JPH0751501B2 - 抗潰瘍剤 - Google Patents

抗潰瘍剤

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JPH0751501B2
JPH0751501B2 JP61208596A JP20859686A JPH0751501B2 JP H0751501 B2 JPH0751501 B2 JP H0751501B2 JP 61208596 A JP61208596 A JP 61208596A JP 20859686 A JP20859686 A JP 20859686A JP H0751501 B2 JPH0751501 B2 JP H0751501B2
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智志 山崎
守 菅野
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は抗潰瘍剤に関する。
<従来の技術と発明が解決しようとする問題点> 従来、抗潰瘍作用を有する物質として種々の化合物が提
案されている。なかんずく、近時、ヒスタミンH2−ブロ
ツカーであるシメチジンは、その優れた抗潰瘍作用によ
り広く用いられているが、一方、いくつかの問題点を有
する恐れが指摘されつつある(例えば、NIKKEI MEDICAL
1984年5月14日号26〜34頁。)。
本発明者らは、上記の従来提案されている化合物と構造
を異にし、優れた抗潰瘍作用を有する化合物を見出すべ
く、種々検討したところ、1−〔4−(メチルアミノ)
ブトキシ〕−2−(フエニルスルホニル)ベンゼン(Jo
urnal of Medicinal Chemistry,1984,vol 24,No.2 145
−148)の類緑化合物が意外にも抗潰瘍作用を有するこ
とを見出し、さらに別異の化合物につき検討を重ねた結
果、本発明に到達した。
<問題点を解決するための手段> すなわち本発明の要旨は、下記一般式(I) (上記一般式(I)中で、R1はシクロヘキシル基;フエ
ニル基;またはニトロ基、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3
のアルコキシ基およびハロゲン原子から選択される1以
上の置換基で置換されたフエニル基を表わし、R2、R3
R4およびR5はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原
子、シアノ基またはカルボキシル基を表わし、またR1
よびR2が一緒になつてo−フエニレン基またはニトロ
基、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3のアルコキシ基および
ハロゲン原子から選択される1以上の置換基で置換され
たo−フエニレン基を表わしてもよい。Xはオキシ基ま
たはメチレン基を表わし、Yは−(CH2−(nは
0、5または6の整数を表わす。)または (mは1〜3の整数を表わす。)を表わし、R6は水素原
子、C1〜C3のアルキル基、ω−アルキルアミノアルキル
基(それぞれの炭素原子は独立して1〜3個の炭素原子
を有する。)またはω−ジアルキルアミノアルキル基
(それぞれのアルキル基は独立して1〜3個の炭素原子
を有する。)を表わし、R7は水素原子またはC1〜C3のア
ルキル基を表わし、R6とR7がNと一緒になつて環を形成
し、 (R8は水素原子、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3のヒドロ
キシアルキル基またはフエニル基を表わす。)を表わし
てもよい。)で表わされるアリールスルホン類又は薬剤
として許容されるその酸付加塩を有効成分とする抗潰瘍
剤に存する。
本発明の抗潰瘍剤として好ましい化合物は、上記一般式
(I)に於て、R1はシクロヘキシル基;フエニル基;ま
たはニトロ基、メチル、エチル、プロピル等のC1〜C3
アルキル基、メトキシ、エトキシ等のC1〜C3のアルコキ
シ基および塩素、臭素等のハロゲン原子から選択される
1以上の置換基で置換されたフエニル基であり、R2は水
素原子またはR1と一緒になつてo−フエニレン基であ
り、R3は水素原子;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子、シアノ基またはカルボキシル基であり、R4は水素原
子または塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子であり、
R5は水素原子であり、Xはオキシ基またはメチレン基で
あり、Yは−(CH2−(nは0、5または6の整数
を表わす。)または (mは1〜3の整数を表わす。)であり、R6は水素原
子、メチル、エチル等のC1〜C3のアルキル基、メチルア
ミノエチル等のω−アルキルアミノアルキル基(それぞ
れのアルキル基は独立して1〜3個の炭素原子を有す
る。)またはジエチルアミノエチル、ジメチルアミノエ
チル等のω−ジアルキルアミノアルキル基(それぞれの
アルキル基は独立して1〜3個の炭素原子を有する。)
であり、R7は水素原子またはC1〜C3のメチル、エチル等
のアルキル基であり、またR6とR7が一緒になつて (R8は水素原子、メチル、エチル等のC1〜C3のアルキル
基、2−ヒドロキシエチル等のC1〜C3のヒドロキシアル
キル基またはフエニル基を表わす。)であつてもよい。
本発明のより好ましい化合物は、上記一般式(I)に於
て、R1はシクロヘキシル基;フエニル基;またはニトロ
基またはメチル基で置換されたフエニル基であり、R2
水素原子またはR1と一緒になつてo−フエニレン基であ
り、R3は水素原子、臭素原子またはカルボキシル基であ
り、R4およびR5は水素原子であり、Xはオキシ基または
メチレン基であり、Yは−(CH2−(nは0、5ま
たは6の整数を表わす。)または であり、R6は水素原子、メチル基、ジメチルアミノエチ
ル基またはメチルアミノエチル基であり、R7は水素原子
またはメチル基であり、 は4−メチル−1−ピペラジニル基であつてもよい。
さらに、本発明の抗潰瘍剤として好ましい化合物を例示
すれば以下のとおりである。
5−〔2−(フエニルスルホニル)フエノキシ〕−N−
メチルペンチルアミン 5−〔2−(フエニルスルホニル)フエノキシ〕−N,N
−ジメチルペンチルアミン 6−〔2−(フエニルスルホニル)フエノキシ〕−N−
メチルヘキシルアミン 6−〔2−(フエニルスルホニル)フエノキシ〕−N,N
−ジメチルヘキシルアミン 5−〔2−(2−メチルフエニルスルホニル)フエノキ
シ〕−N−メチルペンチルアミン 5−〔2−(2−メチルフエニルスルホニル)フエノキ
シ〕−N,N−ジメチルペンチルアミン 5−〔2−(2−ニトロフエニルスルホニル)フエノキ
シ〕−N−メチルペンチルアミン 5−〔2−(4−ニトロフエニルスルホニル)フエノキ
シ〕−N−メチルペンチルアミン 5−〔4−ブロモ−2−(フエニルスルホニル)フエノ
キシ〕−N−メチルペンチルアミン 5−〔4−カルボキシ−2−(フエニルスルホニル)フ
エノキシ〕−N−メチルペンチルアミン 2−(3−カルボキシプロピオニルオキシ)−3−〔2
−(フエニルスルホニル)フエノキシ〕−N,N−ジメチ
ルプロピルアミン 5−〔2−(シクロヘキシルスルホニル)フエノキシ〕
−N−メチルペンチルアミン 5−〔2−(シクロヘキシルスルホニル)フエノキシ〕
−N,N−ジメチルペンチルアミン N−〔2−(フエニルスルホニル)ベンジル〕−N−メ
チルアミン N′−〔2−(フエニルスルホニル)ベンジル〕−N,N
−ジメチルエチレンジアミン N′−メチル−N′−〔2−(フエニルスルホニル)ベ
ンジル〕−N−メチルエチレンジアミン 1−〔2−(フエニルスルホニル)ベンジル〕−4−メ
チルピペラジン 4−〔5−ジメチルアミノペンチルオキシ)ジベンゾチ
オフエン−5,5−ジオキシド 上記したアリールスルホン類の酸付加塩も本発明の範囲
に含まれる。
このような酸付加塩としては、塩化水素酸塩、臭化水素
酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、コハク酸
塩、アジピン酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、マレイ
ン酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、トルエンスルホン酸
塩、メタンスルホン酸塩等の酸付加塩が挙げられる。
以下に本発明の抗潰瘍剤として用いられる化合物の製造
法を説明する。
下記一般式(IV)で表わされるアリールスルホン類は、
下記一般式(II)で表わされるω−ハロゲノアルコキシ
誘導体と下記一般式(III)で表わされるアミン類を反
応させることにより得られる。
(上記式中のR1〜R7は上記一般式(I)中で定義したと
おりであり、nは5または6であり、Halはハロゲン原
子を表わす。) 上記反応でのアミン類の使用量は、ω−ハロゲノアルコ
キシ誘導体に対し通常当モル以上である。
反応は無溶媒でも進行するが、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、
N−メチルピロリジン等のアミド系溶媒、メタノール、
エタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシ
ド等のスルホキシド系溶媒もしくはこれら2種以上の混
合物等反応に不活性な溶媒を使用できる。
反応温度は特に限定されないが通常室温から150℃であ
る。また、反応により生ずるハロゲン化水素を補集して
反応を促進させるために塩基類を添加してもよい。塩基
類としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基類、ピリジン、
トリエチルアミン等の第3級アミン類が使用される。使
用量は通常ω−ハロゲノアルコキシ誘導体(II)に対し
1〜5倍モルである。
目的物であるω−アミノアルコキシ誘導体(IV)は、反
応条件により遊離塩基の形あるいはハロゲン化水素との
酸付加塩の形のいずれか所望する形で得られる。望まし
い酸付加塩を得るために、ω−アミノアルコキシ誘導体
(IV)を遊離塩基の形で単離した後、望ましい酸と接触
させる方法も採用できる。
目的物であるω−アミノアルコキシ誘導体(IV)は、遊
離塩基の形もしくは酸付加塩の形のいずれであつても、
再結晶等慣用の手段を用いて精製できる。
上記反応の原料であるω−ハロゲノアルコキシ誘導体
(II)は、下記一般式(V) (上記式中のR1〜R5は上記一般式(I)で定義したとお
りである。) で表わされるフエノール誘導体と1,5−ジハロゲノペン
タンまたは1,6−ジハロゲノヘキサンをアルカリの存在
下反応させて得られる。
ω−ハロゲノアルコキシ誘導体(II)は、無溶媒もしく
は、ベンゼン、トルエン等の不活性溶媒中、1〜1.5当
量の水酸化ナトリウム水溶液および触媒量のテトラブチ
ルアンモニウムブロミド等の4級アンモニウム塩の存在
下フエノール誘導体(V)および1当量以上のジハロゲ
ノアルカンを25〜100℃の温度で反応させて得られる。
また、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等
のアミド系溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の
エーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水
素系溶媒などの不活性溶媒中1〜1.5当量の水素化ナト
リウム等の水素化金属の存在下、フエノール誘導体
(V)および1当量以上のジハロゲノアルカンを0〜10
0℃の温度で反応させることによつても目的物であるω
−ハロゲノアルコキシ誘導体(II)が得られる。
上記した反応の原料であるフエノール誘導体(V)は、
下記反応によつて得られる。
(上記式中のR1〜R5は、上記一般式(I)中で定義した
とおりである。) 本反応は、R1がメチル基もしくはニトロ基で置換された
フエニル基、フエニル基またシクロヘキシル基であり、
R2〜R5が水素原子あるいはR2、R5が水素原子でR3および
R4がハロゲン原子である場合に有利に適用される。
(上記式中のR1〜R5は、上記一般式(I)中で定義した
とおりである。
本反応は、R1がメチル基、塩素原子もしくはニトロ基で
置換されたフエニル基またはフエニル基であり、R2〜R5
が水素原子である場合に有利に適用される。
上記一般式(VIII)で示されるスルフイドは、反応
(1)においては上記一般式(VI)で表わされるチオフ
エノール類と上記一般式(VII)で表わされるアニリン
類とを反応させることにより、また反応(2)において
は、上記一般式(XI)で表わされるチオフエノール類と
上記一般式(X)で表わされるアニリン類とを常法によ
り反応させることにより得られる。
すなわちアニリン類(VII)または(X)に、3〜10倍
重量の水と、1.1ないし3当量の濃塩酸または濃硫酸を
加えた後、−5℃ないし20℃の温度で1ないし2当量の
亜硝酸水溶液によりジアゾ化を行う。つぎに、この反応
液を、20℃ないし100℃好ましくは50℃ないし80℃に加
熱した1ないし1.5当量のチオフエノール類(VI)また
は(XI)と、1.5ないし3当量の水酸化ナトリウムまた
は水酸化カリウム水溶液の混合物に加えて反応させると
スルフイド(VIII)が得られる。
次に、上記一般式(IX)で示されるスルホンは、上記一
般式(VIII)で示されるスルフイドを適切な酸化剤で酸
化することにより得られる。反応は、下記するとおり常
法で行なうことができる。
すなわち、スルフイド(VIII)に氷酢酸と2当量以上の
30%過酸化水素水を加え0℃ないし100℃の温度で酸化
するとスルホン(IX)が得られる。
さらに一般式(V)で示されるフエノール類は、一般式
(IX)で示されるスルホン類を脱メチル化することによ
り得られる。
反応は、常法に従い下記のとおり実施される。スルホン
類(IX)に無溶媒ないし約10倍容量のジクロロメタンま
たはベンゼン等の不活性溶媒中、1ないし2当量の3塩
化ホウ素または3臭化ホウ素を添加し、−80℃ないし還
流下、好ましくは、−10℃ないし25℃の温度で反応させ
ることにより、フエノール類(V)が得られる。また、
スルホン類(IX)に無溶媒ないし10倍容量のニトロベン
ゼン等の不活性溶媒中、1ないし2当量の塩化アルミニ
ウムを添加し、50℃ないし還流下好ましくは、80℃ない
し140℃の温度で反応させることにより、フエノール類
(V)が得られる。
(上記式中でR1〜R5は、上記一般式(I)中で定義した
とおりであり、Halはハロゲン原子を表わす。) 本反応はR1がニトロ基で置換されたフエニル基またはシ
クロヘキシル基であり、R2〜R5が水素である場合に好適
である。
上記一般式(VIII)で示されるスルフイド類は、上記一
般式(XI)で示されるハロゲン化物と上記一般式(XI
I)で示されるチオフエノール類を常法により反応させ
て得られる。
すなわち、チオフエノール類(XII)に、2ないし10倍
容量の水とアルコール系溶媒との混合溶媒(組成比は、
容量で前者対後者が2対1の割合)と、1ないし2当量
の水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムと、0.9ない
し1.1当量のハロゲン化物(XI)とを添加し、30℃ない
し100℃好ましくは50℃ないし80℃の温度で反応させる
とスルフイド類(VIII)が得られる。スルフイド類(VI
II)は上記した反応(1)および(2)と同様にしてフ
エノール誘導体(V)に転換できる。
(上記式中で、R1〜R5は上記一般式(I)で定義したと
おりである。) 本反応は、R1がフエニル基またはメトキシ置換フエニル
基である場合に有利に適用される。
上記一般式(XIV)で示されるスルフイド類は、反応式
(3)におけると同様な条件でチオフエノール類(VI)
とo−クロロニトロベンゼン類(XIII)を反応させて得
られる。次いで、反応(1)および(2)におけると同
様な条件でスルフイド類(XIV)を酸化するとスルホン
類(XV)が得られる。さらにスルホン類(XV)のニトロ
基を常法により接触還元してアニリン類(XVI)を得
る。
すなわち、スルホン類(XV)を、ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン等のエーテル系溶媒またはメタノール、エタ
ノール等のアルコール系溶媒中、5%パラジウムカーボ
ン等の還元触媒を用いて、水素雰囲気で接触還元するこ
とによりアニリン類(XVI)が得られる。
反応温度は通常室温ないし50℃の範囲内にある。
さらに、アニリン類(XVI)に無溶媒ないし約5倍容量
の水溶媒中、濃硫酸を1ないし50当量好ましくは、5な
いし10当量加え、更に、1.5ないし2倍容量の水に溶解
した1ないし2当量の亜硝酸ナトリウムを0℃ないし10
℃の温度で添加し、その後、70℃ないし還流下で反応さ
せることにより、フエノール誘導体(V)が得られる。
(上記式中で、R1〜R5は上記一般式(I)で定義したと
おりである。) 本反応は、R1がフエニル基またはメチル置換フエニル基
であり、R3が塩素原子、臭素原子またはシアノ基であ
り、R4が水素原子または塩素原子であり、R2およびR5
水素原子である場合に好適である。
上記反応で、スルホン酸エステル類(XIX)はスルホニ
ルクロリド類(XVII)とフエノール類(XVIII)を常法
により反応させて得られる。スルホン酸エステル類(XI
X)のフリース転位は、スルホン酸エステル類を無溶媒
あるいは10倍容量のニトロベンゼン等の不活性溶媒中1.
5〜2当量の塩化アルミニウムを添加し、80℃ないし還
流下、好ましくは110℃ないし150℃の温度で行われ、フ
エノール誘導体(V)が得られる。
上記反応式中の最終生成物であるフエノール誘導体
(V)が下記式(XX) で示される場合には、下記式(XXI) で示されるスルフイルドを上記反応(1)のスルフイド
類(VIII)の酸化反応と実質的に同一な条件で酸化する
ことにより、フエノール誘導体(XX)が得られる。なお
式(XXI)のスルフイドは公知である(E.CampaigneらJ.
Heterocyclic Chem.7753−4(1969)参照)。
下記一般式(XXIII)で示されるアリールスルホン類
は、下記一般式(XXII)で示されるハロゲノメタン誘導
体と下記一般式(III)で示されるアミン類を反応させ
ることにより得られる。
(上記式中のR2〜R7は上記一般式(I)中で定義したと
おりであり、Halはハロゲン原子を表わす。) 反応条件は、上記一般式(IV)のアリールスルホン類を
ハロゲン誘導体とアミン類から合成する条件と同様であ
る。
上記した反応の原料であるハロゲノメタン誘導体(XXI
I)は、2−メチルジフエニルスルホンを常法によりハ
ロゲン化して得られる。すなわち、2−メチルジフエニ
ルスルホンを1〜10倍量の四塩化炭素等の不活性溶媒
中、触媒量の過酸化ベンゾイルの存在下、1〜2当量の
N−ハロゲノコハク酸イミドまたはN−ハロゲノアセト
アミドと50℃ないし還流温度で反応させることによりハ
ロゲノメタン誘導体(XXII)が得られる。
下記一般式(XXVII)で表わされるアリールスルホン類
は、下記一般式(XXIV)で表わされるエポキシ誘導体と
下記一般式(III)で表わされるアミン類とを反応させ
て下記一般式(XXV)で表わされるアルコール誘導体と
し、さらに下記一般式(XXVI)で表わされる酸無水物を
反応させることによつて得られる。
(上記式中で、R2〜R7およびmは上記一般式(I)中で
定義したとおりである。) 上記一般式(XXIV)で表わされるエポキシ誘導体は、2
−ヒドロキシジフエニルスルホン類とエピクロルヒドリ
ンをアルカリの存在下反応させて得られる。
抗潰瘍剤として、本発明のアリールスルホン類およびそ
の酸付加塩を用いる場合、いかなる方法でも投与でき
る。
すなわち皮下注射、静脈内注射、筋肉注射、腹腔内注射
等の非経口投与もまた経口投与も可能である。
投与量は患者の年令、健康状態、体重、潰瘍状態の程
度、同時処理があるならばその種類、処理頻度、所望の
効果の性質等により決定される。
一般的に有効成分の1日投与量は0.1〜10mg/kg体重、通
常0.3〜5mg/kg体重であり、1回あるいはそれ以上投与
される。
本発明化合物を経口投与する場合は錠剤、カプセル剤、
粉剤、液剤、エリキシル剤等の形体で、また非経口投与
の場合は液体あるいは懸濁等の殺菌した液状の形体で用
いられる。上述の様な形体で用いられる場合、固体ある
いは液体の毒性のない製剤的担体が組商に含まれ得る。
固体担体の例としては通常のゼラチンタイプのカプセル
が用いられる。また有効成分を補助薬とともにあるいは
それなしに錠剤化、粉末包装される。
これらのカプセル、錠剤、粉末は一般的に5〜95%、好
ましくは25〜90%重量の有効成分を含む。
すなわちこれらの投与形式では5〜500mg、好ましくは
5〜100mgの有効成分を含有するのがよい。
液体担体としては水あるいは石油、ピーナツ油、大豆
油、ミネラル油、ゴマ油等の動植物起原の、または合成
の油等が用いられる。
また、一般に生理食塩水、デキストロースあるいは類似
のシヨ糖溶液、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール等のグリコール類が液状
担体として好ましく、とくに生理食塩水を用いた注射液
の場合には通常0.5〜20%、好ましくは1〜10%重量の
有効成分を含むようにする。
経口投与の液剤の場合、0.5〜10%重量の有効成分を含
む懸濁液あるいはシロツプがよい。
この場合の担体としては香料、シロツプ、製剤学的ミセ
ル体等の水様賦形剤を用いる。
<実施例> 以下、実施例及び参考例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施
例によつて限定されるものではない。
参考例1 5−〔2−(フエニルスルホニル)フエノキシ〕−N−
メチルペンチルアミン塩酸塩 2−ヒドロキシジフエニルスルホン23.4gをトルエン100
mlに溶解後、あらかじめ水40mlに溶解した水酸化ナトリ
ウム4.5gと、1,5−ジブロモペンタン82ml、テトラブチ
ルアンモニウムブロミド1.6gを加え、60℃で3時間撹拌
する。冷却後、不溶部を去し、液を、分液、水洗
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機層を、減圧下濃
縮、乾固し、得られたシロツプにメタノール80mlを加
え、析出結晶を取後、乾燥し融点93−94℃のブロモ体
32.1gを得た。
次に、このブロモ体3.0gをテトラヒドロフラン10mlに溶
解後、40%モノメチルアミン水溶液5.5mlを加え、室温
で1夜放置する。その後反応液を減圧下濃縮し、析出油
状物を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液を加え、分液する。そして、飽和食塩水で洗滌し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、有機層を減圧下濃縮乾固
し、カラムクロマト精製する。
得られたシロツプを、エタノール10mlに溶解後、30%塩
酸−エタノール0.9mlを加える。析出結晶を取後、乾
燥し、融点146−147℃の5−〔2−(フエニルスルホニ
ル)フエノキシ〕−N−メチルペンチルアミン塩酸塩2.
2gを得た。
また、ブロモ体3.0gにテトラヒドロフラン6ml、トリエ
チルアミン2.2ml、N−メチルベンジルアミン1.9gを加
え、還流下3時間撹拌する。
冷却後、析出結晶を去し、液を減圧下乾固し、残渣
に酢酸エチルと2N・水酸化ナトリウム水溶液を加え、分
液する。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、氷冷下20%塩酸−酢酸エチル3.1m
lを加える。析出結晶を取し、イソプロピルアルコー
ルより晶析し、融点165−167℃の5〔2−(フエニルス
ルホニル)フエノキシ〕−N−ベンジル−N−メチルペ
ンチルアミン3.3gを得た。
次にこのベンジル体1塩酸塩3.3gにメタノール20ml、水
5ml、5%パラジウムカーボン0.5gを加え、常圧撹拌
下、50℃で5時間水素により還元を行なう。冷却後、触
媒を去し、液を減圧下乾固し、残渣をエタノールよ
り、結晶化し、融点146−147℃の5−〔2−(フエニル
スルホニル)フエノキシ〕−N−メチルペンチルアミン
塩酸塩2.3gを得た。
参考例1と同様にして以下の化合物を合成した。
参考例9 5−〔2−(2−メチルフエニルスルホニル)フエノキ
シ〕−N−メチルペンチルアミン塩酸塩 o−アニシジン11.8gに濃塩酸17ml、水60mlを加え、水3
0mlに溶解した亜硝酸ナトリウム6.6gを、氷冷撹拌下、
1時間で加える。その後、この溶液をo−チオクレゾー
ル10.8g、水酸化ナトリウム6.7g、水45mlに溶解した液
に、撹拌下、70℃、4時間で滴下し、更に100℃で1時
間撹拌する。冷却後、ベンゼンで抽出し、水洗後、ベン
ゼンを留去する。得られた、褐色油状物を、減圧蒸留
し、沸点142−145℃/1mmHgのスルフイド体11.9gを得
た。
次にこのスルフイド11.9gに、酢酸20ml、30%過酸化水
素水15mlを加え、70℃5時間撹拌する。反応後に、水20
mlを加え、冷却後析出結晶を取、水洗、乾燥し、融点
147−148℃のスルホン体12.2gを得た。
次にスルホン体12.2gをジクロロメタン60mlに溶解し、
氷冷撹拌下、ジクロロメタン15mlに溶解した3臭化ホウ
素5.7mlを滴下する。氷冷下1時間撹拌した後、水を加
え、析出沈殿物を去し、液を、水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、溶媒を留去し、融点124−125℃のフ
エノール体10.7gを得た。
次にこのフエノール体10.7gを使用して以下、参考例1
と同様にして融点167−168℃の5〔2−(2−メチルフ
エニルスルホニル)フエノキシ−N−メチルペンチルア
ミン塩酸塩10.0gを得た。
参考例9と同様にして以下の化合物を合成した。
参考例14 5〔2−(2−ニトロフエニルスルホニル)フエノキ
シ〕−N−メチルペンチルアミン塩酸塩 o−メトキシベンゼンチオール10gに、水酸化ナトリウ
ム3g、水50mlを加え、エタノール20mlに加熱溶解した。
o−ブロモニトロベンゼン131gを60℃で撹拌下、10分で
加え、更に還流下2時間撹拌する。冷却後、析出結晶
を、取、水洗、乾燥し、エタノールより再結晶し、融
点122−123℃のスルフイド体15.3gを得た。次に、この
スルフイド体15.3gに、酢酸30ml、30%過酸化水素水13m
lを加え、90℃4時間撹拌する。反応後に、水30mlを加
え、冷却後、析出結晶を取、水洗、乾燥し、融点157
−8℃のスルホン体15.6gを得た。次に、このスルホン
体15.6gにベンゼン200mlを加え、窒素気流撹拌下、塩化
アルミニウム10.9gを加え、さらに、還流下4時間撹拌
を続ける。冷却後、反応液に水を加え、分液、水洗し、
常法通り、クライゼンアルカリ処理、カラムクロマト精
製により油状物として、フエノール体11.6gを得た。
次にこのフエノール体11.6gを使用して、以下、参考例
1と同様にして融点161−163℃の5−〔2−(2−ニト
ロフエニルスルホニル)フエノキシ〕−N−メチルペン
チルアミン塩酸塩9.7gを得た。
参考例14と同様にして、下記参考例15の化合物を合成し
た。
参考例15 5−〔2−(4−ニトロフエニルスルホニル)フエノキ
シ〕−N−メチルペンチルアミン塩酸塩、融点117−118
℃ 参考例16 5−〔2−〔4−メトキシフエニルスルホニル)フエノ
キシ〕−N−メチルペンチルアミン塩酸塩 p−メトキシベンゼンチオール3gに水酸化ナトリウム8.
6g、水10mlを加え、エタノール15mlに加熱溶解させた。
o−クロロニトロベンゼン3.1gを、60℃で撹拌下、10分
で加え、更に還流下2時間撹拌する。反応液に、水20ml
を加え、冷却後、析出結晶を取、水洗、乾燥し、融点
91−93℃のスルフイド体5.2gを得た。次にスルフイド体
5.2gに酢酸15ml、30%過酸化水素水4.4mlを加え、70℃
5時間撹拌する。反応液に、水30mlを加え、冷却後、析
出結晶を取、水洗、乾燥し、融点151−153℃のスルホ
ン体5.5gを得た。次にスルホン体5.5gにテトラヒドロフ
ラン50ml、5%パラジウムカーボン1gを加え常圧撹拌
下、40℃で10時間水素により還元を行なう。冷却後、触
媒を去し、液を減圧下乾固し、融点124−126℃のア
ニリン体4.8gを得た。次に、このアニリン体4.8gに、水
19mlと濃硫酸14mlを混合した溶液を加え、氷却撹拌下、
水30mlに溶解した、亜硝酸ナトリウム1.3gを30分で加え
る。更に30分撹拌した後、80℃1時間、100℃1時間撹
拌する。反応液を常法通り、後処理、クライゼンアルカ
リ処理を行ない、融点121−122℃のフエノール体3.8gを
得た。
次にこのフエノール体3.8gを使用して、以下、実施例1
と同様にして融点167−168℃の5−〔2−(4−メトキ
シフエニルスルホニル)フエノキシ〕−N−メチルペン
チルアミン塩酸塩3.6gを得た。
参考例16と同様にして下記参考例17の化合物を合成し
た。
参考例17 5−〔2−(4−メトキシフエニルスルホニル)フエノ
キシ〕−N,N−ジメチルペンチルアミン塩酸塩、融点182
−183℃ 参考例18 5−〔4−シアノ−2−(フエニルスルホニル)フエノ
キシ〕−N−メチルペンチルアミン塩酸塩 p−シアノフエノール29.6gをアセトン230mlに溶解後、
氷却撹拌下、水100mlに溶解した水酸化ナトリウム10.7g
を滴下し、次に、ベンゼンスルホン酸クロリド46.1gを3
0分で滴下する。更に、1時間撹拌した後、分液し、飽
和食塩水と少量の塩酸で洗滌し、アセトンを減圧下留去
する。得られた油状物をクロロホルムに溶解し、水洗、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、クロロホルムを減圧下留
去し、乾燥後、スルホン酸エステル64.6gを得た。
次に、スルホン酸エステル30gをニトロベンゼン300mlに
溶解後、塩化アルミニウム30.9gを加え、窒素雰囲気
下、120℃、20時間撹拌する。冷却後、反応液を水にあ
け、分液、水洗後、水60ml、メタノール180mlに溶解し
た水酸化カリウム15gで抽出する。アルカリ層を分液
後、氷冷下、1時間撹拌し、析出結晶を取する。次に
この結晶を、酢酸エチルに懸濁し、氷冷撹拌下、6N・塩
酸で、酸性化する。分液後、飽和食塩水で洗滌し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、酢酸エチルを減圧下留去し、
乾燥後、融点143−145℃のフエノール体19.0gを得た。
次に、フエノール体19.0gを乾燥ジメチルホルムアミド6
0mlに溶解した溶液を、乾燥ジメチルホルムアミド30ml
中50%水素化ナトリウム3.7gの懸濁液に、水却撹拌下、
徐々に滴下する。滴下後、50℃で30分撹拌した後、1,5
−ジプロモペンタン46mlを加え、50℃2時間撹拌する。
冷却後、反応液を水にあけ、有機層をクロロホルムで抽
出する。水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒
を減圧下留去し、カラムクロマトグラフイで精製し、融
点161−162℃のブロモ体22.5gを得た。次にブロモ体10g
をテトラヒドロフラン100mlに溶解し、40%モノメチル
アミン水溶液40mlを加え、室温で、1夜放置する。その
後、反応液を、減圧下濃縮し、析出油状物を、酢酸エチ
ルに溶解し、飽和炭素水素ナトリウム水溶液を加え、分
液する。そして、飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、水冷撹拌下、20%塩化水素−酢酸エチル
5mlを加える。析出結晶を、取し、エタノールより再
結晶を行い、融点179−181℃の5−〔4−シアノ−2−
(フエニルスルホニル)フエノキシ〕−N−メチルペン
チルアミン塩酸塩を7.7g得た。
参考例18と同様にして以下の化合物を合成した。
参考例22 5−〔4−カルボキシ−2−(フエニルスルホニル)フ
エノキシ〕−N−メチルペンチルアミン塩酸塩 参考例5で得られた5−〔4−シアノ−2−(フエニル
スルホニル)フエノキシ〕−N−メチルペンチルアミン
塩酸塩5.0gに6N塩酸70mlを加え、窒素雰囲気下100℃で1
5時間撹拌する。冷却後、析出結晶を取し、エタノー
ル−水より再結晶を行ない、融点224−226℃の5−〔4
−カルボキシ−2−(フエニルスルホニル)フキノキ
シ〕−N−メチルペンチルアミン塩酸塩4.5gを得た。
参考例22と同様にして、下記参考例23の化合物を合成し
た。
参考例23 5−〔4−カルボキシ−2−(フエニルスルホニル)フ
エノキシ〕−N,N−ジメチルペンチルアミン塩酸塩、融
点212−215℃ 参考例24 2−(3−カルボキシプロピオニルオキシ)−3−〔2
−(フエニルスルホニル)フエノキシ〕−N,N−ジメチ
ルプロピルアミン塩酸塩 o−ヒドロキシジフエニルスルホン10.0gを乾燥ジメチ
ルホルムアミド30mlに溶解した溶液を、乾燥ジメチルホ
ルムアミド20ml中50%水素化ナトリウム2.2gの懸濁液
に、水冷撹拌下徐々に滴下する。滴下後、50℃で30分撹
拌した後、エピクロルヒドリン16mlを加え、50℃で2時
間撹拌する。冷却後、反応液に水と酢酸エチルを加え、
分液する。飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を減圧下留去する。残渣に、n−ヘキサン
を加え、固形物を、粉砕し取、乾燥して、融点106−1
09℃にエポキシ体11.8gを得た。
次に、このエポキシ体11.8gを、テトラヒドロフラン80m
lに溶解し、50%ジメチルアミン水溶液43mlを加え、室
温で、1夜放置する。その後、反応液を、減圧下濃縮
し、析出油状物を、酢酸エチルに溶解し、分液する。飽
和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、水冷
撹拌下、20%塩化水素−酢酸エチル7.7mlを加える。析
出結晶を取し、イソプロピルアルコールより再結晶を
行い融点159−161℃の1−ジメチルアミノ−3−〔2−
(フエニルスルホニル)フエノキシ〕−2−プロパノー
ル塩酸塩11.9gを得た。次に、この塩酸塩2.3gを常法通
り、脱塩酸塩して、油状物2.0gを得た。これに、テトラ
ヒドロフラン10ml、無水コハク酸0.8gを加え、還流下、
3時間撹拌する。その後、溶媒を減圧下留去し、残渣
に、クロロホルムを加え、溶解後、氷冷撹拌下、20%塩
化水素−酢酸エチルを加える。次にエーテルを加え、析
出結晶を取し、この結晶をアセトンに懸濁し、還流
下、30分撹拌する。冷却後、結晶を取、乾燥し、融点
116−117℃の2−(3−カルボキシプロピオニルオキ
シ)−3−〔2−(フエニルスルホニル)フエノキシ〕
−N,N−ジメチルプロピルアミン塩酸塩2.2gを得た。
参考例25 5−〔2−(シクロヘキシルスルホニル)フエノキシ〕
−N−メチルペンチルアミン塩酸塩 o−メトキシベンゼンチオール14gを、乾燥ジメチルホ
ルムアミド70ml中、50%水素化ナトリウム5.0gの懸濁液
に、水冷撹拌下、徐々に滴下する。滴下後、室温で30分
撹拌した後、シクロヘキシルブロミド17.9gを加え、室
温で3時間撹拌する。その後、反応液に、水と酢酸エチ
ルを加え分液し、飽和食塩水で洗滌後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去し、油状物として、ス
ルフイド体14.6gを得た。
次にこのスルフイド体14.6gをジクロロメタン70mlに溶
解し、−10℃で撹拌下、ジクロロメタン20mlに溶解した
3臭化ホウ素7.4mlを滴下する。滴下後、氷冷下1時間
撹拌した後、水を加え、析出沈殿物を去し、液を、
水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、
フエノール体10.9gを油状物として得た。
次に、このフエノール体10.9gをベンゼン50mlに溶解
し、1N水酸化ナトリウム水溶液55ml、テトラ−n−ブチ
ルアンモニウムブロミド0.9g、1,5−ジブロモペンタン3
5mlを加え、還流下、2時間撹拌する。冷却後、分液、
水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留
去し、カラムクロマトグラフイにより精製し、ブロモ体
16.1gを油状物として得た。
次にこのプロモスルフイド体16.1gを、クロロホルム90m
lに溶解後、水冷撹拌下80%m−クロロ過安息香酸20.3g
を徐々に加え、その後、室温で1時間撹拌した後、析出
結晶を去し、液を、飽和亜硝酸ナトリウム水溶液、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗滌
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、油状
物として、プロモスルホン体13.3gを得た。
次にこのブロモスルホン体2.0gを使用して、参考例1と
同様にして、融点103−105℃の5−〔2−(シクロヘキ
シルスルホニル)フエノキシ〕−N−メチルペンチルア
ミン塩酸塩15gを得た。
参考例25と同様にして、下記参考例26の化合物を合成し
た。
参考例26 5−〔2−(シクロヘキシルスルホニル〕フエノキシ〕
−N,N−ジメチルペンチルアミン塩酸塩、融点132−135
℃ 参考例27 N−〔2−(フエニルスルホニル)ベンジル〕−N−メ
チルアミン塩酸塩 参考例9と同様にして得られた、o−メチルビフエニル
スルホン50gに、4塩化炭素250ml、N−ブロモコハク酸
イミド90g、過酸化ベンゾイル0.5gを加え、還流下20時
間撹拌する。冷却後析出結晶を去し、液を水洗し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去し、ブ
ロモ体74.3gを油状物として得た。
次にこのブロモ体5.0gを使用して、参考例1と同様にし
て融点181−182℃のN−〔2−(フエニルスルホニル)
ベンジル〕−N−メチルアミン塩酸塩2.1gを得た。
参考例27と同様にして、以上の化合物を合成した。
参考例38 4−(5−ジメチルアミノペンチルオキシ)ジベンゾチ
オフエン−5,5−ジオキシド塩酸塩 常法により得られた、4−ヒドロキシジベンゾチオフエ
ン2.0gを使用して、実施例9と同様の方法で酸化し、ス
ルホン体を得た後、参考例1と同様にして融点186−188
℃の4−(5−ジメチルアミノペンチルオキシ)ジベン
ゾチオフエン−5,5−ジオキシド塩酸塩を1.4gを得た。
実施例1 本発明の抗潰瘍剤の薬理効果についてストレス潰瘍抑制
試験の結果に基いて説明する。ストレス潰瘍抑制試験は
以下のとおりにして行なつた。
一群5匹の非絶食Douryu系雄性ラツト(静動協、体重22
0−250g)を金網ストレスケージに入れ、22±1℃の水
槽内に剣状骨の深さまで浸し、ストレスを負荷した。15
時間後にラツトを撲殺して胃を摘出し胃内に1%ホルマ
リン約15mlを注入後、1%ホルマリン液に10分間浸して
固定した。固定後、大彎に沿つて胃を切り開き、腺胃部
に発生した潰瘍の長径を、実体顕微鏡下(X10)で測定
し、その合計を潰瘍係数(mm)とした。薬物は1%アラ
ビアゴム液に懸濁させ、2ml/kgの用量をストレス負荷30
分前に経口投与した。対照群には1%アラビアゴム液を
投与し、その潰瘍係数を被検薬物投与群の潰瘍係数と比
較し、被検薬物の抑制率を算出した。なお、投与量は各
化合物とも50mg/kgであつた。
試験結果を下記表−1に示す。なお、表中の試験化合物
は、参考例番号で示す。
<発明の効果> 上記試験結果から明らかなように、上記のアリールスル
ホン類およびその酸付加塩は抗潰瘍薬として有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/495 9454−4C (72)発明者 菅野 守 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 菊本 亮二 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 新田 一誠 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) (上記一般式(I)中で、R1はシクロヘキシル基;フエ
    ニル基;またはニトロ基、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3
    のアルコキシ基およびハロゲン原子から選択される1以
    上の置換基で置換されたフエニル基を表わし、R2、R3
    R4およびR5はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原
    子、シアノ基またはカルボキシル基を表わし、またR1
    よびR2が一緒になつてo−フエニレン基またはニトロ
    基、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3のアルコキシ基および
    ハロゲン原子から選択される1以上の置換基で置換され
    たo−フエニレン基を表わしてよい。Xはオキシ基また
    はメチレン基を表わし、Yは−(CH2−(nは0、
    5または6の整数を表わす。)または (mは1〜3の整数を表わす。)を表わし、R6は水素原
    子、C1〜C3のアルキル基、ω−アルキルアミノアルキル
    基(それぞれのアルキル基は独立して1〜3個の炭素原
    子を有する。)またはω−ジアルキルアミノアルキル基
    (それぞれのアルキル基は独立して1〜3個の炭素原子
    を有する。)を表わし、R7は水素原子またはC1〜C3のア
    ルキル基を表わし、またR6とR7がNと一緒になつて環を
    形成し、 (R8は水素原子、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3のヒドロ
    キシアルキル基またはフエニル基を表わす。)を表わし
    てもよい。)で表わされるアリールスルホン類又は薬剤
    として許容されるその酸付加塩を有効成分とする抗潰瘍
    剤。
  2. 【請求項2】R1はシクロヘキシル基;フエニル基;また
    はニトロ基、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3のアルコキシ
    基およびハロゲン原子から選択される1以上の置換基で
    置換されたフエニル基であり、R2は水素原子またはR1
    一緒になつてo−フエニレン基であり、R3は水素原子、
    ハロゲン原子、シアノ基またはカルボキシル基であり、
    R4は水素原子またはハロゲン原子であり、R5は水素原子
    であり、Xはオキシ基またはメチレン基であり、Yは−
    (CH2−(nは0、5または6の整数を表わす。)
    または (mは1〜3の整数を表わす。)であり、R6は水素原
    子、C1〜C3のアルキル基、ω−アルキルアミノアルキル
    基(それぞれのアルキル基は独立して1〜3個の炭素原
    子を有する。)またはω−ジアルキルアミノアルキル基
    (それぞれのアルキル基は独立して1〜3個の炭素原子
    を有する。)であり、R7は水素原子またはC1〜C3のアル
    キル基であり、またR6とR7がNと一緒になつて環を形成
    し、 (R8は水素原子、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3のヒドロ
    キシアルキル基またはフエニル基を表わす。)であつて
    もよいことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の抗
    潰瘍剤。
  3. 【請求項3】Xはオキシ基であり、Yは−(CH2
    (nは0、5または6の整数を表わす。)であることを
    特徴とする特許請求の範囲第2項記載の抗潰瘍剤。
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