JPH07507741A - 微生物に起因する望ましくない反応に対して木材を保護する方法 - Google Patents

微生物に起因する望ましくない反応に対して木材を保護する方法

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JPH07507741A JP6521718A JP52171894A JPH07507741A JP H07507741 A JPH07507741 A JP H07507741A JP 6521718 A JP6521718 A JP 6521718A JP 52171894 A JP52171894 A JP 52171894A JP H07507741 A JPH07507741 A JP H07507741A
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    • B27K5/04Combined bleaching or impregnating and drying of wood

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 微生物に起因する望ましくない反応に対して木材を保護する方法本発明は、請求 の範囲の請求項1の前文部分に記載されている、微生物に起因する望ましくない 反応に対して木材を保護する方法に関するものである。
この方法では、微生物の増殖を抑制することができる物質によって木材を処理し て、この物質を木材の表面部分より少なくとも本質的に深い位置まで木材中に含 浸させる。
また、本発明は、請求の範囲の請求項17の前文部分に記載されている木材に関 するもので、この木材は微生物に起因する望ましくない反応に対して保護されて いる。
従来、微生物に起因する腐朽および損傷に対して木材を保護するために、種々の 方法および保護剤か開発されている。最も普通の方法は、木材中の微生物の増殖 を防止することかできる物質を木材にできるだけ深い位置まで含浸させることで ある。このような保護剤の代表的な例としてはいわゆるクレオソート油があり、 クレオソート油は満足できる程度以上の保護効果を示すつしかし、このような保 護剤の欠点は、一般的毒性のために、このような保護剤の残留物およびこのよう な保護剤で処理した木片を、危険廃棄物として取り扱う必要があることである。
また、従来技術では、有機錯生成剤またはその塩を使用して、セルロース誘導体 の試料を、不完全菌類に起因する菌類による損傷に対して、保護する方法か知ら れている。例えば、ラオ(Rao)およびクマール(Kumar) (J、Ar chaelogical Chem、 4 (198G)、第11−15頁〕は 、クロカビ(Aspergillus niger)およびトリコデルマ・ビリ デ(Tricboderma vi口de)という糸状菌株から単離された酵素 のカルボキシメチルセルロースナトリウム基板に及ばず加水分解作用に対する8 −アセチル−4−メチルウンベリフェロン(AMU)およびデヒドロアセテート (3−アセチル−6−メチル−12H−ピラン−2,,1−(3H)ジオン(D  M A )およびその銅塩のような錯生成剤の抑制力を調査している。その結 果から、低1度においてこれらのキレート化剤はそれ自体では比較的弱い作用を 有しているか、その銅塩は50ppmという低1度において15〜25%の抑制 効果を達成することが分った。カオおよびクマールによれば、前記キレート化剤 および特にその金属塩の示す抑制効果は、これらの化合物と酵素の活性基との反 応に基づく。
本発明の目的は、のこぎりでひいた木材のような木材を、微生物に起因する望ま しくない反応に対して保護する全く新規な方法を提供することにある。
本発明は2つの基本原則に基づく。第1に、微生物の増殖を抑制する物質として 、木材中に含まれている遷移金属と結合することかできる錯生成剤を使用する。
従って、本発明は、木材中の鉄および他の遷移金属と結合させてキレートを形成 することにより、真菌類および糸状菌類の増殖および拡散に対する極めて顕著な 抑制効果を達成する、ということを利用する。本発明においては、腐朽菌による 結晶性セルロースの腐朽が、例えば、木材中に含まれている移遷金属が決定的な 役割を演する酸化反応に基づく腐朽経路を経由して生起することを確かめた。
遷移金属は糸状菌および青変閑の増殖において同様な役割を演する。木材中に含 まれている遷移金属のうち、微生物の増殖に関して最も重要なものは、鉄(Fe )、特に3価の鉄、およびマグネシウム(Mn)である。
遷移金属を結合させるのに使用する錯生成剤は、大部分が水溶性であり、従って 錯生成剤は処理した木材から浸出される。従って、本発明の第2の基本原理によ れば、沈殿した錯生成剤の固相の[貯蔵所(reserve depot)」を 木材中に形成させて、金属化合物および水分が木材中に後から入るようにする。
本発明においては、この貯蔵所は、木材中に錯生成剤を水溶液の形態で含浸させ 、この含浸工程の後に、木材中に浸透した錯生成剤を水性相から沈殿させること により、得られる。
特に、本発明の方法は、特許請求の範囲の請求項Iの特徴部分に記載されている ことを特徴とする。さらに、本発明の保護されている木材は、特許請求の範囲の 請求項17の特徴部分に記載されていることを特徴とする。
こ\に、[望ましくない反応Jという用語は、主として真菌類および糸状菌類に 起因する木材の崩解および腐朽に関して使用する。木材の崩解は木材強度の本質 的な喪失を意味し、これは主として腐朽菌によって行われ、腐朽菌のうち褐色腐 朽菌および白色腐朽菌は監視に値する。さらに、これらの菌類のうち、最大の損 傷は、乾燥腐朽菌(セルプラ・ラクリマンス(Serpula lacryma ns)菌)・イドタケ(コニオボラ・ブチアナ(Coniophora put eana)菌)、白色多孔1!(ボリア・ブチセンタ(Poria place nta)菌)およびサウナ(sauna)菌(グロエオフイルム・トラベウム( Gloeopl+yl Iu■trabeum)菌)を包含する褐色腐朽菌によ って起こる。腐朽菌は、木材の構造成分、すなわちセルロースおよびヘミセルロ ースを、加水分解および酸化を行うラジカル反応で終る反応によって分解する。
従来、木材の腐朽は木材の重量損失によって特性付けられている。
木材に対する損傷(すなわち、色の欠陥)は、青変菌および糸状菌によって起こ る。また、これらの菌類は、その比較的低い加水分解活性にもかかわらず、セル ロースおよびヘミセルロースを、ある程度まで(普通、30%を超えない重量損 失を生じるまで)分解できることが分った。糸状菌による損傷を生しさせる菌の うち、監視に値する菌株は、クラドスポリウム属、アルテルナリア属、ヘルミン トスボリウム(IIe1minLhosporiua+)属、ペニシリウム属、 アスペルギルス属、エビコクス(Epicoccus ) mおよびリゾリス属 に属するものである。
特に、ペニシリウム属およびアスペルギルス属に属する糸状菌は、内部空間およ び構造において、広範囲の損傷を生じさせる。
木材中に見い出されることの極めて多い青変菌としては、アムブロシエラ(As +bros ie I Ia)属、アウレオバンジウム(^ureobasid ium)、セラトンステイス(CeraLocysLis) i!、クラドスポ リウム属、およびヒアロボラ属がある。のこぎりでひいた杉の木材を侵食する最 も普通の青変菌は、アウレオバシジウム・プルランス(pullulans)属 およびセラトンステイス属、例えば、セラトンステイス・ピリフェラ(pili fera)菌に属する。これらの菌株のほかに、ニジマツの木材における青変病 は、例えば、セラトノステイス・ピセアエ(piceae)およびセラトンステ イス・コエルレスセンス(coerulescens)によって引き起こされる 。上述の菌株に属する糸状菌のほかに、スクレロフ埼マ・エントキシリナ(Sc lerophoma enL。
xylina)のようなスクレロフォマ属の菌株が、のこぎりでひいた松の木材 中に存在する。
本発明は、上述の微生物に起因する望ましくない反応に対して木材を保護するの に使用することができる。
こ\に、「錯生成剤」 (または「キレート化剤」)という用語は、2価または 3価の陽イオンと結合して不溶性または可溶性の化合物を生成することができる 化合物について使用する。
錯生成剤は無機化合物とを機化合物とに分類することができる。無機錯生成剤と しては、環状または線状の種々のリン酸塩化合物、例えば、トリポリリン酸ナト リウム(Nas P3010STPP)のようなポリリン酸塩がある。使用され る最も重要な有機錯生成剤は、アミノポリカルボン酸およびその塩であって、そ の酸部分か酢酸によって形成されているもの〔このような錯生成剤の例としては 、エチレンジアミン四酢酸(EDTA) 、ニトリロ三酢酸(NTA) 、n− ヒドロキシエチル−エチレンジアミン三酢酸(+−IEDTA)、ジエチレント リアミン五酢酸(DTPA) 、エチレンジアミン−ジー(0−ヒドロキシフェ ニル酢酸(EDDHDA)、ジエタノールグリシン(D E C)およびエタノ ールグリシン(EDG)かある〕、ヒドロキシ酸(グルコン酸、グルコヘプタン 酸および他の糖酸、例えば、β−グルコイソサッカリン酸、α−イソサッカリン 酸、酒石酸、リンゴ酸およびクエン酸)およびその塩、ならびに無機ホスフェー トおよびその塩であって、その酸部分がリン酸によって形成されているもの〔こ のような酸の例としては、アミノトリメチレンホスホン酸(ATMP) 、I− ヒドロキシエチリデン−1,1−ンホスホン酸(I(EDP)、エチレンジアミ ンテトラメチレンポスホン酸(EDTMr)、ジエチレントリアミンペンタメチ レンホスホン酸(DTP M P )かある〕である。
錯生成剤の錯生成力は、錯生反応におけるその平衡定数をめることによって評価 される。平衡定数にの値か大きい程、錯生成剤の存在下において遊離金属イオン の存在できる量が少なくなる。生成する錯化合物の熱力学的安定性、あるいは所 定の金属陽イオンに対する錯生成剤の錯生成力は、従来、平衡定数の対数で表わ されている。
あるいはEDTA、NTA、DTPAおよび/またはHEDTAのような有機ホ スフェートまたはその塩のような有機キレート化剤を使用して、実施するのか特 に有利である。
こ\に「木材Jという用語は、伐採した木材(例えば、丸太)およびのこぎりで ひいた木材の両方のほか、使用中の木材(例えば、構造物中の木材)について使 用する。落葉樹および針葉樹の両方の木材を処理することができる。本発明は、 のこぎりでひいた針葉樹の木材、代表的な例では、松の木材を、腐朽菌、青変病 菌および糸状菌に対して保護するのに、特に有利に適している。
本発明の木材保護方法は、含浸および沈殿という2つの工程に分けることができ る。
含浸工程では、木材を、木材中に本来存在している金属と少なくとも部分的に結 合するのに有効な量の錯生成剤によって処理する。特に、このような結合を、微 生物の増殖および拡散にとって不可欠な遷移金属、特に鉄およびマグネシウムに ついて行わせる。沈殿工程では、木材中に固相の錯生成剤の貯蔵所を形成するた めに錯生成剤を水性相から沈殿させる。
本発明方法における含浸工程では、有効成分として錯生成剤またはいくつかの錯 生成剤のl昆合物を含有する水溶液を使用して、木材にできる限り深部まで含浸 させるのが好ましい。しかし、錯生成剤による表面的処理でも糸状菌に起因する 着色を少なくとも防止するのに十分であることを確かめた。処理溶液における錯 生成剤濃度は広範囲に変えることができる。代表的な例においては、濃度は溶液 重量の約0.01〜50重量%、好ましくは約0.1〜301!量%である。含 浸に使用する錯生成剤の量は、木材中の水分および遷移金属含有量によって変動 する。
代表的な例においては、加圧処理における含浸溶液の消費量は、木材の水分が2 0%であり、溶液中の錯生成剤濃度が約25%である場合には、木材1m”当り 約300〜500リツトルである。IKgの木材を約500にg/+’の平均密 度(aVerage density)で処理したと仮定すると、含浸工程にお いて0.6〜1.0リツトルの含浸溶液か消費される。
含浸溶液は水性溶液であるのが有利であり、木材保護剤は木材構造中への含浸溶 液の滲透を促進することができる従来の他の添加剤を含有することができる。
本発明において使用する木材保護剤は、生物学的に不活性な添加剤のほかに、銅 イオンまたは銅の錯化合物のような従来の生物学的に活性な化合物を含有するこ とかできる。錯生成剤は、水のほかに、他の溶媒(例えば、エタノールおよびメ タノールのようなアルコール)中、またはこのような溶媒の水性混合物中に溶解 させることができる。このような混合物中の水の割合は、l〜99容量%の範囲 で変えることができる。また、錯生成剤ならびに使用可能な添加剤が種々の相の 溶媒に溶解している種々の乳濁液を使用することができる。従って、後で使用す る[錯生成剤を液相で木材中に含浸させる」という表現は、含浸工程において、 溶解した形態の錯生成剤を含有する溶液または溶液混合物を使用して含浸工程を 行う第1の方法、ならびに乳濁液を使用して含浸工程を行う第2の方法の両方を 包含する。なお、第2の方法では、錯生成剤は必ずしも乳濁液のすべての相のな かに溶解している必要があるとは限らない。
本発明の好適例においては、その目的は、木材に含まれている遷移金属のうちの 最高割合を結合させて本質的に不溶性の形態とし、これにより遷移金属か菌類の 増殖プロセスに寄与するのを防止することにある。本発明の他の例においては、 遷移金属を結合させて、木材から少なくとも部分的に浸出させることができる可 溶性錯化合物にすることにある。後者の例においては、木材を、例えば表面から 、少なくとも部分的に洗浄して遷移金属の存在しない状態にすることができる。
菌類の増殖に関して、遷移金属錯体の溶解性は重要でない。それは、遷移金属( 特に鉄)は、可溶性錯体として結合している場合でも、菌類の代謝に利用できな い形態で存在するからである。
金属は雨水によって、特に汚濁物によって、木材中に連続的に蓄積される。木材 中に含有させたキレート化剤から長期にわたって利益を得るには、キレート化剤 を貯蔵所の形態に変える。貯蔵所からキレート化剤は木材中に人ってくる水のな かに溶解する。水に対する溶解性はこの方法の作用にとって重要な性質である。
それは、キレート化か液相反応であるからである。上述の理由から、木材中に含 浸させる錯生成剤の量を、木材に本来含まれている遷移金属との結合に必要な量 より多くする。含浸工程の後に、錯生成剤を錯生成剤溶液の液相から沈殿させる (沈殿工程)。
錯生成剤を木材中に沈殿させることは、2つの異なる方法、すなわちpHR節ま たは温度調節によって行うことができる。
本発明の第1の好適例によれば、含浸工程後に木材のpH値を低下させることに より、錯生成剤を水性相から沈殿さiる。木材のpHは、無機酸、有機酸、また はその塩を使用して低下させる。硫酸、硝酸または塩素酸のような鉱酸、あるい はその酸性塩が適当である。他の有利な手段はホウ酸を使用することであり、こ の場合にはホウ素が木材中に導入され、ホウ素は、例えば、難燃剤および害虫に 対する保護剤として働く。また、上述の酸の混合物を使用してpHを低下させる ことができ、この酸混合物としては、特に、ホウ酸と鉱酸との混合物およびホウ 酸塩(特に、ホウ砂)と鉱酸との混合物を挙げることができる。
これらの処理工程におけるキレート他剤濃度およびpHレベルは、木材中に含ま れている金属のキレート化、および木材中に沈殿したキレート化剤の十分な貯蔵 所の形成が達成されるように選択する必要がある。なお、木材中のpHは、処理 後に、問題となる金属のキレートに適当な安定性を保証するようなレベルを維持 するようにする必要がある。こ\に[問題となる金属のキレート」という用語は 、キレート化剤と、微生物の増殖および拡散に寄与する遷移金属とによって形成 されたキレートを意味する。例えば、キレート化剤としてNatEDTAを使用 した場合には、木材中の最終p +−1を約5にするのか好ましい。本発明の範 囲内においてpHをさらに低くすることができるが、その結果キレートの安定性 が低下することがある(これは、金属と結合する際における木材による競合に起 因する)。
従って、酸処理工程における酸使用量は、所望の最終pHに従って選択する。
キレート化剤としてN a + E D T Aを使用し、かつpHをl005 から5に下げた場合には、4当量のNatEDTAは2当量の酸を必要とする。
換言すれば、1モルのNatEDTAに対して2モルの塩酸または1モルの硫酸 を使用する。Nat Hz EDTAの場合には対応する量の酸を使用してpH を5から2.8に下げる。
酸処理工程は錯生成剤を含浸させた後直ちに行うことができ、あるいはまた、含 浸工程と酸処理工程との間で木材を乾燥することができる。中間乾燥工程を行う ことにより、含浸工程を数回も繰り返えすことができ、このようにして木材中に 比較的多屋の貯蔵所を形成することができる。このような中間乾燥工程間の間隔 は、含浸工程で有機溶媒または有機溶媒の水性混合物/乳濁液を使用することに より、短縮することかできる。中間乾燥を行うことなく酸処理工程を行う場合に は、含浸工程で使用される錯生成剤溶液の容積は、酸処理工程で使用した酸の容 積だけ、少なくなる筈である。
本発明の第1の好適例によれば、木材に含浸させるのに使用する錯生成側番よ、 水溶性塩の水溶液である。この水溶性塩としては、錯生成剤のアルカリ金属塩力 (好ましい。N a ! Ht E D T AおよびN a + E D T  Aの少なくとも一方を使用するのが最も好しい。
使用する錯生成剤がNatEDTAである場合には、先ず、木材を、明らかにア ルカリ性のpHにおいて、錯生成剤水溶液によって処理し、その後、木材中の錯 生成剤を沈殿させるために、木材中のp I(をpH5,5未満に下げる。
この例によれば、適当な濃度のNa*EDTA水溶液を、pH8,5〜12にお いて木材中に含浸させ、その後に、酸を木材中に含浸させてそのpHを下げる。
木材中に含浸されている混合物(EDTA十酸)において、EDTAの所望の最 終濃度範囲は約7〜20%であり、好ましくは約7〜lO%である。
この例およびこの例における酸の必要量は、次の計算例(−例として質量IKg 、含水率20%の木材ブロックを使用)によって説明することができる。EDT AをN a + E D T Aの形管で添加すると、溶液のpHは例えば約1 1.5になる。
EDTA溶液および後酸性化用溶液を併せた全容積は約0.6〜1.0リツトル である。この全容積を約0,8リツトルと選定する。その1/2をEDTA溶液 (EDTAJI度25%)とし、他の1/2を酸溶液とすることができる。この 場合1こ、含浸後に木材中に残っている溶液の容積は全体でlす・ノトル(その 内訳は、EDTAo、4リツトル、酸溶液0.4リツトル、および木材の水分と して水0.2リットル)である。
Na、EDTA溶液を含浸させた後に、酸を含浸させて木材中のpHを約pH5 に調整する。これは、1モルのEDTAに対して2モルの1価の酸(HCI)、 またはこれに相当するように、1モルの2価の酸(Hz SO4)を添加するこ とにより、達成される。あるいはまた、理論的に3価であるホウ酸HsBOtを 使用することかできるが、実際には、最初の1個の水素原子の後に残った2個の 水素原子の加水分解は極めて僅かであるので、ホウ酸は1価の弱酸として挙動す る 従って、酸溶液の濃度は次の通りになる。
C□。+=4.8重量%、あるいはこれに相当するようにC,、、。、 =6. 45重量%、あるいはCHlsos =8.13重量%。
このようにして沈殿するEDTA量は、木材中に含まれている金属をキレート化 するのに必要な量より多量になる。そこで、不溶解キレート化剤力Aらなる豊富 な貯蔵所が木材中に残る。
錯生成剤としてNaz HI EDTAを使用する場合には、先ず、木材を、p H4,5〜6、好ましくは約pH5において、錯生成剤水溶液によって処理し、 その後に、酸の形態の錯生成剤を沈殿させるために、木材中のpHをpH3未満 未満下げる。前述の例よりこの例か優れているのは、より少量のEDTAを使用 して錯生成剤の貯蔵所を得ることかできる点である。
pHが5に下がった際に、EDTAの溶解度は、pl−110におけるNa4E DTAの溶解度のほぼ1/I Oに低下する。酸の形態のEDTAの水中溶解度 110.03重量%であるが、NanEDTAの水中溶解度は40重量%である 。溶解度の低下は、弱いNa錯体が解離してNaがプロトンと入れかわることに よる。pH2,8においてEDTAは酸の形態で沈殿する。しかし、pHをこの ような低t1値に下げても、鉄(I 1)およびマンガン(II)のキレートを 包含する重金属キレートの解離は起こらない。
また、NTAはpHを調節することにより沈殿させることができるが、最終pH は約pH2,5〜3であるので、NTAによって得られるキレートの安定性1よ 、EDTAによって得られるキレート程良好ではな円pHのほか、キレートの安 定性も、キレート化剤自身、すなわちそのキレート住持性による影響を受りる。
本発明の池の有利な例によれば、錯生成剤を50℃以上に加熱された水溶液とに よって錯生成剤を沈殿させる。このようにして、温度を調節することにより、D TPA型およびT−IEDTA型の錯生成剤およびその塩を有利に沈殿させるこ とができる。
所望に応じて、上述の2つの例を組み合わせて、温度を上昇させて錯生成剤溶液 を木材中に含浸させ、その後に木材中のpHおよび温度を好ましい方法で下げる ことができる。
本発明方法の第1工程、すなわち錯生成剤を木材中に含浸させる工程、および酸 処理を行う第2工程は、例えば、加圧、真空および真空−加圧併用の含浸技術を 使用して、従来方法で行うことができる。第2工程に関しては、木材中に含有さ れている過剰の錯生成剤溶液が、酸処理工程中に木材から逃げないようにして酸 を8fさせる必要がある点に、留意することが必要である。従って、酸処理工程 は、加圧技術を使用して行うのか好ましい。
別の例によれば、約lO〜95%、好ましくは約70〜90%の真空を使用して 、錯生成剤溶液を木材中に含浸させる(処理期間的lO分〜5時間、好ましくは 約30分〜2時間)。次いで、過剰の錯生成剤溶液を排除する。この操作は、先 ず常圧で行い、次いで部分真空で行うことができ、その後に圧力を約2〜20バ ール(ゲージ圧)、好ましくは約5〜15バール(ゲージ圧)に上昇して、酸f B液を木材に適用する。圧力を上昇して酸処理を行った後に、もう一度、過剰の 液体を木材から排除するために、木材に後真空処理を施す。このみような工程の 期間は約1分〜2時間、好ましくは約5分〜1時間である。70〜90%真空を 使用する。
本発明の他の例によれば、錯生成剤溶液を木材中に、例えば、30〜80℃の上 昇させた温度および約2〜6バール(ゲージ圧)に上昇させた圧力において、約 5分〜1時間の処理期間の間含浸させることにより、本発明方法を行う。次いで 、圧ツノを約0.5〜5時間にわたって約10−15バール(ゲージ圧)に上昇 させて、含浸程度を改善する。含浸の後に、圧力を迅速に低下させ、錯生成剤溶 液を排出し、後真空処理(約70〜90%の真空を使用する)を行い、前記溶液 を蒸発させることにより錯生成剤の沈殿を達成する。
あるいはまた、錯生成剤溶液および酸溶液を木材中に、&漬によって浸透させる ことができる。この方法は、例えば、既にのこぎりでひいた木材を、先ず、錯生 成剤溶液を満たしたタンクのなかに単に浸漬し、その後にこの木材を酸溶液か入 っているタンクに移す。このタンク法では、錯生成剤の最高飽和溶1夜を使用す る。この場合に、錯生成剤処理および゛i処理の工程の期間は約1分〜5時間で ある。代表的な例においては、なまののこぎりでひいた木材(green sa wn wood)のタンク法における処理に、約30分〜2時間を要する。
処理した木材の温度は、処理プラントまたは屋外の通常の周囲温度において前記 木材を放置することにより、低下させることができる。所望に応じて、冷却工程 の効率を冷却装置によって改善することができる。
上述の説明に基づけば、微生物に起因する望ましくない反応に対して保護されて いる木材は、固相の錯生成剤を含有しており、これが再溶解したものは木材中に 含まれている遷移金属と結合することかできる。特に、このような好ましい木材 は、沈殿したEDTAを、木材の約0.01〜50重量%含有している。EDT Aの少なくとも一部分は結晶形態であることが多い。
本発明は大きな利益を提供する。従って、遷移金属、特に3価の鉄およびマンガ ンと結合することができる錯生成剤を使用して、本発明に従って木材に含浸処理 を行った場合には、上述の糸状菌および真菌類の増殖に対して有意な保護作用を 達成することかできる。本発明に使用する木材保護剤は水溶性であり、従って環 境に対して安全である。さらに、前記木材保護剤は、一般的毒性を有する物質を 含有しておらず、木材中に存在していて望ましくない反応の原因となる上述のよ うな微生物に対して特に有効である。木材中に貯蔵所を形成することにより、錯 生成剤の効果を、最適な場合には、木材の全実用寿命にわたるまで延長すること ができる。
以下に、本発明をいくつかの実験例について説明する。
添加した図1および図2は、本発明方法によって処理した木材の内部組織の光学 顕微鏡写真である。図1は処理した木材試料の12倍に拡大した写真であり、図 2は処理した木材試料の50倍に拡大した写真である。
実験例1 沈殿試験 この試験の目的は、予定された保護条件におけるEDTAの沈殿を確認すること であった。
22.6ffi員%のN a + E D T A溶液のアリコート1lIll をビーカー内で作った。これに5.98m1の2モルHCI溶l[!を添加した 。溶液中のEDTAa度は14゜6重量%になり、溶液のpHは約4になった。
酸処理工程を開始してから約30分間後にEDTAの沈殿が始まったことを確認 した。
実験例2 種々の処理工程におけるpH値に及はす木材自身の作用この試験の目的は保護方 法の種々の工程におけるpHレベルに及はす木材自身の作用を39価することで あった。
乾燥した木材のかんな屑のアリコートl1gをビーカー内で秤量し、これに13 .5gの7.5%Na+EDTA溶液を添加した。これらの材料の量は本格的な 規模の含浸において使用される量に比例させた。この混合物を注意して混合する ことにより均一にした。湿ったおが屑を測定した結果そのpHは9.6であり、 これはEDTAによる処理工程におけるN a a E D T Aの溶解性を 評価するのに十分な高い1直であった。
酸処理工程中のpH変化を同様な条件において調査した。この場合にも、乾燥し た木材のおが屑のアリコートl Igをビーカー内で秤量した。次いで、これに 、6.75Hの15%N a + E D T A溶液、5.33m1の1モル MCI溶液、およびイオ“ン交樹脂で精製した1、42 mlの水を添加した。
溶液中のEDTAa度度を測定した結果7,5%であった。注意して混合した後 に、湿ったおが屑のpHを測定し、4より僅かに小さいことを確かめた。この幀 はEDTAの沈殿を達成するのに適切なp Hレベルであった。
実験例3 含浸効果の試験 この含浸効果の試験に使用した木材ブロックは、辺材をのこぎりでひいて得た松 の板であった。Na4EDTA溶液の1度を比較的高く20%に選定して、試験 の際にEDTA沈殿を一層容易に検出できるようにした。含浸処理を施した木材 ブロックを104℃で一晩乾燥し、その後この木材ブロックの乾燥重量を測定し た結果60. ’l]2gであった。含浸処理を開始する前に、木材ブロックは 若干の水分を再吸収していたので、木材ブロックの重量は61.75gに増加し た。EDTA溶液中に既に浸漬した木材ブロックから、大気圧より低い−720 mmHgの真空によって空気を0.5時間排除し、その後真空を解除し、EDT A溶液を木材中に大気圧で2時間滲透させた。この含浸工程の後に、木材ブロッ クの重量を測定した結果181.40 gであり、このうちEDTA溶液の寄与 は119.65 gであった。この木材ブロックを乾燥し、その後1.5モルH CI溶液中に浸漬した木材プロ・ツタから、大気圧より低い一720關Hgの真 空によって再度空気を0.5時間排除した。この真空を解除し、約84m1のH CI溶液を木材中に滲透させた。これ書こより木材の水分は、木材と含有水との 合計重量の約57%になった。この木材を気密プラスチック袋のなかに一晩入れ ておいて、蒸発による水分の損失を防止した。
この木材を部片に細かに分割することにより、木材の内側から試料を採取した。
これらの試料片を肉眼で検査した結果、EDTA沈殿の斑点部分(patche s)が明らかに認められたが、さらに光学顕微鏡で検査した結果、肉眼による検 査では検出可能な沈殿が認められなかった場所にも、離れ離れに散在している位 置に沈殿か含まれていることか、明らかになった。図1および図2において、沈 殿(ま淡灰色の針状部分(pricks)および斑点部分(patches)と して認められる。
実験例4 含浸効果の試験 含浸処理を施すべき木材ブロックは、実験例3の木材と同じものであった。この 試験に使用したEDTAの形態はN a 2 H2E D T Aであり、これ を5%溶液にした(溶液のpH約5)。含浸処理を施した木材ブロックを、実験 例31こおけると同様にして乾燥した。乾燥した木材プロ・ツクの重量は61. 85gであった。含浸処理を開始する前に、木材ブロックは若干の水を再吸収し て(唯ので、木材ブロックの重量は62.69 gに増加した。EDTAを木材 中に実験例3におけると同様にして含浸させた。
この含浸工程の後に、木材ブロックの重量を測定した結果172.48 gであ り、このうちEDTA溶液の寄与は109.79 gであった。この木材ブロッ クを乾燥し、その後04モルHCI溶液中に浸漬した木材ブロックか伝火気圧よ り低%1−720 mmHgの真空によって空気を0.5時間uト除した。この 真空を解除し、約 82m1の1(C1溶液を木材中に滲透させた。これにより 木材の水分は木材と含有水との合計重量の約57%になった。この木材を気密プ ラスチ・ツク袋のなかに−晩入れておいて、蒸発による水分の損失を防止した。
沈殿を実験例3におけると同様にして検出した。
実験例5 木材保護効果の試験 この試験のために、フィンランドに極めて多く存在し、最大の損傷を引き起こす 3種の腐朽菌:イドタケ(コニオボラ・ブチアナ)、白色多孔菌(ボリア・プラ センタ)およびサウナ菌(グロレオフィルム・トラベウム)を選択した。
この試験に使用した基板(sul+5haLes)は杉の木から切り取った辺材 の部片であり、これらの試験片を、EDTAJ1度を10%に調整して実験例3 の方法を行った点を除き、本発明方法に従って実験例3および4におけると同様 にして処理した。試験片の1法は5X15X30+amであった。数個の試験片 に、比較保護剤CCを0,4%溶液および1.6%溶液として使用して、含浸処 理を施した。この比較用保護剤の組成は次の通りであった:Cu5On ’ 5 1(z O50,0%Kr Cr!Ot 48.0% Cryj 2.0% 含浸工捏の後に、試験片を注意して温度を下げて乾燥し、その後試験片をpH4 5〜5.0まで酸性にした蒸留水によって3日間洗浄した。洗浄中、試験片を蒸 留水中に完全に沈めて、を効な洗浄が確実に行われるようにした。洗浄水は水中 におけるEDTAの蓄積を回避するのに十分な頻度で取り換えた。さらに、未洗 浄の試験片を各処理工程から別にして取っておいた。洗浄後に、試験片を部屋の 条件下に2週間乾燥させ、その後試験片を放射によって滅菌した。放射源として はco!11を使用した。
1%寒天水溶液を満たしたフル皿(kolle dish)に、これらの試験片 を入れて、それぞれの皿に3個の含浸試験片および3個の非含浸試験片を置いた 。試験しようとする菌類を試験片上に載置した寒天塊の上に移植した。同じ目的 に使用する皿(parallel dist+)の数は2枚とした。改良EN1 13法によって腐朽試験を行った。この試験では腐朽時間は10週間であった。
この期間の後に、フル皿を開き、試験片の重量損失を測定した。
未洗浄のEDTA試料はすべて、腐朽糸状rM (rot mold)の試験菌 株に対して有効であった。in損失は最大でも1.7%にすぎなかったが、比較 試料では重量損失は約23〜25%程度であった。
また、洗浄した試験片では、重量損失は有意でなかった(木材中に含まれている 少量の物質が、腐朽プロセスが行われていない場合でも、どのみち、木材から寒 天基質に溶出するので、2%未満のirrmti失は実際上ゼロに等しいとみな すことができる)。糸状菌ボリア・ブチセンタのみが小さいffffff1t! 失を引き起こすことか分った。これらの腐朽試験において検出された重量損失を 次表に示す。
表 重量損失の測定値によれば、p I−1を低下させることによって木材中に生成 するEDTAの沈殿は、腐朽に対する保護効果を「意に改善する。これに対し、 NaaEDTA処理を施したか沈殿を生成していない試験片の腐朽は、洗浄後に 、比較試験片とほぼ同じく極めて若しかったが、未洗浄の試料においては腐朽に 対する保護効果は良好であった。従って、コニオボラ・ブチアナを移植した洗浄 試験片の重量損失は16.7%であったか、未洗浄試験片のffi量損失は0. 5%にすぎなかった。ボリア・ブチセンタおよびグロエオフィルム・トラベウム を移植した試験片における対応する数値は、それぞれ、23.0%/2,4%お よび16.1%75.4%であった。上述のように、沈殿法は、湿潤状態におけ るEDTAの浸出を効果的に阻止し、これにより腐朽防止効果を改善することが 分った。
2X 0x フロントページの続き PT、R○、RU、SD、SE、SI、SK、TT、UA、US、UZ、VN (72)発明者 ヴイーカリ リッサ フィンランド国 アフエーエヌー00200ヘルシンキ ロッキクイア 5 (72)発明者 リトシュコッフ アンークリステインフィンランド国 アフエ ーエヌー00530へルシンキ アグリコランカッ 7 ツェ

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.保護しようとする木材を、微生物の増殖を抑制することができる物質によっ て処理して、この物質を木材の表面部分より少なくとも本質的に深い位置まで木 材中に浸透させることにより、徴生物に起因する望ましくない反応に対して木材 を保護するに当り、 −徴生物の増殖に対する抑制剤として使用する物質として、木材中に含まれてい る遷移金属と反応することができる錯生成剤を使用し、−前記錯生成剤を溶液か ら木材中に滲透させ、−この滲透工程の後に、木材中に浸透している錯生成剤を 溶液相から沈殿させる ことを特徴とする微生物に起因する望ましくない反応に対して木材を保護する方 法。
  2. 2.錯生成剤を水性溶液の形態で木材中に浸透させることを特徴とする請求項1 記載の方法。
  3. 3.前記錯生成剤溶液によって前記木材を十分に含浸させることを特徴とする請 求項1または2記載の方法。
  4. 4.木材中に含まれていて前記錯生成剤と結合することができる遷移金属の部分 との結合に必要な量より本質的に多量の前記錯生成剤を木材中に沈殿させること を特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 5.使用する錯生成剤は無機リン酸塩化合物、アミノポリカルボン酸またはその 塩、ヒドロキシ酸またはその塩、有機ホスフェートまたはその塩、あるいは金属 結合性タンパク質であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つの項に記 載の方法。
  6. 6.使用する錯生成剤はEDTA、NTA、DTPA、HEDAおよびその塩か らなる群から選択された少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項 5記載の方法。
  7. 7.滲透した錯生成剤を、滲透工程後に木材のpHを低下させることにより、溶 液相から沈殿させることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  8. 8.鉱酸、ホウ酸またはその酸性塩を使用して、木材のpHを低下させることを 特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 9.木材を乾燥し、次いでそのpHを低下させることを特徴とする請求項8記載 の方法。
  10. 10.木材に、錯生成剤の水溶性塩の水性溶液を滲透させることを特徴とする請 求項1〜9のいずれか一つの項に記載の方法。
  11. 11.使用する錯生成剤の水溶性塩は錯生成剤のアルカリ金属塩であることを特 徴とする請求項10記載の方法。
  12. 12.錯生成剤の水溶性塩はNa2H2EDTAまたはNa4EDTAであるこ とを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 13.錯生成剤としてNa2H2EDTAを使用し、先ず、木材をpH4.5〜 6において錯生成剤の水性溶液によって処理し、その後、前記木材中に浸透した 錯生成剤を沈殿させるために、前記木材のpHレベルをpH3より低い値まで低 下させることを特徴とする請求項12記載の方法。
  14. 14.錯生成剤としてNa4EDTAを使用し、先ず、木材を実質的にアルカリ 性のpHにおいて、錯生成剤の水性溶液によって処理し、その後、前記木材中に 浸透した錯生成剤を沈殿させるために、前記木材のpHレベルをpH5.5より 低い値まで低下させることを特徴とする請求項12記載の方法。
  15. 15.有機錯生成剤を使用し、該錯生成剤を温度が50℃以上の水性溶液の形態 で木材中に浸透させ、この浸透工程の後に、木材温度を30℃より低い温度に低 下させることにより、浸透した錯生成剤の沈殿を達成することを特徴とする請求 項2記載の方法。
  16. 16.木材を糸状菌、青変菌または腐朽菌に対して保護することを特徴とする請 求項1記載の方法。
  17. 17.微生物に起因する望ましくない反応に対して保護されている木材において 、前記木材は固相の錯生成剤を含有し、該錯生成剤は、固相から再溶解によって 放出された際に、木材中に含まれている移遷金属と再び結合することができるも のであることを特徴とする微生物に起因する望ましくない反応に対して保護され ている木材。
  18. 18.前記保護されている木材は沈殿したEDTAを含有していることを特徴と する請求項17記載の木材。
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