JP5215670B2 - 木材の処理組成物、木材の処理方法および木材製品 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明

本発明は、主に木材製品の防腐性および他の特性を向上させることを目的とする、木材の処理組成物および方法に関する。

これに関連して、組成物が対象とする木材とは、加工していない樹木、用材、木造建築材および要素、ならびに種々の最終木材製品(丸太ならびに板材、厚板および木舞などのすべての用材、平板、羽目板、角材、壁要素などの広い表面積を持つ要素、家具、屋外用家具ならびに他の木材製品)である木材を含むすべての材料および製品をいう。処理される木材はまた、特に屋外の固定構造物(木造建築物、フェンス、ラック、ポール、橋、橋脚など)に存在してもよい。木材とは、木材の独自の構造を含む加工木材製品(たとえば、研磨された、または彫られた、および再加工された木材)をもいう。

欧州では、加工していない木材は高価であり、加工の程度を上げることが、現在のレベルでは、産業の育成または維持さえをも保証するためのその分野においての唯一の選択肢として広くみられている。木材の生物学的腐食の抑制ならびに木材の耐火性および耐水性を向上させることが、木材の加工程度が特に増大される領域であることは公知である。たとえば、火に対する安全性は木材構造にとって重大な障害である。木材の寸法の変化および亀裂もまた、この点において重大な側面である。

木材の微生物は、酵素活性および分解能力に従ってしばしば2つの群に分類される。群1は、死んだ植物細胞の内容物を利用するが、木材細胞の木化細胞壁を分解しない菌類から成る。これらは表面カビおよび青変菌を含む。群2は、木化細胞壁を利用する微生物を含む。最も効率的な分解者は褐色および白色腐朽菌であるが、Actinobacteriaおよび軟腐菌もまた木材細胞の木化細胞壁を分解することができる(Hatakka, Annele、2002年、第6章4.1.、Puun lahoaminen、480−488頁、Salkinoja-Salonenら(共著)、Mikrobiologian perusteita、Gummerus、ユベスキュレ、ISBN 951−45−9502−5)。

国際公開第03002318号パンフレットは、特に木材腐朽菌およびシロアリに対して木を防腐および防虫するための、水溶液中のギ酸カリウムおよびギ酸カルシウムの使用を開示している。また、国際公開第03088745号パンフレットは、カビおよび菌類の胞子からの成長を阻害する目的で、木材などの多孔性の材料を処理するための種々のギ酸塩(ギ酸の塩)溶液の使用を開示している。米国特許出願公開第6652921号明細書は、木材が、好ましくはクエン酸、フマル酸または乳酸である有機酸で前処理される方法を開示しており、そのリストには有利さが劣る代替物としてギ酸も含まれている。前処理の後、木材は乾燥され最終的にソルビン酸またはソルビン酸の塩で処理される。前処理溶液中の有機酸濃度は1.0〜5.0重量%であるのが好ましい。その目的は、酸で前処理された木材に、たとえばソルビン酸カリウムといったソルビン酸塩を含浸させることで、難溶性のソルビン酸の一定の「貯蔵所」を木材に提供することである。処理工程は逆順に配列されてもよいが、その場合も、処理は工程間での乾燥によって特徴づけられる。

欧州特許第1361938号明細書は、ギ酸およびギ酸カリウムの複塩である二ギ酸カリウムと有機酸との特定の混合物に基づく含浸剤を開示している。二ギ酸カリウムの水溶液はそれ自体は酸性である。

ギ酸カリウムは、その水溶液が木材の処理に使用される場合の、その木材腐朽菌の成長抑制効果およびその防火効果によって知られている。その利点は、たとえば従来のCCA(クロム化ヒ酸銅)含浸方法と比較したときの、無毒性である。ギ酸カリウムは生物分解性でもあり、これで処理された木材は、たとえば問題なく廃棄され得る。ギ酸カリウムの利点の1つは水への優れた溶解性であるが(最も溶解する水溶性塩の1つ)、これによって木材から容易に浸出するのが欠点である。別の欠点は、ギ酸カリウムは木材腐朽菌および昆虫に対してよく効くが、木材表面で成長する菌類の制御においては最良の結果を与えないことである。

木材の防腐における(たとえば米国特許出願公開第6652921号明細書および欧州特許第1361938号明細書から公知である方法の)酸の使用は、時が経てば、酸性状態が木材独自の構造に悪影響を及ぼすという欠点を有することがわかってきた。

本発明の目的は、木材を処理するための組成物であって、
−安全で(有害でなく、)
−異なる種類の木材すべてによく吸収される、またはよく浸透するが、浸出することなくしっかりと木材に残留し、
−カビならびに木材腐朽および青変菌の双方に対して木材を防腐し、
−寸法変化および亀裂から木材を保護し、
−木材の耐火性を向上させ、ならびに
−長期間の使用においてでさえ、処理後の木材の構造に害のない組成物を提供することである。

本発明の目的を達成するために、主に組成物は、添付した請求項1の特徴部分において表わされるもので特徴付けられる。本発明に従う組成物は、第1塩としてギ酸塩を、第2塩としてソルビン酸塩および/または安息香酸塩を含む。そのような組成物は表面カビおよび青変菌の成長ならびに木材の腐食を阻害する。また、害虫を近づかせず、木材の耐火性を増大させる。さらに、本組成物は貯蔵および使用中の木材の寸法変化および木材の亀裂を阻害する。上述の塩の水溶液は中性またはわずかにアルカリ性であって、木材の処理に有益である。

水性担体に溶解されると、本発明に従う処理組成物は種々の方法によって木材に少なくとも部分的に浸入し得る液体組成物を形成する。組成物は、最も単純な形状では、種々の塩の水溶液である。水溶液は、たとえば含浸、浸漬、吹き付け、蒸気処理(噴霧)またははけ塗りによって、処理される木材に、全体にわたって、または表面からある深さまで吸収され得る。多くの代替物のおかげで、処理は、たとえば木材の最終乾燥中といった、木材の加工における適した工程において実行され得る。組成物の(粘性などの)物理的特性は処理の方法および必要に従って調整され得る。本発明に従う防腐組成物を加熱し、および/または加工中に高温を使用することが可能であり、これによってさらに吸収が向上する。従来のCCA含浸から公知であるが、陰圧または超過圧の使用も吸収を向上させる。一般に、本発明に従う組成物は、加圧含浸を含む従来の木材の含浸方法すべての使用に適している。しかし、組成物の環境安全性は、より毒性のある組成物では実行不可能であった他の多くの可能性も提供する。

本発明に従う処理組成物は、第1塩つまりギ酸塩、ならびに第2塩つまりソルビン酸塩および/または安息香酸塩の木材への結合をさらに向上させる、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオンもしくはケイ酸イオンまたはこれらの混合物などの助剤を含むのが好ましい。さらに、アルミニウムイオンは木材への水分吸収を低減し、それによって木材の寸法安定性を向上させ、木材の亀裂を低減する。たとえば、ギ酸塩とアルミニウムとの組合せは、組成物中のアルミニウムが木材への水の浸透性を低減するので、屋外にて木材をよく防腐する組成物を提供する。ギ酸カリウムと硫酸アルミニウムとの組合せが使用されるのが好ましい。

組成物において、第1の主成分であるギ酸塩は一価もしくは二価の陽イオンのギ酸塩またはギ酸アルミニウムである。一価または二価陽イオンはアルカリ金属、アルカリ土類、アンモニウム、銅および亜鉛の群から選ばれる。ギ酸塩の陽イオンは、次の1つであるのが良い:K、NH、Na、Cs、Ca、Mg、Al、CuもしくはZn、またはこれらの混合物。良好な浸透性が望ましい場合、アルカリ金属塩またはアンモニウム塩が使用されるのが好ましく、この場合、処理後に木材が乾燥したときに、非常に溶けやすいギ酸塩を木材の構造に結合させるために、助剤を使用するのが有利である。他方、助剤を必要としない良好な安定性を目的とする場合は、アルカリ土類のギ酸塩、ギ酸亜鉛もしくはギ酸銅、またはギ酸アルミニウムが使用される。特に、ギ酸マグネシウムはそれ自体が木材によく残留する。

ギ酸塩の陽イオンは次の1つであるのが有利である:K、Na、CaおよびMg。
同一の組成物において上述のギ酸塩とともに使用されるソルビン酸塩および/または安息香酸塩は、上述の陽イオンと同様のものを含み得る。

さらに、他の有機酸の塩を使用することができる。前述の第1塩および第2塩に加えて、同一の水性担体は、助塩として、特に、ギ酸塩の効果を補う助剤としてソルビン酸塩および安息香酸塩のように主に作用する、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩およびプロピオン酸塩などのC2〜C8のカルボン酸塩を含み得る。たとえば、次の陽イオンの酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩およびプロピオン酸塩を使用することができる:アルカリ金属、アルカリ土類、アンモニウム、アルミニウム、銅および亜鉛。これら助塩の混合物も可能である。助塩の選択および用量は使用によって影響され、選択および含有量において、使用者は、たとえば、特にプロピオン酸塩または酢酸塩の場合に、高濃度にて発生することがある独特の臭いを考慮しなければならない。塩の溶解度もまた、組成物全体におけるすべての陰イオンおよび陽イオンならびにそれらの濃度の選択において考慮されなければならないように、その用量においても考慮されなければならない(たとえばシュウ酸塩)。

特に、ソルビン酸塩の一部はプロピオン酸塩と置き換えられ得る。
本発明に従う組成物は前述の塩(ギ酸塩、ソルビン酸塩および/または安息香酸塩ならびに前述の1つ以上の助塩)を水に溶解し、場合によっては、後に説明するように、組成物の使用に応じて他の助剤および添加物を添加することによって調製される。

第1塩は青変菌に対しても有効であるギ酸塩である。同様に、ギ酸塩はシロアリに対して木材を防虫し、シロアリが木造構造物に被害を及ぼす国々にて有利である。

ギ酸塩それ自体が木材の耐火性を増補する効果を有する。木材の燃焼を効果的に阻害するギ酸カリウムが特に有利である。

溶液中のギ酸カリウム含有量は1〜70重量%、好ましくは2〜40重量%である。
ギ酸塩の一部は、特に酢酸塩によって置き換えられ得る。

組成物中の第2塩はソルビン酸塩および/または安息香酸塩である。この概念は、ソルビン酸塩および安息香酸塩が単独で、またはある割合で一緒に存在することを意味する。両剤は表面カビに有効である。

使用されるソルビン酸塩または安息香酸塩はアルカリ金属のソルビン酸塩または安息香酸塩であるのが有利である。アルカリ金属のソルビン酸塩は、場合によっては安息香酸塩および/またはプロピオン酸塩とともに使用されるのが有利である。この場合、含有量が1〜50重量%、好ましくは2〜20重量%であるソルビン酸カリウムであるのが好ましい。

アルカリ金属のギ酸塩およびソルビン酸塩を含む有利な組成物は、ギ酸塩が2〜40重量%の含有量のギ酸カリウムおよびアルカリ金属のソルビン酸塩が2〜20重量%の含有量のソルビン酸カリウムである。

耐火性は、たとえば以下の物質を、ギ酸塩ならびにソルビン酸塩および/または安息香酸塩を含む組成物に添加することによってさらに向上され得る:
1)マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオンもしくはケイ酸イオン、またはこれらの混合物;
2)たとえば、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、ホスホン酸塩、尿素、もしくはリン酸尿素、またはこれらの混合物などのリンおよび窒素系の公知の防火化学物質。

組成物はまた、前述のカテゴリ1および2の物質(またはそれぞれの混合物)の混合物を含み得る。

ゆえに、マグネシウムイオン、アルミニウムイオンおよび/またはケイ酸イオンの総含有量は0.1〜20重量%であるのが有利である。

有利な組成物は A)アルカリ金属のギ酸塩およびソルビン酸塩ならびに B)マグネシウムイオンの双方を含む。ゆえに、アルカリ金属のギ酸塩は、含有量が1〜70重量%、好ましくは2〜40重量%のギ酸カリウムが好ましく、アルカリ金属のソルビン酸塩は、含有量が1〜50重量%、好ましくは2〜20重量%のソルビン酸カリウムである。マグネシウムイオンは硫酸マグネシウムに由来するのが好ましく、Mgイオンの含有量は0.1〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%であるのがよい。

ギ酸塩ならびにソルビン酸塩および/または安息香酸塩に基づく本発明に従う処理組成物はまた、−その付着性のおかげで−生産品表面および内部に防腐組成物を結合させるカルボキシメチルセルロース(CMC)などのレオロジー助剤を含み得る。CMCがほとんどない場合、組成物は木材に浸透する剤として使用され得る。CMC含有量がより高ければ、表面処理用に木材の表面にはけ塗りされる組成物を得ることができる。さらに、組成物が木材の視覚的特性にも影響を及ぼすはけ塗り可能な処理組成物として使用される場合、CMCは、たとえば木材の凸凹への色素の堆積を制御するのに使用され得ることは公知である。その他のレオロジー助剤は、たとえば、キサンタンなどの天然ポリマおよびポリアクリル酸エステルを含む。

ギ酸塩を含む本発明に従う木材の処理組成物は、昆虫、特にシロアリによってもたらされる被害に対しても使用され得る。シロアリに対して、たとえば加圧含浸で公知である前述のCCA、ホウ酸亜鉛、ACZA(アンモニア性銅ヒ酸亜鉛)およびCTL(テトラクロロイソフタロニトリル)といった毒剤が従来使用されてきた。

結果として、本発明に従う組成物は、ギ酸を含んでいるので、特に表面カビ、青変菌および木材腐朽菌に対して、およびシロアリによってもたらされる被害の阻害にもよく適している。

本発明に従う組成物の言及されるべき別の有利な特性は、先行技術の組成物から公知であり、毒性に基づいて特に有害であると分類されるクロムまたはヒ素などの重金属も、鉛、水銀またはカドミウムも含まないという事実である。しかし、組成物は、調製に使用される原材料からの、たとえば組成物用の担体として使用される水からの、重金属残留物を含み得る。しかし、これらの含有量は、重金属が活性剤として添加された組成物と比較して、極微量である。本発明に従う組成物は、環境に無害である天然有機酸(ギ酸、ソルビン酸、安息香酸)の塩を、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類またはアンモニウムとともに含む。助剤として使用される上述の他の有機酸の塩である「助塩」もまた安全に使用できる。

本発明に従う組成物はまたアルミニウムイオン、銅イオンまたは亜鉛イオンを含んでもよく、それを用いることで木材の防腐性がより効果的となり、前述の有害な重金属化合物よりもはるかに安全に使用できる。抗菌効果を増大させる銅イオンおよび/または亜鉛イオンを組成物に含ませるために、ギ酸、ソルビン酸および/もしくは安息香酸の銅塩および/もしくは亜鉛塩、または、たとえば硫酸銅もしくは硫酸亜鉛を使用することができる。アルミニウムは硫酸アルミニウムまたはギ酸アルミニウム(三ギ酸アルミニウム)の形態で含まれ得る。

さらに、本発明に従う組成物のpHは、主に中性またはわずかにアルカリ性である。なぜなら、組成物が、酸ではなく、ギ酸および/または酢酸の、ならびにソルビン酸および/または安息香酸の塩を含んでいるからである。pHは、溶液から直接測定したときに、7より高く、8より高いのが有利である。たとえば、強酸性の木材防腐または耐火性組成物は、時がたつにつれ木材の構造に容易に被害を及ぼす。同様に、そのような組成物は、金属構造の材料(たとえば釘、ねじ)がその組成物で処理された木材と連係させて使用される場合、さびの感受性のために有害である。場合によっては、酸性組成物が、公知の酸性組成物のpHよりはずっと高い6以上のpH値に調整するように添加され得る。pHは、溶液から直接測定すると、6〜12の範囲内であり、7〜11の範囲内にあるのが有利であり、理想的な状態は8〜10の範囲内である。

本発明に従う処理溶液は、必要に応じて公知のバッファ試薬(たとえばホウ砂、炭酸塩、リン酸塩など)を含んでもよい。バッファ試薬の含有量は0.001〜5.0重量%にわたる。

本発明に従う木材の処理方法は、木材を組成物に接触させることを含む。結果は、組成物の物理的特性に応じて、ある深さまでの木材への含浸、木材の表面処理またはこれらの組合せになる。

本発明に従う処理溶液の作用は、ギ酸イオンならびにソルビン酸イオンおよび/または安息香酸イオンによる木材の化学修飾に基づく。(たとえばギ酸イオンならびにソルビン酸イオンおよび/または安息香酸イオンなどの)小サイズのカルボン酸イオンは木材に浸透し、木材内部で対応する塩を形成する。本発明に従うカルボン酸イオンは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオンおよび/またはケイ酸イオンなどの特定の結合剤とともに、生物学的に木材を分解する生物にとって、また生物作用のすべてにとって必須の水および水分の、木材または木材の細胞システムへの吸収を阻害する。

本発明は、加工された木材および加工していない樹木の双方の処理に適しており、処理は木材の保存場所にて、または樹木の別個の加工工場において施され得、処理組成物および木材は種々の方法で接触させられ得る。同様に、本発明は、特に屋外の、すでに建築されている定常構造物の保護に適しており、主に表面の吹き付けおよびはけ塗りが使用され得る。組成物の安全性のおかげで、特定の安全対策なしに使用場所にある木材建築構造物の処理に使用され得ることは注目すべきである。

ギ酸カリウムを含む溶液は、濃溶液の場合でも最低−50度まで良好な耐凍結性を有するので、冬の間も非加熱部屋に貯蔵され得る。これらの特性のおかげで、たとえば前述の使用準備の整った溶液よりも濃縮された溶液、つまり、0度未満の低温にて貯蔵に適する濃縮液を調整することができ、使用前に希釈され得る。使用者は当然、そのような濃縮液の調製において物質の溶解度を、およびその貯蔵推奨事項において溶液の凝固点を考慮すべきである。

特に、本発明は含浸などの木材への良好な浸透を必要とする処理加工によく適している。たとえば公知の加圧含浸加工において組成物は木材に浸入し得るが、その際、木材は最初、内部から水を除去するために陰圧下に保たれ、その後組成物が木材に接触させられ、木材への浸透が超過圧によって増大させられる。

本発明に従う溶液はその使用に応じて種々の添加物を含み得る。組成物が表面処理に使用される場合、処理される木材の表面が塗布の形で視覚的変化を与えられるべきであれば、有機着色剤または顔料などの着色剤が組成物に添加され得る。この場合、たとえばCMC(カルボキシメチルセルロース)は接着剤として使用され得、同時にレオロジー助剤として作用する。顔料および有機着色剤は重金属フリーであるのが好ましい。たとえば、公知の酸化鉄顔料が顔料として使用され得る。表面にはけ塗りされる組成物の物理的特性もまた、使用に基づいて選択され得る。言い換えれば、はけ塗りされる組成物は、木材へよく浸透する含浸を意図した組成物よりも粘性が高くてよい。しかし、はけ塗り可能な組成物が使用されるときにも、粘性のある組成物とともに、木材への活性剤の浸透が(ミリメートルのオーダーで)生じるということに注目すべきである。

本発明はまた、全て木材からではなく、たとえば木材と他の材料との組合せから製造される対象物にも適している。処理にさらされるのが対象物の木材の部分であることが必要である。

同様に、本発明は、たとえば加圧含浸によってCCAで従来処理されるたとえばマツといった異なる木種由来の木材に適している。しかし、本発明は、組成物の浸透特性が適当に調整され得る場合、トウヒなどの、CCAで含浸させるのが困難な木目の密な木材に特によく適している。このように、効果がCCAと少なくとも同程度であるが環境に対してより安全である組成物は、以前には適当な方法で防腐の利かなかったタイプの木材の防腐を向上させるのに使用され得る。

本発明は、簡単で費用効率の高い方法で木材を処理できるようにし、本処理は今日行われている木材の処理の他の工程に容易に含まれ得る。本加工は、一連の工程を含む樹木または木製対象物の加工ラインにおける1つの工程であり得る。本発明に従う組成物はまた、強い刺激性の臭気を放たないので、取り扱いやすい。

以下に、処理組成物が木材の処理に用いられる方法および処理が木材の加工工場における木材加工ラインに統合される方法の実施例を示す。

1)加圧含浸
木材に大量の含浸物質を浸入させ、それによって異なる工程(陰圧および超過圧、高温)を用いて最も効果的な処理を提供する従来の方法。この方法によって、組成物の最良の浸透が得られ、木材は通常芯にまで含浸され得る。本発明に従う組成物は非常に良好な浸透性を有し、従来のCCA含浸で使用された陰圧/超過圧を低減することができ、それによって加工の費用対効果を向上させることができる。従来用いられた物質では不可能であったトウヒなどのより木目の密な木材は、本発明に従う組成物で加圧含浸され得る。

2)浸漬含浸
本発明に従う組成物の浸透性は良好で、場合によっては、単なる浸漬含浸も可能である。この方法は単純だが別個の浸漬器を必要とし、加圧含浸同様バッチ加工で実行される。

3)吹き付け
本発明に従う組成物は、たとえば用材の平削りと連係させて木材の表面上に吹き付けされ得る。このようにして、後の表面処理(塗布など)以前に、貯蔵および配送中に微生物に対する防腐が達成され得る。

4)塗布または他の表面処理ライン
本発明に従う組成物はまた、塗布または他の表面処理ラインと連係させて木材に添加され得る。ペンキ注入槽から、板材が別個の塗布ユニットを通じて超過圧または陰圧下で溶液によって含浸され得る。ラインの圧力および速度に応じて、比較的良好な浸透と、それによる気候および火への適度な耐性とがこの方法によって達成され得る。

5)木材の乾燥および最終水分含有量の制御
製材工場での樹木の加工においては、木材の最終水分含有量が、亀裂および寸法変化を防止するとともに、生物の生活に良好すぎる物質が形成されるのを防止するのに適しているということが、ますます重要になりつつある。乾燥において、木はしばしば所望されるよりも低い水分含有量にまで乾燥する。最後には、水分含有量は、たとえば水の吹き付けに基づく技術によって調整され得る。この工程において、本発明に従う組成物を木材に添加することは非常に容易であり、木材の乾燥に起因する亀裂および寸法変化を排除することができる。さらに、この方法は、耐火性を向上させ、微生物に対する少なくとも短期間の防腐を提供するために使用され得る。

しかし、ポイント1〜4に従う処理方法に関しては、木材を(たとえば40〜80℃の温度にて)よく乾燥させることが重要で、これによって、加工中に木材に吸収された余分な水が除去され得、水分含有量が所望の最終レベルに安定され得る。

以下に、本発明に従う木材の処理組成物での木材の保護の実施例によって、本発明をより詳細に記載する。
以下の実施例は説明を意図するためのものであって本発明の限定を意図するためのものではない。

実施例1〜4において、以下の微生物が使用される:
表面カビ
リンゴ青かび病菌(Penicillium expansum)
Cladosporium cladosporioides
Cladosporium属種(Cladosporium spp.)
Altemaria alternate
青変菌、青変菌の混合培養
Aureobacidium pullulans
Ceratocystis pilifera
Sclerophoma entoxylima
木材腐朽菌
Poria vaillantii
赤腐菌(Coniophora cerebella)
Cloeophyllun trabeum
ナミダタケ(Serpula lacrymans)

実施例1.寒天皿上の木材片での試験
サンプル
1.水(ゼロ試験)
2.溶液1(標準溶液1)
120g/kg ギ酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水
pH9(溶液から直接測定)
3.溶液2(本発明の溶液)
60g/kg ギ酸カリウム+60g/kg ソルビン酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水
pH9(溶液から直接測定)
4.CCA含浸液 2.2重量%(20g/l=2重量%)(標準溶液2)
13.7重量% CuO
34.2重量% CrO
24.1重量% AsO
28.0重量% H

本発明者らは、木材防腐溶液の、寒天皿中の木材片での青変菌の成長阻害能力を調査した。試験体として使用する木材片を、試験するサンプル溶液中に浸漬した。

方法
試験体には3×2×0.5cmの大きさに切られた木材片(マツ)を使用した。木材片を以下の方法で試験溶液で処理した:木材片を16時間試験溶液に浸漬し、その後、木材片を16時間+50℃にて乾燥した。その後、木材片を麦芽寒天皿のゴム輪に載置し、青変菌の胞子懸濁液を木材片上に(ろ紙法を適用して)塗布した。3つの平行線検定を各サンプルで行った。皿を、湿度を保つために底が水で覆われているクーラーボックス内の発泡スチロールの上にて、室温で9週間インキュベートした。

インキュベーション後、サンプル片上の菌類の成長を顕微鏡および視覚の双方によって調査した。接種された菌類に対する試験溶液の効果を以下のスケールによって格付けした。
0=優(試験体上で成長なし)
1=良(試験体上で成長の形跡あり)
2=中(成長によって覆われた試験体の表面が1〜10%)
3=弱(成長によって覆われた試験体の表面が10〜30%)
4=貧弱(成長によって覆われた試験体の表面が30〜70%)
5=保護無(成長によって覆われた試験体の表面が70〜100%)

結果
結果を付表1に示している。表は木材片上で最も成長した種を含んでいる。

試験されたサンプルのほぼすべてが青変菌に対して優れて作用した。ゼロ試験においては、青変菌の成長阻害能力は貧弱であった。本試験においては実際のサンプル間で有意差は得られなかった。

実施例2.ボックス法による木材片での試験(浸漬によって処理した木材片)
木材防腐溶液の、木材腐朽および青変菌の成長阻害能力をボックス法によって試験した。試験体として使用する木材片を、試験するサンプル溶液中に浸漬した。

サンプル
1.水(ゼロ試験)
2.溶液1(標準溶液1)
120g/kg ギ酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水
pH9(溶液から直接測定)
3.溶液2(本発明の溶液)
60g/kg ギ酸カリウム+60g/kg ソルビン酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水
pH9(溶液から直接測定)
4.CCA含浸液 2.2重量%(20g/l=2重量%)(標準溶液2)
13.7重量% CuO
34.2重量% CrO
24.1重量% AsO
28.0重量% H

方法
試験体には10×6×1cmの大きさの片に切られた羽目板(マツ)を、本発明の方法に従って使用した。木材片を16時間試験溶液に浸漬し、その後、木材片を16時間+50℃にて乾燥した。(数種の混合集団中の)カビおよび青変菌の胞子懸濁液を、乾燥したサンプル片上に塗布した。3つの平行線検定を各サンプルで行った。接種後、サンプル片を、底に水を含む閉鎖試験チャンバ内に入れた。サンプル片を、水位より上のラック内につった。温度を、水がサンプル片上に凝結するがサンプル片を浸出し過ぎないように制御した。サンプル片を7週間チャンバ内でインキュベートした。

インキュベーション後、サンプル片上の菌類の成長を顕微鏡および視覚の双方によって調査した。接種された菌類に対する試験溶液の効果を以下のスケールによって格付けした。
0=優(試験体上で成長なし)
1=良(試験体上で成長の形跡あり)
2=中(成長によって覆われた試験体の表面が1〜10%)
3=弱(成長によって覆われた試験体の表面が10〜30%)
4=貧弱(成長によって覆われた試験体の表面が30〜70%)
5=保護無(成長によって覆われた試験体の表面が70〜100%)

結果
結果を付表2に示している。表は羽目板上で最も成長した種を含んでいる。

溶液2およびCCAはカビおよび青変菌の成長を優れて阻害することができた。つまり、木材の表面全体がクリーンなままであった。溶液1は試験された菌類に対して全く保護しなかった。ゼロサンプルとして使用された水も同様であった。CCAの処理は羽目板片を緑色がかった色に変色させた。

本試験によれば、溶液2の、カビおよび青変菌の成長阻害能力は、CCA溶液と同じ格付けである。

実施例3.ボックス法による木材片での試験(はけ塗りによって処理した木材片)
木材防腐組成物の、木材腐朽および青変菌の成長阻害能力をボックス法によって試験した。サンプルを木材片上にはけ塗りした。

サンプル
1.水(ゼロ試験)
2.溶液1(標準溶液1)
120g/kg ギ酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水
pH9(溶液から直接測定)
3.溶液2(本発明の溶液)
60g/kg ギ酸カリウム+60g/kg ソルビン酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水
pH9(溶液から直接測定)
4.CCA含浸液 2.2重量%(20g/l=2重量%)(標準溶液2)
13.7重量% CuO
34.2重量% CrO
24.1重量% AsO
28.0重量% H

方法
試験体には10×6×1cmの大きさの片に切られた羽目板(マツ)を、本発明の方法に従って使用した。木材片の一方面および側面を試験溶液で二度はけ塗りした;背面を市販の木材の下塗り組成物で一度処理した。サンプル片を乾燥し、(数種の混合集団中の)カビおよび青変菌の胞子懸濁液を塗布した。3つの平行線検定を各サンプルで行った。接種後、サンプル片を、底に水を含む閉鎖試験チャンバ内に入れた。サンプル片を、水位より上のラック内につった。温度を、水がサンプル片上に凝結するがサンプル片を浸出し過ぎないように制御した。サンプル片を7週間チャンバ内でインキュベートした。インキュベーション後、サンプル片上の菌類の成長を顕微鏡および視覚の双方によって調査した。接種した菌類に対する試験溶液の効果を以下のスケールによって格付けした。
0=優(試験体上で成長なし)
1=良(試験体上で成長の形跡あり)
2=中(成長によって覆われた試験体の表面が1〜10%)
3=弱(成長によって覆われた試験体の表面が10〜30%)
4=貧弱(成長によって覆われた試験体の表面が30〜70%)
5=保護無(成長によって覆われた試験体の表面が70〜100%)

結果
結果を表3に示している。表3は羽目板上で最も成長した種を含んでいる。

溶液2のみがカビおよび青変菌の成長を「優」で阻害することができた。つまり、木材の表面全体がクリーンなままであった。他のサンプルの阻害能力は貧弱で、水で処理されたゼロサンプルと同じ格付けであった。CCAは本試験において菌類に対して有効でなかったことから、おそらく、CCAの処理が羽目板片を緑色がかった色に変色させたにもかかわらず、木材の表面へのサンプルのはけ塗りが、CCAが木材に吸収されるのに不十分な処理であったのであろう。この結果に基づき、溶液2は、溶液1およびCCAよりもよく木材に吸収されたことが明確である。

実施例4.ギ酸カルシウム(Ca)およびギ酸カリウム(K)ならびに溶液1および2の、寒天皿の木材片での木材腐朽菌/青変菌/カビの成長阻害能力
本発明者らは、ギ酸カルシウム(Ca)およびギ酸カリウム(K)ならびに溶液1および2の、寒天皿の木材片での木材腐朽菌/カビ/青変菌の成長阻害能力を試験した。

サンプル
1.ゼロ試験、水
2.5重量% ギ酸K/水
3.15重量% ギ酸K/水
4.25重量% ギ酸K/水
5.50重量% ギ酸K/水
6.5重量% ギ酸Ca/水
7.10重量% ギ酸Ca/水
8.12重量% ギ酸Ca/水
9.溶液1(標準溶液1)
120g/kg ギ酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水
pH9(溶液から直接測定)
10.溶液2(本発明の溶液)
60g/kg ギ酸カリウム+60g/kg ソルビン酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水
pH9(溶液から直接測定)

方法
試験体には3×2×0.5cmの大きさに切られた木材片(マツ)を使用した。木材片を試験溶液(40℃)を含む閉鎖皿内で2時間浸漬した。処理後、木材片を60℃の温度にて一夜乾燥した。その後、木材片を麦芽寒天皿に載置し、カビ/青変菌/木材腐朽菌の胞子懸濁液を木材片上に(ろ紙法を適用して)塗布した。3つの平行線検定を各サンプルで行った。皿を室温で9週間インキュベートした。

インキュベーション後、サンプル片上の菌類の成長を顕微鏡および視覚の双方によって調査した。
0=優(試験体上で成長なし)
1=良(試験体上で成長の形跡あり)
2=中(成長によって覆われた試験体の表面が1〜10%)
3=弱(成長によって覆われた試験体の表面が10〜30%)
4=貧弱(成長によって覆われた試験体の表面が30〜70%)
5=保護無(成長によって覆われた試験体の表面が70〜100%)

結果
結果を付表4〜6に示している。表は木材片上で最も成長した種を含んでいる。

試験されたクリーンなギ酸Caおよびギ酸Kサンプルならびに標準溶液1(溶液1)は表面カビに対して良い効果を及ぼさなかった。非処理サンプル(ゼロ試験)でさえ中程度にカビの成長を阻害できた。同様に、50重量% ギ酸K水溶液は中程度に表面カビを成長阻害した。ギ酸Kの濃度がより低いとカビに対する貧弱な保護を提供するだけであった。10重量%〜12重量% ギ酸Ca水溶液は表面カビに対して貧弱な効果を及ぼした。5重量% ギ酸塩溶液は貧弱な効果を及ぼした。本発明の溶液2は表面カビの成長に対する非常に良い保護を提供した。

しかし、試験されたギ酸Caおよびギ酸K溶液、標準溶液1(溶液1)ならびに本発明の溶液2のすべてが青変菌に対する非常に良い保護を提供した。つまり、それらは、中程度の阻害能力を示す5重量% ギ酸Caを除き、全体的に菌類の成長を阻害した。

木材腐朽菌に対しても、ギ酸K溶液(5〜50重量%)、標準溶液1(溶液1)および本発明の溶液2のすべてが非常に良い効果を及ぼした。10重量%および12重量% ギ酸Ca水溶液は、木材腐朽菌の成長に対する良い保護を提供した。5重量%溶液能力は貧弱であった。

実施例5.吸水試験(寸法安定性)
方法
木材片(マツ)を以下の試験溶液中に10秒間浸漬し、その後、木材片をインキュベータ内で1時間150℃にて乾燥した。
1.500g/kg ギ酸カリウム
2.250g/kg ギ酸カリウム
3.500g/kg ギ酸カリウム+5重量% 三ギ酸アルミニウム・3H
4.250g/kg ギ酸カリウム+5重量% 三ギ酸アルミニウム・3H
5.本発明の溶液2(60g/kg ギ酸カリウム+60g/kg ソルビン酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水、pH9を溶液から直接測定)
木材防腐組成物での処理後、木材片を+30℃の温度および70RHの相対湿度のインキュベータ内に載置した。

結果
本試験によって、非処理のマツの木材と比較して、すべての試験されたギ酸カリウム溶液での木材片の処理は、木材への水吸収を有意に低減した。ギ酸カリウム溶液中のアルミニウムイオンの添加は、さらに木材の水吸収を低減した。

実施例6. 木材の亀裂保護の試験(QUV装置での耐光性試験)
光の影響および光によって起こり得る色の変化を調査するために、溶液1(120g/kg ギ酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水)、および本発明の溶液2(60g/kg 硫酸カリウム+60g/kg ソルビン酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水)で処理した板材(マツ)を、QUV試験にさらした。

さらに、溶液1および溶液2で処理した木材でのペンキのパフォーマンスを調査するために、木材片末端を、一方端を油性ペンキで、他方端をアクリレートではけ塗りして塗布した。両ペンキを二度塗布した。比較のために、非処理の木材(マツ)を同様に塗布し、このサンプルもまた、溶液で処理された板材と同じ試験にさらした。

結果
本試験は、非処理の木材が、ギ酸塩(溶液1および溶液2)で処理された木材よりも有意に多く亀裂することを示した。同様に、亀裂した木材において油性ペンキにより多くの亀裂が生じた。

視覚評価では、非処理の木材と比較して色の変化は生じなかった。
本発明に従う組成物が表面処理のためにはけ塗り可能な組成物として、たとえば塗布前に、または最終塗布として使用されるとき、塗布性の観点から、組成物がアルカリ性であることが有利である。なぜなら、アルカリ性組成物が、木材から浸出し塗装面のしみおよび他の欠陥をもたらすことによって塗装面を傷つける酸性成分を中和するからである。

実施例7.可燃性
0 可燃性および燃焼を、この項目用に開発した試験によって試験した。
この試験において、溶液1(120g/kg ギ酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水)および本発明の溶液2(60g/kg 硫酸カリウム+60g/kg ソルビン酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水)で含浸されたマツおよびトウヒ片、ならびに各標準片を、ガスによって生産される炎にさらした。木材片の寸法は15×25×50mmであった。試験片を約3ヵ月間実験室の条件下(T 20℃、RH 40%)で安定化しておいた。炎を1150W(125g/h)の出力でノズルによって生産した。木材片を炎から120mmの距離にて15秒間1つずつ載置した。

結果
1)少数の試験片の試験後、試験は木材に非常に厳しいことが分かった。木材片は開始から約8〜10秒以内で炎によって引火した。しかし、試験片のすべてが同一の条件下で試験されていると決定された。燃焼時間直後に、一般に、ギ酸カリウム(溶液1および溶液2)で含浸された試験片が燃焼時間直後に鎮火するのに対して、標準片は燃焼時間後も燃焼し続けることが分かった。溶液1と本発明の溶液2との間では耐火性において有意差が見出されなかった。

実施例8.木材の凍結阻害および凍結した木材の加工性の向上
2 溶液1(120g/kg ギ酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水)および本発明の溶液2(60g/kg 硫酸カリウム+60g/kg ソルビン酸カリウム+24g/kg 硫酸Mg・7HO+水)での浸漬によって処理した木材片(マツ)、および非処理木材片(マツ)を水道水中で浸漬した。木材片の凍結を視覚的にモニタリングした。溶液1および2で処理した木材片の凍結は有意に減速し、凍結した木材片の融解および/または木材の表面からの氷解でさえ有意に加速された。
3 本発明の溶液によって、凍結した木材の加工(たとえば溶解、含浸、平削り、塗布など)が問題であって余分な原価項目となる冬の条件下で、木材の処理を促進することができる。

Claims (30)

  1. ギ酸塩を含む、木材の処理組成物において、
    1)ギ酸塩とともにソルビン酸塩;または
    2)ギ酸塩とともに安息香酸塩
    および3)リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、ホスホン酸塩、尿素、リン酸尿素、またはこれらの混合物などのリンまたは窒素に基づく防火化学物質とを含み、それらが水性液担体に溶解されており、処理組成物のpHが6〜12であり、
    硫酸マグネシウム、または三ギ酸アルミニウムおよび硫酸アルミニウムを含むアルミニウムイオン、またはメタケイ酸ナトリウムを含むケイ酸イオンが処理組成物に添加されていることを特徴とする組成物。
  2. ギ酸塩、ソルビン酸塩または安息香酸塩がアルカリ金属塩、アルカリ土類塩、アルミニウム塩またはアンモニウム塩であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. 水性担体が酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩もしくはシュウ酸塩などのC2〜C8のカルボン酸の、またはこれらの混合物の塩を含むことを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
  4. 少なくともアルカリ金属のギ酸塩、アルカリ土類のギ酸塩、ギ酸アンモニウムまたはギ酸アルミニウムを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 少なくともアルカリ金属のソルビン酸塩を含む、場合によっては安息香酸塩および/またはプロピオン酸塩と組合わせて含むことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. ギ酸塩がギ酸カリウムであり、ソルビン酸塩がソルビン酸カリウムであり、場合によっては安息香酸塩および/またはプロピオン酸塩と組合わされることを特徴とする請求項5記載の組成物。
  7. ギ酸塩が1〜70重量%、好ましくは2〜40重量%の含有量のギ酸カリウムであることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. アルカリ金属のソルビン酸塩が1〜50重量%、好ましくは2〜20重量%の含有量のソルビン酸カリウムであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. ギ酸塩が1〜70重量%、好ましくは2〜40重量%の含有量のギ酸カリウムであり、アルカリ金属のソルビン酸塩が1〜50重量%、好ましくは2〜20重量%の含有量のソルビン酸カリウムであることを特徴とする請求項8記載の組成物。
  10. マグネシウムイオン、アルミニウムイオンおよび/またはケイ酸イオンの総量が0.1〜20重量%であることを特徴とする請求項記載の組成物。
  11. たとえばギ酸銅もしくは硫酸銅などの銅イオン、またはたとえばギ酸亜鉛もしくは硫酸亜鉛などの亜鉛イオン、またはこれらの混合物を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 少なくともアルカリ金属のギ酸塩、アルカリ金属のソルビン酸塩およびマグネシウムイオンを含むことを特徴とする請求項記載の組成物。
  13. アルカリ金属のギ酸塩が、場合によっては1〜70重量%、好ましくは2〜40重量%の含有量のギ酸カリウムであり、
    アルカリ金属のソルビン酸塩が、場合によっては1〜50重量%、好ましくは2〜20重量%の含有量のソルビン酸カリウムであり、
    Mgイオンの含有量が、場合によっては0.1〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%であることを特徴とする請求項12記載の組成物。
  14. 少なくとも
    ギ酸カリウムおよび
    硫酸アルミニウムを含むことを特徴とする請求項記載の組成物。
  15. カルボキシメチルセルロース(CMC)などのレオロジー助剤を含むことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
  16. 有機着色剤または顔料などの着色剤を含むことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. 処理組成物と木材とが互いに接触させられる木材の処理方法において、使用される処理組成物が請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物であることを特徴とする、木材の処理方法。
  18. 処理前に、組成物が水によって適当な濃度に希釈されることを特徴とする請求項17記載の方法。
  19. 処理が浸漬、吹付け、蒸気処理(噴霧)またははけ塗りによって実行されることを特徴とする請求項17または18記載の方法。
  20. 処理が、樹木または木製対象物に対して実行される一連の加工工程に属する1工程の木材加工ラインにおいて実行されることを特徴とする請求項19記載の方法。
  21. 処理が、たとえば組成物の吹き付けによる、木材への塗布または表面処理ラインにおいて実行されることを特徴とする請求項20記載の方法。
  22. 処理が、たとえば噴霧によって、組成物を用いて木材の最終水分含有量を調整することによって木材の最終乾燥と連係させて実行されることを特徴とする請求項20記載の方法。
  23. 処理が、木材の平削り後に、たとえば吹き付けによって実行されることを特徴とする請求項20記載の方法。
  24. 処理が、木材の含浸設備において、たとえば加圧含浸によって実行されることを特徴とする請求項20記載の方法。
  25. 処理が、屋外で、屋外用家具、橋脚、橋、ポールおよび建築物などの既成の構造物に対して表面処理または塗布として実行されることを特徴とする請求項17または18記載の方法。
  26. 処理が、CCA(クロム化ヒ酸銅)が吸収されにくいトウヒまたは他の木目の密なタイプの木材に対して実行されることを特徴とする請求項1725のいずれか1項に記載の方法。
  27. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物による処理の結果として、少なくとも
    1)ギ酸塩とともにソルビン酸塩;または
    2)ギ酸塩とともに安息香酸塩
    および3)リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、ホスホン酸塩、尿素、リン酸尿素、またはこれらの混合物などのリンまたは窒素に基づく防火化学物質と
    4)硫酸マグネシウムのマグネシウムイオン、アルミニウムイオンおよび/またはケイ酸イオンとを含むことを特徴とする木材。
  28. 表面カビならびに木材腐朽および青変菌に対して同時に木材を防腐し、火に対して木材を保護するための請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物の使用。
  29. シロアリなどの昆虫に対し木材を防虫するための請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物の使用。
  30. 寸法変化(寸法の変化、亀裂)に対する木材の保護のための請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物の使用。
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