという問題がある。
そこで本考案者等は先に、実願昭62-140714号あるいは
実願昭63-29989号等において、下部コーンのみならず上
部コーンもオートロック構造をなすコンテナ連結金具を
提案した。
本考案は、この種のコンテナ連結金具のコンテナへの着
脱を行なうコンテナ連結金具の着脱装置に関するもの
で、その目的とするところは、簡単な構造で、油圧等の
駆動源を用いることなく、コンテナ連結金具のコンテナ
への着脱作業を自動化することができるコンテナ連結金
具の着脱装置を提供するにある。
本考案の他の目的は、コンテナと着脱装置との相対的な
位置ずれを容易に修正でき、またコンテナ連結金具のオ
ペレーションハンドルがコンテナ長手方向に突出してい
る場合であっても、オペレーションハンドルが折損する
等の不具合が全くないコンテナ連結金具の着脱装置を提
供するにある。
[課題を解決するための手段] 本考案は、前記目的を達成する手段として、金具本体を
貫通する回転軸の上下端部に固設された上部コーンおよ
び下部コーンが、ばね圧により常時ロック状態に維持さ
れるとともに、前記金具本体から突出するオペレーショ
ンハンドルを水平方向に揺動させることにより、前記各
コーンをオープン状態に操作可能なコンテナ連結金具の
着脱装置であって、前記コンテナ連結金具が、所定の位
置決め状態でセットされる連結金具セット機構と;連結
金具セット機構にセットされたコンテナ連結金具の下部
コーンを操作し、ロック状態の上部コーンをオープン状
態まで回動させるコーン操作部材と;このコーン操作部
材に、ばね力により係止されてコーン操作部材の作動を
ロックするとともに、前記連結金具セット機構上に着座
したコンテナ下端のコーナキャステイグとの接触によ
り、ばね圧に抗し作動してコーン操作部材のロックを解
除するロック部材と;前記連結金具セット機構上に下降
してきたコンテナ下端のコーナキャスティングまたはこ
のコーナキャスティングに装着されているコンテナ連結
金具との接触により作動する動力発生部材と;この動力
発生部材の作動により圧縮または引張られる駆動スプリ
ングを有し、この駆動スプリングのばね力により、前記
コーン操作部材を駆動する駆動機構と;前記駆動スプリ
ングのばね力で動作したコーン操作部材を、駆動スプリ
ングのばね力よりも弱いばね力で初期位置まで戻す戻し
スプリングと;前記ロック部材とは独立して作動し、前
記コーン操作部材を初期位置でロック可能なストッパ部
材と;を具備していることを特徴とする。
そして、本考案においては、連結金具セット機構とし
て、オペレーションハンドルがコンテナの長手方向に突
出する状態でコンテナ連結金具をセット可能な連結金具
セット部と;この連結金具をセット部から立上がり、コ
ンテナ下端のコーナキャスティングのコンテナ幅方向下
端縁またはこのコーナキャスティングに装着されている
コンテナ連結金具に接触してコンテナの幅方向位置を規
制する幅方向ガイド部材と;前記連結金具セット部から
立上がり、前記コーナキャスティングのコンテナ長手方
向下端縁またはこのコーナキャスティングに装着されて
いるコンテナ連結金具に接触してコンテナの長手方向位
置を規制する長手方向ガイド部材と;を備えたものを用
い、かつ前記幅方向ガイド部材を、長手方向ガイド部材
よりも上方位置まで立上げ、コンテナが、幅方向に位置
規制された後に長手方向に位置規制されるようにするこ
とが好ましい。
[作用] 本考案に係るコンテナ連結金具の着脱装置において、コ
ンテナ連結金具を、コンテナ下端のコーナキャステイグ
から取外す場合には、まずストッパ部材を作動させてコ
ーン操作部材のロックを解除した後、連結金具セット機
構上に、コンテナ連結金具が装着されているコーナキャ
スティングを下降させる。すると、動力発生部材が、下
降してきたコーナキャスティングまたはコンテナ連結金
具に接触して作動し、駆動機構の駆動スプリングが圧縮
または引張られてコンテナ操作部材に駆動力が与えられ
る。
ところで、コンテナ下端のコーナキャスティングが、連
結金具セット機構上に着座するまでは、コーン操作部材
はロック部材によりその作動がロックされており、コン
テナ連結金具が連結金具セット機構の正規位置にセット
されてコーナキャスティングが着座した後に、コーン操
作部材が作動して下部コーンが駆動される。下部コーン
は、回転軸を介して上部コーンと一体構造をなしている
ので、下部コーンの駆動により、上部コーンはオープン
状態まで回動し、その状態で保持される。そこで、コン
テナを吊上げれば、コンテナ連結金具を連結金具セット
機構上に残して、コンテナのみが吊上げられる。
コンテナが、吊上げられると、動力発生部材が元の状態
に復帰しようとし、駆動スプリングの圧縮または引張り
の力がなくなり、コーン操作部材は、弱い力の戻しスプ
リングにより初期位置まで戻されるとともに、ロック部
材によりロックされる。
一方、コンテナ連結金具を、コンテナ下端のコーナキャ
スティングに装着する場合には、前述の取外しの場合と
は逆の手順で行なう。ただし、コーナキャスティングの
連結金具セット機構上への着座により、ロック部材によ
るコーン操作部材のロックが解除されてコーン操作部材
が作動すると、上部コーンがオープン状態に保持されて
コーナキャスティングに装着できなくなるので、ロック
部材とは独立して作動するストッパ部材により、予めコ
ーン操作部材を初期位置でロックしておく。
以上の動作により、コンテナ連結金具のコンテナへの着
脱が、オペレーションハンドルを人為的に操作すること
なく、自動的になされ、しかもその駆動源として、複雑
な油圧シリンダ等を要しないので、構造が簡素化され
る。
また、本考案に係るコンテナ連結金具の着脱装置におい
て、連結金具セット機構として、連結金具セット部と、
幅方向ガイド部材と、長手方向ガイド部材とを有するも
のを用い、コンテナを、幅方向に位置規制した後に長手
方向に位置規制するようにすることにより、正確な位置
決めがなされ、しかもオペレーションハンドルがコンテ
ナ長手方向に突出している場合であっても、オペレーシ
ョンハンドルが折損する等の不具合が全くない。
[実施例] 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。
まず、本考案に係る着脱装置で用いられるコンテナ連結
金具,すなわち上部コーンおよび下部コーンがともにオ
ートロック構造をなすコンテナ連結金具について説明す
る。
第14図ないし第18図は、この種のコンテナ連結金具の一
例を示すもので、このコンテナ連結金具1は、上段コン
テナの下部コーナキャスティング2と下段コンテナの上
部コーナキャスティング3との間に配される金具本体4
を備えている。
この金具本体4の上面には、第14図,第15図および第17
図に示すように前記下部コーナキャスティング2の孔2a
の形状に倣った概略長方形状をなす嵌入部5が一体に設
けられ、また金具本体4の下面には、第14図ないし第16
図に示すように前記上部コーナキャスティング3の孔3a
の形状に倣った概略長方形状をなす嵌入部6が一体に設
けられている。そして、この金具本体4には、前記両嵌
入部5,6の中央部を上下に貫通し中心軸0廻りに回動可
能なシャフト7が設けられており、このシャフト7の上
端部には上部コーン8が、またシャフト7の下端部には
上部コーン8と同一形状寸法の下部コーン9がそれぞれ
固設され、シャフト7と一体に作動するようになってい
る。
また、前記シャフト7の上下方向中央部には、第14図な
いし第18図に示すように、先端が金具本体4の開口部4a
を通して金具本体4外にほぼ水平に突出するオペレーシ
ョンハンドル10の基端が固定されており、このオペレー
ションハンドル10は、第15図および第16図に一点鎖線で
示す上部コーン用オープンポジションから二点鎖線で示
す下部コーン用オープンポジションまで水平方向に揺動
できるようになっている。そして、前記両オープンポジ
ションの間には、第15図および第16図に実線で示すよう
に、両コーン8,9をロック状態にするロックポジション
が形成されている。
前記各コーン8,9は、第14図ないし第17図に示すよう
に、中心軸0に直交する方向から見て概略山形状をな
し、かつ中心軸0方向から見て概略菱形状をなす形状で
同一寸法に形成されており、その稜線部には、第15図お
よび第16図に示すように、中心軸0方向から見て逆S字
状に屈曲する接触面11がそれぞれ形成されている。この
接触面11は、中心軸0から点A,Bに向かって下り勾配を
なし、かつ点Bから点Aに向かって下り勾配をなす曲面
に形成されており、この接触面11は、各コーナキャステ
ィング2,3の孔2a,3aの周縁に接触して、ロック状態の各
コーン8,9を強制的にオープン状態にするためのガイド
面をなしている。
すなわち、前記各コーン8,9は、第15図および第16図に
実線で示すように、オペレーションハンドル10をロック
ポジションに位置させた際には、その端部が各嵌入部5,
6の外形から外側に突出した状態となっており、またオ
ペレーションハンドル10を、第15図および第16図に一点
鎖線で示す上部コーン用オープンポジション、および二
点鎖線で示す下部コーン用オーンポジションに位置させ
た際には、各コーン8,9の外形が各嵌入部5,6の外形内に
完全に位置するようになっている。そして、オペレーシ
ョンハンドル10をロックポジションに位置させた状態
で、各コーン8,9を各コーナキャスティング2,3に装着す
ることにより、各コーン8,9の接触面11が各コーナキャ
スティング2,3の孔2a,3aの周縁に接触し、各コーン8,9
に第15図および第16図において反時計廻りの力が作用
し、ロック状態の各コーン8,9が強制的に回動してオー
プン状態となるようになっている。
一方、前記金具本体4内には、第18図に示すように、オ
ペレーションハンドル10をロックポジションに位置させ
た状態から、正逆両方向に対してばね圧で付勢するオー
トロック機構12が組込まれており、このオートロック機
構12により、オペレーションハンドル10が常時ロックポ
ジションに保持されるようになっている。
前記オートロック機構12は、第18図に示すようにシャフ
ト7から突出する作動片13と、シャフト7の図中反時計
廻りの回動時にのみ作動片13に連動して図中左方にスラ
イドする連動金具14aと,シャフト7の図中時計廻りの
回動時にのみ作動片13に連動して図中右方にスライドす
る連動金具14bと、両連動金具14a,14bを常時離れる方向
に押圧付勢する1本のコイルスプリング15と、このコイ
ルスプリング15の伸縮作動およびそれに伴なう各連動金
具14a,14bのスライドをガイドするガイド軸16とを備え
ており、シャフト7は、前記コイルスプリング15の押圧
付勢力により、両連動金具14a,14bおよび作動片13を介
して正逆両回動方向に対して付勢され、これによりオペ
レーションハンドルが常時ロックポジションに保持され
るようになっている。
前記金具本体4の各嵌入部5,6には、第14図に示すよう
にストッパピン17a,18aと、コイルスプリング17b,18b
と、押しボルト17c,18cとからなる仮固定機構17,18がそ
れぞれ組込まれており、これら各仮固定機構17,18は、
オペレーションハンドル10を前記各オープンポジション
に位置させた際に、ストッパピン17a,18aの先端がオペ
レーションハンドル10に係合し、前記オートロック機構
12のばね圧に抗しオペレーションハンドル10を各オープ
ンポジションに仮固定できるようになっている。
なお、これら各仮固定機構17,18は、各コーン8,9がオー
トロック機構12のばね圧で各コーナキャスティング2,3
の孔2a,3aに係止される際には、オペレーションハンド
ル10が各オープンポジションの手前まで揺動してきて再
びロックポジションまで戻ってしまうため作動せず、し
たがって、各仮固定機構17,18は、オペレーションハン
ドル10を人為的に各オープンポジションまで揺動させた
場合にのみ作動するようになっている。
次に、前記コンテナ連結金具1のコンテナへの着脱を行
なう着脱装置について説明する。
第1図は、この種の着脱装置の一例を示すもので、この
着脱装置21は、図示しないヤード・トラクタ等で牽引さ
れるシャーシ22上に着脱可能に取付けられるようになっ
ている。
前記着脱装置21は、第1図ないし第4図に示すように、
コンテナ床面の外形寸法とほぼ同一の外形寸法に形成さ
れた平枠状のベース部23を備えており、このベース部23
の上面四隅部には、連結金具セット機構24がそれぞれ固
設され、またベース部23の側面には、フォークリフトを
用いてシャーシ22への着脱を行なうためのフォークポケ
ット25が設けられている。
前記各連結金具セット機構24は、第2図ないし第4図に
示すように、コンテナ連結金具1がセットされる連結金
具セット部26と、コンテナの幅方向位置を規制する幅方
向ガイド部材27と、コンテナの長手方向位置を規制する
長手方向ガイド部材28とを備えており、この連結金具セ
ット機構24内には、コンテナ連結金具1の着脱操作を行
なう駆動機構29が組込まれている。
前記連結金具セット部26は、第5図ないし第8図に前記
駆動機構29を省略して示すように、着脱装置21上に吊降
ろされるコンテナの下部コーナキャスティング2の真下
に位置するセット部材26aと、長手方向ガイド部材28の
下側を通って前記セット部材26aからコンテナ長手方向
に延びるガイド部材26bとから構成されており、前記セ
ット部材26aには、第6図に示すように、コンテナ連結
金具1の金具本体4が、所定の位置決め状態でセットさ
れるセット孔30が設けられ、このセット孔30は、コンテ
ナ連結金具1の下部コーン9が、第16図に実線で示すロ
ック状態になっていても着脱できるよう形状設定されて
いる。前記セット部材26aにはまた、第5図ないし第7
図に示すように、ガイド部材26bまで延びる案内溝31が
セット孔30に連続して設けられており、コンテナ連結金
具1は、第7図および第8図に示すように、案内溝31に
そってスライドさせることにより、両部材26a,26b間を
移動するようになっている。
一方、前記幅方向ガイド部材27は、第5図および第6図
に示すように、連結金具セット部26のコンテナ幅方向外
面側から立上げられており、その上端内面は、所定の傾
斜角を有する斜面32に形成され、着脱装置21の上方に吊
降ろされたコンテナの幅方向位置を、正規位置まで案内
するようになっている。
また、前記長手方向ガイド部材27は、第5図ないし第8
図に示すように、連結金具セット部26のコンテナ長手方
向外面側から立上げられており、その立上がり寸法は、
その上端が前記斜面32の下端よりも下方に位置するよう
に設定されている。そしてこれにより、コンテナはまず
幅方向ガイド部材27により幅方向位置が規制された後、
長手方向ガイド部材28により長手方向位置が規制される
ようになっている。
この長手方向ガイド部材28の内面中央部には、第5図な
いし第8図に示すように、上端内面に所定の傾斜角の斜
面に有するガイド突片33が設けられており、このガイド
突片33は、コンテナ連結金具1のオペレーションハンド
ル10がどのポジションに位置していても、オペレーショ
ンハンドル10に接触することがない位置,幅に設定され
ている。そして、着脱装置21の上方に吊降ろされたコン
テナは、その下部コーナキャスティング2またはこれに
装着されたコンテナ連結金具1が前記ガイド突片33に接
触して案内され、コンテナの長手方向位置が規制される
ようになっている。
なお、第2図ないし第4図において、符号34は、ベース
部23の上面周縁部に配された補強材であり、必要に応じ
て省略することができる。
一方、前記駆動機構29は、第9図ないし第12図に示すよ
うに、前記連結金具セット部26のセット部材26a上にセ
ットされたコンテナ連結金具1の下部コーン9の下方に
位置するコーン操作部材35を備えており、このコーン操
作部材35は、ストッパ36で規制されるほぼ90度の範囲で
回動し、上面に設けたコーン引掛けピン37で下部コーン
9を強制的に回動させ、下部コーン9と一体の上部コー
ン8を、ロック状態からオープン状態まで回動させるよ
うになっている。
このコーン操作部材35の周縁には、第10図ないし第12図
に示すように切欠き38が設けられており、この切欠き38
には、第9図に示すように、ロックピン39と一体のロッ
ク片40が、スプリング41の付勢力で係止され、コーン操
作部材35の回動を阻止するようになっている。
前記ロックピン39は、第9図に示すように、その上端部
がセット部材26aを貫通して上方に突出しているととも
に、スプリング41により常時上方に押圧付勢されてお
り、この状態で、ロック片40が切欠き38に係止されてい
る。そして、このロックピン39は、着脱装置21の上方に
吊降ろされたコンテナの下部コーナキャスティング2が
セット部材26a上に着座した際に、この下部コーナキャ
スティング2に接触して下方にスライドし、ロック片40
の切欠き38への係止が解除されてコーン操作部材35のロ
ック解除がなされるようになっている。
このコーン操作部材35の下方位置には、第9図ないし第
12図に示すように、コーン操作部材35と一体作動するア
ーム42が設けられており、このアーム42の先端は、支点
軸43廻りに揺動する揺動アーム44の一端に、リンク45を
介して連結されている。また、前記揺動アーム44の他端
には、第9図および第10図に示すように、ピン46が立設
されており、このピン46には、連動ワイヤ47の一端が連
結されている。この連動ワイヤ47の他端は、後述する動
力発生部材48のピン49に巻掛けられた後、駆動スプリン
グ50に連結されている。
前記動力発生部材48は、第9図および第10図に示すよう
に、支点ピン51を介し揺動自在に幅方向ガイド部材27内
に組付けられており、その下端部に前記ピン49が設けら
れている。そして、この動力発生部材48は、ピン49を駆
動スプリング50で引張ることにより、上端寄りの接触部
48aが、幅方向ガイド部材27の内面から内側に突出する
ようになっている。この接触部48aは、着脱装置21の上
方に吊降ろされたコンテナの下部コーナキャスティング
2またはこれに装着されたコンテナ連結金具1に接触し
て押圧され、これにより、動力発生部材48は、第9図に
実線で示す位置から鎖線で示す位置まで揺動するように
なっている。
前記揺動アーム44のピン46にはまた、第9図および第10
図に示すように、揺動アーム44を駆動スプリング50とは
逆の方向に引張る戻しスプリング52が連結されており、
前記コーン操作部材35は、この戻しスプリング52のばね
力で第10図に示す初期位置まで戻されるようになってい
る。これについては、後に詳述する。この戻しスプリン
グ52のばね力は、前記駆動スプリング50のばね力に比較
して著しく小さな値に設定され、駆動スプリング50が引
張られることによりコーン操作部材35に与えられる駆動
力が、戻しスプリング52のばね力で実質的に減殺される
ことがないよう考慮されている。
また、前記揺動アーム44の中央部には、第9図および第
10図に示すように、係止片53が設けられており、この係
止片53には、前記ロックピン39とは完全に独立して両矢
印S方向にスライド可能なストッパ54が係止されるよう
になっている。そして、この係止により、ロック片40に
よるコーン操作部材35のロックが解除されても、コーン
操作部材35が第10図に示す初期状態でロックされるよう
になっている。
次に、本実施例について説明する。
まず、コンテナの下部コーナキャスティング2からコン
テナ連結金具1を取外す場合について説明する。
この場合には、まずストッパ54を操作し、係止片53への
係止を解除する。そしてこの状態で、コンテナ連結金具
1が装着されているコンテナを、着脱装置21の上方に吊
降ろして下降させる。すると、コンテナは、まず幅方向
ガイド部材27により幅方向位置が規制された後、長手方
向ガイド部材27により長手方向位置が規制される。この
ため、オペレーションハンドル10が、第15図に示すよう
にコンテナ長手方向に突出していても、ガイド突片33等
に接触して折損する等の不具合がない。
コンテナをさらに下降させると、下部コーナキャスティ
ング2あるいはこれに装着されているコンテナ連結金具
1が動力発生部材48の接触部48aに接触し、動力発生部
材48は、第9図に実線で示す位置から鎖線で示す位置ま
で揺動する。この揺動により、動力発生部材48下端のピ
ン49は、実線で示す位置から鎖線で示す位置まで移動す
る。この移動により、連動ワイヤ47を介して駆動スプリ
ング50が引張られ、揺動アーム44に、第11図における反
時計廻りの駆動力が与えられる。この駆動力は、リンク
45およびアーム42を介してコーン操作部材35に伝えられ
るが、この状態では、下部コーナキャスティング2がセ
ット部材26a上に着座していないので、ロックピン39の
ロック片40が、切欠き38に係止されたままとなってお
り、したがって、コーン操作部材35は、第11図に示す初
期状態が維持される。
コンテナがさらに下降し、コンテナ連結金具1がセット
部材26aにセットされて下部コーナキャスティング2が
着座すると、ロックピン39の上端がこの下部コーナキャ
スティング2に接触して下方にスライドし、ロック片40
の切欠き38への係止が解除される。すると、第12図に示
すように、揺動アーム44が反時計廻りに回動するととも
に、コーン操作部材35が、ストッパ36で規制される位置
までほぼ90度回動する。
コーン操作部材35が回動すると、下部コーン9はコーン
引掛けピン37に引掛けられて強制的に駆動され、下部コ
ーン9と一体構造の上部コーン8が、ロック状態からオ
ープン状態まで回動し、オープン状態に保持される。そ
こで、コンテナを上昇させれば、コンテナ連結金具1を
セット部材26a上に残した状態で、コンテナのみが吊上
げられる。
ところで、コンテナが上昇して接触部48aへの押圧力が
解除されると、動力発生部材48は、駆動スプリング50の
力で、第9図に示す鎖線位置から実線位置側に戻ろうと
するが、揺動アーム44が第12図に示す回動状態になって
いるので完全には戻らず、連動ワイヤ47が弛んだ状態と
なってしまう。ところが、本実施例では、戻しスプリン
グ52により、ピン46を駆動スプリング50とは逆の方向に
引張っているので、コーン操作部材35,揺動アーム44お
よび動力発生部材48は、この戻しスプリング52のばね力
により、第12図に示す状態から第11図に示す初期状態ま
で戻される。なお、この動作の際は、駆動スプリング50
のばね力は全く作用していないので、戻しスプリング52
のばね力が、駆動スプリング50のばね力に比較して著し
く小さな値であっても何等支障がない。
次に、コンテナ連結金具1をコンテナの下部コーナキャ
スティング2に装着する場合について説明する。
この場合には、まずストッパ54を操作して係止片53に係
止し、揺動アーム44およびコーン操作部材35を、第10図
および第11図に示す初期状態でロックする。
次いで、コンテナ連結金具1を、ガイド部材26b上を滑
動させてセット部材26a上にセットする。この際、コン
テナ連結金具1の両コーン8,9は、ともにロック状態と
なっている。
次いで、コンテナを着脱装置21の上方に吊降ろし、両ガ
イド部材27,28をガイドとして下降させる。コンテナを
下降させると、接触部48aが下部コーナキャスティング
2に接触し、動力発生部材48が、第9図に実線で示す位
置から鎖線で示す位置まで揺動するとともに、コンテナ
をさらに下降させ、下部コーナキャスティング2をセッ
ト部材26a上に着座させると、ロックピン39によるコー
ン操作部材35のロックが解除される。
この際、ストッパ54を係止片53に係止させておかなけれ
ば、前述のようにコーン操作部材35および揺動アーム44
が、第12図に示す状態まで作動することになるが、スト
ッパ54によりその動きをロックしているので、第11図に
示す初期状態が維持される。このため、セット部材26a
上に着座した下部コーナキャスティング2に、上部コー
ン8が自動装着される。すなわち、ロック状態の上部コ
ーン8の接触面11が、下降してきた下部コーナキャステ
ィング2の孔2aの周縁に接触し、上部コーン8は、オー
トロック機構12のばね力に抗しオープン状態となって孔
2aを通過し、孔2a通過後、オートロック機構12のばね力
でロック状態まで戻って下部コーナキャスティング2に
ロックされる。そこで、コンテナを吊上げれば、コンテ
ナ連結金具1もコンテナとともに吊上げられる。コンテ
ナが吊上げられると、動力発生部材48は、駆動スプリン
グ50のばね力により、第9図に実線で示す初期位置まで
戻される。
しかして、コンテナ連結金具1の下部コーナキャスティ
ング2への着脱を、オペレーションハンドル10を操作す
ることなく自動的に行なうことができる。また、駆動機
構29の駆動力を、スプリング50,52により得ているの
で、油圧駆動源等を用いる場合に比較して構造が簡素化
され、メンテナンスも容易である。
また、オペレーションハンドル10を操作する必要がない
ので、コンテナ連結金具1の連結金具セット部26への搬
入搬出およびストッパ54の操作を自動化すれば、全作業
の完全自動化が可能となる。
第13図は、本考案の他の実施例を示すもので、前記実施
例における連動ワイヤ47の先端を、ガイド61,62を介し
て直接アーム42に連結するとともに、このアーム42に戻
しスプリング52を連結し、かつストッパ54によりコーン
操作部材35を直接ロックできるようにしたものである。
なお、その他の点については、前記実施例と同一構成で
あり、作用も同一である。
しかして、このように構成しても、前記実施例と同様の
効果が期待できる。
なお、前記両実施例では、着脱装置21をシャーシ22上に
設置して使用する,いわゆるシャーシ方式のコンテナタ
ーミナルに適用する場合について説明したが、着脱装置
21を、ガントリ・クレーン直下の地上に直接設置するよ
うにすれば、ストラドルキャリヤ方式のコンテナターミ
ナルにも適用することができる。そしてこの場合、ベー
ス部23に、出没構造の車輪を設けるようにすれば、その
移動が容易である。
また、着脱装置21を、セカンドトロリのトラバーサに設
置するようにすれば、オンシャーシ方式のコンテナター
ミナルにも適用することができる。
すなわち、オンシャーシ方式のコンテナターミナルは、
船舶へのコンテナの積み降ろしを行なうメイントロリ
と、ヤード・トラクタ等で牽引されるシャーシ22へのコ
ンテナの積み降ろしを行なうセカンドトロリとを備え、
積荷の際には、まずシャーシ22上のコンテナを、セカン
ドトロリで吊上げてトラバーサまで搬送し、次いでトラ
バーサ上のコンテナを、メイントロリで吊上げて船舶に
積荷し、一方、揚荷の際には、前記とは逆の手順で行な
うものである。そして、この種のコンテナターミナルに
おいて、トラバーサに着脱装置21を設置することによ
り、1台の着脱装置21ですべてのコンテナ連結金具1の
着脱を行なうことができる。
また、前記両実施例では、4個の連結金具セット機構24
を、ベース23により一体に連結する場合について説明し
たが、各連結金具セット機構24を、シャーシ22あるいは
トラバーサに直接固定し、シャーシ22あるいはトラバー
サ自体をベース部23とするようにしてもよい。
また、前記両実施例では、上下のコーン8,9が同一形状
で上下逆使用が可能なコンテナ連結金具1を用いる場合
について説明したが、上部コーン8および下部コーン9
が、ともにオートロック構造のコンテナ連結金具であれ
ば、上下逆使用が不可能なものであっても、同様に適用
することができる。
[考案の効果] 以上説明したように本考案は、スプリング駆動のコーン
操作部材により、下部コーンを介し上部コーンを操作す
るようにしているので、油圧等の駆動源を用いることな
く、コンテナ連結金具のコンテナへの着脱作業を自動化
することができ、構造も簡単である。
また、幅方向ガイド部材により、コンテナの幅方向位置
を規制した後、長手方向ガイド部材により、コンテナの
長手方向位置を規制するようにしているので、オペレー
ションハンドルがコンテナ長手方向に突出している場合
であっても、オペレーションハンドルが折損する等の不
具合が全くない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係るコンテナ連結金具の着
脱装置を示す斜視図、第2図は同様の正面図、第3図は
同様の平面図、第4図は同様の側面図、第5図は駆動機
構を省略して示す第4図のV部拡大図、第6図は第5図
の平面図、第7図は第5図のVII-VII線断面図、第8図
は第5図の右側面図、第9図は駆動機構を示す第5図相
当図、第10図は第9図の平面図、第11図および第12図は
駆動機構の主要部の動作をそれぞれ示す説明図、第13図
は本考案の他の実施例を示す第10図相当図、第14図は本
考案で用いられるコンテナ連結金具の一例を示す正面
図、第15図は同様の平面図、第16図は同様の底面図、第
17図は同様の右側面図、第18図は第14図のXVIII-XVIII
線拡大図である。 1:コンテナ連結金具 2:下部コーナキャスティング 4:金具本体、7:シャフト 8:上部コーン、9:下部コーン 10:オペレーションハンドル 12:オートロック機構 21:着脱装置 24:連結金具セット機構 26:連結金具セット部 27:幅方向ガイド部材 28:長手方向ガイド部材 29:駆動機構、35:コーン操作部材 36:ストッパ、37:コーン引掛けピン 39:ロックピン、41:スプリング 42:アーム、44:揺動アーム 45:リンク、47:連動ワイヤ 48:動力発生部材 50:駆動スプリング 52:戻しスプリング 54:ストッパ、61,62:ガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 浜田 進 兵庫県神戸市垂水区上高丸2丁目3番25号

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】金具本体を貫通する回転軸の上下端部に固
    設された上部コーンおよび下部コーンが、ばね圧により
    常時ロック状態に維持されるとともに、前記金具本体か
    ら突出するオペレーションハンドルを水平方向に揺動さ
    せることにより、前記各コーンをオープン状態に操作可
    能なコンテナ連結金具の着脱装置であって、 前記コンテナ連結金具が、所定の位置決め状態でセット
    される連結金具セット機構と、 連結金具セット機構にセットされたコンテナ連結金具の
    下部コーンを操作し、ロック状態の上部コーンをオープ
    ン状態まで回動させるコーン操作部材と、 このコーン操作部材に、ばね力により係止されてコーン
    操作部材の作動をロックするとともに、前記連結金具セ
    ット機構上に着座したコンテナ下端のコーナキャスティ
    ングとの接触により、ばね力に抗し作動してコーン操作
    部材のロックを解除するロック部材と、 前記連結金具セット機構上に下降してきたコンテナ下端
    のコーナキャスティングまたはこのコーナキャスティン
    グに装着されているコンテナ連結金具との接触により作
    動する動力発生部材と、 この動力発生部材の作動により圧縮または引張られる駆
    動スプリングを有し、この駆動スプリングのばね力によ
    り、前記コーン操作部材を駆動する駆動機構と、 前記駆動スプリングのばね力で動作したコーン操作部材
    を、駆動スプリングのばね力よりも弱いばね力で初期位
    置まで戻す戻しスプリングと、 前記ロック部材とは独立して作動し、前記コーン操作部
    材を初期位置でロック可能なストッパ部材と、 を具備することを特徴とするコンテナ連結金具の着脱装
    置。
  2. 【請求項2】連結金具セット機構は、オペレーションハ
    ンドルがコンテナの長手方向に突出する状態でコンテナ
    連結金具をセット可能な連結金具セット部と;この連結
    金具をセット部から立上がり、コンテナ下端のコーナキ
    ャステイグのコンテナ幅方向下端縁またはこのコーナキ
    ャステイグに装着されているコンテナ連結金具に接触し
    てコンテナの幅方向位置を規制する幅方向ガイド部材
    と;前記連結金具セット部から立上がり、前記コーナキ
    ャスティングのコンテナ長手方向下端縁またはこのコー
    ナキャスティングに装着されているコンテナ連結金具に
    接触してコンテナの長手方向位置を規制する長手方向ガ
    イド部材と;を備え、前記幅方向ガイド部材は、長手方
    向ガイド部材よりも上方位置まで立上げられ、コンテナ
    は、幅方向に位置規制された後に長手方向に位置規制さ
    れることを特徴とする請求項1記載のコンテナ連結金具
    の着脱装置。
JP5732089U 1989-05-18 1989-05-18 コンテナ連結金具の着脱装置 Expired - Lifetime JPH0752077Y2 (ja)

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