JPH0751729B2 - 繊維集積体の製造方法並びに装置 - Google Patents

繊維集積体の製造方法並びに装置

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JPH0751729B2
JPH0751729B2 JP61202191A JP20219186A JPH0751729B2 JP H0751729 B2 JPH0751729 B2 JP H0751729B2 JP 61202191 A JP61202191 A JP 61202191A JP 20219186 A JP20219186 A JP 20219186A JP H0751729 B2 JPH0751729 B2 JP H0751729B2
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友仁 伊藤
秀敏 平井
廉一 磯村
福夫 五味
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株式会社豊田自動織機製作所
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は繊維集積体の製造方法並びに装置、更に詳しく
いえば繊維の多くが一次元配向したとくに繊維強化金属
の製造に用いて好適な繊維集積体の製造方法並びに装置
に関する。
[従来の技術] 従来、繊維強化金属の製造に使用される短繊維又はウイ
スカ等の比較的短い繊維の繊維集積体を得るために、以
下のような方法が試みられている。
その一つには第2図に示すように遠心成形装置を用いる
方法がある(特開昭60−65200号公報)。この遠心成形
装置においては、外筒21内に配置された多孔円筒容器23
内の濾過膜25内に炭化珪素ウイスカ等の繊維が供給管24
から供給されて遠心作用により該繊維の中空集積体26を
成形する方法である。なお、該図中22は排水口を示す。
また、他の従来の方法として、第3図に示すように吸引
成形装置を用いて配向させる方法がある。この方法で
は、シリンダ31内に所定の繊維混合液34を入れ、該混合
液34を該シリンダ31の上部に配置された加圧プランジャ
ー32を用いて加圧するとともに、該シリンダ31の底部に
配置された濾過材33から濾液を真空吸引させて除去する
ことにより該繊維を配向させて集積する方法である。こ
れらの他に抄紙法、又はスプレー法等の方法がある。
しかし上記の方法、とくに上記の遠心成形装置又は吸引
成形装置を用いる方法によって成形される繊維集積体で
は、繊維の多くが一次元配向されるものではなく二次元
配向又は三次元配向されるものである。従ってこれらの
方法では、該繊維集積体を繊維強化金属にしたときの強
度が所定の一次元方向に十分に強化されないこと、繊維
容積率が低いこと及び圧縮成形時のスプリングバッグが
大きいこと等の欠点がある。
即ち従来の繊維を所定の一次元方向に配向させて繊維集
積体を得たいという願望があるにもかかわらず、該繊維
の多くが一次元配向された繊維集積体は得られず、二次
元配向または三次元配向された繊維集積体が得られるに
過ぎなかった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、繊維の多くが一次元配向した上記集積体を得
るために、短繊維、ウイスカ等の繊維を誘電液体中に分
散させた繊維懸濁液を、正負電極間に醸成された電界内
に注入して該繊維を静電配向させると同時に橋格させ、
同配向繊維を順次重力沈降させて集積するという技術思
想を基礎としている。
しかしながら、かかる基礎技術を工業的に実施するため
に生ずる問題も少なくなく、その一つに上記配向繊維沈
降時間の短縮という問題がある。勿論同問題の一般的な
解決手段として、第1に配向繊維を単に重力沈降させる
のではなく、繊維懸濁液をより積極的に吸引排出するこ
と、第2に電界の強さを増して繊維の橋格を密にするこ
となどが考えられる。ところが前者のような繊維懸濁液
の積極吸引も、これが過ぎると力学的な液の乱れが生じ
易く、後者のような電界強度を増すこともこれに比例し
て電気力学的な液の乱れを誘起することとなり、いずれ
の手段によっても繊維の配向精度を劣化させる結果、一
次元配向繊維の集積という基礎技術本来の使命達成が損
われる。
本発明は、繊維懸濁液に乱れを生じさせることなく、配
向橋絡繊維の沈降を速めることを解消すべき技術課題と
するものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記課題解決のため、上記基礎技術に加えて正
負電極間に醸成される電界に強度勾配を付与するもので
あり、具体的には該電界をその上方部から下方部に向か
うにつれて順次強大とする新規な構成を採用している。
このように上下方向に強度勾配の付与された電界が醸成
されると、グラジェント力の作用により繊維懸濁液を乱
すことなく配向橋格繊維の沈降が加速される。
上記電界に強度勾配を付与するには、正負電極を上下方
向複数組に分断し、その各々に異なった電圧を印加して
電界の強さを段階的に変化させることもできるが、正負
電極の対向間隔をその上方部から下方部に向かうにつれ
て順次狭小となし、醸成される電界の強さを連続して変
化させることが望ましい。
正負電極の各内側には導電性繊維の短絡を防ぎ、かつ繊
維懸濁液の乱流を抑制する隔膜が設けられるが、該陥膜
は傾設された電極とはかかわりなくともに鉛直状に配設
される。何故ならばもしも該隔膜が傾設された電極と平
行の状態で配置されると、隔膜間隔の広大な上方部で橋
絡した繊維群が、沈降につれて順次狭小となる該隔膜と
干渉してその端末部分に曲折を生じるからである。
該隔膜としては繊維懸濁液の乱流防止作用を有するイオ
ン交換膜とするのが好ましく、その場合、正電極の内側
には陰イオン交換膜が、負電極の内側には隔イオン交換
膜が配置される。これによって該陰イオン交換膜が正電
極側に発生する陽イオンの繊維配向域への透過侵入を阻
止し、同様に該陽イオン交換膜が負電極側に発生する陰
イオンの繊維配向域への透過侵入を阻止するため、イオ
ンに起因する繊維懸濁液の乱れは巧みに防止される。
繊維集積体の製造は、短繊維、ウイスカ等の繊維を誘電
液体中に分散させて繊維懸濁液とすることから始まる。
上記繊維としては、短繊維及びウイスカの範疇に入るも
ののすべてを用いることができ、その径及び長さはとく
に限定されない。該繊維の材質としては、繊維懸濁液と
して所定の電界内に注入された際、誘電液体中で静電配
向するものであればよく、例えば、アルミナ、シリカ、
アルミナ−シリカ、ベリリヤ、炭素、炭化珪素、窒化珪
素、ガラスのほか各種金属等を使用することができる。
また、該繊維のうちの2種以上を混合して使用すること
もできる。
上記誘電液体とは、電圧の印加により誘電性を示す液体
をいい、これには四塩化炭素、フッ素塩素置換炭化水
素、n−ヘキサン又はシクロヘキサン等が挙げられる。
これらの誘電液体のうち四塩化炭素がとくに好ましく、
また、フッ素塩素置換炭化水素は取扱い上、安全性の面
で優れている。なお、該誘電液体中に繊維をなるべく均
一に分散させるには、通常界面活性剤特にノニオン系界
面活性剤を適当量添加することが望ましい。
続いては上記繊維懸濁液を正負電極間に醸成される電界
内に注入して、誘電液体中で個々の繊維をその一端が正
電極に他端が負電極に指向した(一次元配向)状態に配
向させ、同時に橋絡をともなってこれを沈降させること
である。
正負電極間に電圧を印加して醸成される上記電界の強さ
は、通常約0.5〜5kv/cmで、これが0.2kv/cm程度以下で
は繊維の静電配向が十分でなく、また10kv/cm程度以上
においては繊維懸濁液に撹乱が生じて繊維の配向精度が
劣化する。もっとも好ましい電界の強さは約1〜2kv/cm
である。なお、該電界の強さは、使用繊維の種類、誘電
液体の誘電特性及び製造される繊維集積体の厚さなどに
より、もっとも好ましい値が設定される。なお、本発明
においては、正負電極間における電界の強さが上下方向
に異なるものであるけれども、いずれも上記強さの範囲
内で選択される。静電配向された個々の繊維の多くはそ
の配向方向に橋絡して質量を増し、浮遊繊維よりもその
沈降が促進されるが、上記電界の強度勾配に基づくグラ
ジェント力により該沈降速度は一層増幅される。
沈降した配向繊維は順次容器の内底壁上に集積される
が、これが所望厚さに達するまでの間上記繊維懸濁液の
注入は続けられ、容器の底壁からはほぼ等量の液の排出
が行われる。冒頭述べたようにこの液の排出には注意が
肝要で、液に力学的な乱れの生じない程度に流量を調節
したうえで、自然流出若しくは吸引排出させることが望
ましい。上記流排出は容器の内底面上に配設された濾過
体を介して行うことが、流量の調節ばかりでなく繊維の
漏出や液の乱れを防止するうえで効果的であり、該濾過
体としてはたとえば多孔質セラミックなどを使用するこ
とができる。
かくて集積を終え、残留誘電液体の排出除去をまって取
出された繊維集積体は、所望の寸法形状に裁断するなど
して繊維強化金属用の繊維成形体となされたものであ
る。
本発明方法の実施には、例えば第1図に模式的に示すよ
うな装置が用いられる。図中1は、繊維懸濁液を注入し
うるよう上方の開放された有底箱形状の容器で、その内
側壁には互いに対向し、かつその対向間隔が上方部から
下方部に向かうにつれて狭小となされた正及び負の電極
2a、2bが取付けられ、該正及び負の電極2a、2bの各内側
には、陰及び陽のイオン交換膜3a、3bが鉛直状に配設さ
れて繊維配向域4が画定されている。上記容器1の底壁
には例えば図示しない吸引装置とも接続可能な導管5及
びコック6からなる排液手段が設けられ、これに連通す
る同容器1の内底壁上には上記繊維配向域4の全域にわ
たって濾過体7が装設されている。なお、8は正負電極
2a、2b間に所定の電界を醸成するため、該正負電極2a、
2bと接続された電圧印加装置である。また、図は繊維懸
濁液が注入されたのち、その誘電液体9中で静電配向さ
れ、かつ橋絡した繊維群10が沈降して、濾過体7上に順
次集積される状態を示したものである。
[発明の効果] 本発明の繊維集積体の製造方法は、繊維を誘電液体中に
分散させた繊維懸濁液を正負電極間に醸成された電界内
に注入し、該繊維を静電的に配向橋絡させて沈降せしめ
る際、上記電界にその上方部から下方部に向かうにつれ
て強大となるような強度勾配を付与したものであるか
ら、グラジェントカの作用により液に乱れを生じさせる
ことなく上記配向橋絡繊維の沈降を速めて、繊維集積体
の生産性を格段と向上させることができる。
さらに本発明の繊維集積体の製造装置は、対向する正負
電極間隔をその上方部から下方部に向かうにつれて狭小
とするようにしたものであるから、該正負電極間には一
定の電圧を印加するのみで、上記電界に連続した強度勾
配を付与することができる。しかも正負電極の傾設とい
う簡単な手段であるため、その傾度調節によってグラジ
ェント力の効果を最大限に発揮させることができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 第1図に示す装置における正負電極2a、2bの下端部対向
間隔Lを10cm、同電極2a、2bの傾度αをそれぞれ5゜に
設定し、フッ素塩素置換炭化水素よりなる誘電液体9中
にアルミナ短繊維を懸濁させた繊維懸濁液を、上記正負
電極2a、2b間に醸成される電解内に注入して液面高さを
Hを15cmとし、液の流出を止めた状態で配向橋絡繊維に
グラジェント力を作用させて沈降を促進させ、繊維集積
高さhが10mmになるまでの沈降時間を測定した。なお、
上記電解の強さは1kv/cm及び1.5kv/cm、懸濁液の繊維濃
度は5g/及び2.5g/の各条件で試験した。
実施例2 上記正負電極2a、2bの傾度αをそれぞれ10゜に設定した
こと以外は実施例1と同様の条件で試験した。
比較例 上記正負電極2a、2bの対向間隔を10cmとして鉛直状に配
設し、配向橋絡繊維を専ら重力沈降させること以外は実
施例1と同様の条件で試験した。
実施例1、2及び比較例における上記沈降時間の測定結
果を表1に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の一実施例を示す説明断面図、第2
図は従来の遠心成形装置を示す一部破断説明図、第3図
は同じく従来の吸引成形装置の説明図である。 1……容器、2a……正電極、2b……負電極、3a……陰イ
オン交換膜、3b……陽イオン交換膜、4……繊維配向
域、7……濾過体、8……電圧印加装置、9……誘電液
体、10……繊維群

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】短繊維、ウイスカ等の繊維を誘電液体中に
    分散させた繊維懸濁液を、正負電極間に醸成された電界
    内に注入して該繊維を静電配向させると同時に橋格さ
    せ、同配向繊維を順次重力沈降させて集積するようにし
    た繊維集積体の製造方法において、上記電界は正負電極
    間の上方部から下方部に向かうにつれて強大となされて
    いることを特徴とする繊維集積体の製造方法。
  2. 【請求項2】上方の開放された容器と、該容器の内側壁
    に支持されて対向し、かつその対向間隔が上方部から下
    方部に向かうにつれて、狭小となされた正及び負の電極
    と、該正及び負の電極の各内側でほぼ鉛直状に配設され
    た陰及び陽のイオン交換膜と、上記容器の底壁に設けら
    れた排液手段と、上記両電極に接続された電圧印加装置
    とからなる繊維集積体の製造装置。
  3. 【請求項3】上記容器の内底面上に濾過体を装設してな
    る特許請求の範囲第2項記載の装置。
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DE102009048001A1 (de) * 2009-10-02 2011-04-14 Robert Bürkle GmbH Vorrichtung und Verfahren zum Herstellen von Formteilen aus Fasermaterial

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