JPH0750992Y2

JPH0750992Y2 - 児童用椅子

Info

Publication number: JPH0750992Y2
Application number: JP3840893U
Authority: JP
Inventors: 朝根陳
Original assignee: 朝根陳
Priority date: 1993-06-08
Filing date: 1993-06-08
Publication date: 1995-11-22
Anticipated expiration: 2005-11-22
Also published as: JPH0686595U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は一種の児童用椅子に関
し、特に、座と背もたれの垂直高度と水平距離を同時に
調整でき、座者の腿部と背部に応じた形状に椅子の各部
を形成することで適当な座姿を得ることができる児童用
椅子に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在使用されている児童用椅子は、その
多くが調整不能の固定型式であるか、調整機能があって
も、わずかに背もたれの傾斜角度や座の垂直高度が調整
できるものがほとんどであった。すなわち、人体の腿部
の長さや背部の位置に応じて椅子の背もたれと座の間の
距離を調整することができず、座や背もたれ、ボードの
位置は人体整理構造に符号せず、児童に適した座姿を得
ることができなかった。また、学齢期の児童はその成長
速度は著しく、児童の成長に合わせて椅子を買い換える
必要があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】本考案は、座と背もた
れの垂直高度と水平距離を同時に調整できる児童用椅子
を提供することを目的とし、それにより人体の生理構造
に符号した良い姿勢で座ることができる児童用椅子を提
供することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】スライド部（１０４）の
導柱（１０３）における垂直の位置を調整し、座（１０
６）の高度を固定するために、本考案では椅子（１０
０）の背もたれ（１０１）の後ろにはスライド部（１０
２）を連接し、このスライド部（１０２）に、スライド
部（１０２）が垂直に移動することができる導柱（１０
３）の上端を差し込み、スライド部（１０２）の上から
ボルト（１０２ａ）を締めてスライド部（１０２）の内
側に設けた止めまくら（１０２ｂ）を圧して止め、背も
たれ（１０１）の導柱（１０３）における垂直の高度を
固定する。また導柱（１０３）の下方はスライド部（１
０４）に差し込み、このスライド部（１０４）の一側に
は横框（１０５）を延伸して連接し、この横框（１０
５）の上には座（１０６）を固定し、スライド部（１０
４）をボルト（１０４ａ）により導柱（１０３）に固定
する。

【０００５】また、ボード（１０９）と座（１０６）の
垂直高度と水平幅を同時に調整するために、上記横框
（１０５）の別の端である右端は折れ曲がった形状の導
柱（１０７）に連接し、この導柱（１０７）上にはガイ
ドみぞを設け、このガイドみぞに直角に折れ曲がった形
状のアーム（１０８）と連接するスライド部（１０８
ａ）を嵌め、このアーム（１０８）の上端にはボード
（１０９）を固定し、ボルト（１０８ｂ）でスライド部
（１０８ａ）を導柱（１０７）に固定する。

【０００６】

【作用】図３に示されるのは、低学年の児童向けに本考
案を調整する場合の、実際の作動状態を示し、背もたれ
（１０１）と座（１０６）の高度を低くする場合であ
る。この調整過程において、背もたれ（１０１）の水平
中心位置は図の向かって右側へと移動し、座（１０６）
の水平中心位置は向かって左側へと移動し、背もたれ
（１０１）と座（１０６）の距離は縮小され、児童の腿
部は適度に座（１０６）に支持されるほか、腿部以下と
脚部もまた、自然に伸びて地面に付くことができる。ま
た、人体の背部も背もたれ（１０１）により適当に支え
られ、児童の臀部は座（１０６）の中心位置上にあり、
良い姿勢で座ることができる。

【０００７】また、図４に示されるのは、高学年の児童
向けに本考案を調整する場合の、作動状態を示し、背も
たれ（１０１）と座（１０６）を高くする場合である。
この調整過程において、背もたれ（１０１）の水平中心
位置は、図に向かって左に移動し、座（１０６）の水平
中心位置は右側に移動するため、両者の中心水平位置間
の距離は増大し、児童の腿部と身体のサイズに合わせる
ことができ、これもまた良い姿勢で座ることができる。

【０００８】さらに、図５、６に示されるのは、ボード
（１０９）の高度調整における本考案の作動状態を示す
図である。すなわち、スライド部（１０８ａ）が導柱
（１０７）に固定される位置により、ボード（１０９）
を最も使用者に適した高度に調整できる。

【０００９】

【実施例】実施例については図を参照して説明する。図
１に示されるのは本考案の立体図であり、図２は各部分
の形状を明確に示す分解図である。座（１０６）の下に
は平らで真っ直ぐな横框（１０５）に固定し、この横框
（１０５）の一側にくの字形の、上下方向に斜めに延び
る導柱（１０３）に連接し、導柱（１０３）上部は背も
たれ（１０１）の後ろに設けたスライド部（１０２）に
差し込んで背もたれ（１０１）に固定し、導柱（１０
３）下部は、上記横框（１０５）を延伸して形成したス
ライド部（１０４）に差し込み、導柱（１０３）の底端
は底框（１１２）に連接し、この底框（１１２）の両端
はそれぞわ半円形に弯曲する脚（１１０ａ）、（１１０
ｂ）に連接する。脚（１１０ａ）、（１１０ｂ）の底端
にはそれぞれ対称位置にキャスター（１１１）を設け
る。

【００１０】さらに、図３に示されるように、座（１０
６）下方の横框（１０５）のもう一端を屈折する別の導
柱（１０７）に固定し、導柱（１０７）をスライド部
（１０８ａ）に差し込み、スライド部（１０８ａ）はア
ーム（１０８）に連接し、アーム（１０８）はボード
（１０９）に連接する。

【００１１】図２に示されるのは、本考案の構造を示す
分解図である。図２に示されるように、本考案の椅子
（１００）の背もたれ（１０１）の後ろにはスライド部
（１０２）を連接し、このスライド部（１０２）に導柱
（１０３）の上端を差し込み、垂直に滑って移動させ、
ボルト（１０２ａ）を締めてスライド部（１０２）の内
側に設けた止めまくら（１０２ｂ）で止め、背もたれ
（１０１）の導柱（１０３）における垂直の高度を固定
する。また、上下の導柱の外側には目盛り（１０３ｂ）
を設け、正確に児童の成長に比例する高さの調整を行う
ことができる。下方の導柱（１０３）は、スライド部
（１０４）に差し込み、このスライド部（１０４）は横
框（１０５）を延伸して一体に設け、横框（１０５）上
方には座（１０６）を固定し、導柱（１０３）をスライ
ド部（１０４）上のボルト（１０４ａ）を締めて、上方
の導柱と同様の方法で固定するとき、スライド部（１０
４）の導柱（１０３）における垂直の目盛りの位置を調
整することができ、これにより座（１０６）の高度を固
定することができる。

【００１２】さらに、図３に示されるように、横框（１
０５）の右端は屈折する導柱（１０７）に連接し、この
導柱（１０７）は、アーム（１０８）に連接するスライ
ド部（１０８ａ）に差し込んで連接し、直角に折り曲げ
た形状のアーム（１０８）の上端にボード（１０９）を
固定する。ボルト（１０８ｂ）でスライド部（１０８
ａ）を導柱（１０７）に固定するときは、その固定方法
はスライド部（１０２）と導柱（１０３）の場合と同じ
であり、ボード（１０９）と座（１０６）の垂直高度と
水平幅を調整することができる。同時に、ボード（１０
９）の一側には二つのフック状ねじ（１０８ｃ）で本や
文具などを入れるラック（１１３）を固定し、固定面の
別の辺をフック（１１３ａ）でアーム（１０８）に支持
させる。

【００１３】図３に示されるのは、本考案の実際の作動
状態を示す図である。ここに示される椅子の形状は低学
年の児童向けのものであり、椅子（１０１）と座（１０
６）は下向きに高度を調整し、調整過程において、背も
たれ（１０１）の水平中心位置は図の向かって右側へと
移動し、座（１０６）の水平中心位置は向かって左側へ
と移動する。この背もたれ（１０１）と座（１０６）の
中心間の距離は縮小され、身体及び腿部のサイズが比較
的小さい低学年の児童が使用するとき、その腿部は適度
に座（１０６）に支持されるほか、腿部以下と脚部もま
た、自然に伸びて地面に付くことができる。また、人体
の背部も背もたれ（１０１）にいより適当に支えられ、
このとき座者の臀部は座（１０６）の中心位置上にあ
り、以上のように座者にとって快適な座る姿勢を得るこ
とができる。

【００１４】図４に示されるのは、本考案のもう一つの
作動状態を示す図である。これは図３より比較的年長の
児童に合わせて調節する場合を示す。まず使用時には、
背もたれ（１０１）と座（１０６）を上に向けて高度調
整を行うが、この調整過程において、背もたれ（１０
１）の水平中心位置は、図に向かって左に移動し、座
（１０６）の水平中心位置は右側に移動するため、両者
の中心水平位置間の距離は増大し、年齢の比較的高い児
童の腿部と身体のサイズに合わせることができ、椅子
（１００）を図４に示されるように調整することによ
り、図３に示される低学年児童に対するのと同様の効果
を上げることができる。

【００１５】このように、本考案の児童用椅子は、使用
対称が年齢的な制限を受けず、それぞれの座者の体に応
じて調整でき、最も適した椅子の形状に調整することが
できる。さらに、導柱（１０３）の目盛り（１０３ｂ）
に照合して児童の成長に合わせて適度な調整が行える。

【００１６】図５、６に示されるのは、本考案のもう一
つの作動状態を示す図である。すなわち、スライド部
（１０８ａ）が導柱（１０７）に固定される位置によ
り、ボード（１０９）を最も使用者に適した高度に調整
でき、ならびに座者が椅子から立ち上がる時には、ボー
ド（１０９）を上に向けて回転させればよい。

【００１７】

【考案の効果】本考案は、椅子の座と背もたれの部分に
それぞれスライド部を設けて導柱に嵌め、スライド部が
導柱を滑って移動することを利用して背もたれと座の垂
直高度を調整し、このとき同時に背もたれと座の間の水
平距離を調整でき、使用する児童の年齢が異なってもそ
の背部と腿部に応じた形状に椅子の各部を形成すること
で適した座姿を得ることができる児童用椅子を提供する
ことができる。さらに、導柱に設けた目盛りに照合して
児童の成長に合わせて滴度な調整が行える。また、ボー
ドを最も使用者に適した高度に調整できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の立体図である。

【図２】本考案の分解図である。

【図３】本考案の作動状態を示す図である。

【図４】上記図３と共に、本考案の作動状態を示す図
である。

【図５】本考案の別の作動状態を示す図である。

【図６】上記図５と共に、本考案の作動状態を示す図
である。

【符号の説明】

（１００）椅子（１０１）背もたれ（１０２）
スライド部（１０２ａ）ボルト（１０２ｂ）止めまくら
（１０３）導柱（１０３ｂ）目盛り（１０４）スライド部（１
０４ａ）ボルト（１０５）横框（１０６）座（１０７）導柱
（１０８）アーム（１０８ａ）スライド部（１０８ｂ）ボルト（１
０８ｃ）フック状ねじ（１０９）ボード（１１０ａ）、（１１０ｂ）脚
（１１１）キャスター（１１２）底框（１１３）ラック（１１３ａ）
フック

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】椅子（１００）の背もたれ（１０１）の
後ろにはスライド部（１０２）を連接し、このスライド
部（１０２）にスライド部（１０２）を垂直に移動でき
る導柱（１０３）の上端を差し込み、スライド部（１０
２）の上からボルト（１０２ａ）を締めてスライド部
（１０２）の内側に設けた止めまくら（１０２ｂ）を圧
して止め、背もたれ（１０１）の導柱（１０３）におけ
る垂直の高度を固定でき、導柱（Ｉ０３）の下方はスラ
イド部（１０４）に差し込み、このスライド部（１０
４）の一側には横框（１０５）を延伸して連接し、この
横框（１０５）の上には座（１０６）を固定し、スライ
ド部（１０４）をボルト（１０４ａ）で導柱（１０３）
に固定することで、スライド部（１０４）の導柱（１０
３）における垂直の位置を調整し、座（１０６）の高度
を固定する児童用椅子。
【請求項２】請求項１の横框（１０５）の右端は折れ
曲がった形状の導柱（１０７）に連接し、この導柱（１
０７）上にはガイドみぞを設け、このガイドみぞに直角
に折れ曲がった形状のアーム（１０８）と連接するスラ
イド部（１０８ａ）を嵌め、このアーム（１０８）の上
端にはボード（１０９）を固定し、ボルト（１０８ｂ）
でスライド部（１０８ａ）を導柱（１０７）に固定して
ボード（１０９）と座（１０６）の垂直高度と水平幅を
調整する請求項１に記載の児童用椅子。